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目次
この章では、VSAN トランキングの設定方法について説明します。
この章は、次の項で構成されています。
VSAN トランキングにより、相互接続ポートは複数の VSAN でフレームを送受信できます。 トランキングは E ポートおよび F ポートでサポートされます。
VSAN トランキングは、仮想ファイバ チャネル インターフェイスでサポートされます。
VSAN トランキング機能には、次の制限事項があります。
E ポート間で VSAN が正しく設定されなかった場合、2 つの VSAN でトラフィックが結合される(その結果、2 つの VSAN が一致しなくなる)などの問題が発生します。 VSAN トランキング プロトコルは、VSAN インターフェイスを ISL の両端で検証し、VSAN の結合を防ぎます(次の図を参照)。
この例では、トランキング プロトコルが潜在的な VSAN のマージを検出し、関連ポートを分離します。
2 つの Cisco SAN スイッチの間にサードパーティ製スイッチが配置されている場合、トランキング プロトコルは VSAN の結合を検出できません(次の図を参照)。
VSAN 2 と VSAN 3 は、ネーム サーバおよびゾーン アプリケーションにおいてオーバーラップするエントリによって事実上結合されます。 Cisco MDS 9000 Fabric Manager は、このようなトポロジの検出に役立ちます。
トランキング プロトコルは、E ポートおよび TE ポート動作にとって重要です。 トランキング プロトコルは、次の機能をサポートします。
デフォルトでは、VSAN トランキング プロトコルはイネーブルです。 トランキング プロトコルがスイッチでディセーブルの場合、そのスイッチのポートは新規トランク コンフィギュレーションを適用できません。 既存のトランク設定は影響を受けません。TE ポートは引き続きトランク モードで機能しますが、トランキング プロトコルがイネーブルのときに事前にネゴシエートした VSAN のトラフィックだけをサポートします。 このスイッチに直接接続している他のスイッチも同様に接続インターフェイスで影響を受けます。 非トランキング ISL 間の異なるポート VSAN からのトラフィックを統合する必要がある場合、トランキング プロトコルをディセーブルにします。
VSAN トランキングを設定する場合、次の点に注意してください。
VSAN トランキング プロトコルをイネーブルまたはディセーブルに設定できます。
デフォルトでは、すべてのファイバ チャネルでトランク モードはイネーブルです。 ただし、トランク モード設定は E ポート モードでしか有効になりません。 トランク モードを on(イネーブル)、off(ディセーブル)、または auto(自動)に設定できます。 デフォルトのトランク モードは on です。 リンクの両端のトランク モード設定によって、両端のリンクおよびポート モードのトランキング ステートが決まります(次の表を参照)。
トランク モードの設定 |
最終的なステートとポート モード |
||
---|---|---|---|
スイッチ 1 |
スイッチ 2 |
トランキング ステート |
ポート モード |
on |
auto または on |
トランキング(EISL) |
TE ポート |
off |
auto、on、または off |
トランキングなし(ISL) |
E ポート |
auto |
auto |
トランキングなし(ISL) |
E ポート |
Cisco SAN スイッチでの推奨設定は、トランクの一方が Auto、反対側が On 設定です。
![]() (注) |
サードパーティ製のスイッチに接続されている場合、トランク モード設定は作用しません。 スイッチ間リンク(ISL)は常にトランキング ディセーブルのステートです。 |
トランク モードを設定できます。
次に、トランク モードで vFC インターフェイスを設定する例を示します。
switch# configure terminal switch#(config)# vfc 200 switch(config-if)# switchport trunk mode on
次に、トランク モードで vFC インターフェイス 200 の出力例を示します。
switch(config-if)# show interface vfc200 vfc200 is trunking (Not all VSANs UP on the trunk) Bound interface is Ethernet1/3 Hardware is Virtual Fibre Channel Port WWN is 20:c7:00:0d:ec:f2:08:ff Peer port WWN is 00:00:00:00:00:00:00:00 Admin port mode is E, trunk mode is on snmp link state traps are enabled Port mode is TE Port vsan is 1 Trunk vsans (admin allowed and active) (1-6,10,22) Trunk vsans (up) () Trunk vsans (isolated) () Trunk vsans (initializing) (1-6,10,22) 5 minute input rate 0 bits/sec, 0 bytes/sec, 0 frames/sec 5 minute output rate 0 bits/sec, 0 bytes/sec, 0 frames/sec 0 frames input, 0 bytes 0 discards, 0 errors 0 frames output, 0 bytes 0 discards, 0 errors last clearing of "show interface" counters never Interface last changed at Mon Jan 18 10:01:27 2010
各ファイバ チャネル インターフェイスには、対応付けられたトランク許可 VSAN リストがあります。 TE ポート モードでは、フレームはこのリストに指定された 1 つまたは複数の VSAN で送受信されます。 デフォルトでは、完全な VSAN 範囲(1 ~ 4093)がトランク許可リストに含まれます。
スイッチに設定されたアクティブな状態の VSAN の共通のセットは、インターフェイスのトランク許可 VSAN リストに含まれ、allowed-active VSAN と呼ばれます。 トランキング プロトコルは、ISL の両端で allowed-active VSAN のリストを使用して、トラフィックが許可される通信可能な VSAN のリストを判別します。
次の図では、トランク許可 VSAN のデフォルト設定でスイッチ 1 は VSAN 1 ~ 5、スイッチ 2 は VSAN 1 ~ 3、スイッチ 3 は VSAN 1、2、4、および 5 が設定されています。 3 つすべてのスイッチに設定された VSAN はすべて、allowed-active です。 ただし、次に示すように、ISL の両端における allowed-active VSAN の共通のセットのみが通信可能になります。
allowed-active リストから選択した VSAN セットを設定して、トランキング ISL に指定された VSAN へのアクセスを制御できます。
上の図を使用する例として、インターフェイスごとに許可 VSAN のリストを設定できます(次の図を参照)。 たとえば、スイッチ 1 に接続された ISL の許可 VSAN リストから VSAN 2 と VSAN 4 を削除する場合、各 ISL の通信可能な VSAN リストは次のようになります。
したがって、VSAN 2 だけがスイッチ 1 からスイッチ 3、さらにスイッチ 2 にルーティングできます。
インターフェイスに VSAN の許可アクティブ リストを設定できます。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | interface vfc vfc-id 例: switch(config)# interface vfc 4 |
指定されたインターフェイスを設定します。 |
ステップ 3 | switchport trunk allowed vsan vsan-id - vsan-id 例: switch(config-if)# switchport trunk allowed vsan 35-55 |
指定された VSAN 範囲の許可リストを変更します。 |
ステップ 4 | switchport trunk allowed vsan add vsan-id 例: switch(config-if)# switchport trunk allowed vsan add 40 |
指定された VSAN を新しい許可リストに追加します。 |
ステップ 5 | no switchport trunk allowed vsan vsan-id - vsan-id 例: switch(config-if)# no switchport trunk allowed vsan 61-65 |
指定された VSAN 範囲を削除します。 |
ステップ 6 | no switchport trunk allowed vsan add vsan-id 例: switch(config-if)# no switchport trunk allowed vsan add 40 |
追加された許可リストを削除します。 |
show interface コマンドを EXEC モードから呼び出して、TE ポートの VSAN トランキング設定を表示します。 引数を入力せずに、このコマンドを実行すると、スイッチに設定されたすべてのインターフェイスの情報が表示されます。
次に、ファイバ チャネル インターフェイスのトランク モードを表示する例を示します。
switch# show interface vfc33
vfc33 is up
Hardware is Fibre Channel, SFP is short wave laser w/o OFC (SN)
Port WWN is 20:83:00:0d:ec:6d:78:40
Peer port WWN is 20:0c:00:0d:ec:0d:d0:00
Admin port mode is auto, trunk mode is on
...
次に、ファイバ チャネル インターフェイスのトランク プロトコルを表示する例を示します。
switch# show trunk protocol
Trunk protocol is enabled
次に、すべてのトランク インターフェイスの VSAN 情報を表示する例を示します。
switch# show interface trunk vsan 1-1000
vfc31 is not trunking
...
vfc311 is trunking
Belongs to san-port-channel 6
Vsan 1 is up, FCID is 0xef0000
Vsan 2 is up, FCID is 0xef0000
...
san-port-channel 6 is trunking
Vsan 1 is up, FCID is 0xef0000
Vsan 2 is up, FCID is 0xef0000
次の表は、VSAN トランキング パラメータのデフォルト設定をリスト表示しています。
パラメータ |
デフォルト |
---|---|
スイッチ ポートのトランク モード |
On |
許可 VSAN リスト |
1 ~ 4093 のユーザ定義の VSAN ID |
トランキング プロトコル |
イネーブル |