Cisco Intelligent Contact Management(ICM)バージョン 7.2(5)、7.2(6) および 7.2(7) では、Peripheral Gateway(PG)の Open Peripheral Controller(OPC)プロセスにより、トラブルシューティングのデータ ファイルが作成されます。 これらのファイルでは、PG のスケジュール済みジョブによるメンテナンスがサポートされます。 7.2(5)、7.2(6)、および 7.2(7) では、このジョブを作成するスクリプトが壊れているため、スクリプトは作成されません。 これらのキャプチャ ファイルは非常に大きくなる可能性があり、管理されない場合には、増大し続けてハード ドライブがいっぱいになります。
このドキュメントでは、この問題のトラブルシューティング方法について説明します。
次の項目に関する知識が推奨されます。
Cisco ICM
Cisco ICM ペリフェラル
このドキュメントの情報は、Cisco ICM バージョン 7.2(5)、7.2(6) および 7.2(7) に基づいています。
本書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。 このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。 稼働中のネットワークで作業を行う場合、コマンドの影響について十分に理解したうえで作業してください。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
解決にかかる時間を短縮する 1 つの方法として、7.2(5) 以降では PG コンポーネントの OPC プロセスに新しい機能が追加されました。 この機能は OPC のメッセージを記録するため、診断のターンアラウンド時間を短縮して迅速な解決を可能にする形で問題を再生できます。 このようなメッセージをキャプチャすることで大規模なデータ ファイルが作成されるため、PG のハードディスクがいっぱいにならないようにデータ ファイルを保守/管理する必要があります。 これらのファイルを保守する 1 つの方法は、古いファイルを消去して適切なデータ量を維持するためのジョブをシステムでスケジュールすることです。 ICM 7.2(5)、7.2(6)、および 7.2(7) では、OPC キャプチャ ファイル用のこのジョブをスケジュールするためのスクリプトが正しく稼働せず、スケジュール済みジョブが作成されません。 スケジュール済みジョブが作成されない結果として、OPC キャプチャ データが制御されず、そのまま増大して PG のハード ドライブがいっぱいになります。 この問題はデュプレックス PG の両方の側で発生します。OPC プロセスがそれぞれの側で同期して実行され、両方でキャプチャ ファイルが作成されるためです。 これにより、PG の両側がほぼ同時にいっぱいになります。
これらのファイルの増加量は、システムのコール フローと負荷に直接関係します。
簡素化された IPCC 導入環境へのインストール後に 2 番目のスクリプトが実行されるため、スケジュール済みジョブが別の方法で作成され、ログ ファイルが制御されます。
ICM 7.2(5) 以降、PG の OPC プロセスではトラブルシューティング用のデータ ファイルが作成されます。 これらのファイルでは、PG のスケジュール済みジョブによるメンテナンスがサポートされます。 7.2(5)、7.2(6)、および 7.2(7) では、このジョブを作成するスクリプトが壊れているため、スクリプトは作成されません。 これらのキャプチャ ファイルは非常に大きくなる可能性があり、管理されない場合には、増大し続けてハード ドライブがいっぱいになります。
ハード ドライブがいっぱいになるとシステムの動作が予測不能になり、信頼できなくなります。 PG のデュプレックス側でも同じ問題が並行して発生し、結果として PG の両方の側でほぼ同時にキャパシティの限界に達します。 また、これらのファイルのデータ量に比例してシステムの負荷が増加します。
注: 簡素化された Cisco Contact Center Enterprise 導入環境ではこの問題が見られません。セットアップ プロセスの後半に実行される 2 番目のスクリプトにより、スクリプトが作成されるためです。
クリーンアップが行われていないことを確認する最も簡単な方法は、PG でスケジュール済みジョブを確認することです。 2 つの方法でこれを行うことができます。
まず、[Control Panel] から [Scheduled Tasks] を選択します。 タスク リスト内で、クリーンアップ タスクが存在する場合には、午前 2:57 にスケジュールされたジョブがあるはずです。 スケジュール済み項目をダブルクリックして詳細を表示すると、「c:\icm\bin\OPCCleanup.bat 5g」のようなクリーンアップ スクリプトが示されます。 上記のエントリが存在しない場合は、ジョブがまだ作成されていません。
スケジュール済みジョブを確認するもう 1 つの方法は、コマンド ラインです。 AT コマンドを使用すると、システム上のすべてのスケジュール済みジョブが表示されます。 この場合も、クリーンアップ ジョブが存在しない場合にはジョブがまだスケジュールされていません。
コマンド ラインでは、スケジュール済みジョブが次のように表示されます。
Status ID Day Time Command Line ------------------------------------------------------------------------------- 19 Each M T W Th F S Su 2:57 AM cmd /C "C:\icm\bin\OPCCleanup.bat 5g"
Cisco ICM 7.2.5 または 7.2.6 を実行している場合は、コマンド プロンプトからジョブを簡単に作成できます。 特定のインストール環境に合わせて正しい ICM ルートを指すように、以下のコマンドを変更する必要があります。 すべての PG コンポーネントでコマンドを実行してください。
AT 2:57 /EVERY:m,t,w,th,f,s,su cmd /C "C:\icm\bin\OPCCleanup.bat 5g"
上記の説明に従ってジョブが作成されたことを確認するために、コマンド ラインで再び AT コマンドを使用します。 手動で回避策を行った後に PG の再起動が必要になった場合、手動の回避策およびジョブはそのまま問題なく残ります。 セットアップを再実行しても AT ジョブが元に戻ることはありません。