オリンパス株式会社
オリンパスは、世界をリードするグローバル・メドテックカンパニーとして、医療従事者の方々と共に、病変の早期発見、診断、そして低侵襲治療に役立つ最適なソリューションサービスを提供。世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現を目指しています。
新グローバル本社を舞台に働く環境と働き方の変革を進めているオリンパス。変革を支える仕組みとして、誰が、どこで仕事をしているかを可視化する仕組みを構築しました。
オリンパスは、世界をリードするグローバル・メドテックカンパニーとして、医療従事者の方々と共に、病変の早期発見、診断、そして低侵襲治療に役立つ最適なソリューションサービスを提供。世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現を目指しています。
オリンパスは、本社機能とマーケティング、製造・開発などの事業関連機能を「八王子事業場 石川」に集約させ、同拠点を新たに「グローバル本社」と定めました。
グローバル本社では、同社の従業員が時間や場所にとらわれることなく働くための環境整備が進んでいます。テーマは、部門ごとの個別最適化を解消する脱サイロ化、自律的な働き方の実現、そして、コラボレーションの加速などです。
具体的には、個人席を止め、フリーアドレスを採用。「また、以前は部門ごとに運用していた会議室や個人ブース、研究室などの設備も全社で共有し、誰でも使えるようにしています」とオリンパスの鈴木 和博氏は言います。
このような取り組みを加速させるために、同社には活用したいデータがありました。PCの位置情報データです。「グローバル本社には、約6500人の従業員が在籍することになりますが、ハイブリッドワークやフリーアドレスの環境の中、必要な相手とスムーズにコミュニケーションを取るには、相手がどこにいるのかを知ることができる仕組みが必要だからです。また、オフィスの設備やスペースを適切に運用するためにも、PCの位置情報を通じて、どの設備が誰によってどれくらい使われているかを把握したいと考えました」と鈴木氏は言います。
そこで、同社が採用したのがCisco Spacesです。
「Cisco Spacesは、無線LANアクセスポイントを通じてPCの位置情報を把握する仕組み。もともとオリンパスは、LANおよび無線LANにシスコのネットワーク製品を採用していた上、Cisco Spacesの運用に必要なCisco Catalyst Centerも導入していました。既存のインフラを有効活用し、最小限のコストで導入できるのですから活用しない手はない。そう考えてCisco Spacesの導入を決めました」とオリンパスの小貫 昌幸氏は言います。
グローバル本社は、多様なシステムの情報を集約し、会議室の検索や予約、トイレの空き状況の可視化などを統合的に行える内田洋行のSmartOfficeNavigatorを導入していますが、Cisco SpacesがAPIを通じてSmartOfficeNavigatorと連携可能なことも評価しました。
オリンパスのグローバル本社のCisco Spacesによる位置情報把握の仕組みは、すでに稼働を開始しています。「従業員は、スマートフォンやPCでSmartOfficeNavigatorを立ち上げ、名前などで検索を行えば、その人が今、オフィスにいるか、どの辺りで仕事をしているのかをすぐに知ることができます」(小貫氏)
また、蓄積したデータを集計することで、オフィスの使い方などを可視化することも可能。「なかなか人が集まらないスペースがあれば、原因を探り、レイアウト変更などの手を打つこともできます。さらに誰と誰が働いているか、どんな人がどこに集まっているかを把握することは、異なる部門間の交流が活性化しているか、つまり脱サイロ化がどれくらい進んでいるかの目安にも使えます」と鈴木氏は説明します。
データを活用する上では、プライバシーに配慮しています。「プライバシーへの配慮は、データを活用する上で非常に重要なことです。例えば、部門間交流を解析する際は、個人を特定せずに属性データだけを使うように設定しています。また、PCの位置情報も、オリンパスのプライバシーポリシーに対応し、データ形式を不規則な文字列に変換するなどの対処を行っています」(鈴木氏)。
シスコは内田洋行と直接やり取りをして技術情報を提供するなど、柔軟な導入支援を行いました。今後もシスコは、様々なソリューションを通じて同社の変革を支援していきます。
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