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この章では、ONS 15454 Dense Wavelength Division Multiplexing(DWDM; 高密度波長分割多重)のネットワーク適用例とトポロジーについて説明します。また、ネットワーク レベルの光パフォーマンスの基準についても説明します。
(注) 特に指定のないかぎり、[ONS 15454]は ANSI と ETSI の両方のシェルフ アセンブリを意味します。
(注) 特に明記していないかぎり、OPT-BST は OPT-BST、OPT-BST-E、OPT-BST-L カード、32WSS は 32WSS および 32WSS-L カード、32DMX は 32DMX および 32DMX-L カード(32-DMX-O カードは除く)のことを指します。OPT-PRE は OPT-Line モードでプロビジョニングされる OPT-PRE カードと OPT-AMP-L カードの両方を指します。
(注) OPT-BST-L、32WSS-L、32DMX-L、および OPT-AMP-L カードは、L 帯域互換のノードとネットワークにのみ装着できます。OPT-BST、OPT-BST-E、32WSS、32DMX カードは、C 帯域互換のノードとネットワークにのみ装着できます。
• 「APC」
Cisco ONS 15454 は、メトロ アクセスおよびメトロ コアの DWDM ネットワーク用にプロビジョニングできます。メトロ アクセス ネットワークは、サイズが 60 km 以下です。チャネルは等化されず、分散補償は適用されません。メトロ アクセス ネットワークの場合は、スパンをほとんど含まず、スパン損失が非常に低いため、信号リンク バジェットがパフォーマンスを制限する要因となります。メトロ コア ネットワークのサイズは、最大で 400 km です。チャネル電力は等化され、分散補償が適用されます。メトロ コア ネットワークには複数のスパンと増幅器が含まれることが多いため、Optical Signal-to-Noise Ratio(OSNR)がメトロ コア ネットワークでのチャネル パフォーマンスを制限する要因となります。
DWDM ネットワーク内では、ONS 15454 は Node Services Protocol(NSP)という通信プロトコルを使用して他のノードと通信します。NSP は、ネットワークに変更が生じたときに、ノードを自動的にアップデートします。各 ONS 15454 DWDM ノードでは、次のことが可能です。
ONS 15454 DWDM ネットワークのトポロジーには、ハブ リング、マルチハブ リング、メッシュ リング、線形、シングルスパン ネットワークがあります。
ハブ リング トポロジー(図4-1)では、ハブ ノードがすべての DWDM チャネルを終端します。チャネルは、ハブ ノードとリング内のいずれかのノード間で保護トラフィックをサポートするようにプロビジョニングできます。現用トラフィックと保護トラフィックはどちらも、リングの両側で同じ波長を使用します。保護トラフィックは Optical Add/Drop Multiplexing(OADM; 光分岐挿入)ノードのどのペア間でもプロビジョニングできます。ただし、ハブ ノードで現用または保護のいずれかのパスを再生成する必要があります。
保護トラフィックはハブ リング内でチャネルを減衰します。つまり、チャネルの再利用はできません。だだし、非保護のマルチホップ トラフィックをプロビジョニングすることで、同じチャネルをリングの様々なセクションで再利用することは可能です。伝送という観点から見ると、このネットワーク トポロジーは OADM ノードによる 2 つの双方向ポイントツーポイント リンクに似ています。
ハブ ノードの詳細については、「ハブ ノード」を参照してください。
マルチハブ リング(図4-2)は、複数のハブ ノードが追加されていることを除いて、ハブ リング トポロジーに基づいています。保護トラフィックは 2 つのハブ ノード間にだけ確立することができます。保護トラフィックは、割り当てられた波長チャネルが別のハブ ノードで再生された場合にだけ、ハブ ノードと他のいずれかの OADM ノード間でプロビジョニングできます。このリングでマルチホップ トラフィックをプロビジョニングできます。伝送という観点から見ると、このネットワーク トポロジーは OADM ノードをつなぐ 2 つ以上のポイントツーポイント リンクに似ています。
Any-to-Any リング トポロジー(図4-3)には、Reconfigurable OADM(ROADM; 再設定可能 OADM)ノード、Optical Service Channel(OSC)再生を持つ ROADM ノード、増幅ノードだけが含まれます。このトポロジーでは、ネットワーク内の任意の送信元ノードから任意の宛先ノードへのあらゆる波長をルーティングすることができます。
詳細は、「ROADM ノード」を参照してください。
メッシュ リング トポロジー(図4-4)ではハブ ノードは使用しません。増幅ノードおよびパッシブ OADM ノードだけが存在します。保護トラフィックは任意の 2 つのノード間でプロビジョニングできますが、選択したチャネルはリング内で再利用できません。非保護マルチホップ トラフィックは、リング内でプロビジョニングできます。メッシュ リングは、Amplified Spontaneous Emission(ASE; 増幅時自発放射)レージングを防ぐように設計する必要があります。これは、特定のノードを anti-ASE ノードとして構成することで行うことができます。anti-ASE は、次の 2 つの方法で作成できます。
•OADM ノードに 32MUX-O カードと 32DMX-O カードを装着する。この方法は、リングに展開した合計波長数が 10 を超えている場合に使用します。32MUX-O と 32DMX-O カードを装備した OADM ノードはフル OADM ノードと呼ばれます。
•リングに展開した合計波長数が 10 未満の場合、anti-ASE ノードは、ノード内で終端されないすべてのチャネルを「光パススルー」として構成した OADM ノードを使用して構成します。つまり、anti-ASE ノードのどのチャネルも OADM ノードのエクスプレス パスで搬送することはできません。
OADM ノードの詳細については、「OADM ノード」を参照してください。anti-ASE ノードについては、「anti-ASE ノード」を参照してください。
線形構成は、2 つの端末ノード(ウェストとイースト)の使用で特徴付けられます。端末ノードには、32MUX-O カードと 32DMX-O カード、または 32WSS カードと 32DMX カードか 32DMX-O カードを装着することができます。2 つの端末ノードの間には、OADM または 回線増幅器ノードを配置することができます。線形構成では、非保護トラフィックだけをプロビジョニングできます。図4-5 に、増幅ノードと パッシブ OADM ノードを使用した線形構成内の 5 つの ONS 15454 ノードを示します。
図4-6 に、OADM ノードを使用しない線形構成の 5 つの ONS 15454 ノードを示します。
詳細は、「端末ノード」を参照してください。
シングルスパン リンクは、前置増幅と後置増幅をつなぐシングルスパン リンクを特徴とする線形構成の一種です。シングルスパン リンクには、2 つの端末ノード(ウェストとイースト)を使用するという特徴もあります。端末ノードには通常、32MUX-O カードと 32DMX-O カードを装着します。ただし、32WSS カードと 32DMX カードまたは 32DMX-O カードを装着することもできます。ソフトウェア Release 4.7 以降では AD-4C-xx.x カードをつなぐシングルスパン リンクもサポートします。シングルスパン リンクでは、非保護トラフィックだけをプロビジョニングできます。
図4-7 に、シングルスパン リンクの ONS 15454 を示します。1 つのスパンで 8 つのチャネルを搬送します。シングルスパン リンクの損失は OC-192 LR ITU カードに適用されます。OADM パッシブ ノードの挿入損失とスパン損失の合計が 35 dB を超えない場合、光パフォーマンスの値は有効です。
ここでは、ONS 15454 DWDM ネットワークの光パフォーマンスについて説明します。パフォーマンス データは、ネットワーク トポロジー、ノード タイプ、クライアント カード、ファイバ タイプ、スパン数、チャネル数に基づく一般的なガイドラインです。1 つの ONS 15454 DWDM ネットワーク内に存在できる最大ノード数は 16 です。サポートされる DWDM のトポロジーとノード タイプを 表4-1 に示します。
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SMF-281 E-LEAF2 TW-RS3 |
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1.SMF-28 =Single-Mode Fiber(シングルモード光ファイバ)28 |
ONS 15454 Automatic Power Control(APC; 自動電力制御)機能は、次のとおりです。
• チャネル数が変化した場合に、チャネルあたりの電力を一定に維持
• 増幅器のセットポイントを自動計算することにより、DWDM 光ネットワークの設置とアップグレードを簡素化
(注) APC 機能は、OPT-BST、OPT-PRE、および TCC2/TCC2P カード上のソフトウェア アルゴリズムによって実行されます。
増幅器ソフトウェアでは、チャネル数の変動に関係なくチャネル電力を一定にするために高速過渡抑止機能のあるゲイン制御ループを使用します。増幅器は入力電力の変動をモニタリングし、計算されたゲイン セットポイントに応じて出力電力を変更します。シェルフのコントローラ ソフトウェアは、出力電力制御ループをエミュレートし、ファイバの劣化を調整します。この機能を実行するために、TCC2/TCC2P は、シグナリング プロトコルにより提供されるチャネル分配情報と、ユーザがプロビジョニングするチャネルあたりの電力予測値を得る必要があります。TCC2/TCC2P は実際の増幅器の出力電力と予測される増幅器の出力電力を比較し、一致しない場合にはセットポイントを修正します。
固定ゲイン モードでは、増幅器出力電力制御ループは次の入出力電力の計算を行います。ここで、G はゲインを表し、t は時間を表します。
電力を等化した光システムでは、総入力電力がチャネル数に比例します。増幅器ソフトウェアは、着信信号によって搬送されるチャネル数の変化による入力電力の変動に合わせて補正します。
増幅器のソフトウェアは、2 つの異なるインスタンス t1 および t2 で読み取った入力電力値の変化を、搬送トラフィックの変化として認識します。次に示す式の文字 m および n は、2 つの異なるチャネル数を表します。Pin/ch は、チャネルあたりの入力電力を表します。
増幅器ソフトウェアは、わずか 1 ミリ秒の反応時間で入力電力の変化を出力電力に適用します。これにより、チャネルのアップグレートやファイバの切断があっても、出力増幅器で各チャネルの電力を一定に保つことができます。
増幅器のパラメータは、簡単に使用できるようにイースト規定とウェスト規定に従って設定します。ウェストを選択すると、ウェスト側から受信するプリアンプと、ウェスト側に送信するブースター増幅器のパラメータがプロビジョニングされます。イーストを選択すると、イースト側から受信するプリアンプと、イースト側に送信するブースター増幅器のパラメータがプロビジョニングされます。
増幅器は、予測されるチャネルあたりの電力から開始し、最初のチャネルがプロビジョニングされた後で、ゲインのセットポイントを自動的に計算します。増幅器のゲイン セットポイントは、その増幅器より前方のスパンの損失と一致するように計算されます。ゲインが計算されると、増幅器によってセットポイントは変更されなくなります。増幅器ゲインは、プロビジョニングしたチャネル数がゼロに戻るたびに再計算されます。ゲインを強制的に再計算する必要がある場合は、チャネル数をゼロに戻します。
増幅器は、スパン損失を補正するようにゲインを調整します。スパン損失は、ファイバやコンポーネントの老朽化や動作環境の変化などで起こります。ゲインまたはエクスプレス Variable Optical Attenuator(VOA; 可変光減衰器)のセットポイントを修正するため、APC は、フォトダイオードで読み取った電力値と予測される電力値との差を計算します。予測される電力値は、次の値を使用して計算されます。
• チャネル分配(ノード内のエクスプレス チャネル、アド チャネル、およびドロップ チャネルの数)
チャネル分配は、プロビジョニングしたチャネルと失敗したチャネルの合計で決まります。プロビジョニングした波長についての情報は、回線生成時に、適用可能ノードの APC に送信されます。失敗したチャネルについての情報は、適用可能ノード上のポートのアラームをモニタリングするシグナリング プロトコルを通じて収集され、ネットワークの他のすべてのノードに配信されます。
ASE の計算によって、フォトダイオードから報告された電力レベルからノイズが消去されます。各増幅器はそれ自身のノイズを補正できますが、カスケードされた増幅器は、前方のノードが生成した ASE を補正できません。ASE の効果は、チャネル数が減少すると増加します。そのため、ASE の生成を補正するために、リングの各増幅器で修正係数を計算する必要があります。
APC は、ネットワークレベルの機能です。APC のアルゴリズムでは、1 時間ごとに、または新しい回線がプロビジョニングまたは削除されるごとに APC を開始するマスター ノードを指定します。マスター ノードが APC に開始するように通知するたびに、ネットワークのすべてのノードで、ゲインと VOA のセットポイントが評価されます。別のノードに修正が必要な場合は、常にマスター ノードから開始して、光パスを順にたどって修正が行われます。
APC は、電力レベルの変動がヒステリシス スレッシュホールドの +/- 0.5 dB を超えたときだけ、電力レベルを修正します。スレッシュホールド範囲内の電力レベル変動は、無視できるとみなされるため、スキップされます。APC はスロー タイム イベントに追従するように設計されているため、3 dB を超える値の修正はスキップします。これは、ネットワークの設計段階でプロビジョニングする典型的な総エージング マージンです。最初のチャネルをプロビジョニングしたあとか、増幅器が最初に起動したあとは、APC は 3 dB ルールを適用しません。この場合、APC はノードを起動するためにすべての電力差を修正します。
(注) ソフトウェア R 7.0 は、実行されなかった修正と 3 dB 補正率を超過した修正を、Cisco Transport Controller(CTC)、Cisco Transport Manager(CTM)、および Transaction Language One(TL1)などの管理インターフェイスに報告しません。
大きな電力変動を避けるために、APC は電力レベルを徐々に上げて調整します。電力補正の最大値は、+/- 0.5 dB です。最適な電力レベルに達するまで、各反復に適用されます。たとえば、ゲイン偏差 2 dB は、4 ステップで修正されます。4 ステップのそれぞれで、ネットワークのすべてのノードに対して完全な APC チェックが要求されます。APC は、1 時間ごとに 3 dB まで修正できます。長時間の間に劣化が起こった場合、APC は、ユーザがネットワークの設置時にプロビジョニングしたすべてのマージンを使用してこれを補正します。
マージンがまったく利用できなくなると、セットポイントが範囲を超えるため、調整できなくなります。APC はこのイベントを CTC、CTM、および TL1 に APC Fail 状態を通じて報告します。APC は、セットポイントが許容範囲に戻った時点で APC Fail 状態を解除します。
• HW FAIL アラームがいずれかのネットワーク ノードのカードで発生した場合
• Mismatch Equipment Alarm(MEA; ミスマッチ機器アラーム)がいずれかのネットワーク ノードのカードで発生した場合
• 不適切な取り外し(IMPROPRMVL)アラームがいずれかのネットワーク ノードのカードで発生した場合
• ゲイン低下(GAIN-HDEG)、電力低下(OPWR-HDEG)、および 電力障害(PWR-FAIL)のアラームが、いずれかのネットワーク ノードの増幅器カードの出力ポートで発生した場合
• VOA の低下または障害アラームがいずれかのネットワーク ノードのカードで発生した場合
APC の状態(イネーブル/ディセーブル)はすべてのノードに通知され、CTC または TL1 インターフェイスで確認することができます。APC をディセーブルにするようなイベントがネットワーク ノードの 1 つで発生すると、APC は他のすべてのノードでもディセーブルになり、APC の状態は DISABLE - INTERNAL に変わります。トラブルシューティングを容易にするため、状態がディセーブルになるのは、問題が起きたノードだけです。
APC は、CTC、TL1、およびSNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)のポートレベルで、次の持続状態を発生させます。
• APC Out of Range ― 新しいセットポイントがパラメータの範囲を超えるため、APC はポートに割り当てられたパラメータに新しいセットポイントを割り当てることができません。
• APC Correction Skipped ― 予想される値と現在の値の差が +/- 3 dB の安全範囲を超えるため、APC はポートに割り当てられた 1 つのパラメータの補正をスキップしました。
エラー状態が解消されると、シグナリング プロトコルは、ネットワーク上の APC をイネーブルにし、APC の DISABLE - INTERNAL 状態はクリアされます。APC は、チャネルのプロビジョニングのあとに ASE 効果を補正する必要があるため、APC がディセーブルの間にユーザがプロビジョニングしたすべての Optical Channel Network Connection(OCHNC; 光チャネル ネットワーク接続)回線および Optical Channel Client Connection(OCHCC; 光チャネルクライアント接続)回線は、APC がイネーブルになるまで、Out-of-Service and Autonomous, Automatic In-Service(OOS-AU,AINS)(ANSI)サービス状態または Unlocked-disabled,automaticInService(ETSI)サービス状態に維持されます。APC がイネーブルになった場合のみ、OCHNC と OCHCC は自動的に In-Service and Normal(IS-NR)(ANSI)サービス状態または Unlocked-enabled(ETSI)サービス状態になります。
APCのステータスは、ノード ビューのステータス領域内に 4 つの APC 状態で示されます。
• Disable - Internal ― APC は内部的な原因により自動的にディセーブルにされています。
• Disable - User ― APC はユーザによって手動でディセーブルにされました。
• Not Applicable ― ノードはメトロ アクセスまたは非 DWDM にプロビジョニングされており、APC をサポートしていません。
APC 情報を参照したり、APC を手動でディセーブルまたはイネーブルにするには、Maintenance > DWDM > APC タブを選択します(図4-8 参照)。
• Slot ID ― 表示されている APC 情報の ONS 15454 スロット番号
• Last Modification ― 表4-2 に示すパラメータのセットポイントを APC が最後に修正した日付と時刻
• Last Check ― 表4-2 に示すパラメータのセットポイントを APC が最後に検証した日付と時刻
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BAND- n 4-TX |
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CHAN- n5 -TX |
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ROADM ノードでは、Maintenance > DWDM > Power Monitoring タブで、32WSS カードの等化機能をモニタリングすることができます(図4-9 参照)。このタブには、入力チャネル電力(Padd)、エクスプレスまたはパススルー(Ppt)電力、出力の電力レベル(Pout)が表示されます。
スパン損失の測定は、Maintenance > DWDM > WDM Span Check タブで行うことができます(図4-10 参照)。CTC スパン チェックでは、遠端 OSC 電力と近端 OSC 電力が比較されます。測定されたスパン損失が、予測される最大スパン損失を超える場合には、[Span Loss Out of Range]状態が発生します。この状態は、測定されたスパン損失が予測される最小スパン損失よりも小さく、スパン損失の最大値と最小値の差が 1 dB より大きい場合にも発生します。予想されるスパン損失の最小値および最大値は、ネットワークで Cisco MetroPlanner によって計算され、CTC にインポートされます。ただし、最小値および予測されるスパン損失値は手動で変更することができます。
CTC のスパン損失の測定により、素早くスパン損失をチェックすることができ、機器を設置したあとや、壊れたファイバを修理したあとなど、ネットワークの変更が発生した場合に便利です。CTC のスパン損失の分解能は次のとおりです。
• +/- 1.5 dB(スパン損失の測定値が 0~25 dB の場合)
• +/- 2.5 dB(スパン損失の測定値が 25~38 dB の場合)
ONS 15454 でより分解能の高いスパン損失の測定を行うには、Optical Time Domain Reflectometer(OTDR; オプティカル タイム ドメイン反射率計)を使用する必要があります。
ネットワークでファイバの破損が発生した場合、Automatic Laser Shutdown(ALS; 自動レーザー遮断)が、自動的に OSCM および OSC-CSM OSC レーザー出力電力と、OPT-BST、OPT-BST-E、OPT-BST-L、OPT-AMP-L カードに含まれる光増幅器を遮断します。CTC カード ビュー内の
Maintenance > ALS タブには、OSCM、 OSC-CSM、OPT-BST、OPT-BST-E、OPT-BST-L、OPT-AMP-L カード用に以下の ALS 管理オプションが用意されています。
• Disable ― ALS はオフです。トラフィックの停止 Loss of Signal(LOS; 信号損失)が発生した場合に、OSC レーザー トランスミッタおよび光増幅器は、自動的に遮断されません。
• Auto Restart ― ALS はオンです。トラフィックの停止 LOS が発生した場合に、OSC レーザー トランスミッタおよび光増幅器が自動的に遮断されます。停止の原因となった状態が解消されると、レーザーは自動的に再起動されます。Auto Restart は、OSCM、OSC-CSM、OPT-BST、OPT-BST-E、OPT-BST-L、OPT-AMP-L カードでデフォルトの ALS プロビジョニングです。
• Manual Restart ― ALS はオンです。トラフィックの停止 LOS が発生した場合に、OSC レーザー トランスミッタおよび光増幅器が自動的に遮断されます。ただし、停止の原因となった状態が解消されるときに、レーザーを手動で再起動する必要があります。
• Manual Restart for Test ― OSC レーザー トランスミッタおよび光増幅器をテスト用に手動で再起動します。
OPT-BST、OPT-BST-E、OPT-BST-L、OPT-AMP-L、OSCM、および OSC-CSM カードで ALS がイネーブルの場合、ネットワーク安全機構がシステム障害時に発生します。ALS プロビジョニングもトランスポンダ(TXP)カードおよびマックスポンダ(MXP)カードで提供されます。ただし、ALS がイネーブルの OPT-BST、OPT-BST-E、OPT-BST-L、OPT-AMP-L、OSCM、および OSC-CSM カードをネットワークで使用した場合、ALS を TXP カードと MXP カードでイネーブルにする必要はありません。ALS はデフォルトで TXP カードと MXP カードでディセーブルで、ネットワークの光安全性に影響しません。
TXP カードと MXP カードが DWDM レイヤを通過せずに直接相互接続されている場合、そのカード上でALS をイネーブルにする必要があります。ファイバが切断されると ALS プロトコルが有効になり、カード間である程度のネットワーク ポイントツーポイント両方向トラフィック管理が有効になります。
OPT-BST、OPT-BST-E、OPT-BST-L、OPT-AMP-L、OSCM、および OSC-CSM カードで ALS がディセーブルの場合は(DWDM ネットワーク)、カード間のネットワークでファイバが破損したときにレーザー管理が可能になるように、ALS を TXP カードおよび MXP カードでイネーブルにできます。
Automatic Power Reduction(APR)はソフトウェアで制御され、ユーザは設定できません。システム障害後の増幅器の再起動中に、増幅器(たとえば OTP-BST)がパルス モードで動作し、危険度レベル 1 電力制約を超過しないように APR レベルが有効になります。これは、作業員の安全を確保するために実行されます。
システム障害が発生して(たとえばファイバの切断や機器の障害)ALS Auto Restart がイネーブルの場合、増幅器レーザー電力を遮断するためのイベント シーケンスが実行され、システムの問題が修正されたあとに増幅器が自動的に再起動します。光ペイロードと OSC の損失が遠端で検出されると、遠端増幅器がただちに遮断されます。次に、同じような理由で近端増幅器が遮断され、遠端増幅器の遮断によりペイロードと OSC の損失が検出されます。この時点で、OSC レーザー トランスミッタを使用して近端で遠端との通信を確立しようとします。これを行うには、OSC が超低電力(最大 0 dB)の 2 秒パルスを発信して、遠端 OSC レーザ トランスミッタから同様の 2 秒パルスの応答を待ちます。100 秒以内に応答を受信しない場合、近端は再びパルスを発信します。この処理は、近端が 2 秒の応答パルスを遠端から受信するまで続きます。これは、システム障害が修正されて両端でファイバの完全な導通があることを示します。
OSC 通信が確立されたあと、近端増幅器が低い電力レベルのパルス モードで動作するようにソフトウェアで設定されます。+8 dB への APR で 9 秒のレーザー パルスを発信します。このレベルでは、正常な OCS 通信の確立により破損したファイバが確実に修復されている場合でも、作業員の安全を確保する危険レベル 1 を超過しないことが保証されます。遠端増幅器が 100 秒以内に 9 秒パルスで応答した場合、両方の増幅器が低い電力のパルス モードからから通常の動作電力モードに変わります。
TXP カードまたは MXP カード間の直接接続で、ALS Auto Restart がイネーブルで接続が DWDM レイヤを通過しない場合、同様の処理が行われます。ただし、接続はどの増幅器や OSC カードも通過してないので、TXP カードまたは MXP カードはシステム障害後直接互いに通信を確立しようとします。これは、2 秒の再起動パルスを使用して、OSC と DWDM レイヤ間で説明した方法と同様の方法で行われます。パルス中に発信される電力は、危険度レベル 1 未満です。
(注) ALS がディセーブルになる場合、目に見えない大量のレーザー光が、終端されていないファイバ ケーブルやコネクタの端から放射されている可能性があります。ファイバの端を光学機器で直接見ないでください。光学機器(ルーペ、拡大鏡、顕微鏡など)で 100 mm 以内の距離から放射されるレーザーを見ると、目を痛める恐れがあります。
(注) ALS をディセーブルにしなければならない場合、すべてのファイバが限定された場所に取り付けられていることを確認してください。メンテナンスまたは取り付け処理が終了したらただちに ALS をイネーブルにしてください。
• OPT-BST/OPT-BST-E カードを使用したノード(増幅ノード)
• OSC-CSM カードを使用したノード(パッシブ ノード)
図4-11 に、OPT-BST/OPT-BST-E カードを使用したノード間のファイバ切断を示します。
図4-11 OPT-BST/OPT-BST-E カードを使用したノード
ノード B の 2 つのフォトダイオードが、光ペイロードと OSC 信号の受信信号強度をモニタリングします。ファイバが切断されると、両方のフォトダイオードで LOS が検出されます。次に AND 機能が全体の LOS 状態を通知し、OPT-BST/OPT-BST-E トランスミッタ、OPT-PRE トランスミッタ、および OSCM レーザーがシャットダウンされます。これにより、ノード A で光ペイロードと OSC の両方の LOS が発生し、ノード A で OSCM、OPT-PRE トランスミッタ、OPT-BST/OPT-BST-E トランスミッタのレーザーが停止します。ファイバ切断後に次のような順番で処理が発生します(図4-11 内の丸付き番号参照)。
2. ノード B の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST/OPT-BST-E で Loss of Incoming Overhead(LOS-O)を検出し、OSCM カードは SONET レイヤで LOS(OCS3)を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
3. ノード B の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST/OPT-BST-E カードで Loss of Incoming Payload(LOS-P)を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
4. OPT-BST/OPT-BST-E カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されるとコマンドによって、増幅器がシャットダウンされます。LOS-O および LOS-P が降格している間、CTC は LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
5. OPT-BST/OPT-BST-E カード増幅器が 3 秒以内にシャットダウンします。
7. 光パワーが着信しないため、OPT-PRE カードは自動的にシャットダウンします。
8. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST/OPT-BST-E カードで LOS-Oを検出し、OSCM カードは SONET レイヤで LOS(OCS3)を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
9. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST/OPT-BST-E カードで LOS-P を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
10. OPT-BST/OPT-BST-E カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されるとコマンドによって、増幅器がシャットダウンされます。LOS-O および LOS-P が降格している間、CTC は LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
11. OPT-BST/OPT-BST-E カード増幅器が 3 秒以内にシャットダウンします。
13. 光パワーが着信しないため、ノード A の OPT-PRE カードは自動的にシャットダウンします。
ファイバの修理が完了したら、ノード A の OPT-BST/OPT-BST-E トランスミッタまたはノード B の OPT-BST/OPT-BST-E トランスミッタを自動または手動で再起動する必要があります。シャットダウンされたシステムは、再起動パルスを使用して再度有効になります。このパルスは、光パスが復旧され、伝送を開始できることを通知するために使用します。たとえば、遠端のノード B がパルスを受信する場合には、ノード B の OPT-BST/OPT-BST-E トランスミッタに光信号の伝送を開始するように伝えます。ノード A の OPT-BST/OPT-BST-E レシーバーは信号を受信し、ノード A の
OPT-BST/OPT-BST-E トランスミッタに伝送を再開するよう伝えます。
(注) レーザー再起動パルスの間、APR(APR参照)は、レーザー電力がクラス 1 の制限を越えないことを保証します。
図4-12 に、OSC-CSM カードを使用したノード間のファイバ切断を示します。
ノード B の OSC-CSM カード上の 2 つのフォトダイオードは、受信した光ペイロードおよび OSC 信号の受信信号強度をモニタリングします。ファイバが切断されると、両方のフォトダイオードで LOS が検出されます。次に AND 機能が全体の LOS 状態を通知し、ノード B の OSC レーザーがシャットダウンされ、光スイッチがノードに入ってくるトラフィックを遮断します。これにより、ノード A の光ペイロードと OSC 信号の両方の LOS が発生し、ノード A が OSC レーザーを停止し、光スイッチが発信トラフィックを遮断します。ファイバ切断後に次のような順番で処理が発生します(図4-12 内の丸付き番号参照)。
2. ノード B の電力モニタリング フォトダイオードは、OSC-CSM カードで LOS-O を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
3. ノード B の電力モニタリング フォトダイオードは、OSC-CSM カードで LOS-P を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
4. OSC-CSM カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されると、光スイッチの位置が入れ替わります。CTC は、LOS-O および LOS-P が降格している間、LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
7. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OSC-CSM カードで LOS-O を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
8. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OSC-CSM カードで LOS-P を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
9. OSC-CSM カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されると、光スイッチの位置が入れ替わります。CTC は、LOS-O および LOS-P が降格している間、LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
ファイバの修理が完了したら、ノード A の OSC-CSM OSC またはノード B の OSC-CSM OSC を自動または手動で再起動する必要があります。シャットダウンされたシステムは、再起動パルスを使用して再度有効になります。このパルスは、光パスが復旧され、伝送を開始できることを通知するために使用します。たとえば、遠端のノード B がパルスを受信する場合には、ノード B の OSC に光信号の伝送を開始するよう通知し、光スイッチに着信トラフィックを通過させるよう通知します。次にノード A の OSC-CSM が信号を受信し、ノード A の OSC に、伝送を再開し、光スイッチに着信トラフィックを通過させるよう指示します。
図4-13 に、OSC-BST-L カードを使用したノード間のファイバ切断を示します。
ノード B の 2 つのフォトダイオードが、光ペイロードと OSC 信号の受信信号強度をモニタリングします。ファイバが切断されると、両方のフォトダイオードで LOS が検出されます。次に AND 機能が全体の LOS 状態を通知し、OPT-BST-L トランスミッタおよび OSCM レーザーがシャットダウンされます。これにより、ノード A で光ペイロードと OSC の両方の LOS が発生し、ノード A で OSCM OSC トランスミッタと OPT-BST-L 増幅器のレーザーが停止します。ファイバ切断後に次のような順番で処理が発生します(図4-13 内の丸付き番号参照)。
2. ノード B の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST-L カードで LOS-Oを検出し、OSCM カードは SONET レイヤで LOS(OCS3)を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
3. ノード B の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST-L カードで LOS-P を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
4. OPT-BST-L カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されるとコマンドによって、増幅器がシャットダウンされます。LOS-O および LOS-P が降格している間、CTC は LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
5. OPT-BST-L カード増幅器が 3 秒以内にシャットダウンします。
7. 光パワーが着信しないため、OPT-AMP-L カードは自動的にシャットダウンします。
8. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST-L カードで LOS-Oを検出し、OSCM カードは SONET レイヤで LOS(OCS3)を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
9. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-BST-L カードで LOS-P を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
10. OPT-BST-L カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されるとコマンドによって、増幅器がシャットダウンされます。LOS-O および LOS-P が降格している間、CTC は LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
11. OPT-BST-L カード増幅器が 3 秒以内にシャットダウンします。
13. 光パワーが着信しないため、ノード A の OPT-AMP-L カードは自動的にシャットダウンします。
ファイバの修理が完了したら、ノード A の OPT-BST-L トランスミッタまたはノード B の OPT-BST-L トランスミッタを自動または手動で再起動する必要があります。シャットダウンされたシステムは、再起動パルスを使用して再度有効になります。このパルスは、光パスが復旧され、伝送を開始できることを通知するために使用します。たとえば、遠端のノード B がパルスを受信する場合には、ノード B の OPT-BST-L トランスミッタに光信号の伝送を開始するように伝えます。ノード A の OPT-BST-L レシーバーは信号を受信し、ノード A の OPT-BST-L トランスミッタに伝送を再開するよう伝えます。
(注) レーザー再起動パルスの間、APR(APR参照)は、レーザー電力がクラス 1 の制限を越えないことを保証します。
図4-14 に、OPT-AMP-L(OPT-BST モード)カードを使用したノード間のファイバ切断を示します。
ノード B の 2 つのフォトダイオードが、光ペイロードと OSC 信号の受信信号強度をモニタリングします。ファイバが切断されると、両方のフォトダイオードで LOS が検出されます。次に AND 機能が全体の LOS 状態を通知し、OPT-AMP-L 増幅器トランスミッタおよび OSCM OSC レーザーがシャットダウンされます。これにより、ノード A で光ペイロードと OSC の両方の LOS が発生し、ノード A で OSCM OSC と OPT-AMP-L 増幅器のレーザーが停止します。ファイバ切断後に次のような順番で処理が発生します(図4-14 内の丸付き番号参照)。
2. ノード B の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-AMP-L カードで LOS-Oを検出し、OSCM カードは SONET レイヤで LOS(OCS3)を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
3. ノード B の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-AMP-L カードで LOS-P を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
4. OPT-AMP-L カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されるとコマンドによって、増幅器がシャットダウンされます。LOS-O および LOS-P が降格している間、CTC は LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
5. OPT-AMP-L カード増幅器が 3 秒以内にシャットダウンします。
7. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-AMP-L カードで LOS-Oを検出し、OSCM カードは SONET レイヤで LOS(OCS3)を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
8. ノード A の電力モニタリング フォトダイオードは、OPT-AMP-L カードで LOS-P を検出します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
9. OPT-AMP-L カードでは、LOS-O と LOS-P が同時に検出されるとコマンドによって、増幅器がシャットダウンされます。LOS-O および LOS-P が降格している間、CTC は LOS アラーム(継続性の損失)を報告します。これらの状態については、『 Cisco ONS 15454 DWDM Troubleshooting Guide 』を参照してください。
10. OPT-AMP-L カード増幅器が 3 秒以内にシャットダウンします。
ファイバの修理が完了したら、ノード A の OPT-AMP-L トランスミッタまたはノード B の OPT-AMP-L トランスミッタを自動または手動で再起動する必要があります。シャットダウンされたシステムは、再起動パルスを使用して再度有効になります。このパルスは、光パスが復旧され、伝送を開始できることを通知するために使用します。たとえば、遠端のノード B がパルスを受信する場合には、ノード B の OPT-AMP-L トランスミッタに光信号の伝送を開始するように伝えます。ノード A の OPT-AMP-L レシーバーは信号を受信し、ノード A の OPT-AMP-L トランスミッタに伝送を再開するよう伝えます。
(注) レーザー再起動パルスの間、APR(APR参照)は、レーザー電力がクラス 1 の制限を越えないことを保証します。
チャネルごとに光パワーの等化を制御および調整できる機能は、ONS 15454 DWDM メトロ コア ネットワーク適用例の最も重要な機能です。DWDM システム全体で光スペクトルの等化を保証するために重要なパラメータは、Erbium-Doped Fiber Amplifier(EDFA; エルビウム光ファイバ増幅器)のゲインの平坦度です。
ゲイン チルトとゲイン リップルの 2 つの項目は、OPT-BST や OPT-PRE といった光増幅カードの電力等化の要素です。図4-15 に、増幅器の出力電力スペクトルと、それがゲイン チルトおよびゲイン リップルにどのように影響を受けるかのグラフを示します。
図4-15 ゲイン リップルとゲイン チルトによる増幅器出力電力への影響
ゲイン リップルとゲイン チルトは、次のように定義されます。
• ゲイン リップルはランダムで、増幅器の光コンポーネントのスペクトル形状によって異なります。
• ゲイン チルトは系統化されており、光増幅器のゲイン セットポイント(Gstp)によって異なります。このセットポイントは数学関数 F(Gstp)であり、内部増幅器の設計と関連しています。
ゲイン チルトは、カードレベルで補償することができる電力スペクトルの非等化に対する唯一のコントリビューションです。増幅器内部の VOA を使用して、ゲイン チルトを補償することができます。
Optical Spectrum Analyzer(OSA)は、増幅器の出力電力のスペクトルを得るために使用します。OSA は、最大および最小パワー レベルの間でのピーク間の差異を示し、ゲイン チルトとゲイン リップルのコントリビューションを考慮します。
(注) ゲイン リップル自体は実際の測定コンポーネントのため、OSA を使用してピーク間の電力を取得しても、ゲイン チルトの「測定」には使用できません。
OPT-BST および OPT-PRE 増幅カードには、内部の光学的な設計に基づいて、特定のゲイン値(Gdesign)専用のフラット出力(ゲイン チルトが 0 dB)があります(図4-16 参照)。
増幅器の現用ゲイン セットポイントが Gdesign と異なると、出力スペクトルはゲイン チルトの変化による影響を受け始めます。
スペクトル チルトの増加の絶対値を補償するため、OPT-BST カードと OPT-PRE カードは自動的に VOA の減衰を調整し、出力の電力特性をフラットに保ちます(図4-17 参照)。
VOA 減衰器の自動調整は、広範囲の可能なゲイン セットポイント値に対して、EDFA 内の「ゼロ チルト」状態を(制限内で)保証します。
表4-3 に、OPT-BST カードおよび OPT-PRE カードの「フラットな出力」ゲイン範囲の制限と、その特定のゲイン範囲で予想されるゲイン チルトおよびゲイン リップルの最大(最悪)値を示します。
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動作上のゲイン値が 表4-3 に示す範囲外の場合は、EDFA はカード自体が直接補償できないチルト コントリビューションを導入します。この状態は、増幅器のカード タイプに応じて、さまざまな方法で管理されます。
• OPT-BST ― OPT-BST 増幅器は、カードの設計上、ゼロ チルトの範囲外で動作することができません。Cisco MetroPlanner ツールは、ゲインが 20 dB 以下の場合にだけ OPT-BST 増幅器カードを使用してネットワーク設計を検証します。
• OPT-PRE ― Cisco MetroPlanner ツールでは、動作上のゲイン値が 21 dB 以上の場合でもネットワーク設計が可能です。この場合、DWDM システムによって、システムレベルのチルト補償方式が採用されます。「システム レベルのゲイン チルト制御」でより詳しく説明します。
特定の回線方向の OPT-PRE カード(ウェストからイーストまたはイーストからウェスト)がフラット出力ゲイン範囲外(G > 21 dB)で動作している場合は、調整されていないチルトは、下流方向の 1 つ以上の増幅器上で大きさが等しい逆のチルトを構成することによって、ROADM ノードに接続されていないスパンで補償されます。下流の増幅器の数は、必要なチルト補償の量と、関係する増幅器のゲイン セットポイントによって異なります。図4-18 を参照してください。
図4-18 ROADM ノードがない場合のシステム チルト補償
適正なチルト基準の値が Cisco MetroPlanner によって計算され、ノードのターンアップ処理中にインポートされるインストール パラメータ リストに挿入されます(『 Cisco ONS 15454 DWDM Procedure Guide 』の「Turn UP a Node」参照)。OPT-PRE カードと OPT-BST カードでは、プロビジョニング可能なゲイン チルト基準の範囲は -3~+3 dB です。
Automatic Node Setup(ANS; 自動ノード設定)手順の中で、OPT-BST カードまたは OPT-PRE カードのチルト値が、TCC2/TCCP2 カードによってプロビジョニングされます(図4-19 参照)。プロビジョニングされたチルト基準値が CTC の OPT-PRE または OPT-BST カード ビューで報告されます(Provisioning > Opt. Ampli. Line > Parameters > Tilt Reference)。
図4-19 Cisco MetroPlanner のインストール パラメータ
図4-20 に示すように、ネットワークに ROADM ノードがある場合は、チャネルごとの動的なゲイン等化を行うことができます。次の手法を使用して、ゲイン チルトとゲイン リップルの両方が完全に補償されます。
• 32WSS の内部に存在するチャネルごとの VOA を実装
• Cisco MetroPlanner によって設計された特定の電力セットポイントを使った電力制御モードでの運用
図4-20 ROADM ノードがある場合のシステム チルト補償
ONS 15454 MSTP システムには、3 種類の光チャネル回線があります。
• Optical Channel Client Connection(OCHCC; 光チャネル クライアント接続) ― TXP/MXP クライアント ポートから TXP/MXP クライアント ポートまでの光チャネル。OCHCC は OCH トレールをサーバ レイヤとして使用します。OCHCC は基本的にはクライアント間回線です。信号レートが主な特性です。
• 光チャネル トレール(OCH トレール) ― TXP/MXP トランク ポートから TXP/MXP トランク ポートまでの光回線で、サーバー レイヤとして DWDM クラウドを通過する場合があります。波長と信号レートは OCH トレールの主な特性です。
• Optical Channel Network Connection(OCHNC; 光チャネル ネットワーク接続) ― 光チャネル カードから光チャネル カードまでの光回線。波長が主な特性です。OCHNC は、OCH トレールがサポートされていないような場合に使用されます。たとえば、TXP が MXP を送信元と宛先とするトラフィックを再生成するのに使用されるような場合です。OCHNC は、非 ONS 15454 機器から波長を搬送するのにも使用されます。