VRF およびネットワークのブラウンフィールドインポート

概要

次の項では、ブラウンフィールドインポート使用例のシナリオについて説明します。これにより、マルチサイトドメイン（MSD）の一部であるファブリックを含む、既存の NDFC ファブリック設定をインポートできます。また、これらの設定を、Nexus Dashboard Orchestrator を使用して、単一の場所から、複数のグリーンフィールドまたはブラウンフィールドファブリックにわたって拡張できます。同じ使用例が、Cisco NDFC VRF および Nexus Dashboard Orchestrator を使用したネットワーク設定のビデオデモで示されています。

この章の例では 2 つの異なる NDFC コントローラを使用します。最初の NDFC の Fabric-1 は単一のファブリックです。Fabric-2 と Fabric-3 は MSD の一部であり、2 番目の NDFC によって管理されます。

次の項では、既存の設定をインポートし、別の NDFC で管理されるファブリック間で拡張する方法と、新しい VRF およびネットワークを展開する方法について説明します。

前提条件

環境内の既存の NDFC ファブリックから VRF とネットワークをインポートして管理する前に、次のものが必要です。

Cisco Nexus Dashboard Deployment GuideおよびCisco Nexus Dashboard Orchestrator Deployment Guideの説明に従って展開され、インストールされた Nexus Dashboard クラスタと Nexus Dashboard Orchestrator サービス。
Nexus Dashboard にオンボードされ、Nexus Dashboard Orchestrator GUI で管理できる既存の NDFC ファブリック（サイトの追加と削除を参照）。
Cisco NDFC サイトのインフラの構成の説明に従って、サイト間インフラストラクチャを設定して展開します。

上記の「概要」セクションに示されている例のファブリックを展開すると、すべてのファブリックのインフラ設定を構成した後、各 DCNM に展開されたサイト間接続が表示されます。

構成のインポートのためのスキーマとテンプレートの作成

このセクションでは、スキーマとテンプレートを作成する方法について説明します。その後、既存の設定をそれらにインポートし、新しい設定を作成します。

始める前に

前提条件で説明されている前提条件を確認し、完了している必要があります。

手順

ステップ 1	Cisco Nexus Dashboard Orchestrator の GUI にログインします。
ステップ 2	スキーマを新規作成します。左側のナビゲーションメニューで、[アプリケーション管理 (Application Management) ] > [スキーマ (Schemas)] を選択します。 [スキーマ (Schema)] ページで、[スキーマの追加 (Add Schema)] をクリックします。スキーマ作成ダイアログで、スキーマの [名前 (Name)] と説明（オプション）を入力します。デフォルトでは、新しいスキーマは空であるため、1 つ以上のテンプレートを追加する必要があります。
ステップ 3	テンプレートを作成します。 VRF 用に 1 つとネットワーク用に 1 つの 2 つの個別のテンプレートを作成することをお勧めします。次の 2 つの手順では、テンプレートを作成する方法について説明します。左側のサイドバーの [テンプレート (Templates)] で、[+] 記号をクリックして新しいテンプレートを追加します。 [テンプレートタイプの選択 (Select a Template type)] ウィンドウで、テンプレートタイプとして [ネットワーキング (Networking)] を選択します。 [追加 (Add)] をクリックしてテンプレートを追加します。
ステップ 4	テンプレートの名前とテナントを指定します。右側のサイドバーで、テンプレートの [表示名 (Display Name)] を指定します。 [テナントの選択 (Select a Tenant)]ドロップダウンから、`dcnm-default-tn` テナントを選択します。このテナントは、NDFC サイトのオブジェクトと設定を定義するために、デフォルトで NDO で作成されます。
ステップ 5	以前の 2 つの手順を繰り返して、2 つ目のテンプレートを作成します。このリリースでは、各スキーマ内で VRF とネットワーク用に個別のテンプレートを作成してから、最初に VRF テンプレートを展開し、次にネットワークを含むテンプレートを展開することをお勧めします。このようにして、ネットワーク構成をサイトにプッシュするときに、ネットワークに必要な VRF がすでに作成されています。同様に、複数のネットワークと VRF を展開解除する場合は、最初にネットワークテンプレートを展開解除してから、VRF テンプレートを展開解除することをお勧めします。これにより、VRF が展開解除されたときに、VRF をまだ使用している既存のネットワークとの競合が発生しなくなります。
ステップ 6	スキーマビューの右上隅で、[保存 (Save)]　をクリックしてスキーマとテンプレートを保存します。設定をインポートする前に、作成したスキーマとテンプレートを保存する必要があります

NDFC サイトからのスキーマ要素のインポート

ここでは、既存のファブリックから設定をインポートする方法について説明します。

始める前に

前のセクションで説明したように、テンプレートを既存のファブリックに関連付ける必要があります。

手順

ステップ 1

メインペインで [インポート (Import)] ボタンをクリックし、インポート元の [サイト (Site)] を選択します。

インポートできるのは一度に 1 つのファブリックからなので、各ファブリックに対してこれらの手順を繰り返します。

ステップ 2

開いた [<site-name>からのインポート] ウィンドウから 1 つまたは複数の VRF を選択します。

インポート画面で、既存のオブジェクトのすべてまたは一部を選択できます。

上記の例では、ENG-11 および CORP-11 ネットワークを、MSDの一部である Fabric-2 からインポートします。

（注）

Nexus Dashboard Orchestrator にインポートするオブジェクトの名前は、すべてのサイトにわたって一意にする必要があります。重複する名前を持つ別のオブジェクトをインポートすると、スキーマ検証エラーとなり、インポートに失敗します。同じ名前のオブジェクトをインポートする必要がある場合は、先に名前を変更してください。

[リレーションを含む（Include Relations）] ボックスがオフになっていることを確認します。

VRF を個別に 2 番目のテンプレートにインポートします。
[インポート (Import)] をクリックしてオブジェクトをインポートします。

ステップ 3

このステップを繰り返して、ほかのファブリックからネットワークをインポートします。

インポートしたサイト（この例のFabric-2）の下でテンプレートを選択する場合、ネットワークはそのサイトからインポートされたかのように、スイッチとポート構成がすでに作成されています。ただし、同じネットワークが存在する別のファブリック（Fabric-3）でテンプレートを選択した場合、スイッチ設定は空になります。

インポートしたネットワークのインターフェイス設定を取得するには、他のファブリックから同じネットワークを再度インポートします。

ステップ 4

2 番目のテンプレートを選択し、前の 2 つの手順を繰り返して、必要なすべての VRF をインポートします。

ベストプラクティスとして、テンプレートの 1 つを使用して、サイトから VRF 構成をインポートし、もう 1 つのテンプレートを使用してネットワーク構成をインポートします。

テンプレートの展開と変更

このセクションでは、インポートされた設定を、設定がまだ存在しないサイトに展開する方法について説明します。

始める前に

前のセクションの説明に従って、設定をインポートする必要があります。

手順

ステップ 1	左側のサイドバーで、展開するテンプレートを選択します。同じ例に従い、NDFC UIを使用して、`Fabric-2` と `Fabric-3` からインポートしたネットワークとVRFが `Fabric-1` に存在しないことを確認します。
ステップ 2	テンプレート編集ビューの右上で、[サイトに展開 (Deploy to site)] をクリックします。 [サイトに展開 (Deploy to Sites)] ウィンドウが開き、展開するオブジェクトの概要が表示されます。
ステップ 3	[展開 (Deploy)] をクリックして、新しいテンプレートを展開します。このテンプレートを初めて展開するので、[サイトに展開 (Deploy to Sites)] のサマリーに、サイトに展開される設定の違いが表示されます。設定が展開されるまで数分かかる場合があります。NDO GUI に確認メッセージが表示されたら、NDFC UI を使用して設定が展開されたことを確認できます。
ステップ 4	新しいネットワークにスイッチポートを割り当てます。これで、`Fabric-2` および `Fabric-3`からインポートしたネットワークが `Fabric-1` に展開されていることを確認しました。`Fabric-1` には 1 つ以上のスイッチポートを割り当てる必要があります。 `Fabric-1` でテンプレートを選択します。展開したネットワークを選択します。右側のサイドバーで、[スタティックポートの追加 (Add Static Port)] をクリックします。表示される [スタティックポートの追加 (Add Static Port)] ウィンドウで、ネットワークの VLAN を割り当てるスイッチとポートを選択します。次に [保存（Save）] をクリックします。
ステップ 5	テンプレートを保存し、新しい設定の変更で再展開します。 NDFC GUI に戻り、[ネットワーク（Networks）] ページを更新することで、変更を再度確認できます。ネットワークのステータスは、`NA` から `In Progress`、そして `Deployed` に変わります。

Cisco Nexus Dashboard Orchestrator Configuration Guide for NDFC Fabrics、リリース 4.1(x)

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Cisco Nexus Dashboard Orchestrator Configuration Guide for NDFC Fabrics、リリース 4.1(x)

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