再使用可能オブジェクトの管理
柔軟性を高めて使用しやすくするために、ASA FirePOWER モジュールでは名前付き オブジェクト を作成できます。これは、名前を値と関連付ける再使用可能な設定であり、値を使用する必要がある場合に、代わりに名前付きオブジェクトを使用できます。
FireSIGHT System User Guide
次のタイプのオブジェクトを作成できます。
- ネットワークベースのオブジェクト。このオブジェクトによって、IP アドレスとネットワーク、ポート/プロトコルのペア、セキュリティ ゾーン、および送信側/宛先の国(位置情報)を表します。
- セキュリティ インテリジェンス フィードおよびリスト、アプリケーション フィルタ、URL、ファイル リスト、および侵入ポリシーの変数セットを含む、暗号化および復号化されたトラフィックを処理するためのオブジェクト
アクセス コントロール ポリシー、ネットワーク分析ポリシー、侵入ポリシーおよびルール、レポート、ダッシュボードなど、ASA FirePOWER モジュールのさまざまな場所でこれらのオブジェクトを使用できます。
オブジェクトをグループ化すると、複数のオブジェクトを 1 つの設定で参照できます。ネットワーク、ポート、URL、および公開キー インフラストラクチャ(PKI)オブジェクトをグループ化できます。
(注) ほとんどの場合、ポリシーで使用されるオブジェクトを編集するには、変更を有効にするために設定の再展開が必要になります。
詳細については、次の項を参照してください。
オブジェクト マネージャの使用
ライセンス: 任意(Any)
オブジェクト マネージャ([設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)])を使用して、アプリケーション フィルタ、変数セット、およびセキュリティ ゾーンなどのオブジェクトを作成および管理します。ネットワーク、ポート、URL、および PKI オブジェクトをグループ化できます。さらに、オブジェクトおよびオブジェクト グループのリストをソート、フィルタ、参照することもできます。
詳細については、以下を参照してください。
オブジェクトのグループ化
ライセンス: 任意(Any)
ネットワーク、ポート、PKI、および URL のオブジェクトをグループ化できます。システムでは、オブジェクトおよびオブジェクト グループを交互に使用することができます。たとえば、ポート オブジェクトを使用する場合はいつでも、ポート オブジェクト グループも使用できます。同じタイプのオブジェクトおよびオブジェクト グループには、同じ名前を付けることはできません。
ポリシーで使用されるオブジェクト グループ(たとえば、アクセス コントロール ポリシーで使用されるネットワーク オブジェクト グループ)を編集する場合、変更を有効にするために設定を再展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
グループを削除しても、グループ内のオブジェクトは削除されず、相互の関連性だけが削除されます。さらに、使用中のグループは削除できません。たとえば、保存されたアクセス コントロール ポリシーの URL 条件で使用している URL グループは削除できません。
再利用可能なオブジェクトをグループ化するには、次の手順を実行します。
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 グループ化するオブジェクト タイプ [ネットワーク(Network)]、[ポート(Port)]、[URL]、[PKI]、または [識別名(Distinguished Name)] で、[オブジェクト グループ(Object Groups)] を選択します。
手順 3 グループ化するオブジェクトに対応する [追加(Add)] ボタンをクリックします。
手順 4 [名前(Name)] にグループの名前を入力します。中カッコ( {}
)を除く、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 1 つ以上のオブジェクトを選択し、[追加(Add)] をクリックします。
- 複数のオブジェクトを選択するには、Shift キーまたは Ctrl キーを使用するか、右クリックして [すべて選択(Select All)] を選択します。
- 含める既存のオブジェクトを検索するには、フィルタ フィールド(
)を使用します。これは入力に従って更新され、一致する項目を表示します。検索ストリングをクリアするには、検索フィールドの上にある再ロード アイコン(
)をクリックするか、検索フィールド内のクリア アイコン(
)をクリックします。
- 既存のオブジェクトがニーズを満たさない場合、すぐにオブジェクトを作成するには、追加アイコン(
)をクリックします。
手順 6 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
オブジェクトの参照、ソート、およびフィルタ
ライセンス: 任意(Any)
オブジェクト マネージャには、ページあたり 20 のオブジェクトまたはグループが表示されます。オブジェクトまたはグループのタイプが 20 を超える場合は、ページ下部のナビゲーション リンクを使用して追加ページを表示します。特定のページにアクセスしたり、更新アイコン( )にアクセスしてビューを更新したりすることもできます。
デフォルトでは、オブジェクトとグループはページで、アルファベット順に名前でリストされます。ただし、表示されている任意の列でオブジェクトまたはグループの各タイプをソートできます。列見出しの横にある上( )または下( )矢印は、ページがその列でその方向にソートされていることを示します。ページのオブジェクトは、名前または値でフィルタすることもできます。
オブジェクトまたはグループをソートする方法:
手順 1 列の見出しをクリックします。反対方向でソートするには、見出しを再度クリックします。
オブジェクトまたはグループをフィルタする方法:
手順 1 [フィルタ(Filter)] フィールドのフィルタ条件を入力します。
ページは入力に従って更新され、一致する項目が表示されます。フィールドは、ワイルドカードとして 1 つ以上のアスタリスク( *
)を受け入れます。
ネットワーク オブジェクトの操作
ライセンス: 任意(Any)
ネットワーク オブジェクトは、個別に、またはアドレス ブロックとして指定できる 1 つ以上の IP アドレスを表します。ネットワーク オブジェクトおよびグループ(オブジェクトのグループ化を参照)を、アクセス コントロール ポリシー、ネットワークの変数、侵入ルール、レポートなど、ASA FirePOWER モジュールのさまざまな場所で使用できます。
また、使用中のネットワーク オブジェクトは削除できません。さらに、アクセス コントロールまたは侵入ポリシーで使用されるネットワーク オブジェクトを編集した場合は、変更を有効にするためにポリシーを再適用する必要があります。
ネットワーク オブジェクトを作成する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [ネットワーク(Network)] で、[個々のオブジェクト(Individual Objects)] を選択します。
手順 3 [ネットワークの追加(Add Network)] をクリックします。
手順 4 [名前(Name)] にネットワーク オブジェクトの名前を入力します。中カッコ( {}
)を除く、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 ネットワーク オブジェクトに追加する IP アドレスまたはアドレス ブロックごとに、値を入力して [追加(Add)] をクリックします。
手順 6 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
手順 7 アクティブなポリシーがオブジェクトを参照する場合は、設定の変更を展開します(設定変更の展開を参照)。
セキュリティ インテリジェンスのリストとフィードの操作
ライセンス: Protection
セキュリティ インテリジェンス機能を使用すると、アクセス コントロール ポリシーごとに、送信元または宛先 IP アドレスに基づいてネットワークをトラバースできるトラフィックを指定できます。これは、トラフィックがアクセス コントロール ルールによって分析される前に、特定の IP アドレスをブラックリストに入れる(トラフィックの送受信を拒否する)場合に特に役立ちます。同様に、IP アドレスをホワイトリストに追加して、アクセス コントロールを使用してシステムに接続を強制的に処理させることができます。
特定の IP アドレスをブラックリストに入れるかどうか決めていない場合は、「モニタのみ」設定を使用できます。この場合、システムはアクセス コントロールを使用して接続を処理できますが、接続の一致はブラックリストに記録されます。
グローバル ホワイトリスト および グローバル ブラックリスト は、デフォルトですべてのアクセス コントロール ポリシーに含まれており、すべてのゾーンに適用されます。また、各アクセス コントロール ポリシー内で、ネットワーク オブジェクトとグループの組み合わせを使用して個別のホワイトリストおよびブラックリストや、セキュリティ インテリジェンスのリストとフィードを作成できます。ユーザはこれらすべてをセキュリティ ゾーン別に抑制することができます。
フィードとリストの比較
セキュリティ インテリジェンス フィード は、ユーザが設定した間隔でシステムが HTTP または HTTPS サーバからダウンロードする IP アドレスの動的コレクションです。フィードは定期的に更新されるため、システムは最新の情報を使用してネットワーク トラフィックをフィルタできます。ユーザがブラックリストを作成できるように、ASA FirePOWER モジュール は、悪いレピュテーションがあると VRT が判断した IP アドレスを表す インテリジェンス フィード を提供します。
フィードの更新が反映されるまで数分かかる場合がありますが、フィードの作成または変更後、またはスケジュールされたフィードの更新後に、ポリシーを展開する必要はありません。
(注) システムがインターネットからフィードをダウンロードするタイミングを厳密に制御する場合は、そのフィードの自動更新を無効にすることができます。ただし、シスコは自動更新の許可を推奨します。手動でオンデマンド更新を行うことはできますが、システムで定期的にフィードをダウンロードできるようにすれば、最新の関連データを入手できます。
フィードとは対照的に、セキュリティ インテリジェンス リスト は、手動でシステムにアップロードする IP アドレスの単純な静的リストです。フィードおよびグローバル ホワイトリストやブラックリストを増加および微調整するには、カスタム リストを使用します。カスタム リストの編集(ネットワーク オブジェクトの編集およびグローバル ホワイトリストまたはブラックリストからの IP アドレスの削除)を行う場合、変更を有効にするために設定を再展開する必要があることに注意してください。
フィード データの書式設定や破損
フィードとリストのソースは、1 行につき 1 つの IP アドレスまたはアドレス ブロックを持つ、最大 500 MB の単純なテキスト ファイルでなければなりません。コメント行は #
文字で始める必要があります。リストのソース ファイルは、.txt
拡張子を使用する必要があります。
システムが破損したフィードまたは認識不能な IP アドレスを持つフィードをダウンロードした場合、システムは古いフィード データを引き続き使用します(これが初回のダウンロードである場合を除く)。ただし、システムがフィード内の IP アドレスを 1 つでも認識できる場合、システムは認識できるアドレスを更新します。
インターネット アクセスとハイ アベイラビリティ
システムは、ポート 443/HTTPS を使用してインテリジェンス フィードをダウンロードし、443/HTTP または 80/HTTP を使用してカスタムまたはサードパーティのフィードをダウンロードします。フィードを更新するには、デバイスでインバウンドとアウトバウンドの両方の適切なポートを開く必要があります。フィード サイトに直接アクセスできない場合、システムはプロキシ サーバを使用できます。
(注) システムはカスタム フィードのダウンロード時にピア SSL 証明書の検証を実行しません。また、システムは、証明書のバンドルまたは自己署名証明書を使用したリモート ピアの検証もサポートしていません。
フィードとリストの管理
セキュリティ インテリジェンスのリストとフィード(総称してセキュリティ インテリジェンス オブジェクトと呼ばれる)は、オブジェクト マネージャのセキュリティ インテリジェンス ページを使用して作成および管理します。
保存または適用されているアクセス コントロール ポリシーで現在使用されているカスタム リストまたはフィードは削除できないことに注意してください。さらに、個別の IP アドレスは削除できますが、グローバル リストは削除できません。同様に、インテリジェンス フィードは削除できませんが、編集することによって更新の頻度を無効にしたり、変更したりできます。
セキュリティ インテリジェンス オブジェクトのクイック リファレンス
次の表に、セキュリティ インテリジェンスのフィルタリングを実行する場合に使用できるオブジェクトのクイック リファレンスを示します。
表 3-1 セキュリティ インテリジェンス オブジェクトの機能
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使用方法 |
デフォルトで、アクセス コントロール ポリシーで |
ホワイトリストまたはブラックリスト オブジェクトとして任意のアクセス コントロール ポリシーで |
セキュリティ ゾーンで制約することができるか |
No |
Yes |
Yes |
Yes |
Yes |
削除できるか |
No |
No |
Yes(保存または適用されているアクセス コントロール ポリシーで現在使用されている場合を除く) |
オブジェクト マネージャの編集機能 |
IP アドレスのみを削除する |
更新の頻度を無効にするか、変更する |
完全に変更する |
変更されたリストのみをアップロードする |
完全に変更する |
変更されたときに設定の再展開が必要か |
削除する場合は「はい」(IP アドレスを追加する場合は、再展開する必要はありません) |
No |
No |
Yes |
Yes |
セキュリティ インテリジェンスのリストおよびフィードの作成、管理、および使用の詳細については、以下を参照してください。
グローバル ホワイトリストおよびブラックリストの操作
ライセンス: Protection
システムのグローバル ホワイトリストおよびブラックリストは、デフォルトですべてのアクセス コントロール ポリシーに含まれており、すべてのゾーンに適用されます。ポリシーのそれぞれについて、これらのグローバル リストを使用しないように選択することができます。
グローバル リストに IP アドレスを追加した後は、設定を再展開する必要はありません。逆に、グローバル ホワイトリストまたはブラックリストから IP アドレスを削除した後は、変更を有効にするために設定を再展開する必要があります。
ネットマスク /0 のネットワーク オブジェクトはホワイトリストまたはブラックリストに追加できますが、ネットマスク /0
を使用したアドレス ブロックは無視され、これらのアドレスに基づいたホワイトリストおよびブラックリスト フィルタリングは行われないことに注意してください。セキュリティ インテリジェンス フィードからのネットマスク /0
のアドレス ブロックも無視されます。すべてのトラフィックをモニタまたはブロックする場合は、セキュリティ インテリジェンス フィルタリングの代わりに、[モニタ(Monitor)] または [ブロック(Block)] ルール アクションでアクセス コントロール ルールを使用し、[送信元ネットワーク(Source Networks)] および [宛先ネットワーク(Destination Networks)] の [任意(any)] のデフォルト値をそれぞれ使用します。
IP アドレスをグローバル ホワイトリストまたはブラックリストから削除する方法:
手順 1 オブジェクト マネージャのセキュリティ インテリジェンス ページで、グローバル ホワイトリストまたはブラックリストの横にある編集アイコン( )をクリックします。
手順 2 リストから削除する IP アドレスの横にある削除アイコン( )をクリックします。
複数の IP アドレスを同時に削除するには、Shift キーおよび Ctrl キーを使用してそれらを選択し、右クリックして [削除(Delete)] を選択します。
手順 3 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
手順 4 アクティブなポリシーがオブジェクトを参照する場合は、設定の変更を展開します(設定変更の展開を参照)。
インテリジェンス フィードの操作
ライセンス: Protection
ブラックリストを作成するのに役立つように、ASA FirePOWER モジュール は、悪いレピュテーションがあると VRT が判断した IP アドレスの定期的に更新されるいくつかのリストから成るインテリジェンス フィードを提供します。フィードの各リストは特定のカテゴリ(オープン リレー、既知の攻撃者、偽の IP アドレス(bogon)など)を表します。アクセス コントロール ポリシーでは、カテゴリのいずれかまたはすべてをブラックリストに登録できます。
インテリジェンス フィードは定期的に更新されるため、システムは最新の情報を使用してネットワーク トラフィックをフィルタできます。ただし、セキュリティに対する脅威(マルウェア、スパム、ボットネット、フィッシングなど)を表す不正な IP アドレスが現れては消えるペースが速すぎて、新しいポリシーを更新して展開するには間に合わないこともあります。
インテリジェンス フィードは削除できませんが、編集することによって更新の頻度を変更できます。デフォルトで、フィードは 2 時間ごとに更新されます。
インテリジェンス フィードの更新頻度を変更する方法:
手順 1 オブジェクト マネージャの [セキュリティ インテリジェンス(Security Intelligence)] ページで、インテリジェンス フィードの横にある編集アイコン( )をクリックします。
手順 2 [更新頻度(Update Frequency)] を編集します。
2 時間から 1 週間までの範囲で、さまざまな間隔から選択できます。フィードの更新を無効にすることもできます。
手順 3 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
カスタム セキュリティ インテリジェンス フィードの操作
ライセンス: Protection
カスタムまたはサードパーティのセキュリティ インテリジェンス フィードを使用すると、インターネット上で定期的に更新される他の信頼できるホワイトリストおよびブラックリストによって、インテリジェンス フィードを拡大することができます。また、内部フィードを設定することもできます。
フィードを設定する場合は、URL を使用して場所を指定します。この URL は Punycode エンコードすることができません。デフォルトでは、システムは設定された間隔でフィード ソース全体をダウンロードします。
オプションで、md5 チェックサムを使用して、更新フィードをダウンロードするかどうか判断するようにシステムを設定できます。モジュールが最後にフィードをダウンロードした後にチェックサムが変更されていない場合、システムで再ダウンロードを行う必要はありません。特に内部フィードが大きい場合には、md5 チェックサムを使用することができます。md5 チェックサムは、チェックサムのみを含む単純なテキスト ファイルに保存する必要があります。コメントはサポートされていません。
セキュリティ インテリジェンス フィードを設定する方法:
手順 1 オブジェクト マネージャの [セキュリティ インテリジェンス(Security Intelligence)] ページで、[セキュリティ インテリジェンスの追加(Add Security Intelligence)] をクリックします。
手順 2 [名前(Name)] にフィードの名前を入力します。中カッコ( {}
)を除く、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 3 [タイプ(Type)] ドロップダウン リストから、[フィード(Feed)] を設定することを指定します。
手順 4 [フィード URL(Feed URL)] を指定し、オプションで [MD5 URL] を指定します。
手順 5 [更新頻度(Update Frequency)] を指定します。
2 時間から 1 週間までの範囲で、さまざまな間隔から選択できます。フィードの更新を無効にすることもできます。
手順 6 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
セキュリティ インテリジェンス フィードのオブジェクトが作成されます。フィードの更新を無効にした場合を除き、システムはフィードをダウンロードして検証しようとします。これで、アクセス コントロール ポリシーでフィード オブジェクトを使用できるようになりました。
手動によるセキュリティ インテリジェンス フィードの更新
ライセンス: Protection
手動でセキュリティ インテリジェンス フィードを更新すると、インテリジェンス フィードを含め、すべてのフィードが更新されます。
すべてのセキュリティ インテリジェンス フィードを更新する方法:
手順 1 オブジェクト マネージャの [セキュリティ インテリジェンス(Security Intelligence)] ページで、[フィードの更新(Update Feeds)] をクリックします。
手順 2 すべてのフィードを更新することを確認します。
更新が有効になるまで数分かかる可能性があることが警告されます。
手順 3 [OK] をクリックします。
フィードの更新をダウンロードして検証したら、システムはその更新されたフィードを使用してトラフィックのフィルタリングを開始します。
カスタム セキュリティ インテリジェンスのリストの操作
ライセンス: Protection
セキュリティ インテリジェンスのリストは、手動でアップロードする IP アドレスおよびアドレス ブロックのシンプルな静的リストです。カスタム リストは、フィードやグローバル リストの 1 つを増やしたり、微調整したりする場合に役立ちます。
アドレス ブロックのネットマスクは、IPv4 および IPv6 の場合、それぞれ 0
から 32
、または 0
から 128
までの整数になることに注意してください。
たとえば、信頼できるフィードが重要なリソースへのアクセスを誤ってブロックしているものの、このフィードが全体的に組織にとって有用である場合、セキュリティ インテリジェンス フィード オブジェクトをアクセス コントロール ポリシーのブラックリストから削除する代わりに、誤って分類された IP アドレスだけが含まれるカスタム ホワイトリストを作成できます。
セキュリティ インテリジェンスのリストを変更するには、ソース ファイルを変更して、新しいコピーをアップロードする必要があることに注意してください。詳細については、セキュリティ インテリジェンス リストの更新を参照してください。
新しいセキュリティ インテリジェンス リストをアップロードする方法:
手順 1 オブジェクト マネージャの [セキュリティ インテリジェンス(Security Intelligence)] ページで、[セキュリティ インテリジェンスの追加(Add Security Intelligence)] をクリックします。
手順 2 [名前(Name)] にリストの名前を入力します。中カッコ( {}
)を除く、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 3 [タイプ(Type)] ドロップダウンリストから、[リスト(List)] をアップロードすることを指定します。
手順 4 [参照(Browse)] をクリックしてリストの .txt
ファイルを参照し、[アップロード(Upload)] をクリックします。
リストがアップロードされます。ポップアップ ウィンドウに、システムがリスト内で検出した IP アドレスとアドレス ブロックの総数が表示されます。
番号が予期したものでない場合は、ファイルの書式設定を調べ、再試行してください。
手順 5 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
セキュリティ インテリジェンス リストの更新
ライセンス: Protection
セキュリティ インテリジェンス リストを編集するには、ソース ファイルを変更して、新しいコピーをアップロードする必要があります。ASDM を使用してファイルの内容を変更することはできません。ソース ファイルへのアクセス権がない場合は、ASDM インターフェイスを使用してコピーをダウンロードできます。
セキュリティ インテリジェンス リストを変更する方法:
手順 1 オブジェクト マネージャの [セキュリティ インテリジェンス(Security Intelligence)] ページで、更新するリストの横にある編集アイコン( )をクリックします。
手順 2 編集するリストのコピーが必要な場合、[ダウンロード(Download)] をクリックして、プロンプトに従ってリストをテキスト ファイルとして保存します。
手順 3 必要に応じてリストを変更します。
手順 4 [セキュリティ インテリジェンス(Security Intelligence)] ポップアップ ウィンドウで、[参照(Browse)] をクリックして、変更されたリストを参照し、[アップロード(Upload)] をクリックします。
手順 5 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
手順 6 アクティブなポリシーがオブジェクトを参照する場合は、設定の変更を展開します(設定変更の展開を参照)。
ポート オブジェクトの操作
ライセンス: 任意(Any)
ポート オブジェクトは、異なるプロトコルをそれぞれ少し異なる方法で表します。
- TCP および UDP の場合、ポート オブジェクトは、カッコ内にプロトコル番号が記載されたトランスポート層プロトコルと、オプションの関連ポートまたはポート範囲を表します。例:
TCP(6)/22
。
- ICMP および ICMPv6(IPv6 ICMP)の場合、ポート オブジェクトはインターネット層プロトコルと、オプションのタイプおよびコードを表します。例:
ICMP(1):3:3
- ポート オブジェクトは、ポートを使用しない他のプロトコルを表すこともできます。
システムが既知のポート用にデフォルトのポート オブジェクトを提供することに注意してください。これらのオブジェクトは変更または削除できますが、シスコは代わりにカスタム ポート オブジェクトを作成することを推奨します。
ポート オブジェクトおよびグループ(オブジェクトのグループ化を参照)は、アクセス コントロール ポリシーおよびポート変数など、ASA FirePOWER モジュールのさまざまな場所で使用できます。
使用中のポート オブジェクトは削除できません。さらに、ポート オブジェクトを編集または削除した後に、アクティブ ポリシーがオブジェクトを参照する場合、変更を有効にするには設定を再展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
アクセス コントロール ルールの送信元ポートの条件には TCP/UDP 以外のプロトコルを追加できないことに注意してください。さらに、送信元ポートと宛先ポートの両方のポート条件をルールで設定する場合、トランスポート プロトコルを混在させることはできません。
送信元ポートの条件で使用されるポート オブジェクト グループにサポート対象外のプロトコルを追加した場合、使用場所のルールはポリシー展開には適用されません。さらに、TCP と UDP の両方のポートを含むポート オブジェクトを作成してから、ルールの送信元ポートの条件としてそのポート オブジェクトを追加した場合、宛先ポートを追加することはできません。その逆もまた同様です。
ポート オブジェクトを作成する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [ポート(Port)] で、[個々のオブジェクト(Individual Objects)] を選択します。
手順 3 [ポートの追加(Add Port)] をクリックします。
手順 4 [名前(Name)] にポート オブジェクトの名前を入力します。中カッコ( {}
)を除く、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 [プロトコル(Protocol)] を選択します。
[TCP]、[UDP]、[IP]、[ICMP]、または [IPv6-ICMP] から選択するか、[その他(Other)] ドロップダウンリストを使用して別のプロトコルまたは [すべて(All)] プロトコルを選択できます。
手順 6 オプションで、[ポート(Port)] またはポート範囲を使用して TCP または UDP ポート オブジェクトを制限します。
1 ~ 65535 までの任意のポートを指定するか、すべてのポートと一致するように any
を指定できます。ポートの範囲を指定するには、ハイフンを使用します。
手順 7 オプションで、[タイプ(Type)] および、該当する場合は関連する [コード(Code)] を使用して、ICMP または IPV6-ICMP ポート オブジェクトを制限します。
ICMP または IPv6-ICMP オブジェクトを作成する場合、タイプ、および該当する場合はコードを指定できます。ICMP のタイプとコードの詳細については、 http://www.iana.org/assignments/icmp-parameters/icmp-parameters.xml [英語] および http://www.iana.org/assignments/icmpv6-parameters/icmpv6-parameters.xml [英語] を参照してください。任意のタイプと一致するようにタイプに any を設定するか、指定したタイプの任意のコードと一致するようにコードに any を設定できます。
手順 8 オプションで、[その他(Other)] を選択し、ドロップダウン リストからプロトコルを選択します。[すべて(All)] プロトコルを選択した場合は、[ポート(Port)] フィールドにポート番号を入力します。
手順 9 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
URL オブジェクトの操作
ライセンス: 任意(Any)
設定した各 URL オブジェクトは、単一の URL または IP アドレスを表します。アクセス コントロール ポリシーでは、URL オブジェクトとグループを使用できます(オブジェクトのグループ化を参照)。たとえば、特定の URL をブロックするアクセス コントロール ルールを作成することもできます。
HTTPS トラフィックをブロックするには、トラフィックの Secure Sockets Layer(SSL)証明書から URL を入力できることに注意してください。証明書から URL を入力する場合は、ドメイン名を入力し、サブドメイン情報を省略します。(たとえば、 www.example.com
の代わりに example.com
と入力します。)証明書の URL に基づいてトラフィックをブロックする場合、その Web サイトへの HTTP トラフィックと HTTPS トラフィックの両方がブロックされます。
使用中の URL オブジェクトは削除できません。さらに、URL オブジェクトを編集または削除した後に、アクティブ ポリシーがオブジェクトを参照する場合、変更を有効にするには設定を再展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
URL オブジェクトを作成する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [URL] で、[個々のオブジェクト(Individual Objects)] を選択します。
手順 3 [URL の追加(Add URL)] をクリックします。
手順 4 [名前(Name)] に URL オブジェクトの名前を入力します。中カッコ( {}
)を除く、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 URL オブジェクトの [URL] または IP アドレスを入力します。
手順 6 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
アプリケーション フィルタの操作
ライセンス: 任意(Any)
ASA FirePOWER モジュールは IP トラフィックを分析するときに、ネットワーク上でよく使用されているアプリケーションを特定しようとします。アプリケーション認識は、アプリケーション ベースのアクセス コントロールを行うために不可欠です。システムは多くのアプリケーションに対応するディテクタとともに配布されており、シスコは頻繁に更新を提供し、システムおよび脆弱性データベース(VDB)の更新を通じてディテクタをさらに追加します。
アプリケーション フィルタは、アプリケーションのリスク、ビジネスとの関連性、タイプ、カテゴリ、およびタグに関連付けられている条件に従ってアプリケーションをグループ化します。アプリケーション フィルタを使用すると、アプリケーションを個別に検索および追加する必要がないため、アクセス コントロール ルール用のアプリケーション条件を素早く作成できます。詳細については、トラフィックとアプリケーション フィルタの一致を参照してください。
アプリケーション フィルタを使用する別の利点は、新しいアプリケーションを変更または追加する場合にフィルタを使用するアクセス コントロール ルールを更新する必要がないことです。たとえば、すべてのソーシャル ネットワーキング アプリケーションをブロックするようにアクセス コントロール ポリシーを設定し、VDB の更新に新しいソーシャル ネットワーキング アプリケーション ディテクタが含まれる場合、ポリシーは VDB の更新時に更新されます。システムが新しいアプリケーションをブロックする前に、変更された設定を再展開する必要がありますが、アプリケーションをブロックするアクセス コントロール ルールを更新する必要はありません。
システム提供のアプリケーション フィルタがユーザのニーズに応じてアプリケーションをグループ化しない場合、独自のフィルタを作成することができます。ユーザ定義フィルタでは、システム提供のフィルタをグループ化して結合できます。たとえば、非常にリスクが高く、ビジネス関連性が低いアプリケーションをすべてブロックするフィルタを作成することができます。個々のアプリケーションを手動で指定することによってもフィルタを作成できますが、これらのフィルタは、モジュール ソフトウェアまたは VDB を更新しても自動的に更新 されない ことを覚えておいてください。
システム提供のアプリケーション フィルタと同様、ユーザ定義のアプリケーション フィルタもアクセス コントロール ルールで使用できます。
アプリケーション フィルタを作成および管理する場合は、オブジェクト マネージャ([設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)])を使用します。アプリケーションの条件をアクセス コントロール ルールに追加しながら、アプリケーション フィルタをすぐに作成できることに注意してください。
[アプリケーション フィルタ(Application Filters)] リストには、独自のフィルタを作成するために選択できるシステム提供のアプリケーション フィルタが含まれています。表示されるフィルタは検索文字列を使用することによって抑制できます。これは、カテゴリとタグの場合に特に役立ちます。
[使用可能なアプリケーション(Available Applications)] リストには、選択したフィルタ内の個別のアプリケーションが含まれます。また、検索ストリングを使用して、表示されるアプリケーションを抑制することもできます。
システムは、OR 演算を使用して同じフィルタ タイプの複数のフィルタをリンクします。中リスク フィルタに 100 のアプリケーションが含まれており、高リスク フィルタに 50 のアプリケーションが含まれているシナリオについて考えてみてください。両方のフィルタを選択すると、システムは使用可能な 150 のアプリケーションを表示します。
システムは、AND 演算を使用して異なるタイプのフィルタをリンクします。たとえば、中リスクおよび高リスクのフィルタと中レベルおよび高レベルのビジネス関連性のフィルタを選択した場合、システムは、中リスクまたは高リスクで、かつ中レベルおよび高レベルのビジネス関連性があるアプリケーションを表示します。
ヒント 関連するアプリケーションについての詳細は情報アイコン()をクリックします。詳細情報を表示するには、情報ポップアップにあるいずれかのインターネット検索リンクをクリックします。
フィルタに追加するアプリケーションを決定したら、それらを個別に追加するか、アプリケーション フィルタを選択した場合は、[フィルタに一致するすべてのアプリケーション(All apps matching the filter)] を追加することができます。[選択済みのアプリケーションとフィルタ(Selected Applications and Filters)] リストにあるアイテムの合計数が 50 を超えない限り、複数のフィルタおよび複数のアプリケーションを任意の組み合わせで追加できます。
アプリケーション フィルタを作成すると、オブジェクト マネージャの [アプリケーション フィルタ(Application Filters)] ページにリストされます。このページには、各フィルタを構成する条件の合計数が表示されます。
表示されるアプリケーション フィルタのソートとフィルタの詳細については、オブジェクト マネージャの使用を参照してください。使用中のアプリケーション フィルタは削除できないことに注意してください。さらに、アプリケーション フィルタ オブジェクトを編集または削除した後に、アクティブ ポリシーがオブジェクトを参照する場合、変更を有効にするには設定を再展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
アプリケーション フィルタを作成する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [アプリケーション フィルタ(Application Filters)] をクリックします。
手順 3 [アプリケーション フィルタの追加(Add Application Filter)] をクリックします。
手順 4 名前を入力します。中カッコ( {}
)を除く、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 オプションで、[アプリケーション フィルタ(Application Filters)] リストにあるシステム提供のフィルタを使用して、フィルタに追加するアプリケーションのリストを絞り込みます。
- リストを展開および縮小するには、各フィルタ タイプの横にある矢印をクリックします。
- フィルタ タイプを右クリックし、[すべて選択(Check All)] または [すべて選択解除(Uncheck All)] をクリックします。このリストには、各タイプで選択したフィルタ数が示されることに注意してください。
- 表示されるフィルタを絞り込むには、[名前で検索(Search by name)] フィールドに検索文字列を入力します。これは、カテゴリとタグの場合に特に有効です。検索をクリアするには、クリア アイコン(
)をクリックします。
- フィルタのリストを更新し、選択したフィルタをすべてクリアするには、リロード アイコン(
)をクリックします。
- すべてのフィルタと検索フィールドをクリアするには、[すべてのフィルタをクリア(Clear All Filters)] をクリックします。
選択したフィルタに一致するアプリケーションが [使用可能なアプリケーション(Available Applications)] リストに表示されます。リストには一度に 100 のアプリケーションが表示されます。
手順 6 [使用可能なアプリケーション(Available Applications)] リストから、フィルタに追加するアプリケーションを選択します。
- 前の手順で指定した制約を満たすすべてのアプリケーションを追加するには、[フィルタに一致するすべてのアプリケーション(All apps matching the filter)] を選択します。
- 表示される個別のアプリケーションを絞り込むには、[名前で検索(Search by name)] フィールドに検索文字列を入力します。検索をクリアするには、クリア アイコン(
)をクリックします。
- 使用可能な個別のアプリケーションのリストを参照するには、リストの下部にあるページング アイコンを使用します。
- 複数の個別のアプリケーションを選択するには、Shift キーまたは Ctrl キーを使用します。現在表示されている個別のアプリケーションを選択するには、右クリックして [すべて選択(Select All)] を選択します。
- アプリケーションのリストを更新し、選択したアプリケーションをすべてクリアするには、リロード アイコン(
)をクリックします。
個別のアプリケーションと [フィルタに一致するすべてのアプリケーション(All apps matching the filter)] は同時に選択できません。
手順 7 選択したアプリケーションをフィルタに追加します。クリックしてドラッグするか、[ルールに追加(Add to Rule)] をクリックできます。
結果は次のもので構成されています。
- 選択したアプリケーション フィルタ
- 選択した個別の使用可能なアプリケーション、または [フィルタに一致するすべてのアプリケーション(All apps matching the filter)]
フィルタには最大 50 のアプリケーションおよびフィルタを追加できます。選択したアプリケーションからアプリケーションまたはフィルタを削除するには、該当する削除アイコン( )をクリックします。1 つ以上のアプリケーションおよびフィルタを選択するか、または右クリックして [すべて選択(Select All)] を選択してから、右クリックして [選択対象を削除(Delete Selected)] を選択することもできます。
手順 8 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
変数セットの操作
ライセンス: Protection
変数は、侵入ルールで一般的に使用される値を表し、送信元および宛先の IP アドレスおよびポートを識別します。侵入ポリシーにある変数を使用して、ルール抑制、適応型プロファイル、および動的ルール状態にある IP アドレスを表すこともできます。
ヒント プリプロセッサ ルールは、侵入ルールで使用されるネットワーク変数で定義されたホストにかかわらず、イベントをトリガーできます。
変数セットを使用して、変数を管理、カスタマイズ、およびグループ化します。ASA FirePOWER モジュール 提供のデフォルトの変数セットを使用するか、独自のカスタム セットを作成することができます。どのセットでも、定義済みのデフォルトの変数を変更し、ユーザ定義の変数を追加および変更することができます。
ほとんどの 共有オブジェクトのルール、および ASA FirePOWER モジュールが提供する 標準テキスト ルール は、定義済みのデフォルト変数を使用して、ネットワークおよびポート番号を定義します。たとえば、ルールの大半は、保護されたネットワークを指定するために変数 $HOME_NET
を使用して、保護されていない(つまり外部の)ネットワークを指定するために変数 $EXTERNAL_NET
を使用します。さらに、特殊なルールでは、他の定義済みの変数がしばしば使用されます。たとえば、Web サーバに対するエクスプロイトを検出するルールは、 $HTTP_SERVERS
変数および $HTTP_PORTS
変数を使用します。
ルールがより効率的なのは、変数がユーザのネットワーク環境をより正確に反映する場合です。少なくとも、事前定義されたデフォルト変数の最適化で説明されているように、デフォルトのセットにあるデフォルトの変数を変更する必要があります。 $HOME_NET
などの変数がネットワークを正しく定義し、 $HTTP_SERVERS
にネットワーク上のすべての Web サーバが含まれていれば、処理は最適化され、疑わしいアクティビティがないかどうかすべての関連システムがモニタされます。
変数を使用するには、変数セットをアクセス コントロール ルールまたはアクセス コントロール ポリシーのデフォルト アクションに関連付けられている侵入ポリシーにリンクします。デフォルトでは、デフォルトの変数セットは、アクセス コントロール ポリシーによって使用されるすべての侵入ポリシーにリンクされています。
詳細については、次の各項を参照してください。
事前定義されたデフォルト変数の最適化
ライセンス: Protection
ASA FirePOWER モジュールはデフォルトで、定義済みのデフォルト変数で構成される単一のデフォルトの変数セットを提供します。脆弱性調査チーム(VRT)はルールの更新を使用して、デフォルト変数を含む、新規および更新された侵入ルール、および他の侵入ポリシー要素を提供します。詳細については、ルール更新およびローカル ルール ファイルのインポートを参照してください。
ASA FirePOWER モジュール で提供される多くの侵入ルールは定義済みのデフォルト変数を使用するため、これらの変数に対して適切な値を設定する必要があります。変数セットを使用してネットワーク上のトラフィックを特定する方法によっては、任意またはすべての変数セットにあるこれらのデフォルト変数の値を変更することができます。詳細については、変数の追加と編集を参照してください。
注意
アクセス コントロールまたは侵入ポリシーをインポートすると、デフォルトの変数セットにある既存のデフォルト変数が、インポートされたデフォルト変数でオーバーライドされます。既存のデフォルト変数セットに、インポートされたカスタム変数セットに存在しないカスタム変数が含まれる場合、一意的な変数が保持されます。詳細については、
設定のインポートを参照してください。
以下の表は、ASA FirePOWER モジュールで提供される変数について説明し、ユーザが通常変更する変数を示します。変数をご使用のネットワークに合わせて調整する方法を決定するには、プロフェッショナル サービスまたはサポートに問い合わせてください。
表 3-2 ASA FirePower モジュールによって提供される変数
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$AIM_SERVERS |
既知の AOL Instant Messenger(AIM)サーバを定義し、チャット ベースのルールおよび AIM エクスプロイトを検索するルールで使用されます。 |
不要。 |
$DNS_SERVERS |
ドメイン ネーム サービス(DNS)サーバを定義します。DNS サーバに特に影響するルールを作成する場合、 $DNS_SERVERS 変数を宛先または送信元 IP アドレスとして使用できます。 |
現在のルール セットでは不要です。 |
$EXTERNAL_NET |
保護されていないネットワークとして ASA FirePOWER モジュールが表示するネットワークを定義し、外部ネットワークを定義するために多くのルールで使用されます。 |
はい。 $HOME_NET を適切に定義してから、 $EXTERNAL_NET の値として $HOME_NET を除外する必要があります。 |
$FILE_DATA_PORTS |
ネットワーク ストリームでファイルを検出する侵入ルールで使用される、暗号化されていないポートを定義します。 |
不要。 |
$FTP_PORTS |
ネットワーク上の FTP サーバのポートを定義し、FTP サーバのエクスプロイト ルールに使用されます。 |
FTP サーバがデフォルト ポート以外のポートを使用する場合は変更します(モジュール インターフェイスでデフォルト ポートを確認できます)。 |
$GTP_PORTS |
パケット デコーダが GTP(General Packet Radio Service(GPRS)トンネリング プロトコル)PDU 内部でペイロードを取得するデータ チャネル ポートを定義します。 |
不要。 |
$HOME_NET |
関連した侵入ポリシーがモニタするネットワークを定義し、内部ネットワークを定義するために多くのルールで使用されます。 |
内部ネットワークの IP アドレスを指定する場合は変更します。 |
$HTTP_PORTS |
ネットワーク上の Web サーバのポートを定義し、Web サーバのエクスプロイト ルールに使用されます。 |
Web サーバがデフォルト ポート以外のポートを使用する場合は変更します(モジュール インターフェイスでデフォルト ポートを確認できます)。 |
$HTTP_SERVERS |
ネットワーク上の Web サーバを定義します。Web サーバのエクスプロイト ルールで使用されます。 |
HTTP サーバを実行する場合は変更します。 |
$ORACLE_PORTS |
ネットワーク上で Oracle データベース サーバのポートを定義し、Oracle データベースでの攻撃をスキャンするルールで使用されます。 |
Oracle サーバを実行する場合は変更します。 |
$SHELLCODE_PORTS |
システムにシェル コードのエクスプロイトをスキャンさせるポートを定義し、シェル コードを使用するエクスプロイトを検出するルールで使用されます。 |
不要。 |
$SIP_PORTS |
ネットワーク上の SIP サーバのポートを定義し、SIP のエクスプロイト ルールに使用されます。 |
不要。 |
$SIP_SERVERS |
ネットワーク上で SIP サーバを定義し、SIP をターゲットとしたエクスプロイトを解決するルールで使用されます。 |
はい。SIP サーバを実行している場合は、 $HOME_NET を適切に定義してから、 $SIP_SERVERS の値として $HOME_NET を含める必要があります。 |
$SMTP_SERVERS |
ネットワーク上で SMTP サーバを定義し、メール サーバをターゲットとするエクスプロイトを解決するルールで使用されます。 |
SMTP サーバを実行する場合は変更します。 |
$SNMP_SERVERS |
ネットワーク上で SNMP サーバを定義し、SNMP サーバでの攻撃をスキャンするルールで使用されます。 |
SNMP サーバを実行する場合は変更します。 |
$SNORT_BPF |
システム上のバージョン 5.3.0 より前の ASA FirePOWER モジュール ソフトウェア リリースに存在し、その後バージョン 5.3.0 以上にアップグレードされた場合にのみ表示されるレガシー拡張変数を識別します。拡張変数についてを参照してください。 |
変更しません。この変数は表示または削除のみが可能です。削除後に、編集または復元することはできません。 |
$SQL_SERVERS |
ネットワーク上でデータベース サーバを定義し、データベースをターゲットとしたエクスプロイトを解決するルールで使用されます。 |
SQL サーバを実行する場合は変更します。 |
$SSH_PORTS |
ネットワーク上の SSH サーバのポートを定義し、SSH サーバのエクスプロイト ルールに使用されます。 |
SSH サーバがデフォルト ポート以外のポートを使用する場合は変更します(モジュール インターフェイスでデフォルト ポートを確認できます)。 |
$SSH_SERVERS |
ネットワーク上で SSH サーバを定義し、SSH をターゲットとしたエクスプロイトを解決するルールで使用されます。 |
はい。SSH サーバを実行している場合は、 $HOME_NET を適切に定義してから、 $SSH_SERVERS の値として $HOME_NET を含める必要があります。 |
$TELNET_SERVERS |
ネットワーク上で既知の Telnet サーバを定義し、Telnet サーバをターゲットとしたエクスプロイトを解決するルールで使用されます。 |
Telnet サーバを実行する場合は変更します。 |
$USER_CONF |
本来はモジュール インターフェイスを介して使用できない 1 つ以上の機能を設定できる一般ツールを提供します。拡張変数についてを参照してください。
注意
$USER_CONF の設定が競合または重複していると、システムは停止します。
拡張変数についてを参照してください。
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機能の説明で指示されている場合や、サポートによる指示があった場合を除き、変更しません。 |
変数セットについて
ライセンス: Protection
変数を任意のセットに追加すると、それはすべてのセットに追加されます。つまり、各変数セットは、システムで現在設定されているすべての変数のコレクションになります。どの変数セットでも、ユーザ定義の変数を追加し、任意の変数の値をカスタマイズすることができます。
ASA FirePOWER モジュールは初めに、定義済みのデフォルト値で構成される単一のデフォルトの変数セットを提供します。デフォルト設定では、各変数は最初にはそのデフォルト値に設定されています。定義済みの変数の場合、このデフォルト値は VRT によって設定され、ルール更新で提供される値です。
定義済みのデフォルト変数は、デフォルト値のままにすることもできますが、シスコは事前定義されたデフォルト変数の最適化で説明されているように、定義済みの変数のサブセットを変更することを推奨します。
変数はデフォルト セットでのみ使用できますが、多くの場合、1 つ以上のカスタム設定を追加し、異なるセットで異なる変数の値を設定し、場合によっては新しい変数を追加することによって、最大限に活用できます。
複数のセットを使用する場合は、デフォルトのセットにある任意の変数の 現在値 によって、他のすべてのセットの変数の デフォルト値 が決まることに注意してください。
例:デフォルト セットにユーザ定義変数を追加する
次の図は、値が 192.168.1.0/24
のデフォルト セットにユーザ定義の変数 Var1
を追加した場合のセットのインタラクションを示しています。
オプションで、任意のセットの Var1
値をカスタマイズできます。 Var1
がカスタマイズされていない Custom Set 2 では、この値は 192.168.1.0/24
です。Custom Set 1 では、 Var1
のカスタマイズ値 192.168.2.0/24
はデフォルト値をオーバーライドします。デフォルト設定では、ユーザ定義変数をリセットすると、すべてのセットのデフォルト値が any
にリセットされます。
この例では、Custom Set 2 で Var1
を更新しなかった場合、デフォルト セットで Var1
をカスタマイズまたはリセットすると、Custom Set 2 の現在のデフォルト値 Var1
が更新され、変数セットにリンクされているすべての侵入ポリシーに影響を与えることに注意してください。
この例では示されていませんが、セット間のインタラクションは、デフォルトのセットのデフォルト変数をリセットすると現在のルールの更新でシステムによって設定された値にリセットされること以外は、ユーザ定義変数およびデフォルト変数で同じであることに注意してください。
例:カスタム セットにユーザ定義変数を追加する
次の 2 つの例は、カスタム セットにユーザ定義変数を追加した場合の変数セットのインタラクションについて示しています。新しい変数を保存すると、設定値を他のセットのデフォルト値として使用するかどうかを尋ねるプロンプトが出されます。次の例では、設定値を 使用する という選択がなされています。
Custom Set 1 からの Var1
の発信元を除き、この例は Var1
をデフォルト セットに追加した上述の例と同じであることに注意してください。 Var1
のカスタマイズ値 192.168.1.0/24
を Custom Set 1 に追加すると、値はデフォルト値 any
を持つカスタマイズ値としてデフォルト セットにコピーされます。その後、 Var1
の値とインタラクションは、 Var1
をデフォルト セットに追加した場合と同じになります。前述の例と同様、デフォルト セットで Var1
をカスタマイズまたはリセットすると、Custom Set 2 の現在のデフォルト値 Var1
が更新され、変数セットにリンクされているすべての侵入ポリシーに影響を与えることに注意してください。
次の例では、前述の例にあるように値が 192.168.1.0/24 の Var1
を Custom Set 1 に追加しますが、 Var1
の設定値を他のセットのデフォルト値として 使用しない ことを選択します。
このアプローチでは、 Var1
をデフォルト値 any
を持つすべてのセットに追加します。 Var1
を追加したら、任意のセットでその値をカスタマイズできます。このアプローチの利点は、デフォルト セットで Var1
を最初にカスタマイズしないことによって、デフォルト セットの値をカスタマイズし、 Var1
をカスタマイズしていない Custom Set 2 などのセット内の現在の値を意図せずに変更してしまうリスクが軽減されます。
変数セットの管理
ライセンス: Protection
[オブジェクト マネージャ(Object Manager)] ページ([設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)])で [変数セット(Variable Sets)] を選択した場合、オブジェクト マネージャは、デフォルトの変数セットとユーザが作成したカスタム セットをリストします。
新しくインストールされたシステムでは、デフォルトの変数セットは、デフォルトのシステム提供変数だけで構成されます。
各変数セットには、システム提供のデフォルト変数と、任意の変数セットから追加したすべてのカスタム変数が含まれます。デフォルト設定は編集できますが、デフォルト セットの名前を変更したり、削除したりすることはできないことに注意してください。
次の表に、変数セットを管理するために実行できるアクションを要約します。
表 3-3 変数セットの管理アクション
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変数セットを表示する |
[設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択し、[変数セット(Variable Set)] を選択します。 |
変数セットを名前でフィルタする |
名前の入力を開始します。入力するにつれて、ページが更新され、一致する名前が表示されます。 |
名前のフィルタリングをクリアする |
フィルタ フィールドのクリア アイコン( )をクリックします。 |
カスタム変数セットを追加する |
[変数セットの追加(Add Variable Set)] をクリックします。 便宜を図るため、新しい変数セットには、現在定義されているすべてのデフォルト変数とカスタマイズ変数が含まれます。 |
変数セットを編集する |
編集する変数セットの横にある編集アイコン( )をクリックします。
ヒント 変数セットの行内で右クリックし、[編集(Edit)]
を選択することもできます。
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カスタム変数セットを削除する |
変数セットの横にある削除アイコン( )をクリックしてから、[はい(Yes)] をクリックします。デフォルトの変数セットは削除できません。削除する変数セットで作成された変数は、他のセットで削除されたり他の方法で影響を受けたりしないことに注意してください。
ヒント 変数セットの行内で右クリックし、[削除(Delete)]
を選択してから、[はい(Yes)]
をクリックすることもできます。複数のセットを選択するには、Ctrl キーと Shift キーを使用します。
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変数セットを設定した後、それらを侵入ポリシーにリンクできます。
変数セットを編集または作成する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [変数セット(Variable Set)] を選択します。
手順 3 変数セットを作成したり、既存のセットを編集したりするには、以下の手順に従います。
- 変数セットを作成するには、[変数セットの追加(Add Variable Set)] をクリックします。
- 変数セットを作成するには、変数セットの横にある編集アイコン(
)をクリックします。
変数セット内の変数を追加および編集する方法の詳細については、変数の追加と編集を参照してください。
手順 4 アクティブなポリシーがオブジェクトを参照する場合は、設定の変更を展開します(設定変更の展開を参照)。
変数の管理
ライセンス: Protection
変数セット内の新規の変数セット ページ、または変数セットの編集ページで変数を管理します。すべての変数セットの変数ページでは、変数は [カスタマイズされた変数(Customized Variables)] ページ領域と [デフォルトの変数(Default Variables)] ページ領域に分かれています。
デフォルトの変数 は、ASA FirePOWER モジュール によって提供される変数です。デフォルト変数の値をカスタマイズすることができます。デフォルト変数の名前変更または削除はできません。また、デフォルト値を変更することもできません。
カスタマイズされた変数 は、次のいずれかになります。
デフォルト変数の値を編集すると、システムはその変数を [デフォルトの変数(Default Variables)] 領域から [カスタマイズされた変数(Customized Variables)] 領域に移動します。デフォルト セットの変数値によってカスタム セットの変数のデフォルト値が決まるため、デフォルト セットのデフォルト変数をカスタマイズすると、他のすべてのセットの変数のデフォルト値が変更されます。
独自の変数を追加および削除したり、異なる変数セット内の値をカスタマイズしたり、カスタマイズされた変数をそのデフォルト値にリセットしたりできます。ユーザ定義変数をリセットすると、それは [カスタマイズされた変数(Customized Variables)] 領域に残ります。
次の表に、変数を作成または編集するために実行できるアクションを要約します。
表 3-4 変数の管理アクション
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変数のページを表示する |
変数セット ページで、[変数セットの追加(Add Variable Set)] をクリックして新しい変数セットを作成するか、編集する変数セットの横にある編集アイコン( )をクリックします。 |
変数セットに名前を付け、オプションで説明を加える |
[名前(Name)] および [説明(Description)] フィールドに、スペースや特殊文字を含む、英数字文字列を入力します。 |
変数を追加する |
[追加(Add)] をクリックします。 詳細については、変数の追加と編集を参照してください。 |
変数を編集する |
編集する変数の横にある編集アイコン( )をクリックします。 詳細については、変数の追加と編集を参照してください。 |
変更された変数をデフォルト値にリセットする |
変更された変数の横にあるリセット アイコン( )をクリックします。影付きリセット アイコンは、現在の値がすでにデフォルト値であることを示します。 |
ユーザ定義のカスタマイズされた変数を削除する |
変数セットの横にある削除アイコン( )をクリックします。変数の追加後に変数セットを保存した場合は、[はい(Yes)] をクリックして変数を削除することを確認します。 デフォルト変数は削除できません。また、侵入ルールまたは他の変数によって使用されているユーザ定義変数は削除できません。 |
変数セットへの変更を保存する |
変数セットがアクセス コントロール ポリシーで使用されている場合は [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックしてから、[はい(Yes)] をクリックして変更を保存することを確認します。 デフォルト セットの現在の値によって他のすべてのセットのデフォルト値が決まるため、デフォルト セットの変数を変更またはリセットすると、デフォルト値がカスタマイズされていない他のセットの現在の値が変更されます。 |
変数セットの変数を表示する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [変数セット(Variable Set)] を選択します。
手順 3 変数セットを作成したり、既存のセットを編集したりするには、以下の手順に従います。
- 変数セットを作成するには、[変数セットの追加(Add Variable Set)] をクリックします。
- 変数セットを作成するには、変数セットの横にある編集アイコン(
)をクリックします。
手順 4 変数を作成したり、既存の変数を編集したりするには、以下の手順に従います。
- 変数を作成するには、[追加(Add)] をクリックします。
- 変数を編集するには、変数の横にある編集アイコン(
)をクリックします。
変数セット内の変数を追加および編集する方法の詳細については、変数の追加と編集を参照してください。
変数の追加と編集
ライセンス: Protection
任意のカスタム セットで変数を変更できます。
カスタム標準テキスト ルールを作成する場合はさらに、独自のユーザ定義変数を作成して、トラフィックをより正確に反映したり、ショートカットとしてルール作成プロセスを単純化したりできます。たとえば、「緩衝地帯」(つまり DMZ)でのみトラフィックを検査するルールを作成する場合、公開されているサーバの IP アドレスが値にリストされる変数 $DMZ
を作成できます。こうして、この地帯で作成された任意のルールで $DMZ
変数を使用できます。
変数セットに変数を追加すると、他のすべてのセットにもその変数が追加されます。以下に説明されている 1 つの例外を除き、変数はデフォルト値として他のセットに追加され、その後ユーザはそれをカスタマイズできます。
カスタム セットから変数を追加すると、設定値をデフォルト セットのカスタマイズ値として使用するかどうかを決定する必要があります。
- 設定値(たとえば、192.168.0.0/16)を 使用する 場合、変数は、デフォルト値
any
を持つカスタマイズ値として設定値を使用するデフォルト セットに追加されます。デフォルト セットの現在の値によって他のセットのデフォルト値が決まるため、他のカスタム セットの初期のデフォルト値は設定値(この例では 192.168.0.0/16)になります。
- 設定値を 使用しない 場合、変数はデフォルト値
any
のみを使用してデフォルト セットに追加され、こうして、他のカスタム セットの初期のデフォルト値は any
になります。
詳細については、変数セットについてを参照してください。
変数セット内の変数の追加は [新規変数(New Variable)] ページで行い、既存の変数の編集は [変数の編集(Edit Variable)] ページで行います。これら 2 つのページは、既存の変数を編集する場合に、変数名または変数タイプを変更できないこと以外は、同じように使用します。
各ページは主に次の 3 つのウィンドウで構成されます。
- 既存のネットワークまたはポート変数、オブジェクト、およびネットワーク オブジェクト グループを含む、使用可能な項目
- 変数定義に包含するネットワークまたはポート
- 変数定義から除外するネットワークまたはポート
次の 2 種類の変数を作成または編集できます。
- ネットワーク 変数は、ネットワーク トラフィックのホストの IP アドレスを指定します。ネットワーク変数の作業を参照してください。
- ポート 変数は、ネットワーク トラフィックの TCP または UDP ポートを指定するもので、いずれかのタイプを意味する値
any
を指定することもできます。ポート変数の操作を参照してください。
ネットワーク変数タイプを追加するのか、ポート変数タイプを追加するのかを指定すると、ページが更新され、使用可能な項目がリストされます。リストの上部にある検索フィールドを使用してリストを制約できます。これは、入力するにつれて更新されます。
項目のリストから使用可能な項目を選択してドラッグし、包含または除外することができます。また、項目を選択し、[包含(Include)] または [除外(Exclude)] ボタンをクリックすることもできます。複数の項目を選択するには、Ctrl キーと Shift キーを使用します。包含または除外された項目のリストの下にある設定フィールドを使用して、ネットワーク変数にリテラル IP アドレスおよびアドレス ブロック、およびポート変数にポートおよびポート範囲を指定できます。
ネットワーク変数の場合、包含または除外する項目のリストは、リテラル文字列や既存の変数、オブジェクト、およびネットワーク オブジェクト グループの任意の組み合わせで構成できます。
次の表に、変数を作成または編集するために実行できるアクションを要約します。
表 3-5 変数の編集アクション
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変数のページを表示する |
変数セットのページで、[追加(Add)] をクリックして新しい変数を追加するか、既存の変数の横にある編集アイコン( )をクリックします。 |
変数に名前を付ける |
[名前(Name)] フィールドに、下線文字(_)以外の特殊文字が含まれない、大文字と小文字が区別される一意の英数字文字列を入力します。 変数名は大文字と小文字を区別することに注意してください。たとえば、 var と Var はそれぞれ一意です。 |
ネットワーク変数またはポート変数を指定する |
[タイプ(Type)] ドロップダウンリストから [ネットワーク(Network)] または [ポート(Port)] を選択します。 ネットワーク変数およびポート変数を使用して設定する方法の詳細については、ネットワーク変数の作業およびポート変数の操作を参照してください。 |
利用可能なネットワークのリストから選択できるように、個別のネットワーク オブジェクトを追加する |
[タイプ(Type)] ドロップダウンリストから [ネットワーク(Network)] を選択し、追加アイコン( )をクリックします。オブジェクト マネージャを使用してネットワーク オブジェクトを追加する方法の詳細については、ネットワーク オブジェクトの操作を参照してください。 |
利用可能なポートのリストから選択できるように、個別のポート オブジェクトを追加する |
[タイプ(Type)] ドロップダウンリストから [ポート(Port)] を選択し、追加アイコン( )をクリックします。 任意のポート タイプを追加できますが、いずれかのタイプを意味する値 any を含め、TCP および UDP ポートだけが有効な変数値であり、使用可能なポートのリストにはこれらの値タイプを使用する変数のみが表示されます。オブジェクト マネージャを使用してポート オブジェクトを追加する方法の詳細については、ポート オブジェクトの操作を参照してください。 |
使用可能なポート項目またはネットワーク項目を名前で検索する |
使用可能な項目のリストの上にある検索フィールドで名前を入力していきます。入力するに従ってページが更新され、一致する名前が表示されます。 |
名前の検索をクリアする |
検索フィールドの上のリロード アイコン( )、または検索フィールド内のクリア アイコン( )をクリックします。 |
使用可能な項目を区別する |
変数アイコン( )、ネットワーク オブジェクト アイコン( )、ポート アイコン( )、およびオブジェクト グループ アイコン( )の横にある項目を探します。 ポート グループではなく、ネットワーク グループだけが使用可能であることに注意してください。 |
変数定義に含める(または除外する)オブジェクトを選択する |
使用可能なネットワークまたはポートのリストにあるオブジェクトをクリックします。複数のオブジェクトを選択するには、Ctrl キーと Shift キーを使用します。 |
含まれる(または除外される)ネットワークまたはポートのリストに、選択した項目を追加する |
選択した項目をドラッグ アンド ドロップします。あるいは、[包含(Include)] または [除外(Exclude)] をクリックします。 使用可能な項目のリストから、ネットワークやポートの変数とオブジェクトを追加できます。また、ネットワーク オブジェクト グループを追加することもできます。 |
リテラル ネットワークまたはポートを含める(または除外する)ために、ネットワークまたはポートのリストに追加する |
クリックしてリテラル [ネットワーク(Network)] または [ポート(Port)] フィールドからプロンプトを削除し、ネットワーク変数の場合はリテラル IP アドレスまたはアドレス ブロック、ポート変数の場合はリテラル ポートまたはポート範囲をそれぞれ入力して、[追加(Add)] をクリックします。 ドメイン名やリストを入力できないことに注意してください。複数の項目を追加するには、それぞれを個別に追加します。 |
値が any の変数を追加する |
変数に名前を付け、変数タイプを選択してから、値を設定せずに [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。 |
包含/除外リストから変数またはオブジェクトを削除する |
変数の横にある削除アイコン( )をクリックします。 |
新規または変更された変数を保存する |
[ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。カスタム セットから変数を追加している場合は、[はい(Yes)] をクリックすると設定値が他のセットのデフォルト値として使用され、[いいえ(No)] をクリックするとデフォルト値 any が使用されます。 |
変数を編集した後に、アクティブ ポリシーがオブジェクトを参照する場合、変更を有効にするには設定を再展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
詳細については、次の各項を参照してください。
変数を作成または編集する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [変数セット(Variable Set)] を選択します。
手順 3 変数セットを作成したり、既存のセットを編集したりするには、以下の手順に従います。
- 変数セットを作成するには、[変数セットの追加(Add Variable Set)] をクリックします。
- 既存の変数セットを編集するには、変数セットの横にある編集アイコン(
)をクリックします。
手順 4 新しい変数を作成したり、既存の変数を編集したりするには、以下の手順に従います。
- 新しい変数を作成するには、[追加(Add)] をクリックします。
- 既存の変数を編集するには、変数の横にある編集アイコン(
)をクリックします。
手順 5 新しい変数を作成するには、以下の手順に従います。
- [名前(Name)] に一意の変数名を入力します。
英数字およびアンダースコア(_)文字を使用できます。
- ドロップダウンリストから、変数の [タイプ(Type)] として [ネットワーク(Network)] または [ポート(Port)] を選択します。
手順 6 オプションで、使用可能なネットワークまたはポートのリストから、包含または除外項目リストに項目を移動します。
1 つ以上の項目を選択してから、ドラッグ アンド ドロップするか、[包含(Include)] または [除外(Exclude)] をクリックできます。複数の項目を選択するには、Ctrl キーと Shift キーを使用します。
ヒント ネットワーク変数またはポート変数の包含リストと除外リストにあるアドレスやポートが重複している場合、除外されているアドレスまたはポートが優先されます。
手順 7 オプションで、1 つのリテラル値を入力し、[追加(Add)] をクリックします。
ネットワーク変数の場合、単一の IP アドレスまたはアドレス ブロックを入力できます。ポート変数の場合、単一ポートまたはポート範囲を追加できます。ポート範囲は上限値と下限値をハイフン(-)で区切ります。
複数のリテラル値を入力する場合は、必要に応じてこの手順を繰り返します。
手順 8 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックして変数を保存します。カスタム セットから新しい変数を追加する場合、次のオプションがあります。
- [はい(Yes)] をクリックすると、設定値を使用する変数がデフォルト セットのカスタマイズ値として追加され、結果として他のカスタム セットのデフォルト値として追加されます。
- [いいえ(No)] をクリックすると、変数はデフォルト セットのデフォルト値
any
として追加され、結果として他のカスタム セットのデフォルト値として追加されます。
手順 9 変更を終えたら、変数セットを保存するために [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックして、[はい(Yes)] をクリックします。
手順 10 アクティブなポリシーがオブジェクトを参照する場合は、設定の変更を展開します(設定変更の展開を参照)。
ネットワーク変数の作業
ライセンス: Protection
ネットワーク変数で表される IP アドレスを、侵入ポリシーで有効になった侵入ルール、侵入ポリシー ルール抑制、動的ルール状態、および適応型プロファイルで使用することができます。ネットワーク変数とネットワーク オブジェクトおよびネットワーク オブジェクト グループとの相違点として、ネットワーク変数は侵入ポリシーおよび侵入ルールに固有のものです。一方、ネットワーク オブジェクトおよびグループを使用すると、アクセス コントロール ポリシー、ネットワーク変数、侵入ルール、レポートなど、ASA FirePOWER モジュールのさまざまな場所で IP アドレスを表すことができます。詳細については、ネットワーク オブジェクトの操作を参照してください。
次の設定でネットワーク変数を使用して、ネットワーク上のホストの IP アドレスを指定できます。
侵入ルールの [送信元 IP(Source IPs)] および [宛先 IP(Destination IPs)] 見出しフィールドを使用すると、パケット インスペクションを、特定の送信元または宛先 IP アドレスを持つパケットに制限することができます。侵入ルールでの IP アドレスの指定を参照してください。
送信元または宛先の侵入ルール抑制の [ネットワーク(Network)] フィールドを使用すると、特定の 1 つの IP アドレスまたは IP アドレス範囲が侵入ルールやプリプロセッサをトリガーした場合の侵入イベント通知を抑制できます。侵入ポリシーごとの抑制の設定を参照してください。
送信元または宛先の動的ルール状態の [ネットワーク(Network)] フィールドを使用すると、指定時間内に発生した侵入ルールやプリプロセッサ ルールの一致数が多すぎる場合に、それを検出できます。動的ルール状態の追加を参照してください。
適応型プロファイルの [ネットワーク(Networks)] フィールドは、パッシブ展開でのパケット フラグメントと TCP ストリームの再構築リアセンブリを改善させる必要があるネットワーク内のホストを特定します。パッシブ展開における前処理の調整を参照してください。
このセクションで示されるフィールドで変数を使用する場合、侵入ポリシーにリンクされた変数セットは、侵入ポリシーを使用するアクセス コントロール ポリシーで処理されるネットワーク トラフィックでの変数値を決定します。
次のネットワーク設定を任意に組み合わせて変数に追加できます。
- 使用可能なネットワーク リストから選択したネットワーク変数、ネットワーク オブジェクト、およびネットワーク オブジェクト グループの任意の組み合わせ
オブジェクト マネージャを使用して個別のネットワーク オブジェクトとグループ ネットワーク オブジェクトを作成する方法については、ネットワーク オブジェクトの操作を参照してください。
- [新規変数(New Variable)] または [変数の編集(Edit Variable)] ページから追加した個々のネットワーク オブジェクト(独自の変数や、他の既存の変数、さらに今後の変数にこれらを追加できます)
- リテラルの単一 IP アドレスまたはアドレス ブロック
それぞれを個別に追加することにより、複数のリテラル IP アドレスとアドレス ブロックをリストできます。IPv4 および IPv6 アドレスとアドレス ブロックを単独で、または任意に組み合わせてリストできます。IPv6 アドレスを指定するときには、RFC 4291 で定義された任意のアドレス指定規則を使用できます。
追加する変数での包含ネットワークのデフォルト値は any
で、これは任意の IPv4 または IPv6 アドレスを示します。除外ネットワークのデフォルト値は none で、これは「ネットワークなし」を示します。また、リテラル値の中でアドレス ::
を指定すると、包含ネットワーク リストで任意の IPv6 アドレスを指定でき、除外リストでは IPv6 アドレスなしを指定できます。
除外リストにネットワークを追加すると、指定されたアドレスおよびアドレス ブロックが除外されます。つまり、除外された IP アドレスやアドレス ブロックを除き、任意の IP アドレスに一致させることができます。
たとえば、リテラル アドレス 192.168.1.1
を除外すると 192.168.1.1 以外の任意の IP アドレスが指定され、 2001:db8:ca2e::fa4c
を除外すると 2001:db8:ca2e::fa4c 以外の任意の IP アドレスが指定されます。
リテラル ネットワークまたは使用可能なネットワークを任意に組み合わせて、除外で使用できます。たとえば、リテラル値 192.168.1.1
および 192.168.1.5
を除外すると、192.168.1.1 と 192.168.1.5 以外の任意の IP アドレスが 含まれ ます。つまり、システムはこの構文を「192.168.1.1 でなく、しかも 192.168.1.5 でない 」と解釈し、大カッコ内に列挙されたものを除くすべての IP アドレスに一致させます。
ネットワーク変数を追加または編集するときには、次の点に注意してください。
- 論理的に言って、値
any
を除外することはできません。any を除外すると「アドレスなし」を意味することになります。たとえば、除外ネットワーク リストに、値 any
を持つ変数を追加することはできません。
- ネットワーク変数は、指定された侵入ルールおよび侵入ポリシー機能に関するトラフィックを識別します。プリプロセッサ ルールは、侵入ルールで使われているネットワーク変数で定義されたホストとは無関係に、イベントをトリガーできることに注意してください。
- 除外される値は、包含される値のサブセットに解決される必要があります。たとえば、アドレス ブロック 192.168.5.0/24 を包含し、192.168.6.0/24 を除外することはできません。エラー メッセージが表示され、問題となっている変数が明示されます。包含される値の範囲外となる値を除外した場合は、変数セットを保存できません。
ネットワーク変数の追加および編集の詳細については、変数の追加と編集を参照してください。
ポート変数の操作
ライセンス: Protection
ポート変数は、侵入ポリシーで有効になった侵入ルールの [送信元ポート(Source Port)] および [宛先ポート(Destination Port)] 見出しフィールドで使用できる TCP ポートと UDP ポートを表します。ポート変数とポート オブジェクトおよびポート オブジェクト グループとの相違点は、ポート変数が侵入ルール固有のものであることです。TCP および UDP 以外のプロトコル用にポート オブジェクトを作成して、ポート変数とアクセス コントロール ポリシーでポート オブジェクトを使用できます。詳細については、ポート オブジェクトの操作を参照してください。
侵入ルールの [送信元ポート(Source Port)] および [宛先ポート(Destination Port)] 見出しフィールドでポート変数を使用すると、パケット インスペクションを、特定の送信元または宛先 TCP/UDP ポートを持つパケットに制限することができます。
これらのフィールドで変数を使用した場合、アクセス コントロール ルールまたはポリシーに関連付けられた侵入ポリシーにリンクされる変数セットは、システムによりアクセス コントロール ポリシーが適用されるネットワーク トラフィックでのこれらの変数の値を決定します。
次のポート設定を任意に組み合わせて変数に追加できます。
- 使用可能なポート リストから選択したポート変数およびポート オブジェクトの任意の組み合わせ
使用可能なポート リストには、ポート オブジェクト グループが表示されず、したがってこれらを変数に追加できないことに注意してください。オブジェクト マネージャを使用してポート オブジェクトを作成する方法については、ポート オブジェクトの操作を参照してください。
- [新規変数(New Variable)] または [変数の編集(Edit Variable)] ページから追加した個々のポート オブジェクト(独自の変数や、他の既存の変数、さらに今後の変数にこれらを追加できます)
有効な変数値は TCP および UDP ポートのみです(どちらのタイプでも値 any
を含む)。新しい変数のページまたは変数の編集ページを使用して、有効な変数値ではない有効なポート オブジェクトを追加した場合、オブジェクトはシステムに追加されますが、使用可能なオブジェクト リストには表示されません。オブジェクト マネージャを使用して、変数で使われるポート オブジェクトを編集する場合、有効な変数値にのみ値を変更できます。
ポート範囲はダッシュ(-)を使って区切る必要があります。下位互換性のために、コロンで指定されるポート範囲もサポートされていますが、作成するポート変数ではコロンを使用できません。
複数のリテラル ポートの値および範囲をリストするには、それぞれを個別に追加して任意に組み合わせることができます。
ポート変数を追加または編集するときには、次の点に注意してください。
- 追加する変数での包含ポートのデフォルト値は
any
で、これは任意のポートまたはポート範囲を示します。除外ポートのデフォルト値は none
で、これは「ポートなし」を示します。
ヒント 値 any
を持つ変数を作成するには、特定の値を追加せずに変数に名前を付けて保存します。
- 論理的に言って、値
any
を除外することはできません。any を除外すると「ポートなし」を意味することになります。たとえば、値 any
を持つ変数を除外ポート リストに追加した場合、変数セットを保存することはできません。
- 除外リストにポートを追加すると、指定されたポートおよびポート範囲が除外されます。つまり、除外されたポートまたはポート範囲を除き、任意のポートに一致させることができます。
- 除外される値は、包含される値のサブセットに解決される必要があります。たとえば、ポート範囲 10 から 50 を包含し、ポート 60 を除外することはできません。エラー メッセージが表示され、問題となっている変数が明示されます。包含される値の範囲外となる値を除外した場合は、変数セットを保存できません。
ポート変数の追加および編集の詳細については、変数の追加と編集を参照してください。
変数のリセット
ライセンス: Protection
変数セットの新しい変数ページまたは変数の編集ページで、変数をデフォルト値にリセットできます。次の表に、変数をリセットするときの基本原則を要約します。
表 3-6 変数のリセット値
|
|
|
デフォルト |
デフォルト |
ルール更新値 |
ユーザ定義 |
デフォルト |
任意 |
デフォルトまたはユーザ定義 |
カスタム |
現在のデフォルト セット値(変更/未変更にかかわらず) |
カスタム セットの変数をリセットすると、単にデフォルト セット内のその変数の現在値にリセットされます。
逆に、デフォルト セットの変数の値をリセットまたは変更すると、すべてのカスタム セット内のその変数のデフォルト値が常に更新されます。リセット アイコンがグレー表示され、その変数をリセットできないことを示している場合、そのセットでは変数のカスタマイズ値が存在しないことを意味します。カスタム セット内の変数の値をすでにカスタマイズした場合を除き、デフォルト セットの変数を変更すると、変数セットがリンクされた侵入ポリシーで使われている値が更新されます。
(注) デフォルト セット内の変数を変更するときには、その変更により、リンクされたカスタム セットの変数を使用する侵入ポリシーがどのような影響を受けるか評価するのが適切です(特に、カスタム セット内の変数値をカスタマイズしていない場合)。
カスタマイズされた値とリセット値が同じである場合は、次のいずれかを示しています。
- カスタム セットまたはデフォルト セットの中で、値
any
を持つ変数を追加した
- カスタム セットの中で、明示的な値を持つ変数を追加し、設定した値をデフォルト値として使用することを選択した
変数セットを侵入ポリシーにリンクさせる
ライセンス: Control
デフォルトは、ASA FirePOWER モジュールは、アクセス コントロール ポリシーで使用されるすべての侵入ポリシーにデフォルト変数セットをリンクします。侵入ポリシーを使用するアクセス コントロール ポリシーを展開すると、その侵入ポリシー内で有効になった侵入ルールは、リンクされた変数セットの変数値を使用します。
アクセス コントロール ポリシー内の侵入ポリシーで使われるカスタム変数セットを変更すると、システムの [アクセス コントロール(Access Control)] ページで、そのポリシーのステータスが「失効」と示されます。変数セットの変更を実装するには、設定を展開する必要があります。デフォルト セットを変更すると、侵入ポリシーを使用するすべてのアクセス コントロール ポリシーのステータスが「失効」と示され、変更を実装するには設定を再展開する必要があります。
情報については、次の各項を参照してください。
拡張変数について
ライセンス: Protection
拡張変数を使用すると、他の方法ではモジュール インターフェイスで設定できない機能を設定することができます。現在、ASA FirePOWER モジュールには 2 つの拡張変数だけが備わっており、そのうち USER_CONF 拡張変数のみを編集できます。
USER_CONF
USER_CONF は、モジュール インターフェイスで通常設定できない 1 つ以上の機能を設定するための汎用ツールです。
注意
機能の説明またはサポート担当の指示に従う場合を除き、拡張変数 USER_CONF を使用して侵入ポリシー機能を設定
しないでください。競合または重複する設定が存在すると、システムが停止します。
USER_CONF を編集するときには、1 行に合計 4096 文字まで入力できます。行は自動的に折り返します。変数の最大長 8192 文字、またはディスク スペースなどの物理制限に達するまで、任意の数の有効な指示または行数を含めることができます。コマンド ディレクティブでは、完全な引数の後にバックスラッシュ(\)行連結文字を使用します。
USER_CONF をリセットすると、空になります。
シンクホール オブジェクトの使用
ライセンス: Protection
シンクホール オブジェクトとは、シンクホール内のすべてのドメイン名のルーティング不可アドレスか、またはサーバに解決されない IP アドレスのいずれかを付与する DNS サーバを表します。DNS ポリシー ルール内のシンクホール オブジェクトを参照して、一致するトラフィックをシンクホールにリダイレクトすることができます。オブジェクトには、IPv4 アドレスと IPv6 アドレスの両方を割り当てる必要があります。
使用中のシンクホール オブジェクトは削除できません。さらに、DNS ポリシーで使用されるシンクホール オブジェクトを編集した後に、変更を有効にするには、設定を再展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
シンクホール オブジェクトを作成する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 オブジェクト タイプのリストから [シンクホール(Sinkhole)] を選択します。
手順 3 [シンクホールの追加(Add Sinkhole)] をクリックします。
手順 4 名前を入力します。
手順 5 シンクホールの [IPv4 アドレス(IPv4 Address)] と [IPv6 アドレス(IPv6 Address)] を入力します。
手順 6 次の選択肢があります。
- シンクホール サーバへのトラフィックをリダイレクトする場合は、[シンクホールへの接続のログ(Log Connections to Sinkhole)] を選択します。
- 非解決 IP アドレスにトラフィックをリダイレクトする場合は、[シンクホールへの接続をブロックしてログ(Block and Log Connections to Sinkhole)] を選択します。
手順 7 侵入の痕跡(IoC)のタイプをシンクホールに割り当てるには、[タイプ(Type)] ドロップダウンからいずれかのタイプを選択します。
手順 8 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
ファイル リストの操作
ライセンス: Malware
ネットワークベースの高度なマルウェア防御(AMP)を使用している場合、Collective Security Intelligence クラウド によってファイルの性質が誤って認識されたときに、SHA-256 ハッシュ値を使ってそのファイルを ファイル リスト に追加すると、その後、ファイルがより適切に検出されるようになります。ファイル リストのタイプに応じて、次の操作を実行できます。
- クラウドがクリーンの性質を割り当てた場合と同じ方法でファイルを扱うには、 クリーン リスト にファイルを追加します。
- クラウドがマルウェアの性質を割り当てた場合と同じ方法でファイルを扱うには、 カスタム検出リスト にファイルを追加します。
これらのファイルのブロッキング動作は手動で指定されるため、そのファイルがクラウドによってマルウェアと識別されるような場合でも、システムはマルウェア クラウド ルックアップを実行しません。ファイルの SHA 値を計算するには、[マルウェア クラウド ルックアップ(Malware Cloud Lookup)] アクションと [マルウェア ブロック(Block Malware)] アクションのどちらか、および一致するファイル タイプを使用して、ファイル ポリシー内のルールを設定する必要があることに注意してください。詳細については、ファイル ルールの操作を参照してください。
システムのクリーン リストとカスタム検出リストは、デフォルトですべてのファイル ポリシーに含まれています。ポリシーごとに、いずれかまたは両方のリストを使用しないことを選択できます。
注意
実際にマルウェアであるファイルをこのリストに
含めないでください。クラウドがそのファイルのマルウェアの性質を割り当てた場合、またはファイルをカスタム検出リストに追加した場合でも、システムはそれをブロックしません。
各ファイル リストには、一意の SHA-256 値を最大 10000 個まで含めることができます。ファイルをファイル リストに追加するには、次の操作を実行できます。
- ファイルをアップロードする。これにより、システムはそのファイルの SHA-256 値を計算してそれを追加します。
- ファイルの SHA-256 値を直接入力する。
- 複数の SHA-256 値を含むコンマ区切り値(CSV)ソース ファイルを作成してアップロードする。重複しないすべての SHA-256 値がこのファイル リストに追加されます。
ファイル リストにファイルを追加したり、ファイル リスト内の SHA-256 値を編集したり、ファイル リストから SHA-256 値を削除したりした場合、変更を有効にするには、設定を再展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
ファイル リストの使用の詳細については、次のトピックを参照してください。
ファイル リストに複数の SHA-256 値をアップロード
ライセンス: Malware
SHA-256 値のリストと説明を含むコンマ区切り値(CSV)ソース ファイルをアップロードすることによって、複数の SHA-256 値をファイル リストに追加できます。システムはその内容を検証し、有効な SHA-256 値をファイル リストに入れます。
ソース ファイルは、ファイル名拡張子.csv の単純なテキスト ファイルである必要があります。見出しはポンド記号( #
)で始まる必要があります。これはコメントとして処理され、アップロードされません。各エントリには、1 つの SHA-256 値の後に(最大 256 個の英文字または特殊文字からなる)説明が含まれる必要があり、 LF
または CR+LF
改行文字で終わる必要があります。システムはエントリ内のこれ以外の情報をすべて無視します。
次の点に注意してください。
- ファイル リストからソース ファイルを削除すると、それに関連付けられているすべての SHA-256 ハッシュもファイル リストから削除されます。
- ソース ファイルのアップロードに成功した結果、10000 個を超える個別の SHA-256 値がファイル リストに含まれる場合は、複数のファイルをファイル リストにアップロードすることはできません。
- システムは、アップロード時に 256 文字を超える説明を最初の 256 文字で切り捨てます。説明にコンマを含める場合は、エスケープ文字(
\
)を使用する必要があります。説明が含まれていない場合、代わりにソース ファイル名が使用されます。
- すでにファイル リストに存在する SHA-256 値を含むソース ファイルをアップロードした場合、新しくアップロードされた値によって既存の SHA-256 値が変更されることはありません。SHA-256 値に関連するキャプチャ済みファイル、ファイル イベント、またはマルウェア イベントを表示するとき、個々の SHA-256 値から脅威名または説明が得られます。
- システムはソース ファイル内の無効な SHA-256 値をアップロードしません。
- アップロードされた複数のソース ファイル内に同じ SHA-256 値に関するエントリが含まれる場合、システムは最も新しい値を使用します。
- 1 つのソース ファイル内に同じ SHA-256 値のエントリが複数含まれる場合、システムは最後のものを使用します。
- オブジェクト マネージャ内でソース ファイルを直接編集することはできません。変更を行うには、最初にソース ファイルを直接変更し、システム上のコピーを削除した後、変更済みソース ファイルをアップロードする必要があります。詳細については、ファイル リストからソース ファイルをダウンロードを参照してください。
ソース ファイルをファイル リストにアップロードする方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [ファイル リスト(File List)] をクリックします。
手順 3 ソース ファイルからの値の追加先となるファイル リストの横にある編集アイコン( )をクリックします。
手順 4 [追加方法(Add by)] フィールドから [SHA のリスト(List of SHAs)]
を選択します。
手順 5 オプションで、[説明(Description)] フィールドにソース ファイルの説明を入力します。
説明を入力しない場合、システムはファイル名を使用します。
手順 6 [参照(Browse)] をクリックしてソース ファイルを参照してから、[リストのアップロードと追加(Upload and Add List)] をクリックしてリストを追加します。
ソース ファイルがファイル リストに追加されます。SHA-256 カラムには、ファイルに含まれる SHA-256 値の数がリストされます。
手順 7 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
手順 8 アクティブなポリシーがオブジェクトを参照する場合は、設定の変更を展開します(設定変更の展開を参照)。
設定の展開後には、システムはファイル リスト内のファイルに対してマルウェア クラウド ルックアップを実行しなくなります。
個別のファイルをファイル リストにアップロード
ライセンス: Malware
ファイル リストに追加するファイルのコピーがある場合、分析用にファイルをシステムにアップロードできます。システムはファイルの SHA-256 値を計算し、ファイルをリストに追加します。SHA-256 を計算するとき、システムはファイル サイズを制限しません。
システムに SHA-256 値を計算させることによってファイルを追加するには、次の手順を実行します。
手順 1 オブジェクト マネージャの [ファイル リスト(File List)] ページで、ファイルの追加場所となるクリーン リストまたはカスタム検出リストの横の編集アイコン( )をクリックします。
手順 2 [追加方法(Add by)] フィールドから [SHA の計算(Calculate SHA)] を選択します。
手順 3 オプションで、[説明(Description)] フィールドにファイルの説明を入力します。
説明を入力しない場合、アップロード時にファイル名が説明として使用されます。
手順 4 [参照(Browse)] をクリックしてソース ファイルを参照してから、[SHA を計算して追加(Calculate and Add SHA)] をクリックしてリストを追加します。
手順 5 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
手順 6 アクティブなポリシーがオブジェクトを参照する場合は、設定の変更を展開します(設定変更の展開を参照)。
設定の展開後には、システムはファイル リスト内のファイルに対してマルウェア クラウド ルックアップを実行しなくなります。
ファイル リストに SHA-256 値を追加
ライセンス: Malware
ファイルの SHA-256 値を送信して、それをファイル リストに追加できます。重複する SHA-256 値は追加できません。
ファイルの SHA-256 値を手動で入力することによってファイルを追加する方法:
手順 1 オブジェクト マネージャの [ファイル リスト(File List)] ページで、ファイルの追加場所となるクリーン リストまたはカスタム検出リストの横の編集アイコン( )をクリックします。
手順 2 [追加方法(Add by)] フィールドから [SHA 値の入力(Enter SHA Value)] を選択します。
手順 3 [説明(Description)] フィールドにソース ファイルの説明を入力します。
手順 4 ファイルの SHA-256 値全体を入力するか、貼り付けます。システムでは値の部分的な一致はサポートされません。
手順 5 ファイルを追加するには、[追加(Add)] をクリックします。
手順 6 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
手順 7 アクティブなポリシーがオブジェクトを参照する場合は、設定の変更を展開します(設定変更の展開を参照)。
設定の展開後には、システムはファイル リスト内のファイルに対してマルウェア クラウド ルックアップを実行しなくなります。
ファイル リスト上のファイルの変更
ライセンス: Malware
ファイル リストの個々の SHA-256 値を編集または削除することができます。オブジェクト マネージャ内でソース ファイルを直接編集できないことに注意してください。変更を行うには、最初にソース ファイルを直接変更し、システム上のコピーを削除した後、変更済みソース ファイルをアップロードする必要があります。詳細については、ファイル リストからソース ファイルをダウンロードを参照してください。ファイル リスト上のファイルを編集する方法:
手順 1 オブジェクト マネージャの [ファイル リスト(File List)] ページで、変更するファイルが入っているクリーン リストまたはカスタム検出リストの横の編集アイコン( )をクリックします。
手順 2 編集する SHA-256 値の横にある編集アイコン( )をクリックします。
ヒント リストからファイルを削除することもできます。削除するファイルの横にある削除アイコン()をクリックしてください。
手順 3 [SHA-256] 値または [説明(Description)] を更新します。
手順 4 [保存(Save)] をクリックします。
手順 5 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
手順 6 アクティブなポリシーがオブジェクトを参照する場合は、設定の変更を展開します(設定変更の展開を参照)。
設定の展開後には、システムはファイル リスト内のファイルに対してマルウェア クラウド ルックアップを実行しなくなります。
ファイル リストからソース ファイルをダウンロード
ライセンス: Malware
ファイル リスト上の既存のソース ファイル エントリを表示、ダウンロード、または削除できます。いったんアップロードされたソース ファイルを編集することはできません。まずファイル リストからソース ファイルを削除し、更新後のファイルをアップロードする必要があります。ソース ファイルをアップロードする方法については、ファイル リストに複数の SHA-256 値をアップロードを参照してください。
ソース ファイルに関連付けられたエントリ数とは、個別の SHA-256 値の数です。ファイル リストからソース ファイルを削除すると、ファイル リストに含まれる SHA-256 エントリの合計数は、ソース ファイル内の有効なエントリ数だけ減少します。
ソース ファイルをダウンロードする方法:
手順 1 オブジェクト マネージャの [ファイル リスト(File List)] ページで、ソースファイルのダウンロード対象となるクリーン リストまたはカスタム検出リストの横の編集アイコン( )をクリックします。
手順 2 ダウンロードするソース ファイルの横にある表示アイコン( )をクリックします。
手順 3 [SHA リストのダウンロード(Download SHA List)] をクリックし、プロンプトに従ってソース ファイルを保存します。
手順 4 [閉じる(Close)] をクリックします。
セキュリティ ゾーンの操作
ライセンス: 任意(Any)
サポートされるデバイス: 任意(Any)
セキュリティ ゾーン は、1 つ以上の ASA インターフェイスからなるグループです。これを使用すると、さまざまなポリシーと設定でトラフィック フローを管理および分類できます。単一のデバイス上に複数のゾーンを設定できます。これにより、ネットワークを複数セグメントに分割でき、システムによりさまざまなポリシーを適用できるようになります。トラフィックをセキュリティ ゾーンと照合するには、少なくとも 1 つのインターフェイスをそのセキュリティ ゾーンに割り当てる必要があり、各インターフェイスは 1 つのゾーンのみに属することができます。
セキュリティ ゾーンを使用してインターフェイスをグループ化することに加え、ゾーンはアクセス コントロール ポリシーでも使用できます。たとえば、特定の送信元または宛先ゾーンだけに適用されるアクセス コントロール ルールを作成することもできます。
オブジェクト マネージャの [セキュリティ ゾーン(Security Zones)] ページには、ASA FirePOWER モジュールで設定されたゾーンがリストされます。
使用中のセキュリティ ゾーンは削除できません。ゾーンでのインターフェイスの追加または削除の後に、アクティブ ポリシーがオブジェクトを参照する場合は、変更を有効にするために設定を展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
セキュリティ ゾーンを作成する手順:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [セキュリティ ゾーン(Security Zones)] を選択します。
手順 3 [セキュリティ ゾーンの追加(Add Security Zone)] をクリックします。
手順 4 [名前(Name)] にゾーンの名前を入力します。中カッコ({})とポンド記号(#)を除く、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 [タイプ(Type)] で、ゾーンのインターフェイスのタイプを選択します。
セキュリティ ゾーンの作成後に、タイプを変更することはできません。
手順 6 1 つ以上のインターフェイスを選択します。
複数のオブジェクトを選択するには、Ctrl キーと Shift キーを使用します。インターフェイスをまだ設定していない場合は、空のゾーンを作成し、後でそこにインターフェイスを追加できます。手順 9 に進みます。
手順 7 [追加(Add)] をクリックします。
手順 8 他のデバイスのインターフェイスをゾーンに追加するには、ステップ 6 から 8 までを繰り返します。
手順 9 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
暗号スイート リストの操作
ライセンス: 任意(Any)
暗号スイート リストは複数の暗号スイートからなるオブジェクトです。各定義済み暗号スイートの値は、SSL または TLS 暗号化セッションのネゴシエーションに使われる暗号スイートを表しています。暗号スイートおよび暗号スイート リストを SSL ルールで使用すると、クライアントとサーバが暗号スイートを使って SSL セッションをネゴシエートしたかどうかに基づいて暗号化トラフィックを制御できます。SSL ルールに暗号スイート リストを追加すると、リスト内のいずれかの暗号スイートでネゴシエートされた SSL セッションがルールに一致します。
(注) ASDM インターフェイスでは暗号スイート リストと同じ場所で暗号スイートを使用できますが、暗号スイートを追加、変更、削除することはできません。
使用中の暗号スイート リストは削除できません。さらに、暗号スイート リストを編集した後に、アクティブ ポリシーがオブジェクトを参照する場合、変更を有効にするには設定を再展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
暗号スイート リストを作成する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [暗号スイート リスト(Cipher Suite List)] を選択します。
手順 3 [暗号スイートの追加(Add Cipher Suites)] をクリックします。
手順 4 [名前(Name)] に暗号スイート リストの名前を入力します。縦線( |
)と中カッコ( {}
)を除き、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 1 つ以上の暗号スイートを選択して、[追加(Add)] をクリックします。
- 複数の暗号スイートを選択するには、Ctrl キーまたは Shift キーを使用するか、右クリックして [すべて選択(Select All)] を選択します。
- リストに含める既存の暗号スイートを検索するにはフィルタ フィールド(
)を使用できます。入力していくとフィールドが更新され、一致する項目が表示されます。検索ストリングをクリアするには、検索フィールドの上にある再ロード アイコン(
)をクリックするか、検索フィールド内のクリア アイコン(
)をクリックします。
手順 6 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
識別名オブジェクトの操作
ライセンス: 任意(Any)
それぞれの識別名オブジェクトは、公開鍵証明書のサブジェクトまたは発行元にリストされた識別名を表します。SSL ルールで識別名オブジェクトとグループ(オブジェクトのグループ化を参照)を使用すると、サブジェクトまたは発行元として識別名を含むサーバ証明書を使ってクライアントとサーバが SSL セッションをネゴシエートしたかどうかに基づき、暗号化トラフィックを制御できます。
識別名オブジェクトには、共通名属性( CN )を含めることができます。「 CN=
」なしで共通名を追加すると、システムはオブジェクトを保存する前に「 CN=
」を追加します。
さらに、次の表に示す属性を含む識別名を追加することもできます。属性はカンマで区切って使用します。
表 3-7 識別名の属性
|
|
|
C |
国コード(Country Code) |
2 つの英字 |
CN |
Common Name |
最大 64 文字の英数字、バックスラッシュ( / )、ハイフン( - )、引用符( " )、アスタリスク( * )、スペース文字 |
O |
Organization |
OU |
組織 |
ワイルドカードとして 1 つ以上のアスタリスク( * )を属性に定義できます。共通名属性では、ドメイン名ラベルごとに 1 つ以上のアスタリスクを定義できます。ワイルド カードはそのラベル内でのみ照合されますが、ワイルド カードを使用して複数のラベルを定義できます。例については、以下の表を参照してください。
表 3-8 共通名属性のワイルドカードの例
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|
|
CN=”*ample.com” |
example.com |
mail.example.com example.text.com ampleexam.com |
CN=”exam*.com” |
example.com |
mail.example.com example.text.com ampleexam.com |
CN=”*xamp*.com” |
example.com |
mail.example.com example.text.com ampleexam.com |
CN=”*.example.com” |
mail.example.com |
example.com example.text.com ampleexam.com |
CN=”*.com” |
example.com ampleexam.com |
mail.example.com example.text.com |
CN=”*.*.com” |
mail.example.com example.text.com |
example.com ampleexam.com |
使用中の識別名オブジェクトは削除できません。さらに、識別名オブジェクトを編集した後に、アクティブ ポリシーがオブジェクトを参照する場合、変更を有効にするには設定を展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
識別名オブジェクトを作成する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [識別名(Distinguished Name)] の下で、[個々のオブジェクト(Individual Objects)] を選択します。
手順 3 [識別名の追加(Add Distinguished Name)] をクリックします。
手順 4 [名前(Name)] に識別名オブジェクトの名前を入力します。縦線( |
)と中カッコ( {}
)を除き、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 [DN] フィールドに、識別名または共通名の値を入力します。次の選択肢があります。
- 識別名を追加する場合は、表 3-7に示されている属性をカンマで区切って含めることができます。
- 共通名を追加する場合は、複数のラベルとワイルドカードを含めることができます。
手順 6 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
PKI オブジェクトの操作
ライセンス: 任意(Any)
PKI オブジェクトは、SSL インスペクション展開をサポートするために必要な公開鍵証明書、およびペアになった秘密鍵を表します。内部 CA オブジェクトおよび信頼できる CA オブジェクトは、認証局(CA)証明書で構成されます。また、内部 CA オブジェクトには、証明書とペアになった秘密鍵も含まれます。内部証明書オブジェクトおよび外部証明書オブジェクトは、サーバ証明書で構成されます。また、内部証明書オブジェクトには、証明書とペアになった秘密鍵も含まれます。SSL のルールでこれらのオブジェクトを使用すると、次のものを復号できます。
- 発信トラフィック:内部 CA オブジェクトを使ってサーバ証明書を再署名することによって復号します
- 受信トラフィック:内部証明書オブジェクトにある既知の秘密鍵を使用して復号します
さらに、SSL ルールを作成して、次のものを使って暗号化されたトラフィックを照合することができます。
- 外部証明書オブジェクト内の証明書
- 信頼できる CA オブジェクトの CA によって署名された証明書、または信頼できる CA チェーン内で署名された証明書
証明書とキーの情報を手動で入力し、その情報を含むファイルをアップロードします。場合によっては、新しい CA 証明書や秘密キーを生成することができます。
オブジェクト マネージャで PKI オブジェクトのリストを表示すると、システムは証明書のサブジェクト識別名をオブジェクト値として表示します。証明書の完全なサブジェクト識別名を表示するには、値の上にポインタを移動してください。証明書に関する他の詳細を表示するには、PKI オブジェクトを編集します。
(注) ASA FirePOWER モジュールは、内部 CA オブジェクトと内部証明書オブジェクトに保存されるすべての秘密鍵を、保存前にランダムに生成された鍵を使って暗号化します。パスワード保護されている秘密キーをアップロードすると、アプライアンスはユーザ提供のパスワードを使って秘密キーを復号し、ランダムに生成されたキーを使ってそれを再暗号化してから保存します。
詳細については、次の項を参照してください。
内部認証局オブジェクトの操作
ライセンス: 任意(Any)
設定されたそれぞれの内部認証局(CA)オブジェクトは、組織で制御される CA の CA 公開鍵証明書を表します。このオブジェクトは、オブジェクト名、CA 証明書、およびペアになった秘密鍵からなります。SSL ルールで内部 CA オブジェクトとグループ(オブジェクトのグループ化を参照)を使用すると、内部 CA によってサーバ証明書に再署名することにより、発信する暗号化トラフィックを復号できます。
(注) [復号 - 再署名(Decrypt - Resign)] SSL ルールで内部 CA オブジェクトを参照する場合、ルールが暗号化セッションに一致すると、SSL ハンドシェイクのネゴシエート中は証明書を信頼できないという警告がユーザのブラウザに表示されることがあります。これを回避するには、信頼できるルート証明書のクライアントまたはドメイン リストに内部 CA オブジェクト証明書を追加します。
次の方法で内部 CA オブジェクトを作成できます。
- RSA ベースまたは楕円曲線ベースの既存の CA 証明書と秘密キーをインポートする
- 新しい RSA ベースの自己署名 CA 証明書と秘密キーを生成する
- RSA ベースの未署名の CA 証明書と秘密キーを生成する。内部 CA オブジェクトを使用する前に、証明書に署名するために証明書署名要求(CSR)を別の CA に送信する必要があります。
署名付き証明書を含む内部 CA オブジェクトを作成した後で、CA 証明書と秘密鍵をダウンロードできるようになります。システムは、ダウンロードされた証明書と秘密キーをユーザ提供のパスワードで暗号化します。
システムで生成された場合でも、ユーザによって作成された場合でも、内部 CA オブジェクトの名前は変更できますが、他のオブジェクト プロパティは変更できません。
使用中の内部 CA オブジェクトは削除できません。さらに、内部 CA オブジェクトを編集した後に、アクティブ ポリシーがオブジェクトを参照する場合、変更を有効にするには設定を展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
詳細については、次の項を参照してください。
CA 証明書と秘密鍵のインポート
ライセンス: 任意(Any)
X.509 v3 CA 証明書と秘密キーをインポートすることによって、内部 CA オブジェクトを設定できます。サポートされる次のいずれかの形式でエンコードされたファイルをアップロードできます。
- 識別符号化規則(DER)
- プライバシー強化電子メール(PEM)
秘密キー ファイルがパスワード保護されている場合は、復号パスワードを提供できます。証明書とキーが PEM 形式でエンコードされている場合は、情報をコピーして貼り付けることもできます。
適切な証明書またはキーの情報を含んでいる、相互にペアになっているファイルのみをアップロードできます。システムはオブジェクトを保存する前にペアを検証します。
(注) ルールに [復号 - 再署名(Decrypt - Resign)] アクションを設定すると、そのルールでは、設定されているルール条件に加えて、参照される内部 CA 証明書の暗号化アルゴリズムのタイプに基づいてトラフィックが照合されます。たとえば、楕円曲線ベースのアルゴリズムで暗号化された発信トラフィックを復号するには、楕円曲線ベースの CA 証明書をアップロードする必要があります。詳細については、[復号(Decrypt)] アクション:さらに検査するためにトラフィックを復号を参照してください。
内部 CA 証明書と秘密鍵をインポートする方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [PKI] で、[内部 CA(Internal CAs)] を選択します。
手順 3 [CA のインポート(Import CA)] をクリックします。
手順 4 [名前(Name)] に内部 CA オブジェクトの名前を入力します。縦線( |
)と中カッコ( {}
)を除き、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 [証明書データ(Certificate Data)] フィールドの上部にある [参照(Browse)] をクリックして、DER または PEM でエンコードされた X.509 v3 CA 証明書ファイルをアップロードします。
手順 6 [キー(Key)] フィールドの上部にある [参照(Browse)] をクリックして、DER または PEM でエンコードされたペアの秘密キー ファイルをアップロードします。
手順 7 アップロード ファイルがパスワード保護されている場合は、[暗号化済み、パスワード:(Encrypted, and the password is:)] チェック ボックスをオンにして、パスワードを入力します。
手順 8 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
内部 CA オブジェクトが追加されます。
新しい CA 証明書と秘密鍵の生成
ライセンス: 任意(Any)
識別情報を提供することにより、RSA ベースの自己署名 CA 証明書と秘密キーを生成するように内部 CA オブジェクトを設定できます。次の表に、証明書を生成するために提供する識別情報について説明します。
表 3-9 生成される内部 CA の属性
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国名(Country Name)(2 文字コード) |
2 つの英字 |
Yes |
都道府県(State or Province) |
最大 64 文字の英数字、バックスラッシュ( / )、ハイフン( - )、引用符( " )、アスタリスク( * )、ピリオド(. )、スペース文字 |
No |
市区町村(Locality or City) |
Organization |
組織 |
Common Name |
生成される CA 証明書の有効期間は 10 年です。[有効期間の開始(Valid From)] の日付は、生成の一週間前です。
自己署名 CA 証明書の生成方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [PKI] で、[内部 CA(Internal CAs)] を選択します。
手順 3 [CA の生成(Generate CA)] をクリックします。
手順 4 [名前(Name)] に内部 CA オブジェクトの名前を入力します。縦線( |
)と中カッコ( {}
)を除き、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 表 3-9の説明に従って、識別属性を入力します。
手順 6 [自己署名 CA の生成(Generate self-signed CA)] をクリックします。
新しい署名付き証明書の取得およびアップロード
ライセンス: 任意(Any)
署名付き証明書を CA から取得することによって、内部 CA オブジェクトを設定できます。これは、次の 2 段階からなります。
- 内部 CA オブジェクトを設定するための識別情報を指定します。これにより、未署名の証明書およびペアになった秘密鍵が生成され、指定した CA に対する証明書署名要求(CSR)が作成されます。
- CA により署名付き証明書が発行されたら、それを内部 CA オブジェクトにアップロードして、未署名の証明書と置き換えます。
署名付き証明書が含まれている場合にのみ、SSL ルールで内部 CA オブジェクトを参照できます。
未署名の CA 証明書と CSR を作成する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [PKI] で、[内部 CA(Internal CAs)] を選択します。
手順 3 [CA の生成(Generate CA)] をクリックします。
手順 4 [名前(Name)] に内部 CA オブジェクトの名前を入力します。縦線( |
)と中カッコ( {}
)を除き、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 表 3-9の説明に従って、識別属性を入力します。
手順 6 [CSR の作成(Generate CSR)] をクリックします。
手順 7 CA に送信するために CSR をコピーします。
手順 8 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
CA を使用する前に、まず CA によって発行された署名付き証明書をアップロードする必要があることに注意してください。
CSR への応答として発行された署名付き証明書をアップロードする方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [PKI] で、[内部 CA(Internal CAs)] を選択します。
手順 3 CSR を待機している未署名の証明書を含む CA オブジェクトの横の編集アイコン( )をクリックします。
手順 4 [証明書のインストール(Install Certificate)] をクリックします。
手順 5 [証明書データ(Certificate Data)] フィールドの上部にある [参照(Browse)] をクリックして、DER または PEM でエンコードされた X.509 v3 CA 証明書ファイルをアップロードします。
手順 6 アップロード ファイルがパスワード保護されている場合は、[暗号化済み、パスワード:(Encrypted, and the password is:)] チェック ボックスをオンにして、パスワードを入力します。
手順 7 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
CA オブジェクトに署名付き証明書が含まれ、SSL ルールでこれを参照できます。
CA 証明書と秘密鍵のダウンロード
ライセンス: 任意(Any)
証明書および鍵の情報を含むファイルを内部 CA オブジェクトからダウンロードすることにより、CA 証明書およびペアになった秘密鍵をバックアップまたは転送できます。
注意
ダウンロードされた鍵情報は必ず安全な場所に保存してください。
システムは、内部 CA オブジェクトに保存されている秘密鍵をディスクに保存する前に、ランダムに生成された鍵を使って暗号化します。証明書および秘密鍵を内部 CA オブジェクトからダウンロードすると、システムはまず情報を復号してから、証明書および秘密鍵の情報を含むファイルを作成します。その後、ダウンロード ファイルを暗号化するためにシステムで使われるパスワードを提供する必要があります。
注意
システム バックアップの一部としてダウンロードされる秘密鍵は、復号されてから、非暗号化バックアップ ファイルに保存されます。詳細については、
バックアップ ファイルの作成を参照してください。
内部 CA 証明書と秘密鍵をダウンロードする方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [PKI] で、[内部 CA(Internal CAs)] を選択します。
手順 3 証明書および秘密鍵をダウンロードする対象となる内部 CA オブジェクトの横の編集アイコン( )をクリックします。
手順 4 [ダウンロード(Download)] をクリックします。
手順 5 [パスワード(Password)] および [パスワードの確認(Confirm Password)] フィールドに、暗号化パスワードを入力します。
手順 6 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
ファイルを保存するように指示するメッセージが表示されます。
信頼できる認証局オブジェクトの操作
ライセンス: 任意(Any)
設定済みの、信頼できる認証局(CA)オブジェクトはそれぞれ、組織外の信頼できる CA に属する CA 公開鍵証明書を表します。このオブジェクトは、オブジェクト名と CA 公開鍵証明書からなります。SSL ポリシーで外部 CA オブジェクトとグループ(オブジェクトのグループ化を参照)を使用すると、信頼できる CA またはトラスト チェーン内の任意の CA によって署名された証明書を使って暗号化されたトラフィックを制御できます。
信頼できる CA オブジェクトを作成した後で、その名前を変更したり、証明書失効リスト(CRL)を追加したりすることはできますが、他のオブジェクト プロパティを変更することはできません。オブジェクトに追加できる CRL の数には制限がありません。オブジェクトにアップロード済みの CRL を変更するには、オブジェクトをいったん削除して再作成する必要があります。
使用中の信頼できる CA オブジェクトを削除することはできません。さらに、信頼できる CA オブジェクトを編集した後に、アクティブ ポリシーがオブジェクトを参照する場合、変更を有効にするには設定を展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
詳細については、次の項を参照してください。
信頼できる CA オブジェクトの追加
ライセンス: 任意(Any)
X.509 v3 CA 証明書をアップロードすることによって、外部 CA オブジェクトを設定できます。次のサポートされている形式のいずれかでエンコードしたファイルをアップロードできます。
- 識別符号化規則(DER)
- プライバシー強化電子メール(PEM)
ファイルがパスワード保護されている場合は、復号パスワードを提供する必要があります。証明書が PEM 形式でエンコードされている場合は、情報をコピーして貼り付けることもできます。
ファイルに適切な証明書情報が含まれる場合にのみ、CA 証明書をアップロードできます。システムはオブジェクトを保存する前に証明書を検証します。
信頼できる CA 証明書をインポートする方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [PKI] で、[信頼できる CA(Trusted CAs)] を選択します。
手順 3 [信頼できる CA の追加(Add Trusted CAs)] をクリックします。
手順 4 [名前(Name)] に信頼できる CA オブジェクトの名前を入力します。縦線( |
)と中カッコ( {}
)を除き、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 [証明書データ(Certificate Data)] フィールドの上部にある [参照(Browse)] をクリックして、DER または PEM でエンコードされた X.509 v3 CA 証明書ファイルをアップロードします。
手順 6 ファイルがパスワード保護されている場合は、[暗号化済み、パスワード:(Encrypted, and the password is:)] チェック ボックスをオンにして、パスワードを入力します。
手順 7 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
信頼できる CA オブジェクトに証明書失効リストを追加する
ライセンス: 任意(Any)
信頼できる CA オブジェクトに CRL をアップロードできます。信頼できる CA オブジェクトを SSL ポリシーの中で参照すると、セッションの暗号化証明書を発行した CA がその後で証明書を取り消したかどうかに基づいて、暗号化されたトラフィックを制御できます。サポートされる次のいずれかの形式でエンコードされたファイルをアップロードできます。
- 識別符号化規則(DER)
- プライバシー強化電子メール(PEM)
CRL を追加した後、失効した証明書のリストを表示することができます。オブジェクトにアップロード済みの CRL を変更するには、オブジェクトをいったん削除して再作成する必要があります。
適切な CRL を含んでいるファイルのみをアップロードできます。信頼できる CA オブジェクトに追加できる CRL の数には制限がありません。ただし、CRL をアップロードした場合、別の CRL を追加する前に、オブジェクトをその都度保存する必要があります。
CRL をアップロードする方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [PKI] で、[信頼できる CA(Trusted CAs)] を選択します。
手順 3 信頼できる CA オブジェクトの横にある編集アイコン( )をクリックします。
手順 4 [CRL の追加(Add CRL)] をクリックして、DER または PEM でエンコードされた CRL ファイルをアップロードします。
手順 5 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
外部証明書オブジェクトの操作
ライセンス: 任意(Any)
設定済みのそれぞれの外部証明書オブジェクトは、組織に属さないサーバ公開鍵証明書を表します。このオブジェクトは、オブジェクト名と証明書からなります。SSL ルールで外部証明書オブジェクトとグループ(オブジェクトのグループ化を参照)を使用すると、サーバ証明書で暗号化されたトラフィックを制御できます。たとえば、信頼できる自己署名サーバ証明書をアップロードできますが、信頼できる CA 証明書を使って検証することはできません。
X.509 v3 サーバ証明書をアップロードすることによって、外部証明書オブジェクトを設定できます。サポートされている次のいずれかの形式のファイルをアップロードできます。
- 識別符号化規則(DER)
- プライバシー強化電子メール(PEM)
適切なサーバ証明書情報を含んでいるファイルだけをアップロードできます。システムはオブジェクトを保存する前にファイルを検証します。証明書が PEM 形式でエンコードされている場合は、情報をコピーして貼り付けることもできます。
外部証明書オブジェクトを作成した後、その名前を変更することはできますが、他のオブジェクト プロパティを変更することはできません。
使用中の外部証明書オブジェクトは削除できません。さらに、外部証明書オブジェクトを編集した後に、アクティブ ポリシーがオブジェクトを参照する場合、変更を有効にするには設定を展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
外部証明書オブジェクトを作成する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [PKI] で、[外部証明書(External Certs)] を選択します。
手順 3 [外部証明書の追加(Add External Cert)] をクリックします。
手順 4 [名前(Name)] に外部証明書オブジェクトの名前を入力します。縦線( |
)と中カッコ( {}
)を除き、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 [証明書データ(Certificate Data)] フィールドの上部にある [参照(Browse)] をクリックして、DER または PEM でエンコードされた X.509 v3 サーバ証明書ファイルをアップロードします。
手順 6 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
内部証明書オブジェクトの操作
ライセンス: 任意(Any)
設定済みのそれぞれの内部証明書オブジェクトは、組織に属するサーバ公開鍵証明書を表します。このオブジェクトは、オブジェクト名、公開鍵証明書、およびペアになった秘密鍵からなります。SSL ルールで内部証明書オブジェクトとグループ(オブジェクトのグループ化を参照)を使用すると、既知の秘密鍵を使用して組織のいずれかのサーバに着信するトラフィックを復号することができます。
X.509 v3 RSA ベースまたは楕円曲線ベースのサーバ証明書およびペアの秘密キーをアップロードすることにより、内部証明書オブジェクトを設定できます。サポートされている次のいずれかの形式のファイルをアップロードできます。
- 識別符号化規則(DER)
- プライバシー強化電子メール(PEM)
ファイルがパスワード保護されている場合は、復号パスワードを提供する必要があります。証明書とキーが PEM 形式でエンコードされている場合は、情報をコピーして貼り付けることもできます。
適切な証明書またはキーの情報を含んでいる、相互にペアになっているファイルのみをアップロードできます。システムはオブジェクトを保存する前にペアを検証します。
内部証明書オブジェクトを作成した後、その名前を変更することはできますが、他のオブジェクト プロパティを変更することはできません。
使用中の内部証明書オブジェクトは削除できません。さらに、内部証明書オブジェクトを編集した後に、アクティブ ポリシーがオブジェクトを参照する場合、変更を有効にするには設定を展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
内部証明書オブジェクトを作成する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [PKI] で、[内部証明書(Internal Certs)] を選択します。
手順 3 [内部証明書の追加(Add Internal Cert)] をクリックします。
手順 4 [名前(Name)] に内部証明書オブジェクトの名前を入力します。縦線( |
)と中カッコ( {}
)を除き、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 [証明書データ(Certificate Data)] フィールドの上部にある [参照(Browse)] をクリックして、DER または PEM でエンコードされた X.509 v3 サーバ証明書ファイルをアップロードします。
手順 6 [キー(Key)] フィールドの上部にある [参照(Browse)] をクリックして、DER または PEM でエンコードされたペアの秘密キー ファイルをアップロードします。
手順 7 アップロードする秘密キー ファイルがパスワード保護されている場合は、[暗号化済み、パスワード:(Encrypted, and the password is:)] チェック ボックスをオンにして、パスワードを入力します。
手順 8 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
位置情報オブジェクトの操作
ライセンス: 任意(Any)
設定済みの位置情報(ジオロケーション)オブジェクトは、モニタ対象ネットワーク上のトラフィックの送信元または宛先としてシステムで識別された 1 つ以上の国または大陸を表します。アクセス コントロール ポリシーまたは SSL ポリシーでは、位置情報オブジェクトを使用できます。たとえば、特定の国が送信元/宛先であるトラフィックをブロックするアクセス コントロール ルールを作成できます。地理的な場所によるトラフィックのフィルタリングについては、ネットワークまたは地理的位置によるトラフィックの制御を参照してください。
常に最新の情報を使用してネットワーク トラフィックをフィルタ処理できるように、シスコ では、位置情報データベース(GeoDB)を定期的に更新することを強くお勧めします。GeoDB の更新をダウンロードおよびインストールする方法については、位置情報データベースの更新を参照してください。
使用中の位置情報オブジェクトは削除できません。さらに、アクセス コントロール ポリシーまたは SSL ポリシーで使用される位置情報オブジェクトを編集した後、変更を有効にするには、ポリシーを再適用する必要があります。
位置情報オブジェクトを作成する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [位置情報(Geolocation)] を選択します。
手順 3 [位置情報の追加(Add Geolocation)] をクリックします。
手順 4 [名前(Name)] に位置情報オブジェクトの名前を入力します。中カッコ( {}
)を除く、印字可能な任意の標準 ASCII 文字を使用できます。
手順 5 位置情報オブジェクトに含める国および大陸のチェック ボックスを選択します。
大陸を選択すると、その大陸内のすべての国、および GeoDB 更新によってその大陸に今後追加されるすべての国が選択されます。大陸の下でいずれかの国を選択解除すると、その大陸が選択解除されます。国と大陸を任意に組み合わせて選択できます。
手順 6 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。
セキュリティ グループ タグ オブジェクトの操作
ライセンス: 任意(Any)
セキュリティ グループ タグ(SGT)オブジェクトは、単一の SGT 値を指定します。この値はアクセス コントロール ルールでカスタム SGT 条件として使用できます。SGT オブジェクトをグループ化することはできません。
ISE/ISE-PIC をアイデンティティ ソースとして設定すると、システムはオブジェクト マネージャの [セキュリティ グループ タグ(Security Group Tag)] オプションを自動的に無効にします。ISE/ISE-PIC 接続を無効にしない限り、新規 SGT オブジェクトの追加、既存 SGT オブジェクトの編集、またはルール条件としての SGT オブジェクトの使用はできません。カスタム SGT と ISE SGT の違いの詳細については、ISE SGT ルール条件とカスタム SGT ルール条件との比較を参照してください。
SGT オブジェクトを編集または削除した後に、アクティブ ポリシーがオブジェクトを参照する場合、変更を有効にするには設定を再展開する必要があります。設定変更の展開を参照してください。
SGT オブジェクトを作成する方法:
手順 1 [設定(Configuration)] > [ASA FirePOWER 設定(ASA FirePOWER Configuration)] > [オブジェクト管理(Object Management)] の順に選択します。
手順 2 [セキュリティ グループ タグ(Security Group Tag)] を選択します。
手順 3 [セキュリティ グループ タグの追加(Add Security Group Tag)] をクリックします。
手順 4 名前を入力します。
手順 5 必要に応じて、[説明(Description)] を入力します。
手順 6 [タグ(Tag)] フィールドに、単一の SGT を入力します。
手順 7 [ASA FirePOWER の変更の保存(Store ASA FirePOWER Changes)] をクリックします。