温度と湿度

• 許容される温度および湿度の最大レベルは、データシートに記載されている値の範囲内である必要があります。

• 最適な動作温度および湿度は次のとおりです。

  • 温度範囲は 18°C ～ 27°C（64°F ～ 80°F）

  • 湿度は 40% ～ 50% RH の範囲内

• 絶対湿度レベルは、GR-63-CORE の表 4-4 に従い、乾燥空気中の水蒸気量/Kg を 0.024 Kg 未満に常に維持します。

• 結露が発生する可能性がある場所や、機器が長時間にわたって高湿度にさらされる場所への設置は推奨されません。

• 短期間の暴露：GR-63-CORE に従って、機器を高湿度（85% RH 超）にさらさないでください。

（注）	短期間の暴露とは、連続で 96 時間未満、1 年間の合計が 15 日未満の期間における暴露を意味しています（1 年あたり合計 360 時間以内、かつ 1 年間の発生回数が 15 回以下になる数値）。

• 温度計と湿度計が設置場所に存在し、最適な温度レベルと湿度レベルのモニタリングと維持が可能であることを確認して、シスコ データ ネットワーキング機器が良好に動作するようにします。計測の際、装置を床面から 1m（3 フィート）高い位置に保つとともに、装置を空気取り入れ口から 1m（3 フィート）離れた位置に保ってください。

• 腐食性の高いエリアへの設置は推奨されません。腐食性の高いエリアとしては、次のような例があります。長時間高い湿度が持続する海、川や大量の水に近いエリア、交通量の多い道路から10メートル未満の場所などの汚染度の高いエリア、産業汚染物質の多いエリア。

環境汚染物質

• 機器の信頼性を向上させるため、固形汚染物質濃度の推奨される許容限度は、以下に記載の限度内であるか、GR-63-CORE 表 2-4 に従っている必要があります。

  粒子の種類	粒子状物質濃度の許容範囲
  PM2.5 + PM10	< 20 µg/m3

• 固形粒子濃度レベルの測定：

  • 粉塵などの固体汚染物質の濃度は、PM2.5 および PM10 粒子カウンタなどの機器を使用して測定できます。

  • 汚染濃度を定期的に確認することをお勧めします。

  • クリーンな設置場所に関する一般的な推奨事項：設置場所がクリーンで、3 ヵ月以上にわたって固形粒子の濃度レベルが低い場合は、月に 1 回濃度レベルを確認することをお勧めします。

  • 粒子濃度レベルが高くなりやすい設置場所に関する推奨事項：設置場所が次のリストに含まれている場合、週に 1 回濃度レベルを確認することをお勧めします。

    • 自動車交通量の多いエリアや人通りの多い道路の近く

    • 工事現場の近く

    • 煙やその他の固形粒子を放出する工場の近く

  • 粒子濃度レベルの測定には、市販の測定機器を使用できます。計測の際、装置を床面から 1m（3 フィート）高い位置に保つとともに、装置を空気取り入れ口から 1m（3 フィート）離れた位置に保ってください。

• 装置の汚染濃度レベルが高くならないように、必要な保護を行う必要があります。固形粒子濃度レベルを最小限に抑えるため、次のガイドラインに従ってください。

  • 不要な換気口または空気の流入口を閉じることにより、空気漏れ（機器室に入るフィルタリングされていない外気）を最小限に抑えます。

  • 高性能微粒子除去（HEPA）フィルタを使用して、空気中の浮遊固形粒子をフィルタリングします。この種のフィルタは、部屋の暖房、換気、および空調（HVAC）に含めることができます。

  • または、空気清浄機を使用して、空気から浮遊固形粒子をフィルタリングすることもできます。空気清浄機は、機器に入る前に空気が浄化されるように、機器室内の有効な場所に配置できます。

  • 床に塵粒子がたまるのはよくあることです。空気の温度や風速によっては、塵粒子が空気中に飛散し、機器に悪影響を与える可能性があります。これを防ぐために、掃除機を使用して塵粒子を吸引できます。

• 固形粒子濃度レベルが高い場合の悪影響：

  • 高濃度の固形汚染物質が存在すると、GR-1274-CORE 記載のとおり、製品寿命が大幅に短縮される可能性があります。

  • 製品の耐用年数は、粉塵の濃度レベルに反比例します。たとえば、粉塵の濃度レベルが 2 上がると、製品の耐用年数は半減します。

高度

• シャーシは、データシートに記載されている温度および高度の範囲内で動作するように設計されています。

• 機器の動作温度の許容値は、高度が 300m（984 フィート）上昇するごとに 1°C（34°F）の割合で低下します。

エアーフィルタ

• NCS 5500 モジュラシャーシは、エアーフィルタを搭載するように設計されています。通常の動作条件では、エアーフィルタを使用することをお勧めします。

• 環境内の埃の量に基づいて 3 か月ごとにフィルタの状態を定期的に確認することは、フィルタが過度に詰まらないようにし、寿命を延ばすのに役立ちます。この製品のフィルタは、使い捨てのコンポーネントです。製品を制御環境に取り付けたら、3 ヵ月ごとにフィルタを確認して交換します。もしくは、毎月フィルタを交換してください。

ベスト プラクティス

• ベストプラクティスの詳細については、『Guidelines and Best Practices for the Installation and Maintenance of Data Networking Equipment』を参照してください。