ライセンス システム
Cisco Unity Express 8.6 は、Cisco Software Licensing(CSL)システムをサポートします。CSL ライセンスでは、メールボックスと General Delivery Mailbox(GDM; 共用メールボックス)の両方がメールボックス ライセンスの数に含まれます。メールボックスのタイプは、設定時に決まります。また、コールエージェントは、これまでのようにライセンスを使って指定するのではなく、インストール後のプロセスの一部として起動中に設定するか、CLI または GUI を使用して設定できるようになりました。CLI または GUI を使用して設定した場合は、コール エージェントの設定が反映されるように、システムを再起動する必要があります。
CSL ライセンスの詳細については、本ガイドおよび『 Software Activation for Cisco Unity Express 7.1 and Later Versions 』で説明しています。
Cisco Unity Express 8.6 モジュールのサポート
ここでは、Cisco Unity Express 8.6 モジュールのサポートについて説明します。説明する内容は次のとおりです。
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「SM-SRE-710-K9 および SM-SRE-910-K9 に対するサポート。」
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「AIM2-CUE、NME-CUE、および SRE モジュールの違い」
SM-SRE-710-K9 および SM-SRE-910-K9 に対するサポート。
Cisco Unity Express 8.6 には SM-SRE-710-K9 および SM-SRE-910-K9 Services Ready Engine (SRE) モジュールのサポートが追加されています。これらのサービス モジュールがサポートされるのは、Cisco 2900 シリーズおよび Cisco 3900 シリーズのルータに限られます。このモジュールのスクリプトとプロンプト用の容量、およびその他の仕様については、『 Release Notes for Cisco Unity Express 8.6. 』を参照してください。
通常、Cisco Unity Express アプリケーションは、これらのモジュールに工場でプリインストールされています。ただし、ソフトウェアの再インストールが必要になる場合があります。詳細については、「SRE モジュール上での Cisco Unity Express 8.6 ソフトウェアのインストール」を参照してください。
AIM2-CUE、NME-CUE、および SRE モジュールの違い
Cisco Unity Express 8.6 は、Advanced Integration Module(AIM2-CUE)および拡張ネットワーク モジュール(NME-CUE)でサポートされます。AIM2-CUE は、AIM-CUE に置き換わるモジュールですが、マニュアルに明記されていない限り、両モジュールのソフトウェア機能およびシステム容量はすべて同じです。ISM-SRE および SM-SRE モジュールは、Cisco サービス統合型ルータ ジェネレーション 2 ルータ プラットフォームでのみ使用できます。
(注) AIM-CUE モジュールは、Cisco Unity Express 8.6 ではサポートされません。
Cisco Unity Express の機能は、次の例外を除いて、どのモジュールでも同じように動作します。
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物理的な違い
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AIM2-CUE は、最大 65 のボイス メールボックスと 14 時間のボイス メッセージを保存する 6 ポート モジュールです。
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NME-CUE は、最大 275 のボイス メールボックスと 300 時間のボイス メッセージを保存する 24 ポート モジュールです。
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ISM-SRE-300-K9 モジュールは、最大 100 のメールボックスと 60 時間のボイス メッセージを保存する 10 ポート モジュールです。このモジュールは、Cisco 2900 シリーズおよび Cisco 3900 シリーズのルータに限りサポートされています。
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SM-SRE-700-K9、SM-SRE-710-K9、SM-SRE-900-K9 および SM-SRE-910-K9 モジュールは、最大 500 のボイス メール ボックスと 600 時間のボイス メッセージを保存する 32 ポート モジュールです。これらのモジュールは、Cisco 2900 シリーズおよび Cisco 3900 シリーズのルータに限りサポートされています。
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NME-CUE および SM-SREA で trace または log コマンドを使用すると、自動的にデータがディスクに保存されます。AIM2-CUE および ISM-SRE では、トレース データとログ データは、フラッシュ メモリに保存されません。データを AIM2-CUE および ISM-SRE のフラッシュ メモリに保存するための、 log trace buffer save コマンドを使用できます。
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ハードウェア モジュールごとに、サポートするスクリプトおよびプロンプト用の容量が異なります。これらの容量については、『 Release Notes for Cisco Unity Express 8.6 』を参照してください。
新規ソフトウェア インストールのチェックリスト
表 1 に、Cisco Unity Express の新規インストールのチェックリストを示します。
表 1 の新規ソフトウェア インストールのタスク リストCisco Unity Express
Cisco Unity Express ソフトウェア アップグレードのタイプ
Cisco Unity Express ソフトウェアのアップグレードには、3 種類の方法があります。プラットフォーム、アップグレード前のバージョン、既存の設定データやボイスメール データを消去するかどうかによって、選択する方法が決まります。
全バージョンのリストおよび利用可能なアップグレード処理およびについては、『 Release Notes for Cisco Unity Express 8.6 』を参照してください。
ソフトウェア アップグレードの概要
アップグレード前の Cisco Unity Express のバージョンとプラットフォームによって、異なるソフトウェア アップグレード方法を使用できます。Cisco Unity Express 8.6 へのアップグレードには、次の方法がサポートされています。
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software install upgrade コマンドでオンライン インストーラを使用したアップグレード。具体的な手順については、 「既存のインストールでの Cisco Unity Express 8.6 へのアップグレード」 を参照してください。
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software install clean コマンドでオンライン インストーラを使用した「クリーン」インストール プロセスによるアップグレード。具体的な手順については、 「新規インストールでの Cisco Unity Express 8.6 へのアップグレード」 を参照してください。
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ブートヘルパーを使用した「クリーン」インストール プロセスによるアップグレード。具体的な手順については、 「ブートヘルパーを使用した Cisco Unity Express イメージの再インストール」 を参照してください。このアップグレード プロセスは主に、システムが正常に反応しない緊急時に使用することを推奨します。
注意 「クリーン」インストール プロセスを使用してアップグレードする場合、システム上の既存の設定ファイルは保持されません。システムで設定されているボイスメール、グリーティング、パスワードも失われます。
設定を保持するには、アップグレードを実行する前に既存の設定ファイルをバックアップし、アップグレード後にこれらを復元する必要があります。アップグレードの実行前に設定ファイルをバックアップしない場合、Cisco Unity Express を再設定する必要があります。
ソフトウェア アップグレードを計画する場合は、次の点を考慮してください。
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オンライン インストーラを使用してソフトウェアをアップグレードする場合、前のソフトウェア バージョンへのダウングレードはサポートされていません。
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Cisco Unity Express 7.1 よりも前のリリースからアップグレードする場合は、CSL 以前のライセンスから CSL ライセンスへの移行が必要です。詳細については、『 Software Activation for Cisco Unity Express 7.1 and Later Versions 』を参照してください。
(注) Cisco Unity Express 7.1 よりも前のバージョンでは、特定のコール エージェント、Cisco Unified Communications Manager または Cisco Unified Communications Manager Express に対してライセンスを購入していました。バージョン 7.1 以降では、ライセンスは両方のコール エージェントをカバーし、インストール プロセスの最中に特定のコール エージェントを選択します。
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システムで AIM-CUE モジュールを使用すると、ソフトウェアを Cisco Unity Express 8.6 にアップグレードする前に AIM module 7.4.1 モジュールをアップグレードする必要があります。
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サポートするパーソナル メールボックスが少ないライセンスへのダウングレードはサポートされていません。サポートするメールボックスを減らすようにシステムを変更する場合、大きなシステムで以前のバックアップを復元することはできないので、新しいライセンスを購入し、新規インストールを実行する必要があります。
プラットフォームおよび Cisco IOS ソフトウェアのイメージ
Cisco Unity Express アプリケーションは、構造的に Cisco IOS ソフトウェアのコマンドと似たコマンド セットを使用します。しかし、Cisco Unity Express のコマンドが、Cisco IOS 設定に影響を与えることはありません。
Cisco Unity Express ハードウェア モジュールとプラットフォームでは、操作に Cisco IOS コマンドを使用します。
サポートされている Cisco Unity Express ソフトウェア イメージとハードウェア プラットフォームの詳細については、『 Release Notes for Cisco Unity Express 8.6 』を参照してください。
無停電電源装置の推奨
Cisco Unity Express モジュールを収容するルータには、Uninterruptible Power Supply(UPS; 無停電電源装置)を接続することを強く推奨します。信頼性の高い UPS ユニットは継続的に電源を供給して、ルータおよび Cisco Unity Express モジュールの動作を維持します。シスコのプラットフォームごとに消費電力が異なるので、ユニットの容量と動作時間を考慮してください。ルータに Cisco Unity Express を正しくシャットダウンさせてからルータの電源を切るシグナリング メカニズムを搭載した UPS を使用するようにしてください。
ルータに次の設定を加えると、UPS デバイス(aux 0 に接続)への自動切り替えがサポートされます。
(注) 次の設定で、slot は Cisco Unity Express モジュールのスロット番号です。
line aux 0
privilege level 15
modem Dialin
autocommand service-module service-engine slot /0 shutdown no-confirm
その他の参照資料
ここでは、Cisco Unity Express に関するその他のリファレンスについて説明します。
MIB
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• CISCO-UNITY-EXPRESS-MIB • CISCO-VOICE-CONNECTIVITY-MIB • CISCO-VOICE-APPLICATIONS-OID-MIB • CISCO-PROCESS-MIB • SNMPv2-MIB • IF-MIB • IP-MIB • SYSAPPL-MIB |
選択したプラットフォーム、Cisco IOS リリース、およびフィーチャ セットに関する MIB を検索およびダウンロードするには、 http://www.cisco.com/go/mibs にある MIB Locator を使用してください。 |
RFC
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1869 |
SMTP Service Extensions |
1893 |
Enhanced Mail System Status Codes |
2045 |
Multipurpose Internet Mail Extensions Part One: Format of Internet Message Bodies, RFC |
2421 |
Voice Profile for Internet Mail - Version 2 |
2821 |
Simple Mail Transfer Protocol |
2833 |
RTP Payloads for DTMF Digits, Telephony Tones and Telephony Signals |
3261 |
SIP: Session Initiation Protocol |
3501 |
Internet Message Access Protocol - Version 4 rev1 |
2327 |
SDP: Session Description Protocol |
3263 |
SIP: Session Initiation Protocol: Locating SIP Servers |
3264 |
Offer/Answer Model With Session Description Protocol |
3265 |
Session Initiation Protocol (SIP)-Specific Event Notification |
3515 |
Session Initiation Protocol (SIP) Refer Method |
3842 |
Message Summary and Message Waiting Indication Event Package for the Session Initiation Protocol (SIP) |
3891 |
Session Initiation Protocol (SIP) "Replaces" Header |
3892 |
Session Initiation Protocol (SIP) Referred-By Mechanism |
シスコのテクニカル サポート
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