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はじめに
スマート、変革、感知
スマートビルディングについては、水道、ガス、電力に続く、4つ目の公共事業に過ぎないという声を耳にします。 しかしそれは誤解です。 ただスマートなだけではなく、変革を実現するからです。スマートビルディング テクノロジーの力で、建物は生き物のような存在となります。周囲の世界を感知し、建物などに影響を与える判断を下し、さまざまな方法でデバイスや人間と対話できるようになるのです。
スマートビルディングは驚くほどの感知機能も備えています。さまざまなテクノロジーを活用してリアルタイムで利用者のデータを収集、集約、分析することにより、利用者を取り巻く状況に迅速に対応するためのインサイトと分析結果を提供します。 その結果、資源をよりよく管理できるようになり、物理的にも財務的にもより持続可能な成果が得られます。 それだけではありません。利用者中心のエクスペリエンスを構築し、次のような職場環境を促進できます。
● 個人の健康を保護
● 施設の資源をパーソナライズ
● コラボレーションの機会を提供
● 仕事の効率を向上
● 利用者とそのデータの安全性を確保
これまでの軌跡
スマートビルディングというと、通常人々が思い浮かべるのは、二酸化炭素排出量の削減、建設費と人件費の削減、そして何よりエネルギー使用量の削減でした。 どれも重要な要素です。しかし、スマートビルディングの主要な推進要因は、建物にとってのメリットから、建物の利用者へと回帰しています。
まず、コロナ禍によって生じた課題により、スマートビルディングを利用者のために役立てることに改めて関心が集まるようになりました。 公的機関も民間企業も安全なオフィス勤務再開を目指しており、ハイブリッドワーク環境などの新しい業務モデルを継続する一方で、健康上の懸念事項から入居者を先回りして保護するソリューションが求められています。 安全で効率的かつ効果的な職場環境の定義は大きく変化しています。 課題を解決するには、オフィスと建物の管理についての新しい考え方が必要です。
“安全で効率的かつ効果的な職場環境の定義は大きく変化しています。 課題を解決するには、オフィスと建物の管理についての新しい考え方が必要です。”
推進要因としての健康と安全
改めて関心が集まるようになったのには、人が触れる面、空気システム、制御装置の消毒や殺菌機能を施設に組み込む必要が生じたことが影響しています。 既存の構造物には、ソーシャルディスタンスと接触者の追跡を支援するソリューションも必要です。 また、物理的にもリモートでも施設に安全にアクセスできるようにし、事業継続を確保する必要があります。 これは、市民に重要なサービスを継続して提供する任務を担う公共部門や医療機関にとっては特に重要です。 業界を問わず、健康関連で予期しない事態が発生しても企業のレジリエンスを阻害しないよう、職場の所在地やワークスペースの構成を即座に変更できるようにする必要があります。
これを受け、すでにハイブリッドワーク環境への急速な移行が進んでおり、個人のニーズの変化に応じてリモートでもオフィスでも自由に働けるようになっています。 こうした移行はもともと進んでいましたが、パンデミックにより大幅に加速しました。
コスト管理の必要性
エネルギーコストと業務コストの上昇も、スマートビルディングへの移行を推進する要因となっています。 資源不足や人件費の上昇、政府の規制など原因が何であれ、水道光熱費が高騰したり供給が困難になったりするのにつれて、資源を最適化してコストを抑える必要が生じています。 人件費にも同じことが当てはまります。研修に福利厚生、その他関連する仕事のツールのコストはすべて急騰する可能性があります。 こうした状況と政府が臨時で実施するインセンティブプログラムとが相まって、多くの組織は戦略の基盤として持続可能性を推進するようになりました。
一部の企業は、これらの課題を企業責任プログラムや、エネルギーおよび環境設計におけるリーダーシップ(LEED)などのグリーン認定と併せて扱うようになっています。
利用者の期待の高まり
デジタル化がますます進んでいることで、施設利用者の期待も高まっています。 一日中モバイルテクノロジーを使用するのが当たり前になっているため、仕事をし、学習し、生活する建物でも利用できて当然だと考えるようになっているのです。 また、その場合はシームレスかつパーソナライズされた形で利用できることを期待しています。
スマートビルディングトップ 5
感知機能を備えたスマートビルディングに移行すべき 5 つの理由
1. 職場の健康と安全を向上
2. スマートで感知機能を備えたスペースを作り、最大限に活用
3. 人件費と水道光熱費を削減
4. 利用可能な資源の持続可能性を高め、企業の責任を推進
5. 将来のスマートデバイスとスマートビルディングのユースケースの基礎を準備
スマートビルディングの取り組み遅れによるリスクのトップ 5
1. 従業員と訪問者の健康関連リスクの増大
2. 不安感や職場の柔軟性の欠如による従業員の士気の低下
3. 設備と資源の非効率な使用による無駄なコストの発生
4. 人件費と水道光熱費の増加
5. 新たに現れたテクノロジーとの統合が進んでいないため、長期的な設備投資が増大
スマートビルディングの真の機能
スマートビルディングの中心的な機能というと、建物の温度を自動調節する環境制御が注目されがちです。 人がいないことを感知したり効率向上のために調整を行ったりできるため、重要な役割を果たすのは間違いありません。 ただ、運用効率を最大限に高めるためには、監視を簡素化して対応をうまく調整できるよう、スマートビルディングのさまざまな機能を単一の管理システムに集約する必要があります。 これには、リアルタイムデータを収集し、コラボレーションを強化し、さまざまな独自の用途を持つエッジデバイスが接続されている、感知機能を備えた安全なネットワークが必要です。
まずは「モノ」のネットワークから
スマートビルディングの実現は、モノのインターネット(IoT)に接続された中央ネットワークから始まります。 IoT は、ネットワークの「エッジ」と考えてください。多くの場合、IoT デバイスは遠隔地や到達が困難なエリアに配置されます。データを収集して中央ネットワークに安全に送信するセンサーとなるほか、 照明や窓のブラインドの環境制御を行うメカニズムを自動化することもできます。 会議室の機器やワークスペースの什器に接続して柔軟に利用できるようにすれば、職場の生産性の向上にも役立ちます。 バッジリーダー、リモートカメラ、自動ドアロックなどのセキュリティ関連デバイスもそうです。
こうしたスマートデバイスは単体でも多くの機能を備えていますが、ワイヤレスでネットワークに接続し、データを収集、集約、分析して共有するときに真価を発揮します。 大規模な「モノ」の集合体の一部として連携し合うことで、さらにスマートな成果が利用者と建物運用者にもたらされます。 ただし、より広範なネットワークに接続しているため、デバイスは常に安全でなければなりません。 スマートビルディング ネットワークで、ネットワーク化されたエンドデバイスの広範な接続を可能にする必要があるのはこのためです。 また、ネットワークは、自動化、セキュリティ、統合の容易さを重視して構築する必要があります。 モバイルフレンドリーで簡単に拡張でき、将来の変化にもある程度対応できることが重要です。
リアルタイムのデータ分析
大半の組織にとって、スマートビルディング テクノロジーに移行する最大のメリットは、これまで使用されていなかったすべてのデータを使用できるようになることです。 リアルタイムのデータ収集と分析は、スマートビルディングが絶えず実行している中心的な機能です。スマートビルディングは、大量に収集した価値あるデータとその分析結果に基づいて対応方針を決めます。 以前は、データは石油に、ネットワークはパイプラインに喩えられていました。ある程度はその通りです。 しかし、エッジデバイス自体にコンピューティング機能を持たせるエッジコンピューティングと IoT が急速に進化したことで、油井、パイプライン、製油所、ガソリンスタンドの区別が曖昧になりました。 そしてこれが奏功しました。
データの処理をエッジに移したことでレイテンシ(情報の伝送遅延)が減り、意思決定をスピードアップすることができたのです。 センサーなどのデバイスを介して建物全体からあらゆる生データを収集して取得できるため、利用者の行動をすばやく理解してパターンを検出できるほか、脅威を予測することも可能です。 この効果は絶大です。状況認識を強化し、リアルタイムの意思決定を実現し、効率を向上させることができます。
ワイヤレス通信とユーザーインターフェイス
あらゆる場所で利用できるというワイヤレス通信の性質は、建物をよりスマートにするために不可欠です。 多くの不安要素を解消しつつリアルタイムのコラボレーションと情報やデータの共有を強化するのに役立つテクノロジーとして広く知られています。 さらに、簡単に利用でき、実装にかかるコストも比較的安価です。ワイヤレスデバイスが進化するにつれて、複雑だったり情報量が多かったりするデータの分析に役立つシンプルなユーザーインターフェイスが提供されるようにもなってきています。 こうした条件が揃ったおかげで、これまでスマートビルディング テクノロジーの導入をためらっていた層への導入が加速しました。
スケジューリング、マッピングの使用、診断の実行、書類の提出(あるいは関連する物理的なツールやドキュメントの入手)といった建物運用関連の作業は、生産性が大幅に低下する原因になる可能性があります。 こうした作業すべてを回避し、コラボレーションと情報共有をスピードアップできるようにするのが、リアルタイムのコミュニケーションツールと合理化されたユーザーインターフェイスです。 建物運用システムとそこに接続されている複数のシステムに直接アクセスできるようにし、リアルタイムの状況認識を高めて、より正確な診断、より良いサービス、より迅速な対応をすべて低コストで提供します。
スマートビルディングの利用者と訪問者も同様のメリットを享受できます。モバイルデバイスと革新的なワークプレイス ソリューションを通じてリアルタイムの情報やユーザーフレンドリーなアプリケーションに瞬時にアクセスできるため、ユーザーエクスペリエンスが向上します。 また、利用者一人ひとりの行動に基づいたパーソナライゼーションを組み込めば、ユーザーエクスペリエンスをさらに向上させることもできます。
ワイヤレステクノロジーは、オンボーディングや安全なアクセスから、道案内や健康の保護に至るまで、信頼できる職場環境の構築に役立ちます。 コロナ禍でその価値が証明されました。 信頼できる職場では、従業員個人のモバイルデバイスを使用して、建物に入るときに仮想チェックインができます。 そうすることで、ソーシャルディスタンスに関するリアルタイムの統計値のほか、アラートも受け取れます。 割り当てられたワークスペースで新型コロナの感染リスクが一定に達した場合は即座に通知されます。また、より安全なワークスペースが速やかに割り当てられます。 これらの処理がすべて、個人のモバイルデバイスの力を結集して実行されるのです。
“テクノロジーを活用して機能を強化することで、建物運用の予算と人員の制約の問題を回避できます。”
セキュリティと安全性
信頼できる職場の構築とは、利用者に安心感を与えるということです。 幸いなことに、IoT デバイスはこれに長けています。スマートビルディングの利用者に安心感を与えられるだけでなく、機能的でもあります。 カメラ、センサー、バッジリーダーなどのデバイスがすべて連携し合うことでより正確でタイムリーなデータが提供され、より適切な意思決定が可能になります。 また、自動化されたポリシーと制御を実装して、アクセスを制限したり、利用者の行動に基づいて事前に決めた対応をとったりすることもできます。 テクノロジーを活用して機能を強化することで、建物運用の予算と人員の制約の問題を回避できます。
スマートビルディングは、セキュリティおよび安全関連の環境制御とビルディング オートメーション システムを促進する効果があることで特によく知られています。 施設の用途によっては、これらの要素が極めて重要と考えられている場合もあります(医療、研究、公共事業など)。 このような施設ではソーシャルディスタンスや接触者追跡、自動消毒用のアプリケーションを利用することでシステムを強化し、利用者の健康を保護することができます。 さらに重要なのは、こうしたソリューションは既存の建物に導入することができ、事業継続を確保しつつ、健康をはじめとするさまざまなリスクを軽減できるということです。
スマートビルディングのネットワークでは、接続されているすべてのエンドデバイスを含む、脅威中心型セキュリティをエンドツーエンドで提供する必要もあります。 脅威や問題が発生する前にそれらを検索するプロアクティブな防御を確立すれば、ダウンタイムやサービスの中断を防げます。 さらに、施設の運用効率を極めて高い状態に維持することができます。 ただそれよりも重要なのは、施設と利用者のデータを安全に保つことです。
90W UPOE+
Cisco® Catalyst® 9000 スイッチなどのソリューションでは、90W の Universal Power Over Ethernet(UPOE+)を利用できます。銅線のイーサネットケーブルを介して DC 電力をデバイスに供給できるため、専用の電源やコンセントは必要ありません。
建物を運用するにあたり、コンセントの場所ではなく利用者を中心としてワークスペースを設計するという、これまでにない柔軟性が UPOE+ によって実現します。 電気器具のコストは 30% 削減できます。
UPOE+ で DC マイクログリッドを使用すれば、AC から DC への変換損失がなくなり、すべての機器でコストを節約できます。 スマートビルディングでは多くの場合、DC 電源を使用することでエネルギー効率を 45% 向上させることができます。
スマートビルディングで付加価値を生む 3 つの方法
感知機能を備えたスマートビルディングへの移行は、既存の不動産の所有者にとって特に有益な戦略です。 コロナ禍をきっかけに、施設を改装して健康に配慮した柔軟なハイブリッドワークスペースを提供することができれば、信頼できる職場環境を構築し、資産にすばやく付加価値を与えることができます。 その際重要な役割を担うのが、Cisco DNA Spaces などのソリューションです。利用者の行動に関するインサイトを提供し、入居者の健康を保ち安心感を与えられるようなエクスペリエンスを構築するのに役立ちます。 スマートビルディングでは、これらをはじめとする各種のソリューションにより、さまざまな方法で価値を提供できます(下図を参照)。中でも重要なのが次の 3 つです。
職場の健康と安全(安心感)
スマートビルディングは、スペースのモニター、リスクの検出、自動対応を実現する革新的なテクノロジーを活用することで入居者を保護し、安心感を与えます。 なお、これらのテクノロジーは物理的資産とブランド価値を保護し、以下のような方法で利用者の安心感を高める役割も果たします。
● Wi-Fi およびコラボレーション エンドポイントでの位置情報サービスとデバイスレベルの追跡。人の動き、ソーシャルディスタンス、接触追跡をモニタリングし、違反および是正提案に関するリアルタイムのアラートと通知を送信
● 接続された安全な温度カメラにより、入居者と訪問者の体温を自動測定
● インテリジェントに建物の消毒を行うことで、施設の清潔さに自信を持てるようにし、スペースを徹底的に清掃できるよう支援
● 火災や電気および機械関係の緊急事態の管理と連絡の強化
● スペースのモニタリング、自動のアクセス制御と侵入者検出、インシデントについての証拠映像の関連付け
スマートで感知機能を備えたスペースとスペースの活用
スマートビルディングは、スマートで柔軟性に優れたスペースを提供することでユーザーエクスペリエンスを向上させ、コラボレーションを強化しながら建物の使用率を最適化するという大きな付加価値を生みます。 スマートで感知機能を備えたスペースにより、以下が実現します。
● 魅力的で柔軟な居心地の良いスペースの提供による生産性とユーザーエクスペリエンスの向上
● 最新技術の進展と、有線接続およびワイヤレス接続の安全なサポート
● 1 平方フィートあたりの使用率の向上。利用者のニーズや行動のほか、リアルタイムの使用状況レポートと分析に基づいてスペースの使用パターンをより的確に理解、調整し、スペース構成を最適化
● 利用者のニーズと好み、資源の可用性、リアルタイムのエネルギーコスト、天気などの変数に基づく自己最適化と自動化
コスト削減と持続可能性(企業の社会的責任)
スマートビルディングにより、建物の性能とシステムの使用状況の高度な定量的モニタリングが実現します。これにより、資源の使用量とコストを削減し、収益を拡大し、企業プログラムや適用される規制および認証機関 (米国 グリーンビルディング協会による LEED 評価システムなど)の期待に沿うようにします。実現する方法は以下のとおりです。
● ケーブル配線、設置、構成にかかる初期の建設コストと時間を削減
● 建設、メンテナンス、ライフサイクルに関連する設備投資、人件費、材料費の削減
● 建物のネットワークをセンサーとして使用し、データに基づいた機器の最適化とエネルギー消費の定量化を行い、二酸化炭素排出量を削減
● 複数のスイッチファミリを使用して、建物全体に 90W UPOE+ を普及
● 自動環境制御を一元化(AI、ソフトウェア アプリケーション、単一画面での一括管理を利用)
● テナントを誘致し、平方フィートあたりの収益を増加させる、自動化およびパーソナライズされた環境を構築
● 健康、安全、生活の質を向上させる環境条件と空気の質の改善
● 各種地方税、州税、連邦税の優遇措置およびプログラムクレジットの資格要件を維持
スマートビルディングのユースケース
基盤の構築とコンプライアンス
● 省電力と互換性(第 4 のユーティリティ)
● 規制に基づく測定と検証
安全性とセキュリティ
● 人の安全とセキュリティ
● サイバーセキュリティ
● 職場の健康と安全
自動化と最適化
● 環境のモニタリング、制御、最適化
● アセット管理
ユーザーエクスペリエンス
● スマートで感知機能を備えたスペース
● 安全な広範囲接続
● スペースの使用状況
スマートビルディングのユースケースとアーキテクチャについて詳しくは、cs.co/buildingexplorer にアクセスしてください。
より多くの感知機能を備えたスマートビルディングを支えるソリューション
ネットワーキング
● Cisco Catalyst 9000 スイッチ、アクセスポイント、およびワイヤレスコントローラは、ネットワークの最もミッションクリティカルなコンポーネントを提供します。
● Cisco DNA Center は、スマートビルディングに強力なネットワーク管理とコマンドセンターを提供します。
● Cisco DNA ファブリックにより、ネットワークを自動化および最適化するインテントベース ネットワーキング(IBN)が実現します。
● Cisco DNA Spaces により、位置分析を使用して、物理空間における人やモノの動きとその相互関係についての有益な情報が得られます。
● Network Assurance Engine により、建物運用の俊敏性を高め、機能停止を予測し、セキュリティポリシーのコンプライアンスをプロアクティブに保証できます。
● Cisco Intersight™ プラットフォーム、ACI(アプリケーション セントリック インフラストラクチャ)、Cisco UCS® Director ソリューションにより、インフラストラクチャとアプリケーションの間のギャップを埋めることができます。
Internet of Things(IoT)
● Cisco IoT ソリューションは、可能性への架け橋となります。
● Cisco エッジコンピューティングにより、信頼性の高いインフラストラクチャ上に低遅延のサービスを展開することで、ビジネスユーザーに高品質のエクスペリエンスを提供できます。
● Cisco IBN により、スマートビルディングの運用に必要なものとネットワークが提供するもののギャップを埋めることができます。
● Cisco 90W UPOE+ は、次世代の柔軟なワークスペースを実現します。
セキュリティ
● Cisco Umbrella Cloud プラットフォームは、サイバー脅威から防御し、すべてのユーザーを保護するセキュリティを提供します。
● Cisco Advanced Malware Protection(AMP)は、高度な侵害防止機能、悪意のある動作の継続的な監視、マルウェアの迅速な検出と削除により保護します。
● Identity Services Engine(ISE)の動的で自動化されたアプローチにより、非常に安全なネットワークアクセス制御が実現します。
● Cisco Secure Network Analytics(旧 Stealthwatch® ソリューション)により、ネットワーク上のユーザーとそのふるまいを把握できます。
コラボレーション
● コミュニケーション ソリューションの Cisco Webex ポートフォリオは、業界をリードする安全でリアルタイムのビデオコラボレーションと情報共有を提供し、スマートビルディングを強化します。
● Unified Communications Manager(UCM)により、信頼性・安全性・拡張性・操作性を備えた呼制御およびセッション管理が実現し、時間や場所、デバイスを問わずユーザー同士を結び付けることができます。
まとめ
スマートビルディングにより、私たちの社会の変革が促進されようとしています。ネットワーキング、リアルタイムのデータ分析、ワイヤレス通信、物理的およびサイバー面の高度なセキュリティを中心としたさまざまなテクノロジーを活用して、職場とユーザーエクスペリエンスの見直しが進められています。その目的は信頼できる職場環境を構築することです。 コロナ禍によってこうした動きが加速しています。利用者が健康で安心だと感じられるよう、またソーシャルディスタンスをはじめとする規制を守りながらスペースを最大限活用できるよう、感知機能を備えたスマートビルディングを構築しなければならないという事情もあります。 さらに、特に重要な行政サービスの場合、事業継続を確保するためにレジリエンスを高めたいという需要があり、感知機能を備えたスマートビルディングへの移行を後押ししています。
革新的なネットワークとワイヤレステクノロジーを活用すれば、建築家、開発者、建物運用者は、建設予定の建物や既存の建物に付加価値を与えられます。 テクノロジーを活用した設計にすることで、健康と安全の向上、よりスマートで感知機能を備えたスペースの提供、コストと資源の使用量削減を可能にする信頼できる職場を構築することができます。またそれと同時に、持続可能性も高まります。 さらに、テクノロジーパートナーと協力して、感知機能を備えた次世代のスマートビルディングの構想を立てることができます。
著者について
スマートビルディング テクノロジー ガイドを読み終えたら、次のステップに進み、職場環境と施設の効率の向上に取り組みましょう。cisco.com/go/smartbuilding で、感知機能を備えたスマートビルディングを実現する方法をご確認ください。
Kenneth R. Dodson(RLA、SME)
Kenneth は、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)資格を保有しています。最新の地理情報システム(GIS)の父である著名な都市プランナー Ian McHarg 氏の講義に出席し、「自然を使ったデザイン」のトレーニングを受けていました。 また、シスコの各分野の専門家(SME)およびブロガーとして、現在建築家や土木エンジニアに対し、ユーザーエクスペリエンスを強化し、コミュニティ意識を高め、世界の限られた資源に対するスチュワードシップの改善を実現するため、「テクノロジーを活用して設計する」よう呼びかけています。 Twitter(@KennethRDodson)と LinkedIn(Kenneth R. Dodson)でフォローできます。 https://blogs.cisco.com/author/kenndodson では、都市の未来に関する Kenneth のブログ記事をご覧いただけます。
Brad Kincaid(エンタープライズ ネットワーキングおよびワイヤレス(スマートビルディング)分野の SME)
Brad は経験豊富な技術者であり、ネットワーキング テクノロジーへの情熱を抱くセールスリーダーでもあります。現在は、業界をリードするシスコの Catalyst スイッチ、ワイヤレス、インテントベース ネットワーキング ソリューションを担当する南北アメリカのセールスチームを率いています。 現職に就く前は、シスコと Motorola 社で世界各地の地域を担当するセールス職に従事していたほか、新興企業のシニアエグゼクティブも務めました。 オレゴン州出身の Brad は、オレゴン州立大学でコンピューターサイエンスの学士号を取得し、オレゴン大学で MBA を取得しています。 一年を通じて野外活動を楽しみ、妻、娘、息子とともにオレゴン州ポートランドに暮らしています。
シスコのスマートビルディング テクノロジーの詳細 cisco.com/go/smartbuilding.