Cisco Unified CME(SIP 電話機用)とのボイスメール統合の設定に関する情報
Cisco Unified CME(SIP 電話機用)とのボイスメール統合を設定するには、次の概念を理解しておく必要があります。
• 「RFC 2833 デュアルトーン複数周波数(DTMF)MTP パススルー」
• 「SIP MWI - QSIG 変換」
RFC 2833 デュアルトーン複数周波数(DTMF)MTP パススルー
Cisco Unified CME 4.1 では、RFC 2833 Dual Tone Multifrequency(DTMF; デュアルトーン複数周波数)Media Termination Point(MTP; メディア ターミネーション ポイント)パススルー機能により、変換を必要とする SIP エンドポイント間、つまり Resource Reservation Protocol(RSVP; リソース予約プロトコル)エージェント間で、DTMF トーンを透過的に渡す機能が提供されます。
この機能は、Cisco Unity や SIP トランクなど、RFC 2833 をサポートする SIP WAN デバイス間の DTMF リレーをサポートします。Cisco Unified CME SIP Back-To-Back User Agent(B2BUA; バックツーバック ユーザ エージェント)に登録されているデバイスは、Cisco Unified CME SIP B2BUA に登録されていない他のデバイスまたは次のいずれかに登録されているデバイスと RFC 2833 DTMF MTP を交換できます。
• ローカルまたはリモートの Cisco Unified CME
• Cisco Unified CallManager
• サードパーティのプロキシ
デフォルトでは、RFC 2833 DTMF MTP パススルー機能は MTP 上でペイロード タイプ 101 を使用します。MTP は、Cisco Unified CME によって指示された場合、その他の動的ペイロード タイプすべてを受け入れます。
SIP MWI - QSIG 変換
Cisco Unified CME 4.1 では、QSIG を通じて PBX に Message Waiting Indicator(MWI; メッセージ受信のインジケータ)を送信および受信できるように SIP MWI と QSIG MWI の相互運用性を確保する目的で、SIP MWI - QSIG 変換機能によって MWI 機能が拡張されています。
SIP の無指定の NOTIFY がボイスメールから届くと、Cisco ルータはこのイベントを変換し、PBX への QSIG MWI を PSTN 経由でアクティブにします。PBX は対応する IP Phone 上の MWI ランプのオン/オフを切り替えます。
この機能は、無指定の NOTIFY だけをサポートします。Subscribe NOTIFY は、この機能でサポートされません。
図1 では、Cisco ルータが SIP の無指定の NOTIFY を受信し、プロトコル変換を実行し、PBX への QSIG MWI コールを開始しています。コールは PBX で適切な電話機にルーティングされます。
図1 ボイスメールと Cisco ルータが同一の LAN 上にある場合の SIP MWI - ISDN QSIG
PBX の接続先が Cisco ルータであり、リモートのボイスメール サーバでない限り、SIP の無指定の NOTIFY が LAN 経由で受信されても WAN 経由で受信されても、違いはありません。
図2では、ボイスメール サーバと Cisco Unified CME が同一の LAN に接続されていて、リモートの Cisco Unified CME が WAN を介して接続されています。このシナリオでは、リモートの Cisco ルータでプロトコル変換が実行されて、QSIG MWI メッセージが PBX に送信されます。
図2 PBX がリモートの Cisco ルータに接続されている場合の SIP MWI - ISDN QSIG
Cisco Unified CME(SIP 電話機用)とのボイスメール統合の設定方法
この項では、次の作業について説明します。
• 「ボイスメールボックスの設定」
• 「SIP RFC 2833 を使用する DTMF リレーの設定」
• 「SIP NOTIFY(非標準)を使用する DTMF リレーの設定」
• 「MWI の設定」
(注) Cisco Unity のインストールと設定の手順については、
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps2237/tsd_products_support_series_home.html で Cisco Unity の「Install and Upgrade Guides」に示されているマニュアルを参照してください。
Cisco Unity Express の設定手順については、次の URL にアクセスして、Cisco Unity Express のマニュアル一覧にある管理者用ガイドを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps5520/tsd_products_support_series_home.html
Cisco Unified CME を Cisco Unity Express と統合する方法に関する詳細については、
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps4625/products_documentation_roadmap09186a0080189132.html で「Integration Documentation」に示されているマニュアルを参照してください。
ボイスメールボックスの設定
SIP 電話機のメッセージ ボタンが押されたときに短縮ダイヤルで発信される電話番号を設定するには、この項で示す手順に従います。
(注) Cisco Unified CME の SIP 電話機すべてのボイス メッセージに対して同じ電話番号が設定されます。call forward b2bua コマンドは、自動転送を有効にし、通話中または無応答の内線に転送されたコールをボイスメールボックスに送信するように指定します。
要約手順
1. enable
2. configure terminal
3. voice register global
4. voicemail phone-number
5. exit
6. voice register dn dn-tag
7. number number
8. call-forward b2bua busy directory-number
9. call-forward b2bua mailbox directory-number
10. call-forward b2bua noan directory-number
11. end
詳細手順
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードを有効にします。 • パスワードを入力するように求められた場合は、入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
global 設定モードを開始します。 |
ステップ 3 |
voice register global
Router(config)# voice register global |
Cisco Unified CME でサポートされているすべての SIP 電話機のパラメータを設定するため、voice register global 設定モードを開始します。 |
ステップ 4 |
voicemail phone-number
Router(config-register-global)# voice mail 1234 |
Cisco Unified IP Phone のメッセージ ボタンが押されたときに短縮ダイヤルで発信される電話番号を定義します。 • phone-number :Cisco Unified CME のすべての SIP 電話機のボイス メッセージに対して同じ電話番号が設定されます。 |
ステップ 5 |
exit
Router(config-register-global)# exit |
設定モードを終了して、設定モード階層の次の上位モードに移行します。 |
ステップ 6 |
voice register dn dn-tag
Router(config-register-global)# voice register dn 2 |
SIP 電話機、インターコム回線、音声ポート、または MWI の電話番号を定義するため、voice register dn モードを開始します。 • dn-tag :特定の電話番号(内線番号)を設定作業時に識別する固有のシーケンス番号。値の範囲は、1 ~ 150(または max-dn コマンドで定義した最大値)です。 |
ステップ 7 |
number number
Router(config-register-dn)# number 2200 |
Cisco Unified CME で SIP 電話機に割り当てられる電話番号用の有効な番号を定義します。 • number :E.164 電話番号を表す最大 16 文字の文字列。 • インターコム番号のように、この番号が Cisco Unified CME ルータによってしかダイヤルされず、電話機のキーパッドからダイヤルされない場合は、数字列に英字を含めることができます。 |
ステップ 8 |
call-forward b2bua busy directory-number
Router(config-register-dn)# call-forward b2bua busy 1000 |
SIP バックツーバック ユーザ エージェントのための自動転送を有効にして、通話中の内線番号に着信したコールが指定電話番号に転送されるようにします。 • directory-number :完全な E.164 電話番号を表す最大 32 文字の文字列。 |
ステップ 9 |
call-forward b2bua mailbox directory-number
Router(config-register-dn)# call-forward b2bua mailbox 2200 |
自動転送のチェーンの終わりで使用するボイスメールボックスを指定します。通話中または無応答の内線に自動転送された着信コールは、指定した電話番号に自動転送されます。 • directory-number :完全な E.164 電話番号を表す最大 32 文字の文字列。 |
ステップ 10 |
call-forward b2bua noan directory-number timeout seconds
Router(config-register-dn)# call-forward b2bua noan 2201 timeout 15 |
SIP バックツーバック ユーザ エージェントのための自動転送を有効にして、無応答の内線番号に着信したコールが指定電話番号に転送されるようにします。 • directory-number :完全な E.164 電話番号を表す最大 32 文字の文字列。 • timeout seconds :コールが宛先電話番号に自動転送される前に呼び出し音を鳴らす時間の長さ。値の範囲は 3 ~ 60000 です。デフォルト値は 20 です。 |
ステップ 11 |
end
Router(config-register-dn)# end |
設定モードを終了し、特権 EXEC モードを開始します。 |
例
次の例は、B2BUA のための自動転送用メールボックスを設定する方法を示しています。
call-forward b2bua all 1000
call-forward b2bua mailbox 2200
call-forward b2bua noan 2201 timeout 15
SIP RFC 2833 を使用する DTMF リレーの設定
Cisco Unity をポイントする SIP ダイヤルピアを設定し、RFC 2833 を使用する SIP DTMF リレーを有効にするには、この項で説明するコマンドを発側ゲートウェイと着側ゲートウェイの両方で使用します。
SIP DTMF リレー方式は、次の場合に必要です。
• リモートの SIP ベース IVR アプリケーションまたはボイスメール アプリケーション(Cisco Unity を含む)と Cisco Unified CME との接続に SIP が使用されている場合
• リモートの SIP-PSTN 音声ゲートウェイ(PSTN を経由してボイスメール アプリケーションまたは IVR アプリケーションまで)と Cisco Unified CME との接続に SIP が使用されている場合
(注) この IP ネットワーク上に T38 ファックス リレー機能も設定されている場合、ファックス リレー ネゴシエーションに PT96 または PT97 以外のペイロード タイプを使用するように音声ゲートウェイを設定することをお勧めします。あるいは、SIP エンドポイントが異なるペイロード タイプをサポートするかどうかに応じて、DTMF 用に PT96 または PT97 以外のペイロード タイプを使用するように Cisco Unified CME を設定することをお勧めします。
要約手順
1. enable
2. configure terminal
3. dial-peer voice tag voip
4. description string
5. destination-pattern string
6. session protocol sipv2
7. session target { dns : address | ipv4 : destination-address }
8. dtmf-relay rtp-nte
9. end
詳細手順
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードを有効にします。 • パスワードを入力するように求められた場合は、入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
global 設定モードを開始します。 |
ステップ 3 |
dial-peer voice tag voip
Router (config)# dial-peer voice 123 voip |
ボイスメール システム用の VoIP ダイヤルピアを定義するため、dial-peer 設定モードを開始します。 • tag :設定対象のダイヤルピアを定義します。値の範囲は 1 ~ 2147483647 です。 |
ステップ 4 |
description string
Router (config-voice-dial-peer)# description CU pilot |
(オプション)設定対象のダイヤルピアに説明文を関連付けます。最大 64 文字の文字列を入力します。 |
ステップ 5 |
destination-pattern string
Router (config-voice-dial-peer)# destination-pattern 20 |
電話をかけるためにユーザがダイヤルする必要のある番号のパターンを指定します。 • string :プレフィックスまたは完全な E.164 番号。 |
ステップ 6 |
session protocol sipv2
Router (config-voice-dial-peer)# session protocol sipv2 |
パケット ネットワークを使用するローカル ルータとリモート ルータの間のコール用プロトコルを指定します。 • sipv2 :SIP を指定します。 |
ステップ 7 |
session target { dns : address | ipv4 : destination-address }
Router (config-voice-dial-peer)# session target ipv4:10.8.17.42 |
設定対象のダイヤルピアからコールを受信するためのネットワーク固有アドレスを指定します。 • dns : address :ボイスメール システムの DNS アドレスを指定します。 • ipv4 : destination- address :ボイスメール システムの IP アドレスを指定します。 |
ステップ 8 |
dtmf-relay rtp-nte
Router (config-voice-dial-peer)# dtmf-relay rtp-nte |
設定する音声ダイヤルピアの DTMF リレー方式を設定します。 • rtp-nte :アウトバンド SCCP 通知から DTMF リレー(RFC2833)用 SIP 標準への変換を指定します。Real-Time Transport Protocol(RTP)を使用して、Named Telephone Event(NTE)ペイロード タイプで DTMF トーンを自動転送します。
(注) アウトバンド変換を行う必要があるのは、SCCP 電話機だけです。SIP 電話機はインバンドを初めからサポートしています。
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ステップ 9 |
end
Router(config-voice-dial-peer)# end |
設定モードを終了し、特権 EXEC モードを開始します。 |
例
次の例は、DTMF リレーの設定を示しています。
session target ipv4:10.8.17.42
dtmf-relay sip-notify rtp-nte
次の作業
DTMF リレーの統合と設定が終わると、MWI 発信コール、無指定の NOTIFY、または
Subscribe/NOTIFY メカニズムのいずれかの MWI 通知を設定できる状態になります。「MWI の設定」を参照してください。
要約手順
1. enable
2. configure terminal
3. dial-peer voice tag voip
4. description string
5. destination-pattern string
6. b2bua
7. session protocol sipv2
8. session target { dns : address | ipv4 : destination-address }
9. dtmf-relay sip-notify
10. codec g711ulaw
11. no vad
12. end
詳細手順
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードを有効にします。 • パスワードを入力するように求められた場合は、入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal# |
global 設定モードを開始します。 |
ステップ 3 |
dial-peer voice tag voip
Router (config)# dial-peer voice 2 voip |
ボイスメール システム用の VoIP ダイヤルピアを定義するため、dial-peer 設定モードを開始します。 • tag :設定対象のダイヤルピアを定義します。値の範囲は 1 ~ 2147483647 です。 |
ステップ 4 |
description string
Router (config-voice-dial-peer)# description cue pilot |
(オプション)設定対象のダイヤルピアに説明文を関連付けます。最大 64 文字の文字列を入力します。 |
ステップ 5 |
destination-pattern string
Router (config-voice-dial-peer)# destination-pattern 20 |
電話をかけるためにユーザがダイヤルする必要のある番号のパターンを指定します。 • string :プレフィックスまたは完全な E.164 番号。 |
ステップ 6 |
b2bua
Router (config-voice-dial-peer)# b2bua |
Cisco Unified CME アドレスを連絡先の一部として 3XX 応答に含めて Cisco Unity Express をポイントし、SIP 対 SCCP の自動転送を有効にします。 |
ステップ 7 |
session protocol sipv2
Router (config-voice-dial-peer)# session protocol sipv2 |
パケット ネットワークを使用するローカル ルータとリモート ルータの間のコール用セッション プロトコルを指定します。 • sipv2 と入力して SIP を指定します。 |
ステップ 8 |
session target { dns : address | ipv4 : destination-address }
Router (config-voice-dial-peer)# ipv4:10.5.49.80 |
設定対象のダイヤルピアからコールを受信するためのネットワーク固有アドレスを指定します。 • dns : address :ボイスメール システムの DNS アドレスを指定します。 • ipv4 : destination- address :ボイスメール システムの IP アドレスを指定します。 |
ステップ 9 |
dtmf-relay sip-notify
Router (config-voice-dial-peer)# dtmf-relay sip-notify |
設定する音声ダイヤルピアの DTMF リレー方式を設定します。 • sip-notify :SIP NOTIFY メッセージを使用して DTMF トーンを自動転送します。 |
ステップ 10 |
codec g711ulaw
Router (config-voice-dial-peer)# codec g711ulaw |
設定対象ダイヤルピアの発話のボイス コーダ レートを指定します。 |
ステップ 11 |
no vad
Router (config-voice-dial-peer)# no vad |
設定対象のダイヤルピアを使用するコールに対して Voice Activity Detection(VAD; 音声アクティビティ検出)を無効にします。 |
ステップ 12 |
end
Router(config-voice-dial-peer)# end |
設定モードを終了し、特権 EXEC モードを開始します。 |
例
次の例は、DTMF リレーの設定を示しています。
session target ipv4:10.5.49.80
次の作業
DTMF リレーの設定が終わると、MWI 発信コール、無指定の NOTIFY、または Subscribe/NOTIFY メカニズムのいずれかの MWI 通知を設定できる状態になります。「MWI の設定」を参照してください。
MWI 発信コールの定義
MWI 発信コールのパイロット コールバック番号を定義するには、次の手順を実行します。
要約手順
1. enable
2. configure terminal
3. voice register dn dn-tag
4. number number
5. mwi
6. end
詳細手順
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードを有効にします。 • パスワードを入力するように求められた場合は、入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
global 設定モードを開始します。 |
ステップ 3 |
voice register dn dn-tag
Router(config-register-global)# voice register dn 1 |
SIP 電話機、インターコム回線、音声ポート、または MWI の電話番号を定義するため、voice register dn 設定モードを開始します。 • dn-tag :特定の電話番号を設定作業時に識別する固有のシーケンス番号。値の範囲は、1 ~ 150(または max-dn (voice register global) コマンドで定義した最大値)です。 |
ステップ 4 |
number number
Router(config-register-dn)# number 1234 |
Cisco Unified CME で SIP 電話機に割り当てられる電話番号用の有効な番号を定義します。 • number :E.164 電話番号を表す最大 16 文字の文字列。 • インターコム番号のように、この番号が Cisco Unified CME ルータによってしかダイヤルされず、電話機のキーパッドからダイヤルされない場合は、数字列に英字を含めることができます。 |
ステップ 5 |
mwi
Router(config-register-dn)# mwi |
MWI 通知を受信するための特定の電話番号を有効にします。 |
ステップ 6 |
end
Router(config-ephone-dn)# end |
設定モードを終了し、特権 EXEC モードを開始します。 |
例
次の例は、MWI コールバック パイロット番号を示しています。
MWI の無指定の NOTIFY の設定
MWI サーバを識別し、MWI 通知を受信するために有効にする電話番号を指定するには、この項で示す手順に従います。
前提条件
• Cisco Unified CME 4.0 以降の場合、Cisco ルータ上に QSIQ 付加サービスを設定する必要があります。詳細は、『 Cisco Unified CME システム アドミニストレータ ガイド 』の「QSIG 付加サービスの設定」を参照してください。
要約手順
1. enable
2. configure terminal
3. sip-ua
4. mwi-server { ipv4 : destination-address | dns : host-name }
5. exit
6. voice register dn dn-tag
7. number number
8. mwi
9. end
詳細手順
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードを有効にします。 • パスワードを入力するように求められた場合は、入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
global 設定モードを開始します。 |
ステップ 3 |
sip-ua
Router(config)# sip-ua |
ユーザ エージェントを設定するため、sip-ua(Session Initiation Protocol ユーザ エージェント)設定モードを開始します。 |
ステップ 4 |
mwi-server { ipv4 : destination-address | dns : host-name } [ expires seconds ] [ port port ] [ transport { tcp | udp }] [ unsolicited ]
Router(config-sip-ua)# mwi-server dns:server.yourcompany.com expires 60 port 5060 transport udp unsolicited |
メールボックス ステータスの通知を要求するボイスメール サーバに登録するよう user-agent(UA; ユーザ エージェント)に求めます。
(注) telephony-service 設定モードの sip-server コマンドおよび mwi expires コマンドは、SIP サーバの DNS 形式をサポートする目的で mwi-server に移行されました。
• ipv4 : destination-address または dns : host-name :メール サーバを識別するためのキーワードと引数の組み合せ。 • expires seconds :(オプション)登録有効期限(秒数)。値の範囲は 1 ~ 999999 です。デフォルトは 3600 です。 • port port :(オプション)ボイスメール サーバのポート番号を定義します。デフォルトは 5060 です。 • transport { tcp | udp }:(オプション)ボイスメール サーバ方向のトランスポート プロトコルを定義します。デフォルトは UDP です。 • unsolicited :(オプション)メールボックスのステータスが変化した場合、ボイスメール サーバに対して、音声ゲートウェイまたは UA に SIP 通知メッセージを送信するように要求します。音声ゲートウェイが MWI サービスに登録する必要がなくなります。 |
ステップ 5 |
exit
Router(config-sip-ua)# exit |
設定モードを終了して、設定モード階層の次の上位モードに移行します。 |
ステップ 6 |
voice register dn dn-tag
Router(config-register-global)# voice register dn 1 |
SIP 電話機、インターコム回線、音声ポート、または MWI の電話番号を定義するため、voice register dn 設定モードを開始します。 • dn-tag :特定の電話番号を設定作業時に識別する固有のシーケンス番号。値の範囲は、1 ~ 150(または max-dn (voice register global) コマンドで定義した最大値)です。 |
ステップ 7 |
number number
Router(config-register-dn)# number 1234 |
Cisco Unified CME で SIP 電話機に割り当てられる電話番号用の有効な番号を定義します。 • number :E.164 電話番号を表す最大 16 文字の文字列。 • インターコム番号のように、この番号が Cisco Unified CME ルータによってしかダイヤルされず、電話機のキーパッドからダイヤルされない場合は、数字列に英字を含めることができます。 |
ステップ 8 |
mwi
Router(config-register-dn)# mwi |
MWI 通知を受信するための特定の電話番号を有効にします。 |
ステップ 9 |
end
Router(config-register-dn)# end |
設定モードを終了し、特権 EXEC モードを開始します。 |
例
次の例は、UA のボイスメール サーバ設定を指定する方法を示しています。この例には unsolicited キーワードが含まれており、メールボックス ステータスが変化した場合にボイスメール サーバが SIP 通知メッセージを UA に送信できるようになっています。また、Cisco Unified CME の SIP 電話機上の voice dn 1、番号 1234 が MWI 通知を受信するように指定されています。
mwi-server dns:server.yourcompany.com expires 60 port 5060 transport udp unsolicited
MWI Subscribe/NOTIFY サーバの設定
MWI サーバを定義し、MWI 通知を受信するために有効にする電話番号を指定するには、この項で示す手順に従います。
制約事項
• Cisco IOS Release 12.4(11)XC の SIP MWI - QSIG 変換機能は、Subscribe NOTIFY をサポートしていません。
• Cisco Unified IP Phone 7960、7940、7905、および 7911 は、MWI の無指定の NOTIFY だけをサポートします。
要約手順
1. enable
2. configure terminal
3. sip-ua
4. mwi-server { ipv4 : destination-address | dns : host-name }
5. exit
6. voice register dn dn-tag
7. number number
8. mwi
9. end
詳細手順
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードを有効にします。 • パスワードを入力するように求められた場合は、入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
global 設定モードを開始します。 |
ステップ 3 |
sip-ua
Router(config)# sip-ua |
ユーザ エージェントを設定するため、SIP UA 設定モードを開始します。 |
ステップ 4 |
mwi-server { ipv4 : destination-address | dns : host-name } [ expires seconds ] [ port port ] [ transport { tcp | udp }] [ unsolicited ]
Router(config-sip-ua)# mwi-server ipv4:1.5.49.200 |
音声ゲートウェイまたは UA のボイスメール サーバ設定を指定します。 • ipv4 : destination-address または • dns : host-name :メール サーバを識別するためのキーワードと引数の組み合せ。 • unsolicited :(オプション)メールボックスのステータスが変化した場合、ボイスメール サーバに対して、音声ゲートウェイまたは UA に SIP 通知メッセージを送信するように要求します。音声ゲートウェイが MWI サービスに登録する必要がなくなります。 |
ステップ 5 |
exit
Router(config-sip-ua)# exit |
設定モードを終了して、設定モード階層の次の上位モードに移行します。 |
ステップ 6 |
voice register dn dn-tag
Router(config-register-global)# voice register dn 1 |
SIP 電話機、インターコム回線、音声ポート、または MWI の電話番号を定義するため、voice register dn 設定モードを開始します。 • dn-tag :特定の電話番号を設定作業時に識別する固有のシーケンス番号。値の範囲は、1 ~ 150(または max-dn (voice register global) コマンドで定義した最大値)です。 |
ステップ 7 |
number number
Router(config-register-dn)# number 1234 |
Cisco Unified CME で SIP 電話機に割り当てられる電話番号用の有効な番号を定義します。 • E.164 電話番号を表す最大 16 文字の文字列を入力します。 • インターコム番号のように、この番号が Cisco Unified CME ルータによってしかダイヤルされず、電話機のキーパッドからダイヤルされない場合は、数字列に英字を含めることができます。 |
ステップ 8 |
mwi
Router(config-register-dn)# mwi |
MWI 通知を受信するための特定の電話番号を有効にします。 |
ステップ 9 |
end
Router(config-register-dn)# end |
設定モードを終了し、特権 EXEC モードを開始します。 |
例
次の例は、MWI サーバを定義して、Cisco Unified CME の SIP 電話機上の電話番号 1、番号 1234 が MWI 通知を受信するように指定する方法を示しています。
mwi-server ipv4:1.5.49.200