Cisco Unified IP Phone の概要
Cisco Unified SIP Phone 3905 は、Internet Protocol(IP; インターネット プロトコル)ネットワークでの音声通信を提供します。Cisco Unified IP Phone は、デジタル ビジネス フォンとほぼ同様に機能し、コールの発信および受信に利用できます。また、Cisco Unified SIP Phone 3905 は、ミュート、保留、転送、会議、コール転送などの機能をサポートします。
Cisco Unified IP Phone は、他のネットワーク デバイスと同様、設定と管理が必要です。これらの電話機は、G.711a、G.711µ、G.729、および G.729ab をエンコードし、G.711a、G.711µ、G.729、G.729、および G.729ab をデコードします。
この章は、次の項で構成されています。
• 「Cisco Unified SIP Phone 3905 について」
• 「使用されるネットワーク プロトコル」
• 「Cisco Unified SIP Phone 3905でサポートされる機能」
• 「Cisco Unified IP Phone の設定および設置の概要」
• 「用語の違い」
注意
セル方式の電話、携帯電話、GSM 電話、または双方向ラジオを Cisco Unified IP Phone のすぐ近くで使用すると、相互干渉が発生することがあります。詳細については、干渉が発生するデバイスの製造元のマニュアルを参照してください。
Cisco Unified SIP Phone 3905 について
図 1-1 に、Cisco Unified SIP Phone 3905 の主要コンポーネントを示します。
図 1-1 Cisco Unified SIP Phone 3905
表 1-1 で、Cisco Unified SIP Phone 3905 のボタンについて説明します。
表 1-1 Cisco Unified SIP Phone 3905 の機能
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電話スクリーン |
電話番号、アクティブ コールと回線のステータス、および電話機のメニューなどの電話機に関する情報と電話機メニュー リストが表示されます。 |
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ライト ストリップ |
着信コール(赤く点滅)または新しいボイス メッセージ(赤く点灯)があることを示します。 |
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ナビゲーション バーと選択/機能ボタン
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ナビゲーション バーは、メニュー間のスクロールや項目の強調表示に使用します。ナビゲーション バーの中央にある選択ボタンを押すと、強調表示した項目が選択されます。 電話機がオフフックの状態の場合は、選択ボタンが機能ボタンとして機能します。次の機能にアクセスできます。 • すべてのコールの転送:コールを転送できます。 • ボイス メール:ボイス メールにアクセスできます。 • コール ピックアップ:同僚の電話機で呼び出し中のコールに応答できます。 • グループ コール ピックアップ:別のコール グループで呼び出し中のコールに応答できます。 |
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アプリケーション ボタン
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[アプリケーション(Applications)] メニューを開閉します。このボタンを使用して、電話履歴、ユーザ設定、電話機の設定、電話機のモデル情報にアクセスします。 |
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転送ボタン
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コールを転送します。 |
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保留/復帰ボタン
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アクティブ コールを保留にしたり、保留中のコールを再開したりします。 |
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キーパッド |
電話番号をダイヤルできます。 |
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スピーカーフォン ボタン
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デフォルトの音声パスとしてスピーカーフォンを選択して、新しいコールを開始したり、着信コールをピックアップしたり、コールを終了したりします。スピーカーフォン音声パスは、新しいデフォルト音声パスを選択する(たとえば、ハンドセットをピックアップする)まで変更されません。 |
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音量ボタン
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ハンドセットとスピーカーフォンの音量(オフ フック時)および呼出音の音量(オン フック時)を制御します。 |
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ミュート ボタン
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マイクロフォン モードのオン/オフを切り替えます。 |
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リダイヤル ボタン
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最後にダイヤルした番号をダイヤルします。 |
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戻るボタン
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直前の画面またはメニューに戻ります。 |
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ハンドセット |
電話機のハンドセットです。 |
使用されるネットワーク プロトコル
Cisco Unified IP Phone は、音声通信に必須のいくつかの業界標準ネットワーク プロトコルとシスコ ネットワーク プロトコルをサポートしています。 表 1-2 では、Cisco Unified SIP Phone 3905がサポートしているネットワーキング プロトコルの概要を示します。
表 1-2 Cisco Unified IP Phone でサポートされるネットワーク プロトコル
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Cisco Discovery Protocol(CDP) |
CDP は、シスコの製造するすべての装置で動作するデバイス検出プロトコルです。 デバイスは、CDP を使用して自身の存在をネットワーク内の他のデバイスにアドバタイズし、他のデバイスの情報を受信することができます。 |
Cisco Unified IP Phone では、補助 VLAN ID、ポートごとの電源管理の詳細情報、Quality of Service(QoS)設定情報などの情報を、CDP を使用して Cisco Catalyst スイッチとやり取りしています。 |
Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP) |
DHCP は、IP アドレスを動的に確保して、ネットワーク デバイスに割り当てるものです。 DHCP を使用すると、IP Phone をネットワークに接続すれば、その電話機が機能するようになります。IP アドレスを手動で割り当てたり、ネットワーク パラメータを別途設定したりする必要はありません。 |
DHCP は、デフォルトで有効になっています。無効にした場合は、個々の電話機がある場所で、IP アドレス、サブネット マスク、ゲートウェイ、および TFTP サーバを手動で設定する必要があります。 シスコでは、DHCP のカスタム オプション 150 を使用することを推奨します。この方法では、TFTP サーバの IP アドレスをオプション値として設定します。サポートされているその他の DHCP 設定については、『 Cisco Unified Communications Manager System Guide 』の「 Dynamic Host Configuration Protocol 」と「 Cisco TFTP 」の章を参照してください。 (注) オプション 150 を使用できない場合、DHCP オプション 66 の使用を試みることができます。 |
ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP) |
HTTP は、インターネットや Web 経由で情報を転送し、ドキュメントを移送するための標準的な手段です。 |
Cisco Unified IP Phone では、HTTP をトラブルシューティング用に使用しています。 |
IEEE 802.1X |
IEEE 802.1X 標準は、クライアント/サーバベースのアクセス コントロールと認証プロトコルを定義します。これにより、未承認のクライアントが一般にアクセス可能なポートから LAN に接続するのを制限します。 クライアントが認証されるまでは、802.1X アクセス コントロールによって、クライアントが接続されているポートを経由する Extensible Authentication Protocol over LAN(EAPOL)トラフィックのみが許可されます。認証が完了すると、標準トラフィックがポートを通過できます。 |
Cisco Unified IP Phone では、MD5 認証方式をサポートすることによって、IEEE 802.1X 標準が実装されています。 電話機で 802.1X 認証が有効である場合は、音声 VLAN を無効にします。詳細については、「[セキュリティ設定(Security Configuration)] メニュー」を参照してください。 |
インターネット プロトコル(IP) |
IP は、パケットの宛先アドレスを指定し、ネットワーク経由で送信するメッセージング プロトコルです。 |
IP を使用して通信するには、ネットワーク デバイスに対して、IP アドレス、サブネット、およびゲートウェイが割り当てられている必要があります。 IP アドレス、サブネット、およびゲートウェイの識別情報は、Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)を通じて Cisco Unified IP Phone を使用する場合は、自動的に割り当てられます。DHCP を使用しない場合は、個々の電話機がある場所で、これらのプロパティを手動で割り当てる必要があります。 |
Link Layer Discovery Protocol(LLDP) |
LLDP は、CDP と同様の標準化されたネットワーク検出プロトコルで、一部のシスコ デバイスとサードパーティ製デバイスでサポートされています。 |
Cisco Unified IP Phone は、スイッチおよび PC ポートで LLDP をサポートしています。 |
Link Layer Discovery Protocol-Media Endpoint Devices(LLDP-MED) |
LLDP-MED は、音声製品用に開発された、LLDP 標準の拡張です。 |
Cisco Unified IP Phone は、次のような情報をやり取りするために、SW ポートで LLDP-MED をサポートします。 • ボイス VLAN の設定 • デバイスの検出 • 電源管理 • 在庫管理 LLDP-MED サポートの詳細については、次の Web サイトで『 LLDP-MED and Cisco Discovery Protocol 』ホワイト ペーパーを参照してください。 http://www.cisco.com/en/US/technologies/tk652/tk701/technologies_white_paper0900aecd804cd46d.html |
リアルタイム転送プロトコル(RTP) |
RTP は、データ ネットワークを通じて、インタラクティブな音声や映像などのリアルタイム データを転送するための標準プロトコルです。 |
Cisco Unified IP Phone では、RTP プロトコルを使用して、リアルタイム音声トラフィックを他の電話機やゲートウェイとやり取りします。 |
Real-Time Control Protocol(RTCP) |
RTCP は RTP と連動して、RTP ストリーム上で QoS データ(ジッタ、遅延、ラウンドトリップ遅延など)を伝送します。 |
RTCP は、デフォルトでは無効になっていますが、Cisco Unified Communications Manager を使用して電話機ごとに有効にできます。 |
セッション開始プロトコル(SIP) |
SIP は、IP を介したマルチメディア会議のための Internet Engineering Task Force(IETF; インターネット技術特別調査委員会)標準です。SIP は、ASCII ベースのアプリケーション層の制御プロトコル(RFC 3261 で規定)で、このプロトコルを使用して、2 箇所以上のエンドポイント間でコールを確立、維持、および終了できます。 |
他の VoIP プロトコルと同様に、SIP はシグナリングとセッション管理の機能をパケット テレフォニー ネットワークの内部で処理するように設計されています。シグナリングによって、ネットワーク境界を越えてコール情報を伝送することが可能になります。セッション管理とは、エンドツーエンド コールの属性を制御する機能を提供することです。 |
Transmission Control Protocol(TCP) |
TCP は、コネクション型の転送プロトコルです。 |
Cisco Unified IP Phone では、Cisco Unified Communications Manager への接続に TCP を使用します。 |
トリビアル ファイル転送プロトコル(TFTP) |
TFTP を使用すると、ファイルをネットワーク経由で転送することができます。 Cisco Unified IP Phone で TFTP を使用すると、電話タイプ固有の設定ファイルを取得できます。 |
TFTP では、ネットワーク内に TFTP サーバが必要です。このサーバは、DHCP サーバで自動的に識別できます。DHCP サーバが指定する以外の TFTP サーバを電話機で使用する場合は、電話機の [ネットワークの設定(Network Configuration)] メニューを使用して、TFTP サーバの IP アドレスを手動で割り当てる必要があります。 詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager System Guide 』の「 Cisco TFTP 」の章を参照してください。 |
ユーザ データグラム プロトコル(UDP) |
UDP は、データ パケットを配信するためのコネクションレス型メッセージング プロトコルです。 |
Cisco Unified IP Phone は、UDP を利用した RTP ストリームを送受信します。 |
関連項目
• 「他の Cisco Unified IP Communications 製品との連携について」(P.2-1)
• 「電話機の起動プロセスについて」(P.2-6)
Cisco Unified IP Phone のセキュリティ機能について
表 1-3 に、このマニュアルおよび他のマニュアルで、セキュリティに関する詳細情報が記載された箇所を示します。
サポートされているセキュリティ機能の概要
表 1-4 は、Cisco Unified SIP Phone 3905 がサポートしているセキュリティ機能の概要を示します。これらの機能と、Cisco Unified Communications Manager および Cisco Unified IP Phone のセキュリティの詳細については、『Cisco Unified Communications Manager Security Guide』を参照してください。
表 1-4 セキュリティ機能の概要
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電話機の Web サーバ機能の無効化(オプション) |
電話機の Web ページに対するアクセスを禁止できます。この Web ページには、電話機に関する各種の動作統計情報が表示されます。 |
802.1X 認証 |
Cisco Unified IP Phone は 802.1X 認証を使用して、ネットワークへのアクセスの要求およびネットワーク アクセスができます。詳細については、「Cisco Unified IP Phone での 802.1X 認証のサポート」 を参照してください。 |
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MOS LQK |
リスニング品質(LQK)の平均オピニオン評点(MOS)を客観的に評価するスコアで、音声品質が 5(優良)~ 1(不良)でランク付けされます。このスコアは、音声ストリームの先行する 8 秒間でのフレーム損失に起因する音声秘匿イベントに基づいています。 (注) MOS LQK スコアは、Cisco Unified IP Phone が使用するコーデックのタイプに基づいて変化する可能性があります。 |
平均 MOS LQK(Avg MOS LQK) |
音声ストリーム全体で測定された平均 MOS LQK スコア。 |
最小 MOS LQK(Min MOS LQK) |
音声ストリームの開始以降に測定された最も低い MOS LQK スコア。 |
最大 MOS LQK(Max MOS LQK) |
音声ストリーム開始以降に測定されたベースライン MOS LQK スコアまたは最も高い MOS LQK スコア。 フレーム損失のない通常の条件下で最大 MOS LQK スコアを提供するコーデックを次に示します。 • G.711:4.5 • G.728:3.9 • G729A/AB:3.7 |
MOS LQK のバージョン(MOS LQK Version) |
MOS LQK のスコアを計算するために使用されるシスコ独自のアルゴリズムのバージョン。 |
概要
Cisco Unified IP phone と Cisco Catalyst スイッチは、従来から Cisco Discovery Protocol(CDP)を使用して相互を識別し、VLAN 割り当てやインライン パワー要件などのパラメータを特定していました。ただし、CDP はローカルに接続された PC の識別には使用されません。このため Cisco Unified IP Phone は、IP 電話にローカルに接続された PC からの EAPOL メッセージが LAN スイッチの 802.1X オーセンティケータを通過できるように、EAPOL パススルー メカニズムを備えています。これにより、IP 電話はオーセンティケータとして機能しなくなりますが、LAN スイッチはネットワークにアクセスする前にデータ エンドポイントを認証することができます。
Cisco Unified IP Phone は EAPOL パススルー メカニズムと連動して、プロキシ EAPOL ログオフ メカニズムを提供します。ローカルに接続された PC が IP 電話から切断されても、LAN スイッチと IP 電話間のリンクは維持されるので、LAN スイッチは物理リンクの障害を認識しません。ネットワークの整合性が損なわれるのを防ぐため、IP 電話はダウンストリーム PC に代わって EAPOL ログオフ メッセージをスイッチに送信します。これにより、LAN スイッチはダウンストリーム PC の認証エントリをクリアします。
Cisco Unified IP phone は、EAPOL パススルー メカニズムに加えて 802.1X サプリカントも備えています。このサプリカントを使用して、ネットワーク管理者は IP 電話と LAN スイッチ ポートの接続を制御できます。電話機に含まれる 802.1X サプリカントの現在のリリースでは、ネットワーク認証に EAP-MD5 オプションが使用されています。
必要なネットワーク コンポーネント
Cisco Unified IP Phone での 802.1X 認証のサポートには、次のようなコンポーネントが必要です。
• Cisco Unified IP Phone:この電話機は 802.1X サプリカント として機能し、ネットワークへのアクセス要求を開始します。
• Cisco Secure Access Control Server(ACS)(またはその他のサードパーティ製認証サーバ):認証サーバと電話機の両方に、電話機の認証に使用される共有シークレットが設定されている必要があります。
• Cisco Catalyst スイッチ(またはその他のサードパーティ製スイッチ):スイッチは オーセンティケータ として機能し、電話機と認証サーバ間でメッセージ渡すことができるよう、802.1X をサポートしている必要があります。メッセージのやり取りが完了すると、スイッチは電話機のネットワークへのアクセスを許可または拒否します。
ベスト プラクティス:要件と推奨事項
• 802.1X 認証の有効化:802.1X 標準を使用して Cisco Unified IP Phone を認証するには、電話機で 802.1X を有効にする前に、その他のコンポーネントを正しく設定しておく必要があります。
• PC ポートの設定:802.1X 標準では VLAN の使用が考慮されないため、特定のスイッチ ポートに対してデバイスを 1 つだけ認証することを推奨します。ただし、複数ドメインの認証をサポートしているスイッチもあります(Cisco Catalyst スイッチなど)。スイッチの設定により、PC を電話機の PC ポートに接続できるかどうかが決定されます。
– 有効:複数ドメインの認証をサポートするスイッチを使用している場合、PC ポートを有効化し、そのポートに PC を接続できます。この場合、スイッチと接続先 PC 間の認証情報の交換をモニタするために、Cisco Unified IP Phone はプロキシ EAPOL ログオフをサポートします。Cisco Catalyst スイッチでの IEEE 802.1X サポートの詳細については、次の URL にある Cisco Catalyst スイッチのコンフィギュレーション ガイドを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/switches/ps708/tsd_products_support_series_home.html
– 無効:スイッチが同一ポート上の複数の 802.1X 対応デバイスをサポートしていない場合、802.1X 認証を有効化するときに PC ポートを無効にする必要があります。PC ポートを無効化せずに PC を接続しようとすると、スイッチは電話機および PC へのネットワーク アクセスを拒否します。
• ボイス VLAN の設定:802.1X 標準では VLAN が考慮されないため、ボイス VLAN の設定はスイッチのサポートに基づいて行う必要があります。
– 有効:複数ドメインの認証をサポートするスイッチを使用している場合は、ボイス VLAN を引き続き使用できます。
– 無効:スイッチが複数ドメインの認証をサポートしていない場合は、ボイス VLAN を無効にし、ネイティブ VLAN へのポートの割り当てを検討します。
Cisco Unified IP Phone の設定および設置の概要
新しい IP テレフォニー システムを導入するときは、システム管理者とネットワーク管理者がいくつかの初期設定作業を実施して、ネットワークを IP テレフォニー サービス用に準備する必要があります。Cisco IP テレフォニー ネットワークのセットアップと設定のチェックリストについては、『 Cisco Unified Communications Manager System Guide 』の「 System Configuration Overview 」の章を参照してください。
IP テレフォニー システムをセットアップし、システム全体にわたる機能を Cisco Unified Communications Manager で設定した後に、IP Phone をシステムに追加できます。
Cisco Unified IP Phone をネットワークに追加する手順の概要については、次の各トピックで説明します。
• 「Cisco Unified Communications Manager での Cisco Unified IP Phone の設定」
• 「Cisco Unified IP Phone の設置」
Cisco Unified Communications Manager での Cisco Unified IP Phone の設定
電話機を Cisco Unified Communications Manager データベースに追加するには、次の方法を利用できます。
• 自動登録:Cisco Unified Communications Manager が混合モードで動作している場合はサポートされません。
• Cisco Unified Communications Manager の管理ページ
• 一括管理ツール(BAT)
• BAT と Tool for Auto-Registered Phones Support(TAPS)
これらの方法の詳細については、「Cisco Unified Communications Manager データベースへの電話機の追加」を参照してください。
Cisco Unified Communications Manager で電話機を設定する方法の詳細については、次の資料を参照してください。
• 「 Cisco Unified IP Phone 」:『 Cisco Unified Communications Manager System Guide 』
• 「 Cisco Unified IP Phone Configuration 」:『Cisco Unified Communications Manager Administration Guide』
• 「 Autoregistration Configuration 」:『Cisco Unified Communications Manager Administration Guide』
Cisco Unified Communications Manager での Cisco Unified SIP Phone 3905 の設定に関するチェックリスト
表 1-5 に、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで Cisco Unified SIP Phone 3905 を設定する作業について、概要およびチェックリストを示します。このリストは、推奨する順序に従い、電話機の設定プロセスを解説しています。一部の作業は、システムおよびユーザのニーズによっては省略できます。手順および内容の詳細については、リストに示した資料を参照してください。
表 1-5 Cisco Unified Communications Manager での Cisco Unified SIP Phone 3905 の設定に関するチェックリスト
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1. |
電話機について、次の情報を収集します。 • 電話機のモデル • MAC アドレス • 電話機の設置場所 • 電話機のユーザの名前または ID • デバイス プール • パーティション、コーリング サーチ スペース、およびロケーションの情報 • 電話機に割り当てるための関連付けられた Directory Number(DN; 電話番号) • 電話機に関連付ける Cisco Unified Communications Manager ユーザ 電話機をセットアップするための設定要件のリストを作成します。 |
詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager System Guide 』の「 Cisco Unified IP Phones 」の章を参照してください。 「Cisco Unified IP Phone で使用可能なテレフォニー機能」を参照してください。 |
2. |
電話機に対応する十分なユニット ライセンスがあることを確認します。 |
詳細については、『 Cisco Communications Manager Administration Guide 』 の「 License Unit Report 」の章を参照してください。 |
3. |
[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウの必須フィールドに値を入力して、電話機を追加および設定します。必須フィールドは、フィールド名の横にアスタリスク(*)を付けて示されています(たとえば、MAC アドレスやデバイス プール)。 デバイスを、デフォルト設定値を使用して Cisco Unified Communications Manager データベースに追加します。 |
詳細については、『 Cisco Communications Manager Administration Guide 』の「 Cisco Unified IP Phone Configuration 」の章を参照してください。 [プロダクト固有の設定(Product Specific Configuration)] フィールドについては、[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウで [?] ボタンのヘルプを参照してください。 」の章を参照してください。 |
4. |
[電話番号の設定(Directory Number Configuration)] ウィンドウの必須フィールドに値を入力して、電話機に電話番号(回線)を追加し、設定します。必須フィールドは、フィールド名の横にアスタリスク(*)を付けて示されています(たとえば、電話番号やプレゼンス グループ)。 |
詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager Administration Guide 』の「 Directory Number Configuration」 の章を参照してください。 「Cisco Unified IP Phone で使用可能なテレフォニー機能」を参照してください。 |
5. |
必須フィールドを設定して、ユーザ情報を追加します。必須フィールドは、フィールド名の横にアスタリスク(*)を付けて示されています(たとえば、ユーザ ID や姓)。 (注) パスワード(ユーザ オプション Web ページ用)と PIN を割り当てます。 ユーザ情報を Cisco Unified Communications Manager のグローバル ディレクトリに追加します。 |
詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager Administration Guide』の「 End User Configuration 」の章を参照してください。 「Cisco Unified Communications Manager へのユーザの追加」を参照してください。 」の章を参照してください。 |
6. |
ユーザをユーザ グループに関連付けます。 ユーザ グループ内のすべてのユーザに適用される、共通の権限のリストをユーザに割り当てます。管理者は、ユーザ グループ、および権限を管理することによって、システム ユーザのアクセス レベル(つまり、セキュリティのレベル)を制御できます。 (注) エンド ユーザが Cisco Unified CM ユーザ オプションにアクセスするには、ユーザを標準 CCM エンド ユーザ グループに追加する必要があります。 |
『 Cisco Unified Communications Manager Administration Guide 』の次の項を参照してください。 • 「 End User Configuration 」の章の「 End User Configuration Settings 」 • 「 User Group Configuration 」の章の「 Adding Users to a User Group 」 |
7. |
ユーザを電話機に割り当てます(オプション)。 コールやサービスの転送などについて、ユーザが電話機を制御できるようにします。 (注) 電話機の中には、会議室にある電話機など、ユーザが関連付けられないものもあります。 |
詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager Administration Guide 』の「 End User Configuration 」の章の「 Associating Devices to an End User 」を参照してください。 |
Cisco Unified SIP Phone 3905 の設置に関するチェックリスト
表 1-6 に、Cisco Unified SIP Phone 3905 を設置する作業について、概要およびチェックリストを示します。このリストは、推奨する順序に従い、電話機の設置プロセスを解説しています。一部の作業は、システムおよびユーザのニーズによっては省略できます。手順および内容の詳細については、リストに示した資料を参照してください。
表 1-6 Cisco Unified SIP Phone 3905 の設置に関するチェックリスト
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1. |
電話機の電源を次の中から選択します。 • Power over Ethernet(PoE) • 外部電源 電話機に電力を供給する方法を決定する。 |
「Cisco Unified IP Phone への電力供給」を参照してください。 |
2. |
電話機を組み立て、電話機の位置を調節し、ネットワーク ケーブルを接続します。 電話機の位置を決めて設置し、ネットワークに接続する。 |
「Cisco Unified IP Phone の設置」を参照してください。 「フットスタンド」を参照してください。 |
3. |
電話機の起動プロセスをモニタします。 電話機に電話番号を割り当てます。 電話機が適切に設定されていることを確認する。 |
「電話機の起動プロセスの確認」を参照してください。 |
4. |
電話上でネットワーク設定値を設定する場合、DHCP を使用するか、手動で IP アドレスを入力して、電話機の IP アドレスを設定します。 DHCP を使用する場合:DHCP が有効であることを確認します。TFTP の IP アドレスを入力することによって、代替 TFTP を設定できます。 (注) DHCP で割り当てられる TFTP サーバを使用する代わりに、代替 TFTP サーバを割り当てる必要があるかどうかを、ネットワーク管理者に相談してください。 DHCP を使用しない場合:DHCP が無効であることを確認します。IP アドレス、サブネット マスク、TFTP サーバ、およびデフォルトのルータをローカルで設定する必要があります。 |
「起動時のネットワーク設定値の設定」を参照してください。 「Cisco Unified IP Phone の設定メニュー」を参照してください。 |
5. |
電話機のセキュリティをセットアップします。 データ改ざんの脅威と電話機の ID 盗用を防止します。 |
「[セキュリティ設定(Security Configuration)] メニュー」を参照してください。 |
6. |
Cisco Unified IP Phone を使用して、コールを発信します。 電話機および機能が正常に動作することを確認します。 |
詳細については、『 Cisco Unified SIP Phone 3905 User Guide 』を参照してください。 |
7. |
エンド ユーザに対して、電話機の使用方法および電話機のオプションの設定方法を通知します。 ユーザが十分な情報を得て、Cisco Unified IP Phone を有効に活用できるようにします。 |
付録 A「Web サイトによるユーザへの情報提供」 を参照してください。 |
用語の違い
表 1-7 は、次の各マニュアルで使用される用語の重要な違いを示します。
• 『Cisco Unified SIP Phone 3905 User Guide for Cisco Unified Communications Manager 8.6 (SIP) 』
• 『Cisco Unified SIP Phone 3905 Administration Guide for Cisco Unified Communications Manager 8.6 (SIP)』
• 『Cisco Unified Communications Manager Administration Guide』
• 『Cisco Unified Communications Manager System Guide』
表 1-7 用語の違い
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アドミニストレーション ガイドおよびシステム ガイド
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自動割り込み |
cBarge |
メッセージ インジケータ |
メッセージ受信インジケータ(MWI)またはメッセージ受信ランプ |
ボイスメール システム |
ボイス メッセージ システム |