この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Network Services Engine(NSE; ネットワーク サービス エンジン)モデル NSE-1 について説明します。内容は次のとおりです。
NSE-1 のコンフィギュレーションおよび Parallel eXpress Forwarding(PXF)のトラブルシューティング(NSE-1 に固有の show コマンドおよび debug コマンドを含む)については、 第 10 章「設定およびトラブルシューティング」 を参照してください。
NSE-1 は、Cisco 7200 VXR ルータ上に限ってサポートされます。NSE-1 は、Cisco uBR7200 VXR ユニバーサル ブロードバンド ルータではサポートされません。
必要最小限のソフトウェア リリース情報については、「ソフトウェア要件」を参照してください。
ここでは、ネットワーク サービス エンジン(NSE)のコンポーネントおよびシステム管理機能について説明します。ネットワーク サービス エンジンは、Cisco 7200 VXR ルータのシステム管理機能を維持して実行します。さらに NSE-1 は、システム メモリおよび環境モニタリング機能を I/O コントローラとの間で共有しています。NSE-1 は、PXF プロセッサを搭載しているため、Network Processing Engine(NPE; ネットワーク処理エンジン)よりパフォーマンスが高くなっています。PXF プロセッサはルーティング プロセッサと連動して、高速化されたパケット スイッチングおよび IP レイヤ 3 フィーチャ処理を提供します。
NSE-1 は、プロセッサ エンジン ボードとネットワーク コントローラ ボードの 2 つのモジュラ ボードで構成されています。NSE-1 は、Cisco 7200 VXR ルータでだけ使用できる構造になっています。
(注) NSE-1 は、物理的には Cisco uBR7200 VXR ユニバーサル ブロードバンド ルータに装着できますが、サポートはされません。
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• Reduced Instruction Set Computing(RISC; 縮小命令セット コンピューティング)マイクロプロセッサ
NSE-1 には、262 MHz の内部クロック速度で動作する RM7000 マイクロプロセッサが搭載されています。
PXF プロセッサは、パラレルな IP マルチパケット処理機能を使用可能にし、ルーティング プロセッサと連動して、高速化されたパケット スイッチングおよび IP レイヤ 3 フィーチャ処理を提供します。
システム コントローラは、プロセッサ、DRAM、および Peripheral Component Interconnect(PCI)ベースのシステム バックプレーン バスを相互接続するためのハードウェア ロジックを提供します。NSE-1 には、2 つのミッドプレーン PCI バスおよび 1 つの I/O コントローラ PCI バスへのプロセッサ アクセスを提供する 1 つのシステム コントローラが搭載されています。また、このシステム コントローラにより、2 つのうちどちらかのミッドプレーン PCI バスを通じてポート アダプタから SDRAM へアクセスできるようになっています。
NSE-1 は、コード、データ、およびパケットのストレージとして SDRAM を使用します。
NSE-1 には、3 レベルのキャッシュがあります。1 次および 2 次キャッシュはマイクロプロセッサに内蔵されています。2 次統合キャッシュはデータおよび命令用です。3 次キャッシュは、2 MB の外部キャッシュです。
• 環境センサー× 2:シャーシから送出される冷気を監視します。
• ブート ROM:Cisco IOS ソフトウェアを起動するためのコードが保存されます。
(注) NSE-1 には、パケット SRAM は搭載されていません。
• コンソールおよび Telnet インターフェイス経由での Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)管理
• データ トラフィックのアカウンティングおよびスイッチング
• ポート アダプタの管理(Online Insertion and Removal(OIR; 活性挿抜)時の認識および初期化を含む)
• キャッシュ:容量の小さい高速アクセス メモリ。現在アクセス中のデータの一時的な保存に使用されます。プロセッサに組み込まれているか、またはプロセッサの近くに搭載されています。
• DIMM:Dual In-line Memory Module; デュアル インライン メモリ モジュール。
• DRAM:Dynamic Random-Access Memory; ダイナミック ランダムアクセス メモリ。
• 命令およびデータ キャッシュ:プロセッサに対する命令、および命令による処理の対象となるデータ。
• 組み込みキャッシュ:プロセッサに組み込まれたキャッシュ。内部キャッシュとも呼ばれます。物理的にプロセッサの外部に位置するキャッシュ メモリは、プロセッサに組み込まれていないので、外部キャッシュと呼ばれる場合があります。
• OTP:One Time Programmable; ワンタイム プログラマブル。
• 1 次、2 次、3 次キャッシュ:プロセッサ コアに対するキャッシュの近さに基づく、階層型のキャッシュ メモリ ストレージ。1 次キャッシュはプロセッサ コアに最も近く、アクセス速度は最速です。2 次キャッシュのアクセスは、1 次キャッシュより遅く、3 次キャッシュより速くなっています。
• RAM:Random-Access Memory; ランダムアクセス メモリ。
• RISC:Reduced Instruction Set Computing; 縮小命令セット コンピューティング。
• SIMM:Single In-line Memory Module; シングル インライン メモリ モジュール。
• SDRAM:Synchronous Dynamic Random-Access Memory; 同期ダイナミック RAM。
• 固定 SDRAM:固定サイズまたは固定数量の SDRAM。交換はできますが、アップグレードはできません。
• SODIMM:Small Outline Dual In-line Memory Module; スモール アウトライン デュアル インライン メモリ モジュール。
• SRAM:Static Random-Access Memory; スタティック RAM。
• 統合キャッシュ:命令キャッシュとデータ キャッシュを組み合わせたもの。たとえば、プロセッサの 1 次キャッシュには命令およびデータ用のキャッシュ メモリが個別にあり、2 次キャッシュは統合キャッシュになっている場合があります。
NSE-1 のメモリ構成を調べるには、show version コマンドを使用します。
次の例では、Cisco 7206 VXR ルータに搭載されている NSE-1 に関する情報を示しています。
表 4-1 に NSE-1 のメモリ仕様、 表 4-2 に NSE-1 のユーザが交換可能なメモリ構成情報を示します。
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ROM モニタ プログラム用の OTP1ROM |
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RM7000 プロセッサ、外部キャッシュ2 |
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