システム起動前の確認
ルータを起動する前に、次の条件に対応していることを確認します。
• ルート スイッチ プロセッサ(RSP)が取り付けられていること。
• オプションのギガビット イーサネット管理ポート ケーブルが装備されていること。
• シャーシが確実に設置されていて、アースされている。
• 電源コードおよびインターフェイス ケーブルが接続されている。
• 端末エミュレーション プログラム(hyperTerminal または同等のもの)がインストールされた PC がコンソール ポートに接続され、起動されていること
• PC の端末エミュレーション プログラムで、9600 ボー、8 データ ビット、1 ストップ ビット、パリティなし、フロー コントロールなしと設定されていること
• アクセス コントロールのためにパスワードが選択されている。
• 取り外し可能なコンポーネントの固定ネジがすべてしっかりと締められていること
• コンソール端末がオンになっている。
• イーサネットおよびシリアル インターフェイスの IP アドレスが確定している。
• 空のカード スロットとカード ベイをカード カバーでふさいでいること。これにより、シャーシ内部の空気流を確保でき、適切な電磁適合性(EMC)を得ることもできます。
Cisco ASR 903 ルータの電源投入
すべてのカード スロットと収納部が塞がっていることを確認してください。空のスロットにはブランクの前面プレートを取り付けます。電源スロットは空の状態にしておかないでください。電源スロットにカバーが付いていない場合、ミッドプレーンの電源ピンの危険電圧に晒される危険があります。
警告 ブランクの前面プレートおよびカバー パネルには、3 つの重要な機能があります。シャーシ内の危険な電圧および電流による感電を防ぐこと、他の装置への電磁干渉(EMI)の影響を防ぐこと、およびシャーシ内の冷気の流れを適切な状態に保つことです。システムは、必ずすべてのカード、前面プレート、前面カバー、および背面カバーを正しく取り付けた状態で運用してください。ステートメント 1029
Cisco ASR 903 ルータの取り付けとケーブルの接続が完了したら、ルータを起動し、次の手順を実行します。
ステップ 1 で説明する手順を使用して DC 電源をアクティブにします。
注意 メッセージが停止し、SYS PWR LED がグリーンで点灯するまでは、キーボードのキーを押さないでください。このときに任意のキーを押すと、メッセージが停止したときに入力された最初のコマンドと解釈されます。その結果、ルータの電源がオフになり、最初からやり直しになる可能性があります。メッセージが停止するまでは数分かかります。
(注) ここに示すのは、表示例です。システム出荷時の設定により、システムの起動方法は異なります。
ステップ 2 初期化プロセスを確認します。システムの起動が完了すると(この処理には数秒かかります)、Cisco ASR 903 ルータ RSP の初期化が開始されます。
例 4-1 デフォルトのシステム ブート イメージのロード
Located rp_super.ppc.nader.5g.evfc.bin
Image size 211681484 inode num 12, bks cnt 51681 blk size 8*512
#######################################################################################
#############################################
Boot image size = 211681484 (0xc9e00cc) bytes
Package header rev 0 structure detected
Calculating SHA-1 hash...done
validate_package: SHA-1 hash:
calculated 479a7d62:6c128ba8:3616b8da:93cb3224:5c1aeb34
expected 479a7d62:6c128ba8:3616b8da:93cb3224:5c1aeb34
PPC/IOS XE loader version: 0.0.3
loaded at: 00800000 0D1E2004
zimage at: 00807673 009B8C69
initrd at: 009B9000 01006219
isord at: 01007000 0D1DF800
avail ram: 00400000 00800000
Uncompressing image... dst: 00000000 lim: 00400000 start: 00807673 size: 001B15F6...done.
Now booting the IOS XE kernel
Use, duplication, or disclosure by the Government is
subject to restrictions as set forth in subparagraph
(c) of the Commercial Computer Software - Restricted
Rights clause at FAR sec. 52.227-19 and subparagraph
(c) (1) (ii) of the Rights in Technical Data and Computer
Software clause at DFARS sec. 252.227-7013.
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http://www.cisco.com/wwl/export/crypto/tool/stqrg.html
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cisco ASR903 processor with 541737K/6147K bytes of memory.
4 Gigabit Ethernet interfaces
32768K bytes of non-volatile configuration memory.
1869396K bytes of physical memory.
7798783K bytes of eUSB flash at bootflash:.
--- System Configuration Dialog ---
Would you like to enter the initial configuration dialog? [yes/no]: no
Press RETURN to get started!
*Feb 19 17:34:27.361: % Error opening nvram:/ifIndex-table No such file or directory
*Feb 19 17:34:28.235: %ASR1000_MGMTVRF-6-CREATE_SUCCESS_INFO: Management vrf Mgmt-intf created with ID 4085, ipv4 table-id 0xFF5, ipv6 table-id 0x1E000001
*Feb 19 17:34:29.720: %PARSER-4-BADCFG: Unexpected end of configuration file.
*Feb 19 17:34:29.809: %NETCLK-5-NETCLK_MODE_CHANGE: Network clock source not available. The network clock has changed to freerun
*Feb 19 17:34:10.138: %CPPHA-7-SYSREADY: F0: cpp_ha: CPP client process FMAN-FP (5 of 5) ready.
*Feb 19 17:34:29.824: %LINK-3-UPDOWN: Interface GigabitEthernet0, changed state to up
*Feb 19 17:34:10.269: %IOSXE-6-PLATFORM: F0: cpp_cp: cpp_mlp_svr_client_bind: cpp_mlp_svr_ifm_init() successful
*Feb 19 17:34:10.362: %CPPHA-7-START: F0: cpp_ha: CPP 0 preparing image /usr/cpp/bin/cpp-mcplo-ucode
*Feb 19 17:34:10.473: %CPPHA-7-START: F0: cpp_ha: CPP 0 startup init image /usr/cpp/bin/cpp-mcplo-ucode
*Feb 19 17:34:14.688: %CPPHA-7-START: F0: cpp_ha: CPP 0 running init image /usr/cpp/bin/cpp-mcplo-ucode
*Feb 19 17:34:14.919: %CPPHA-7-READY: F0: cpp_ha: CPP 0 loading and initialization complete
*Feb 19 17:34:14.919: %CPPHA-6-SYSINIT: F0: cpp_ha: CPP HA system configuration start.
*Feb 19 17:34:15.179: %IOSXE-6-PLATFORM: F0: cpp_cp: Process CPP_PFILTER_EA_EVENT__API_CALL__REGISTER
*Feb 19 17:34:15.286: %CPPHA-6-SYSINIT: F0: cpp_ha: CPP HA system enabled.
*Feb 19 17:34:15.287: %CPPHA-6-SYSINIT: F0: cpp_ha: CPP HA system initializaton complete.
*Feb 19 17:34:30.823: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface GigabitEthernet0, changed state to down
*Feb 19 17:35:12.865: %LINK-5-CHANGED: Interface GigabitEthernet0/0/0, changed state to administratively down
*Feb 19 17:35:12.865: %LINK-5-CHANGED: Interface GigabitEthernet0/0/1, changed state to administratively down
*Feb 19 17:35:12.865: %LINK-5-CHANGED: Interface GigabitEthernet0/0/2, changed state to administratively down
*Feb 19 17:35:12.865: %LINK-5-CHANGED: Interface GigabitEthernet0/0/3, changed state to administratively down
*Feb 19 17:35:13.865: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface GigabitEthernet0/0/0, changed state to down
*Feb 19 17:35:13.865: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface GigabitEthernet0/0/1, changed state to down
*Feb 19 17:35:13.866: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface GigabitEthernet0/0/2, changed state to down
*Feb 19 17:35:13.866: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface GigabitEthernet0/0/3, changed state to down
*Feb 19 17:35:19.167: %ASR1000_OIR-6-REMSPA: SPA removed from subslot 0/0, interfaces disabled
*Feb 19 17:35:19.171: %ASR1000_OIR-6-INSCARD: Card (fp) inserted in slot F0
*Feb 19 17:35:19.171: %ASR1000_OIR-6-ONLINECARD: Card (fp) online in slot F0
*Feb 19 17:35:19.187: %ASR1000_OIR-6-INSCARD: Card (cc) inserted in slot 0
*Feb 19 17:35:19.187: %ASR1000_OIR-6-ONLINECARD: Card (cc) online in slot 0
*Feb 19 17:35:19.189: %ASR1000_OIR-6-INSSPA: SPA inserted in subslot 0/0
*Feb 19 17:35:19.452: %SYS-5-RESTART: System restarted --
Cisco IOS Software, IOS-XE Software (PPC_LINUX_IOSD-ADVENTERPRISEK9-M), Version 12.2(33)XNA, RELEASE SOFTWARE
Technical Support: http://www.cisco.com/techsupport
Copyright (c) 1986-2008 by Cisco Systems, Inc.
Compiled Thu 20-Dec-07 18:10 by mcpre
*Feb 19 17:35:19.455: %SYS-6-BOOTTIME: Time taken to reboot after reload = 78809 seconds
*Feb 19 17:35:19.551: %CRYPTO-6-ISAKMP_ON_OFF: ISAKMP is OFF
*Feb 19 17:35:19.551: %CRYPTO-6-ISAKMP_ON_OFF: ISAKMP is OFF
*Feb 19 17:35:21.669: %DYNCMD-7-CMDSET_LOADED: The Dynamic Command set has been loaded from the Shell Manager
*Feb 19 17:35:22.221: %CRYPTO-6-ISAKMP_ON_OFF: ISAKMP is OFF
ブート プロセス中に、SYSTEM LED を確認します。共有ポート アダプタの LED は不規則に点滅します。ルータが起動すると、ステータス LED はグリーンに点灯し続けます。
前面パネルの LED の確認
前面パネルのインジケータ LED では、起動中の電源、動作、ステータスに関する有益な情報が得られます。LED の詳細については、を参照してください。
ハードウェア構成の確認
ハードウェア機能を表示して確認するには、次のコマンドを入力します。
• show version :システムのハードウェア バージョン、インストールされているソフトウェア バージョン、コンフィギュレーション ファイルの名前とソース、ブート イメージ、および使用されている DRAM、NVRAM、およびフラッシュ メモリの合計サイズを表示します。
• show diag slot :シャーシのアセンブリの IDPROM の情報が表示されます。
ハードウェアとソフトウェアの互換性の確認
Cisco ASR 903 ルータ搭載ハードウェアに対する Cisco IOS ソフトウェアの最低要件を確認するには、Cisco.com の Software Advisor ツールを使用します。このツールでは、個別のハードウェア モジュールやコンポーネントに対する Cisco IOS の最小要件を確認できます。
(注) このツールにアクセスするためには、Cisco.com のログイン アカウントが必要です。
Software Advisor にアクセスするには、Cisco.com で Login をクリックして、サーチ ボックスに Software Advisor と入力し、 G o をクリックします。Software Advisor ツールのリンクをクリックします。
製品シリーズを選択するか、または特定の製品番号を入力して、ハードウェアに必要なソフトウェアの最低要件を検索します。
起動時の Cisco ASR 903 ルータの設定
ここでは、Cisco ASR 903 ルータの基本実行コンフィギュレーションを作成する方法を説明します。
(注) ルータの設定を完了するためには、あらかじめシステム管理者から正しいネットワーク アドレスを入手するか、システム管理者にネットワーク プランを知らせて、アドレスが正しいかどうかを確認する必要があります。
設定プロセスを進める前に、 show version コマンドを入力して、ルータの現在の状態を確認します。 show version コマンドを実行すると、ルータで使用できる Cisco IOS ソフトウェアのバージョン番号が表示されます。
コンフィギュレーションを作成してから変更する方法については、Cisco IOS のコンフィギュレーションおよびコマンド リファレンス ガイドを参照してください。
Cisco ASR 903 ルータをコンソールから設定するには、端末またはターミナル サーバを Cisco ASR 903 ルータ RSP のコンソール ポートに接続する必要があります。管理イーサネット ポートを使用して Cisco ASR 903 ルータを設定するには、ルータの IP アドレスが必要です。
コンソール インターフェイスの使用方法
コンソールを使用してコマンドライン インターフェイスにアクセスする手順は、次のとおりです。
ステップ 1 システムの起動中にプロンプトに対して「No」と入力します。
--- System Configuration Dialog ---
Would you like to enter the initial configuration dialog? [yes/no]: no
ステップ 2 Return
キーを押して、ユーザ EXEC モードを開始します。次のプロンプトが表示されます。
Router>
ステップ 3 ユーザ EXEC モードで、次のように enable コマンドを入力します。
Router> enable
ステップ 4 パスワード プロンプトに、システム パスワードを入力します。システムに有効なパスワードが設定されていない場合、この手順は省略します。次に、 enablepass というパスワードを入力する例を示します。
Password: enablepass
ステップ 5 有効なパスワードが受理されると、「Router#」という表示の特権 EXEC モードのプロンプトが表示されます。
ステップ 6 これで、特権 EXRC モードの CLI へのアクセスが可能になりました。必要なコマンドを入力して、必要なタスクを実行できます。コンソール セッションを終了するには、次のように quit コマンドを入力します。
Router# quit
グローバル パラメータの設定
セットアップ プログラムの初回起動時に、グローバル パラメータを設定する必要があります。これらのパラメータはシステム全体の設定を制御するために使用します。次の手順でグローバル パラメータを入力します。
ステップ 1 コンソール端末をコンソール ポートに接続して、ルータを起動します。
(注) ここに示すのは、出力例です。実際のプロンプトはこれとは異なることがあります。
この情報が表示された場合、ルータは正常に起動しています。
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Software clause at DFARS sec. 252.227-7013.
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--- System Configuration Dialog ---
Would you like to enter the initial configuration dialog? [yes/no]: yes
Press RETURN to get started!
ステップ 2 コンフィギュレーション スクリプトの最初の部分は、システムの初回起動時にだけ表示されます。次回以降の setup 機能の使用時には、次の例のようにシステム コンフィギュレーション ダイアログからスクリプトが始まります。初期設定ダイアログを開始するかという質問が表示されたら、yes と入力します。
Would you like to enter the initial configuration dialog? [yes/no] yes
At any point you may enter a question mark '?' for help.
Use ctrl-c to abort configuration dialog at any prompt.
Default settings are in square brackets '[]'.
Basic management setup configures only enough connectivity for management of the system, extended setup will ask you to configure each interface on the system.
基本管理セットアップでは、システム管理用の接続だけが設定されます。拡張セットアップでは、システムの各インターフェイスも設定する必要があります。グローバル パラメータの設定方法の詳細については、『 Cisco ASR 903 ルータ Software Configuration Guide 』を参照してください。
実行コンフィギュレーションの設定値の確認
入力した設定値を確認するには、 Router#
プロンプトで show running-config コマンドを入力します。
Router# show running-config
設定の変更を検討する場合は、EXEC モードで show startup-config コマンドを使用すると、変更内容の表示、および NVRAM に保存されている情報の表示が可能です。
NVRAM への実行コンフィギュレーションの保存
NVRAM にあるスタートアップ コンフィギュレーションに設定や変更を保存するには、次のように Router# プロンプトで copy running-config startup-config コマンドを入力します。
Router# copy running-config startup-config
このコマンドを使用すると、コンフィギュレーション モードおよびセットアップ機能を使用してルータに作成した設定値が保存されます。この作業を行わないと、作成した設定値は次回のルータ起動時に失われます。
Cisco ASR 903 ルータの安全な電源切断
ここでは、Cisco ASR 903 ルータのシャットダウン方法を示します。シャーシのすべての電源を切る前に、 reload コマンドを発行することを推奨します。これにより、オペレーティング システムによってすべてのファイル システムがクリーンアップされます。リロード処理が完了したら、Cisco ASR 903 ルータの電源を安全に切断できます。
Cisco ASR 903 ルータの電源を安全に停止するには、次の例を参照して手順に従ってください。
ステップ 1 アクセサリ キットに含まれている静電気防止用リスト ストラップの一端を手首に付けます。
ステップ 2 reload コマンドを入力します。
ステップ 3 reload コマンドを確認します。
Proceed with reload? [confirm]
Aug 17 00:06:47.051 R0/0: %PMAN-5-EXITACTION: Process manager is exiting: prs exit with reload chassis code
ステップ 4 reload コマンドを確認したあと、システム ブートストラップ メッセージが表示されるまで、システムの電源を切らずに待機します。
System Bootstrap, Version 12.2(33r)XN2, RELEASE SOFTWARE (fc1)
Technical Support: tap://www.cisco.com/techsupport
Copyright (c) 2008 by cisco Systems, Inc.
Current image running: Boot ROM0
Last reset cause: LocalSoft
ASR1000-RP1 platform with 4194303 Kbytes of main memory
ステップ 5 Cisco ASR 903 ルータから電源コードをすべて取り外します。
a. 回路ブレーカー スイッチの付いた電源の場合は、スイッチをオフ(O)の位置に切り替えます。
b. スタンバイ スイッチの付いた電源の場合は、スタンバイ スイッチをスタンバイ位置に切り替えます。
(注) ルータの電源をオフにしたのち、再度電源をオンにするまで、30 秒以上間隔をあけてください。