バックアップに関する情報
このセクションは、次のトピックで構成されています。
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バックアップ環境
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バックアップするべきシステム データ
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バックアップを実行するタイミング
バックアップ環境
バックアップは単一の Cisco Vision Director サーバだけがあるネットワーク環境についても実行できますが、このマニュアルに記載されている推奨環境は、仮想化環境または Platform 2 あるいは Platform 3 サーバ用の冗長環境です。冗長環境では、プライマリ サーバで Cisco Vision Director を実行し、同じサブネットに接続されたセカンダリ サーバにプライマリ サーバからのバックアップ データが保存されます。
バックアップ処理はスケジュール設定をする以外に、手動でも実行できます。バックアップが完了すると、CMS は自動的に再起動します。
バックアップするべきシステム データ
バックアップを必要とする Cisco Vision Director のエリアは複数存在します。バックアップ処理では、Cisco Vision Director サーバの次のエリアがバックアップされます。
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Cisco Vision Director Content Management System(CMS)
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Cisco Vision Director データベース
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Cisco Vision Director システム コンフィギュレーション ファイル
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Content Integration データ
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Dynamic Menu Board データ(GAR ファイルを含む)
注意 : var/sv/pofp/rawdirectory にある再生証明の raw データはバックアップされません。
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/var/sv/pofp/data ディレクトリ中の再生証明レポート データ
バックアップを実行するタイミング
次の何れかのタスクを実行するごとに、手動バックアップを実行する必要があります。
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チャネル ガイドの追加 / 変更
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コンテンツ更新(メニュー ボード、L ラッパー)JPG、SWF など
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ゾーンとグループの追加 / 変更
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DMP と電話の追加/ 変更
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スイート ルームの追加 / 変更
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管理ダッシュボードのレジストリ更新
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コントロール パネルの更新
注意:
1.
手動バックアップを開始する前に実行中のスクリプトを停止します。
2.
バックアップ中にゲーム/イベント スクリプトは開始しないでください。
3.
バックアップが完了するまで、Cisco Vision のコントロール パネルや管理ダッシュボードを操作しないでください。
バックアップ管理のベスト プラクティス
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ゲーム スクリプトの開始前には、手動システム バックアップを実行しておきます。
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すべてのコンポーネントをバックアップします(強く推奨)。
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手動バックアップの開始前には、管理ダッシュボードでアクティブなゲームやイベント スクリプトを停止させておきます。
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Cisco StadiumVision Director リリース 4.1 以降では、イベント スクリプトの実行中でもバックアップ タスクを開始できるようになりました。この変更に伴い、バックアップ処理中にはデータベースの最適化と修復は行われなくなったため、必要に応じてデータベース メンテナンスを手動実行するための新規オプションが TUI に追加されています。
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バックアップが完了するまで、Cisco Vision Director の コントロール パネル や 管理ダッシュボード を操作してはいけません。
定期バックアップのスケジュール設定
ユーザ ロール:管理者(Administrator)
バックアップ処理をサポートするようにサーバを設定した後は、Cisco Vision Director ソフトウェアの管理ダッシュボードを使用して、バックアップをスケジュールする必要があります。
注 :バックアップのスケジュールは、Cisco Vision Director サーバがスクリプトをアクティブに実行していない時間帯や、その他のイベント処理を実行していない時間帯とすることをお勧めします。
バックアップの定期実行スケジュールを設定する手順は次のとおりです。
1.
[Tools] > [Management Dashboard] > [Tools] ドロワ > [Advanced] タブ > [Scheduled Tasks] に移動します。
2.
[Add Row] をクリックして新規の空白行までスクロールします。
3.
[Task Type] 列をクリックし、「BackupTask」と入力します(図 1)。
注 :タスクの名前は、小文字と大文字の違いも含めて、表示どおりに入力してください。
図 1 定期バックアップ タスクのスケジュール設定
4.
[Task Time] 列をクリックし、バックアップを実行する時刻を指定します(24:00 の形式)。
5.
[Servers] 列をクリックして config と入力します。
6.
[Apply] をクリックします。
手動操作によるバックアップの即時実行
ユーザ ロール:管理者(Administrator)
バックアップをすぐに開始する場合は、バックアップ プロセスを手動で実行します。
バックアップを手動で開始してすぐに実行する手順は次のとおりです。
1.
[Tools] > [Management Dashboard] > [Tools] ドロワ > [Advanced] タブ > [Run a Task] に移動します。
2.
[Tasks to Run] ボックスで、[BackupTask] を選択します(図 2)。
図 2 スケジュールしたバックアップ タスクの手動実行
3.
[Apply] をクリックします。
バックアップが即時に開始されます。完了すると、CMS は自動的に再起動します。
重要 :「success」メッセージの表示は、バックアップ タスクが開始されたことを意味します。これはバックアップの完了を意味するものでは ありません 。
バックアップ完了の検証
ユーザ ロール:管理者(Administrator)
バックアップが完了していたかを確認するには、バックアップ ファイルが存在しており、ログ ファイル中にエラーが記録されていないことを確認します。
バックアップ ファイルが存在することの確認
重要 :バックアップ ファイルが存在することの確認で分かるのは、バックアップ ファイルが試行されたということだけであり、エラーの有無については判断できません。
バックアップ ファイルが存在することを確認する手順は次のとおりです。
1.
[Tools] > [Management Dashboard] > [Tools] ドロワ > [Advanced] タブ > [Restore system data from backup] に移動します。
2.
日付と時刻付きでバックアップ ファイルが表示されることを確認します。
ログ ファイル中でのバックアップ エラーの特定
重要 :メッセージ「Starting backup」と「Backup completed」は常にログに記録されるもので、バックアップの成否とは無関係であることに注意してください。
ログ ファイルには次のようにしてアクセスできます。
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テキスト ユーティリティ インターフェイス(Text Utility Interface:TUI)。
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システム ステート レポート(System State Report)[Tools] > [System State Report] に移動します。
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grep –i backup sv_dev_debug.log を実行(ルートへのアクセスが必要)。図 3に、エラーが発生せず正常に行われたバックアップでのログ出力の例を示します。
ログ ファイル中のバックアップ エラーを探す手順は次のとおりです。
1.
/opt/sv/servers/config/logs/sv_dev_debug.log ファイルを開きます。
2.
sv_dev_debug.log ファイル中で、文字列「com.cisco.sv.backup」を含むメッセージを特定します。
これらはバックアップ処理のメッセージです。
3.
「Starting backup」メッセージを検索します。
4.
「Starting backup」メッセージの後方(かつ「Backup completed」メッセージの手前)にある「com.cisco.sv.backup」メッセージで、文字列中に「ERROR」を含むものを特定します。
こうしたエラーが存在する場合、バックアップは正常に完了していませんでした。
図 3 正常終了したバックアップ ログでの grep による出力例
手動操作による復元の即時実行
ユーザ ロール:管理者(Administrator)
復元プロセスは、バックアップと同様にスケジュールと手動での実行ができます。手動復元用の画面が表示されると、バックアップと復元用の両方のディレクトリを合わせたバックアップの一覧が表示されます。これらを使用してプライマリまたはセカンダリ サーバでの手動復元を開始できます。
注意 :イベント スクリプト実行中は、復元を開始できません。また、バックアップ実行時に施設でイベント スクリプトが実行されていた場合は、それらのスクリプトは復元の終了後に実行されます。
自動復元では、常に復元ディレクトリにある最新のバックアップ ファイルが使用されます。
復元を手動で開始してすぐに実行する手順は次のとおりです。
1.
[Tools] > [Management Dashboard] > [Tools] ドロワ > [Advanced] タブ > [Restore system data from backup] に移動します。
2.
[Components] で、[All components except Scheduled tasks] を選択します(図 4)。
図 4 復元タスクの手動実行
3.
(任意)復元対象を最新のバックアップ(デフォルト)以外にしたい場合は、[システムのバックアップ時間(System backup time)] ボックスで、代わりに復元するバックアップ ファイルの日時を選択します。
4.
[Apply] をクリックします。復元が即時に開始されます。
注 :スケジュール済みタスクも復元する必要がある場合は、[Restore system data from backup] に戻り、[Components] として [Scheduled Tasks] を選択します。