Cisco NCS 5000 シリーズルータハードウェア設置ガイド

ファンモジュールの交換

（NCS 5001、NCS 5002、および NCS 5011 の場合）ファントレイは、システムの稼働中に取り外しや交換を行っても、感電やシステムの損傷が起きないように設計されています。ただし、交換作業は 5 分以内に行う必要があります。適切な交換用ファンモジュールがない場合は、ルータのエアーフローを維持できるよう、交換用ファンモジュールを入手できるまではスロットで元のファンモジュールを使用し続けてください。

（NCS 5064 の場合）ファンモジュールの交換は、40°C 未満の周囲温度において 30 秒以内に行ってください。常にすべてのファンモジュールがシャーシに挿入されたままになっていることを確認してください。交換時には、活性挿抜（OIR）の手順を始める前に、交換用ファンモジュールを手元に用意しておいてください。ファン交換を実行する準備を整えて、30 秒以内に交換できるようになるまで、既存のファンモジュールを取り外さないでください。

警告	ファンアセンブリをシャーシから外すときにファンがまだ回転している場合があります。ファンアセンブリの筐体の隙間に指やドライバなどを近づけないでください。ステートメント 263

（注）

システムを中断させることなく一度に取り外して交換できるファントレイは 1 つだけです。
（NCS 5001、NCS 5002、および NCS 5011 の場合）ファントレイを取り外したら、5 分以内に交換する必要があります。
（NCS 5064 の場合）ファントレイを取り外したら、30 秒以内に交換する必要があります。

1（RU）ファンモジュールの交換

ファントレイは、システムの稼働中に取り外しや交換を行っても、感電やシステムの損傷が起きないように設計されています。ただし、交換作業は 5 分以内に行う必要があります。適切な交換用ファントレイがない場合は、交換用ファンモジュールが見つかるまで、ルータ用のエアーフローを維持するため、スロットに元のファントレイを取り付けたままにしておいてください。

始める前に

手で触れるコンポーネントの静電破壊を防止するための、静電気防止用リストストラップまたは他のデバイスがあることを確認します。
シャーシから取り外すファンモジュールを置くための静電気防止シートまたはバッグがあることを確認します。
交換用ファンモジュールのエアーフローの向きが正しい（同じシャーシ内の他のファンおよび電源モジュールと同じ色になっている）ことを確認します。

手順

ステップ 1

次のようにして、交換するファンモジュールを取り外します。

取り外すファンモジュールで、ファンモジュールハンドルの両側を（ファンモジュールに接続している部分に最も近い位置で）押して、モジュールがコネクタから外れるようにハンドルを引っ張ります。

図 1. NCS 5001 のファントレイの交換

ハンドルをつかみ、モジュールをシャーシから取り外して、静電気防止シート上または静電気防止バッグ内に置きます。

注意	モジュール背面の電気コネクタに触れないようにし、他の何かが接触してコネクタが損傷しないようにします。

ステップ 2

次のようにして、交換用ファンモジュールを取り付けます。

ファンモジュールのハンドルを持ち、ファンモジュールの背面（電気コネクタがある側）をシャーシの空いているファンスロットに合わせます。
カチッと音がするまでスロットにファンモジュールを挿入します。

2（RU）ファンモジュールの交換

始める前に

手で触れるコンポーネントの静電破壊を防止するための、静電気防止用リストストラップまたは他のデバイスがあることを確認します。
シャーシから取り外すファンモジュールを置くための静電気防止シートまたはバッグがあることを確認します。
交換用ファンモジュールのエアーフローの向きが正しい（同じシャーシ内の他のファンおよび電源モジュールと同じ色になっている）ことを確認します。

手順

ステップ 1

次のようにして、交換するファンモジュールを取り外します。

必要に応じてマイナスドライバまたは No.2 プラスドライバを使用し、ファンモジュールの非脱落型ネジを左に回して緩めます。

図 2. NCS 5002 のファンモジュールの交換
ファンモジュールの非脱落型ネジをつまんで、外に引き出します。
シャーシからファンモジュールを完全に引き抜き、静電気防止用シートの上に置くか、梱包材を使用して再梱包します。

ステップ 2

次のようにして、交換用ファンモジュールを取り付けます。

底面にコネクタが付いているシートメタルフランジをつかんでファンモジュールを持ちます。
ファンモジュールをシャーシ前面の開口部に差し込み、シャーシに入るようにします。ファンモジュールを動かなくなるまでシャーシ内にしっかりと押し込み、非脱落型ネジがシャーシに接触するようにします。
非脱落型ネジを締めます。
装置の電源を投入したら、ファンの動作音を確認します。ファンが動作する音がすぐに聞こえるはずです。動作音が聞こえない場合には、ファンモジュールがシャーシ内に完全に挿入され、前面プレートがシャーシの外面と一直線になっているかどうかを確認してください。

（NCS 5064 の場合のみ）2（RU）ファンモジュールの交換

始める前に

注意

ファンモジュールの交換は、40°C 未満の周囲温度において 30 秒以内に行ってください。常にすべてのファンモジュールがシャーシに挿入されたままになっていることを確認してください。交換時には、活性挿抜（OIR）の手順を始める前に、交換用ファンモジュールを手元に用意しておいてください。ファン交換を実行する準備を整えて、30 秒以内に交換できるようになるまで、既存のファンモジュールを取り外さないでください。

制御センサーの値とそのしきい値を表示するには、sysadmin モードで show environment temperature コマンドを使用します。通常の動作状態では、所定のマイナーしきい値を下回る値が表示されます。

手で触れるコンポーネントの静電破壊を防止するための、静電気防止用リストストラップまたは他のデバイスがあることを確認します。
シャーシから取り外すファンモジュールを置くための静電気防止シートまたはバッグがあることを確認します。
交換用ファンモジュールのエアーフローの向きが正しい（同じシャーシ内の他のファンおよび電源モジュールと同じ色になっている）ことを確認します。

手順

ステップ 1

ファンモジュールを取り外す手順は、次のとおりです。

ファンモジュールの 2 つのラッチを押して、ファンモジュールのハンドルをつかみます。


1：ハンドル	2：ラッチ

同時にラッチを押して、シャーシからファンモジュールを引き出します。
ファンモジュールをシャーシから完全に引き抜きます。

ステップ 2

ファンモジュールを取り付ける手順は、次のとおりです。

LED と PID のラベルを上にしてファンモジュールを持ちます。

ファンモジュールの位置をシャーシの空いているファントレイスロットに合わせ、左右のラッチからクリック音がしてシャーシにロックされるまで、モジュールをスロットに完全に押し込みます。

（注）

ファンモジュールがスロットに完全に入らない場合は、無理に押し込まないでください。ファンモジュールを取り出して、ご使用のルータに適切なタイプのファンモジュールであること、正しい向きになっていることを確認します。

シャーシの電源がオンになったら、ファンの動作音を確認します。ファンが動作する音がすぐに聞こえるはずです。作動音が聞こえない場合は、ファンモジュールがシャーシに完全に装着されていることを確認します。
ファンモジュールの LED がグリーンに点灯していることを確認します。LED がグリーンに点灯していない場合、1 つまたは複数のファンに障害が発生しています。このような状況が発生した場合は、部品の交換についてカスタマーサービス担当者に連絡してください。

AC 電源モジュールの交換

別の電源モジュールが取り付けられていて交換時に稼働している限り、動作時に AC 電源モジュールを交換できます。ルータは 1 つの電源モジュールだけで稼働するので、稼働中に冗長電源モジュールをホットスワップできます。シャーシに取り付けられている電源モジュールが 1 個だけの場合、電源モジュールを取り外す前に空いている電源モジュールスロットに新しい電源モジュールを取り付けることでモジュールを交換できます。

始める前に

手で触れるコンポーネントの静電破壊を防止するための、静電気防止用リストストラップまたは他のデバイスがあることを確認します。
シャーシから取り外す電源モジュールを置くための静電気防止シートまたはバッグがあることを確認します。
交換用電源モジュールのエアーフローの向きが正しい（同じシャーシ内の他のファンおよび電源モジュールと同じ色になっている）ことを確認します。向きが正しくないと、ルータが過熱して停止する可能性があります。
ポート側の排気にファンフィルタが使用されている場合、電源モジュールを取り外す前にフィルタを取り外す必要があります。

手順

ステップ 1

電源モジュールは、次のように取り外します。

取り外す電源モジュールの電源コードを電源コンセントから引き抜き、OK LED が消灯していることを確認します。
電源モジュールは、サムラッチを左に押した状態にしてシャーシから少し引き出して、取り外します。

図 4. NCS 5001 の電源モジュールの交換

図 5. NCS 5002 の電源モジュールの交換

図 6. NCS 5064 の電源モジュールの交換
シャーシから引き出す際、もう一方の手で下から電源モジュールを支えます。電源モジュールは、静電気防止用シート上に置くか、梱包材で包みます。

ステップ 2

交換用電源モジュールは、次のように取り付けます。

一方の手でモジュールの下部を持ち、もう一方の手でハンドルを持つ形で交換用電源モジュールを持ち、電源モジュールの後端（電気接続の終端部）を空いている電源モジュールスロットに合わせ、電源モジュールがカチッと音がして所定の位置にはまるまでスロットに完全に押し込みます。
リリースラッチを使用せずに電源モジュールをスロットから引き出すようにして取り付け具合を確認します。電源モジュールが動かなければ、スロットに確実に固定されています。電源モジュールが動く場合は、カチッと音がするまでスロットに完全に押し込みます。

ステップ 3

新しい電源モジュールを、次のように AC 電源に接続します。

電源モジュール前面の電源コンセントに電源ケーブルを接続します。
電源コードの反対側を AC 電源コンセントに接続します。
電源モジュールの OK LED がグリーンになっているかどうかを調べ、電源モジュールの稼働を確認します。

次のタスク

電源モジュールを交換した後、フィルタを交換します。

DC 電源モジュールの交換

（注）

この配線手順を開始する前に、感電の危険を避けるために、施設の回路ブレーカーの DC 電源装置をオフにしてください。

手順

ステップ 1	感電の危険を避けるには、DC 電源のスイッチをオフにします。
ステップ 2	電源コードを電源コード保持具から外します。
ステップ 3	電源コードを電源コネクタから外します。
ステップ 4	電源モジュール右側のリリースラッチを押し、電源モジュールを引き出します。
ステップ 5	新しい電源を電源スロットに差し込み、スロットの中にゆっくり押します。
ステップ 6	電源コードを電源モジュールに接続してから DC 電源コンセントに接続します。元電源側の電源を投入します。図 7. 電源コードを DC 電源コンセントに接続する
ステップ 7	電源モジュールの OK LED がグリーンであることを確認します。

ポート側吸気口のエアーフィルタの交換

シャーシの前面に、交換可能なエアーフィルタがあります。どのくらいの頻度でエアーフィルタを交換すべきかは、施設の環境に応じて異なります。汚れた環境や温度アラームが頻繁に出る環境では、吸気グリルの埃とエアーフィルタを常に点検して、交換の必要があるかどうかを調べてください。

（注）

通常は、3 ヵ月ごとにエアーフィルタを点検し、必要に応じて 6 ヵ月ごとに交換することをお勧めします。

手順

ステップ 1

交換するエアーフィルタを取り外すには、次のようにします。

ファンフィルタを固定している非脱落型ネジを緩めます。エアーフィルタは、ポート側吸気口でシャーシの前面に 3 つの部品として取り付けられています（下図の部品 A、部品 B、部品 C）。最初に部品 C、次に部品 B、さらに部品 A の順序で取り外します。

図 8. ポート側吸気口のエアーフィルタの交換


1	3 X 5 非脱落型ネジ	2	中間パネル（部品 C）
3	4 X 4 非脱落型ネジ	4	底面パネル（部品 B）
5	上面パネル（部品 A）	6	ユニット前面プレート

スロットからそれぞれのエアーフィルタパネルを滑らせて取り外し、安全な場所に注意深く置きます。

ステップ 2

次のようにしてエアーフィルタパネルを前面プレートに取り付けます。

4 つの長い非脱落型ネジを使用して、上部フィルタパネルを下部フィルタパネルに取り付けます。
3 つの短い非脱落型ネジを使用して、中間フィルタパネルを上部フィルタパネルと下部フィルタパネルに取り付けます。

（注）

2.0 ± 0.5 インチポンドのトルクでネジを締めます。

ポート側排気口のエアーフィルタの交換

手順

ステップ 1

電源モジュールのエアーフィルタを取り外すには、次のようにします。

エアーフィルタのクリップ式ホルダーの端の下側にドライバ（ネジ回し）を当てます。
ドライバを使って丁寧にホルダーを緩めると、簡単に外れます。
エアーフィルタを電源モジュールの前面から取り外し、安全な場所に注意深く置きます。

ステップ 2

電源モジュールのエアーフィルタを交換するには、次のようにします。

電源モジュール前面の所定の位置にエアーフィルタを置きます。
電源モジュール前面のエアーフィルタの上にホルダーを置きます。
ホルダーを慎重に、しっかりと押して、所定の位置にはめ込みます。
電源モジュールパネルを滑らせて差し込み、1 本のネジを使用して締めます。

図 9. 電源モジュールエアーフィルタの交換
ファンフィルタをクリップ式ホルダーの中に丁寧に差し込みます。

図 10. ファンフィルタの交換

（NCS 5064 の場合のみ）ポート側吸気口のエアーフィルタの交換

シャーシの前面に、交換可能なエアーフィルタがあります。どのくらいの頻度でエアーフィルタを交換すべきかは、施設の環境に応じて異なります。汚れた環境や温度アラームが頻繁に出る環境では、吸気グリルの埃とエアーフィルタを常に点検して、交換の必要があるかどうかを調べてください。

（注）

フィルタは必須ではありません。どのような時点においても、システムに装着できるのはポート側吸気フィルタかポート側排気フィルタのどちらかであり、両方を装着することはできません。

（注）

エアーフィルタは、システムをラックに取り付けた後にのみ取り付ける必要があります。システムをラックに取り付ける前にエアーフィルタを取り付けないでください。ポート側吸気口の場合、電源とファンモジュールに赤色のハンドルが付いています。

（注）

通常は、3 ヵ月ごとにエアーフィルタを点検し、必要に応じて 6 ヵ月ごとに交換することをお勧めします。

（注）

NEBS 導入環境に求められる Telecordia GR-63-Core 標準エアーフィルタ要件を満たすには、エアーフィルタを清掃するのではなく、交換する必要があります。

手順

ステップ 1

交換するエアーフィルタ（NCS-5064-FLT-FR）を取り外すには、次のようにします。

エアーフィルタを固定している非脱落型ネジを緩めます。エアーフィルタは、ポート側吸気口でシャーシの前面に 2 つの部品として取り付けられています（下図の部品 A および部品 B）。最初に部品 B を取り外し、次に部品 A を取り外します。


1	1x2 非脱落型ネジ	2	上部パネル（部品 A）
3	1x2 非脱落型ネジ	4	下部パネル（部品 B）

スロットからそれぞれのエアーフィルタパネルを滑らせて取り外し、安全な場所に注意深く置きます。

ステップ 2

次のようにしてエアーフィルタパネルを前面プレートに取り付けます。

2 本の非脱落型ネジを使用して、上部フィルタパネルを取り付けます。
3 本の非脱落型ネジを使用して、下部フィルタパネルを取り付けます。

（注）

2.0 ± 0.5 インチポンドのトルクでネジを締めます。

（NCS 5064 の場合のみ）ポート側排気口のエアーフィルタの交換

（注）

フィルタは必須ではありません。どのような時点においても、システムに装着できるのはポート側吸気フィルタかポート側排気フィルタのどちらかであり、両方を装着することはできません。

（注）

エアーフィルタは、システムをラックに取り付けた後にのみ取り付ける必要があります。システムをラックに取り付ける前にエアーフィルタを取り付けないでください。ポート側排気口の場合、電源とファンモジュールには青色のハンドルが付いています。

（注）

通常は、3 ヵ月ごとにエアーフィルタを点検し、必要に応じて 6 ヵ月ごとに交換することをお勧めします。

（注）

NEBS 導入環境に求められる Telecordia GR-63-Core 標準エアーフィルタ要件を満たすには、エアーフィルタを清掃するのではなく、交換する必要があります。

手順

ステップ 1

ファンモジュールのエアーフィルタ（NCS-5064-FLT-BK）を取り外すには、次のようにします。

ドライバを使用して、スタンドオフから 2 本の非脱落型ネジを緩めます。
ファンのエアーフィルタをスタンドオフに合わせて取り付けます。
スタンドオフに 2 本の非脱落型ネジを締め付けます。

ステップ 2

電源モジュールのエアーフィルタ（NCS-5064-FLT-BK）を交換するには、次のようにします。

ドライバを使用して、スタンドオフから 2 本の非脱落型ネジを緩めます。
PSU（電源モジュール）のエアーフィルタをスタンドオフに合わせて取り付けます。
スタンドオフに 2 本の非脱落型ネジを締め付けます。

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NCS 5000 ルータコンポーネントの交換

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