HSRP の実装の前提条件
適切なタスク ID を含むタスク グループに関連付けられているユーザ グループに属している必要があります。このコマンド リファレンスには、各コマンドに必要なタスク ID が含まれます。ユーザ グループの割り当てが原因でコマンドを使用できないと考えられる場合、AAA 管理者に連絡してください。
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ホットスタンバイ ルータ プロトコル(HSRP)は、ファーストホップ IP ルータで透過的にフェールオーバーが発生する事態を考慮するように設計された IP ルーティング冗長プロトコルです。ネットワーク上のホストからの IP トラフィックをルーティングするときに単一ルータの可用性に依存しないため、HSRP では、高度なネットワーク可用性が提供されます。ルータのグループで HSRP を使用して、アクティブ ルータとスタンバイ ルータを選択します(アクティブ ルータとは、パケット転送用に選択されているルータのことです。スタンバイ ルータとは、アクティブ ルータで障害が発生したときや、プリセット条件が満たされたときに、ルーティング処理を引き継ぐルータのことです)。
適切なタスク ID を含むタスク グループに関連付けられているユーザ グループに属している必要があります。このコマンド リファレンスには、各コマンドに必要なタスク ID が含まれます。ユーザ グループの割り当てが原因でコマンドを使用できないと考えられる場合、AAA 管理者に連絡してください。
HSRP は、イーサネット インターフェイス、イーサネット サブインターフェイス、イーサネットリンクバンドル、およびブリッジ仮想インターフェイス(BVI)でサポートされています。
Cisco IOS XR ソフトウェアのソフトウェアに HSRP を実装するには、次の概念を理解する必要があります。
HSRP は、ルータ ディスカバリ プロトコル(Internet Control Message Protocol [ICMP] Router Discovery Protocol [IRDP] など)をサポートしないホスト、および選択したルータがリロードしたときやルータの電源が失われたときに新しいルータに切り替えることができないホストに便利です。また、既存の TCP セッションはフェールオーバーが発生しても存続するため、このプロトコルでは IP トラフィックをルーティングするためにネクスト ホップを動的に選択するホストの回復をさらに透過的に実行できます。
HSRP をネットワーク セグメントに設定すると、HSRP が動作するルータのグループで仮想 MAC アドレスと IP アドレスを共有できるようになります。この HSRP ルータ グループのアドレスが仮想 IP アドレスと呼ばれます。このようなデバイスの 1 つが、アクティブルータとしてプロトコルによって選択されます。アクティブ ルータは、グループの MAC アドレス宛のパケットを受信してルーティングします。n 台のルータで HSRP が稼働している場合、n + 1 個の IP アドレスおよび MAC アドレスが割り当てられます。
HSRP が指定アクティブ ルータの障害を検出すると、選択されているスタンバイ ルータが HSRP グループの MAC アドレスと IP アドレスの制御を引き継ぎます。この時点で新しいスタンバイルータも選択されます。
HSRP を実行しているルータは、ユーザ データグラム プロトコル(UDP)ベースのマルチキャスト hello パケットを送受信して、ルータの障害を検出したり、アクティブ ルータとスタンバイ ルータを指定したりします。
HSRP グループは、HSRP を実行し、かつ互いにホットスタンバイ サービスを提供するように設定されている複数のルータで構成されています。HSRP は、プライオリティ スキームを使用して、HSRP によって設定されたどのルータをデフォルトのアクティブ ルータにするかを決定します。ルータをアクティブ ルータとして設定するには、他のすべての HSRP 設定済みルータのプライオリティよりも高いプライオリティをそのルータに割り当てます。デフォルトのプライオリティは 100 です。したがって、100 よりも高いプライオリティを持つルータを 1 つだけ設定した場合、そのルータがデフォルトのアクティブ ルータになります。
HSRP は、HSRP グループ間でプライオリティをアドバタイズするマルチキャスト メッセージを交換することによって機能します。アクティブ ルータが設定された時間内に hello メッセージを送信できなかった場合は、最高のプライオリティのスタンバイ ルータがアクティブ ルータになります。このようにパケット転送機能が別のルータに移行しても、ネットワークのいずれのホストにもまったく影響はありません。
次の図に、単一の HSRP グループのメンバとして設定されたルータを示します。
ネットワーク上のホストはすべて、仮想ルータの IP アドレス(この場合 1.0.0.3)をデフォルト ゲートウェイとして使用するように設定されています。
1 つのルータ インターフェイスを複数の HSRP グループに属するように設定することもできます。次の図に、複数の HSRP グループのメンバとして設定されたルータを示します。
上の図では、ルータ A のイーサネット インターフェイス 0 は、グループ 1 に属します。ルータ B のイーサネット インターフェイス 0 は、グループ 1、2、および 3 に属します。ルータ C のイーサネット インターフェイス 0 は、グループ 2、ルータ D のイーサネット インターフェイス 0 はグループ 3 に属します。グループを作成するときは、部門の編成に従うことをお勧めします。この場合、グループ 1 はエンジニアリング部門、グループ 2 は製造部門、グループ 3 は財務部門をサポートします。
ルータ B は、グループ 1 と 2 のアクティブ ルータ、およびグループ 3 のスタンバイ ルータとして設定されています。ルータ D は、グループ 3 のアクティブ ルータとして設定されています。何らかの理由でルータ D で障害が発生すると、ルータ B がルータ D のパケット転送機能を引き継ぐため、財務部門のユーザは引き続き他のサブネット上のデータにアクセスできます。
Note |
サブインターフェイスごとに異なる仮想 MAC アドレス(VMAC)が必要になります。VMAC は、グループ ID に基づいて決定されます。このため、VMAC を明示的に設定する場合を除いて、設定するサブインターフェイスごとに固有のグループ ID が必要です。 |
Note |
仮想ルータが接続されているスイッチ ポートでは、スパニング ツリー プロトコル(STP)を無効にすることをお勧めします。スイッチがこれらのプロトコルをサポートしている場合に、RSTP または rapid-PVST を有効にします。 |
HSRP グループのルータは、アクティブになると、仮想 IP アドレスと仮想 MAC アドレスが含まれている ARP 応答を数多く送信します。このような ARP 応答は、スイッチおよびラーニング ブリッジが自身のポートと MAC のマッピングを更新するのに役立ちます。このような ARP 応答により、(事前に割り当てられた MAC アドレスまたは機能アドレスではなく)インターフェイスのバーンドイン アドレスを仮想 MAC アドレスとして使用するようにルータを設定できます。これは、仮想 IP アドレスの ARP エントリを更新するための手段となります。インターフェイスがアップ状態になったときにそのインターフェイス IP アドレスを特定するために送信される Gratuitous ARP 応答と異なり、HSRP ルータ ARP 応答パケットはパケット ヘッダーで仮想 MAC アドレスを伝送します。IP アドレスおよびメディア アドレスの ARP データ フィールドには、仮想 IP アドレスおよび仮想 MAC アドレスが含まれています。
HSRP プリエンプション機能を使用すると、プライオリティの最も高いルータがただちにアクティブ ルータになることができます。プライオリティはまず設定したプライオリティ値に従って決定され、次に IP アドレスに従って決定されます。どちらの場合も、値の大きい方がプライオリティが高くなります。
プライオリティの高いルータが、プライオリティの低いルータをプリエンプション処理すると、coup メッセージを送信します。プライオリティの低いアクティブ ルータが、プライオリティの高いアクティブ ルータから coup メッセージまたは hello メッセージを受信すると、スピーク状態に変わり、resign メッセージを送信します。
ICMP は、エラーをレポートするためのメッセージ パケットや IP 処理に関連する他の情報を提供する、ネットワーク層インターネット プロトコルです。ICMP は多くの診断機能を備えており、ホストへのエラー パケットの送信およびリダイレクトが可能です。HSRP を実行しているときは、HSRP グループに属するルータのインターフェイス(または実際の)MAC アドレスをホストが検出しないようにすることが重要です。ICMP によってホストがルータの実際の MAC アドレスへリダイレクトされて、そのルータに障害が発生した場合、ホストからのパケットは消失します。
HSRP が設定されたインターフェイスでは、ICMP リダイレクト メッセージが自動的にイネーブルになります。この機能は、ネクスト ホップ IP アドレスが HSRP 仮想 IP アドレスに変更されることのある HSRP で発信 ICMP リダイレクト メッセージをフィルタリングすることによって効果を発揮します。
ICMP リダイレクトをサポートするために、HSRP 経由で redirect メッセージがフィルタリングされます。これにより、ネクストホップ IP アドレスが HSRP 仮想アドレスに変更されます。HSRP リダイレクトが有効になっていると、HSRP が動作する ICMP インターフェイスはこのフィルタリングを行います。HSRP は、アドバタイズメントを送信し、実 IP アドレスと仮想 IP アドレスのマッピングを維持してリダイレクトのフィルタリングを実行することにより、すべての HSRP ルータの状況を把握します。
ここでは、次のタスクの手順を示します。
hsrp ipv4 コマンドは、設定済みのインターフェイスで HSRP をアクティブにします。IP アドレスを指定した場合は、IP アドレスがホットスタンバイ グループの指定アドレスとして使用されます。IP アドレスが指定されていない場合は、仮想アドレスがアクティブ ルータから学習されます。HSRP が指定ルータを選択できるようにするには、ホットスタンバイ グループ内の少なくとも 1 つのルータに指定アドレスを指定しておくか、またはルータが指定アドレスを学習する必要があります。アクティブ ルータ上の指定アドレスを設定すると、常に現在使用されている指定アドレスが上書きされます。
特定のインターフェイスで HSRP インターフェイス コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
HSRP グループサブモードをイネーブルにします。
Note |
バージョンキーワードは、IPv4 アドレスファミリが選択されている場合にのみ使用できます。デフォルトでは、IPv6 アドレスファミリのバージョンは 2 に設定されています。 |
設定済みのインターフェイスで HSRP をアクティブにします。
Note |
|
/* Enable HSRP interface configuration mode on a specific interface. */
Router# configure
Router(config)# router hsrp
Router(config-hsrp)# interface <type> <interface-path-id>
/* Enable HSRP address-family configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-if)# address-family ipv4
/* Enable HSRP group submode. */
Router(config-hsrp-ipv4)# hsrp <group-number> version <version-no>
/* Activate HSRP on the configured interface. */
Router(config-hsrp-gp)# address {learn|address[secondary]}
Router(config-hsrp-gp)# commit
Router# show running-configuration
router hsrp
interface GigabitEthernet0/2/0/1
address-family ipv4
hsrp 1 version 1
address learn
!
IPv6 の HSRP をイネーブルにするには、次の手順を使用します。
特定のインターフェイスで HSRP インターフェイス コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
HSRP グループサブモードをイネーブルにします。
(注) |
バージョンキーワードは、IPv4 アドレスファミリが選択されている場合にのみ使用できます。デフォルトでは、IPv6 アドレスファミリのバージョンは 2 に設定されています。 |
設定されたインターフェイスで HSRP をアクティブにし、リンクローカル IPv6 アドレスを割り当てます。
(注) |
|
設定されたインターフェイスで HSRP をアクティブにし、グローバル IPv6 アドレスを割り当てます。
(注) |
IPv6 の HSRP を設定する場合は、 autoconfig キーワードを使用して、リンクローカル IPv6 アドレスを設定するか、イネーブルにする必要があります。リンクローカル IPv6 アドレスを設定しない場合、 commit キーワードを使用して変更をコミットしても、ルータは設定を受け入れません。 |
/* Enable HSRP interface configuration mode on a specific interface. */
Router# configure
Router(config)# router hsrp
Router(config-hsrp)# interface <type> <interface-path-id>
/* Enable HSRP address-family configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-if)# address-family ipv4
/* Enable HSRP group submode. */
Router(config-hsrp-ipv4)# hsrp <group-number>
/* Activate HSRP on the configured interface. */
Router(config-hsrp-gp)# address global <ipv6-address>
Router(config-hsrp-gp)# commit
Router# show running-configuration
configure
router hsrp
interface GigabitEthernet0/2/0/1
address-family ipv4
hsrp 1
address linklocal autoconfig
address global 2001:DB8:A:B::1
!
ローカル ルータが HSRP に関与する仕組みに影響を与える他のホットスタンバイ グループ属性を設定するには、必要に応じてインターフェイス コンフィギュレーション モードで次の手順を使用します。
HSRP コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP インターフェイス コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
HSRP グループサブモードをイネーブルにします。
Note |
バージョンキーワードは、IPv4 アドレスファミリが選択されている場合にのみ使用できます。デフォルトでは、IPv6 アドレスファミリのバージョンは 2 に設定されています。 |
(任意)HSRP プライオリティを設定します。
割り当てられたプライオリティは、アクティブ ルータとスタンバイ ルータを選択するために使用されます。プリエンプションがイネーブルである場合は、プライオリティが最高のルータが指定されたアクティブ ルータになります。プライオリティが等しい場合、プライマリ IP アドレスが比較され、大きい IP アドレスが優先されます。
インターフェイスが track コマンドによって設定されている場合、デバイス上の別のインターフェイスがダウンすると、デバイスのプライオリティが動的に変更されることもあります。
preempt コマンドを使用してプリエンプションをイネーブルにしていない場合、ルータは他の HSRP ルータよりもプライオリティが高い場合でもアクティブにならないことがあります。
デフォルトの HSRP プライオリティ値を復元するには、no priority コマンドを使用します。
(任意)他のインターフェイスの可用性に基づいてホットスタンバイ プライオリティが変わるように、インターフェイスを設定します。
トラッキング対象のインターフェイスがダウンすると、ホットスタンバイ プライオリティが 10 だけ減少します。インターフェイスがトラッキングされていなければ、ステートが変化した場合でもホット スタンバイ プライオリティに影響することはありません。ホットスタンバイ用に設定されたインターフェイスごとに、トラッキングするインターフェイスのリストを個別に設定できます。
オプションの priority-decrement 引数には、トラッキング対象のインターフェイスがダウンした場合にホット スタンバイ プライオリティをどれだけ減らすかを指定します。トラッキング対象のインターフェイスが再びアップ状態になると、プライオリティは同じ値だけ段階的に増えていきます。
トラッキング対象の複数のインターフェイスがダウンした場合、priority-decrement 引数が設定されていれば、設定されているプライオリティの減分値が累積されます。トラッキング対象のインターフェイスがダウンし、どのオブジェクトにもプライオリティの減分値が設定されていなければ、デフォルトの減分値は 10 で、累積されます。
常に最適なルータを使用してパケットが転送されるようにするには、グループ内のすべてのルータ上でこのコマンドとともに preempt コマンドを使用する必要があります。preempt コマンドを使用しないと、他の HSRP ルータの現在のプライオリティに関係なく、アクティブルータがアクティブのままになります。
トラッキングを削除するには、no preempt コマンドを使用します。
(任意)HSRP プリエンプションとプリエンプション遅延を設定します。
preempt コマンドでプリエンプションおよびプリエンプション遅延を設定した場合、ローカルルータに現在のアクティブルータよりも高いホットスタンバイ プライオリティが設定されているときには、そのローカルルータはアクティブルータとして制御を引き継ごうとします。preempt コマンドを設定していない場合、ローカルルータは、(指定ルータとして機能する)現在アクティブ状態のルータがないことを示す情報を受信した場合にのみ、アクティブルータとして制御を引き継ぎます。
ルータが最初に起動したとき、ルータのルーティング テーブルは完全ではありません。プリエンプション処理するように設定されている場合にはアクティブ ルータになりますが、まだ十分なルーティング処理はできません。この問題を解決するには、プリエンプション処理する側のルータが現在アクティブなルータを実際にプリエンプション処理するまでの遅延を設定します。
現在アクティブ状態のルータがない場合は、プリエンプションの delay seconds の値は適用されません。この場合、ローカルルータは、プリエンプション遅延の秒数に関係なく、該当するタイムアウトが経過した後(timers コマンドを参照)、アクティブになります。
HSRP プリエンプションおよびプリエンプション遅延値をデフォルトに戻すには、no preempt コマンドを使用します。
(任意)ホットスタンバイ ルータ プロトコル(HSRP)用の認証ストリングを設定します。
認証ストリングはすべての HSRP メッセージで暗号化されずに送信されます。相互運用性を確保するには、LAN 上のすべてのルータおよびアクセス サーバに同じ認証ストリングを設定する必要があります。
認証ストリングが一致しないと、デバイスは、HSRP で設定された他のルータから、指定されたホットスタンバイ IP アドレスおよびホットスタンバイ タイマー値を学習できません。
認証ストリングが一致しないと、あるルータが指定ルータを引き継ぐというようなプロトコル イベントを回避できません。
認証ストリングを削除するには、no authentication コマンドを使用します。
/* Enable HSRP configuration mode. */
Router# configure
Router(config)# router hsrp
/* Enable HSRP interface configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp)# interface <type> <interface-path-id>
/* Enable HSRP address-family configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-if)# address-family ipv4
/* Enable HSRP group submode. */
Router(config-hsrp-ipv4)# hsrp <group-number> version <version-no>
/* (Optional) Configure HSRP priority. */
Router(config-hsrp-gp)# priority <priority>
/* (Optional) Configure an interface so that the Hot Standby priority changes on the basis of the availability of other interfaces. */
Router(config-hsrp-gp)# track <type> instance <priority-decrement>
/* (Optional) Configure an authentication string for the Hot Standby Router Protocol (HSRP). */
Router(config-hsrp-gp)# authentication <string>
Router# show running-configuration
configure
router hsrp
interface TenGigE0/2/0/1
address-family ipv4
hsrp 1 version 1
priority 100
track TenGigE0/3/0/1
preempt
authentication company1
!
!
!
!
HSRP のアクティベーション遅延は、インターフェイスがアップ状態になったときに、ステート マシンの起動を遅らせることを目的としています。これにより、ネットワーク タイムが安定し、リンクがアップ状態になったあとの早い段階で不必要に状態が変化するのを防ぐことができます。
HSRP コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP インターフェイス コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
ステートマシンの起動の遅延を設定します。
Note |
リロード遅延は、最初のインターフェイス起動イベント後に適用される遅延です。最小遅延は、後続の(インターフェイスがフラップする場合の)インターフェイス起動イベントに適用される遅延です。 |
特定のインターフェイスで HSRP アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
HSRP グループサブモードをイネーブルにします。
設定済みのインターフェイスで HSRP をアクティブにします。
Note |
|
/* Enable HSRP configuration mode. */
Router# configure
Router(config)# router hsrp
/* Enable HSRP interface configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp)# interface <type> <interface-path-id>
/* Configure the delay of startup of the state machine. */
Router(config-hsrp-if)# hsrp delay minimum <seconds> reload <seconds>
/* Enable HSRP address-family configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-if)# address-family ipv4
/* Enable HSRP group submode. */
Router(config-hsrp-ipv4)# hsrp <group-number> version <version-no>
/* Activate HSRP on the configured interface. */
Router(config-hsrp-gp)# address { learn | address [secondary] }
Router(config-hsrp-gp)# commit
Router# show running-configuration
configure
router hsrp
interface TenGigE0/2/0/1
hsrp delay minimum 2 reload 10
address-family ipv4
hsrp 1
address learn
!
デフォルトでは、ICMP リダイレクト メッセージの HSRP フィルタリングは、HSRP が実行されているルータでイネーブルになっています。
ディセーブルになっているこの機能の再イネーブル化をルータに設定するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで hsrp redirects コマンドを使用します。
特定のインターフェイスで HSRP インターフェイス コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
HSRP グループサブモードをイネーブルにします。
Note |
バージョンキーワードは、IPv4 アドレスファミリが選択されている場合にのみ使用できます。デフォルトでは、IPv6 アドレスファミリのバージョンは 2 に設定されています。 |
設定済みのインターフェイスで HSRP をアクティブにします。
Note |
|
インターフェイスにホットスタンバイ ルータ プロトコル(HSRP)が設定されているときに送信する Internet Control Message Protocol(ICMP)リダイレクトメッセージを設定します。
Note |
|
/* Enable HSRP interface configuration mode on a specific interface. */
Router# configure
Router(config)# router hsrp
Router(config-hsrp)# interface <type> <interface-path-id>
/* Configure Internet Control Message Protocol (ICMP) redirect messages to be sent when the Hot Standby Router Protocol (HSRP) is configured on an interface. */
Router(config-hsrp-gp)# hsrp redirects disable
/* Enable HSRP address-family configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-if)# address-family ipv4
/* Enable HSRP group submode. */
Router(config-hsrp-ipv4)# hsrp <group-number> version <version-no>
/* Activate HSRP on the configured interface. */
Router(config-hsrp-gp)# address {learn|address[secondary]}
Router# show running-configuration
router hsrp
interface TenGigE 0/2/0/1
address-family ipv4
hsrp 1 version 1
address learn
!
!
hsrp redirects disable
!
!
マルチ グループ オプティマイゼーションは、多くのサブインターフェイスで構成される配置で制御トラフィックを削減するためのソリューションです。HSRP 制御トラフィックの実行をセッションの 1 つに限ることにより、冗長性要件が同じサブインターフェイスでは制御トラフィックが減少します。他のすべてのセッションはこのプライマリ セッションのスレーブになり、プライマリ セッションから状態を継承します。
HSRP 動作のカスタマイズは任意です。HSRP グループをイネーブルにすると、そのグループはすぐに動作します。
特定のインターフェイスで HSRP インターフェイス コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
HSRP グループサブモードをイネーブルにします。
(注) |
バージョンキーワードは、IPv4 アドレスファミリが選択されている場合にのみ使用できます。デフォルトでは、IPv6 アドレスファミリのバージョンは 2 に設定されています。 |
HSRP セッション名を設定します。
IP のホットスタンバイ プロトコルをイネーブルにします。
(注) |
IP アドレスを指定した場合は、IP アドレスがホットスタンバイ グループの指定アドレスとして使用されます。IP アドレスが指定されていない場合は、仮想アドレスがアクティブ ルータから学習されます。 |
ルータのセカンダリ仮想 IPv4 アドレスを設定します。
ホットスタンバイ ルータ プロトコル(HSRP)用の認証ストリングを設定します。
特定のインターフェイスで HSRP スレーブ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
指定のグループから状態を継承するようにスレーブグループを設定します。
スレーブグループ用にプライマリ仮想 IPv4 アドレスを設定します。
/* Enable HSRP interface configuration mode on a specific interface. */
Router# configure
Router(config)# router hsrp
Router(config-hsrp)# interface <type> <interface-path-id>
/* Enable HSRP address-family configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-if)# address-family ipv4
/* Enable HSRP group configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-ipv4)# hsrp <group-no> version <version-no>
/* Configure an HSRP session name. */
Router(config-hsrp-gp)# name <name>
/* Enable hot standby protocol for IP. */
Router(config-hsrp-gp)# address { learn | address}
/* Configure the secondary virtual IPv4 address for a router. */
Router(config-hsrp-gp)# address <address> secondary
/* Configures an authentication string for the Hot Standby Router Protocol (HSRP). */
Router(config-hsrp-gp)# authentication <string>
/* Enables HSRP slave configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-gp)# hsrp <group-no> slave
/* Configure the slave group to inherit its state from a specified group. */
Router(config-hsrp-slave)# follow mgo-session-name
/* Configure the primary virtual IPv4 address for the slave group.
Router(config-hsrp-slave)# address <ip-address>
Router# show running-configuration
router hsrp
interface TenGigE0/2/0/1
address-family ipv4
hsrp 1 version 1
name s1
address learn
address 1198.51.100.1 secondary
authentication company1
hsrp 2 slave
follow s1
address 192.0.2.1
!
!
!
!
!
IP のホットスタンバイプロトコルをイネーブルにするには、HSRP グループサブモードで address (hsrp) コマンドを使用します。
特定のインターフェイスで HSRP インターフェイス コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP グループ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
(注) |
|
IP のホットスタンバイプロトコルをイネーブルにします。
/* Enable HSRP interface configuration mode on a specific interface. */
Router# configure
Router(config)# router hsrp
Router(config-hsrp)# interface <type> <interface-path-id>
/* Enable HSRP address-family configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-if)# address-family ipv4
/* Enable HSRP group configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-ipv4)# hsrp <group-number> version <version-no>
/* Enable hot standby protocol for IP. */
Router(config-hsrp-ipv4)# address { learn | address }
Router# show running-configuration
router hsrp
interface TenGigE 0/2/0/1
address-family ipv4
hsrp 1 version 1
address learn
!
!
!
!
ルータのセカンダリ仮想 IPv4 アドレスを設定するには、ホットスタンバイ ルータ プロトコル(HSRP)仮想ルータサブモードで address secondary コマンドを使用します。
特定のインターフェイスで HSRP インターフェイス コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP グループ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
(注) |
|
ルータのセカンダリ仮想 IPv4 アドレスを設定します。
/* Enable HSRP interface configuration mode on a specific interface. */
Router# configure
Router(config)# router hsrp
Router(config-hsrp)# interface <type> <interface-path-id>
/* Enable HSRP address-family configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-if)# address-family ipv4
/* Enable HSRP group configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-ipv4)# hsrp <group-number> version <version-no>
/* Configure the secondary virtual IPv4 address for a router. */
Router(config-hsrp-ipv4)# address <address> secondary
Router# show running-configuration
router hsrp
interface TenGigE 0/2/0/1
address-family ipv4
hsrp 1 version 1
192.0.2.1
!
!
!
!
特定のインターフェイスで HSRP インターフェイス コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP スレーブ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
指定のグループから状態を継承するようにスレーブグループを設定します。
/* Enable HSRP interface configuration mode on a specific interface. */
Router# configure
Router(config)# router hsrp
Router(config-hsrp)# interface <type> <interface-path-id>
/* Enable HSRP address-family configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-if)# address-family ipv4
/* Enable HSRP slave configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-ipv4)# hsrp <group-no> slave
/* Configure the slave group to inherit its state from a specified group. */
Router(config-hsrp-slave)# address <ip-address>
Running Configuration
Router# show running-configuration
router hsrp
interface TenGigE 0/2/0/1
address-family ipv4
hsrp 1 slave
address 192.0.2.1
!
!
!
!
スレーブグループのプライマリ仮想 IPv4 アドレスを設定するには、HSRP スレーブサブモードで slave primary virtual IPv4 address コマンドを使用します。
特定のインターフェイスで HSRP インターフェイス コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP スレーブ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
スレーブグループ用にプライマリ仮想 IPv4 アドレスを設定します。
/* Enable HSRP interface configuration mode on a specific interface. */
Router# configure
Router(config)# router hsrp
Router(config-hsrp)# interface <type> <interface-path-id>
/* Enable HSRP address-family configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-if)# address-family ipv4
/* Enable HSRP slave configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-ipv4)# hsrp <group-no> slave
/* Configure the primary virtual IPv4 address for the slave group. */
Router(config-hsrp-slave)# address <ip-address>
Running Configuration
Router# show running-configuration
router hsrp
interface TenGigE 0/2/0/1
address-family ipv4
hsrp 1 slave
address 192.0.2.1
!
!
!
!
次のタスクを実行して、スレーブグループのセカンダリ仮想 IPv4 アドレスを設定します。
特定のインターフェイスで HSRP インターフェイス コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP スレーブ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
ルータのセカンダリ仮想 IPv4 アドレスを設定します。
/* Enable HSRP interface configuration mode on a specific interface. */
Router# configure
Router(config)# router hsrp
Router(config-hsrp)# interface <type> <interface-path-id>
/* Enable HSRP address-family configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-if)# address-family ipv4
/* Enable HSRP slave configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-ipv4)# hsrp <group-no> slave
/* Configure the secondary virtual IPv4 address for the slave group. */
Router(config-hsrp-slave)# address <ip-address> secondary
Running Configuration
Router# show running-configuration
router hsrp
interface TenGigE 0/2/0/1
address-family ipv4
hsrp 1 slave
address 192.0.2.1 secondary
!
!
!
!
スレーブグループの仮想 MAC アドレスを設定するには、HSRP スレーブサブモードで slave virtual mac address コマンドを使用します。
特定のインターフェイスで HSRP インターフェイス コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP スレーブ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
/* Enable HSRP interface configuration mode on a specific interface. */
Router# configure
Router(config)# router hsrp
Router(config-hsrp)# interface <type> <interface-path-id>
/* Enable HSRP address-family configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-if)# address-family ipv4
/* Enable HSRP slave configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-ipv4)# hsrp <group-no> slave
Running Configuration
Router# show running-configuration
router hsrp
interface TenGigE 0/2/0/1
address-family ipv4
hsrp 1 slave
!
!
!
!
HSRP セッション名を設定するには、HSRP グループサブモードで session name コマンドを使用します。
特定のインターフェイスで HSRP インターフェイス コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP グループ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
(注) |
|
指定のグループから状態を継承するようにスレーブグループを設定します。
/* Enable HSRP interface configuration mode on a specific interface. */
Router# configure
Router(config)# router hsrp
Router(config-hsrp)# interface <type> <interface-path-id>
/* Enable HSRP address-family configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-if)# address-family ipv4
/* Enable HSRP group configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-ipv4)# hsrp <group-no> hsrp <version-no>
/* Configure the slave group to inherit its state from a specified group. */
Router(config-hsrp-ipv4)# name <name>
Running Configuration
Router# show running-configuration
router hsrp
interface TenGigE 0/2/0/1
address-family ipv4
hsrp 1 version 2
name s1 !
!
!
!
標準の HSRP 障害検出メカニズムでは、アクティブ ルータとコア ネットワークとの間の障害を検出できません。オブジェクト トラッキングは、そのような障害を検出するために使用します。そのような障害が発生すると、アクティブ ルータはプライオリティの減分値をその HSRP セッションに適用します。この結果、プライオリティがスタンバイ ルータのプライオリティを下回った場合には、このことを HSRP 制御トラフィックから検出し、これをアクティブなロールをプリエンプション処理して引き継ぐためのトリガーとして使用します。
Cisco IOS XR ソフトウェアは、最大 512 のトラッキングオブジェクトをサポートします。
HSRP および IP スタティック機能の拡張オブジェクト トラッキングを使用すると、IP サービス レベル契約(IPSLA)に基づいて、ファーストホップの冗長性を確保し、デフォルト ゲートウェイを選択できます。
スタティックルートの拡張されたオブジェクトトラッキングの詳細については、 Routing Configuration Guide for Cisco NCS 560 Series Routers を参照してください。
名前付きオブジェクトのトラッキングを、減分値を指定してイネーブルにするには、HSRP グループ サブモードで次の設定を使用します。
特定のインターフェイスで HSRP インターフェイス コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。
特定のインターフェイスで HSRP グループサブモードをイネーブルにします。
(注) |
バージョンキーワードは、IPv4 アドレスファミリが選択されている場合にのみ使用できます。デフォルトでは、IPv6 アドレスファミリのバージョンは 2 に設定されています。 |
名前付きオブジェクトのトラッキングを、減分値を指定してイネーブルにします。
/* Enable HSRP interface configuration mode on a specific interface. */
Router# configure
Router(config)# router hsrp
Router(config-hsrp)# interface <type> <interface-path-id>
/* Enable HSRP address-family configuration mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-if)# address-family ipv4
/* Enable HSRP group sub-mode on a specific interface. */
Router(config-hsrp-ipv4)# hsrp <group-no> hsrp <version-no>
/* Enable tracking of the named object with the specified decrement. */
Router(config-hsrp-gp)# track object <name> [priority-decrement]
Running Configuration
Router# show running-configuration
router hsrp
interface TenGigE 0/2/0/1
address-family ipv4
hsrp 1 version 1
track object t1 2
!
!
!
!
1 つのアクティブ グループで HSRP プロセスの障害が発生した場合には、ピア HSRP アクティブ ルータ グループで強制的にフェールオーバーが行われないようにする必要があります。ホット リスタートはウォーム RP フェールオーバーをサポートしており、ピア HSRP アクティブ ルータ グループへの強制的なフェールオーバーは発生しません。
ここでは、次の HSRP 設定例について説明します。
次に、インターフェイスで HSRP をイネーブルにし、HSRP グループ属性を設定する例を示します。
configure
router hsrp
interface 0/2/0/1
hsrp 1 ipv4 1.0.0.5
commit
hsrp 1 timers 100 200
hsrp 1 preempt delay 500
hsrp priority 20
hsrp track 0/2/0/2
hsrp 1 authentication company0
hsrp use-bia
commit
次に、複数の HSRP グループ用にルータを設定する例を示します。
configure
router hsrp
interface 0/2/0/3
hsrp 1 ipv4 1.0.0.5
hsrp 1 priority 20
hsrp 1 preempt
hsrp 1 authentication sclara
hsrp 2 ipv4 1.0.0.6
hsrp 2 priority 110
hsrp 2 preempt
hsrp 2 authentication mtview
hsrp 3 ipv4 1.0.0.7
hsrp 3 preempt
hsrp 3 authentication svale
commit