EXEC コマンド インタープリタの使用方法
ルータの設定を変更するには、 EXEC (別名、イネーブル モード)というソフトウェア コマンド インタープリタを使用します。新規インターフェイスを設定したり、既存のインターフェイス設定を変更したりするには、 configure コマンドを使用しますが、そのためには、最初に enable コマンドを使用して、イネーブル レベルの EXEC コマンド インタープリタを開始する必要があります。パスワードが設定されている場合には、パスワードの入力が要求されます。
イネーブル レベルのシステム プロンプトでは、最後にかぎカッコ(>)ではなくポンド記号(#)が表示されます。コンソール端末でイネーブル レベルを開始する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 ユーザ レベル EXEC プロンプトで、 enable コマンドを入力します。次のようにイネーブル レベルのパスワードの入力が要求されます。
ステップ 2 パスワードを入力します(パスワードは大文字と小文字が区別されます)。セキュリティ上、パスワードは表示されません。
正しいパスワードを入力すると、次のようにイネーブル レベルのシステム プロンプト(#)が表示されます。
既存のポート アダプタを交換する場合
ポート アダプタを取り外すまたは交換する前に、 shutdown コマンドでポート アダプタをディセーブルにして、ポート アダプタの取り外しおよび取り付け時に異常が生じないようにする必要があります。インターフェイスをシャットダウンすると、 show コマンド出力に administratively down と表示されます。
次の手順で、インターフェイスをシャットダウンします。
ステップ 1 イネーブル レベルの EXEC コマンド インタープリタ(別名、イネーブル モード)を開始します(手順については、EXEC コマンド インタープリタの使用方法を参照)。
ステップ 2 イネーブル レベルのプロンプトからコンフィギュレーション モードを開始し、コンフィギュレーション サブコマンドの入力元としてコンソール端末を指定します。
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
T3 コントローラのシャットダウン
ステップ 3 次のコントローラ コマンドを使用して、PA-MC-2T3+ 上の T3 コントローラをシャットダウンします。
shutdown
このコマンドにより、DS3 アイドル信号がネットワークに送られます。T3 コントローラを再びアクティブにする場合は、 no shutdown コントローラ コマンドを使用します。
例を示します。
• Cisco 7500 シリーズ ルータのインターフェイス プロセッサ スロット 1 に搭載された VIP 上のポート アダプタの場合
Router(config)# controller T3 1/0/0
Router(config-controller)# shutdown
Router(config)# controller T3 1/0/1
Router(config-controller)# shutdown
• Cisco 7200 シリーズ ルータのスロット 1 に搭載されたポート アダプタの場合
Router(config)# controller T3 1/0
Router(config-controller)# shutdown
Router(config)# controller T3 1/1
Router(config-controller)# shutdown
(注) PA-MC-2T3+ の T3 ポートを両方ともシャットダウンしてから、ポート アダプタを取り外してください。
ステップ 4 show controller T3 コマンドを使用して T3 ポートが両方ともシャットダウンされていることを確認します。次に例を示します。
Cisco 7200 シリーズ ルータのポート アダプタ スロット 6 に搭載された PA-MC-2T3+ の場合
Router(config-controller)# end
Router# show controller T3 6/0
T3 6/0 is administratively down.
Router# show controller T3 6/1
T3 6/1 is administratively down.
次に、Cisco 7500 シリーズ ルータに搭載された VIP のポート アダプタ スロット 1 にある PA-MC-2T3+ の設定例を示します。
Router(config-controller)# end
Router# show controller T3 1/1/0
T3 1/1/0 is administratively down.
Router# show controller T3 1/1/1
T3 1/1/1 is administratively down.
ステップ 5 シャットダウン設定を不揮発性メモリに保存します。
Router# copy running-config startup-config
ステップ 6 スロット内のポート アダプタを交換します。詳細については、「ポート アダプタの取り外しおよび取り付け」を参照してください。
ステップ 7 次の手順で、ポート アダプタを再びイネーブルにします。
a. ステップ 3を繰り返し、インターフェイスを再びイネーブルにします。そのとき、 shutdown コマンドの代わりに no shutdown コマンドを使用します。
b. ステップ 4 を繰り返し、インターフェイスが正しいステートになっていて、シャットダウン状態ではないことを確認します。 show controller T3 コマンドを使用します。
c. ステップ 5 を繰り返し、新しい設定をメモリに書き込みます。
copy running-config startup-config コマンドを使用します。
ソフトウェア コンフィギュレーション コマンドの詳細については、「関連資料」に記載されている資料を参照してください。
非チャネライズド T3 リンクの設定
新しい PA-MC-2T3+ を搭載した場合、または既存の PA-MC-2T3+ リンクの設定を変更する場合は、イネーブル レベルの EXEC コマンド インタープリタを開始し、 configure コマンドを使用します。設定済みの PA-MC-2T3+ を交換した場合には、システムによって新しい PA-MC-2T3+ リンクが認識され、既存の設定がアクティブになります。
新しい PA-MC-2T3+ が正しく取り付けられている(ENABLED LED が点灯している)ことを確認してから、イネーブル モードの configure コマンドを使用して、新規インターフェイスを設定します。次のような情報が必要になるので、用意しておいてください。
• 個々の新規インターフェイスでルーティングに使用する予定のプロトコル
• IP ルーティング対応としてインターフェイスを設定する場合は、IP アドレス
configure コマンドは、EXEC コマンド インタープリタに対してイネーブル レベルのアクセス権が必要であり、通常はパスワードが要求されます。必要に応じてシステム管理者に連絡し、EXEC レベルのアクセス権を取得してください。
T3 コントローラの選択
次のコントローラ コマンドを入力し、設定する T3 コントローラを選択してから、他のコンフィギュレーション コマンドを使用します。
controller T3 interface-processor-slot/port-adapter-slot/T3-port ( Cisco 7500 シリーズ ルータの場合 )
controller T3 chassis-slot/T3-port ( Cisco 7200 シリーズ ルータの場合 )
controller T3 chassis-slot/T3-port ( Cisco 7301 シリーズ ルータの場合 )
controller T3 chassis-slot/T3-port ( Cisco 7401ASR ルータの場合 )
T3 コントローラを選択する例を示します。
• インターフェイス プロセッサ スロット 1 に搭載された VIP にあるポート アダプタの場合
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# controller T3 1/0/0
Router(config-controller)#
• Cisco 7200 シリーズ ルータのスロット 1 に搭載されたポート アダプタの場合
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# controller t3 1/0
Router(config-controller)#
T3 コントローラに対する非チャネライズド モード設定
T3 を非チャネライズド モードとして設定するには、 no channelized コマンドを使用します。フルレートの T3 インターフェイスを設定したあとで、 dsu bandwidth コマンドでサブレートの T3 インターフェイスを設定します。Cisco 7200 シリーズ ルータのポート アダプタ スロット 1 に搭載された PA-MC-2T3+ 上で、サブレート T3 インターフェイスを設定する例を示します。
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# controller t3 1/0
Router (config)# no channelized
Router (config-controller)# exit
Router (config)# interface serial 1/0
Router (config-if)# dsu bandwidth 16000
Router (config-if)# encapsulation frame-relay
Router (config-if)# ip address 10.10.10.10 255.255.255.255
Router (config-if)# no shutdown
次に、Cisco 7500 シリーズ ルータに搭載された VIP のポート アダプタ スロット 1 にある PA-MC-2T3+ の設定例を示します。
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# controller T3 1/1/0
Router (config)# no channelized
Change to subrate mode will cause cbus complex reset. Proceed? [yes/no]: Y
Router(config)# interface serial 1/1/0
Router(config-if)# encapsulation ppp
Router(config-if)# ip address 10.10.10.10.10 255.255.255.255
Router(config)# no shutdown
PA-MC-2T3+ を非チャネライズド T3 モードとして設定した場合、他の T3 装置およびポート アダプタとの互換性を維持するために、デフォルトの MTU サイズが 4470 に設定されます。
注意 MTU サイズを変更すると、メモリ再分割と cbus コンプレックスが発生し、ルータ上の全トラフィックが数分間にわたって中断されます(これは Cisco 7500 シリーズ ルータでのみ発生します。)
Cisco 7500 シリーズ ルータ上でチャネライズド モードから非チャネライズド モードに切り替えると、次のメッセージが表示されます。
Change to subrate mode will cause cbus complex reset.Proceed?[yes/no]:Y
警告の最後に [yes] を表す Y を入力します。プロンプトに ^Z を入力して終了します。この操作により、コンフィギュレーション モードが終了し、非チャネライズド モードが開始されます。
T3 ポートを非チャネライズド モードに設定すると、シリアル インターフェイスが作成されます。シリアル インターフェイスは次のコマンドを使用して設定できます。シリアル インターフェイスを選択するには、 interface serial コマンドを使用します。
router# configure terminal
router# interface serial 1/0/1
シリアル インターフェイスのフレーミング タイプ設定
インターフェイス コンフィギュレーション モードで {c-bit | m13} コンフィギュレーション サブコマンドを入力することによって、T3 フレーミングを指定します。例を示します。
router(config-if)# framing {c-bit | m13}
この場合
• c-bit -- C ビット パリティ DS3 フレーミング
• m13 -- M13 Multiplex DS3 フレーミング
デフォルトの C ビット フレーミングに戻す場合は、 no 形式のコマンドを使用します。
シリアル インターフェイスのケーブル長指定
プロンプトに次のインターフェイス コマンドを使用して、ケーブル長を指定します。
cablelength feet
この場合
• feet は 0 ~ 450 の数値です。
• デフォルト値は 10 フィートです。
例を示します。
Router(config-if)# cablelength 40
(注) cablelength feet コマンドでは、ユーザが指定する T3 ケーブル長は 0 ~ 49 および 50 ~ 450 の範囲で構造化されています。0 ~ 49 および 50 ~ 450 は、それぞれ短いケーブルおよび長いケーブルを表します。
ユーザが入力した数値が値の小さい方の範囲内だった場合、PA-MC-2T3+ T3 ポートは短いケーブルの出力レベルに合わせて設定されます。値が大きい方の範囲に含まれる場合、長いケーブルの出力レベルが使用されます。
上記の例では、40 というケーブル長が指定されているので、0 ~ 49 の範囲が使用されます。ケーブル長を 45 に変更しても、やはり 0 ~ 49 の範囲が適用されます。ケーブル長を 100 または 200 として指定すると、どちらの場合も 50 ~ 450 の範囲が適用されます。一方の範囲(0 ~ 49)から他方の範囲(50 ~ 450)へ移行できるだけです。実際に入力したケーブル長の数字は、コンフィギュレーション ファイルに保管されます。将来にわたって互換性が得られるように、実際のケーブル長を入力するようにしてください。
シリアル インターフェイスのクロック ソース設定
プロンプトから次のインターフェイス コマンドを使用して、選択した T3 コントローラに内部またはライン クロック ソースを設定します。
clock source { line | internal }
この場合
line -- ネットワーク クロック ソースを選択します。
internal -- 内部クロック ソースを選択します。
内部クロック ソースがデフォルトの設定です。
例を示します。
• ライン クロック ソースを使用することを PA-MC-2T3+ に指示します。
インターフェイス プロセッサ スロット 1 に搭載された VIP にあるポート アダプタの場合
Router(config)# interface serial 1/0/0
Router(config-if)# clock source line
Cisco 7200 シリーズ ルータのスロット 1 に搭載されたポート アダプタの場合
Router(config)# interface serial 1/0
Router(config-if)# clock source line
• 内部クロック ソースを使用することを PA-MC-2T3+ に指示します。
インターフェイス プロセッサ スロット 1 に搭載された VIP にあるポート アダプタの場合
Router(config)# interface serial 1/0/0
Router(config-if)# clock source internal
Cisco 7200 シリーズ ルータのスロット 1 に搭載されたポート アダプタの場合
Router(config)# interface serial 1/0
Router(config-if)# clock source internal
シリアル インターフェイスの MDL メッセージ設定
PA-MC-2T3+ 上で、Maintenance Data Link(MDL)メッセージ(ANSI T1.107a-1990 仕様で定義)を設定できます。
(注) MDL メッセージがサポートされるのは、T3 フレーミングが C ビット パリティに設定されている場合だけです(シリアル インターフェイスのフレーミング タイプ設定を参照)。
MDL メッセージを設定するには、次のインターフェイス コマンドを使用します。
mdl { transmit { path | idle-signal | test-signal } | string { eic | lic | fic | unit | pfi | port | generator } string }
no mdl { transmit { path | idle-signal | test-signal } | string { eic | lic | fic | unit | pfi | port | generator } string }
この場合
• eic は、装置識別コード(最大 10 文字)です。
• lic は、ロケーション識別コード(最大 11 文字)です。
• fic は、フレーム識別コード(最大 10 文字)です。
• unit は、ユニット識別コード(最大 6 文字)です。
• pfi は、MDL パス メッセージで送信されるファシリティ識別コード(最大 38 文字)です。
• port は、MDL アイドル信号メッセージで送信されるアイドル信号の発信元装置ポート(最大 38 文字)です。
• generator は、MDL テスト信号メッセージで送信されるジェネレータ番号(最大 38 文字)です。
MDL メッセージを削除する場合は、 no 形式のコマンドを使用します。デフォルトでは、MDL メッセージは設定されません。
MDL メッセージの設定例
MDL メッセージの設定例を示します。
• まず、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。
インターフェイス プロセッサ スロット 1 に搭載された VIP にあるポート アダプタの場合
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# interface serial 1/0/0
Cisco 7200 シリーズ ルータのスロット 1 に搭載されたポート アダプタの場合
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# interface serial 1/0
• MDL パス メッセージの送信をイネーブルにします。
Router(config-controller)# mdl transmit path
• MDL アイドル信号メッセージの送信をイネーブルにします。
Router(config-if)# mdl transmit idle-signal
• MDL テスト信号メッセージの送信をイネーブルにします。
Router(config-if)# mdl transmit test-signal
• 装置識別コードを入力します。
Router(config-if)# mdl string eic router A
• ロケーション識別コードを入力します。
Router(config-if)# mdl string lic tst network
• フレーム識別コードを入力します。
Router(config-if)# mdl string fic building b
• ユニット識別コードを入力します。
Router(config-if)# mdl string unit abc
• MDL パス メッセージで送信されるファシリティ識別コードを入力します。
Router(config-if)# mdl string pfi string
• MDL アイドル信号メッセージで送信されるポート番号を入力します。
Router(config-if)# mdl string port string
• MDL テスト信号メッセージで送信されるジェネレータ番号を入力します。
Router(config-if)# mdl string generator string
シリアル インターフェイスの DSU モード設定
インターフェイス コンフィギュレーション モードで、 dsu mode [0 | 1 | 2 | 3 | 4] コンフィギュレーション サブコマンドを入力することによって、DSU インターオペラビリティ モードを定義します。例を示します。
router(config-if)# dsu mode 1
デフォルト値の 0 に戻すには、 no 形式のコマンドを使用します。
ローカル DSU モードと、リモート DSU または T3 ポートの設定を一致させる必要があります。たとえば、T3 リンクのリモート側で ADC Kentrox の DSU がある場合、ローカル T3 ポートをモード 1 として設定しなければなりません。
DSU を PA-MC-2T3+ と連動させる場合、リモート側の T3 にある DSU のタイプを調べなければなりません。PA-MC-2T3+ から PA-MC-2T3+ または Digital Link DSU(DL3100)に接続する場合は、モード 0 を指定します。PA-MC-2T3+ から Kentrox DSU に接続する場合は、モード 1 を指定します。PA-MC-2T3+ から Larscom DSU に接続する場合は、モード 2 を指定します。DSU と対応する帯域範囲の一覧については、 表4-1 を参照してください。
DSU 機能の互換性については、「T3 仕様」を参照してください。
表4-1 DSU モードの帯域範囲
|
|
|
0 |
PA-MC-2T3+、PA-2T3+ 他のシスコ製サブレート T3 装置 |
22 ~ 44210 kbps |
0 |
Digital Link 3100 |
300 ~ 44210 kbps |
1 |
ADC Kentrox T3/E3 IDSU |
1500 ~ 35000、44210 kbps |
2 |
Larscom Access T45 |
3100 ~ 44210 kbps |
3 |
Adtran T3SU 300 |
75 ~ 44210 kbps |
4 |
Verilink HDM 2182 |
1500 ~ 44210 kbps |
(注) 遠端 DSU に複数の DTE(HSSI)ポートがある場合は、DTE#1 だけに接続して設定します。Verilink の DSU については、次の注意を参照してください。
注意 Verilink HDM2182 の場合は、必ず、HSSI ポート B に接続して設定してください。PA-MC-2T3+ はポート A をサポートしていません。
注意 Kentrox の DSU に関して、PA-MC-2T3+ は 1.0 mbps という帯域幅設定をサポートしていません。Kentrox DSU の速度は 1.5 mbps 以上に設定する必要があります。
注意 すべての DSU モードについて、送信速度と受信速度が同じになるように DSU を設定する必要があります。非対称の送受信速度はサポートされません。
シリアル インターフェイスの帯域幅設定
インターフェイス コンフィギュレーション モードで、 dsu bandwidth bandwidth コンフィギュレーション サブコマンドを入力することによって、T3 リンクのシリアル インターフェイスが使用する帯域幅を設定します。例を示します。
Router(config-if)# dsu bandwidth 16000
指定できる帯域範囲は 1 ~ 44210 kbps です。デフォルト値の 44210 に戻すには、 no 形式のコマンドを使用します。
ローカル DSU の帯域幅値は、リモート DSU または T3 ポートの帯域幅と完全に一致させる必要があります。たとえば、ローカル ポート上で DSU の帯域幅を 16000 に設定する場合は、リモート DSU または T3 ポートでも同様に設定しなければなりません。
シリアル インターフェイスのスクランブル設定
インターフェイス コンフィギュレーション モードで scramble コンフィギュレーションサブコマンドを入力することによって、シリアル インターフェイスのスクランブルをイネーブルにします。例を示します。
router(config-if)# scramble
デフォルトの設定のディセーブルに戻すには、 no 形式のコマンドを使用します。
ローカル ポートの設定と リモート DSU または T3 ポートの設定を一致させる必要があります。たとえば、ローカル ポート上でスクランブルをイネーブルにする場合は、リモート DSU または T3 ポートでも同様に設定しなければなりません。
シリアル インターフェイスのループバック モード設定
ループバックを使用すると、PA-MC-2T3+ インターフェイスと CSU/DSU(チャネル サービス ユニット/データ サービス ユニット)などのリモート装置間の接続をテストすることによって、装置障害を検出して特定することができます。リモート ループバックは、遠端で T3 回線をループさせるコマンドを送ります。これは、ポート アダプタからスイッチング オフィスまでのケーブルで発生した問題を診断する場合に使用できます。ネットワーク ループバックは、PA-MC-2T3+ T3 ポートをループさせてネットワークに戻すので、リモート側で PA-MC-2T3+ への接続をテストできます。
ローカル ループバックは、PA-MC-2T3+ T3ポートを自らに向かってループさせます。したがって、T3 ケーブルおよびリモート T3 装置から PA-MC-2T3+ T3 ポートを切り離してテストできます。
loopback サブコマンドを実行すると、インターフェイスがループバック モードになり、 ping コマンドによって発生したテスト パケットをリモート装置とケーブル経由でループさせます。パケットがループして最後まで到達した場合、その接続は良好です。
表4-2 に、loopback { local | network { line | payload } | remote { line | payload } 2 コマンドの例を示します。シリアル インターフェイスをループバック モードに設定するには、次のインターフェイス コマンドを使用します。
loopback [ local | network | remote ]
ループバックなしがデフォルトの設定です。
シリアル インターフェイスをデフォルトのループしない状態に戻す場合は、 no 形式のコマンドを使用します。
表4-2 loopback コマンドの使用方法
loopback local |
インターフェイスをローカル ループバック モードに設定します。ローカル ループバックにより、ルータの出力データがフレーマでループされてルータに戻ります。 |
Router(config)#
interface serial 10/0/0
router(config-if)#
loopback local
|
loopback network line |
インターフェイスをネットワーク回線ループバック モードに設定します。ネットワーク回線ループバックにより、(フレーマの手前で)データがループされ、ネットワークに戻ります。 |
Router(config)#
interface serial 10/0/0
router(config-if)#
loopback network line
|
loopback network payload |
インターフェイスをネットワーク ペイロード ループバック モードに設定します。ネットワーク ペイロード ループバックにより、ペイロード データだけが T3 フレーマでループされ、ネットワークに戻ります。 |
Router(config)#
interface serial 10/0/0
router(config-if)#
loopback network payload
|
loopback remote |
リモート T3 装置にコマンドを送り、(リモート T3 装置のフレーマの手前で)自動的にループしてネットワークに戻るように指示します。 |
Router(config)#
interface serial 10/0/0
router(config-if)#
loopback remote
|
loopback remote line |
フレーマの手前で自動的にループしてネットワークに戻るコマンドをリモート Kentrox に送ります。 |
Router(config)#
interface serial 10/0/0
router(config-if)#
loopback remote line
|
loopback remote payload 2 |
フレーマの後ろでペイロードだけをループしてネットワークに戻すコマンドをリモート Kentrox DSU に送ります。 |
Router(config)#
interface serial 10/0/0
router(config-if)#
loopback remote payload
|
ループバックをイネーブルにするための T3 コントローラ設定
遠端 T3 装置から送られたリモート T3 ループバック要求に応じるように、または要求を無視するように、PA-MC-2T3+ を設定できます。 equipment customer loopback を使用すると、ポート アダプタはリモート T3 装置からのリモート T3 ループバック コマンドに応じます。 equipment network loopback を使用すると、PA はリモート T3 ループバック コマンドを無視します。
equipment [ customer | network] loopback
Router(config)# controller T3 1/0
Router(config-controller)# equipment customer loopback
(注) リモート ループバックを使用できるのは、C ビット パリティ フレーミングを使用する場合だけです。
T3 コントローラのシャットダウン
次のコントローラ コマンドを使用すると、PA-MC-2T3+ 上の T3 コントローラをシャットダウンできます。
shutdown
このコマンドにより、DS3 アイドル信号がネットワークに送られます。T3 コントローラを再びアクティブにする場合は、 no shutdown コントローラ コマンドを使用します。
例を示します。
• インターフェイス プロセッサ スロット 1 に搭載された VIP にあるポート アダプタの場合
Router(config)# controller T3 1/0/0
Router(config-controller)# shutdown
• Cisco 7200 シリーズ ルータのスロット 1 に搭載されたポート アダプタの場合
Router(config)# controller T3 1/0
Router(config-controller)# shutdown
T3 コントローラの BERT 設定
PA-MC-2T3+ には Bit Error Rate Test(BERT;ビット エラー レート テスト)回路が組み込まれています。BERT により、ケーブルおよび信号の問題をその場でテストできます。
オンボード BERT 回路によって生成できるテスト パターンには、擬似ランダムと反復の 2 つのカテゴリがあります。擬似ランダム テスト パターンは、多項式ベースの値で、CCITT/ITU O.151 および O.153 仕様に準拠しています。反復テスト パターンは、すべて 0、すべて 1、または 0 と 1 が交互です。
次に、使用できるテスト パターンを示します。
• 擬似テスト パターン:
–2^15(CCITT/ITU O.151 準拠)
–2^20(CCITT/ITU O.151 非 QRSS 準拠)
–2^23(CCITT/ITU O.151 準拠)
• 反復テスト パターン:
–すべて 0
–すべて 1
–0 と 1 が交互
受信したエラー ビットの総数と受信した総ビット数の両方を分析に利用できます。テスト期間は 1 ~ 14,400 分(240 時間)に設定できます。BERT 中の任意の時点で、エラー統計情報を取得することもできます。
BERT の実行中、システムは送信用に同じパターンが与えられることを想定します。この目的で使用できる一般的なオプションは、次の 2 種類です。
• リンクまたはネットワークのいずれかの位置でループバックを使用する
• 同じ BERT パターンが同時に送信されるようにリモート テスト装置を設定する
T3 回線上での BERT パターン送信
コントローラ コンフィギュレーション モードで bert コマンドを使用すると、T3 回線上で BERT パターンを送信できます。
bert pattern pattern interval time
この場合
• pattern :
–0s -- すべてゼロの反復テスト パターン(00000...)
–1s -- すべて 1 の反復テスト パターン(11111...)
–2^15 -- 擬似ランダム O.151 テスト パターン(32,768 ビット長)
–2^20 -- 擬似ランダム O.151 非 QRSS テスト パターン(1,048,575 ビット長)
–2^23 -- 擬似ランダム O.151 テスト パターン(8,388,607 ビット長)
–alt-0-1 -- 0 と 1 が交互の反復テスト パターン(01010101)
• time は 1 ~ 14400 分です。
例を示します。
• BERT 擬似ランダム パターン 2^23 を 5 分間送信します。
インターフェイス プロセッサ スロット 1 に搭載された VIP にあるポート アダプタの場合
Router(config)# controller T3 1/0/0
Router(config-controller)# bert pattern 2^23 interval 5
Cisco 7200 シリーズ ルータのスロット 1 に搭載されたポート アダプタの場合
Router(config)# controller T3 1/0
Router(config-controller)# bert pattern 2^23 interval 5
• すべて 1 の反復パターンを 14400 分間(240 時間)送信します。
インターフェイス プロセッサ スロット 1 に搭載された VIP にあるポート アダプタの場合
Router(config)# controller T3 1/0/0
Router(config-controller)# bert pattern 1s interval 14400
Cisco 7200 シリーズ ルータのスロット 1 に搭載されたポート アダプタの場合
Router(config)# controller T3 1/0
Router(config-controller)# bert pattern 1s interval 14400
(注) 指定したテスト期間中に BERT を中止する場合は、no bert コマンドを使用します。
BERT 結果の表示
次のコントローラ コマンドを使用すると、BERT の結果を表示できます。
show controllers T3 slot/port-adapter/t3-port ( Cisco 7500 シリーズ ルータの場合 )
show controllers T3 slot/t3-port ( Cisco 7200 シリーズ ルータの場合 )
show controllers T3 slot/t3-port ( Cisco 7401ASR ルータの場合 )
BERT の結果は、次の時点で表示できます。
• no bert コマンドによるテストの中止後
• テストの完了後
• テスト中の任意の時点(リアルタイム)
例を示します。
• インターフェイス プロセッサ スロット 1 に搭載された VIP にあるポート アダプタの場合
Router# show controller T3 1/0/0
T3 1/0/0 is up. Hardware is 2CT3+ single wide port adapter
CT3 H/W Version: 0.1.1, CT3 ROM Version: 0.95, CT3 F/W Version: 1.4.4
FREEDM version: 1, reset 0
Applique type is Subrate T3
MDL transmission is disabled
FEAC code received: No code is being received
Framing is C-BIT Parity, Line Code is B3ZS, Clock Source is Internal
Rx throttle total 0, equipment customer loopback
Data in current interval (9 seconds elapsed):
0 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 0 Severely Err Framing Secs
9 Unavailable Secs, 0 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
0 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 0 Severely Err Framing Secs
0 Unavailable Secs, 0 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
0 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 0 Severely Err Framing Secs
0 Unavailable Secs, 0 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
0 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 0 Severely Err Framing Secs
0 Unavailable Secs, 0 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
0 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 0 Severely Err Framing Secs
0 Unavailable Secs, 0 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
0 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 0 Severely Err Framing Secs
0 Unavailable Secs, 0 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
0 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 0 Severely Err Framing Secs
0 Unavailable Secs, 0 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
1 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 1 Severely Err Framing Secs
0 Unavailable Secs, 1 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
Total Data (last 7 15 minute intervals):
1 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation,
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs,
0 P-bit Severely Err Secs, 1 Severely Err Framing Secs,
0 Unavailable Secs, 1 Line Errored Secs,
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
Test Pattern : All 1's, Status : Not Sync, Sync Detected : 0
Interval : 14400 minute(s), Time Remain : 14400 minute(s)
Bit Errors (since BERT started): 0 bits,
Bits Received (since BERT started): 0 Kbits
Bit Errors (since last sync): 0 bits
Bits Received (since last sync): 0 Kbits
• Cisco 7200 シリーズ ルータのスロット 5 に搭載されたポート アダプタの場合
Router# show controllers T3 5/0
T3 5/0 is up. Hardware is 2CT3+ single wide port adapter
CT3 H/W Version : 0.1.1, CT3 ROM Version : 0.95, CT3 F/W Version : 1.4.4
FREEDM version: 1, reset 0
Applique type is Subrate T3
MDL transmission is disabled
FEAC code received: No code is being received
Framing is C-BIT Parity, Line Code is B3ZS, Clock Source is Internal
Rx throttle total 0, equipment customer loopback
Data in current interval (63 seconds elapsed):
0 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 0 Severely Err Framing Secs
0 Unavailable Secs, 0 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
4905 Line Code Violations, 4562 P-bit Coding Violation
5167 C-bit Coding Violation, 2 P-bit Err Secs
1 P-bit Severely Err Secs, 3 Severely Err Framing Secs
58 Unavailable Secs, 1 Line Errored Secs
3 C-bit Errored Secs, 3 C-bit Severely Errored Secs
0 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 0 Severely Err Framing Secs
0 Unavailable Secs, 0 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
BERT test result (running)
Test Pattern : All 1's, Status : Sync, Sync Detected : 1
Interval : 14400 minute(s), Time Remain : 14400 minute(s)
Bit Errors (since BERT started): 0 bits,
Bits Received (since BERT started): 92 Mbits
Bit Errors (since last sync): 0 bits
Bits Received (since last sync): 92 Mbits
次に、上記のコマンド出力について、1 行ずつ説明します。
|
|
BERT test result (running) |
テストの現在のステートを示します。この場合、[running] は BERT が引き続き実行中であることを意味します。テストの完了後は、[done] が表示されます。 |
Test Pattern :2^15, Status :Sync, Sync Detected : 1 |
テスト用に選択されたパターン(2^15)、現在の同期ステート(sync)、およびこのテスト中に同期化が検出された回数(1)を示します。 |
Interval :5 minute(s), Time Remain :5 minute(s) |
テストの所要時間と、テスト完了までの残り時間を示します。 |
Interval :5 minute(s), Time Remain :2 minute(s) (unable to complete) |
BERT を途中で打ち切った場合、テスト完了までに予想された時間、中止しなかった場合の残り時間が示され、さらに [unable to complete] によって、テストが中断されたことが示されます。 |
Bit Errors(Since BERT Started):6 bits, Bits Received(Since BERT start):8113 Kbits Bit Errors(Since last sync):6 bits Bits Received(Since last sync):8113 Kbits |
この 4 行は、検出されたビット エラー数と共に、テストの開始後、および最後の同期化の検出後に受信されたテスト ビットの総数を示しています。ビット数およびエラー数がカウントされるのは、テスト ステータスが [sync] の場合だけです。 |
BERT の中止
次のコントローラ コマンドを使用すると、BERT を中止できます。
no bert
例を示します。
T3 0 で実行中の BERT を中止します。
• インターフェイス プロセッサ スロット 1 に搭載された VIP にあるポート アダプタの場合
Router(config)# controller T3 1/0/0
Router(config-controller)# no bert
• Cisco 7200 シリーズ ルータのスロット 1 に搭載されたポート アダプタの場合
Router(config)# controller T3 1/0
Router(config-controller)# no bert
show コマンドを使用して設定を確認する場合は、「設定の確認」に進んでください。それ以外の場合は、次の項に進み、インターフェイスの基本的な設定を行います。
シリアル インターフェイスの基本的な設定
ここでは、インターフェイスのイネーブル化および IP ルーティングの指定という基本的な設定手順について説明します。システムの設定およびインターフェイスで使用するルーティング プロトコルによっては、他のコンフィギュレーション サブコマンドが必要になることもあります。 シリアル インターフェイス設定時のコンフィギュレーション サブコマンドおよびオプションの詳細については、該当するソフトウェア マニュアルを参照してください。
以降の手順では、特に明記されていないかぎり、各ステップの最後に Return キーを押してください。次のようにプロンプトに disable と入力すると、いつでもイネーブル レベルを終了し、ユーザ レベルに戻ることができます。
ステップ 1 コンフィギュレーション モードを開始し、コンフィギュレーション サブコマンドの入力元としてコンソール端末を指定します。
Router# configuration terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
ステップ 2 interface serial サブコマンドを入力し、続けて、設定するインターフェイスのインターフェイス アドレスを入力して、最初に設定するインターフェイスを指定します。「サポート対象プラットフォームでのポート アダプタのスロット位置」および「インターフェイス アドレスの識別」を参照してください。
ポート アダプタ スロット 6 に搭載した T3 ポート0のシリアル インターフェイスを指定する例
Router(config)# interface serial 6/0
インターフェイス プロセッサ スロット 2 に搭載された VIP のポート アダプタ スロット 1 にあるポート アダプタの T3 ポート0でシリアル インターフェイスを設定する例
Router(config)# interface serial 2/1/0
ステップ 3 (システム上で IP ルーティングがイネーブルになっている場合、)次のように ip address サブコマンドを使用して、インターフェイスに IP アドレスおよびサブネット マスクを割り当てます。
Router(config-if)# ip address 10.0.0.0 10.255.255.255
ステップ 4 他のコンフィギュレーション サブコマンドを追加して、ルーティング プロトコルをイネーブルにし、インターフェイス特性を設定します。
ステップ 5 no shutdown コマンドを使用して、インターフェイスを再びイネーブルにします(既存のポート アダプタを交換する場合を参照)。
ステップ 6 必要に応じて、他のポート アダプタ インターフェイスをすべて設定します。
ステップ 7 すべてのコンフィギュレーション サブコマンドを入力して設定を完了したあとで、 Ctrl-Z ( Control キーを押しながら、Z キーを押す)、 end 、または exit を入力して、コンフィギュレーション モードを終了し、EXEC コマンド インタープリタ プロンプトに戻ります。
ステップ 8 新しい設定を NVRAM に保存します。
Router# copy running-config startup-config
これで基本的な設定の手順は終了です。
設定の確認
新規インターフェイスを設定したあとで、 show コマンドを使用して新規インターフェイスまたはすべてのインターフェイスのステータスを表示し、 ping および loopback コマンドを使用して接続状態を確認します。ここでは、次の内容について説明します。
• 「show コマンドによる新規インターフェイスのステータス確認」
• 「ping コマンドによるネットワークの接続状態の確認」
• 「loopback コマンドによるネットワークの問題のトラブルシューティング」
show コマンドによる新規インターフェイスのステータス確認
表4-3 に、 show コマンドを使用して新規インターフェイスが正しく設定されて動作しているかどうかを確認し、さらに PA-MC-2T3+ が出力に正しく含まれているかどうかを確認する方法を示します。さらに、後続の項で、特定の show コマンドの出力例を示します。コマンドの詳細および例については、「関連資料」に記載されている資料を参照してください。
(注) ここに記載されている出力例は、実際のコマンド出力とは異なることがあります。これらは、出力の例にすぎません。
表4-3 show コマンドの使用方法
|
|
|
show version または show hardware |
システムのハードウェア構成、タイプ別の搭載インターフェイス数、Cisco IOS ソフトウェア バージョン、コンフィギュレーション ファイルの名前と保管場所、およびブート イメージが表示されます。 |
|
show controllers |
現在のインターフェイス プロセッサおよびそのインターフェイスが、すべて表示されます。 |
|
show diag slot |
システムに搭載されているポート アダプタのタイプ、特定のポート アダプタ スロット、インターフェイス プロセッサ スロット、またはシャーシ スロットの情報が表示されます。 |
|
Cisco 7200 シリーズ ルータの場合: show interfaces serial port-adapter/t3-port |
特定のインターフェイス タイプのステータス情報が表示されます。 |
Router#
show interfaces
serial 3/1/
|
Cisco 7304 ルータの Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードの場合: show interfaces serial port-adapter/t3-port |
特定のインターフェイス タイプのステータス情報が表示されます。 |
Router#
show interfaces
serial 3/1
|
Cisco 7301 ルータの場合: show interfaces serial port-adapter/t3-port |
特定のインターフェイス タイプのステータス情報が表示されます。 |
Router#
show interfaces
serial 3/1
|
Cisco 7401ASR ルータの場合: show interfaces serial port-adapter/t3-port |
特定のインターフェイス タイプのステータス情報が表示されます。 |
Router#
show interfaces
serial 3/1
|
Cisco 7500 シリーズ ルータの場合: show interfaces serial slot / port-adapter/t3-port |
Cisco 7000 シリーズまたは Cisco 7500 シリーズ ルータに搭載された VIP 上の特定のインターフェイス タイプ(シリアルなど)のステータス情報が表示されます。 |
Router#
show interfaces
serial 3/1/0
|
show protocols |
システム全体および特定のインターフェイスに設定されているプロトコルが表示されます。 |
|
show running-config |
実行コンフィギュレーション ファイルの内容が表示されます。 |
Router#
show running-config
|
show startup-config |
NVRAM に保管されているコンフィギュレーションが表示されます。 |
Router#
show startup-config
|
アップに設定したインターフェイスがシャットダウンされている場合、またはハードウェアが正しく動作していないことが示された場合には、インターフェイスが正しく接続され、終端されているかどうかを確認してください。なお、インターフェイスがアップにならない場合には、製品を購入した代理店に連絡してください。ここでは、次の内容について説明します。
• 「show version または show hardware コマンドの使用例」
• 「show diag コマンドの使用例」
• 「show interfaces コマンドの使用例」
• 「show controllers コマンドの使用例」
システムに応じて、使用例を参照してください。 show コマンドによる確認作業を終えてから、「ping コマンドによるネットワークの接続状態の確認」に進んでください。
show version または show hardware コマンドの使用例
show version (または show hardware )コマンドを実行すると、システムのハードウェア構成、タイプ別の搭載インターフェイス数、Cisco IOS ソフトウェアのバージョン、コンフィギュレーション ファイルの名前と保存場所、およびブート イメージが表示されます。次にいくつかのプラットフォームに対するコマンド例を示します。
(注) ここに記載されている出力例は、実際のコマンド出力とは異なることがあります。これらは、出力の例にすぎません。
Cisco 7200 シリーズ ルータ
次に、PA-MC-2T3+ を搭載した Cisco 7200 シリーズ ルータに対する show version コマンドの出力例を示します。
Cisco Internetwork Operating System Software
IOS (tm) 7200 Software (C7200-JS-M), Released Version 12.0
Copyright (c) 1986-2000 by cisco Systems, Inc.
Compiled Fri 02-Jun-00 04:19 by biff
Image text-base: 0x600088F8, data-base: 0x61274000
ROM: System Bootstrap, Version 11.1(10) [dschwart 10], RELEASE SOFTWARE (fc1)
BOOTFLASH: 7200 Software (C7200-BOOT-M), Version 11.1(25.1)CC, EARLY DEPLOYMENT
ranger uptime is 5 weeks, 14 hours, 32 minutes
System returned to ROM by reload
cisco 7206 (NPE150) processor with 90112K/8192K bytes of memory.
R4700 CPU at 150Mhz, Implementation 33, Rev 1.0, 512KB L2 Cache
6 slot midplane, Version 1.3
X.25 software, Version 3.0.0.
SuperLAT software (copyright 1990 by Meridian Technology Corp).
TN3270 Emulation software.
4 Ethernet/IEEE 802.3 interface(s)
1 Serial network interface(s)
1 FDDI network interface(s)
125K bytes of non-volatile configuration memory.
1024K bytes of packet SRAM memory.
4096K bytes of Flash internal SIMM (Sector size 256K).
Configuration register is 0x0
Cisco 7301 ルータ
Cisco Internetwork Operating System Software
IOS (tm) 7301 Software (C7300-JS-M), Experimental Version 12.2(20020904:004736) [biff 107]
Copyright (c) 1986-2002 by cisco Systems, Inc.
Compiled Mon 09-Sep-02 18:02 by biff
Image text-base:0x600088F8, data-base:0x61A94000
ROM:System Bootstrap, Version 12.2(20020730:200705) [biff-TAZ2_QA_RELEASE_16B 101], DEVELOPMENT SOFTWARE
BOOTLDR:7301 Software (C7301-BOOT-M), Experimental Version 12.2(20020813:014224) [biff-TAZ2_QA_RELEASE_17B 101]
7301p2b uptime is 0 minutes
System returned to ROM by reload at 00:01:51 UTC Sat Jan 1 2000
System image file is "tftp://10.1.8.11/tazii/images/c7301-js-mz"
cisco 7301 (NPE-G1) processor (revision A) with 491520K/32768K bytes of memory.
BCM1250 CPU at 700Mhz, Implementation 1, Rev 0.2, 512KB L2 Cache
1 slot midplane, Version 2.0
X.25 software, Version 3.0.0.
SuperLAT software (copyright 1990 by Meridian Technology Corp).
TN3270 Emulation software.
3 Gigabit Ethernet/IEEE 802.3 interface(s)
509K bytes of non-volatile configuration memory.
62976K bytes of ATA PCMCIA card at slot 0 (Sector size 512 bytes).
32768K bytes of Flash internal SIMM (Sector size 256K).
Configuration register is 0x102
Cisco 7401ASR ルータ
次に、PA-MC-2T3+ を搭載した Cisco 7401ASR ルータに対する show version コマンドの出力例を示します。
Cisco Internetwork Operating System Software
IOS (tm) 7401ASR Software (C7401ASR)0
Copyright (c) 1986-2000 by cisco Systems, Inc.
Compiled Fri 02-Jun-00 04:19 by biff
Image text-base: 0x600088F8, data-base: 0x61274000
ROM: System Bootstrap, Version 11.1(10) [dschwart 10], RELEASE SOFTWARE (fc1)
BOOTFLASH: 7401ASR Software (C7401ASR-BOOT-M)
ranger uptime is 5 weeks, 14 hours, 32 minutes
System returned to ROM by reload
cisco 7401ASR processor with 90112K/8192K bytes of memory.
R4700 CPU at 150Mhz, Implementation 33, Rev 1.0, 512KB L2 Cache
6 slot midplane, Version 1.3
X.25 software, Version 3.0.0.
SuperLAT software (copyright 1990 by Meridian Technology Corp).
TN3270 Emulation software.
4 Ethernet/IEEE 802.3 interface(s)
1 Serial network interface(s)
1 FDDI network interface(s)
125K bytes of non-volatile configuration memory.
1024K bytes of packet SRAM memory.
4096K bytes of Flash internal SIMM (Sector size 256K).
Configuration register is 0x0
Cisco 7000 シリーズおよび Cisco 7500 シリーズ ルータに搭載の VIP
次に、PA-MC-2T3+ を搭載した Cisco 7500 シリーズ ルータに対する show version コマンドの出力例を示します。
Cisco Internetwork Operating System Software
IOS (tm) RSP Software (RSP-JSV-M), Version 12.0(5.6)S2 [soma-v120_6
Copyright (c) 1986-1999 by cisco Systems, Inc.
Compiled Tue 17-Aug-99 23:39 by biff
Image text-base: 0x60010908, data-base: 0x61030000
ROM: System Bootstrap, Version 11.1(2) [nitin 2], RELEASE SOFTWARE (fc1)
BOOTFLASH: RSP Software (RSP-BOOT-M), Version 12.0(19990624:041614)
7513_1 uptime is 4 days, 6 hours, 11 minutes
System returned to ROM by reload
cisco RSP2 (R4700) processor with 131072K/2072K bytes of memory.
R4700 CPU at 100Mhz, Implementation 33, Rev 1.0
G.703/E1 software, Version 1.0.
G.703/JT2 software, Version 1.0.
Channelized E1, Version 1.0.
X.25 software, Version 3.0.0.
SuperLAT software (copyright 1990 by Meridian Technology Corp).
TN3270 Emulation software.
Primary Rate ISDN software, Version 1.1.
1 EIP controller (4 Ethernet).
1 HIP controller (1 HSSI).
1 FSIP controller (8 Serial).
1 AIP controller (1 ATM).
1 TRIP controller (4 Token Ring).
1 FIP controller (1 FDDI).
2 VIP2 R5K controllers (2 E1)(2 Channelized T3).
4 Ethernet/IEEE 802.3 interface(s)
4 Token Ring/IEEE 802.5 interface(s)
66 Serial network interface(s)
1 HSSI network interface(s)
1 FDDI network interface(s)
1 ATM network interface(s)
123K bytes of non-volatile configuration memory.
16384K bytes of Flash PCMCIA card at slot 0 (Sector size 128K).
16384K bytes of Flash PCMCIA card at slot 1 (Sector size 128K).
8192K bytes of Flash internal SIMM (Sector size 256K).
No slave installed in slot 7.
Configuration register is 0x0
show diag コマンドの使用例
show diag slot コマンドを実行すると、システムに搭載されているポート アダプタのタイプ(および各アダプタ固有の情報)が表示されます。 slot は、Cisco 7100 シリーズ ルータ、Cisco 7200 シリーズ ルータ、Cisco 7301 ルータ、および Cisco 7401ASR ルータの場合は ポート アダプタ スロット 、VIP を搭載した Cisco 7000 シリーズ ルータまたは Cisco 7500 シリーズ ルータの場合は、 インターフェイス プロセッサ スロット になります。Cisco 7304 ルータの Cisco 7304 PCI ポート アダプタ キャリア カードの場合は、slot はルータ モジュール スロット番号になります。次に、サポート対象のプラットフォームに対する出力例を示します。
(注) ここに記載されている出力例は、実際のコマンド出力とは異なることがあります。これらは、出力の例にすぎません。
Cisco 7200 シリーズ ルータ
次に、Cisco 7200 シリーズ ルータのポート アダプタ スロット 5 に搭載した PA-MC-2T3+ に対する show diag slot コマンドの出力例を示します。
Cisco 7200ルータ シリーズのスロット 5 に搭載されたポート アダプタの場合
2CT3+ single wide Port adapter, 2 ports
Port adapter insertion time 16:03:05 ago
EEPROM contents at hardware discovery:
Hardware revision 1.00 Board revision A0
Serial number 14338549 Part number 73-3388-03
Test history 0x0 RMA number 00-00-00
0x20: 01 B7 00 00 00 DA C9 F5 00 00 00 00 00 00 00 00
0x30: 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00
Cisco 7301 ルータ
(注) コンソール ポート、AUX ポート、ギガビット イーサネット ポート、およびコンパクトフラッシュ ディスクの入出力データの一覧を出力する場合は、show diag コマンドではなく、show c7300 コマンドを使用します。ポート アダプタの情報を表示する場合は、show diag コマンドを使用します。
POS Single Width, Multi Mode Port adapter, 1 port
Port adapter insertion time 01:38:29 ago
EEPROM contents at hardware discovery:
Hardware revision 2.2 Board revision A0
Serial number 28672741 Part number 73-3192-06
FRU Part Number:PA-POS-OC3MM=
Test history 0x0 RMA number 00-00-00
0x20:01 96 02 02 01 B5 82 E5 49 0C 78 06 00 00 00 00
0x30:50 00 00 00 02 08 19 00 00 00 FF FF FF FF FF FF
Cisco 7401ASR ルータ
次に、Cisco 7401ASR ルータのポート アダプタ スロット 1 に搭載した PA-MC-2T3+ に対する show diag slot コマンドの出力例を示します。
Cisco 7401ASR ルータのスロット 1 に搭載されたポート アダプタの場合
2CT3+ single wide Port adapter, 2 ports
Port adapter insertion time 16:03:05 ago
EEPROM contents at hardware discovery:
Hardware revision 1.00 Board revision A0
Serial number 14338549 Part number 73-3388-03
Test history 0x0 RMA number 00-00-00
0x20: 01 B7 00 00 00 DA C9 F5 00 00 00 00 00 00 00 00
0x30: 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00
Cisco 7000 シリーズおよび Cisco 7500 シリーズ ルータに搭載の VIP
次に、インターフェイス プロセッサ スロット 1 に搭載した VIP のポート アダプタ スロット 0 にある PA-MC-2T3+ に関する show diag slot コマンドの出力例を示します。
Physical slot 1, ~physical slot 0xE, logical slot 1, CBus 0
Master Enable, LED, WCS Loaded
VIP2 R5K controller, HW rev 2.02, board revision C0
Serial number: 12720200 Part number: 73-2167-05
Test history: 0x00 RMA number: 00-00-00
Flags: cisco 7000 board; 7500 compatible
0x20: 01 1E 02 02 00 C2 18 48 49 08 77 05 00 00 00 00
0x30: 60 00 00 01 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00
Slot database information:
Flags: 0x4 Insertion time: 0x165C (16:04:59 ago)
Controller Memory Size: 32 MBytes DRAM, 4096 KBytes SRAM
2CT3+ single wide PA, 2 ports
HW rev 1.00, Board revision A0
Serial number: 14062933 Part number: 73-3388-03
Fast-Ethernet PA, 1 ports, 100BaseTX-ISL
HW rev 1.00, Board revision A0
Serial number: 06641389 Part number: 73-1688-04
Cisco Internetwork Operating System Software
IOS (tm) VIP Software (SVIP-DW-M), Experimental Version 12.1(20000630:023314) []
Copyright (c) 1986-2000 by cisco Systems, Inc.
Compiled Tue 11-Jul-00 13:15 by biff
Image text-base: 0x60010910, data-base: 0x60320000
show interfaces コマンドの使用例
show interfaces serial コマンドは、指定したインターフェイスのステータス情報(物理スロットおよびインターフェイス アドレスを含む)を表示します。次にサポート対象のプラットフォームに対するコマンド例を示します。以下の出力例はすべて、シリアル インターフェイスを指定しています。
Cisco 7200、Cisco 7401ASR、および VIP インターフェイスで使用できるインターフェイス サブコマンドおよびコンフィギュレーション オプションの詳細については、「関連資料」に記載されている資料を参照してください。
(注) ここに記載されている出力例は、実際のコマンド出力とは異なることがあります。これらは、出力の例にすぎません。
Cisco 7200 シリーズ ルータ
次に、Cisco 7200 シリーズ ルータに対する show interfaces serial コマンドの出力例を示します。この例では、ポート アダプタは Cisco 7200 シリーズ ルータのスロット 5 に搭載されています。
Router# show interfaces serial 5/0
Serial5/0 is up, line protocol is down
MTU 4470 bytes, BW 44210 Kbit, DLY 200 usec,
reliability 128/255, txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation HDLC, crc 16, loopback not set
Last input never, output never, output hang never
Last clearing of "show interface" counters never
Output queue 0/40, 0 drops; input queue 0/75, 0 drops
5 minute input rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
5 minute output rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
0 packets input, 0 bytes, 0 no buffer
Received 0 broadcasts, 0 runts, 0 giants, 0 throttles
0 input errors, 0 CRC, 0 frame, 0 overrun, 0 ignored, 0 abort
5823 packets output, 140669 bytes, 0 underruns
0 output errors, 0 applique, 0 interface resets
0 output buffer failures, 0 output buffers swapped out
DSU mode 0, bandwidth 44210, scramble 0
Cisco 7301 ルータ
次に、Cisco 7301 ルータに対する show interfaces コマンドの出力例を示します。ここでは、各インターフェイスのステータス情報のほとんどは省略しています(インターフェイスは、イネーブルにするまでは管理上のシャットダウン状態です)。
GigabitEthernet0/0 is up, line protocol is up
Hardware is BCM1250 Internal MAC, address is 0005.dd2c.7c1b (bia 0005.dd2c.7c1b)
Internet address is 10.1.3.153/16
MTU 1500 bytes, BW 100000 Kbit, DLY 100 usec,
reliability 255/255, txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation ARPA, loopback not set
Half-duplex, 100Mb/s, media type is RJ45
output flow-control is off, input flow-control is off
ARP type:ARPA, ARP Timeout 04:00:00
Last input 00:00:01, output 00:00:07, output hang never
Last clearing of "show interface" counters 19:00:50
Input queue:0/75/63658/0 (size/max/drops/flushes); Total output drops:0
GigabitEthernet0/1 is up, line protocol is up
Hardware is BCM1250 Internal MAC, address is 0005.dd2c.7c1a (bia 0005.dd2c.7c1a)
Internet address is 192.18.1.1/24
MTU 1500 bytes, BW 1000000 Kbit, DLY 10 usec,
reliability 255/255, txload 5/255, rxload 6/255
Encapsulation ARPA, loopback not set
Full-duplex, 1000Mb/s, link type is autonegotiation, media type is SX
output flow-control is off, input flow-control is off
ARP type:ARPA, ARP Timeout 04:00:00
Last input 18:56:46, output 00:00:09, output hang never
Last clearing of "show interface" counters 19:00:52
Input queue:0/75/16176489/0 (size/max/drops/flushes); Total output drops:0
GigabitEthernet0/2 is up, line protocol is up
Hardware is BCM1250 Internal MAC, address is 0005.dd2c.7c19 (bia 0005.dd2c.7c19)
Internet address is 1.1.1.1/24
MTU 1500 bytes, BW 1000000 Kbit, DLY 10 usec,
reliability 255/255, txload 1/255, rxload 5/255
Encapsulation ARPA, loopback not set
Full-duplex, 1000Mb/s, link type is autonegotiation, media type is SX
output flow-control is off, input flow-control is off
ARP type:ARPA, ARP Timeout 04:00:00
Last input 00:04:42, output 00:00:01, output hang never
Last clearing of "show interface" counters 19:00:54
Input queue:0/75/22087/0 (size/max/drops/flushes); Total output drops:0
Cisco 7401ASR ルータ
次に、Cisco 7401ASR ルータに対する show interfaces serial コマンドの出力例を示します。この例では、ポート アダプタは Cisco 7401ASR ルータのスロット 1 に搭載されています。
Router# show interfaces serial 1/0
Serial1/0 is up, line protocol is down
MTU 4470 bytes, BW 44210 Kbit, DLY 200 usec,
reliability 128/255, txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation HDLC, crc 16, loopback not set
Last input never, output never, output hang never
Last clearing of "show interface" counters never
Output queue 0/40, 0 drops; input queue 0/75, 0 drops
5 minute input rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
5 minute output rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
0 packets input, 0 bytes, 0 no buffer
Received 0 broadcasts, 0 runts, 0 giants, 0 throttles
0 input errors, 0 CRC, 0 frame, 0 overrun, 0 ignored, 0 abort
5823 packets output, 140669 bytes, 0 underruns
0 output errors, 0 applique, 0 interface resets
0 output buffer failures, 0 output buffers swapped out
DSU mode 0, bandwidth 44210, scramble 0
Cisco 7000 シリーズまたは Cisco 7500 シリーズ ルータに搭載の VIP
次に、インターフェイス プロセッサ スロット 1 に VIP があり、ポート アダプタ スロット 0 に PA-MC-2T3+ がある場合の、 show interfaces serial コマンドの出力例を示します。
Router# show interfaces serial 1/0/0
Serial1/0/0 is up, line protocol is up
Hardware is cyBus 2CT3+ Serial
MTU 4470 bytes, BW 44210 Kbit, DLY 200 usec,
reliability 255/255, txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation HDLC, crc 16, loopback not set
Last input 00:00:09, output 00:00:07, output hang never
Last clearing of "show interface" counters never
Output queue 0/40, 4 drops; input queue 0/75, 0 drops
5 minute input rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
5 minute output rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
4 packets input, 402 bytes, 0 no buffer
Received 0 broadcasts, 0 runts, 0 giants, 0 throttles
0 input errors, 0 CRC, 0 frame, 0 overrun, 0 ignored, 1 abort
5 packets output, 1008 bytes, 0 underruns
0 output errors, 0 applique, 1 interface resets
0 output buffer failures, 0 output buffers swapped out
DSU mode 0, bandwidth 44210, scramble 0
show controllers コマンドの使用例
次のコマンドを使用すると、Cisco 7200 シリーズ、Cisco 7301 ルータ、および Cisco 7401ASR ルータに搭載された PA-MC-2T3+ 内の T3 コントローラに関する情報を表示できます。
show controllers t3 port-adapter/t3-port [ brief | tabular ]
この場合
• brief は、コンフィギュレーション リストだけを表示します。
• tabular は、コンフィギュレーション リストおよび MIB データを表形式で表示します。
(注) 任意選択の引数(brief または tabular)をどちらも指定しないでshow controllers t3 port-adapter/port コマンドを使用すると、指定した T3 コントローラに関するあらゆる情報が表示されるので、膨大な表示出力になります。
(注) これらの show controllers t3 コマンドは、PA-MC-2T3+ がサポートされる Cisco 7500 シリーズ ルータに対して使用できます。構文は次のとおりです。
-- show controllers t3 slot/port-adapter/t3-port brief
-- show controllers t3 slot/port-adapter/t3-port tabular
次に、インターフェイス プロセッサ スロット 1 に搭載した VIP のポート アダプタ スロット 0 にある PA-MC-2T3+ に関するコマンド出力の例を示します。Cisco 7200 シリーズおよび Cisco 7401ASR ルータの例は省略します。
• show controllers t3 1/0/0 brief
router# show controllers t3 1/0/0 brief
T3 1/0/0 is up. Hardware is 2CT3+ single wide port adapter
CT3 H/W Version: 0.1.1, CT3 ROM Version: 0.95, CT3 F/W Version: 1.4.4
FREEDM version: 1, reset 0
Applique type is Subrate T3
MDL transmission is disabled
FEAC code received: No code is being received
Framing is C-BIT Parity, Line Code is B3ZS, Clock Source is Line
Rx throttle total 0, equipment customer loopback
• show controllers t3 1/0/0 tabular
router# show controllers t3 1/0/0 tabular
T3 1/0/0 is up. Hardware is 2CT3+ single wide port adapter
CT3 H/W Version: 0.1.1, CT3 ROM Version: 0.95, CT3 F/W Version: 1.4.4
FREEDM version: 1, reset 0
Applique type is Subrate T3
MDL transmission is disabled
FEAC code received: No code is being received
Framing is C-BIT Parity, Line Code is B3ZS, Clock Source is Line
Rx throttle total 0, equipment customer loopback
INTERVAL LCV PCV CCV PES PSES SEFS UAS LES CES CSES
08:23-08:26 1 0 0 0 0 1 0 1 0 0
08:08-08:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
07:53-08:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
07:38-07:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
07:23-07:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
07:08-07:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
06:53-07:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
06:38-06:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
06:23-06:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
06:08-06:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
05:53-06:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
05:38-05:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
05:23-05:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
05:08-05:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
04:53-05:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
04:38-04:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
04:23-04:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
04:08-04:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
03:53-04:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
03:38-03:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
03:23-03:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
03:08-03:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
02:53-03:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
02:38-02:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
02:23-02:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
02:08-02:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
01:53-02:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
01:38-01:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
01:23-01:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
01:08-01:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
00:53-01:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
00:38-00:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
00:23-00:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
00:08-00:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
23:53-00:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
23:38-23:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
23:23-23:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
23:08-23:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
22:53-23:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
22:38-22:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
22:23-22:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
22:08-22:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
21:53-22:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
21:38-21:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
21:23-21:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
21:08-21:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
20:53-21:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
20:38-20:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
20:23-20:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
20:08-20:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
19:53-20:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
19:38-19:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
19:23-19:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
19:08-19:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
18:53-19:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
18:38-18:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
18:23-18:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
18:08-18:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
17:53-18:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
17:38-17:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
17:23-17:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
17:08-17:23 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
16:53-17:08 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
16:38-16:53 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
16:23-16:38 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
16:08-16:23 1 0 0 0 0 1 0 1 0 0
Total 2 0 0 0 0 2 0 2 0 0
• show controllers t3 1/0/0
router #
show controllers t3 1/0/0
T3 1/0/0 is up. Hardware is 2CT3+ single wide port adapter
CT3 H/W Version: 0.1.1, CT3 ROM Version: 0.95, CT3 F/W Version: 1.4.4
FREEDM version: 1, reset 0
Applique type is Subrate T3
MDL transmission is disabled
FEAC code received: No code is being received
Framing is C-BIT Parity, Line Code is B3ZS, Clock Source is Line
Rx throttle total 0, equipment customer loopback
Data in current interval (364 seconds elapsed):
1 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 1 Severely Err Framing Secs
0 Unavailable Secs, 1 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
0 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 0 Severely Err Framing Secs
0 Unavailable Secs, 0 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
0 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 0 Severely Err Framing Secs
0 Unavailable Secs, 0 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
0 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 0 Severely Err Framing Secs
0 Unavailable Secs, 0 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
0 Line Code Violations, 0 P-bit Coding Violation
0 C-bit Coding Violation, 0 P-bit Err Secs
0 P-bit Severely Err Secs, 0 Severely Err Framing Secs
0 Unavailable Secs, 0 Line Errored Secs
0 C-bit Errored Secs, 0 C-bit Severely Errored Secs
ポート アドレス( slot/port-adapter/port )を指定しないで show controllers T3 コマンドを使用すると、ルータに搭載されている全 T3 ポート アダプタについて、あらゆる情報が表示されるので、膨大な表示出力になります。
ping コマンドによるネットワークの接続状態の確認
ping コマンドを使用して、インターフェイス ポートが正しく動作するかどうかを確認することができます。ここでは、ping コマンドの概要について説明します。コマンドの詳細および例については、「関連資料」に記載されている資料を参照してください。
ping コマンドは、指定した宛先 IP アドレスのリモート装置に対し、エコー要求パケットを送信します。エコー要求の送信後、システムはリモート装置からの応答を一定時間、待機します。各エコー応答は、コンソール端末に感嘆符(!)として表示されます。指定されたタイムアウト時間までに応答が戻されなかったエコー要求は、ピリオド(.)として表示されます。連続した感嘆符(!!!!!)の表示は正常に接続したことを示しています。ピリオドが連続したり(.....)、[timed out] または [failed] のメッセージが表示されたりした場合は、接続に障害があることが考えられます。
次に、アドレス 10.0.0.10 のリモート サーバに対して ping コマンドを実行し、正常な応答が得られた例を示します。
Router# ping 10.0.0.10 <Return>
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echoes to 10.0.0.10, timeout is 2 seconds:
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 1/15/64 ms
接続に失敗した場合には、宛先 IP アドレスを正しく指定しているか、および装置がアクティブ(電源がオン)になっているかどうかを確認し、 ping コマンドを再実行してください。
ネットワークの接続状態の確認が終了したら、次の「 loopback コマンドによるネットワークの問題のトラブルシューティング 」に進みます。
loopback コマンドによるネットワークの問題のトラブルシューティング
PA-MC-2T3+ のコンフィギュレーションまたはインストレーションに問題が生じた場合は、 loopback コマンドによってポート アダプタのトラブルシューティングを行うことができます。ループバックの設定手順については、「シリアル インターフェイスのループバック モード設定」を参照してください。
リモート IP アドレスに対する ping コマンドが失敗した場合は、次の手順で、ループバックを使用して T3 接続のトラブルシューティングを行います。
ステップ 1 show controller T3 および show interface serial コマンドを使用して、T3 コントローラ、シリアル インターフェイス、およびライン プロトコルがアップの設定になっているかどうかを確認します。
ステップ 2 loop local コマンドを使用し、PA-MC-2T3+ のシリアル インターフェイスをローカル ループバックにします。
ステップ 3 ローカル シリアル インターフェイスの IP アドレスを使用して、ping コマンドをもう一度実行します。リモート サーバの IP アドレスが 10.0.0.10 という上記の例を使用し、さらにローカル IP アドレスが 10.0.0.5 の場合、次のコマンドを使用します。
ping が成功した場合は、ステップ 4に進みます。エラーになった場合は、PA-MC-2T3+ の設定またはハードウェアに問題があります。
ステップ 4 no loopback コマンドでローカル ループを解消し、 loopback remote コマンドでリモート サーバまたは DSU をネットワーク ループバックにします。
(注) loopback remote コマンドを使用できるのは、フレーミングが C ビット パリティに設定されている場合だけです。フレーミングが C ビット パリティに設定されていない場合は、リモート サイトの担当者に、リモート サーバをネットワーク ループバックとして設定してもらう必要があります。
ステップ 5 ステップ 3を繰り返します。ping が成功した場合、PA-MC-2T3+ およびリモート サイトまでの T3 リンクは正常です。リモート DSU またはサーバの設定またはハードウェアの問題が考えられます。ping がエラーになった場合は、リモート サイトまでの T3 リンク、あるいはリモート サーバまたは DSU の設定またはハードウェアに問題があります。