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Multi-Topology Routing(MTR; マルチトポロジ ルーティング)を利用すると、クラスベースの転送によるサービスの区別化を設定できます。MTR では、複数のユニキャスト トポロジと別個のマルチキャスト トポロジがサポートされます。トポロジは、一連の独立した Network Layer Reachability Information(NLRI; ネットワーク レイヤ到着可能性情報)によって特徴付けられる、基礎となるネットワーク(または基本トポロジ)のサブセットです。トポロジは、別のトポロジと重複することも、基礎となるネットワークのサブセットを共有することもあります。MTR は、トポロジ単位で別個の転送機能を提供します。別個の転送テーブルがトポロジごとに保持されており、独立した転送コンフィギュレーションを広範囲に適用したり、独立した転送コンフィギュレーションに詳細なレベルを追加したりすることができます。たとえば、MTR を使用して、音声、ビデオ、およびデータ トラフィック クラスに対して別個のトポロジを定義できます。
ご使用のソフトウェア リリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。最新の機能情報と注意事項については、ご使用のプラットフォームとソフトウェア リリースに対応したリリース ノートを参照してください。この章に記載されている機能の詳細、および各機能がサポートされているリリースのリストについては、「マルチトポロジ ルーティングの機能情報」 を参照してください。
Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォームのサポート情報、およびシスコのソフトウェア イメージのサポート情報を検索できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
• 「用語集」
• MTR を導入する前に、ネットワークの物理トポロジとトラフィック分類について十分に理解しておく必要があります。
• MTR は、ネットワーク全体にわたり一貫して導入する必要があります。すべてのネットワーキング デバイスで Cisco Express Forwarding(CEF; シスコ エクスプレス フォワーディング)または distributed CEF(dCEF; 分散 CEF)と IP ルーティングをイネーブルにする必要があります。
• トポロジをイネーブルにする前に、ルート集約やデフォルト ルートなどのカスタム ルート コンフィギュレーションを解除し、トポロジが完全にイネーブルになった後でのみカスタム ルート コンフィギュレーションを再び適用することを推奨します。この推奨の目的は、移行中に宛先が不明になることによるトラフィックの中断を防ぐことにあります。また、既存のトポロジをディセーブルにするときのベスト プラクティスでもあります。カスタム ルート コンフィギュレーションは、トポロジのルーティング テーブル内のより明確なルートがすべて使用可能である場合に最も役立ちます。
• IPv4(ユニキャストおよびマルチキャスト)アドレス ファミリだけがサポートされています。
• Virtual Routing and Forwarding(VRF; 仮想ルーティング/転送)インスタンス内に複数のユニキャスト トポロジを設定することはできません。ただし、複数のユニキャスト トポロジと別個のマルチキャスト トポロジはグローバル アドレス空間に設定でき、別個のマルチキャスト トポロジは VRF 内に設定できます。
• すべてのトポロジは、共通のアドレス空間を共有します。MTR は、アドレスの再使用をイネーブルにするためのものではありません。別個のトポロジにおけるアドレスの再使用の設定はサポートされていません。
• IP Differentiated Service または IP Precedence は、MTR も導入されているネットワークに個別に設定できます。ただし、MTR は、特定のトポロジ トラフィックの IP パケット ヘッダー内に DiffServ Code Point(DSCP)ビットの専用のサブセットを必要とします。このため、同時に設定する場合は、慎重に調整する必要があります。クラス固有のトポロジを含むルータでは、IP パケット ヘッダー内の DSCP ビットにリマークを設定することは推奨されておらず、サポートもされていません。
• MTR サポートを提供する Cisco IOS ソフトウェア イメージには、Distance Vector Multicast Routing Protocol(DVMRP; ディスタンス ベクトル マルチキャスト ルーティング プロトコル)の CLI と機能は備わっていません。
• 「MTR に対する BGP ルーティング プロトコル サポート」
• 「MTR に対するインターフェイス コンフィギュレーション サポート」
• 「MTR のイネーブル化およびディセーブル化に関するガイドライン」
MTR の使用により、クラスベースの転送によるサービスの区別化を設定できます。MTR は、独立したトポロジ コンフィギュレーションとトラフィック分類コンフィギュレーションの 2 つの主要コンポーネントで構成されています。
トポロジは、別個のルート セットが計算される、ネットワーク内のルータおよびリンクのサブセットとして定義されます。通常のルート セットが計算されるネットワーク全体を基本トポロジと呼びます。基本トポロジ(または基礎となるネットワーク)は、NLRI によって特徴付けられます。ルータは、NLRI を使用してグローバル ルーティング テーブルを計算することで、ルーティングと転送を決定します。言い換えれば、基本トポロジは、MTR をイネーブルにするよりも前に存在するデフォルトのルーティング環境です。
追加のトポロジはいずれもクラス固有のトポロジと呼ばれ、基本トポロジのサブセットとなります。クラス固有の各トポロジは、特定のクラスのトラフィックを伝送し、別個の Routing Information Base(RIB)および Forwarding Information Base(FIB)の保持に使用される独立した NLRI のセットによって特徴付けられます。この設計により、ルータではトポロジごとに独立したルート計算と転送を実行できます。
MTR は、所定のルータ内で所定の宛先に転送する際のルート選択を作成します。特定のルート選択は、転送されるパケットのクラスに基づきます。クラスとは、パケット自体のアトリビュートです。この設計により、パケットをクラスごとに個別にルーティングすることができます。パケットがたどるパスは、ネットワーク内のルータとインターフェイスに設定されている分類子によって決定します。図 1 は、赤色、青色、緑色のトポロジのスーパーセットである基本トポロジを示しています。
図 2 は、サービス分離型モデルを使用して設定された MTR 対応のネットワークを示しています。基本トポロジ(黒色で表示)には、ネットワーク内の到達可能なすべてのデバイスからの NLRI が使用されています。青色、赤色、および紫色のパスは、それぞれ異なるクラス固有のトポロジを示しています。クラス固有の各トポロジでは、ネットワークを経由する別個のパス セットが計算されます。ルーティングと転送は、トポロジごとに伝送される個々の NLRI セットに基づいて個別に計算されます。
図 3 は、ネットワーク エッジでトラフィックにマークが付けられることを示しています。トラフィックがネットワークをトラバースするときの分類および転送にこのマーキングが使用され、トラフィックは色分けされたそれぞれのトポロジに拘束されます。
同一のトポロジにバックアップ パスを設定できます。図 4 では、音声トポロジの優先パスが青色の実線で表されています。このパスが使用できない場合は、青色の点線で表された音声バックアップ パスを選択するように MTR を設定できます。これらのパスはいずれも同じトポロジを表し、重複はありません。
図 5 は、システム レベルの MTR 転送モデルを示しています。パケットが着信インターフェイスに到達すると、マーキングが確認されます。パケットのマーキングがトポロジと一致すると、関連付けられたトポロジが参照されてネクスト ホップが決定し、パケットが転送されます。トポロジ内に転送エントリがない場合、パケットはドロップされます。パケットがどの分類子とも一致しない場合は、基本トポロジに転送されます。発信インターフェイスは、色分けされたルート テーブルの 1 つの機能であり、ここで検索が行われます。
MTR は、アドレス ファミリおよびサブアドレス ファミリに基づいて Cisco IOS ソフトウェアに実装されます。MTR は、最大 32 個のユニキャスト トポロジ(基本トポロジを含む)と別個のマルチキャスト トポロジをサポートします。トポロジは、別のトポロジと重複することも、基礎となるネットワークのサブセットを共有することもあります。各トポロジには、一意のトポロジ ID を設定します。トポロジ ID は、ルーティング プロトコル下に設定します。この ID は、所定のプロトコルのアップデート時に各トポロジの NLRI を識別してグループ分けするために使用されます。
ルータごとに最大 32 個のユニキャスト トポロジを設定できます。まず、グローバル コンフィギュレーション モードで global-address-family コマンドを入力することによってトポロジを定義します。アドレス ファミリと任意のサブアドレス ファミリは、このステップで指定します。次に、グローバル アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードで topology サブコマンドを入力します。このコマンドによって、ルータはアドレス ファミリ トポロジ コンフィギュレーション モードに設定され、このモードでグローバル トポロジ コンフィギュレーション パラメータが適用されます。
ルータに新規のトポロジを設定すると、グローバル ルーティング テーブルのルートの合計数が新規の各トポロジ内のルート数分だけ増加します [base+topology( n )]。ルータが大きなグローバル ルーティング テーブルを伝送する場合に、MTR のトポロジ コンフィギュレーションによってルート数が大幅に追加されるときは、ルータが所定のトポロジに対して許可し、対応する RIB にインストールするルート数を制限するよう、アドレス ファミリ トポロジ コンフィギュレーション モードで maximum routes (MTR)コマンドを設定できます。
(注) インターフェイス単位のトポロジ コンフィギュレーション パラメータは、グローバル アドレス ファミリ トポロジ コンフィギュレーション モードとルータ アドレス ファミリ トポロジ コンフィギュレーション モードで適用されるコンフィギュレーションよりも優先されます。
手順の詳細については、「MTR に対するユニキャスト トポロジの設定」を参照してください。
Cisco IOS ソフトウェアは、デフォルトでレガシー(事前 MTR)IP マルチキャストの動作をサポートします。IP マルチキャストに対する MTR サポートは、明示的にイネーブルにする必要があります。レガシー IP マルチキャストでは、ユニキャスト RIB(基本ユニキャスト トポロジ)内のルートでのリバース パス転送を使用して、Multicast Distribution Tree(MDT; マルチキャスト配信ツリー)を構築します。
MTR によって、ユニキャスト トポロジからは完全に独立したマルチキャスト トポロジが導入されます。MTR とマルチキャストの統合により、ユーザは、ネットワーク内のマルチキャスト トラフィックのパスを制御できます。
マルチキャスト トポロジには、別個のルーティングおよび転送テーブルが保持されます。次に、Cisco IOS ソフトウェアに統合されている MTR マルチキャスト サポートの一覧を示します。
• マルチキャスト ルートに対する従来の最長一致のサポート。
• Protocol Independent Multicast(PIM)に対する RPF のサポート。
• AS 間 Virtual Private Network(VPN; バーチャル プライベート ネットワーク)(SAFI 66)に対する Border Gateway Protocol(BGP; ボーダー ゲートウェイ プロトコル)MDT Subaddress Family Identifier(SAFI)のサポート。
• スタティック マルチキャスト ルートに対するサポートは、 ip route topology コマンドに統合されています( ip mroute コマンドを変更)。
事前 MTR ソフトウェアと同様に、マルチキャスト サポートをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで ip multicast-routing コマンドを設定します。マルチキャストに対する MTR のサポートをイネーブルにするには、 ip multicast rpf multitopology コマンドを設定します。 global-address-family コマンドは、IPv4 アドレス ファミリおよびマルチキャスト サブアドレス ファミリと一緒に入力します。次に、 topology コマンドと base キーワードを入力すると、このモードでグローバル トポロジ コンフィギュレーション パラメータが適用されます。
手順の詳細については、「MTR に対するマルチキャスト トポロジの設定」を参照してください。
クラス固有のトポロジが 1 つしか設定されていない場合でも、トラフィック分類を設定するまでは、ルータで MTR をイネーブルにすることはできません。トラフィック分類は、複数のトポロジが同一ルータに設定されている場合に、トポロジ固有の転送動作を設定するために使用します。トラフィック分類は、ネットワーク全体に一貫性を持って適用する必要があります。クラス固有のパケットは、対応するトポロジ テーブルの転送エントリに関連付けられます。
トラフィック分類を設定するには、Modular QoS CLI(MQC; モジュラ QoS CLI)を使用します。MTR のトラフィック分類は、QoS のトラフィック分類に似ています。ただし、重大な相違があります。MTR のトラフィック分類は、QoS のようにインターフェイス レベルではなく、トポロジごとにグローバルに定義されます。
DSCP ビットのサブセットは、IP パケット ヘッダー内の分類値をエンコードするのに使用されます。クラス マップを設定してトラフィック クラスを定義するには、グローバル コンフィギュレーション モードで class-map コマンドを入力します。MTR に対してサポートされているのは、 match-any キーワードだけです。トラフィック クラスとポリシーを関連付けるには、グローバル コンフィギュレーション モードで policy-map type class-routing ipv4 unicast コマンドを設定します。トポロジに対してポリシーをアクティブにするには、グローバル アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードで service-policy type class-routing コマンドを設定します。設定すると、サービス ポリシーがルータ上のすべてのインターフェイスに関連付けられます。
これらの目的の中には、QoS のコンフィギュレーションを介して実現できるものありますが、MTR はさらに強力で柔軟な代替方法を可能にします。MTR のトラフィック分類と IP Differentiated Service ベースまたは IP Precedence ベースのトラフィック分類は、同一のネットワークに設定できます。ただし、MTR には、特定のトポロジ トラフィックの IP パケット ヘッダーにある DSCP ビットの専用のサブセットが必要です。ネットワークで MTR トラフィック分類と QoS トラフィック分類を同時に設定する場合は、慎重に調整する必要があります。
手順の詳細については、「MTR のトラフィック分類の設定」を参照してください。
MTR を動作させるには、ルータで IP ルーティングをイネーブルにする必要があります。MTR は、Cisco IOS ソフトウェアでのスタティック ルーティングおよびダイナミック ルーティングをサポートします。トポロジ単位のダイナミック ルーティングをイネーブルにすることで、ドメイン内およびドメイン間のルーティングをサポートできます。ルートの計算と転送は、各トポロジで個別に行われます。Cisco IOS ソフトウェアには、次のプロトコルについて MTR のサポートが組み込まれています。
• Border Gateway Protocol(BGP)
• Enhanced Interior Gateway Routing Protocol(EIGRP)
• Integrated Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)
• Open Shortest Path First(OSPF)
グローバル ルーティング プロセス(ルータ コンフィギュレーション モード)のルータ アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードでトポロジ単位のコンフィギュレーションを適用します。アドレス ファミリおよびサブアドレス ファミリは、アドレスファミリ コンフィギュレーション モードを開始するときに指定します。トポロジ名とトポロジ ID を指定するには、アドレスファミリ コンフィギュレーション モードで topology コマンドを入力します。
各トポロジに、ルーティング プロトコル下で一意のトポロジ ID を設定します。トポロジ ID は、所定のプロトコルのアップデート時に各トポロジの NLRI を識別してグループ化するために使用されます。OSPF、EIGRP、および IS-IS では、クラス固有のトポロジに対する topology コマンドの最初のコンフィギュレーションでトポロジ ID を入力します。BGP では、トポロジ コンフィギュレーションの下に bgp tid コマンドを入力することによってトポロジ ID を設定します。
クラス固有のトポロジには、基本トポロジとは異なるメトリックを設定できます。基本トポロジに設定されたインターフェイス メトリックをクラス固有のトポロジに継承することもできます。継承は、クラス固有のトポロジに明示的な継承メトリックが設定されていない場合に実行されます。
BGP サポートは、ルータ コンフィギュレーション モードだけで設定します。Interior Gateway Protocol(IGP)サポートは、ルータ コンフィギュレーション モードとインターフェイス コンフィギュレーション モードで設定します。
デフォルトでは、インターフェイスには基本トポロジ以外のトポロジは含まれません。EIGRP、IS-IS、および OSPF のルーティング プロトコル サポートについては、インターフェイスに基本トポロジ以外のトポロジを明示的に設定する必要があります。アドレス ファミリ トポロジ コンフィギュレーション モードで all-interfaces コマンドを使用すると、デフォルト動作を無効にできます。 all-interfaces コマンドを入力すると、デフォルトのアドレス空間、またはトポロジが設定される VRF に属する、ルータのすべてのインターフェイスに基本トポロジ以外のトポロジが設定されます。
• 「OSPF を使用した MTR トポロジのアクティブ化」
• 「EIGRP を使用した MTR トポロジのアクティブ化」
• 「IS-IS を使用した MTR トポロジのアクティブ化」
• 「インターフェイス コンフィギュレーション モードでの MTR トポロジの設定」
• 「インターフェイス コンフィギュレーション モードでの OSPF を使用した MTR トポロジのアクティブ化」
MTR をサポートするために BGP を使用する前に、次の概念について十分に理解しておく必要があります。
BGP 用の MTR を実装するには、スコープ階層が必要ですが、スコープ階層は MTR の使用に制限されません。スコープ階層によって、ルータ スコープ コンフィギュレーション モードなどのいくつかの新しいコンフィギュレーション モードが導入されています。ルータ スコープ コンフィギュレーション モードを開始するには、ルータ コンフィギュレーション モードで scope コマンドを設定します。このコマンドを入力すると、ルーティング テーブルの集合が作成されます。
BGP コマンドはスコープ階層で単一のネットワーク用に(グローバルに)設定するか、または VRF 単位で設定します。このコマンドをスコープ コマンドと呼びます。スコープ階層には、1 つ以上のアドレス ファミリを含めることができます。
BGP CLI は、事前 MTR の BGP コンフィギュレーションに対する下位互換性を提供し、MTR の階層化実装を可能にします。ルータ コンフィギュレーション モードには、事前アドレス ファミリおよび事前 MTR のコンフィギュレーション CLI との下位互換性があります。すべてのネットワークに影響を与えるグローバル コマンドはこのコンフィギュレーション モードで設定されます。アドレスファミリおよびトポロジ コンフィギュレーション用に、アドレスファミリ コンフィギュレーション モードまたはトポロジ コンフィギュレーション モードで使用する汎用のセッション コマンドとピア テンプレートを設定します。
グローバル コマンドの設定後に、スコープをグローバルに定義するか、特定の VRF に対して定義します。アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始するには、ルータ スコープ コンフィギュレーション モードまたはルータ コンフィギュレーション モードで address-family コマンドを設定します。Subaddress-Family Identifier(SAFI)が指定されていない場合は、ユニキャストがデフォルトのアドレス ファミリです。MTR では、ユニキャストまたはマルチキャストの SAFI が指定された IPv4 アドレス ファミリだけがサポートされます。
ルータ コンフィギュレーション モードからアドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始すると、BGP は事前 MTR ベースの CLI を使用するよう設定されます。このコンフィギュレーション モードには、既存のアドレス ファミリ コンフィギュレーションとの下位互換性があります。ルータ スコープ コンフィギュレーション モードからアドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始すると、ルータは、MTR をサポートする階層 CLI を使用するよう設定されます。トポロジに固有ではないアドレス ファミリ コンフィギュレーション パラメータは、このアドレス ファミリ コンフィギュレーション モードで入力します。
BGP トポロジ コンフィギュレーション モードを開始するには、アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードで topology (BGP)コマンドを設定します。ルータには、最大 32 個のトポロジ(基本トポロジを含む)を設定できます。トポロジ ID を設定するには、 bgp tid コマンドを入力します。トポロジのすべてのアドレス ファミリ コンフィギュレーション パラメータとサブアドレス ファミリ コンフィギュレーション パラメータがここで設定されます。
(注) BGP ルーティング プロセスのスコープを設定すると、事前 MTR ベース設定に対する CLI サポートは削除されます。
次の例は、MTR の実装に対して BGP を設定するときに使用される階層レベルを示しています。
手順の詳細については、「BGP を使用した MTR トポロジのアクティブ化」を参照してください。
MTR は、セッション単位で BGP 下で設定されます。基本のユニキャスト トポロジとマルチキャスト トポロジは、グローバル(デフォルト)セッションで伝送されます。BGP ルーティング プロセス下で設定されるクラス固有のトポロジごとに別個のセッションが作成されます。各セッションは、トポロジ ID で識別されます。BGP は、クラス固有のトポロジごとに最良パスの計算を個別に実行します。セッションごとに別個の RIB と FIB が維持されます。
ネットワークの設計とポリシー要件によっては、あるルータ上のクラス固有のトポロジから、ネイバー ルータ上のクラス固有のトポロジにルートをインストールしなければならないことがあります。BGP を使用したトポロジ変換機能によって、この操作がサポートされます。トポロジ変換は、BGP ネイバー セッション ベースで行われます。 neighbor translate-topology コマンドを設定するには、ネイバーの IP アドレスとトポロジ ID を使用します。
トポロジ ID は、ネイバーのクラス固有のトポロジを識別します。ネイバーのクラス固有のトポロジ内のルートは、ローカルのクラス固有の RIB にインストールされます。BGP は、インストールされているすべてのルートで最良パスを計算し、これらのルートをローカルのクラス固有の RIB にインストールします。重複するルートを変換すると、BGP は、標準の BGP 最良パスの計算ごとに、ルートのインスタンスを 1 つだけ選択してインストールします。
BGP を使用したトポロジのインポート機能はトポロジ変換と似ています。違いは、ルートが BGP を使用して同一ルータ上のクラス固有のトポロジ間で移動されることです。この機能を設定するには、 import topology コマンドを入力し、クラス固有のトポロジまたは基本トポロジの名前を指定します。最良パスの計算は、インポート済みのルートがトポロジの RIB にインストールされる前にこれらのルートで実行されます。このコマンドには、クラス固有のトポロジ間で移動されるルートをフィルタリングできるようにする route-map キーワードも含まれています。
手順の詳細については、「BGP を使用した MTR トポロジからのルートのインポート」を参照してください。
インターフェイス コンフィギュレーション モードで MTR トポロジを設定すると、インターフェイス単位で MTR をイネーブルまたはディセーブルにできます。デフォルトでは、クラス固有のトポロジにはインターフェイスは含まれません。
個々のインターフェイスを包含または除外するには、 topology インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを設定します。このコマンドの入力時に、アドレス ファミリとトポロジ(基本またはクラス固有)を指定します。サブアドレス ファミリは、任意で指定できます。サブアドレス ファミリを指定しないと、デフォルトでユニキャスト サブアドレス ファミリが使用されます。
トポロジにルータ上のすべてのインターフェイスをグローバルに包含するには、ルーティング トポロジ コンフィギュレーション モードで all-interfaces コマンドを入力します。 topology (インターフェイス)コマンドで適用したインターフェイス単位のトポロジ コンフィギュレーションは、グローバル インターフェイス コンフィギュレーションよりも優先されます。
MTR に対するインターフェイス コンフィギュレーション サポートには、次の特徴があります。
• インターフェイス単位のルーティング コンフィギュレーション
IGP ルーティングおよびメトリックのコンフィギュレーションは、インターフェイス トポロジ コンフィギュレーション モードで適用できます。インターフェイス単位のメトリックおよびルーティングの動作は、IGP ごとに設定できます。インターフェイス コンフィギュレーション モードの IGP コマンドについては、各ルーティング プロトコルのコンフィギュレーションの項に記載されています。
• OSPF インターフェイス トポロジ コンフィギュレーション
クラス固有のトポロジに対するインターフェイス モードの OSPF コンフィギュレーションは、インターフェイス トポロジ コンフィギュレーション モードで適用されます。このモードでは、インターフェイスのコストを設定したり、グローバル トポロジ コンフィギュレーションからインターフェイスを削除することなく OSPF ルーティングをディセーブルにしたりすることができます。
• EIGRP インターフェイス トポロジ コンフィギュレーション
クラス固有のトポロジに対するインターフェイス モードの EIGRP コンフィギュレーションは、インターフェイス トポロジ コンフィギュレーション モードで適用されます。このモードでは、各種の EIGRP 機能を設定できます。
• IS-IS インターフェイス トポロジ コンフィギュレーション
クラス固有のトポロジに対するインターフェイス モードの IS-IS コンフィギュレーションは、インターフェイス トポロジ コンフィギュレーション モードで適用されます。このモードでは、インターフェイスのコストを設定したり、グローバル トポロジ コンフィギュレーションからインターフェイスを削除することなく IS-IS ルーティングをディセーブルにしたりすることができます。
手順の詳細については、「インターフェイス コンフィギュレーション モードでの MTR トポロジの設定」を参照してください。
Cisco IOS ソフトウェアには、コンテキストベースの Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)のサポートが組み込まれています。MTR に対する SNMP サポートでは、コンテキストベースの SNMP を利用することで、基本トポロジのみの管理情報を表示する既存の MIB のサポートが拡張され、複数のトポロジの管理情報を表示できます。
既存の MIB アクセス機能にコンテキスト文字列を渡すように、ルータ上の SNMP エージェント ソフトウェア コンポーネントを設定できます。ネットワーク管理アプリケーションでは、これらのコンテキスト文字列を SNMP トランザクションに提供することで、それらのトランザクションが特定の Virtual Private Network(VPN; バーチャル プライベート ネットワーク)Routing and Forwarding(VRF; VPN ルーティング/転送)インスタンス、特定のトポロジ、またはルーティング プロトコル インスタンスに割り当てられるようにします。受信側のルータの SNMP インフラストラクチャは、コンテキスト文字列がルータ用に定義されていることと、付随する内部識別子がそのコンテキスト文字列に対して定義されていることを確認してから、コンテキスト文字列と内部識別子を MIB アクセス機能に渡します。
手順の詳細については、「MTR に対する SNMP サポートの設定」を参照してください。
ping や traceroute などの標準のネットワーク管理ユーティリティは、MTR をサポートするように拡張されています。標準または拡張 ping は、ホスト名や IP アドレスの代わりにトポロジ名を使用して設定できます。traceroute も同様に拡張されています。手順の詳細については、「MTR のネットワーク接続テスト」を参照してください。
MTR をサポートし、In Service Software Upgrade(ISSU)もサポートするすべてのプロトコルおよびアプリケーションでは、MTR 機能が含まれるように ISSU サポートが拡張されています。ISSU 対応のプロトコルおよびアプリケーションの詳細については、『 Cisco IOS In Service Software Upgrade Process 』モジュールを参照してください。
ISSU を使用すると、アクティブおよびスタンバイの Route Processor(RP; ルート プロセッサ)上で異なるバージョンの Cisco IOS ソフトウェアが実行されている場合でも、High-Availability(HA; ハイアベイラビリティ)システムを Stateful Switchover(SSO; ステートフル スイッチオーバー)モードで実行できます。この機能を使用すると、アップグレードした(またはダウングレードした)ソフトウェアを実行しているセカンダリ RP に切り替えたり、セッション損失やパケット損失なく、または最小限のパケット損失でパケットの転送を続行したりすることができます。
基本トポロジは、ネットワーク内のすべてのトポロジのスーパーセットです。基本トポロジは、使用されている展開モデルに関係なく、すべての到達可能ルータに対する NLRI によって定義されます。MTR は、サービス分離型 MTR モデル(図 6 参照)を使用して展開することも、重複型 MTR モデル(図 7 参照)を使用して展開することもできます。これらのモデルはそれぞれ、MTR の異なる展開方法を示します。ただし、これらのモデルは両立が可能です。一定のレベルでさまざまに組み合わせたモデルを展開できます。
図 6 は、色分けされたトポロジ(基本を除く)が互いに重なり合わないサービス分離型モデルを示しています。サービス分離型モデルでは、各クラスのトラフィックがその専用のトポロジに拘束されます。このモデルは、特定のクラスのトラフィックをネットワークのサブネットに制限します。このモデルには、トポロジ固有のメトリックを設定する必要がないので、あまり多くのコンフィギュレーションは使用されません。
重複型 MTR モデルでは、すべてのトポロジがネットワーク内のすべてのルータで稼動するように設定されます。このモデルは、最大レベルの冗長性をもたらします。すべてのクラスのトラフィックにすべてのリンクを使用できます。ネットワークのさまざまな部分を使用するため、トラフィックがクラス別に偏るようにトポロジ単位のメトリックを設定します。ただし、このモデルは冗長性をもたらすため、多くのコンフィギュレーションが必要になります。図 7 に、赤色と灰色のトポロジを示します。すべてのトポロジは、すべてのネットワーク ルータで稼動するように設定されます。このモデルでは、優先ルートがトポロジごとに偏るように、トポロジ単位のメトリックを設定します。
MTR は、フル展開設定と逐次展開設定の両方をサポートしています。これらのオプションをサポートするため、MTR には、フル展開用の厳密転送モードと、逐次展開用の逐次転送モードという 2 つの設定可能な転送ルールが用意されています。
厳密転送モードは、MTR のデフォルトの転送モードです。このモードでは、ルータはクラス固有の FIB だけで転送ルートを探します。転送ルートが見つからない場合、パケットはドロップされます。このモードでは、ルータは、トポロジ FIB エントリに対する最長一致検索を実行します。このモードは、ネットワーク内のすべてのルータまたはトポロジ内のすべてのルータで MTR がイネーブルになるフル展開用に用意されています。逐次展開の移行の完了後、あるいはネットワーク内またはトポロジ内のすべてのルータで MTR がイネーブルになった時点で、厳密転送モードをイネーブルにします。逐次転送モードの後に厳密転送モードをイネーブルにするには、アドレス ファミリ トポロジ コンフィギュレーション モードで no forward-base コマンドを入力します。
逐次転送モードは、ネットワーク内のルータで MTR がイネーブルになっていない場合に、MTR の移行または逐次展開をサポートするために用意されています。このモードでは、ルータは最初にクラス固有の FIB で転送エントリを探します。エントリが見つからない場合は、基本トポロジ FIB で最長一致検索を行います。基本トポロジ FIB でエントリが見つかると、パケットは基本トポロジで転送されます。基本トポロジ FIB で転送エントリが見つからない場合、パケットはドロップされます。
このモードは、MTR の逐次展開時の接続性を保つために用意されているものであるため、移行(MTR 非対応ネットワークから MTR 対応ネットワークへの移行)時にのみ使用することを推奨します。所定の宛先のクラス固有のトラフィックは、その宛先を含むクラス固有のトポロジの隣接するセグメント経由で転送されます。それ以外の場合は、基本トポロジ上で転送されます。
この転送モードをイネーブルにすると、一部のルータが MTR を実行するように設定されていない混合ネットワークをサポートできます。逐次転送モードをイネーブルにするには、アドレス ファミリ トポロジ コンフィギュレーション モードで forward-base コマンドを入力します。
ここでは、実稼動ネットワークでの MTR のイネーブル化またはディセーブル化に関するガイドラインと手順について説明します。これらのガイドラインは、関与しているすべてのネットワーキング デバイスで、MTR をサポートするソフトウェア イメージが実行されていることを前提としています。これらのガイドラインの目的は、誤った設定による主要トラフィックの中断を防止することと、ネットワークに対してトポロジを追加したり削除したりするときに発生する一時的な移行の影響を最小限に抑えることにあります。次に示すガイドラインは、必ず記載されている順番で実行してください。
初めに、すべてのネットワーキング デバイスでクラス固有のトポロジを作成し、アドレス ファミリ トポロジ コンフィギュレーションで forward-base コマンドを入力することによって逐次転送モードをイネーブルにします。ネットワークに対してトポロジを追加または削除するときは、必ず逐次転送を設定します。この段階では、トポロジはグローバル コンテナとして定義されます。トポロジ内で実行されるルーティングや転送はありません。ルーティング プロトコルのサポートを設定する必要はありません。
次に、クラス固有のトポロジに対する分類ルールを設定します。トポロジ内のすべてのルータに一貫して分類を適用する必要があります。各ルータに、まったく同じ分類子コンフィギュレーションが存在します。有効な分類コンフィギュレーションをグローバル トポロジ コンフィギュレーションに付加すると、トポロジがアクティブになります。ping と traceroute を使用して、同じトポロジにあり、同じ分類が設定されているインターフェイスおよびネットワーキング デバイスの到達可能性を確認します。
3 番目に、ルーティング プロトコルのサポートまたはスタティック ルーティング、あるいはその両方を設定します。トポロジ内のルータは一度に 1 つずつ設定します。このコンフィギュレーションには、インターフェイス、ルータ プロセス、およびルーティング プロトコル固有のメトリックとフィルタが含まれます。
1 つの開始点を基準として連続する物理パターンを使用して、トポロジ内のルーティングをイネーブルにします。たとえば、1 つのルータのすべてのインターフェイスを設定してから、隣接する各ルータのすべてのインターフェイスを設定します。作業が完了するまで、このパターンに従います。開始点は、ネットワークのエッジにすることも、コアにすることもできます。このような推奨を行う目的は、クラス固有のトラフィックが逐次トポロジにおいても、MTR が完全に展開された状態のフル トポロジにおける場合と同じパスで転送される可能性を高めることにあります。
ネットワーク設計上、厳密転送モードにする必要がある場合は、所定のトポロジのすべてのルータでルーティングを設定した後に限り、逐次転送をディセーブルにしてください。この段階で、MTR は完全に動作可能になります。クラス固有のトラフィックは、トポロジ内のデバイスだけを介して転送されます。トポロジに対して分類されていないトラフィックや、トポロジを宛先としないトラフィックはドロップされます。
トポロジをディセーブルにすると、逐次転送モードが再びイネーブルにします。トポロジをディセーブルにする前に、ルート集約やデフォルト ルートなどのカスタム ルート コンフィギュレーションを削除します。カスタム ルート コンフィギュレーションは、トポロジを再びイネーブルにした後にのみ再適用します。このような推奨を行う目的は、一部の宛先が移行中に不明になることによるトラフィックの中断を防止することにあります。カスタム ルート コンフィギュレーションは、トポロジのルーティング テーブル内のより明確なルートがすべて使用可能である場合に最も役立ちます。
(注) これらの推奨は、所定のトポロジに対して所定の分類子をイネーブルまたはディセーブルにする場合にのみ適用されます。インターフェイスおよびルーティング プロトコル固有のコンフィギュレーション(トポロジ ID 以外)を含むその他すべての MTR コンフィギュレーションは、必要に応じて動的に変更できます。
• 「MTR に対するユニキャスト トポロジの設定」(必須)
• 「MTR に対するマルチキャスト トポロジの設定」(必須)
• 「MTR のトラフィック分類の設定」(必須)
• 「OSPF を使用した MTR トポロジのアクティブ化」(任意)
• 「EIGRP を使用した MTR トポロジのアクティブ化」(任意)
• 「IS-IS を使用した MTR トポロジのアクティブ化」(任意)
• 「BGP を使用した MTR トポロジのアクティブ化」(任意)
• 「BGP を使用した MTR トポロジからのルートのインポート」(任意)
• 「インターフェイス コンフィギュレーション モードでの MTR トポロジの設定」(任意)
• 「インターフェイス コンフィギュレーション モードでの OSPF を使用した MTR トポロジのアクティブ化」(任意)
• 「インターフェイス コンフィギュレーション モードでの EIGRP を使用した MTR トポロジのアクティブ化」(任意)
• 「インターフェイス コンフィギュレーション モードでの IS-IS を使用した MTR トポロジのアクティブ化」(任意)
• 「MTR に対する SNMP サポートの設定」(任意)
• 「MTR トポロジ統計情報アカウンティングのイネーブル化とモニタリング」(任意)
• 「MTR のネットワーク接続テスト」(任意)
この作業は、ユニキャスト トポロジを設定する場合に実行します。この作業では、ステップ 1 ~ 4 のみが必須です。残りのステップは任意です。
3. global-address-family ipv4 [ multicast | unicast ]
4. topology { base | topology-name }
7. maximum routes number [ threshold [ reinstall threshold ] | warning-only ]
10. show topology [ cache [ topology-id ] | ha | [[ detail | interface | lock | router ] [ all | ipv4 | ipv6 | vrf vpn-instance ]]]
この作業は、マルチキャスト トポロジを設定する場合に実行します。この作業では、ステップ 1 ~ 6 のみが必須です。残りのステップは任意です。
• 設定できるのは 1 つのマルチキャスト トポロジのみであり、ステップ 6 でマルチキャスト トポロジを作成するときに入力できるのは base キーワードのみです。
3. ip multicast-routing [ vrf name ]
4. ip multicast rpf multitopology
5. global-address-family ipv4 [ multicast | unicast ]
6. topology { base | topology-name }
7. route-replicate from { multicast | unicast } [ topology { base | name }] protocol [ route-map name | vrp name ]
8. use-topology unicast { base | topology-name }
11. show topology [ cache [ topology-id] | ha | [[ detail | interface | lock | router ] [ all | ipv4 | ipv6 | vrf vpn - instance ]]
分類が設定されるまで、トポロジはアクティブになりません。「MTR のトラフィック分類の設定」に進み、クラス固有のトポロジに対する分類を設定します。
この作業は、MTR のトラフィック分類を定義する場合に実行します。トラフィック分類は、複数のトポロジが同じルータに設定されているときに、異なるトラフィック クラスを異なるトポロジに関連付けるために使用します。
この作業では、正しい順序でコマンドを実行することが非常に重要です。 service-policy type class-routing コマンドを入力する前に、トラフィック分類に影響するすべてのコンフィギュレーションが完了していることを確認してください。
• MTR のトラフィック分類を設定する前に、「MTR のトラフィック分類」に記載されているすべての概念について理解しておく必要があります。
• トラフィック分類を設定するには、トポロジを(QoS のようにインターフェイス レベルではなく)グローバルに定義しておく必要があります。
• ネットワーク上のすべてのルータには、分類子の同一の定義と同一の順序が設定されています。
• ネットワークで MTR のトラフィック分類と QoS のトラフィック分類を同時に設定する場合は、慎重に調整する必要があります。
• MTR 分類値は、トポロジごとに一意である必要があります。重複する値を設定しようとすると、エラー メッセージが生成されます。
• トポロジがアクティブなポリシー マップによって参照されている場合、そのトポロジをシャットダウン ステートにすることはできません。
• DSCP ビットのサブセットは、IP パケット ヘッダー内の分類値をエンコードするのに使用されます。特定の DSCP 値が予約されています。これらの DSCP 値は一般に、MTR に関係のない用途のルーティング ソフトウェア コンポーネント(OSPF、BFD、SNMP など)で使用されます。MTR 分類にこれらの値を使用すると、ルータの適切な動作が妨害されるおそれがあるので、使用しないでください。これらの値には、次のものが含まれます。
3. class-map match-any class-map-name
4. match [ ip ] dscp dscp-value [ dscp-value dscp-value dscp-value dscp-value dscp-value dscp-value dscp-value ]
6. policy-map type class-routing ipv4 unicast policy-map-name
7. class { class-name | class-default }
8. select-topology topology-name
11. global-address-family ipv4 [ multicast | unicast ]
12. service-policy type class-routing policy-map-name
15. show policy-map type class-routing ipv4 unicast [ interface [ interface-type interface-number ]]
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class-map match-any class-map-name |
指定したクラスとパケットをマッチングするために使用されるクラス マップを作成し、クラスマップ コンフィギュレーション モードを開始します。 キーワードを入力する必要があります。 |
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match [ ip ] dscp dscp-value [ dscp-value |
• dcsp-value 引数を使用して、特定のメトリック値を定義します。 • DSCP 値 48 および 16 は使用しないでください。詳細については、「制約事項」を参照してください。 |
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policy-map type class-routing ipv4 unicast Router(config)# policy-map type class-routing ipv4 unicast VOICE-CLASS-POLICY |
1 つ以上のインターフェイスに対応付けることができるポリシー マップを作成または変更し、ポリシーマップ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
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class { class-name | class-default } |
作成または変更するポリシーのクラス名を指定するか、デフォルト クラスを指定して、ポリシーマップ クラス コンフィギュレーション モードを開始します。 • クラスルーティング ポリシー マップで参照されるクラス マップについては、ステップ 3 に示すとおり、 class-map コマンドで定義しておく必要があります。 |
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• グローバル アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードの topology コマンドで設定されるトポロジ名が参照されます。「MTR に対するユニキャスト トポロジの設定」のステップ 4 を参照してください。 |
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global-address-family ipv4 [ multicast | unicast ] |
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service-policy type class-routing Router(config-af)# service-policy type class-routing VOICE-CLASS-POLICY |
MTR トラフィック分類用のポリシー マップにサービス ポリシーを付加し、MTR をアクティブにします。 • policy-map-name 引数は、ステップ 6 で設定した引数と一致する必要があります。 (注) このコマンドを入力した後、トラフィック分類がイネーブルになります。この重要なコマンドを入力する前に、トラフィック分類に影響するすべてのコンフィギュレーションが完了していることを確認してください。 |
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show policy-map type class-routing ipv4 |
(任意)クラスルーティング ポリシー マップ コンフィギュレーションを表示します。 • interface キーワードを引数なしで指定すると、グローバル空間のすべてのインターフェイスの統計情報が表示されます。 |
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次に、ルーティング プロトコル下で MTR サポートをイネーブルにする 4 つの作業を示します。「OSPF を使用した MTR トポロジのアクティブ化」に進み、ルーティング プロトコルのサポートをイネーブルにします。
この作業は、MTR トポロジに対して OSPF を設定する場合に実行します。この作業には、MTR コマンドだけが示されています。
• MTR をサポートするために OSPF を使用する前に、「MTR に対するルーティング プロトコル サポート」に記載されている概念について十分に理解しておく必要があります。
• グローバル トポロジ設定が行われ、アクティブになっています。
• OSPF ルータ コンフィギュレーションを確認し、ルータ アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードでトポロジ認識ルータ コンフィギュレーション コマンドを入力します。
• いくつかの OSPF ルータ コンフィギュレーション コマンドがトポロジ認識である必要があります。OSPF MTR を設定する前に、これらのコマンドが元の OSPF ルータ コンフィギュレーションで使用されている場合は、ルータ アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードでこれらのコマンドを入力する必要があります。
– area area-id default-cost cost
– area area-id filter-list prefix { prefix-list-name in | out }
– area area-id nssa [ default-information-originate [ metric metric-number ] [ metric-type ]] | [ no-redistribution ] | [ no-summary ] [ metric ] [ metric-type ]] [ translate type7 suppress-fa ]
– area area-id range ip-address mask [ advertise | not-advertise ] [ cost cost ]
– area area-id stub [ no-summary ]
– area transit-area-id virtual-link transit-router-id topology disable
– default-information originate [ always ] [ metric metric-value ] [ metric-type type-value ] [ route-map map-name ]
– discard-route [ external | internal ]
– distance ospf { external dist1 | inter-area dist2 | intra-area dist3 }
– max-metric router-lsa [ on-startup { seconds | wait-for-bgp }]
– maximum-paths maximum maximum-paths {[ number-of-paths ] [ import number-of-paths ] | [ import number-of-paths ]}
– neighbor ip-address [ cost number ]
– redistribute protocol [ process-id ] { level-1 | level-1-2 | level-2 } [ as-number ] [ metric { metric-value | transparent }] [ metric-type type-value ] [ match { external | internal | nssa-external }] [ tag tag-value ] [ route-map map-tag ] [ subnets ]
– summary-address { ip-address mask | prefix mask } [ not-advertise ] [ tag tag ]
3. router ospf process-id [ vrf vrf-name ]
4. address-family ipv4 [ multicast | unicast ]
5. topology { base | topology-name tid number }
7. show ip ospf [ process-id ] topology-info [ multicast ] [ topology { topology-name | base }]
EIGRP トポロジ コンフィギュレーションが必要な場合は、次の作業に進みます。IS-IS トポロジ コンフィギュレーションが必要な場合は、「IS-IS を使用した MTR トポロジのアクティブ化」に進みます。
この作業は、MTR トポロジに対して EIGRP を設定する場合に実行します。この作業には、MTR コマンドだけが示されています。
• MTR をサポートするために EIGRP を使用する前に、「MTR に対するルーティング プロトコル サポート」に記載されている概念について十分に理解しておく必要があります。
• EIGRP のグレースフル リスタートは、基本トポロジにのみ機能します。その他のサービス トポロジはすべて、新規の隣接関係でリセットされます。
4. address-family ipv4 [ unicast | multicast | vrf vrf-name ] autonomous-system as-number
5. topology { base | topology-name tid number }
IS-IS トポロジ コンフィギュレーションが必要な場合は、次の作業に進みます。BGP トポロジ コンフィギュレーションが必要な場合は、「BGP を使用した MTR トポロジのアクティブ化」に進みます。
MTR に IS-IS を設定するには、2 つの作業を実行する必要があります。IS-IS ルータで MTR トポロジをアクティブにする必要があります。また、 all-interfaces アドレス ファミリ トポロジ コンフィギュレーション コマンドを使用してすべてのインターフェイスをグローバルに設定するよう、MTR トポロジを設定するか、IS-IS インターフェイスだけを設定するよう、インターフェイス コンフィギュレーション モードで IS-IS トポロジを設定する必要があります。これらの作業を実行する順番は、重要ではありません。
この作業は、IS-IS ルータで MTR トポロジをイネーブルにして、IPv4 ユニキャストおよびマルチキャスト アドレス ファミリのサポートをイネーブルにする場合に実行します。この作業には、MTR コマンドだけが示されています。
• MTR をサポートするために IS-IS を使用する前に、「MTR に対するルーティング プロトコル サポート」に記載されている概念について十分に理解しておく必要があります。
• IPv4 アドレス ファミリ(マルチキャストおよびユニキャスト)と IPv6 アドレス ファミリ ユニキャストだけがサポートされています。
IPv6 のマルチトポロジ IS-IS の設定については、『 Cisco IOS IPv6 Configuration Guide 』の「 Implementing IS-IS for IPv6 」モジュールを参照してください。
6. address-family ipv4 [ multicast | unicast ]
BGP トポロジ コンフィギュレーションが必要な場合は、「BGP を使用した MTR トポロジのアクティブ化」に進みます。
この作業は、BGP を使用してアドレス ファミリ内で MTR トポロジをアクティブにする場合に実行します。図 8 のルータ B で設定するこの作業は、ルータ D とルータ E でも設定する必要があります。この作業では、スコープ階層がグローバルに適用するよう設定され、ネイバーはルータ スコープ コンフィギュレーション モードで設定されます。IPv4 ユニキャスト アドレス ファミリでは、ビデオ トラフィックに適用される MTR トポロジは、指定されたネイバーについてアクティブにされます。BGP トポロジのインターフェイス コンフィギュレーション モードはありません。
• MTR をサポートするために BGP を使用する前に、「MTR に対する BGP サポートに関する情報」(P.2)に記載されているすべての概念について十分に理解しておく必要があります。
• トポロジ内では再配布が可能です。あるトポロジから別のトポロジへの再配布はできません。この制限は、ルーティング ループを防ぐことを目的にしています。トポロジ変換またはトポロジ インポート機能を使用して、あるトポロジから別のトポロジにルートを移動できます。
• 単一のマルチキャスト トポロジだけを設定でき、マルチキャスト トポロジが作成される場合は基本トポロジだけを指定できます。
3. router bgp autonomous-system-number
4. scope { global | vrf vrf-name }
5. neighbor { ip-address | peer-group-name } remote-as autonomous-system-number
6. neighbor { ip-address | peer-group-name } transport { connection-mode { active | passive } | path-mtu-discovery | multi-session | single-session }
7. address-family ipv4 [ mdt | multicast | unicast ]
8. topology { base | topology-name }
10. neighbor { ip-address } activate
11. neighbor { ip-address | peer-group-name } translate-topology number
13. clear ip bgp topology { * | topology-name } { as-number | dampening [ network-address [ network-mask ]] | flap-statistics [ network-address [ network-mask ]] | peer-group peer-group-name | table-map | update-group [ number | ip-address ]} [ in [ prefix-filter ] | out | soft [ in [ prefix-filter ] | out ]]
イネーブルにするトポロジごとにこの作業を繰り返して、トポロジを使用するすべてのネイバー ルータでこの設定を繰り返します。
同じルータ上のある MTR トポロジから別のトポロジにルートをインポートする場合は、「BGP を使用した MTR トポロジからのルートのインポート」に進みます。
この作業は、複数のトポロジが同じルータで設定されている場合に、同じルータ上のある MTR トポロジから別のトポロジにルートをインポートする場合に実行します。この作業では、10.2.2.0 ネットワークからのプレフィクスを許可するためにプレフィクス リストが定義されます。このプレフィクス リストは、インポートされたトポロジから移動したルートをフィルタリングするために、ルート マップとともに使用されます。グローバル スコープが設定され、アドレス ファミリ IPv4 が入力されて、VIDEO トポロジが指定されます。また、VOICE トポロジがインポートされ、10NET という名前のルート マップを使用してルートがフィルタリングされます。
• トポロジ内では再配布が可能です。。あるトポロジから別のトポロジへの再配布はできません。この制限は、ルーティング ループの発生を防ぐことを目的にしています。トポロジ変換またはトポロジ インポート機能を使用して、あるトポロジから別のトポロジにルートを移動できます。
• 単一のマルチキャスト トポロジだけを設定でき、マルチキャスト トポロジが作成される場合は基本トポロジだけを指定できます。
3. ip prefix-list list-name [ seq seq-value ] { deny network / length | permit network/length } [ ge ge-value ] [ le le-value ]
4. route-map map-name [ permit | deny ] [ sequence-number ]
5. match ip address { access-list-number [ access-list-number ... | access-list-name ...] | access-list-name [ access-list-number ... | access-list-name ] | prefix-list prefix-list-name [ prefix-list-name ...]}
7. router bgp autonomous-system-number
8. scope { global | vrf vrf-name }
9. address-family ipv4 [ mdt | multicast | unicast ]
10. topology { base | topology-name }
11. import topology { base | topology-name } [ route-map map-name ]
この作業は、インターフェイス コンフィギュレーション モードで MTR トポロジを設定する場合に実行します。インターフェイス コンフィギュレーション モードで MTR トポロジを設定すると、インターフェイス単位で MTR をイネーブルまたはディセーブルにできます。デフォルトでは、クラス固有のトポロジにはインターフェイスは含まれません。
設計上、基本トポロジからインターフェイスを除外することはできません。ただし、基本トポロジ コンフィギュレーションでインターフェイスから IGP を除外することはできます。
4. topology ipv4 [ multicast | unicast ] { topology-name [ disable ] | base }
この作業は、インターフェイス コンフィギュレーション モードで MTR に使用する OSPF 機能を設定する場合に実行します。インターフェイス コンフィギュレーション モードでトポロジを設定すると、インターフェイス単位で MTR をイネーブルまたはディセーブルにすることができます。デフォルトでは、クラス固有のトポロジにはインターフェイスは含まれません。
4. topology ipv4 [ multicast | unicast ] { topology-name [ disable ] | base }
8. show ip ospf [ process-id ] interface [ interface-type interface-number ] [ brief ] [ multicast ] [ topology { topology-name | base }]
この作業は、インターフェイス コンフィギュレーション モードで MTR に使用する EIGRP 機能を設定する場合に実行します。インターフェイス コンフィギュレーション モードでトポロジを設定すると、インターフェイス単位で MTR をイネーブルまたはディセーブルにすることができます。デフォルトでは、クラス固有のトポロジにはインターフェイスは含まれません。
4. topology ipv4 [ multicast | unicast ] { topology-name [ disable ] | base }
5. eigrp as-number delay value
6. eigrp as-number next-hop-self
8. eigrp as-number split-horizon
9. eigrp as-number summary-address ip-address wildcard-mask [ distance ]
この作業は、インターフェイス コンフィギュレーション モードで MTR に使用する IS-IS 機能を設定する場合に実行します。インターフェイス コンフィギュレーション モードでトポロジを設定すると、インターフェイス単位で MTR をイネーブルまたはディセーブルにすることができます。デフォルトでは、クラス固有のトポロジにはインターフェイスは含まれません。
4. ip address ip-address mask [ secondary ]
6. topology ipv4 [ multicast | unicast ] { topology-name [ disable | base ]}
8. topology ipv4 [ multicast | unicast ] { topology-name [ disable | base ]}
• 「MTR 用の SNMP コンテキストと VRF の関連付け」
この作業は、MTR 用に SNMP コンテキストと VRF を関連付ける場合に実行します。コンテキスト文字列は、SNMP トランザクションで MIB アクセス機能に渡されます。
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この作業は、MTR 用に SNMP コンテキストとデータ トポロジを関連付ける場合に実行します。コンテキスト文字列は、SNMP トランザクションで MIB アクセス機能に渡されます。
3. global-address-family ipv4 [ multicast | unicast ]
この作業は、MTR 用に SNMP コンテキストとルーティング プロトコルを関連付ける場合に実行します。コンテキスト文字列は、SNMP トランザクションで MIB アクセス機能に渡されます。
3. router ospf process-id [ vrf vrf-name ]
5. address-family ipv4 [ multicast | unicast ]
この作業は、デフォルトの VRF インスタンスにおけるすべての IPv4 ユニキャスト トポロジについて、グローバル アドレス ファミリのすべてのインターフェイスでトポロジ統計情報アカウンティングをイネーブルにする場合、および、指定したインターフェイスに関連付けられた VRF インスタンスにおけるすべての IPv4 ユニキャスト トポロジについてトポロジ アカウンティングをイネーブルする場合に実行します。
2. show ip interface [ type number ] [ topology { name | all | base }] [ stats ]
3. show ip traffic [ topology { name | all | base }]
4. clear ip interface type number [ topology { name | all | base }] [ stats ]
この作業は、MTR のネットワーク接続をテストする場合に実行します。標準または拡張 ping は、ホスト名や IP アドレスの代わりにトポロジ名を使用して設定できます。traceroute も同様に拡張されています。
2. ping [ vrf vrf-name | topology topology-name ] protocol [ target-address ] [ source-address ]
3. traceroute [ vrf vrf-name | topology topology-name ] [ protocol ] destination
• 「例:OSPF を使用した MTR トポロジのアクティブ化」
• 「例:EIGRP を使用した MTR トポロジのアクティブ化」
• 「例:IS-IS を使用した MTR トポロジのアクティブ化」
• 「例:BGP を使用した MTR トポロジのアクティブ化」
• 「例:BGP を使用した MTR トポロジからのルートのインポート」
• 「例:インターフェイス コンフィギュレーション モードでの MTR トポロジ」
• 「例:インターフェイス コンフィギュレーション モードでの MTR OSPF トポロジ」
• 「例:インターフェイス コンフィギュレーション モードでの MTR EIGRP トポロジ」
• 「例:インターフェイス コンフィギュレーション モードでの MTR IS-IS トポロジ」
• 「例:インターフェイスおよびトポロジ IP トラフィック統計情報のモニタリング」
次に、VOICE というトポロジ インスタンスを作成する例を示します。このトポロジは、ルータ上の動作可能なすべてのインターフェイスを使用するように設定されます。デフォルトの転送ルール(厳密モード)によって、VOICE トポロジ RIB 内のルートを宛先とするパケットだけが転送されます。トポロジ固有の転送エントリを持たないパケットはドロップされます。
次に、VIDEO というトポロジ インスタンスを作成する例を示します。このトポロジは、最大 1000 個のルートを許可し、VIDEO トポロジ RIB にインストールするように設定されます。逐次転送モードを設定すると、クラス固有の RIB に転送エントリが見つからない場合に、ルータは基本トポロジでパケットを転送します。
show topology detail コマンドの出力は、クラス固有のトポロジおよび基本トポロジに関する情報を示しています。この情報には、アドレス ファミリ、関連付けられたインターフェイス、インターフェイスとトポロジのステータス、トポロジ名、および関連付けられた VRF が含まれます。
次に、MTR に対するマルチキャスト サポートをイネーブルにし、別個のマルチキャスト トポロジを設定する例を示します。
次に、VOICE トポロジから OSPF ルートを複製するようにマルチキャスト トポロジを設定する例を示します。ルートは、マルチキャスト ルーティング テーブルにインストールされる前に、BLUE ルート マップを通じてフィルタリングされます。
次に、マルチキャスト配信ツリーを構築するために VIDEO トポロジ RIB のルートに対して RPF 計算を実行するよう、マルチキャスト トポロジを設定する例を示します。
次に、VOICE トポロジの RIB からルートを複製するように、マルチキャスト トポロジを設定する例を示します。
次に、2 つのトポロジに対して分類を設定し、MTR をアクティブにする例を示します。
次に、VOICE トポロジおよび VIDEO トポロジの詳細を表示する例を示します。
次に、VOICE トポロジおよび VIDEO トポロジの分類値を表示する例を示します。
次に、OSPF ルーティング プロセスに VOICE トポロジを設定し、VOICE トポロジに最も高いプライオリティを設定する例を示します。
次の例では、 show ip ospf コマンドを topology-info キーワードおよび topology キーワードを指定して使用することで、VOICE というトポロジに関する OSPF 情報を表示しています。
次に、EIGRP を使用して VIDEO トポロジをアクティブにする例を示します。
次に、VIDEO トポロジに設定されたルーティング プロトコルのステータスを表示する例を示します。EIGRP の情報が出力に表示されます。
次に、VIDEO トポロジに設定されている EIGRP ルーティング テーブルを表示する例を示します。
次に、MTR トポロジの DATA および VIDEO と、MTR に対する IS-IS サポートの両方を設定する例を示します。DATA トポロジと VIDEO トポロジは、ネットワーク内の 3 つの IS-IS ネイバーでイネーブルになります。
show isis neighbors detail コマンドを入力すると、IS-IS ネイバー ルータ 1 を使用したトポロジ変換を確認できます。
次に、VIDEO トポロジに BGP を設定し、192.168.2.2 ネイバーを使用してトポロジ変換を設定する例を示します。
次に、ユニキャスト トポロジとマルチキャスト トポロジのグローバル スコープを設定する例を示します。ルータ スコープ コンフィギュレーション モードの終了後に、DATA という名前の VRF についてスコープが設定されます。
次に、 show ip bgp topology コマンドのサマリー出力の例を示します。VIDEO という名前の MTR トポロジを使用するよう設定された BGP ネイバーに関する情報が表示されます。
次の部分的な出力には、VIDEO トポロジ下に BGP ネイバー情報が表示されます。
次に、BLUE という名前のルート マップが VOICE という名前の MTR トポロジからインポートされたルートをフィルタリングするために使用するアクセス リストを設定する例を示します。プレフィクス 192.168.1.0 が付いたルートだけがインポートされます。
次に、イーサネット インターフェイス 0/0 で VOICE トポロジをディセーブルにする例を示します。
次に、グローバル トポロジ コンフィギュレーションからインターフェイスを削除せずに、インターフェイス イーサネット 0/0 で OSPF ルーティングをディセーブルにする例を示します。
次の例では、 show ip ospf interface コマンドを topology キーワードを指定して使用することで、インターフェイス コンフィギュレーション モードで OSPF に設定されたトポロジに関する情報を表示しています。
次の例では、 show ip ospf interface コマンドを brief キーワードおよび topology キーワードを指定して使用することで、インターフェイス コンフィギュレーション モードで OSPF に設定されたトポロジに関する情報を表示しています。
次に、インターフェイス イーサネット 0/0 での EIGRP 遅延計算を 100 ミリ秒に設定する例を示します。
次に、VOICE トポロジのインターフェイスに関する EIGRP の情報を表示する例を示します。
次に、VOICE トポロジのリンクに関する EIGRP の情報を表示する例を示します。
次に、IS-IS プロセスによってインターフェイス イーサネット 1/0 が DATA トポロジの一部としてアドバタイズされないようにする例を示します。
次の例では、コンテキスト文字列「context-vrfA」が vrfA と関連付けるように設定されています。この文字列は、SNMP トランザクションで MIB アクセス機能に渡されます。
次の例では、コンテキスト文字列「context-voice」が voice というデータ トポロジに関連付けるように設定されています。この文字列は、SNMP トランザクションで MIB アクセス機能に渡されます。
次の例では、コンテキスト文字列「context-ospf」と「context-voice」が OSPF プロセスおよび voice というトポロジに関連付けるように設定されています。これらの文字列は、SNMP トランザクションで MIB アクセス機能に渡されます。
次に、コンテキスト文字列を指定の VRF、アドレス ファミリ、トポロジ、またはプロトコル インスタンスにマッピングする例を示します。
次の例では、 show ip interface コマンドを type number 引数を指定して使用することで、ファスト イーサネット インターフェイス 1/10 の IP トラフィック統計情報を表示しています。
次の例では、 show ip traffic コマンドを topology instance キーワードおよび引数を指定して使用することで、特定のトポロジに関する統計情報を表示しています。
次に、VOICE トポロジ内の 10.1.1.2 ネイバーに ping を送信する例を示します。
次に、VOICE トポロジ内の 10.1.1.4 ホストをトレースする例を示します。
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IP ルーティング プロトコル コマンド:コマンド構文の詳細、コマンド モード、コマンド履歴、デフォルト設定、使用に関する注意事項、および例 |
『 Cisco IOS IP Routing: BGP Command Reference 』 『 Cisco IOS IP Routing: EIGRP Command Reference 』 |
IP マルチキャスト コマンド:コマンド構文の詳細、コマンド モード、コマンド履歴、デフォルト設定、使用に関する注意事項、および例 |
|
『 Cisco IOS IP Routing: BGP Configuration Guide 』 『 Cisco IOS IP Routing: EIGRP Configuration Guide 』 |
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『Cisco IOS Quality of Service Solutions Configuration Guide』 |
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『 Cisco IOS IPv6 Configuration Guide 』の「 Implementing IS-IS for IPv6 」モジュール |
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新しい MIB または変更された MIB はサポートされていません。また、既存の MIB に対するサポートに変更はありません。 |
選択したプラットフォーム、Cisco ソフトウェア リリース、および機能セットの MIB を検索してダウンロードする場合は、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。 |
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新しい RFC または変更された RFC はサポートされていません。また、既存の RFC に対するサポートに変更はありません。 |
表 1 に、この章に記載されている機能および具体的な設定情報へのリンクを示します。
プラットフォームおよびソフトウェア イメージのサポート情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator を使用すると、ソフトウェア イメージがサポートする特定のソフトウェア リリース、機能セット、またはプラットフォームを確認できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
(注) 表 1 には、一連のソフトウェア リリースのうち、特定の機能が初めて導入されたソフトウェア リリースだけが記載されています。特に明記していないかぎり、その機能は、一連のソフトウェア リリースの以降のリリースでもサポートされます。
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MTR により、クラスベースの転送によるサービスの区別化を設定する機能が導入されました。MTR は、単一の物理ネットワークにおける複数の論理トポロジを可能にします。サービスの区別化は、同一宛先に対して異なるパスを利用する異なる論理トポロジで異なるタイプのトラフィックを転送することによって実現します。たとえば、MTR を使用して、音声、ビデオ、およびデータ トラフィック クラスに対して別個のトポロジを定義できます。 次のコマンドが追加または変更されました。 all-interfaces 、 clear ip interface 、 clear ip route topology 、 clear ip traffic 、 debug topology 、 exit-global-af 、 exit-if-topology 、 exit-topo 、 forward-base 、 global-address-family ipv4 、 ip route topology 、 ip topology accounting 、 maximum routes 、 ping 、 route replicate 、 show ip interface 、 show ip protocols topology 、 show ip route topology 、 show ip static route 、 show ip static route summary 、 show ip traffic 、 show topology 、 shutdown 、 topology 、 topology accounting 、 traceroute 。 |
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この機能により、単一の物理ネットワーク上の複数の論理トポロジに対する BGP サポートが実現します。 この機能に関する詳細については、次の各項を参照してください。 • 「MTR に対する BGP ルーティング プロトコル サポート」 • 「BGP を使用した MTR トポロジからのルートのインポート」 • 「例:BGP を使用した MTR トポロジのアクティブ化」 • 「例:BGP を使用した MTR トポロジからのルートのインポート」 次のコマンドが追加または変更されました。 address-family ipv4 、 bgp tid 、 clear ip bgp topology 、 import topology 、 neighbor translate-topology 、 neighbor transport 、 show ip bgp topology 、 scope 、 topology 。 |
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この機能により、単一の物理ネットワーク上の複数の論理トポロジに対する EIGRP サポートが実現します。 この機能に関する詳細については、次の各項を参照してください。 • 「EIGRP を使用した MTR トポロジのアクティブ化」 • 「インターフェイス コンフィギュレーション モードでの EIGRP を使用した MTR トポロジのアクティブ化」 • 「例:EIGRP を使用した MTR トポロジのアクティブ化」 • 「例:インターフェイス コンフィギュレーション モードでの MTR EIGRP トポロジ」 次のコマンドが追加または変更されました。 address-family ipv4 、 eigrp delay 、 clear ip eigrp neighbor 、 eigrp next-hop-self 、 eigrp shutdown 、 eigrp split-horizon 、 eigrp summary-address 、 router eigrp 、 show ip eigrp topology 、 topology 。 |
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この機能により、単一の物理ネットワーク上の複数の論理トポロジに対する IS-IS サポートが実現します。 この機能に関する詳細については、次の各項を参照してください。 • 「IS-IS を使用した MTR トポロジのアクティブ化」 • 「インターフェイス コンフィギュレーション モードでの IS-IS を使用した MTR トポロジのアクティブ化」 • 「例:IS-IS を使用した MTR トポロジのアクティブ化」 • 「例:インターフェイス コンフィギュレーション モードでの MTR IS-IS トポロジ」 次のコマンドが追加または変更されました。 address-family ipv4 、 isis topology disable 、 show isis neighbors 、 topology 。 |
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MTR をサポートし、ISSU もサポートするすべてのプロトコルおよびアプリケーションでは、MTR 機能が含まれるように ISSU サポートが拡張されています。 |
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この機能により、マルチキャストに対する MTR サポートが実現し、ユーザはネットワーク内のマルチキャスト トラフィックのパスを制御できます。 この機能に関する詳細については、次の各項を参照してください。 次のコマンドが追加または変更されました。 clear ip route multicast 、 ip multicast rpf multitopology 、 show ip route multicast 、 use-topology 。 |
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この機能により、単一の物理ネットワーク上の複数の論理トポロジに対する OSPF サポートが実現します。 この機能に関する詳細については、次の各項を参照してください。 • 「OSPF を使用した MTR トポロジのアクティブ化」 • 「インターフェイス コンフィギュレーション モードでの OSPF を使用した MTR トポロジのアクティブ化」 • 「例:OSPF を使用した MTR トポロジのアクティブ化」 • 「例:インターフェイス コンフィギュレーション モードでの MTR OSPF トポロジ」 次のコマンドが追加または変更されました。 address-family ipv4 、 area capability default-exclusion 、 ip ospf cost 、 ip ospf topology disable 、 priority 、 router ospf 、 show ip ospf interface 、 show ip ospf topology-info 、 topology 。 |
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この機能によって、MTR のトラフィック分類がイネーブルになります。トラフィック分類は、複数のトポロジが同じルータに設定されているときに、異なるトラフィック クラスを異なるトポロジに関連付けるために使用します。DSCP ビットのサブセットは、IP パケット ヘッダー内の分類値をエンコードし、パケットに分類用のマークを付けるのに使用されます。MTR のトラフィック分類をイネーブルにすると、MTR がアクティブになり、トポロジへの関与を開始するため、ルーティング プロトコルが準備されます。 この機能に関する詳細については、次の各項を参照してください。 次のコマンドが追加または変更されました。 policy-map type class-routing ipv4 unicast 、 select topology 、 service-policy type class-routing 、 show mtm table 、 show policy-map type class-routing ipv4 unicast 。 |
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コンテキストベースの SNMP 機能が Cisco IOS ソフトウェアに組み込まれ、MTR のサポートに使用できるようになりました。MTR に対する SNMP サポートでは、コンテキストベースの SNMP を利用することで、基本トポロジのみの管理情報を表示する既存の MIB のサポートが拡張され、複数のトポロジの管理情報を表示できます。 この機能に関する詳細については、次の各項を参照してください。 次のコマンドが追加または変更されました。 show snmp context mapping 、 snmp context 。 |
DSCP :DiffServ Code Point(DiffServ コード ポイント)。ToS の 6 ビットになります(現在 2 ビットが明示的輻輳通知に使用されています)。これらのビットを使用して、パケットにマークが付けられます。
NLRI :Network Layer Reachability Information(ネットワーク層到達可能性情報)。
TID :Topology Identifier(トポロジ ID)。各トポロジには、一意のトポロジ ID が設定されます。トポロジ ID は、ルーティング プロトコル下で設定され、所定のプロトコルのアップデート時に各トポロジの NLRI を識別し、グループ分けするために使用されます。
基本トポロジ :通常のルート セットが計算されるネットワーク全体。このトポロジは、MTR を使用しない現在のデフォルトのグローバル ルーティング テーブルと同じです。
クラス固有のトポロジ :既存の基本トポロジに加えて定義される新規のトポロジ。各クラス固有のトポロジは、独自の RIB および FIB によって表されます。
厳密転送モード :厳密転送モードは、MTR のデフォルトの転送モードです。トポロジ固有のルーティング テーブルにあるルートだけが考慮されます。それらのルートのうち、宛先アドレスとの最長一致が使用されます。トポロジ固有のテーブルに宛先アドレスを含むルートが見つからない場合、パケットはドロップされます。
逐次転送モード :逐次転送モードは、ネットワーク内に MTR がイネーブルでないルータが存在する場合に、MTR の移行または逐次展開をサポートするために用意されています。このモードでは、ルータは最初にクラス固有の FIB で転送エントリを検索します。エントリが見つからない場合、ルータは基本トポロジ FIB で最長一致検索を行います。基本トポロジ FIB でエントリが見つかると、パケットは基本トポロジで転送されます。基本トポロジ FIB で転送エントリが見つからない場合、パケットはドロップされます。
分類 :マークに基づいて異なる処理を行う必要のあるトラフィックの選択とマッチング。分類は、読み取り専用操作です。
マーキング :パケットまたはフレームへの値の設定。マーキングは、読み取りおよび書き込み操作です。
マルチトポロジ :マルチトポロジとは、分類条件によって定義されているとおりに、各トポロジがトラフィックのサブセットをルーティングまたは転送することを意味します。