IE 3010 スイッチ アラームの概要
スイッチ ソフトウェアは、ポート単位またはスイッチ単位でスイッチの状態をモニタします。スイッチまたはポートの現在の状態と設定されているパラメータとが一致しない場合、スイッチ ソフトウェアはアラームを発生させるかシステム メッセージを表示します。デフォルトでは、スイッチ ソフトウェアは、システム メッセージ ロギング ファシリティ(syslog ファシリティ)にシステム メッセージを送信します。また、簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)トラップを SNMP サーバに送信するようにスイッチを設定することもできます。アラーム リレーを使用すると、外部のアラーム デバイスをトリガーするようにスイッチを設定できます。アラームの設定方法の詳細については、「IE 3010 スイッチ アラームの設定」を参照してください。
• 「グローバル ステータス モニタリング アラーム」
• 「FCS エラー ヒステリシスしきい値」
• 「ポート ステータス モニタリング アラーム」
• 「アラーム発生のオプション」
グローバル ステータス モニタリング アラーム
スイッチは、グローバル アラームまたはファシリティ アラームと呼ばれる、温度と電源装置の状態に関連するアラームを処理します。
表 3-1 グローバル ステータス モニタリング アラーム
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電源装置アラーム |
スイッチは、デュアル電源装置レベルをモニタします。2 つの電源がスイッチにインストールされている場合は、1 つの電源に障害が発生するとアラームが発生します。両方の電源装置が稼働状態になると、アラームは自動的にクリアされます。電源装置アラームをハードウェア リレーに接続するように設定できます。詳細については、「電源装置アラームの設定」を参照してください。 |
温度アラーム |
スイッチは、スイッチ内部の環境条件をモニタする温度センサーを 2 つ備えています。 • プライマリ アラームは、低温時(-20 °C)および高温時(95 °C)で、発生し自動的にイネーブルになります。これをディセーブルにはできません。デフォルトでは、プライマリ温度アラームはメジャー リレーに関連付けられています。 • セカンダリ アラームは、設定されている高温と低音の温度しきい値よりシステムの温度が高くなった場合もしくは低くなった場合に発生します。デフォルトでは、セカンダリ アラームはディセーブルになっています。 詳細については、「スイッチの温度アラームの設定」を参照してください。 |
FCS エラー ヒステリシスしきい値
イーサネット標準コールの最大ビット エラー レートは 10-8 です。ビット エラー レートの範囲は 10-6 ~ 10-11 です。ビット エラー レートをスイッチに入力するには、正の指数を使用します。ビット エラー レートを 10-9 に設定する場合、指数の値として 9 を入力します。デフォルトの FCS ビット エラー レートは 10-8 です。
実際のビット エラー レートが設定値付近を変動する場合に、FCS エラー ヒステリシスしきい値を設定することによってアラームの切り替えを防ぐことができます。ヒステリシスしきい値は、アラーム設定しきい値に対するアラーム クリアしきい値の値を比率(%)で定義します。
たとえば、FCS ビット エラー レートのアラーム値が 10-8 に設定されている場合、この値がアラーム設定しきい値です。アラーム クリアしきい値を 5*10-10 に設定するには、ヒステリシス、つまり値 h を次のように設定します。
h = アラーム クリアしきい値 / アラーム設定しきい値
h = 5*10-10 / 10-8 = 5*10-2 = 0.05 = 5%
FCS ヒステリシスしきい値は、スイッチのすべてのポートに適用されます。指定できる範囲は 1 ~ 10% です。デフォルト値は 10% です。詳細については、「FCS Bit Error Rate アラームの設定」を参照してください。
ポート ステータス モニタリング アラーム
スイッチでは、イーサネット ポートのステータスをモニタし、 表 3-2 に示すアラームに基づくアラーム メッセージを生成することもできます。ユーザの時間と手間を省くため、スイッチはアラーム プロファイルを使用した変更可能なアラーム設定をサポートしています。プロファイルを複数作成し、各イーサネット ポートに 1 つずつ割り当てることができます。
アラーム プロファイルを使用すると、ポートのアラーム条件をイネーブルまたはディセーブルにしたり、1 つまたは両方のアラーム リレーにアラーム条件を関連付けたりできます。また、アラーム プロファイルを使用してアラーム条件を設定すると、アラーム トラップを SNMP サーバに送信することや、システム メッセージを Syslog サーバに送信することもできます。出荷時の設定(デフォルト)では、すべてのインターフェイスにアラーム プロファイル defaultPort が適用されています。
(注) 1 つのリレーに対し複数のアラームを関連付けることも、両方のリレーに対し 1 つのアラームを関連付けることもできます。
表 3-2 に、ポート ステータス モニタリング アラームの一覧、その説明、および機能を示します。各障害には、Cisco IOS システム エラー メッセージ重大度に基づく重大度が割り当てられています。
表 3-2 ポート ステータス モニタリング アラーム
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Link Fault アラーム |
ポートの物理層に問題があり、データ伝送の信頼性が低い場合、スイッチは Link Fault アラームを生成します。一般的なリンク障害は信号またはクロック消失です。リンク障害がクリアされると、Link Fault アラームも自動的にクリアされます。このアラームの重大度は、レベル 3、エラー状態です。 |
Port not Forwarding アラーム |
ポートでパケット転送が行われていない場合、スイッチは Port not Forwarding アラームを生成します。ポートでパケット転送が開始されると、このアラームは自動的にクリアされます。このアラームの重大度は、レベル 4、警告です。 |
Port not Operating アラーム |
起動時のセルフテスト中にポート障害が発生すると、スイッチは Port not Operating アラームを生成します。発生した Port not Operating アラームは、スイッチの再起動時にポートが動作可能である場合にだけ、クリアされます。このアラームの重大度は、レベル 3、エラー状態です。 |
FCS Bit Error Rate アラーム |
設定されている FCS ビット エラー レートに実際のレートが近づくと、スイッチは FCS Bit Error Rate アラームを生成します。各ポートの FCS ビット エラー レートは、インターフェイス コンフィギュレーション CLI を使用して設定できます。詳細については、「FCS Bit Error Rate アラームの設定」を参照してください。このアラームの重大度は、レベル 3、エラー状態です。 |
アラーム発生のオプション
スイッチでは、次のアラーム発生方法がサポートされています。
• 設定可能なリレー
スイッチは、1 つの独立したアラーム リレーを備えています。アラーム リレーは、グローバル ステータスおよびポート ステータスの状態によって発生させることができます。リレーを設定すると、外部のアラーム装置(ベル、ライト、その他の信号装置など)に障害信号を送信できます。任意のアラーム条件を、アラーム リレーに関連付けることができます。各障害には、Cisco IOS システム エラー メッセージ重大度に基づく重大度が割り当てられています。
リレーを設定する方法については、「IE 3010 スイッチ アラームの設定」を参照してください。
• SNMP トラップ
SNMP は、マネージャとエージェント間の通信のメッセージ フォーマットを提供するアプリケーションレイヤ プロトコルです。SNMP システムは、SNMP マネージャ、SNMP エージェント、および管理情報ベース(MIB)で構成されます。
snmp-server enable traps コマンドを変更すると、アラーム トラップを SNMP サーバに送信できるようになります。アラーム プロファイルを使用して、SNMP アラーム トラップを送信するための環境またはポート ステータス アラーム条件を設定できます。詳細については、「SNMP トラップのイネーブル化」を参照してください。
• Syslog メッセージ
アラーム プロファイルを使用すると、システム メッセージを Syslog サーバに送信できます。詳細については、「IE 3010 スイッチ アラームの設定」を参照してください。
IE 3010 の外部アラームの設定
スイッチの前面パネル上のアラーム入力ポートに対して、ドア、温度計、火災報知機といった、ご使用の環境内に存在する外部デバイスからのアラーム入力を最大 4 つまで接続できます。
図 3-1 アラーム ポートのピン割り当て
各アラーム入力に対して、アラームをトリガーするための開回路または閉回路を設定し、また、アラームの重大度を設定できます。アラームをトリガーすると、システム メッセージが生成されます。アラームの記述名を入力すると、その名前がシステム メッセージ内に表示されます。アラームがトリガーされると、LED ディスプレイも点灯します(LED は通常はオフになっており、これはアラームがないことを意味しています)。LED の詳細については、『 Cisco IE 3010 Switch Hardware Installation Guide 』を参照してください。
アラーム トリガーの設定は、 open か closed のいずれかとなります。設定しない場合、回路が閉じるとアラームがトリガーされます。
• open とは、接点(通常は閉接点)を介して電流が流れている通常の状態を意味します。電流の流れが停止すると、アラームが生成されます。
• closed とは、接点(通常は開接点)を介して電流が流れていないことを意味します。電流が流れると、アラームが生成されます。
アラーム重大度を minor 、 major 、または critical に設定できます。重大度はアラーム メッセージに表示され、また、重大度によって、アラームがトリガーされたときの LED の色も設定されます。LED は、マイナー アラームの場合はオレンジ、メジャー アラームの場合は赤で点灯し、クリティカル アラームの場合は赤で点滅します。設定されていない場合、デフォルトのアラームの重大度は minor になります。
アラーム接点を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
alarm contact contact-number description string |
(任意)アラーム接点番号の説明を設定します。 • contact-number の値は 1 ~ 4 です。 • 説明の文字列は 80 文字までの英数字で指定し、この文字列は、生成されるすべてのシステム メッセージに表示されます。 |
ステップ 3 |
alarm contact { contact-number | all } { severity { critical | major | minor } | trigger { closed | open }} |
アラーム接点番号またはすべての接点番号の、トリガーおよび重大度を設定します。 • 接点番号(1 ~ 4)を入力するか、すべて( all )のアラームを設定することを指定します。アラーム接点のピン割り当てについては、図 3-1 を参照してください。 • severity には、 critical 、 major 、または minor を入力します。重大度を設定しない場合、デフォルトは minor となります。 • trigger には、 open または closed を入力します。トリガーを設定しない場合、回路が closed のときにアラームがトリガーされます。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show env alarm-contact |
設定されたアラーム接点を表示します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
アラームの説明を削除するには、 no alarm contact contact-number description 特権 EXEC コマンドを入力します。アラームの重大度を minor (デフォルト)に設定するには、 no alarm contact { contact-number | all } severity を入力します。アラーム接点のトリガーを closed (デフォルト)に設定するには、 no alarm contact { contact-number | all } trigger を入力します。
アラーム設定およびステータスを確認するには、 show env alarm-contact 特権 EXEC コマンドを入力します。
アラーム コマンドの詳細については、このリリースのコマンド リファレンスを参照してください。
(注) 本スイッチでは、これらのアラームの CISCO-ENTITY-ALARM-MIB がサポートされています。
次に、 door sensor という名前のアラーム入力 2 を、ドアの回路が閉じたときにメジャー アラームをアサートするように設定し、次に、すべてのアラームのステータスおよび設定を表示する例を示します。
Switch(config)# alarm contact 2 description door sensor
Switch(config)# alarm contact 2 severity major
Switch(config)# alarm contact 2 trigger closed
Switch(config)# show env alarm-contact
Switch# show env alarm-contact
Description: flood sensor
IE 3010 スイッチ アラームの設定
• 「デフォルトのスイッチ アラーム設定」
• 「電源装置アラームの設定」
• 「スイッチの温度アラームの設定」
• 「FCS Bit Error Rate アラームの設定」
• 「アラーム プロファイルの設定」
• 「SNMP トラップのイネーブル化」
デフォルトのスイッチ アラーム設定
表 3-3 デフォルトのスイッチ アラーム設定
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グローバル |
電源装置アラーム |
スイッチのシングル電源モードの場合にイネーブルになります。アラームはありません。 デュアル電源装置モードの場合、デフォルトのアラーム通知として、システム メッセージがコンソールに表示されます。 |
プライマリ温度アラーム |
スイッチ温度が最高 95 oC から最低 -20oC の範囲のときにイネーブルになります。 プライマリ スイッチの温度アラームはメジャー リレーに関連付けられています。 |
セカンダリ温度アラーム |
ディセーブル。 |
ポート |
Link fault アラーム |
すべてのインターフェイスでディセーブル。 |
Port not forwarding アラーム |
すべてのインターフェイスでディセーブル。 |
Port not operating アラーム |
すべてのインターフェイスでイネーブル。 |
FCS bit error rate アラーム |
すべてのインターフェイスでディセーブル。 |
電源装置アラームの設定
電源の存在は、動的に検出されます。スイッチの電源情報を表示するには、特権 EXEC モードまたはユーザ EXEC モードで show env power コマンドを使用します。
電源装置アラームをリレーに関連付けるには、alarm facility power-supply グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。電源装置アラームに関連付けたすべてのアラームとトラップを、Syslog サーバおよび SNMP サーバに送信するように設定することもできます。
電源装置アラームをリレーに関連付けるには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
alarm facility power-supply relay major |
電源装置アラームをリレーに関連付けます。 |
ステップ 3 |
alarm facility power-supply notifies |
電源装置アラーム トラップを SNMP サーバに送信します。 |
ステップ 4 |
alarm facility power-supply syslog |
電源装置アラーム トラップを Syslog サーバに送信します。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
show alarm settings |
設定を確認します。 |
ステップ 7 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
デフォルトの電源装置アラームをディセーブルにするには、 alarm facility power-supply disable グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
リレー、Syslog サーバ、または SNMP サーバへのアラーム送信をディセーブルにするには、no alarm facility power-supply relay、no alarm facility power-supply notifies、no alarm facility power-supply syslog の各グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
(注) notifies コマンドを使用してアラーム トラップを SNMP サーバに送信するには、まず snmp-server enable traps alarms グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して SNMP サーバをセットアップする必要があります。 「SNMP トラップのイネーブル化」 を参照してください。
次に、電源装置モニタリング アラームをメジャー リレーに設定する例を示します。
Switch(config) # alarm facility power-supply relay major
スイッチのプライマリ温度しきい値の設定
alarm facility temperature primary グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、プライマリ温度モニタリング アラームの低温しきい値および高温しきい値を設定できます。
高温しきい値を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
alarm facility temperature primary high threshold |
プライマリ高温しきい値を設定します。しきい値は、-150 °C ~ 300 °C の範囲に設定します。 |
ステップ 3 |
alarm facility temperature primary low threshold |
プライマリ低温しきい値を設定します。しきい値は、-200 °C ~ 250 °C の範囲に設定します。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show alarm settings |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
温度モニタリング アラーム設定を削除してデフォルト設定に戻すには、 no alarm facility temperature primary high threshold グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、プライマリ温度モニタリング アラーム設定を削除してデフォルト設定に戻す例を示します。
Switch(config) # no alarm facility temperature primary high 45
スイッチのセカンダリ温度しきい値の設定
alarm facility temperature secondary グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、セカンダリ温度モニタリング アラームの低温しきい値および高温しきい値を設定できます。
低温しきい値を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
alarm facility temperature secondary high threshold |
セカンダリ高温しきい値を設定します。しきい値は、-150 °C ~ 300 °C の範囲に設定します。 |
ステップ 3 |
alarm facility temperature secondary low threshold |
セカンダリ低温しきい値を設定します。しきい値は、-200 °C ~ 250 °C の範囲に設定します。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show alarm settings |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
セカンダリ温度しきい値アラームをディセーブルにするには、 no alarm facility temperature secondary threshold グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、セカンダリ温度しきい値アラームをディセーブルにする例を示します。
Switch(config) # no alarm facility temperature secondary 45
温度アラームのリレーへの関連付け
デフォルトでは、プライマリ温度アラームはリレーに関連付けられています。alarm facility temperature グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、SNMP トラップまたは Syslog メッセージにプライマリ温度アラームを関連付けたり、リレー、SNMP トラップ、または Syslog メッセージにセカンダリ温度アラームを関連付けたりできます。
(注) スイッチのシングル リレーは、メジャー リレーと呼ばれます。
特権 EXEC モードから、次の手順に従ってプライマリ温度アラームまたはセカンダリ温度アラームをリレーに関連付けます。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
alarm facility temperature { primary | secondary } relay major |
プライマリ温度アラームまたはセカンダリ温度アラームをリレーに関連付けます。 |
ステップ 3 |
alarm facility temperature { primary | secondary } notifies |
プライマリ温度アラーム トラップまたはセカンダリ温度アラーム トラップを SNMP サーバに送信します。 |
ステップ 4 |
alarm facility temperature { primary | secondary } syslog |
プライマリ温度アラーム トラップまたはセカンダリ温度アラーム トラップを Syslog サーバに送信します。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
show alarm settings |
設定を確認します。 |
ステップ 7 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
(注) notifies コマンドを使用してアラーム トラップを SNMP サーバに送信するには、まず snmp-server enable traps alarms グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して SNMP サーバをセットアップする必要があります。「SNMP トラップのイネーブル化」を参照してください。
セカンダリ温度アラームをディセーブルにするには、 no alarm facility temperature secondary を使用します。
次に、高温しきい値を 45oC にして、セカンダリ温度アラームをメジャー リレーに設定する例を示します。このアラームに関連付けられたすべてのアラームとトラップは、Syslog サーバと SNMP サーバに送信されます。
Switch(config) # alarm facility temperature secondary high 45
Switch(config) # alarm facility temperature secondary relay major
Switch(config) # alarm facility temperature secondary syslog
Switch(config) # alarm facility temperature secondary notifies
次に、1 番めの(プライマリ)温度アラームをメジャー リレーに設定する例を示します。このアラームに関連付けられたすべてのアラームとトラップは、Syslog サーバに送信されます。
Switch(config) # alarm facility temperature primary syslog
Switch(config) # alarm facility temperature primary relay major
FCS エラーしきい値の設定
設定されているレートに実際のレートが近づくと、スイッチは FCS Bit Error Rate アラームを生成します。FCS エラーしきい値を設定するには、fcs-threshold インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
ポートのビット エラー レート値を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
設定するインターフェイスを入力して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
fcs-threshold value |
FCS エラー レートを設定します。 value に 6 ~ 11 の範囲の値を指定することにより、最大ビット エラー レート 10-6 ~ 10-11 を設定できます。 デフォルトの FCS ビット エラー レートは 10-8 です。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show fcs-threshold |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
デフォルトの FCS しきい値に戻すには、no fcs-threshold インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、ポートの FCS ビット エラー レートを 10-10 に設定する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# interface fastethernet1/1
Switch(config-if) # fcs-threshold 10
FCS エラー ヒステリシスしきい値の設定
実際のビット エラー レートが設定値付近を変動する場合に、ヒステリシスを設定することによってアラームの切り替えを防ぐことができます。FCS エラー ヒステリシスしきい値を設定するには、alarm facility fcs-hysteresis グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
(注) FCS ヒステリシスしきい値は、IE 3010 スイッチのすべてのポートに適用されます。
特権 EXEC モードから、次の手順に従って、スイッチに対する FCS エラー ヒステリシスしきい値を設定します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
alarm facility fcs-hysteresis percentage |
スイッチのヒステリシスをパーセント値で設定します。 percentage に指定できる範囲は 1 ~ 10 です。デフォルト値は 10% です。 |
ステップ 3 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show running config |
設定を確認します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
FCS エラー ヒステリシスしきい値をデフォルト値に設定するには、 no alarm facility fcs-hysteresis コマンドを使用します。
(注) show running config コマンドを使用すると、デフォルト値以外の FCS エラー ヒステリシスが表示されます。
次に、FCS エラー ヒステリシスを 5% に設定する例を示します。
Switch(config)# alarm facility fcs-hysteresis 5
アラーム プロファイルの作成または変更
alarm profile グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、アラーム プロファイルを作成したり、既存のプロファイルを変更したりできます。新しいアラーム プロファイルを作成した時点では、いずれのアラームもイネーブルになっていません。
(注) defaultPort プロファイルでイネーブルになるアラームは、Port not Operating アラームだけです。
特権 EXEC モードから、次の手順に従ってアラーム プロファイルを作成します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
alarm profile name |
新しいプロファイルを作成するか、既存のプロファイルを指定して、アラーム プロファイル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
alarm alarm-id |
特定アラームのアラーム パラメータを追加または変更します( 表 3-4 を参照)。指定できる値は 1 ~ 4 です。スペースで区切ることにより、複数のアラーム ID を入力できます。 |
ステップ 4 |
notifies alarm-id |
(任意)SNMP トラップを SNMP サーバに送信するようにアラームを設定します。 |
ステップ 5 |
relay-major alarm-id |
(任意)アラーム トラップをリレーに送信するようにアラームを設定します。 |
ステップ 6 |
syslog alarm-id |
(任意)アラーム トラップを Syslog サーバに送信するようにアラームを設定します。 |
ステップ 7 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 8 |
show alarm profile name |
設定を確認します。 |
ステップ 9 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
アラーム プロファイルを削除するには、no alarm profile name グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次の例では、リンク ダウン(alarmList ID 3)アラームがイネーブルになっているファスト イーサネット ポートのアラーム プロファイル fastE を作成または変更します。リンク ダウン アラームはメジャー リレーに接続されています。また、このアラームは、SNMP サーバに通知を、Syslog サーバにシステム メッセージを送信します。
Switch(config)# alarm profile fastE
Switch(config-alarm-prof)# alarm 3
Switch(config-alarm-prof)# relay major 3
Switch(config-alarm-prof)# notifies 3
Switch(config-alarm-prof)# syslog 3
(注) notifies コマンドを使用してアラーム トラップを SNMP サーバに送信するには、まず snmp-server enable traps alarms グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して SNMP サーバをセットアップする必要があります。「SNMP トラップのイネーブル化」を参照してください。
表 3-4 に、alarmList ID と、対応するアラーム定義の一覧を示します。こららのアラームの詳細については、「ポート ステータス モニタリング アラーム」を参照してください。
表 3-4 AlarmList ID 番号とアラームの説明
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1 |
リンク障害 |
2 |
ポートで転送が行われていない |
3 |
ポートが動作していない |
4 |
FCS エラー レートがしきい値を超えている |
特定のポートへのアラーム プロファイルの割り当て
インターフェイス コンフィギュレーション モードで alarm-profile コマンドを使用すると、アラーム プロファイルを特定のポートに割り当てることができます。
アラーム プロファイルをポートに割り当てるには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface port interface |
設定するスイッチ ポートの番号を入力して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
alarm-profile name |
指定したプロファイルをインターフェイスに割り当てます。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show alarm profile |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
特定のポートからアラーム プロファイルを削除するには、no alarm-profile name インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、fastE というアラーム プロファイルをポートに割り当てる例を示します。
Switch(config)# interface fastethernet 1/2
Switch(config-if)# alarm profile fastE
次に、fastE というアラーム プロファイルをポートから削除する例を示します。
Switch(config)# interface fastethernet 1/2
Switch(config-if)# no alarm profile fastE
SNMP トラップのイネーブル化
alarm トラップを送信するようにスイッチをイネーブル化するには、snmp-server enable traps alarms グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
(注) アラーム プロファイルを使用して、SNMP アラーム トラップ通知を SNMP サーバに送信するようにスイッチを設定するには、まず snmp-server enable traps alarms グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して SNMP をイネーブル化する必要があります。
アラーム トラップを送信するようにスイッチをイネーブル化するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
snmp-server enable traps alarms |
SNMP トラップを送信するようにスイッチをイネーブル化します。 |
ステップ 3 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show alarm settings |
設定を確認します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |