推奨事項とベスト プラクティス
プール
プールは、ハードウェア リソースを一意に識別するための基本的な構成要素です。これを UCS 管理モデルの基盤として、サービス プロファイルをブレードに関連付けることができるとともに、完全に同じ ID とプレゼンテーションをアップストリーム LAN や SAN に提供します。ベスト プラクティスの一部として使用されるプールには、次の 3 つのセットがあります。
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WWNN および WWPN プール:サーバ上のファイバ チャネル リソースの一意の ID を提供します(ファイバ チャネル ノードおよびポート)。
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MAC アドレス プール:ネットワーク インターフェイス ポートの一意の ID を提供します。
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UUID プール:シリアル番号またはサービス タグに似た ID を提供します。
Cisco UCS Manager GUI では、これらのプールが機能別に整理されています。[サーバ(Server)] タブで管理する UUID プール、[SAN] タブで管理する WWNN プールと WWPN プール、そして [LAN] タブで管理する MAC アドレス プールです。
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UUID プールは、サービス プロファイルを作成するときに参照されます。
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MAC アドレス プールは、vNIC を作成するときに参照されます。
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WWNN プールは、サービス プロファイルを作成するときに参照されます。
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WWPN プールは、vHBA を作成するときに参照されます。
同様に、対応するテンプレート オブジェクト(vNIC、vHBA、およびサービス プロファイル)を作成するときにもプールが参照されます。プール管理を考慮する場合には、トレードオフが存在します。プールを管理するには、2 つのシンプルな方法があります。デフォルトのプールに入力して使用する方法、またはドメイン全体のプールを作成する方法です。このアプローチによって、設定や管理が必要となるオブジェクトの数が減ります。別の方法として、テナントごとまたはアプリケーションごとに異なるプールを自由に設定することもできます。この方式により、テナントやアプリケーションに対して、より具体的なアイデンティティ管理や、より詳細なトラフィック モニタリングが可能になります。
ポリシー
起動ポリシー
起動ポリシーはサーバのブート(起動)方法を決定し、ブート デバイス、方式、ブート順序を指定します。
SAN ブートの従来の使用方法では、SAN ブートを実行するサーバごとに手動設定が必要です。100 台のサーバを SAN ブートさせる場合、通常は 100 台のサーバを手動で個別に設定する必要があります。Cisco UCS はこの扱いにくいモデルを転換させて、SAN ブートを行うサーバの数に関係なく、SAN ブート イメージを提供するストレージ アレイの数に比例して設定が必要となります。ブート ポリシーが 1 つあり、シングル ストレージ アレイの WWPN が設定されていれば、任意の数のサーバでこれを参照および再利用することができ、他の手動設定が不要になります。
可用性に関する Cisco UCS の本質的な価値の多くは SAN ブートに基づいています。したがって、サービス アベイラビリティを向上させるには、ブート ポリシーで SAN ブートを使用することをベスト プラクティスとして最も強く推奨します。
ブート ポリシーについては、次のベスト プラクティスを参考にしてください。
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緊急の場合やリカバリ モードで起動する場合に備えて、ブート順序で CD-ROM を第一位とします。
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SAN ブートの場合は、ブート LUN を提供するストレージ アレイごとにブート ポリシーを分けて定義します。
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ネットワーク ブートの場合、ブート順序では SAN またはローカル ブートに続けて vNIC デバイスを最後に定義します。これにより、OS が事前にインストールされていない場合にのみネットワーク ブートとインストールを実行できます。
ホスト ファームウェア ポリシー
すでに説明したとおり、ホスト ファームウェア ポリシーを使用して、BIOS、アダプタ ROM、ローカル ディスク コントローラの適格なバージョンまたは既知のバージョンを論理サービス プロファイルに関連付けます。ベスト プラクティスは、Cisco UCS Manager のインフラストラクチャとサーバ ソフトウェア リリースに対応する最新パッケージに基づいてポリシーを 1 つ作成し、作成したすべてのサービス プロファイルとテンプレートでそのホスト ファームウェア パッケージを参照することです。物理サーバの障害が発生した場合、他のブレードではサービス プロファイルの再関連付けが生じることがありますが、このベスト プラクティスは、物理サーバの障害とは無関係にサーバの最低レベルのファームウェア バージョンの一貫性を維持するのに役立ちます。
メンテナンス ポリシー
メンテナンス ポリシーは、サービスに影響を及ぼす(またはサーバのリブートを必要とする)設定変更を Cisco UCS Manager でどのように扱うかを指定します。メンテナンス ポリシーの値は「immediate」、「userack」、または「timer automatic」です。ベスト プラクティスは、「default」ポリシーを使用せず、代わりに「user-ack」または「timer automatic」のメンテナンス ポリシーを作成および使用して、これらを常にサービス プロファイルまたはサービス プロファイル テンプレート定義の要素とすることです。
ローカル ディスク ポリシー
ローカル ディスク ポリシーは、ブレード上のローカル ディスクの設定方法を指定します。ベスト プラクティスは、SAN ブート環境にローカル ストレージを指定しないことです。これにより、インストール中にローカル ディスクがホスト OS に提示されるとき、サービス プロファイルの関連付けの問題を予防できます。また、ブレード(特に OS のインストールに使用するブレード)からローカル ディスクを完全に取り外すこともできます。
スクラブ ポリシー
スクラブ ポリシーは、サービス プロファイルの関連付けが解除されたときに、ローカル ディスクおよび BIOS で何が発生するかを決定します。デフォルト ポリシーは「スクラブなし」です。ベスト プラクティスは、ローカル ディスクをスクラブするポリシーを設定することです。特にサービス プロバイダー、マルチテナントのお客様、ローカル ディスクへのネットワーク インストールを使用している環境ではこれが適しています。
BIOS ポリシー
BIOS ポリシーを使用すると、通常は起動時にコンソールからのみアクセスできる特殊な CPU 設定を制御できます。Intel Virtualization Technology 向けの CPU サポートに依存する VMware と仮想環境では、対応するポリシーを作成すると、サーバのプロビジョニング時に手動操作が必要でなくなります。同様に、Intel Turbo Boost または Hyper-Threading の影響を受けやすいアプリケーションには、専用の BIOS ポリシーを参照させることができます。また、「Quiet Boot」を「無効」に設定すると、トラブルシューティングに役立つ診断メッセージが表示されるようになります。
テンプレート
テンプレート関する次のベスト プラクティスを参考にしてください。
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Cisco UCS Manager GUI では、サービス プロファイル テンプレートを作成する際にエキスパート モードを使用して、最適なレベルの制御と定義を実現します。
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テンプレートを作成するときには、事前に定義した従属プールとポリシーを参照します。
vNIC テンプレートと vHBA テンプレート
再利用可能な vNIC テンプレートと vHBA テンプレートを作成します。これらのテンプレートでは、名前(「fc0-A」など)または広く受け入れられている規則(A 側に偶数インターフェイス、B 側に奇数インターフェイスなど)で終端が反映されます。vNIC テンプレートは、VLAN マッピングなどの重要なセキュリティ定義を含むアプリケーション固有のネットワーク プロファイルだと見なす必要があります。
サービス プロファイル テンプレート
サービス プロファイル テンプレートは、アプリケーション、サービス、またはオペレーティング システムのクラス、タイプ、またはバージョンの定義として使用されます。
モニタリング
Cisco UCS には、ヘルス モニタリング方式の標準セットが用意されています。その中には syslog や Simple Network Management Protocol(SNMP)と、関連する MIBs8(get および fault traps のみ、set なし)などがあります。Cisco UCS のモニタリングのベスト プラクティスは、SCOM、OpenView、BPPM など、よく知られている既存の方式やフレームワークを使用することです。
ネットワークの可用性の保証
ネットワーク可用性のためには、ハードウェア フェールオーバーを使用するか、NIC チーミング(またはボンディング)を使用します。ただし両方を同時に使用しないでください。vNIC および vHBA テンプレートを定義した後、[LAN(または SAN)接続テンプレートの使用(Use LAN (or SAN) Connectivity Template)] を選択してエキスパート モードのサービス プロファイルを作成する際に、それを参照できます。
ESXi 5.5 U2 カスタム ISO を FlexFlash にインストールするためのベスト プラクティス
FlexFLash に ESXi 5.5 U2 カスタム ISO をインストールする前に、ISO のインストールの問題を避けるために、FlexFlash ドライブのスクラビング処理を行います。
コンフィギュレーションのバックアップ
タイプ |
説明 |
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Full ステート |
ディザスタ リカバリの一環として、システム全体の復元に使用します。 |
システム設定 |
ロール、Call Home、通信サービス、および分散仮想スイッチ。 |
論理設定 |
サービス プロファイル、VLAN、VSAN、プール、ポリシー、およびテンプレート |
すべての構成 |
論理設定とシステム設定 |
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規定済みの復元のために各ドメインをバックアップする際には、ID 保存機能を使用します(同じサイトまたはドメイン、あるいは正確なリカバリ サイトまたはドメイン)。
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「ゴールド UCSM ドメイン構成」テンプレートを作成するときには、ID 保存を使用しないでください。