ライセンス要件
Cisco NX-OS ライセンス方式の推奨の詳細と、ライセンスの取得および適用の方法については、『Cisco NX-OS ライセンス ガイド 』および『Cisco NX-OS ライセンス オプション ガイド』を参照してください。
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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
Cisco NX-OS ライセンス方式の推奨の詳細と、ライセンスの取得および適用の方法については、『Cisco NX-OS ライセンス ガイド 』および『Cisco NX-OS ライセンス オプション ガイド』を参照してください。
Cisco NX-OS リリース 7.0(3)I7(1) 以降、「Nexus スイッチ プラットフォーム サポート マトリクス 」を使用して、選択した機能をサポートするさまざまな Cisco Nexus 9000 および 3000 スイッチのリリース元である Cisco NX-OS を知ることができます。
このデバイスは、レイヤ 2 イーサネット セグメント間の同時パラレル接続をサポートします。イーサネット セグメント間のスイッチド コネクションは、パケットが伝送されている間だけ維持されます。次のパケットには、別のセグメント間に新しい接続が確立されます。
デバイスは、高帯域のデバイスおよび多数のユーザに起因する輻輳問題を解決するために、デバイス(サーバなど)ごとに専用のコリジョン ドメインを割り当てます。各 LAN ポートが個別のイーサネット コリジョン ドメインに接続されるので、スイッチド環境のサーバは全帯域幅にアクセスできます。
イーサネット ネットワークではコリジョンによって深刻な輻輳が発生するため、全二重通信を使用することが有効な対処法の 1 つとなります。一般的に、10/100 Mbps イーサネットは半二重モードで動作するので、各ステーションは送信または受信のどちらかしか実行できません。これらのインターフェイスを全二重モードに設定すると、2 つのステーション間で同時に送受信を実行できます。パケットを双方向へ同時に送ることができるので、有効なイーサネット帯域幅は 2 倍になります。
VLAN は、ユーザの物理的な位置に関係なく、機能、プロジェクト チーム、またはアプリケーションなどで論理的に分割されたスイッチド ネットワークです。VLAN は、物理 LAN と同じ属性をすべて備えていますが、同じ LAN セグメントに物理的に配置されていないエンド ステーションもグループ化できます。
どのようなスイッチ ポートでも VLAN に属すことができ、ユニキャスト、ブロードキャスト、マルチキャストのパケットは、その VLAN に属する端末だけに転送またはフラッディングされます。各 VLAN は 1 つの論理ネットワークであると見なされます。VLAN に属していないステーション宛てのパケットは、ブリッジまたはルータを経由して転送する必要があります。
デバイスの初回の起動時にすべてのポートがデフォルトの VLAN(VLAN1)に割り当てられます。VLAN インターフェイスまたはスイッチ仮想インターフェイス(SVI)は、VLAN 間の通信用として作成されるレイヤ 3 インターフェイスです。
このデバイスは、IEEE 802.1Q 規格に基づき、4095 の VLAN をサポートします。これらの VLAN はいくつかの範囲に分かれています。各範囲の使用法は少しずつ異なります。一部の VLAN はデバイスの内部使用のために予約されているため、設定には使用できません。
Note |
Cisco NX-OS では、スイッチ間リンク(ISL)はサポートされません。 |
ここでは、ソフトウェア上でのスパニングツリー プロトコル(STP)の実装について説明します。このマニュアルでは、IEEE 802.1w および IEEE 802.1s を指す用語として、「スパニングツリー」を使用します。このマニュアルで IEEE 802.1D 規格のスパニングツリー プロトコルについて記す場合は、802.1D であることを明記します。
STP は、レイヤ 2 レベルで、ループのないネットワークを実現します。レイヤ 2 LAN ポートは STP フレーム(ブリッジ プロトコル データ ユニット(BPDU))を一定の時間間隔で送受信します。ネットワーク デバイスは、これらのフレームを転送せずに、フレームを使用してループフリー パスを構築します。
802.1D は、オリジナルの STP 規格です。基本的なループフリー STP から、多数の改善を経て拡張されました。Per VLAN Spanning Tree(PVST+)では、各 VLAN に個別にループフリー パスを作成できます。また、機器の高速化に対応して、ループフリー コンバージェンス処理も高速化するために、規格全体が再構築されました。802.1w 規格は、高速コンバージェンスが統合された STP で、Rapid Spanning Tree(RSTP)と呼ばれています。現在では、各 VLAN 用の STP に高速コンバージェンス タイムを実装できます。これが、Per VLAN Rapid Spanning Tree(Rapid PVST+)です。
さらに、802.1s 規格のマルチ スパニングツリー(MST)では、複数の VLAN を単一のスパニングツリー インスタンスにマッピングできます。各インスタンスは、独立したスパニングツリー トポロジで実行されます。
ソフトウェアは、従来の 802.1D システムで相互運用できますが、システムでは Rapid PVST+ および MST が実行されます。Rapid PVST+ は、Cisco Nexus デバイス用のデフォルトの STP プロトコルです。
Note |
Cisco NX-OS では、拡張システム ID と MAC アドレス リダクションが使用されます。これらの機能はディセーブルにできません。 |
また、シスコはスパニングツリーの動作を拡張するための独自の機能をいくつか作成しました。
Rapid PVST+ は、ソフトウェアのデフォルトのスパニングツリー モードで、デフォルト VLAN および新規作成のすべての VLAN 上で、デフォルトでイネーブルになります。
設定された各 VLAN 上で RSTP の単一インスタンスまたはトポロジが実行され、VLAN 上の各 Rapid PVST+ インスタンスに 1 つのルート デバイスが設定されます。Rapid PVST+ の実行中には、VLAN ベースで STP をイネーブルまたはディセーブルにできます。
このソフトウェアは、MST もサポートしています。MST を使用した複数の独立したスパニングツリー トポロジにより、データ トラフィック用に複数の転送パスを提供し、ロード バランシングを有効にして、多数の VLAN をサポートするために必要な STP インスタンスの数を削減できます。
MST には RSTP が統合されているので、高速コンバージェンスもサポートされます。MST では、1 つのインスタンス(転送パス)で障害が発生しても他のインスタンス(転送パス)に影響しないため、ネットワークのフォールト トレランスが向上します。
Note |
スパニングツリー モードを変更すると、すべてのスパニングツリー インスタンスが前のモードで停止して新規モードで開始されるため、トラフィックが中断されます。 |
コマンドライン インターフェイスを使用すると、先行標準(標準ではない)の MST メッセージを指定インターフェイスで強制的に送信できます。
このソフトウェアは、次に示すシスコ独自の機能をサポートしています。
スパニングツリー ポート タイプ:デフォルトのスパニングツリー ポート タイプは、標準(normal)です。レイヤ 2 ホストに接続するインターフェイスをエッジ ポートとして、また、レイヤ 2 スイッチまたはブリッジに接続するインターフェイスをネットワーク ポートとして設定できます。
ブリッジ保証:ポートをネットワーク ポートとして設定すると、ブリッジ保証によりすべてのポート上に BPDU が送信され、BPDU を受信しないポートはブロッキング ステートに移行します。この拡張機能を使用できるのは、Rapid PVST+ または MST を実行する場合だけです。
BPDU ガード:BPDU ガードは、BPDU を受信したポートをシャットダウンします。
BPDU フィルタ:BPDU フィルタは、ポート上での BPDU の送受信を抑制します。
ループ ガード:ループ ガードを使用すると、ポイントツーポイント リンク上の単方向リンク障害によって発生するブリッジング ループを防止できます。
ルート ガード:STP ルート ガードを使用すると、ポートがルート ポートまたはブロッキングされたポートになることが防止されます。ルート ガードに設定されたポートが上位 BPDU を受信すると、このポートはただちにルートとして一貫性のない(ブロックされた)ステートになります。
トラフィック ストーム制御(トラフィック抑制ともいいます)を使用すると、着信トラフィックのレベルを 1 秒より大きなインターバルでモニタできます。この間、トラフィック レベル(ポートの使用可能合計帯域幅に対するパーセンテージ)が、設定したトラフィック ストーム制御レベルと比較されます。入力トラフィックが、ポートに設定したトラフィック ストーム制御レベルに到達すると、トラフィック ストーム制御機能によってそのインターバルが終了するまでトラフィックがドロップされます。
詳細については、『Cisco Nexus 9000 シリーズ NX-OS セキュリティ構成ガイド』の「トラフィック ストーム制御の構成」を参照してください)。Cisco NX-OS リリース 10.3(2)F 以降、トラフィック ストーム制御機能はレイヤ 3 でもサポートされます。
レイヤ 2 スイッチング機能に関連するマニュアルは、次のとおりです。
『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS Interfaces Configuration Guide』
『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS Security Configuration Guide』
『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS High Availability and Redundancy Guide』
『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS System Management Configuration Guide』