サードパーティ製アプリケーションのためのトラフィック保護の制限事項
サードパーティ製アプリケーションのためのトラフィック保護には、以下の制限事項が適用されます。
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TPA エントリがアクティブな RP 管理インターフェイスだけを使用して設定されている場合に冗長スイッチオーバーが実行されると、gRPC 接続が失敗します。
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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
Google 定義されたリモート プロシージャ コール(gRPC)は、オープンソースの RPC フレームワークです。これはプロトコル バッファ(Protobuf)に基づいたオープンソースのバイナリ シリアル化プロトコルです。gRPC は、XML などの構造化されたデータをシリアル化するための柔軟で効率的な自動メカニズムですが、小型で使いやすくなっています。ユーザは、.proto ファイルにプロトコル バッファ メッセージ タイプを定義することで構造を定義する必要があります。各プロトコル バッファ メッセージは、一連の名前と値のペアを含む情報の小型の論理レコードです。
Cisco gRPC インターフェイス定義言語(IDL)は、一連のサポートされている RPC(get-config、merge-config、replace-config、cli-config、delete-config、cli-show、get-models、action-json、commit、commit-replace など)を使用します。gRPC サーバは Extensible Manageability Services Daemon(EMSD)プロセス内で動作します。gRPC クライアントは任意のマシン上に配置できます。
gRPC は要求および応答をバイナリでエンコードします。gRPC は、Protobuf とともに他のコンテンツ タイプに拡張可能です。gRPC の Protobuf バイナリ データ オブジェクトは HTTP/2 を介して転送されます。
(注) |
gRPC を有効にする前に、TLS を設定することを推奨します。gRPC プロトコルを有効にすると、TCP で TLS が有効になっていないデフォルトの HTTP/2 トランスポートが使用されます。gRPC では、すべての gRPC 要求に対して AAA 認証および認可が義務付けられています。TLS が設定されていない場合、認証クレデンシャルは暗号化されていないネットワークを介して転送されます。非 TLS モードは、セキュアな内部ネットワークでのみ使用できます。 |
gRPC はクライアントとサーバ間の分散型のアプリケーションやサービスをサポートします。gRPC はサーバとクライアント間の設定データと運用データを交換するためにデバイス管理サービスを構築するインフラストラクチャを提供します。そのデータの構造は YANG モデルによって定義されます。
サードパーティ製アプリケーションのためのトラフィック保護には、以下の制限事項が適用されます。
TPA エントリがアクティブな RP 管理インターフェイスだけを使用して設定されている場合に冗長スイッチオーバーが実行されると、gRPC 接続が失敗します。
gRPC が設定されていることを確認します。
gRPC の設定
Router(config)# grpc port port-number
Router(config)# grpc no-tls
Router(config-grpc)# commit
Router# show running-config grpc
grpc port 57600
no-tls
!
次のタスクは、サードパーティ製アプリケーションのためのトラフィック保護を設定する方法を示しています。
RP/0/0/CPU0:ios#configure
RP/0/0/CPU0:ios(config)#tpa
RP/0/0/CPU0:ios(config-tpa)#vrf default
RP/0/0/CPU0:ios(config-tpa-vrf)#address-family ipv4
RP/0/0/CPU0:ios(config-tpa-vrf-afi)#protection
RP/0/0/CPU0:ios(config-tpa-vrf-afi-prot)#allow protocol tcp local-port port-number remote-address IP remote address interface interface-name local-address IP local address
Router# show running-config
tpa
vrf-default
address-family ipv4
protection
allow protocol tcp local-port 57600 remote-address 10.0.0.2/32 local-address 192.168.0.1/32
allow protocol tcp local-port 57600 remote-address 10.0.1.1/24 local-address 192.168.0.1/32
allow protocol tcp local-port 57600 remote-address 10.0.2.3/24 local-address 192.168.0.1/32
address-family ipv6
allow protocol tcp local-port 57600 remote-address 2001:DB8::1/128 local-address 2001:DB8:0:ABCD::1/128
allow protocol tcp local-port 57600 remote-address 2001:DB8::1/128 local-address 2001:DB8:0:ABCD::1/128
allow protocol tcp local-port 57600 remote-address 2001:DB8::1/128 local-address 2001:DB8:0:ABCD::1/128
!
!
!
次の show コマンドの出力は、TPA が設定されているかどうかを確認します。
Router# show running-config grpc
grpc
no-tls
!
次の show コマンドの出力は、TPA の設定を表示しています。
Router# show running-config tpa
tpa
vrf default
address-family ipv4
allow local-port 57600 protocol tcp inter mgmtEth 0/RP0/CPU0/0 local-address 192.168.0.1/32 remote-address 10.0.0.2/32
!
TPA を使用しない gRPC の設定
Router# show kim lpts database
State:
Prog - Programmed in hardware
Cfg - Configured, not yet programmed
Ovr - Not programmed, overridden by user configuration
Intf - Not programmed, interface does not exist
Owner AF Proto State Interface VRF Local ip,port > Remote ip,port
------ -- ----- ----- -------------- ------------ ------------------------------
Linux 2 6 Prog global-vrf any,57600 > any,0
Router# show lpts bindings brief | include TPA
0/RP0/CPU0 TPA LR IPV4 TCP default any any,57600 any
TPA を使用する gRPC の設定
次の show コマンドの出力は、LPTS データベースに設定されている内容を表示しています。また、gRPC の設定がフィルタを使用せずに Linux によって所有されているかどうかも確認します。
Router# show kim lpts database
State:
Prog - Programmed in hardware
Cfg - Configured, not yet programmed
Ovr - Not programmed, overridden by user configuration
Intf - Not programmed, interface does not exist
Owner AF Proto State Interface VRF Local ip,port > Remote ip,port
------ -- ----- ----- -------------- ------------ ------------------------------
Client 2 6 Prog default 192.168.0.1/32,57600 > 10.0.0.2/32,0
Linux 2 6 Ovr global-vrf any,57600 > any,0
Router# show lpts bindings brief | include TPA
0/RP0/CPU0 TPA LR IPV4 TCP default Mg0/RP0/CPU0/0 192.168.0.1,57600 10.0.0.2
Router#
Router# 0/RP0/ADMIN0:Mar 19 15:22:26.837 IST: pm[2433]: %INFRA-Process_Manager-3-PROCESS_RESTART : Process tams (IID: 0) restarted