製品番号:GSR8-CSC=およびGSR8-SFC=
Customer Order Number:DOC-J-784956=
このマニュアルでは、Cisco 12008 GSR(ギガビット スイッチ ルータ)で使用されるClock and
Scheduler Card(CSC;クロック スケジューラ カード)およびSwitch Fabric Card(SFC;スイッチ ファブリック カード)の2種類のスイッチ カードの交換手順について説明します。このマニュアルの内容は、次のとおりです。
• 「安全なインストレーション、静電気防止手順、および必要な工具」
• 「CCO」
このマニュアルは、Cisco 12008 GSRに付属の『 Cisco 12008 Gigabit Switch Router Installation and
Configuration Guide 』(Document Number:78-4953-xx)と併せてご利用ください。
Cisco 12008の上部カード ケージまたは下部カード ケージのスイッチ カードを交換する前に、人身事故または機器の損傷を防ぐために、ここで説明する安全に関する注意事項を確認してください。ここでは、スイッチ カードの交換手順に必要な工具も示します。
作業の安全を守り、機器の損傷を防ぐため、次の注意事項に従ってください。ただし、以下のリストは、作業中に生じる可能性のある危険な状況をすべて網羅しているわけではありません。したがって、スイッチ ルータの電気および電子コンポーネントを扱う場合は、十分に 注意して作業を行なってください 。
• Cisco 12008を移動する前に、必ずすべての電源コードおよびライン カード インターフェイス ケーブルを取り外してください。
• 人が通行する場所には、工具やスイッチ ルータ コンポーネントを置かないでください。
• 作業場所では、危険を伴う作業は一人では行わないでください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
スイッチ ルータの電気機器や電子機器を扱う場合は、次に示す基本的な安全に関する注意事項に従ってください。
• カード ケージまたはその他のスイッチ ルータ内部のコンポーネントを扱う前に、室内の緊急電源遮断スイッチがどこにあるかを確認しておきます。
• 作業場所では、危険を伴う作業は一人では行わないでください。
• 回路の電源が切断されていると思い込まず、電源が切断されていることを確認してから、スイッチ ルータを扱ってください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
また、電話回線または他のネットワーク配線に接続されている機器を取り扱う際には、次の注意事項に従ってください。
警告 雷が発生しているときには、システムに手を加えたり、ケーブルの接続や取り外しを行わないでください。
• 防水設計されていない電話ジャックは、濡れた場所に取り付けないでください。
• 電話回線がネットワーク インターフェイスから切り離されている場合以外、絶縁されていない電話ケーブルや端子には手を触れないでください。
ESD(静電破壊)により、装置や電子回路が損傷を受けることがあります(静電破壊)。静電破壊は回路基板の取り扱いが不適切な場合に発生し、故障または間欠的なシステム障害をもたらします。
回路基板を扱うときは、次の注意事項に従って、静電破壊を防止してください。
• 必ず、静電気防止用リスト ストラップを肌に密着させて着用してください。ストラップの装置側(バナナ ジャック)を、シャーシの左下にあるESDソケットに接続します。
• 故障した回路基板を修理または交換するために工場に返却する場合は、基板を直ちに静電気防止用袋に入れて、静電破壊を防止します。
• リスト ストラップは身体の静電気から機器を保護するだけです。衣服の静電気が電子部品の静電破壊の原因になることがあります。
ここでは、Cisco 12008からCSCおよびSFCを取り外す手順、Cisco 12008にこれらのカードを取り付ける手順、およびこれらのカードの取り付けを確認する手順について説明します。
(注) Cisco 12008スイッチ カードを、インターネット ルータの他のGSRファミリー製品に使用することはできません。
Cisco 12008は電子部品のOnline Insertion and Removal(OIR;ホットスワップ)をサポートしているため、システムの電源を切断しなくても、CSCまたはSFCを取り外したり、取り付けることができます。
(注) Cisco 12008を完全冗長構成にしていない場合(CRCを1つだけ搭載している場合)は、電源装置をオフにしてシステム電源を切断してから、CSCを取り外す必要があります。
CSCまたはSFCを新規に取り付ける場合は、スイッチ ルータのOIR機能を使用することにより、トランスペアレントな方法で新規カードを認識したり、初期化したり、完全に稼働させることができます。
(注) スイッチ ルータのデータ レートをOC-48に維持するためには、スイッチ ルータ内の4つのスイッチ プレーンを常に稼働させる必要があります。5番目の(冗長)スイッチ プレーンを用意して、スイッチ ルータ内の他のスイッチ プレーンが故障した場合に処理を引き継ぐようにすることをお勧めします。
次の手順では、スイッチ カードの取り外しや取り付けは、完全冗長構成で稼働しているCisco 12008に対して行うことを前提としています。
故障したカードを交換する場合、スイッチ ルータでは4つのスイッチ プレーンしか使用できません。交換手順を実行している間にスイッチ プレーンに障害が発生しても、冗長スイッチ プレーンは処理を引き継ぎません。
完全装備されたシステムでは、故障したカードを交換する場合を除き、CSCまたはSFCスロットを空にしないでください。
(注) CSC(または他のカード)を上部カード ケージから取り除いたあとに、カードを取り付けない場合は、ブランク フィラー パネルを取り付けて、スイッチ ルータ ラックの密閉性を維持する必要があります。「ブランク フィラー パネルの取り付けおよび取り外し」を参照してください。
上部カード ケージの中央にある2つの専用スロット(CSC 0およびCSC 1)は、CSC専用です。標準ルータ構成の場合は、上部カード ケージの2つの専用スロットのいずれかにCSCを1枚搭載する必要があります。冗長構成の場合は、隣接スロットに別の(オプションの)CSCを搭載して、いずれかのカードが故障した場合に冗長性を確保することもできます。下部カード ケージには、3枚のSFCを搭載するための専用スロット(SFC 0、SFC 1、およびSFC 2)が3つあります。
Cisco 12008からSFCを取り外す手順は、次のとおりです。
(注) スイッチ ルータ内部のコンポーネントを扱う場合は、事前に静電気防止用リスト ストラップを肌に密着させて着用してください。ストラップの装置側(バナナ ジャック)を、上部カード ケージの左下にあるESDソケットに差し込みます(図1を参照)。
ステップ 1 エア フィルタ アセンブリの両側にある2つのパネル固定ネジを緩めて(図1)、アセンブリを取り外し、脇に置きます。
ステップ 2 カード フレームの金属製の前面プレートを持ち、もう一方の手をカード フレームの底面に当ててカードの重量を支えながら、カードをバックブレーンから外して、スロットから外に引き出します。SFCを静電気防止用袋または静電気防止用カード ラックに保管します。
ステップ 3 カードを修理または交換するために返却する場合は、カードを静電気防止用袋に入れたまま、輸送用返却パッケージに収納します。
Cisco 12008にSFCを取り付ける手順は、次のとおりです。
ステップ 1 新規SFCのカード フレームの前面プレートを片手で持ち、もう一方の手をカード フレームの底面に当てて、カードの重量を支えます。
ステップ 2 カード フレームを水平に保持し、ガイド レールの下にスライドさせて、空きスロットに装着します(図2図2)。カード フレーム下部のタブがシャーシ内部に収まり、SFCがバックプレーンにしっかりと固定されるまで、スライドさせます(図2)。
ステップ 3 エア フィルタ アセンブリをスイッチ ルータに取り付け直して、下部カード ケージを完全に塞ぎます。2つのパネル固定ネジを締めて、アセンブリを所定位置に固定します。
これで、SFCの取り外し手順および取り付け手順は完了です。この手順が完了したら、「スイッチ カードの取り付けの確認」に記載された手順を実行して、新規SFCが稼働することを確認してください。
Cisco 12008からCSCを取り外す手順は、次のとおりです。
(注) スイッチ ルータ内部のコンポーネントを扱う場合は、事前に静電気防止用リスト ストラップを肌に密着させて着用してください。ストラップの装置側(バナナ ジャック)を、上部カード ケージの左下にあるESDソケットに差し込みます。
ステップ 1 カードの上下にあるカード イジェクト レバーの背後の2つの非脱落型ネジを緩めます(図3を参照)。
ステップ 2 イジェクト レバーをつかみ、上方(カードの前面プレートから外側)に回転させて、カードをバックプレーンから外します(図3を参照)。
ステップ 3 イジェクト レバーや金属製のカード フレーム以外に触れないで、カードをスロットから引き出し、静電気防止用袋や静電気防止用カード ラックに保管します(図3を参照)。
ステップ 4 カードを修理または交換するために返却する場合は、カードを静電気防止用袋に入れたまま、輸送用返却パッケージに収納します。
ステップ 5 交換用CSCまたはブランク フィラー パネルを装着します(CSCの取り付けまたはブランク フィラー パネルの取り付けおよび取り外しを参照)。
Cisco 12008にCSCを取り付ける手順は、次のとおりです。
ステップ 1 新規CSCの前面プレートを片手で持ち、もう一方の手をカード フレームの底面に当てて、カードの重量を支えます。
ステップ 2 カードを垂直に保持し、カードのイジェクト レバーがラック上下の固定リップに接触するまで、上部カード ケージの空きスロットに押し込みます(図4を参照)。
ステップ 3 イジェクト レバーをカードの前面プレートの方向に回転させて、固定リップをラックの上下に収め、カードをバックプレーンにしっかりと固定します(図4を参照)。
これで、CSCの取り外し手順および取り付け手順は完了です。この手順が完了したら、「スイッチ カードの取り付けの確認」に記載された手順を実行して、新規CSCが稼働することを確認してください。
新規に取り付けたスイッチ カードが適切に稼働することを確認するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 次のように、CSCの前面プレートにあるLEDを観察します。
• 新規CSCの場合 ― CSCに関する2つのステータスLEDを観察します(図5を参照)。下部(OK)LEDが(グリーンに)点灯している場合、新規CSCは稼働しています。この場合、確認手順は完了です。ただし、上部(FAIL)LEDが(オレンジに)点灯している場合は、新規CSCに障害が発生しています( 表1 を参照)。この場合は、ステップ 3に進んでください。
• 新規SFCの場合 ― SFCステータスを確認する最初の方法(プライマリ)は、CSC前面プレートの下部にあるSFCのステータスLEDを調べることです(図5を参照)。下部LEDが(グリーンに)点灯している場合、搭載されたSFCは稼働しています( 表1 を参照)。エア フィルタ アセンブリを適切な場所に戻せば、確認手順は完了です(ステップ 3を参照)。ただし、上部LEDが(オレンジに)点灯している場合は、搭載された1つまたは複数のSFCに障害が発生しています( 表2 を参照)。この場合は、ステップ 2に進んでください。
ステップ 2 SFCステータスを確認する2番目の方法(セカンダリ)は、各SFCの2つのLEDを調べることです(図6を参照)。各SFCの各対のLEDは、次の情報を提供します。
• 左のLED(OK)が(グリーンに)点灯している場合、対応するカードは稼働しています( 表2 を参照)。
• 右のLED(FAIL)が(オレンジに)点灯している場合、対応するカードに障害が発生しています( 表2 を参照)。この場合は、ステップ 3に進んでください。
ステップ 3 新規スイッチ ファブリックに障害がある場合は、必要に応じて、次の手順を実行してください。
• スロットにカードを装着し直して、LEDを再確認します(ステップ 1およびステップ 2を参照)。
• カードに対応するLEDがカードに障害のあることを示している場合は、カードを新規カードと交換して、確認手順を最初から繰り返します。それでも問題が解決されない場合は、製品を購入された代理店に連絡してください。
• 下部カード ケージに搭載した新規SFCが確認テストに合格した場合は(ステップ 1およびステップ 2にそれぞれ記載されたプライマリLEDおよびセカンダリLEDのステートから判断)、エア フィルタ アセンブリを取り付けて下部カード ケージを塞ぎ、2つの非脱落型ネジで所定位置に固定します。
通常動作時はSFCが見えないため、上記のステップ2では、スイッチ ルータからエア フィルタ アセンブリを取り外して、各SFCのステータスLEDを観察する必要があります。これらのLEDは横に並んで配置されています(スイッチ ルータの前面からSFCを見た場合)。
EXECモードで次のコマンドを入力して、すべてのスイッチ ルータのLEDのステータスを表示することもできます。
CSCがSFCに障害のあることを示している場合には、スイッチ ルータからエア フィルタ アセンブリを取り外して、SFCのステータスLEDを観察し、実際に障害のあるSFCを適切に判別する必要があります。
Cisco 12008は、システム内を冷気が適切に流れるように、完全に密閉する必要があります。ルータを完全に密閉すると、電子コンポーネントの過熱が防止され、システムからのEMI放射が抑制されます。
上部カード ケージの空きスロットを塞ぐために、ブランク フィラー パネルを取り付ける必要があります(図7を参照)。
ブランク フィラー パネルを上部カード ケージに取り付ける手順は、次のとおりです。
ステップ 1 フィラー パネルを持って垂直に保持し、空きスロットに装着します。
ステップ 2 フィラー パネルの上下にある2つの非脱落型ネジを締め、所定位置にしっかりと固定します。
新規カードを取り付けるために、上部カード ケージからブランク フィラー パネルを取り外す必要がある場合は、上記の手順を逆に実行します。
図7 上部カード ケージへのブランク フィラー パネルの取り付け
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CCOは、年中無休24時間体制で利用でき、シスコのお客様およびパートナーに豊富な標準サービスおよび付加価値サービスを提供しています。CCOでは、製品情報、製品マニュアル、ソフトウェア アップデート、リリース ノート、テクニカル チップ、バグ ナビゲータ、コンフィギュレーション ノート、パンフレット、提供サービスなどの情報が得られると共に、共有ファイルおよび許可ファイルにアクセスして、ダウンロードすることができます。
CCOは、キャラクタ ベース バージョンおよびWWWのマルチメディア バージョンの、同時更新される2つのインターフェイスにより、広範囲のユーザに対応しています。キャラクタ ベースのCCOは、Zモデム、Kermit、Xモデム、FTP、インターネット電子メールをサポートしており、狭い帯域幅で情報に簡単にアクセスできます。WWWバージョンのCCOは、写真、図、グラフィック、ビデオなど充実した内容のドキュメント、および関連情報へのハイパーリンクを提供しています。
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