RADIUS アカウンティング内の Framed-Route
RADIUS アカウンティング内の Framed-Route 機能は、RADIUS Accounting-Request アカウンティング レコードに Framed-Route(RADIUS アトリビュート 22)情報を挿入します。Framed-Route 情報は、Accounting-Request パケットで RADIUS サーバに返されます。Framed-Route 情報を使用すれば、ユーザ単位ルートが Network Access Server(NAS; ネットワーク アクセス サーバ)上の特定の静的 IP 顧客に適用されているかどうかを確認できます。
機能情報の確認
ご使用のソフトウェア リリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。最新の機能情報と注意事項については、ご使用のプラットフォームとソフトウェア リリースに対応したリリース ノートを参照してください。この章に記載されている機能の詳細、および各機能がサポートされているリリースのリストについては、「RADIUS アカウンティング内の Framed-Route の機能情報」 を参照してください。
プラットフォーム サポートと Cisco IOS および Catalyst OS ソフトウェア イメージ サポートに関する情報を入手するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator には、 http://tools.cisco.com/ITDIT/CFN/jsp/index.jsp からアクセスできます。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
RADIUS アカウンティング内の Framed-Route の前提条件
Authentication, Authorization, and Accounting(AAA; 認証、認可、およびアカウンティング)、RADIUS サーバ、および RADIUS アトリビュート スクリーニングの設定に精通している必要があります。
RADIUS アカウンティング内の Framed-Route に関する情報
この項では、次の概念について説明します。
• 「Framed-Route、アトリビュート 22」
• 「RADIUS アカウンティング パケット内の Framed-Route」
Framed-Route、アトリビュート 22
Internet Engineering Task Force(IETF; インターネット技術特別調査委員会)標準の RFC 2865 でアトリビュート 22 として定義されている Framed-Route は、NAS 上のユーザに対して設定すべきルーティング情報を提供します。通常、Framed-Route アトリビュート情報は、Access-Accept パケットで RADIUS サーバから NAS に送信されます。このアトリビュートは複数挿入できます。
RADIUS アカウンティング パケット内の Framed-Route
RADIUS アカウンティング パケット内の Framed-Route アトリビュート情報は、NAS 上の特定の静的 IP 顧客に適用されたユーザ単位ルートを表します。現在は、Framed-Route アトリビュート情報が Access-Accept パケットで送信されます。Cisco IOS Release 12.3(4)T で有効な Framed-Route アトリビュート情報は、Access-Accept パケットに挿入され、正常に適用されていれば、Accounting-Request パケットでも送信されます。Accounting-Request パケットには、0 個以上の Framed-Route アトリビュートを挿入できます。
(注) Access-Accept パケット内に複数の Framed-Route アトリビュートが存在する場合は、Accounting-Request 内にも複数の Framed-Route アトリビュートを挿入できます。
Framed-Route 情報は、accounting Delay-Start の設定時に、Stop および Interim アカウンティング レコードと Start アカウンティング レコードで返されます。
Frame-Route アトリビュート情報を RADIUS アカウンティング パケットで返すための設定は不要です。
RADIUS アカウンティング内の Framed-Route のモニタ方法
debug radius コマンドを使用して、Framed-Route(アトリビュート 22)情報が RADIUS Accounting-Request パケットで送信されているかどうかをモニタします。
debug radius コマンド出力:例
次の例では、 debug radius コマンドを使用して、Framed-Route(アトリビュート 22)情報が Accounting-Request パケットで送信されているかどうかを確認します(00:06:23: RADIUS: Framed-Route [22] 26 "10.80.0.1 255.255.255.255 10.60.0.1 100" の行を参照)。
00:06:23: RADIUS: Send to unknown id 0 10.1.0.2:1645, Access-Request, len 126
00:06:23: RADIUS: authenticator 40 28 A8 BC 76 D4 AA 88 - 5A E9 C5 55 0E 50 84 37
00:06:23: RADIUS: Framed-Protocol [7] 6 PPP [1]
00:06:23: RADIUS: User-Name [1] 14 "nari@trw1001"
00:06:23: RADIUS: CHAP-Password [3] 19 *
00:06:23: RADIUS: NAS-Port [5] 6 1
00:06:23: RADIUS: Vendor, Cisco [26] 33
00:06:23: RADIUS: Cisco AVpair [1] 27 "interface=Virtual-Access1"
00:06:23: RADIUS: NAS-Port-Type [61] 6 Virtual [5]
00:06:23: RADIUS: Service-Type [6] 6 Framed [2]
00:06:23: RADIUS: NAS-IP-Address [4] 6 12.1.0.1
00:06:23: RADIUS: Acct-Session-Id [44] 10 "00000002"
00:06:23: RADIUS: Received from id 0 10.1.0.2:1645, Access-Accept, len 103
00:06:23: RADIUS: authenticator 5D 2D 9F 25 11 15 45 B2 - 54 BB 7F EB CE 79 20 3B
00:06:23: RADIUS: Vendor, Cisco [26] 33
00:06:23: RADIUS: Cisco AVpair [1] 27 "interface=Virtual-Access1"
00:06:23: RADIUS: Service-Type [6] 6 Framed [2]
00:06:23: RADIUS: Framed-Protocol [7] 6 PPP [1]
00:06:23: RADIUS: Framed-IP-Netmask [9] 6 255.255.255.255
00:06:23: RADIUS: Framed-IP-Address [8] 6 10.60.0.1
00:06:23: RADIUS: Framed-Route [22] 26 "10.80.0.1 255.255.255.255 10.60.0.1 100" <=======
00:06:23: RADIUS: Received from id 2
00:06:24: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface Virtual-Access1, changed state to up
00:06:25: AAA/AUTHOR: Processing PerUser AV route
00:06:25: Vi1 AAA/PERUSER/ROUTE: route string: IP route 10.80.0.1 255.255.255.255 10.60.0.1 100
00:06:25: RADIUS/ENCODE(00000002): Unsupported AAA attribute timezone
00:06:25: RADIUS(00000002): sending
00:06:25: RADIUS: Send to unknown id 1 10.1.0.2:1646, Accounting-Request, len 278
00:06:25: RADIUS: authenticator E0 CC 99 EB 49 18 B9 78 - 4A 09 60 0F 4E 92 24 C6
00:06:25: RADIUS: Acct-Session-Id [44] 10 "00000002"
00:06:25: RADIUS: Tunnel-Server-Endpoi[67] 12 00:"10.1.1.1"
00:06:25: RADIUS: Tunnel-Client-Endpoi[66] 12 00:"10.1.1.2"
00:06:25: RADIUS: Tunnel-Assignment-Id[82] 15 00:"from_isdn101"
00:06:25: RADIUS: Tunnel-Type [64] 6 00:L2TP [3]
00:06:25: RADIUS: Acct-Tunnel-Connecti[68] 12 "2056100083"
00:06:25: RADIUS: Tunnel-Client-Auth-I[90] 10 00:"isdn101"
00:06:25: RADIUS: Tunnel-Server-Auth-I[91] 6 00:"lns"
00:06:25: RADIUS: Framed-Protocol [7] 6 PPP [1]
00:06:25: RADIUS: Framed-Route [22] 39 "10.80.0.1 255.255.255.255 10.60.0.1 100" <========
00:06:25: RADIUS: Framed-IP-Address [8] 6 10.60.0.1
00:06:25: RADIUS: Vendor, Cisco [26] 35
00:06:25: RADIUS: Cisco AVpair [1] 29 "connect-progress=LAN Ses Up"
00:06:25: RADIUS: Authentic [45] 6 RADIUS [1]
00:06:25: RADIUS: User-Name [1] 14 "username1@example.com"
00:06:25: RADIUS: Acct-Status-Type [40] 6 Start [1]
00:06:25: RADIUS: NAS-Port [5] 6 1
00:06:25: RADIUS: Vendor, Cisco [26] 33
00:06:25: RADIUS: Cisco AVpair [1] 27 "interface=Virtual-Access1"
00:06:25: RADIUS: NAS-Port-Type [61] 6 Virtual [5]
00:06:25: RADIUS: Service-Type [6] 6 Framed [2]
00:06:25: RADIUS: NAS-IP-Address [4] 6 10.1.0.1
00:06:25: RADIUS: Acct-Delay-Time [41] 6 0
その他の参考資料
次の項で、RADIUS アカウンティング内の Framed-Route 機能に関する参考資料を紹介します。
シスコのテクニカル サポート
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右の URL にアクセスして、シスコのテクニカル サポートを最大限に活用してください。 以下を含むさまざまな作業にこの Web サイトが役立ちます。 ・テクニカル サポートを受ける ・ソフトウェアをダウンロードする ・セキュリティの脆弱性を報告する、またはシスコ製品のセキュリティ問題に対する支援を受ける ・ツールおよびリソースへアクセスする - Product Alert の受信登録 - Field Notice の受信登録 - Bug Toolkit を使用した既知の問題の検索 ・Networking Professionals(NetPro)コミュニティで、技術関連のディスカッションに参加する ・トレーニング リソースへアクセスする ・TAC Case Collection ツールを使用して、ハードウェアや設定、パフォーマンスに関する一般的な問題をインタラクティブに特定および解決する この Web サイト上のツールにアクセスする際は、Cisco.com のログイン ID およびパスワードが必要です。 |
http://www.cisco.com/techsupport |
RADIUS アカウンティング内の Framed-Route の機能情報
表 1 に、この機能のリリース履歴を示します。
ご使用の Cisco IOS ソフトウェア リリースによっては、コマンドの中に一部使用できないものがあります。特定のコマンドに関するリリース情報については、コマンド リファレンス マニュアルを参照してください。
Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォームおよびソフトウェア イメージのサポート情報を検索できます。Cisco Feature Navigator を使用すると、特定のソフトウェア リリース、機能セット、またはプラットフォームをサポートする Cisco IOS ソフトウェア イメージおよび Catalyst OS ソフトウェア イメージを確認できます。Cisco Feature Navigator には、 http://tools.cisco.com/ITDIT/CFN/jsp/index.jsp からアクセスできます。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
(注) 表 1 には、一連の Cisco IOS ソフトウェア リリースのうち、特定の機能が初めて導入された Cisco IOS ソフトウェア リリースだけが記載されています。特に明記していないかぎり、その機能は、一連の Cisco IOS ソフトウェア リリースの以降のリリースでもサポートされます。
表 1 RADIUS アカウンティング内の Framed-Route の機能情報
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RADIUS アカウンティング内の Framed-Route |
12.3(4)T 12.2(28)SB 12.2(33)SRC |
RADIUS アカウンティング内の Framed-Route 機能は、RADIUS Accounting-Request アカウンティング レコードに Framed-Route(RADIUS アトリビュート 22)情報を挿入します。 この機能は、Cisco IOS Release 12.3(4)T で導入されました。 この機能は、Cisco IOS Release 12.2(28)SB に統合されました。 この機能は、Cisco IOS Release 12.2(33)SRC に統合されました。 |
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このマニュアルで使用している IP アドレスおよび電話番号は、実際のアドレスおよび電話番号を示すものではありません。マニュアル内の例、コマンド出力、ネットワーク トポロジ図、およびその他の図は、説明のみを目的として使用されています。説明の中に実際のアドレスおよび電話番号が使用されていたとしても、それは意図的なものではなく、偶然の一致によるものです。
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