Cisco Nexus 7018 シャーシの設置
この章では、新しい、または再配置する Cisco Nexus 7018 シャーシをラックまたはキャビネットに設置する方法を説明します。他の Cisco Nexus 7000 シリーズ シャーシや電源モジュールの設置については、次の章を参照してください。
この章は、次の項で構成されています。
スイッチの設置準備
この項では、次のトピックについて取り上げます。
(注
) Cisco Nexus 7018 シャーシを設置するには、まず、4 支柱 19 インチの米国電子工業会(EIA)ラックまたはキャビネットを 1 つ組み立てる必要があります。シャーシを設置するには、まず、ラックまたはキャビネットを注文して配送されていることを確認してください。
必要な工具
Cisco Nexus 7018 シャーシをラックに設置する前に、次の工具と部品があることを確認してください。
- 700 ポンド(318 kg)の重量を持ち上げることができるリフト
(注
) スイッチに設置されているモジュールの数に応じて、移動する重量を最小限に抑えることができます。移動するスイッチ シャーシの全重量を特定するには、表 A-6を参照してください。
(注
) 手動式トルク ドライバが推奨されますが、手動式、電動式を問わず、次の手順で指定したトルクを設定できるドライバを使用する必要があります。
- 圧着工具
- ワイヤ ストリッパ
- メジャーおよび水準器
- アース線
(注
) この工具と部品はシャーシに付属されていません。
静電気防止用リスト ストラップなどの工具および部品も、Cisco Nexus 7018 シャーシの設置に必要となりますが、これは Cisco Nexus 7018 のアクセサリ キットに含まれています。
注意
Cisco Nexus 7018 シャーシまたはそのコンポーネントを取り扱うときには、常に静電気防止手順に従って静電破壊を防止してください。この手順には、静電気防止用リスト ストラップを着用してアースに接続する作業が含まれますが、これに限定されません。
(注
) 4 支柱ラックまたはキャビネットの組み立ておよび固定に必要となる工具のリストについては、メーカーがラックまたはキャビネットとともに出荷するマニュアルを参照してください。
4 支柱ラックまたはキャビネットの設置
スイッチの設置前に、『 Cisco Nexus 7000 シリーズ設置場所の準備ガイド 』に記載された要件を満たす、標準的な 4 支柱 19 インチ EIA データセンター ラック(またはこのようなラックを含むキャビネット)を設置する必要があります。最大限の安全を確保するため、次のようにラックを準備してください。
- コンクリート床にラックをボルトで固定してから、Cisco Nexus 7018 シャーシを載せます。
警告
安定性に注意してください。ラックの安定装置をかけるか、ラックを床にボルトで固定してから、保守のために装置を取り外す必要があります。ラックを安定させないと、転倒することがあります。ステートメント 1048
- ラックが接合構成になっている場合はアースに接続し、設置するシステム コンポーネントおよび静電気防止用リスト ストラップを簡単にアースできるようにします。このステップにより、取り付け前にアースしていないコンポーネントを取り扱うとき、静電放電の可能性が低下します。
シャーシに設置する電源装置に必要なアンペア数の AC 電源コンセントが、ラックに組み込まれていることを確認してください。6 kW 電源装置を設置する場合は、20 A 回路が必要です。7.5 kW 電源装置を設置する場合は、30 A 回路が必要です。
警告
装置を電気回路に接続するときに、配線が過負荷にならないように注意してください。ステートメント 1018
ラックの設定方法については、メーカーがラックと同梱したマニュアルを参照してください。
新しいシャーシの開梱と検査
新しい Cisco Nexus 7018 シャーシを設置する前に開梱して検査し、注文したすべての品目が揃っていること、およびスイッチが輸送中に損傷していないことを確認します。損傷または欠落しているものがある場合は、カスタマー サービス担当者にすぐに連絡してください。
ヒント
Cisco Nexus 7018 システムを開梱しても、輸送用コンテナを廃棄しないでください。輸送用カートンを折りたたみ、システムに使用されていたパレットとともに保管してください。今後システムを移動するか輸送する必要がある場合、このコンテナが必要になります。梱包方法については、付録 E「輸送のための Cisco Nexus 7000 シリーズ スイッチの再梱包」を参照してください。
梱包内容を確認する手順は次のとおりです。
ステップ 1 カスタマー サービス担当者から提供された機器リストと、梱包品の内容を照合します。注文したすべての品目が揃っていることを確認してください。梱包品には次のボックスが含まれます。
- 次のコンポーネントが取り付けられたシステム シャーシ
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スーパーバイザ モジュール× 2
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I/O モジュール× 1 ~ 16
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ファブリック モジュール× 3 ~ 5
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ファン トレイ× 2
電源装置はシャーシとともに提供されますが、別々のボックスに収納されています。
- Cisco Nexus 7018 システム アクセサリ キット
アクセサリ キットの内容物のリストについては、アクセサリ キットに含まれる『 Cisco Nexus 7018 システム アクセサリ キットの内容 』を参照してください。
ステップ 2 各ボックスまたはパッケージの内容物の損傷を確認します。
ステップ 3 不一致または損傷がある場合は、次の情報をカスタマー サービス担当者に電子メールで送信します。
- 発送元の請求書番号(梱包明細を参照)
- 欠落または破損している装置のモデル番号およびシリアル番号
- 問題の説明、およびその問題がどのように設置に影響するか
ラックの下部支持レールの取り付け
下部支持レールは、ラックまたはキャビネット上の Cisco Nexus 7018 シャーシを支えます。ラックを安定させるためには、ラック ユニット(RU)の最下部にこのレールを取り付ける必要があります。
下部支持レールを取り付けるための前提条件、工具、手順については、次のトピックを参照してください。
下部支持レールを取り付けるための前提条件
下部支持レールを取り付ける前に、ラックまたはキャビネットを完全に設置し、コンクリート床にボルトで固定して安定させる必要があります。Cisco Nexus 7018 システムよりも軽いものがラックにすでに設置されている場合は、その位置が Cisco Nexus 7000 シリーズ システムを設置する場所よりも上になることを確認します。また、Cisco Nexus 7000 シリーズのアクセサリ キットに付属の下部支持レール キットが必要です。ラックまたはキャビネットの正面と背面の取り付けブラケットの間を 24 ~ 32 インチ(61.0 ~ 81.3 cm)空けることが必要です。
必要な工具と部品
下部支持レールを取り付けるには、次の工具と部品が必要です。
- No.1 プラス ドライバ(トルク機能付き)。
- ラックマウント キット(アクセス キットに付属)。 表 5-1 に、ラックマウント キットの内容を示します。
表 5-1 ラックマウント キットの内容
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12-24 x 3/4 インチ プラス ネジ |
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M6 × 19 mm プラスネジ |
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調整可能な下部支持レール |
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下部支持レールの取り付け
ラックを安定させるためには、ラックの可能な限り下の部分にシャーシを設置する必要があります。1 台目のシステムはラックの一番下に設置してください。縦方向に十分なスペースがある場合、もう一台のシステムを同一ラックに設置するには、一番下のシステムのすぐ上に設置します。別のシステムをラックに設置する場合は、最も重いシステムをラックの最下部に先に設置します。
警告
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ラックへのユニットの設置や、ラック内のユニットの保守作業を行う場合は、負傷事故を防ぐため、システムが安定した状態で置かれていることを十分に確認してください。安全を確保するために、次のガイドラインを守ってください。
- ラックに設置する装置が 1 台だけの場合は、ラックの一番下に取り付けます。
- ラックに複数の装置を設置する場合は、最も重い装置を一番下に設置して、下から順番に取り付けます。
- ラックにスタビライザが付いている場合は、スタビライザを取り付けてから、ラックに装置を設置したり、ラック内の装置を保守したりしてください。 ステートメント 1006
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下部支持レールを 4 支柱 EIA ラックに取り付ける手順は次のとおりです。
ステップ 1 図 5-1 のように、調整可能な 2 本の下部支持レールのいずれかを最も下の RU に配置します。前後の縦方向取り付けレールの外側エッジから出るように、下部支持レールの長さを調整します。取り付けブラケット間のスペースが 24 ~ 32 インチ(61.0 ~ 81.3 cm)になるように、レールを広げることができます。
(注
) 2 本の下部支持レールが同じ高さであることを確認します。高さが異なる場合は、高いほうのレールを低いほうの高さに合わせます。
図 5-1 下部支持レールの配置
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最初の最も重いシャーシをラックに設置する場合は、2 本の下部支持レールをラックの一番下の RU に配置 |
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各 Cisco Nexus 7018 システムに最低 43.75 インチ(111.1 cm)(25 RU)を確保 |
ステップ 2 プラス トルク ドライバを使用して、図 5-2 のように、少なくとも 3 本(可能であれば 4 本)の M6 X 19 mm または 12-24 X 3/4 インチのプラス ネジを各レールの両端に取り付けます(両方のブラケットで合計 16 本のネジを使用)。最大 40 インチポンド(4.5 N·m)のトルクで各ネジを締めます。
(注
) 下部支持レールの両端の少なくとも 3 つのネジ穴が、取り付けレールに合います。各下部支持レールの両端に少なくとも 3 本(可能な場合 4 本)のネジを使用します。
図 5-2 ラックへの下部支持レールの取り付け
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4 組の 4 本の M6 X 19 mm プラス ネジまたは 4 組の 4 本の 12-24 X 3/4 インチのプラス ネジ(最大 40 インチポンド(4.5 N·m)で締めます)。 |
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調整可能な下部支持レール(2) |
シャーシの取り付け
ここではシャーシの取り付け方法(リフトでシャーシをラックまで運搬して持ち上げ、ラックへ押し出して載せてから固定する方法)について説明します。
この項では、次のトピックについて取り上げます。
シャーシ設置の前提条件
シャーシを設置する前に、次の項目を確認する必要があります。
- Cisco Nexus 7018 シャーシを設置する場所でデータセンターのアースを利用できること。
- 4 支柱 19 インチ EIA ラック、またはこのようなラックを含むキャビネット。
ラックまたはキャビネットの詳細については、“4 支柱ラックまたはキャビネットの設置” sectionを参照してください。
警告
安定性に注意してください。ラックの安定装置をかけるか、ラックを床にボルトで固定してから、保守のために装置を取り外す必要があります。ラックを安定させないと、転倒することがあります。ステートメント 1048
- 下部支持レールがラックまたはキャビネットに取り付けられていること。シャーシで可能な限り低い RU に 2 本の下部支持レールをすでに取り付けてある必要があります。
詳細については、“ラックの下部支持レールの取り付け” sectionを参照してください。
警告
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ラックへのユニットの設置や、ラック内のユニットの保守作業を行う場合は、負傷事故を防ぐため、システムが安定した状態で置かれていることを十分に確認してください。安全を確保するために、次のガイドラインを守ってください。
- ラックに設置する装置が 1 台だけの場合は、ラックの一番下に取り付けます。
- ラックに複数の装置を設置する場合は、最も重い装置を一番下に設置して、下から順番に取り付けます。
- ラックにスタビライザが付いている場合は、スタビライザを取り付けてから、ラックに装置を設置したり、ラック内の装置を保守したりしてください。 ステートメント 1006
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- Cisco Nexus 7018 のシャーシおよびそのコンポーネントを検査し、損傷していないこと。
詳細については、“新しいシャーシの開梱と検査” sectionを参照してください。
必要な工具と部品
Cisco Nexus 7000 シリーズのシャーシを設置するには、次の工具と部品が必要です。
- 700 ポンド(318 kg)を持ち上げることができるリフト
注意 120 ポンド(55 kg)を超えるスイッチを持ち上げるときは、リフトを使用する必要があります。
(注
) スイッチに設置されているモジュールの数に応じて、移動する重量を最小限に抑えることができます。シャーシを移動する前にファン トレイを取り外すこともできます。移動するスイッチ シャーシの全重量を特定するには、表 A-6を参照してください。
(注
) 手動式トルク ドライバが推奨されますが、手動式、電動式を問わず、次の手順で指定したトルクを設定できるドライバを使用する必要があります。
注意 ドライバの磁気ヘッドを使用しないでください。
- 下部支持レール キット(Cisco Nexus 7018 システム アクセサリ キットに付属)
このキットの一部は、すでに下部支持レールの取り付けに使用しています。 表 5-2 に、ラックマウント キットの内容を示します。
表 5-2 ラックマウント キットの内容
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12-24 x 3/4 インチ プラス ネジ |
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M6 × 19 mm プラスネジ |
34 |
調整可能な下部支持レール |
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(注
) 最大で 700 ポンド(318 kg)、またはすべてのファン トレイと電源モジュールを取り外しても最大 500 ポンド(227 kg)になるシャーシをリフトとラックの間で移動するには、最低 2 人が必要です。また、3 人目がシャーシの移動を誘導することを推奨します。
シャーシの取り付け
4 支柱ラックまたはキャビネットに Cisco Nexus 7018 シャーシを設置する手順は次のとおりです。
ステップ 1 シャーシを軽量化するため、シャーシからファン トレイを取り外すことを推奨します。これらのモジュールの電子機器は、損傷を防ぐためにしっかりと密閉されていますが、コネクタを傷つけないように十分注意する必要があります。ファン トレイを取り外す手順は、次のとおりです。
a.
ファン トレイ前面の 4 本の非脱落型ネジを、シャーシから完全に外れるまで緩めます。
b.
ファン トレイのハンドルをつかみ、ファン トレイをシャーシから途中まで引き出します。
c.
シャーシの下に片手を添えて重量を支え、ファン トレイをシャーシから完全に引き出します。
d.
モジュール背面のコネクタに何も触れないように、静電気防止用シートにファン トレイを置きます。
e.
シャーシに電源モジュールを取り付けている場合は、シャーシの重量を最小限に抑えるために電源モジュールを取り外します。出荷時のシャーシに電源モジュールは取り付けられていませんが、以前に設置したシャーシを移動する場合は、電源モジュールが取り外されていることを確認してください(電源モジュールの取り外し手順については、“動作中の 6 kW または 7.5 kW AC 電源モジュール ユニットの取り外し” sectionを参照してください)。
ステップ 2 シャーシをリフトに載せる手順は次のとおりです。
a.
シャーシを載せた輸送用パレットの横にリフトを配置します。
b.
シャーシの最下部(またはシャーシ最下部の下 1/4 インチ [0.6 cm] 以内)の高さにリフトを上げます。
c.
シャーシをリフトに完全に載せてシャーシ側面がリフトの垂直レールに触れるか近づけるには、最低 2 人が必要となります。シャーシ フレームの下半分のみを押します(シャーシを移動するために、シャーシに設置されているモジュールを押したり、モジュールのハンドルを使用しないでください)。
ヒント
衝突や転倒を防ぐため、3 人目がシャーシの方向を誘導するようにしてください。
警告
怪我またはシャーシの破損を防ぐために、モジュール(電源装置、ファン、またはカードなど)のハンドルを持ってシャーシを持ち上げたり、傾けたりすることは絶対に避けてください。これらのハンドルは、シャーシの重さを支えるようには設計されていません。ステートメント 1032
注意
シャーシを持ち上げるには、シャーシの側面のハンドルではなく、リフトを使用します(ハンドルは、200 ポンド [91 kg] を超える持ち上げに対応していません)。側面のハンドルは、リフトまたはラックかキャビネットにシャーシを載せたあとで、シャーシの位置を調整するために使用します。
ステップ 3 リフトを使用して移動し、4 支柱ラックまたはキャビネットの前面にシャーシの背面を合せます。下部支持レールまたはブラケットの上 1/4 インチ(0.6 cm)以内の高さに、シャーシの下部を持ち上げます。
ステップ 4 図 5-3 に示すように、少なくとも 2 人で取り付け済みの下部支持レールの半分までシャーシを押し込みます。さらに 3 人目がシャーシの後方を誘導して、ラックに押し込む際にシャーシが引っかからないようにします。
(注
) 背面がラックに先に入るようにシャーシ前面の下半分の両側を均等に押し、ラックの半分までシャーシを押し込みます。
ヒント 3 人目は、シャーシの後端が下部支持レールの拡張エッジに引っかからないように確認します。
図 5-3 ラックへの Cisco Nexus 7018 シャーシの移動
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シャーシ前面の下半分の両側を押す |
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ラック垂直取り付けレール |
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シャーシ取り付けブラケット |
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ステップ 5 下部支持レールの下 0.25 インチ以内までリフトを下げます。この作業によって、シャーシが下方向に傾いて下部支持レールの拡張エッジに引っかかることを防ぎます。
ステップ 6 下部支持レール上でシャーシを水平に保ったまま、ラックに完全に収まるまで 2 人でシャーシの両側を均等に押します(シャーシ前面の 2 つの取り付けブラケットがラック前面の 2 本の垂直取り付けレールに接触します)。3 人目は、シャーシの背面(ラックに押し込む側)が下部支持レールのエッジに引っかかないようにシャーシを誘導します。
ステップ 7 シャーシ取り付けブラケットのネジ穴の位置が、垂直取り付けレールのネジ穴に合っていることを確認します。
シャーシの位置を調整してネジ穴を合せる場合は、シャーシ側面のハンドルを使用します。
ヒント
シャーシの位置を調整して、シャーシ取り付けブラケットのネジ穴を垂直取り付けレールのネジ穴と合わせるには、図 5-4 のようにシャーシのハンドルを使用します。
ステップ 8 プラス トルク ドライバを使用し、図 5-4 のように、9 本の M6 X 19 mm または 12-24 X 3/4 インチのネジを 2 つのシャーシ取り付けブラケットに取り付けます(2 つの取り付けブラケットで合計 18 本のネジを使用)。最大 40 インチポンド(4.5 N·m)のトルクで各ネジを締めます。
図 5-4 ラックへの Cisco Nexus 7018 シャーシの取り付け
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シャーシの位置を調整するハンドル |
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9 本の M6 x 19 mm または 10-24 x 3/4 インチのプラス ネジを使用して、両側のブラケットを前面取り付けレールに取り付けます(合計で 18 本のネジを使用) |
Cisco Nexus 7018 シャーシのアース接続
Cisco Nexus 7018 システムは、AC 電源ケーブルおよびシャーシの 2 本のアース接続のうちいずれかによってアースされます。AC 電源をシステムに接続すると、AC 電源ケーブルによってアースに接続されます。Network Equipment Building System(NEBS)アースとも呼ばれるシステム アースでは、EMI シールド要件のアースおよびモジュールの低電圧電源(DC-DC コンバータ)のアースも提供されます。このアース システムは、AC 電源ケーブルがシステムに接続されていなくても有効です。このアースは、シャーシの 2 つのアース パッドのうち片方をラックに(ラックがアースに接続されている場合)またはデータセンター ビルディングのアースに直接接続して確立します。
この項では、次のトピックについて取り上げます。
シャーシのアースの前提条件
シャーシをアースする前に、データセンター ビルディングのアースに接続できるようになっている必要があります。データセンターのアースに接続している接合ラック(詳細についてはラック メーカーのマニュアルを参照してください)に Cisco Nexus 7018 シャーシを設置した場合は、アース ポートをラックに接続してシャーシをアースできます。接合ラックを使用していない場合は、シャーシのアース ポートをデータセンターのアースに直接接続する必要があります。
必要な工具と部品
システム アースを接続するには、次の工具と部品が必要です。
- アース ラグ:最大 6 AWG 線をサポートする、2 穴の標準的バレル ラグ。このラグは、Cisco Nexus 7018 システムのアクセサリ キットに付属しています。
- アース用ネジ:M4 x 8 mm(メトリック)なべネジ× 2。このネジは、Nexus 7018 のアクセサリ キットに付属しています。
- アース線:Cisco Nexus 7018 システムのアクセサリ キットに付属していません。アース線のサイズは、地域および国内の設置要件を満たす必要があります。米国で設置する場合は、電源とシステムに応じて、6 ~ 12 AWG の銅の導体が必要です一般に入手可能な 6 AWG 線の使用を推奨します。アース線の長さは、スイッチとアース設備の間の距離によって決まります。
- No.1 プラス ドライバ(トルク機能付き)。
- アース線をアース ラグに取り付ける圧着工具。
- アース線の絶縁体をはがすワイヤ ストリッパ。
システムのアース接続手順
ラックまたはキャビネットにシャーシを移動したあとで、アースにシステムを接続できます。シャーシをアースしたら、静電気防止用リスト ストラップをシャーシに接続してアースできます。
システム アースをアースに接続する手順は次のとおりです。
ステップ 1 ワイヤ ストリッパを使用して、アース線の端から 0.75 インチ(19 mm)ほど、被膜をはがします。
ステップ 2 図 5-5 のように、アース線の被覆をはぎとった端をアース ラグの開口端に挿入します。
図 5-5 アース ラグへのアース線の挿入
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米国国家認定試験機関(NRTL)にリストされている 45 度のアース ラグ |
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終端から 0.75 インチ(19 mm)絶縁体を取り除いたアース ケーブル |
ステップ 3 圧着工具を使用し、アース線をアース ラグに圧着します。アース線をアース ラグから引っ張り、アース線がアース ラグにしっかりと接続されていることを確認します。
ステップ 4 2 個のシステム アース パッドの片方から粘着ラベルをはがし、2 本の M4 ネジを使用してアース線のラグをアース パッドに固定します。シャーシ前面のアース パッドの位置については、図 5-6 を参照してください。アース ラグおよびアース線が、その他のスイッチ ハードウェアまたはラック機器に干渉しないことを確認します。
図 5-6 Cisco Nexus 7018 シャーシのアース パッド
ステップ 5 アース線の反対側の端を処理し、設置場所の適切なアースに接続して、スイッチに十分なアースが確保されるようにします。ラックがアースされている場合は、ラックのベンダーが提供するマニュアルで説明されているようにアース線を接続します。
シャーシへの静電気防止用リスト ストラップの接続
シャーシをアースに接続したら、図 5-7 のように、ESD ポートに静電気防止用リスト ストラップを接続してアースできます。
図 5-7 Cisco Nexus 7018 シャーシの前面の ESD アース ポート
ケーブル管理フレームの取り付け
ラックまたはキャビネットに Cisco Nexus 7018 スイッチ シャーシを設置し終えたら(“シャーシの取り付け” sectionを参照)、シャーシの前面にケーブル管理フレームを取り付けることができます。
ケーブル管理フレームを取り付けるときは、4 つのケーブル管理アセンブリをシャーシに取り付けてから、2 つの上部ケーブル管理アセンブリとシャーシにフードを取り付けます。
Cisco Nexus 7018 スイッチ シャーシにケーブル管理アセンブリを取り付ける手順は次のとおりです。
ステップ 1 図 5-8 のように、Cisco Nexus 7018 スイッチ シャーシに取り付けられた左側のラックマウント ブラケットの下半分から突き出ている 2 つのフックに、下部ケーブル管理アセンブリ(800-31343-01)を取り付け、4 本のフラットヘッド M4x10 ネジでシャーシにアセンブリを緩めに固定します。
図 5-8 ラックマウント ブラケットへの下部ケーブル管理アセンブリの取り付け
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下部ケーブル管理アセンブリ。 |
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ラックマウント ブラケットの下方の 2 つのフックがアセンブリの 2 つの穴に入るようにアセンブリを配置し、フックに掛かるようにアセンブリを装着。 |
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ラックマウント ブラケット。 |
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4 本の M4x10 ネジでアセンブリをラックマウント ブラケットに緩めに固定。ネジはきつく締めないでください。 |
ステップ 2 ステップ 1 を繰り返して、下部ケーブル管理アセンブリをシャーシの右側に取り付けます。
ステップ 3 図 5-9 のように、Cisco Nexus 7018 スイッチ シャーシに取り付けられた左側のラックマウント ブラケットの上半分から突き出ている 2 つのフックに、上部ケーブル管理アセンブリ(800-31342-01)を取り付け、4 本のフラットヘッド M4x10 ネジでシャーシにアセンブリを緩めに固定します。
図 5-9 ラックマウント ブラケットへの左側のケーブル管理アセンブリの取り付け
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ラックマウント ブラケット。 |
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ラックマウント ブラケットの上方の 2 つのフックがアセンブリの 2 つの穴に入るようにアセンブリを配置し、フックに掛かるようにアセンブリを装着。 |
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上部ケーブル管理アセンブリ。 |
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4 本の M4x10 ネジでアセンブリをラックマウント ブラケットに緩めに固定。ネジはきつく締めないでください。 |
ステップ 4 ステップ 3 を繰り返して、上部ケーブル管理アセンブリをシャーシの右上方に取り付けます。完了すると、シャーシは図 5-10 のようになります。
図 5-10 ラックマウント ブラケットに取り付けられたケーブル管理アセンブリ
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下部ケーブル管理アセンブリ |
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上部ケーブル管理アセンブリ |
ステップ 5 すでに取り付けられている 2 つの上部ケーブル管理アセンブリの上に、フード(800-31269-01)を設置します。図 5-11 のように、フードのシャーシ側に、シャーシのガイド穴に合わせる 2 つのガイド ピンがあることを確認します。ガイド ピンがガイド穴に入り、フードがシャーシに装着されるように、シャーシのほうに押します。
図 5-11 上部ケーブル管理アセンブリとスイッチのシャーシに対するフードの配置
ステップ 6 図 5-12 のように、4 本の M4x8 なべネジを使用して、フードをシャーシに緩めに固定します。
図 5-12 シャーシとケーブル管理アセンブリへのフードの固定
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フードをシャーシに固定する 4 本の M4x8 なべネジ |
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フードを左右のケーブル管理アセンブリに固定する 4 本の M4x8 なべネジ |
ステップ 7 図 5-11 のように、4 本の M4x8 なべネジを使用して、2 つの上部ケーブル管理アセンブリにフードを緩めに固定します。
ステップ 8 フードをシャーシに固定する 4 本のネジをそれぞれ、11 ~ 15 インチポンド(1.2 ~ 1.7 N·m)で締めます。
ステップ 9 フードをケーブル管理アセンブリに固定する 4 本のネジをそれぞれ、11 ~ 15 インチポンド(1.2 ~ 1.7 N·m)で締めます。
ステップ 10 上部および下部ケーブル管理アセンブリをラックマウント ブラケットに固定する 18 本のネジをそれぞれ、11 ~ 15 インチポンド(1.2 ~ 1.7 N·m)で締めます。
前面扉と空気取り入れ口フレームの取り付け
オプションの両開き扉と空気取り入れ口フレームを取り付ける場合は、先にケーブル管理フレームをシャーシに取り付ける必要があります。
(注
) 両開き扉がどちらの方向にも簡単に開け閉めできるよう、シャーシが水平であることを確認します。必要に応じて、ラックからシャーシを取り外し、シャーシが水平になるように下部支持レールを調整します。また、ケーブル管理フレームとシャーシの垂直面の位置が揃っていることと、コンポーネントを取り付けるときにケーブル管理フードが水平であることを確認してください。
前面扉と空気取り入れ口フレームを Cisco Nexus 7018 ケーブル管理システムに取り付ける手順は次のとおりです。
ステップ 1 図 5-13 のように、左扉のストッパー(700-27454-01)を左側のケーブル管理フレームの中央に合わせ、2 本の M3x10 なべネジで固定します。2 本のネジを 5 ~ 7 インチポンド(0.6 ~ 0.8 N·m)で締めます。
図 5-13 左扉のストッパーの取り付け
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基部の下のほうに L と記されている左扉のストッパー |
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ケーブル管理フレームの穴に取り付ける |
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ケーブル管理フレームにストッパーを固定する 2 本の M3x10 ネジ |
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ステップ 2 図 5-14 のように、右扉のストッパー(700-27592-01)を右側のケーブル管理フレームの中央に合わせ、2 本の M3x10 なべネジで固定します。2 本のネジを 5 ~ 7 インチポンド(0.6 ~ 0.8 N·m)で締めます。
図 5-14 右扉のストッパーの取り付け
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基部の下のほうに R と記されている右扉のストッパー |
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ケーブル管理フレームの右側の穴に取り付ける |
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ケーブル管理フレームの右側にストッパーを固定する 2 本の M3x10 ネジ |
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ステップ 3 図 5-15 のように、ヒンジ ブラケット(700-28491-01)をケーブル管理フレームおよびシャーシの下部に合わせます。
図 5-15 ケーブル管理フレームとシャーシに対するヒンジ ブラケットの配置
ステップ 4 図 5-16 のように、8 本の M4x8 ネジでブラケットをシャーシに緩めに固定します。
図 5-16 ケーブル管理フレームとシャーシへのヒンジ ブラケットの取り付け
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フードをシャーシに固定する 4 本の M4x8 なべネジ |
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フードを左右のケーブル管理アセンブリに固定する 4 本の M4x8 なべネジ |
ステップ 5 ヒンジ ブラケットをシャーシに固定する 4 本の M4x8 ネジを 11 ~ 15 インチポンド(1.2 ~ 1.7 N·m)で締めます。
ステップ 6 ヒンジ ブラケットをケーブル管理フレームに固定する 4 本の M4x8 ネジを 11 ~ 15 インチポンド(1.2 ~ 1.7 N·m)で締めます。
ステップ 7 図 5-17 のように、ワッシャ(49-0430-01)付きの 4 つのボール スタッド(51-5008-01)をシャーシの下部の空気取り入れ口の各隅に取り付けます。
図 5-17 空気取り入れ口へのボール スタッドの取り付け
ステップ 8 図 5-18 のように、4 つのボール スタッドに空気取り入れ口フレームの位置を合わせて、フレームをシャーシに押し込みます。空気取り入れ口フレームにある非脱落型ネジをシャーシのネジ穴に合わせます。
図 5-18 シャーシに対する空気取り入れ口フレームの配置
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ボール スタッド |
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空気取り入れ口フレームの穴をボール スタッドの位置に合わせる。 |
ステップ 9 空気取り入れ口フレームの非脱落型ネジをシャーシに取り付け、11 ~ 15 インチポンド(95 ~ 130 N·m)で締めます。
ステップ 10 シャーシ扉の片側の扉ハンドルを引き、カチッと音がするまで開きます(ハンドルを約 30 度引くと、カチッと音がします)。
ステップ 11 図 5-19 のように、扉のハンドルを開いた側を 2 つのヒンジ ピンに向かって移動します。フードとヒンジ ブラケットの上部と下部のヒンジ ピンが、扉のハンドルを開いた側の上部と下部にあるスロットにはまっていることを確認します。ヒンジ ピンがスロットの両端にくるように、扉の位置を調整します。
(注
) 両開き扉はどちらの側にも取り付け、開くことができます。この手順の図では、最初に左側の扉を取り付ける方法を示していますが、どちらの側に取り付ける場合もこの手順を使用できます。
図 5-19 シャーシへの扉の片側の取り付け
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両開き扉 |
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ヒンジ ピン。 |
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一方の側をヒンジ ピンに向かって移動 |
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ヒンジ ピン用スロット。 |
ステップ 12 扉を片手で支えながらヒンジ ピンに合わせ、反対の手で扉の内側にあるロック ボタンを押します。図 5-20 を参照してください。これにより、ヒンジ ピンの周りのラッチがロックされ、扉は支えなくてもシャーシに装着されます。
図 5-20 扉の左側の取り付け
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ロック ボタンを押してヒンジ ピンに合わせた扉をロックする |
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(注
) 扉が 2 つのヒンジ ピンにしっかり固定されていることを確認します。扉のラッチの裏側で両方のヒンジ ピンが固定されていない場合は、片手で扉をしっかり支えながら、扉のその固定されていない側の扉ハンドルをカチッと音がするまで開きます。次に、ヒンジ ピンが扉のスロットの奥まで入るように、扉のその側を押し、扉の内側にある扉のラッチ ボタンを押して、扉が両方のヒンジ ピンにしっかり固定されていることを確認します。
ステップ 13 カチッと音がするまで、扉の開く側のハンドルを開きます。これにより、扉の開く側にあるラッチが開きます。図 5-21 を参照してください。
図 5-21 扉の右側の取り付け
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カチッと音がするまで扉のハンドルを引く |
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ヒンジ ピン。 |
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扉を閉める |
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ヒンジ ピン用のスロット |
ステップ 14 未使用のヒンジ ピンが扉の上部と下部にあるスロットにはまるように、扉を閉めます。扉を閉めると、扉のストッパーによって扉の内側にあるロック ボタンが自動的に押され、扉がヒンジ ピンにロックされます。扉のストッパーによってラッチが閉まらない場合は、ラッチがカチッと鳴るまで、ハンドルを押して扉を閉めます。扉が両側のフレームにしっかり固定されていることを確認します。
(注
) 扉のラッチの裏側にヒンジ ピンが固定されていない場合は、その側の扉ハンドルをカチッと音がするまで開き、ピンが扉のスロットの奥まで入るように扉を押して閉めます。扉を閉めると、扉のストッパーによって扉のラッチが自動的に閉まります。ラッチがカチッと鳴らない場合は、ハンドルを押して扉をしっかり閉め、ラッチを作動させます。扉をテストして、4 つのヒンジ ピンにしっかり固定されていることを確認します。
ヒント
扉を開く必要がある場合は、カチッと音があるまで片方の扉ハンドルを引き、そのハンドル側を開きます。
(注
) 両開き扉とそのホルダが水平でないと、扉の片側または両側が開け閉めしにくくなる場合があります。扉の欠陥ではありません。扉の下部を押すか、扉の開いている側を少し持ち上げてから閉じます。問題が解決しない場合は、扉の問題のない側を開くか、ケーブル管理システムとヒンジ ブラケットが水平にあるように調整します。
スーパーバイザ モジュールへのストレージ メディアの取り付け
Cisco Nexus 7000 シリーズ スイッチの各スーパーバイザ モジュールは、ログ フラッシュ リーダーに組み込まれている CompactFlash カード(Supervisor 1 モジュール)、またはログ フラッシュ リーダーに組み込まれている USB ドライブ(Supervisor 2 および Supervisor 2E モジュール)に同梱されています。拡張フラッシュ リーダー(Supervisor 1)または slot0 のポート(Supervisor 2 および 2E)は空のままにしておきますが、任意でカードをそのリーダーまたは USB ポート上の USB ドライブに取り付けることができます。このストレージ メディアがリーダーまたはポートで機能するようにするには、取り付ける前にリーダー用にフォーマットされているかを確認するか、取り付け後にフォーマットする必要があります。
(注
) ログ フラッシュ リーダー、拡張フラッシュ リーダー、または slot0 リーダーでは、ストレージ メディアに応じて異なるフォーマットが必要です。
取り付けた CompactFlash カードを交換する方法については、“スーパーバイザ モジュールのストレージ メディアの交換” sectionを参照してください。
スーパーバイザ モジュールにストレージ メディアを取り付けるには、次の手順を実行します。
ステップ 1 次のようにスーパーバイザ モジュールのスロットまたはポートにストレージ メディアを合わせます。
- 図 5-22 のように、Supervisor 1 の場合、LOG FLASH または EXPANSION FLASH というラベルの CompactFlash リーダー スロットのスロットにカードの位置を合わせます。カードの薄い側にある溝を先頭にして、リーダーに挿入する必要があります。カードがリーダーに入りにくい場合は、カードの上下を逆にしてリーダーに押し入れてみてください。
図 5-22 CompactFlash カードとリーダーの位置合わせ
- Supervisor 2 または 2E モジュールの場合、ログ フラッシュまたは SLOT0 ポートに USB ドライブを挿入します。
ステップ 2 リーダーまたはポートの LED がグリーンになり、コンソールに次のようなメッセージが表示されるまで待機します。
- カードまたは USB ドライブをログ フラッシュ リーダーに取り付ける場合、メッセージの最後に「logflash:online」が付きます。
- カードまたは USB ドライブを拡張フラッシュ リーダーに取り付ける場合、メッセージの最後に「slot0:online」が付きます。
- 「offline」メッセージが表示されるか、メッセージがまったく表示されない場合は、カードまたは USB ドライブのいずれかがリーダーの奥まで入っていないか、適切にフォーマットされていません。
カードまたは USB ドライブがリーダーの奥まで挿入されていることを確認します。これが完全に挿入されている場合、カードをフォーマットするか(『 Cisco Nexus 7000 Series NX-OS Fundamentals Configuration Guide 』を参照)、リーダー用に適切にフォーマットされた別のものとストレージ メディアを交換します。