MPLS L3VPN の仕組み
MPLS VPN 機能は、MPLS ネットワークのエッジでイネーブルになっています。PE ルータは、次のタスクを実行します。
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CE ルータとルーティング アップデートを交換する。
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VPN バージョン 4(VPNv4)ルートに CE ルーティング情報を変換する。
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マルチプロトコル ボーダー ゲートウェイ プロトコル(MP-BGP)を介して、他の PE ルータと VPNv4 ルートを交換する。
MPLS L3VPN の主要コンポーネント
MPLS ベースの VPN ネットワークには、次の 3 つの主要コンポーネントがあります。
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VPN ルート ターゲット コミュニティ:VPN ルート ターゲット コミュニティは、VPN コミュニティのすべてのメンバのリストです。VPN ルート ターゲットは、各 VPN コミュニティ メンバに設定する必要があります。
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VPN コミュニティ PE ルータのマルチプロトコル BGP(MP-BGP)ピアリング:MP-BGP は、VPN コミュニティのすべてのメンバに VRF 到達可能性情報を伝播します。MP-BGP ピアリングは、VPN コミュニティのすべての PE ルータに設定されている必要があります。
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MPLS 転送:MPLS は、VPN サービス プロバイダー ネットワーク上のすべての VPN コミュニティ メンバ間のすべてのトラフィックを転送します。
1 対 1 の関係は、カスタマー サイトと VPNs 間に必ずしも存在する必要はありません。1 つの指定されたサイトを複数の VPN のメンバにできます。ただし、サイトは、1 つの VRF とだけ関連付けることができます。カスタマー サイトの VRF には、そのサイトがメンバとなっている VPN からサイトへの、利用できるすべてのルートが含まれています。
詳細については、MPLS L3VPN の主要コンポーネント:詳細を参照してください。
MPLS L3VPN の制約事項
Cisco NCS 540 シリーズ ルータでの MPLS L3VPN の実装には次の制約事項があります。
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Cisco NCS 540 シリーズ ルータがサポートする ECMP パスは 16 個のみです。
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出力 MTU を超える MPLS パケットのフラグメンテーションはサポートされていません。IP から MPLS インポジションでのフラグメンテーションもサポートされていません。そのため、MPLS コア内のすべてのインターフェイスで最大 MTU(9216)値を使用することをお勧めします。
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L3VPN プレフィックスのルックアップでは常に 1 つのパスを生成します。IGP レベル または BGP レベルに複数のパスがある場合、各レベルでのパスの選択はコントロール プレーンでプレフィックス ハッシュを使用して実行されます。選択したパスは、データ プレーンでプログラミングされます。
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TTL の伝達を無効にすることはできません。TTL の伝達は、IP から MPLS と MPLS から IP で常に行われます。
上記の特定の制約事項とは別に、MPLS L3VPN の実装に関する一般的な制約事項は Cisco NCS 540 シリーズ ルータにも適用されます。
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MPLS VPN の自律システムまたはサブ自律システム間に eBGP ルーティングを設定する場合は、マルチホップ VPN-IPv4 eBGP はサポートされません。
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MPLS VPN は、IPv4 アドレス ファミリだけをサポートします。
次のプラットフォームの制約事項は、Cisco NCS 540 シリーズ ルータのみに適用されます。
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MPLS-TE の統計情報はサポートされていません。
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MPLS の統計情報は、show mpls forwarding コマンド出力ではサポートされておらず、任意の MPLS の統計情報は表示されません。
IPv4 ルートおよび MPLS ラベルを交換する ASBR に MPLS VPN Inter-AS を設定する場合は、次の制約事項が適用されます。
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eBGP マルチホップが設定されたネットワークでは、非隣接ルータ間にラベル スイッチド パス(LSP)を設定する必要があります。
(注) |
BGP スピーカーに接続する物理インターフェイスは FIB および MPLS をサポートする必要があります。 |
L3VPN の Inter-AS サポート
ここでは、次の内容について説明します。
Inter-AS サポート:概要
自律システム(AS)とは、共通のシステム管理グループによって管理され、単一の明確に定義されたルーティング プロトコルを使用する、単一のネットワークまたはネットワークのグループのことです。
VPN が大規模になるにつれて、その要件も多くなります。場合によっては、VPN が異なる地理的エリアの異なる自律システムに存在する必要があります。また、一部の VPN は、複数のサービス プロバイダーにまたがって設定する必要があります(オーバーラッピング VPN)。VPN の複雑性および場所に関係なく、自律システム間の接続はシームレスでなければなりません。
MPLS VPN Inter-AS には次の利点があります。
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VPN が複数のサービス プロバイダー バックボーンをまたがることが可能。
異なる自律システムを実行する複数のサービス プロバイダーが、共同で同じエンド カスタマーに MPLS VPN サービスを提供できます。あるカスタマー サイトから開始し、さまざまな VPN サービス プロバイダー バックボーンを通過して、同じカスタマーの別のサイトに到達するように VPN を設定できます。以前は、MPLS VPN は、単一の BGP 自律システム サービス プロバイダー バックボーンだけを通過できました。この機能は、複数の自律システムが、サービス プロバイダーのカスタマー サイト間に連続性がありシームレスなネットワークを形成できます。
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VPN が異なるエリアに存在可能。
サービス プロバイダーは、異なる地理的エリアに VPN を作成できます。すべての VPN トラフィック フローを(エリア間で)1 箇所のポイントを通過させるようにすると、エリア間のネットワーク トラフィックのレートをより適切に制御できます。
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iBGP メッシングを最適化するための連合が可能。
自律システム内の内部ボーダー ゲートウェイ プロトコル(iBGP)メッシングがより整理され、管理しやすくなります。自律システムを複数の異なるサブ自律システムに分割した後、それらを単一の連合に分類できます。連合を形成するサブ自律システム間でのラベル付き VPN-IPv4 ネットワーク層到達可能性情報(NLRI)の交換がサポートされているため、サービス プロバイダーはこの機能を使用して、連合全体で MPLS VPN を提供できます。
Inter-AS および ASBR
異なるサービス プロバイダーの異なる自律システムは、VPN-IPv4 アドレスの形式で IPv4 NLRI および IPv6 を交換することによって通信できます。ASBR は、eBGP を使用してその情報を交換します。その後、Interior Gateway Protocol(IGP)によって、各 VPN および各自律システム全体に、VPN-IPV4 プレフィックスのネットワーク層情報が配布されます。ルーティング情報は、次のプロトコルを使用して共有されます。
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自律システム内では、ルーティング情報は IGP を使用して共有されます。
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自律システム間では、ルーティング情報は eBGP を使用して共有されます。eBGP を使用することで、サービス プロバイダーは異なる自律システム間でのルーティング情報のループフリー交換を保証するドメイン間ルーティング システムを設定できます。
eBGP の主な機能は、自律システムのルートのリストに関する情報を含む、自律システム間のネットワーク到達可能性情報を交換することです。自律システムは、EBGP ボーダー エッジ ルータを使用してラベル スイッチング情報を含むルートを配布します。各ボーダー エッジ ルータでは、ネクスト ホップおよび MPLS ラベルが書き換えられます。
MPLS VPN でサポートされている相互 AS 設定には次のものがあります。
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プロバイダー間 VPN:異なるボーダー エッジ ルータによって接続された、2 つ以上の自律システムを含む MPLS VPN。各自律システムは、eBGP を使用してルートを交換します。自律システム間では、IGP 情報(ルーティング情報)は交換されません。
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BGP 連合:単一の自律システムを複数のサブ自律システムに分割してから、指定された単一の連合として分類した MPLS VPN。ネットワークでは、連合は単一の自律システムとして認識されます。異なる自律システム内のピアは、eBGP セッションを介して通信しますが、これらのピアは iBGP ピアである場合と同様にルート情報を交換できます。
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連合
連合とは、複数のサブ自律システムをグループ化したものです。連合を使用することによって、自律システム内のピア デバイスの合計数を減らすことができます。連合では、自律システムが複数のサブ自律システムに分割され、自律システムに連合識別子が割り当てられます。VPN は、異なる自律システムまたは連合を形成する複数のサブ自律システムで実行される、複数のサービス プロバイダーにまたがることができます。
連合において、各サブ自律システムと他のサブ自律システムとの関係は、フル メッシュになっています。サブ自律システム間の通信は、Open Shortest Path First(OSPF)や Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)などの IGP を使用して行われます。また、各サブ自律システムには、他のサブ自律システムへの EBGP 接続もあります。連合 eBGP(CEBGP)ボーダー エッジ ルータは、指定されたサブ自律システム間で next-hop-self アドレスを転送します。next-hop-self アドレスによって、BGP では、プロトコルでネクスト ホップを選択するのではなく、ネクスト ホップとして指定されたアドレスを使用することが強制されます。
次の 2 つの方法で、異なるサブ自律システムに連合を設定できます。
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next-hop-self アドレスが CEBGP ボーダー エッジ ルータ間でだけ転送されるようにルータを設定します(双方向)。サブ自律システム ボーダーのサブ自律システム(IBGP ピア)では、next-hop-self アドレスは転送されません。各サブ自律システムは、単一の IGP ドメインとして実行されます。ただし、CEBGP ボーダー エッジ ルータ アドレスは、IGP ドメイン内で認識されます。
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next-hop-self アドレスが CEBGP ボーダー エッジ ルータ間(双方向)、およびサブ自律システム ボーダーの iBGP ピア内で転送されるようにルータを設定します。各サブ自律システムは、単一の IGP ドメインとして実行されますが、ドメイン内の PE ルータ間で next-hop-self アドレスの転送もします。CEBGP ボーダー エッジ ルータ アドレスは、IGP ドメイン内で認識されます。
(注) |
連合内の 2 つのサブ自律システム間での eBGP 接続の図で、2 つの自律システムがルートを交換し、パケットを転送する方法を示します。連合内のサブ自律システムでは、ルートの交換およびパケットの転送に同様の方法が使用されます。 |
次の図に、一般的な MPLS VPN 連合設定を示します。この設定の場合:
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2 つの CEBGP ボーダー エッジ ルータは、2 つの自律システム間で VPN-IPv4 アドレスおよびラベルを交換します。
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配布元ルータはネクスト ホップ アドレスおよびラベルを変更して、next-hop-self アドレスを使用します。
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IGP-1 および IGP-2 では、CEBGP-1 と CEBGP-2 のアドレスが認識されます。
この連合設定の特徴は次のとおりです。
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CEBGP ボーダー エッジ ルータは、サブ自律システム間の隣接ピアとして機能します。サブ自律システムは、eBGP を使用してルート情報を交換します。
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各 CEBGP ボーダー エッジ ルータ(CEBGP-1、CEBGP-2)は、ルートを次のサブ自律システムに配布する前に、ルータのラベルを割り当てます。CEBGP ボーダー エッジ ルータは、BGP のマルチプロトコル拡張を使用して、VPN-IPv4 アドレスとしてルートを配布します。ラベルおよび VPN 識別子は、NLRI の一部として符号化されます。
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各 PE および CEBGP ボーダー エッジ ルータは、ルートを再配布する前に、各 VPN-IPv4 アドレス プレフィックスに独自のラベルを割り当てます。CEBGP ボーダー エッジ ルータは、ラベル付き IPV-IPv4 アドレスを交換します。ラベルには、(eBGP ネクストホップ属性の値として)next-hop-self アドレスが含まれています。サブ自律システム内では、CEBGP ボーダー エッジ ルータ アドレスが iBGP ネイバー全体に配布され、2 つの CEBGP ボーダー エッジ ルータが両方の連合で認識されます。
MPLS VPN Inter-AS BGP ラベルの配布
(注) |
このセクションは、Inter-AS over IP トンネルの場合には適用されません。 |
ASBR が、プロバイダー エッジ(PE)ルータの MPLS ラベル付き IPv4 ルートを交換するように MPLS VPN Inter-AS ネットワークを設定できます。ルート リフレクタ(RR)は、マルチホップ マルチプロトコル外部ボーダー ゲートウェイ プロトコル(eBGP)を使用して VPN-IPv4 ルートを交換します。このように Inter-AS システムを設定する方法は、多くの場合 MPLS VPN Inter-AS BGP ラベル配布と呼ばれます。
ASBR が IPv4 ルートおよび MPLS ラベルを交換するように Inter-AS システムを設定すると次の利点が得られます。
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ASBR にすべての VPN-IPv4 ルートを格納する必要がなくなります。ルート リフレクタを使用して VPN-IPv4 ルートを格納し、PE ルータに転送すると、ASBR がすべての VPN-IPv4 ルートを保持し、VPN-IPv4 ラベルに基づいてルートを転送する設定と比較して、改善されたスケーラビリティが得られます。
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ルート リフレクタが VPN-IPv4 ルートを持つようにすることでも、ネットワーク境界での設定は簡素化されます。
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非 VPN コア ネットワークが、VPN トラフィックの中継ネットワークとして動作できます。MPLS ラベルの付いた IPv4 ルートを非 MPLS VPN サービス プロバイダー経由で送信できます。
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隣接ラベル スイッチ ルータ(LSR)間で他のラベル配布プロトコルが必要なくなります。隣接する 2 つの LSR が BGP ピアでもある場合、BGP で MPLS ラベルの配布を実行できます。これら 2 つの LSR 間で、他のラベル配布プロトコルは必要ありません。
IPv4 ルートと MPLS ラベルの交換
(注) |
このセクションは、Inter-AS over IP トンネルの場合には適用されません。 |
VPN サービス プロバイダー ネットワークを設定して、MPLS ラベル付き IPv4 ルートを交換できます。次のように VPN サービス プロバイダー ネットワークを設定できます。
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ルート リフレクタは、マルチホップ マルチプロトコル eBGP を使用して VPN-IPv4 ルートを交換します。この設定では、自律システムをまたがってネクストホップ情報および VPN ラベルが維持されます。
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ローカル PE ルータ(たとえば次の図の PE1)は、リモート PE ルータ(PE2)のルートおよびラベル情報を把握する必要があります。
この情報は、次のいずれかの方法で PE ルータおよび ASBR 間で交換できます。
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内部ゲートウェイ プロトコル(IGP)とラベル配布プロトコル(LDP):ASBR は、eBGP から学習した IPv4 ルートおよび MPLS ラベルを IGP および LDP に再配布できます。IGP および LDP から eBGP への再配布も可能です。
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内部ボーダー ゲートウェイ プロトコル(iBGP)IPv4 ラベル配布:ASBR および PE ルータは、直接 iBGP セッションを使用して、VPN-IPv4 と IPv4 ルートおよび MPLS ラベルを交換できます。
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または、ルート リフレクタが、ASBR から学習した IPv4 ルートおよび MPLS ラベルを VPN の PE ルータに反映できます。この学習した IPv4 ルートおよび MPLS ラベルの反映は、ルート リフレクタと IPv4 ルートおよび MPLS ラベルを交換するように ASBR をイネーブルにすることで実現します。ルート リフレクタは、VPN-IPv4 ルートも VPN の PE ルータに反映します。たとえば、VPN1 では、RR1 は、学習した VPN-IPv4 ルート、および ASBR1 から学習した IPv4 ルートと MPLS ラベルを PE1 に反映します。ルート リフレクタを使用して VPN-IPv4 ルートを格納し、それらを PE ルータおよび ASBR 経由で転送することによって、スケーラブルな設定が可能となります。
BGP ルーティング情報
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宛先の IP アドレスであるネットワーク番号(プレフィックス)。
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ルートがローカル ルータに到達するために通過する他の AS のリスト(自律システム(AS)パス)。リスト内の最初の AS はローカル ルータに最も近いシステムです。リスト内の最後の AS はローカル ルータから最も遠いシステムであり、通常、ルートの始点となる AS です。
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ネクスト ホップなどの、AS パスについての他の情報を提供するパス属性。
BGP メッセージと MPLS ラベル
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オープン メッセージ:ルータがネイバー ルータとの間で TCP 接続を確立すると、ルータ間でオープン メッセージが交換されます。このメッセージには、ルータが属する自律システムの数とメッセージを送信したルータの IP アドレスが含まれています。
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アップデート メッセージ:ルータのルートが新規作成、変更、または切断された場合、ルータはネイバー ルータにアップデート メッセージを送信します。このメッセージには、使用可能なルートの IP アドレスのリストを含む NLRI が含まれます。アップデート メッセージには、使用できなくなったすべてのルートが含まれています。また、アップデート メッセージには、使用可能なパスと使用できないパスの両方のパス属性と長さも含まれています。アップデート メッセージでは、VPN-IPv4 ルートのラベルは RFC 2858 の規定に従って符号化されます。また、アップデート メッセージでは、IPv4 ルートのラベルは RFC 3107 の規定に従って符号化されます。
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キープアライブ メッセージ:ルータ間では、ネイバー ルータがルーティング情報を交換可能であるかどうかを判断するためにキープアライブ メッセージが交換されます。ルータは、定期的にこれらのメッセージを送信します(シスコ ルータのデフォルトは 60 秒です)。キープアライブ メッセージには、ルーティング データは含まれていません。メッセージ ヘッダーのみが含まれています。
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通知メッセージ:ルータでエラーが検出されると、通知メッセージが送信されます。
ルートを使用した MPLS ラベルの送信
BGP(eBGP および iBGP)でルートを配布するときに、そのルートにマッピングされている MPLS ラベルも配布できます。ルートの MPLS ラベル マッピング情報は、ルートについての情報を含む BGP 更新メッセージによって伝送されます。ネクスト ホップが変わらない場合は、ラベルも維持されます。
両方の BGP ルータで show bgp neighbors ip-address コマンドを発行すると、それらのルータでルートとともに MPLS ラベルを送信できるという内容がルータ間で相互にアドバタイズされます。ルータ間で MPLS ラベルを送信可能であると正常にネゴシエーションされると、それらのルータからのすべての発信 BGP アップデートに MPLS ラベルが追加されます。