プライオリティ フロー制御の設定

プライオリティ フロー制御について

プライオリティベース フロー制御(PFC)のポーズ フレームは、ロスレス イーサネットでリンク パートナーによるパケット送信を一時停止するために使用されます。これらの PFC ポーズ フレームはネットワーク全体に伝播する可能性があり、PFC ストリーム上のトラフィックが停止する可能性があります。

プライオリティ フロー制御ウォッチドッグについて

PFC ウォッチドッグは、ネットワーク内の PFC ストーム(キュースタック状態)を検出して解決するように設計されたメカニズムです。PFC ウォッチドッグ間隔は、no-drop キュー内のパケットが指定された時間内にドレインされているかどうかを検出できるように構成します。期間が経過すると、ドレーンされていない PFC キューとマッチするインターフェイスのすべての発信パケットがドロップされます。


(注)  


PFC ウォッチドッグ機能は、no-drop キューでのみサポートされます。


プライオリティ フロー制御ウォッチドッグのワークフロー

  • PFC 対応キューをモニターして、特定の間隔(ウォッチドッグ間隔)に過剰な数の PFC ポーズ フレームを受信していれば、それを特定します。

  • いつ、過剰な数の PFC フレームを受信し、対応するキューのトラフィックが指定された時間間隔で停止したかをモニターします(自動 + 固定の乗数)。

  • シャットダウン タイマーを開始し、キューの状態を wait-to-shutdown に変更します。

  • インターフェイス乗数を超過したとき(インターフェイス乗数が設定されている場合)、またはシャットダウン乗数タイマーの期限が超過したとき(インターフェイス乗数が設定されていない場合)、キューが ドロップ 状態に移行した時点で、すべてのデータパケットをドロップします。

  • PFC フレームのキューをチェックし、シャットダウン間隔中にキュー内のトラフィックがまだスタックしているかどうかを、定期的な間隔(100 ミリ秒のポーリング タイマー)で確認します。

    • PFC パケットが到着し続けているときにトラフィックがキューでスタックしている場合、キューはドロップ状態またはシャットダウン状態のままになります。

    • キューが PFC フレームを受信しなかったためにトラフィックがスタックしていない場合、キューはモニター対象状態に戻ります。

  • トラフィックがスタックしなくなったときに、PFC フレームが原因でキューがスタックしているかどうかを定期的に確認し、自動復元タイマーが開始します。

    • 最後の自動復元間隔(ポーリング タイマー * 自動復元乗数)の間にキューが PFC フレームを受信した場合、自動復元タイマー(秒)は満了時にリセットされます。

    • 最後の自動復元間隔中にキューが PFC フレームを受信しなかった場合、ウォッチドッグ モジュールはキューを復元し、トラフィックを再開します。

プライオリティ フロー制御の前提条件

PFC には、次の前提条件があります。

  • モジュラ QoS CLI について理解している。

  • デバイスにログインしている。

プライオリティ フロー制御のガイドラインと制約事項


(注)  


スケールの情報については、リリース特定の『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS Verified Scalability Guide』を参照してください。


PFC 設定時のガイドラインと制約事項は次のとおりです。

  • QoS ACL にロスレス キューの DSCP一致「X」が設定されている場合、DSCP「X」を持つすべてのパケット(IP、TCP、UDP など)はロスレス キューにマッピングされます。

  • Cisco Nexus 9300-GX プラットフォーム スイッチには、次のガイドラインが適用されます。

    バッファ割り当ては、ポートの動作状態に関係なく、設定に基づきます。

    PFC 動作モードがオンになると、バッファは no-drop 動作に割り当てられます。インターフェイスがダウンし、PFC 動作モードがオンのままになっても、No-drop バッファは割り当てられたままになります。

  • キーワードが付いている show コマンドはサポートされていません。 internal

  • 「一時停止バッファサイズしきい値」設定の追加は、ケーブル長が 100 m 未満の場合はオプションであり、設定する必要はありません。

  • 入力キューイング ポリシー マップに一時停止バッファとプライオリティ/帯域幅を同時に設定することはできません。

  • ケーブル長が 100 m を超える場合、「一時停止バッファサイズのしきい値」設定は必須であり、QoS ポリシー設定の一部として必要です。

  • PFC がポートまたはポート チャネルでイネーブルにされる場合でも、ポート フラップは発生しません。

  • PFC 設定は、送信(Tx)および受信(Rx)の両方向で PFC をイネーブルにします。

  • ポーズ フレームの設定時間量子はサポートされません。

  • この設定は、特定のトラフィック クラス キューにマッピングされ、一時停止が選択されたストリームをサポートしません。クラスにマッピングされたすべてのフローは、no-drop として扱われます。これにより、キュー全体のスケジューリングが行われず、キューのすべてのストリームでトラフィックが一時停止します。no-drop クラスのロスレス サービスを実現するには、キュー内で no-drop クラスのトラフィックに限定することを推奨します。

  • no-drop クラスが 802.1p CoS x に基づいて分類され、内部プライオリティ値(QoS グループ)y を割り当てた場合は、802.1p CoS 上でのみトラフィックを区別するために内部プライオリティ値 x を使用して、他のフィールドを使用しないことを推奨します。分類が CoS に基づいていない場合、割り当てられるパケット プライオリティは x で、これにより、内部プライオリティ x および y のパケットが同じプライオリティ x にマッピングする結果となります。

  • どの最大伝送単位(MTU)サイズでも、最大 3 つの no-drop クラスがサポートされます。ただし、次の要因に基、づいて、PFC-enabled インターフェイスの数に制限があります。

    • no-drop クラスの MTU サイズ

    • 10G および 40G ポートの数

  • system jumbomtu コマンドを使用して、システムでの MTU の上限を定義できます。MTU 範囲は、1500 ~ 9216 バイトで、デフォルトは 9216 バイトです。

  • インターフェイス QoS ポリシーはシステム ポリシーよりも優先されます。PFC の優先度の派生も同じ順序で行われます。

  • 入力と出力の両方において、すべての PFC 対応インターフェイスで同じインターフェイス レベルの QoS ポリシーを適用していることを確認します。


    注意    


    PFC の設定に関係なく、インターフェイス レベルまたはシステム レベルで完全-優先レベルがあるキューイング ポリシーの適用または削除をする前にトラフィックを停止することを推奨します。


  • ネットワークを介してエンドツーエンドのロスレス サービスを実現するには、no-drop クラス トラフィック フロー(Tx/Rx)を介して各インターフェイスで PFC をイネーブルにすることを推奨します。

  • トラフィックがない場合は PFC 設定を変更することを推奨します。このようにしないと、システムの Memory Management Unit(MMU)に既に含まれているパケットが、予期されるとおりに処理されない可能性があります。

  • no-drop クラスにデフォルトのバッファ サイズを使用するか、または 10G および 40G インターフェイスおよび no-drop クラス MTU サイズに適した異なる入力キューイング ポリシーを設定することを推奨します。バッファ サイズを CLI を使用して指定する場合は、リンク速度、MTU サイズに関係なく、すべてのポートに同じバッファ サイズが割り当てられます。10G および 40G インターフェイスへの同じポーズ バッファ サイズの適用はサポートされません。

  • 出力キューでドロップの原因になるため、no-drop クラスで WRED をイネーブルにしないでください。

  • ダイナミック ロード バランシングは、PFC を使用する内部リンクではイネーブルにできません。DLB をディセーブルにし、port-channel load-balance internal rtag7 コマンドを使用して内部リンクに対し RTAG7 ロード バランシングをイネーブルにします。

  • ダイナミック ロード バランシング(DLB)に基づくハッシュ方式は、ラインカードのすべての内部リンクでデフォルトでイネーブルになっています。DLB がイネーブルの場合、内部リンクの輻輳が発生し、PFC が適用されると、no-drop トラフィックで正しくない順序のパケット配信が発生することがあります。システム上のアプリケーションが正しくない順序の配信の影響を受ける場合、qos-group レベルで DLB をディセーブルにすることで、このイベントに対処できます。QoS ポリシー マップの set dlb-disable アクションと、no-drop クラスに対する set qos-group アクションを使用して、DLB をディセーブルにします。

    次の例では、qos-group 1 が no-drop クラスであることを、前提とします。set dlb-disable アクションと set qos-group アクションを追加することで、この no-drop クラスに対して DLB がディセーブルになります。

    switch(config)# policy-map p1
    switch(config-pmap-qos)# class c1
    switch(config-pmap-c-qos)# set qos-group 1
    switch(config-pmap-c-qos)# set dlb-disable
    switch(config-pmap-c-qos)# end
    switch# show policy-map p1
    
    
      Type qos policy-maps
      ====================
    
      policy-map type qos p1
        class  c1
          set qos-group 1
          set dlb-disable
    

    (注)  


    次の Cisco Nexus プラットフォーム スイッチは、set-dlb-disable コマンドをサポートしていません。

    • Cisco Nexus 9200 プラットフォーム スイッチ

    • Cisco Nexus 9300-EX/FX/FX2 プラットフォーム スイッチ

    • -EX/-FX ライン カード搭載の Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチ


  • VLAN タグ付きパケットの場合、プライオリティは VLAN タグの 802.1p フィールドに基づいて割り当てられ、割り当てられた内部プライオリティ(qos-group)よりも優先されます。DSCP または IP アクセスリストの分類は、VLAN タグ付きフレームでは実行できません。

  • 非VLAN タグ付きフレームの場合、入力 QoS ポリシーによって提供される set qos-group アクションに基づいてプライオリティが割り当てられます。分類は、precedence、DSCP、または access-list などの QoS ポリシーで許可される一致条件に基づきます。このクラスの network-qos ポリシーで提供される pfc-cos 値が、この場合の qos-group 値と同じであることを確認します。

  • PFC は、Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチの Cisco Nexus 9408PC-CFP2 ライン カードではサポートされません。

  • リンク レベル フロー制御および PFC は、ALE(Application Leaf Engine)を含む Cisco Nexus 9300 シリーズ スイッチおよびライン カードでサポートされます。

  • PFC on モードは、PFC をサポートしているがデータセンター ブリッジング機能交換プロトコル(DCBXP)はサポートしていないホストをサポートするために使用されます。

  • DCBXP は次のプラットフォームでサポートされます。

    • Cisco Nexus 9200、9300-EX および 9300-FX2 プラットフォーム スイッチ

    • Cisco Nexus 9332C、9332PQ、9364C、9372PX、9372PX-E、および 9396PX スイッチ

  • no-drop CoS が完全に一致する場合にのみ、DCBXP によって PFC のネゴシエーションが成功したと見なされます。

  • no lldp tlv-select dcbxp コマンドは、バックツーバック スイッチの両側のインターフェイスで PFC が無効になるように拡張されています。

  • Cisco NX-OS リリース 10.4(1)F 以降、PFC 機能は Cisco Nexus C9348GCFX3 でサポートされます。

  • Cisco NX-OS リリース 10.4(1)F 以降、PFC および PFCWD 機能は Cisco C9348GC-FX3PH でサポートされません。

  • BUM トラフィックは、no-drop PFC キューではサポートされません。マルチキャスト トラフィックを no-drop としてマーキングし、これらのキューに送信することは避けてください。

プライオリティ フロー制御のデフォルト設定

表 1. デフォルトの PFC 設定

パラメータ

デフォルト

PFC

自動(Auto)

プライオリティ フロー制御の設定

アクティブなネットワーク QoS ポリシーで定義されている CoS の no-drop 動作をイネーブルにするには、ポート単位の PFC を設定できます。PFC は、次の 3 種類のモードのいずれかに設定できます。

  • auto:DCBXP によってアドバタイズされ、ピアとネゴシエートされるように no-drop CoS 値をイネーブルにします。正常なネゴシエーションでは、no-drop CoS での PFC がイネーブルになります。ピア機能の不一致が原因で障害が発生すると、PFC がイネーブルにならない可能性があります。(Cisco NX-OS リリース 7.0(3)I3(1) 以降)

  • on:ピアの機能に関係なく、ローカル ポートで PFC をイネーブルにします。

  • off:ローカル ポートで PFC をディセーブルにします。


(注)  


priority-flow-control override-interface mode off コマンドを使用すると、現在のインターフェイス設定に関係なく、すべてのインターフェイスで PFC をグローバルにディセーブルにできます。このコマンドは、トラブルシューティング時に使用するためのもので、各インターフェイスで PFC をディセーブルにすることなく、PFC を迅速にディセーブルにできます。これは、Cisco NX-OS リリース 7.0(3)I4(2) 以降、Cisco Nexus 9200 プラットフォーム スイッチ、Cisco Nexus 93108TC-EX および 93180YC-EX スイッチ、および Cisco Nexus 9732C-EX ライン カードを搭載した Cisco Nexus 9508 スイッチでのみサポートされます。

Cisco NX-OS リリース 7.0(3)I4(5) 以降、この機能は Cisco Nexus 9636PQ ライン カード搭載した Cisco Nexus 9508 スイッチおよび Cisco Nexus 3164Q スイッチでサポートされます。


手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface type slot/port
  3. priority-flow-control mode [auto | off |on]
  4. show interface priority-flow-control

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface type slot/port

例:

switch(config)# interface ethernet 2/5
switch(config-if)#

指定したインターフェイス上でインターフェイス モードを開始します。

ステップ 3

priority-flow-control mode [auto | off |on]

例:

switch(config-if)# priority-flow-control mode on
switch(config-if)#

PFC を on モードに設定します。

ステップ 4

show interface priority-flow-control

例:

switch# show interface priority-flow-control

(任意)すべてのインターフェイスの PFC のステータスを表示します。

トラフィック クラスのプライオリティ フロー制御のイネーブル化

特定のトラフィック クラスの PFC をイネーブルにできます。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. class-map type qos match { all | any } class-name
  3. match cos cos-value
  4. match dscp dscp-value
  5. exit
  6. policy-map type qos policy-name
  7. class class-name
  8. set qos-group qos-group-value
  9. exit
  10. exit
  11. policy-map type network-qos policy-name
  12. class type network-qos class-name
  13. pause pfc-cos value [ receive ]
  14. exit
  15. exit
  16. system qos
  17. service-policy type network-qos policy-name
  18. exit
  19. interface ethernet スロット / 番号
  20. priority-flow-control mode { auto | on | off }
  21. service-policy type qos input policy-name
  22. exit

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

ステップ 2

class-map type qos match { all | any } class-name

例:

switch(config)# class-map type qos c1
switch(config-cmap-qos)#

トラフィックのクラスを表す名前付きオブジェクトを作成します。クラス マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。クラス マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。

match { all | any } : デフォルトは次のとおりです match all (複数の一致するステートメントが存在する場合は、すべて一致する必要があります)。

ステップ 3

match cos cos-value

例:

switch(config-cmap-qos)# match cos 2
switch(config-cmap-qos)#

パケットをこのクラスに分類する場合に照合する CoS 値を指定します。CoS 値は、0 ~ 7 の範囲で設定できます。

ステップ 4

match dscp dscp-value

例:

switch(config-cmap-qos)# match dscp 3
switch(config-cmap-qos)#

パケットをこのクラスに分類する場合に照合する DSCP 値を指定します。0 〜 63 の範囲の DSCP 値、またはリストされている値を設定できます。

ステップ 5

exit

例:

switch(config-cmap-qos)# exit
switch(config)#

クラス マップ モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 6

policy-map type qos policy-name

例:

switch(config)# policy-map type qos p1
switch(config-pmap-qos)#

トラフィック クラスのセットに適用されるポリシーのセットを表す名前付きオブジェクトを作成します。ポリシー マップ名は、最大 40 文字の英字、ハイフン、または下線文字を使用でき、大文字と小文字が区別されます。

ステップ 7

class class-name

例:

switch(config-pmap-qos)# class c1
switch(config-pmap-c-qos)#

クラス マップをポリシー マップに関連付け、指定したシステム クラスのコンフィギュレーション モードを開始します。

(注)  

 

アソシエートされるクラス マップには、ポリシー マップ タイプと同じタイプが必要です。

ステップ 8

set qos-group qos-group-value

例:

switch(config-pmap-c-qos)# set qos-group 3
switch(config-pmap-c-qos)#

トラフィックをこのクラス マップに分類する場合に照合する 1 つまたは複数の qos-group 値を設定します。デフォルト値はありません。

ステップ 9

exit

例:

switch(config-pmap-c-qos)# exit
switch(config-pmap-qos)#

システム クラス コンフィギュレーション モードを終了し、ポリシー マップ モードを開始します。

ステップ 10

exit

例:

switch(config-pmap-qos)# exit
switch(config)#

ポリシー マップ モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 11

policy-map type network-qos policy-name

例:

switch(config)# policy-map type network-qos pfc-qos
switch(config-pmap-nqos)#

トラフィック クラスのセットに適用されるポリシーのセットを表す名前付きオブジェクトを作成します。ポリシー マップ名は、最大 40 文字の英字、ハイフン、または下線文字を使用でき、大文字と小文字が区別されます。

ステップ 12

class type network-qos class-name

例:

switch(config-pmap-nqos)# class type network-qos nw-qos3
switch(config-pmap-nqos-c)#

クラス マップをポリシー マップに関連付け、指定したシステム クラスのコンフィギュレーション モードを開始します。

(注)  

 

アソシエートされるクラス マップには、ポリシー マップ タイプと同じタイプが必要です。

ステップ 13

pause pfc-cos value [ receive ]

例:

switch(config-pmap-nqos-c)# pause pfc-cos 3 receive
switch(config-pmap-nqos-c)#

PFC は、どの CoS 値を一時停止する必要があるかを示す一時停止フレームを送信します。PCF CoS 値のリストでは、PFC 受信のみが有効になります。

receive :この任意のキーワードを使用すると、PFC はポーズ フレームを受信して優先します。PFC はポーズ フレームを送信しません。これは「非対称PFC」と呼ばれます。

(注)  

 

必須ではありませんが、値 は コマンドのqos-group-value と一致する必要があります。pause pfc-cos set qos-group 上記の手順 8 の set qos-group コマンドを参照してください。

ステップ 14

exit

例:

switch(config-pmap-nqos-c)# exit
switch(config-pmap-nqos)#

コンフィギュレーション モードを終了し、ポリシー マップ モードを開始します。

ステップ 15

exit

例:

switch(config-pmap-nqos)# exit
switch(config)#

ポリシー マップ モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 16

system qos

例:

switch(config)# system qos
switch(config-sys-qos)#

システム クラス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 17

service-policy type network-qos policy-name

例:

switch(config-sys-qos)# service-policy type network-qos pfc-qos

システム レベルまたは特定のインターフェイスにネットワーク QoS タイプのポリシー マップを適用します。

ステップ 18

exit

例:

switch(config-sys-qos)# exit
switch(config)#

ポリシー マップ モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 19

interface ethernet スロット / 番号

例:

switch(config)# interface ethernet 1/1
switch(config-if)#

選択したスロットおよびシャーシ番号用のイーサネット インターフェイス設定を入力します。

ステップ 20

priority-flow-control mode { auto | on | off }

例:

switch(config-if)# priority-flow-control mode on
switch(config-if)#

インターフェイスのプライオリティ フロー制御ポリシーをイネーブルにします。

ステップ 21

service-policy type qos input policy-name

例:


switch(config-if)# service-policy type qos input p1

以前に設定された CoS または DSCP 値に一致するパケットが正しい QoS グループに分類されるように、インターフェイスに分類を追加します。

ステップ 22

exit

例:

switch(config-if)# exit
switch(config)#

イーサネット インターフェイス モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

プライオリティ フロー制御ウォッチドッグの設定


(注)  


PFC ウォッチドッグは、Cisco Nexus 9400、9500、および 9600 ライン カードを搭載した Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチではサポートされません(Cisco Nexus 9636PQ ライン カードを除く)。PFC ウォッチドッグでサポートされるプラットフォームの詳細については、「プライオリティフロー制御」の章を参照してください。



(注)  


入力ドロップは、前面パネル ポートで PFC ウォッチドッグ ドロップ パケットの統計情報を提供します。



(注)  


Cisco Nexus 9200 プラットフォーム スイッチ、Cisco Nexus 9300-EX/FX/FX2 プラットフォーム スイッチ、および -EX または -FX ライン カードを備えた Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチの場合、次のいずれかの計算を実行して、キューがシャットダウン ステートに移行します。

インターフェイス乗数が設定されている場合、次の計算が実行されます。

priority-flow-control watch-dog interval value * priority-flow-control watch-dog internal-interface-multiplier multiplier

インターフェイス乗数が設定されていない場合は、代わりにウォッチドッグ シャットダウン乗数が使用されます。

priority-flow-control watch-dog interval value * priority-flow-control watch-dog shutdown-multiplier multiplier


手順の概要

  1. configure terminal
  2. priority-flow-control auto-restore multiplier value
  3. priority-flow-control fixed-restore multiplier value
  4. priority-flow-control watch-dog-interval {on | off}
  5. priority-flow-control watch-dog interval value
  6. priority-flow-control watch-dog shutdown-multiplier multiplier
  7. (任意) priority-flow-control watch-dog internal-interface-multiplier multiplier
  8. (任意) sh queuing pfc-queue [interface] [ethernet|ii] [detail]
  9. (任意) clear queuing pfc-queue [interface] [ethernet|ii] [intf-name]
  10. (任意) priority-flow-control recover interface [ethernet|ii] [intf-name] [qos-group <0-7>]

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

priority-flow-control auto-restore multiplier value

PFC自動復元乗数の値を設定します。

ステップ 3

priority-flow-control fixed-restore multiplier value

PFC 固定復元乗数の値を設定します。

ステップ 4

priority-flow-control watch-dog-interval {on | off}

例:

switch(config)# priority-flow-control watch-dog-interval on

すべてのインターフェイスの PFC ウォッチドッグ間隔をグローバルにイネーブルまたはディセーブルにします。このコマンドは、グローバルおよびインターフェイスで設定する必要があります。

グローバルで設定されたコマンドの次の例を参照してください。

switch(config)# priority-flow-control watch-dog-interval on

インターフェイスで設定されたコマンドの次の例を参照してください。

switch(config)# interface ethernet 7/5
switch(config-if)# priority-flow-control watch-dog-interval on

(注)  

 

インターフェイス コンフィギュレーション モードでこの同じコマンドを使用して、特定のインターフェイスの PFC ウォッチドッグ間隔をイネーブルまたはディセーブルにできます。

特定のシャットダウン乗数値を持つインターフェイスで設定されたコマンドの次の例を参照してください(Cisco NX-OS リリース 7.0(3)I7(4) 以降)。

switch(config)# int e1/36
switch(config-if)# priority-flow-control watch-dog-interval on interface-multiplier 10

(注)  

 

interface-multiplier の値の範囲は 1 〜 10 です。

ステップ 5

priority-flow-control watch-dog interval value

例:

switch(config)# priority-flow-control watch-dog interval 200

ウォッチドッグ間隔値を指定します。指定できる範囲は 100 ~ 1000 ミリ秒です。

ステップ 6

priority-flow-control watch-dog shutdown-multiplier multiplier

例:

switch(config)# priority-flow-control watch-dog shutdown-multiplier 5

PFC キューをスタック シャットダウン乗数とポーリング間隔の積として宣言するタイミングを指定します。範囲は 1 〜 10 で、デフォルト値は 1 です。

(注)  

 

PFC キューがスタックとして宣言されると、PFC キューの状態を記録する syslog エントリが作成されます。(Cisco NX-OS リリース 7.0(3)I7(4) 以降のリリース)

ステップ 7

(任意) priority-flow-control watch-dog internal-interface-multiplier multiplier

例:

switch(config)# priority-flow-control watch-dog internal-interface-multiplier 5
(任意)

HiGig™ インターフェイスの PFC ウォッチドッグ ポーリング間隔乗数を設定します。有効な範囲は 0 ~ 10 で、デフォルト値は 2 です。値が(0)の場合は、HiGig™ インターフェイスのこの機能がディセーブルになります。

(注)  

 

このコマンドは、EoR スイッチにのみ適用されます。

ステップ 8

(任意) sh queuing pfc-queue [interface] [ethernet|ii] [detail]

例:

switch(config)# sh queuing pfc-queue interface ethernet 1/1 detail
(任意)

PFCWD 統計情報を表示します。

Cisco NX-OS リリース 7.0(3)I6(1) 以降、Cisco Nexus 9200、9300、9300-EX、および 9500 プラットフォーム スイッチでは、詳細 オプションを使用して、出力ドロップを考慮することができます。

| QOS GROUP 1 [Active] PFC [YES] PFC-COS [1]                               
+----------------------------------------------------+
|                               |  Stats             |
+----------------------------------------------------+
|                       Shutdown|                   0|
|                       Restored|                   0|
|             Total pkts drained|                   0|
|             Total pkts dropped|                   0|
|   Total pkts drained + dropped|                   0|
|         Aggregate pkts dropped|                   0|
|     Total Ingress pkts dropped|                   0| ===>>>>>Ingress
| Aggregate Ingress pkts dropped|                   0|===>>>>Ingress
+——————————————————————————+

ステップ 9

(任意) clear queuing pfc-queue [interface] [ethernet|ii] [intf-name]

例:

switch(config)# clear queuing pfc-queue interface ethernet 1/1
(任意)

環境変数 PFCWD 統計情報をクリアします。

ステップ 10

(任意) priority-flow-control recover interface [ethernet|ii] [intf-name] [qos-group <0-7>]

例:

switch# priority-flow-control recover interface ethernet 1/1 qos-group 3
(任意)

インターフェイスを手動で回復します。

入力キューイングポリシーを使用したポーズ バッファしきい値とキュー制限の設定

network-qos ポリシーで指定されたポーズ バッファしきい値は、システム内のすべてのポートで共有されます。ただし、いくつかのポートが異なるしきい値を必要とする場合があります(長距離接続など)。このために入力キューイング ポリシーを使用できます。

入力キューイング ポリシーでは、no-drop クラスによって予約された一時停止バッファに加えて使用できる共有バッファの量を制限するために queue-limit を設定することもできます。

各 no-drop クラスは、入力方向でポートのプライオリティ グループの 1 つに内部的にマッピングされます。設定されたポーズ バッファしきい値とキュー制限は、クラスに関連付けられたプライオリティ グループに適用されます。


(注)  


ポーズ バッファ サイズのしきい値設定の追加は、ケーブル長が 100 m 未満の場合はオプションであり、設定する必要はありません。

ケーブル長が 100 m を超える場合、ポーズ バッファ サイズのしきい値設定は必須であり、QoS ポリシー設定の一部として必要です。



(注)  


100G 対応デバイス(N9K-M4PC-CFP2 GEM を搭載した Cisco Nexus 9300 プラットフォーム スイッチなど)のキュー制限について:

  • デバイスでサポートされる最大動的キュー制限のアルファ値は、8 より大きい場合があります。ただし、サポートされる最大アルファ値は 8 です。アルファ値を 8 より大きい値に設定すると、最大アルファ値 8 で上書きされます。

    アルファ値が上書きされても、メッセージは発行されません。

  • 静的キュー制限の最大セル数は 20,000 です。最大 20,000 セル制限を超える値を指定すると、20,000 セル制限で上書きされます。

    セル制限が上書きされても、メッセージは発行されません。


手順の概要

  1. configure terminal
  2. policy-map type queuing policy-map-name
  3. class type queuing c-in-q1
  4. pause buffer-size buffer-size pause threshold xoff-size resume threshold xon-size
  5. no pause buffer-size buffer-size pause threshold xoff-size resume threshold xon-size
  6. queue-limit queue size [dynamic dynamic threshold]

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

policy-map type queuing policy-map-name

ポリシーマップ キューイング クラス モードを開始し、タイプ キューイング ポリシー マップに割り当てられたポリシー マップを識別します。

ステップ 3

class type queuing c-in-q1

タイプ キューイングのクラス マップを付加し、ポリシー マップ クラス キューイング モードを開始します。クラス キューイング名は、「システム定義のタイプ キューイング クラス マップ」の表に示されています。

(注)  

 

クラスに関連付けられた qos-group は、システム qos で適用される network-qos ポリシーで no-drop クラスとして定義する必要があります。

(注)  

 

Cisco Nexus 9636C-R および 9636Q-R ライン カードおよび Cisco Nexus 9508-FM-R ファブリック モジュール(Cisco Nexus 9508 スイッチ内)では、最大 8 つの入力キューがサポートされます。範囲は c-in-8q-q-default〜c-in-8q-q1 〜 7 です。

ステップ 4

pause buffer-size buffer-size pause threshold xoff-size resume threshold xon-size

ポーズと再開のためのバッファのしきい値設定を指定します。

ステップ 5

no pause buffer-size buffer-size pause threshold xoff-size resume threshold xon-size

ポーズと再開のためのバッファのしきい値設定を削除します。

ステップ 6

queue-limit queue size [dynamic dynamic threshold]

(任意)入力プライオリティ グループで使用可能な静的または動的共有制限を指定します。静的なキュー制限は、増大するプライオリティ グループに固定のサイズを定義します。動的なキュー制限は、アルファ値の観点から利用可能なフリー セルの検出数によって プライオリティ グループのしきい値サイズを決定します。

(注)  

 

Cisco Nexus 9200 プラットフォーム スイッチは、アルファ値に関してクラス レベルの動的しきい値設定のみをサポートします。これは、クラス内のすべてのポートが同じアルファ値を共有することを意味します。

(注)  

 

Cisco Nexus 9636C-R および 9636Q-R ライン カード、および Cisco Nexus 9508-FM-R ファブリック モジュール(Cisco Nexus 9508 スイッチ内)のキュー制限は、パーセントまたはバイト/ k バイト/ m バイト/ g バイト単位で入力できます。たとえば、queue-limit percent 1 または queue-limit bytes 100 です。

プライオリティ フロー制御の設定の確認

PFC 設定を表示するには、次の作業を実行します。

コマンド

目的

show interface priority-flow-control [module number]

すべてのインターフェイスまたは特定のモジュールの PFC のステータスを表示します。

プライオリティ フロー制御の設定例

次に、PFC の設定例を示します。

configure terminal
interface ethernet 5/5
priority-flow-control mode on

次に、トラフィック クラスで PFC をイネーブルにする例を示します。

switch(config)# class-map type qos c1
switch(config-cmap-qos)# match cos 3
switch(config-cmap-qos)# exit
switch(config)# policy-map type qos p1
switch(config-pmap-qos)# class type qos c1
switch(config-pmap-c-qos)# set qos-group 3
switch(config-pmap-c-qos)# exit
switch(config-pmap-qos)# exit
switch(config)# class-map type network-qos match-any c1
switch(config-cmap-nqos)# match qos-group 3
switch(config-cmap-nqos)# exit
switch(config)# policy-map type network-qos p1
switch(config-pmap-nqos)# class type network-qos c-nq1
switch(config-pmap-nqos-c)# pause pfc-cos 3
switch(config-pmap-nqos-c)# exit
switch(config-pmap-nqos)# exit
switch(config)# system qos
switch(config-sys-qos)# service-policy type network-qos p1
次に、PFC ウォッチドッグの前提条件である PFC モードとそのポリシーを設定する例を示します。
Watchdog is enabled by default, with system default values of:
 
Watchdog interval = 100 ms
 
Shutdown multiplier = 1
 
Auto-restore multiplier = 10
次に、PFC ウォッチドッグ統計情報を確認する例を示します。
switch# show queuing pfc-queue interface ethernet 1/23
 
slot  1
=======
+----------------------------------------------------+
Global watch-dog interval [Enabled]
Forced Global watch-dog   [Enabled]
+----------------------------------------------------+
 
+----------------------------------------------------+
Global PFC watchdog configuration details
 
PFC watchdog poll interval                 : 100 ms
PFC watchdog shutdown multiplier           : 1
PFC watchdog auto-restore multiplier       : 10
PFC watchdog fixed-restore multiplier      : 0
PFC watchdog internal-interface multiplier : 2
+----------------------------------------------------+
 
+-------------------------------------------------------------+
| Port              PFC Watchdog  (VL bmap)  State (Shutdown) |
+-------------------------------------------------------------+
  Ethernet1/23      Enabled       ( 0x8 )   - - - - Y - - -  >>>>>>>>>>>>>>>> The Queue is marked as SHUT
  
 
switch# show queuing pfc-queue interface ethernet 1/23 detail
 
slot  1
=======
+----------------------------------------------------+
Global watch-dog interval [Enabled]
Forced Global watch-dog   [Enabled]
+----------------------------------------------------+
 
+----------------------------------------------------+
Global PFC watchdog configuration details
 
PFC watchdog poll interval                 : 100 ms
PFC watchdog shutdown multiplier           : 1
PFC watchdog auto-restore multiplier       : 10
PFC watchdog fixed-restore multiplier      : 0
PFC watchdog internal-interface multiplier : 2
+----------------------------------------------------+
 
+----------------------------------------------------+
Ethernet1/23 Interface PFC watchdog: [Enabled]
Disable-action                     : No
PFC watch-dog interface-multiplier : 0
+----------------------------------------------------+
+----------------------------------------------------+
| QOS GROUP 3 [Shutdown] PFC [YES] PFC-COS [3]
+----------------------------------------------------+
|                               |  Stats             |
+----------------------------------------------------+
|                       Shutdown|                   1|
|                       Restored|                   0|
|             Total pkts drained|                   0|
|             Total pkts dropped|                   0|
|   Total pkts drained + dropped|                   0|
|         Aggregate pkts dropped|                   0|
|     Total Ingress pkts dropped|                1924|    >>>>>>>>> Account for Ingress drops here
| Aggregate Ingress pkts dropped|                1924| 
+----------------------------------------------------+