ダウングレードに関するガイドラインおよび制限事項
ダウングレードする前に、次のガイドラインを参照してください。
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クラスタリング用の公式のゼロ ダウンタイム ダウングレードのサポートはありません:ただし場合によっては、ゼロ ダウンタイム ダウングレードが機能します。ダウングレードに関する次の既知の問題を参照してください。この他の問題が原因でクラスタ ユニットのリロードが必要になることもあり、その場合はダウンタイムが発生します。
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クラスタリングを含む 9.9(1) より前のリリースへのダウングレード:9.9(1) 以降では、バックアップの配布が改善されています。クラスタに 3 つ以上のユニットがある場合は、次の手順を実行する必要があります。
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クラスタからすべてのセカンダリ ユニットを削除します(クラスタはプライマリ ユニットのみで構成されます)。
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1 つのセカンダリ ユニットをダウングレードし、クラスタに再参加させます。
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プライマリ ユニットでクラスタリングを無効にします。そのユニットをダウングレードし、クラスタに再参加させます。
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残りのセカンダリ ユニットをダウングレードし、それらを一度に 1 つずつクラスタに再参加させます。
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クラスタサイトの冗長性を有効にする場合は、9.9(1) より前のリリースにダウングレードします:ダウングレードする場合(または 9.9(1) より前のユニットをクラスタに追加する場合)は、サイトの冗長性を無効にする必要があります。そうしないと、古いバージョンを実行しているユニットにダミーの転送フローなどの副作用が発生します。
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クラスタリングおよび暗号マップを使用する場合に 9.8(1) からダウングレードする:暗号マップが設定されている場合に 9.8(1) からダウングレードすると、ゼロ ダウンタイム ダウングレードはサポートされません。ダウングレード前に暗号マップ設定をクリアし、ダウングレード後に設定をもう一度適用する必要があります。
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クラスタリングユニットのヘルスチェックを 0.3 ~ 0.7 秒に設定した状態で 9.8(1) からダウングレードする:(health-check holdtime で)ホールド時間を 0.3 ~ 0.7 秒に設定した後で ASA ソフトウェアをダウングレードすると、新しい設定はサポートされないため、設定値はデフォルトの 3 秒に戻ります。
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クラスタリング(CSCuv82933)を使用している場合に 9.5(2) 以降から 9.5(1) 以前にダウングレードする:9.5(2) からダウングレードする場合、ゼロ ダウンタイム ダウングレードはサポートされません。ユニットがオンラインに戻ったときに新しいクラスタが形成されるように、すべてのユニットをほぼ同時にリロードする必要があります。ユニットが順番にリロードされるのを待つと、クラスタを形成できなくなります。
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クラスタリングを使用する場合に 9.2(1) 以降から 9.1 以前にダウングレードする:ゼロ ダウンタイム ダウングレードはサポートされません。
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9.18 以降からのダウングレードの問題:9.18 では動作が変更され、access-group コマンドがその access-list コマンドの前にリストされます。ダウングレードすると、access-group コマンドはまだ access-list コマンドをロードしていないため拒否されます。以前に forward-reference enable コマンドを有効にしていた場合でも、このコマンドは現在削除されているため同じ結果となります。ダウングレードする前にすべての access-group コマンドを手動でコピーし、ダウングレード後に再入力してください。
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プラットフォームモードでの 9.13/9.14 から 9.12 以前への Firepower 2100 のダウングレードの問題:プラットフォームモードに変換した 9.13 または 9.14 を新規インストールした Firepower 2100 の場合:9.12 以前にダウングレードすると、FXOS で新しいインターフェイスの設定や、既存インターフェイスの編集ができなくなります(9.12 以前ではプラットフォームモードのみがサポートされています)。バージョンを 9.13 以降に戻すか、または FXOS の erase configuration コマンドを使用して設定をクリアする必要があります。この問題は、元々以前のリリースから 9.13 または 9.14 にアップグレードした場合は発生しません。新しいデバイスや再イメージ化されたデバイスなど、新規インストールのみが影響を受けます。(CSCvr19755)
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スマートライセンスの 9.10(1) からのダウングレード:スマートエージェントの変更により、ダウングレードする場合、デバイスを Cisco Smart Software Manager に再登録する必要があります。新しいスマート エージェントは暗号化されたファイルを使用するので、古いスマート エージェントが必要とする暗号化されていないファイルを使用するために再登録する必要があります。
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PBKDF2(パスワードベースのキー派生関数 2)ハッシュをパスワードで使用する場合に 9.5 以前のバージョンにダウングレードする:9.6 より前のバージョンは PBKDF2 ハッシュをサポートしていません。9.6(1) では、32 文字より長い enable パスワードおよび username パスワードで PBKDF2 ハッシュを使用します。9.7(1) では、すべての新しいパスワードは、長さに関わらず PBKDF2 ハッシュを使用します(既存のパスワードは引き続き MD5 ハッシュを使用します)。ダウングレードすると、enable パスワードがデフォルト(空白)に戻ります。ユーザー名は正しく解析されず、username コマンドが削除されます。ローカルユーザーをもう一度作成する必要があります。
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ASA 仮想 用のバージョン 9.5(2.200) からのダウングレード:ASA 仮想 はライセンス登録状態を保持しません。license smart register idtoken id_token force コマンドで再登録する必要があります(ASDM の場合、[Configuration] > [Device Management] > [Licensing] > [Smart Licensing] ページで [Force registration] オプションを使用)。Smart Software Manager から ID トークンを取得します。
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元のトンネルがネゴシエートした暗号スイートをサポートしないソフトウェアバージョンをスタンバイ装置が実行している場合でも、VPN トンネルがスタンバイ装置に複製されます:このシナリオは、ダウングレード時に発生します。その場合、VPN 接続を切断して再接続してください。