ip wccp
Web キャッシュ サービスを有効にし、アプリケーション エンジンで定義されたダイナミック サービスに対応するサービス番号を指定するには、スイッチで ip wccp グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。サービスを無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。
ip wccp { web-cache | service-number} [ group-address groupaddress] [ group-list access-list] [ redirect-list access-list] [ password encryption-number password]
no ip wccp { web-cache | service-number} [ group-address groupaddress] [ group-list access-list] [ redirect-list access-list] [ password encryption-number password]
構文の説明
web-cache |
Web キャッシュ サービスを指定します(WCCP バージョン 1 とバージョン 2)。 |
service-number |
ダイナミック サービス ID。このサービスの定義は、キャッシュによって示されます。ダイナミック サービス番号は 0 ~ 254 の範囲で指定できます。サービスの最大数(web-cache キーワードで指定する Web キャッシュ サービスを含む)は 256 です。 |
group-address groupaddress |
(任意)サービス グループに参加するためにスイッチおよびアプリケーション エンジンが使用するマルチキャスト グループ アドレスを指定します。 |
group-list access-list |
(任意)マルチキャスト グループ アドレスが使用されない場合、サービス グループに加入しているアプリケーション エンジンに対応する有効な IP アドレスのリストを指定します。 |
redirect-list access-list |
(任意)ホストから特定のホストまたは特定のパケットのリダイレクト サービスを指定します。 |
password encryption-number password |
(任意)暗号化番号を指定します。指定できる範囲は 0 ~ 7 です。暗号化しない場合は 0、独自の場合は 7 を使用します。また、7 文字以内でパスワード名を指定します。スイッチは、パスワードと MD5 認証値を組み合わせて、スイッチとアプリケーション エンジンとの接続にセキュリティを確保します。デフォルトでは、パスワードは設定されておらず、認証も実行されていません。 |
コマンド デフォルト
WCCP サービスがデバイスでイネーブルにされていません。
コマンド モード
グローバル コンフィギュレーション
コマンド履歴
リリース |
変更内容 |
---|---|
Cisco IOS XE 3.2SE、、、、、 |
このコマンドが導入されました。 |
使用上のガイドライン
シスコ エクスプレス フォワーディング スイッチングがイネーブルのとき、WCCP の透過的キャッシングはネットワーク アドレス変換(NAT)をバイパスします。この状況に対処するには、発信方向で WCCP 透過キャッシュを設定し、コンテンツ エンジン インターフェイスで Cisco Express Forwarding スイッチングを有効にし、ip wccp web-cache redirect out コマンドを指定します。キャッシュに面するルータ インターフェイスで ip wccp redirect exclude in コマンドを指定し、内部インターフェイスの着信方向に WCCP を設定します。この設定は、そのインターフェイスに到着したパケットのリダイレクションを回避します。
サービス グループを設定するときにリダイレクト リストを含めることもできます。指定されたリダイレクト リストは、NAT(送信元)IP アドレスを含むパケットを拒否して、リダイレクションを阻止します。
このコマンドは、指定されたサービス番号または Web キャッシュ サービス名のサポートをイネーブルまたはディセーブルにするようスイッチに指示します。サービス番号は 0 ~ 254 の範囲で指定できます。サービス番号または名前がイネーブルになると、ルータはサービス グループの確立に参加できます。
no ip wccp コマンドが入力されると、スイッチはサービス グループへの参加を終了し、引き続きサービスが設定されているインターフェイスがなければ領域の割り当てを解除し、他のサービスが設定されていなければ WCCP タスクを終了します。
web-cache に続くキーワードと service-number 引数はオプションで、任意の順序で指定できますが、1 回しか指定できません。
例
次に、Web キャッシュ、アプリケーション エンジンまたはサーバに接続されたインターフェイス、およびクライアントに接続するインターフェイスを設定する例を示します。
Switch(config)# ip wccp web-cache
Switch(config)# interface gigabitethernet1/0/1
Switch(config-if)# no switchport
Switch(config-if)# ip address 172.20.10.30 255.255.255.0
Switch(config-if)# no shutdown
Switch(config-if)# exit
Switch(config)# interface gigabitethernet1/0/2
Switch(config-if)# no switchport
Switch(config-if)#
*Dec 6 13:11:29.507: %LINK-3-UPDOWN: Interface GigabitEthernet1/0/3, changed state to down
Switch(config-if)# ip address 175.20.20.10 255.255.255.0
Switch(config-if)# no shutdown
Switch(config-if)# ip wccp web-cache redirect in
Switch(config-if)# ip wccp web-cache group-listen
Switch(config-if)# exit