コール ルーティング プロセス
Expressway の機能の 1 つに適切な宛先へのコールのルーティングがあります。これは、指定されたターゲット エイリアスを見つけるために着信検索要求を処理することで行われます。これらの検索要求は次の場所から送信されます。
-
ローカルで登録済みのエンドポイント
-
ネイバー、トラバーサルクライアント、トラバーサルサーバなどのネイバーシステム
-
パブリックインターネットのエンドポイント
コールの宛先の特定には多くの手順があり、これらの手順の一部にはエイリアスの変換や他のエイリアスへのコールのリダイレクトが含まれています。
エイリアスを元の形式から別の形式に変換し、その後で元のエイリアスに戻す場合に循環参照を避けるには、ダイヤリングプランをセットアップする前にプロセスを理解していることが重要です。Expressway は循環参照を検出できます。循環参照を特定すると、VCS は検索のそのブランチを終了させ、"「ポリシーのループを検出しました(policy loop detected)」"というエラーメッセージを返します。
Expressway によるコールの宛先の決定方法
次に、宛先のエンドポイントを見つけようとするときに Expressway が従うプロセスについて説明します。
-
発信者がエンドポイントに宛先エンドポイントのエイリアスまたはアドレスを入力します。このエイリアスまたはアドレスは、さまざまなアドレス形式をとることができます。
-
宛先アドレスは、Expressway で受け取られます
(アドレスは、登録済みのエンドポイントから Expressway へ直接送られるか、または導入の他のコール処理インフラストラクチャの結果として間接的に送られることもあります)。
-
エイリアスには、すべての検索前トランスフォーメーションが適用されます。
-
すべてのコール ポリシーが(変換後の)エイリアスに適用されます。その結果、1 つ以上の新しいターゲット エイリアスとなった場合、その新しいエイリアスを検索前のトランスフォーメーションと照合してチェックすることからプロセスが再開されます。
-
すべてのユーザ ポリシー(FindMe が有効になっている場合)がエイリアスに適用されます。エイリアスが 1 つ以上の新しいエイリアスを解決する FindMe ID である場合、検索前のトランスフォーメーションとコール ポリシーと照合して結果のすべてのエイリアスを確認することからプロセスが再開されます。
-
次に、Expressway は検索ルールに従ってエイリアスを検索します。
(注)
Expressway は意図的に H.323 ロケーション要求から読み取った最初の宛先エイリアスのみを検索します。稀に、これによってコールが予想どおりにルーティングされないことがあります。
-
マッチング ルールで、クエリをターゲットに送信する前に、ゾーン トランスフォーメーションをエイリアスに適用する場合があります。[ターゲット(Target)] には、次のいずれかのタイプを指定できます。
-
ローカルゾーン:Expressway に登録されたエンドポイントとデバイス。
-
ネイバー ゾーン:Expressway の設定済みの外部ネイバー ゾーンの 1 つ、あるいは DNS または ENUM のルックアップ ゾーン。
-
ポリシー サービス:外部サービスやアプリケーション。サービスは、コールをルーティングする必要があるゾーンを指定するか、または新しい宛先エイリアスを指定するなどの CPL を返します。
-
-
-
検索で新しい URI またはエイリアスが返された場合(DNS または ENUM のルックアップ、あるいはポリシー サービスからの応答などのため)、プロセスは再開され、検索前トランスフォーメーションに照合して新しい URI を確認し、コール ポリシーとユーザ ポリシーを適用してから、新しい Expressway 検索を実行します。
-
ローカル ゾーン内、外部ゾーンの 1 つでエイリアスが検出された、またはポリシー サービスによってルーティング先が返された場合、Expressway はコールを発信しようとします。
-
エイリアスが検出されなかった場合は、コールが失敗したことを通知するメッセージで応答します。