プロアクティブな分析のためのテレメトリ データを使用してネットワーク パラメータをモニタする
この使用例では、ダイヤルイン モードで、テレメトリ データを使用してネットワークに関するさまざまなパラメータをストリーミングする方法について説明します。このデータは、パターンをモニタして問題をプロアクティブにトラブルシューティングする予測分析に使用します。この使用例では、オープンソースの収集スタックにある、テレメトリ データの保存および分析に使用するツールについて説明します。
(注) |
データ モデル、オープンソースのコレクタ、エンコーディングを利用し、それらをモニタリング ツールに統合するためにモデル駆動型テレメトリを設定する方法については、こちらのビデオをご覧ください。 |
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定義:ルータから受信者にデータをストリーミングするためのサブスクリプションを定義します。サブスクリプションを定義するには、センサーグループを作成します。
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展開:受信者は、ルータとのセッションを開始し、サブスクリプションベースのテレメトリ セッションを確立します。ルータは、受信者にデータをストリーミングします。ルータでサブスクリプションの展開を確認します。
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運用:オープンソース ツールを使用してテレメトリ データを消費および分析し、分析に基づいて必要なアクションを実行します。
始める前に
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ルータと受信者の間に L3 接続があることを確認します。
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ルータの gRPC サーバが受信者からの着信接続を受け入れるようにします。
ポート番号の範囲は 57344 ~ 57999 です。ポート番号が使用できない場合は、エラーが表示されます。Router#configure Router(config)#grpc Router(config-grpc)#port <port-number> Router(config-grpc)#commit
次の例は、ルータで TLS が有効になっている場合の gRPC 設定の出力を示します。
Router#show grpc
Address family : ipv4
Port : 57300
VRF : global-vrf
TLS : enabled
TLS mutual : disabled
Trustpoint : none
Maximum requests : 128
Maximum requests per user : 10
Maximum streams : 32
Maximum streams per user : 32
TLS cipher suites
Default : none
Enable : none
Disable : none
Operational enable : ecdhe-rsa-chacha20-poly1305
: ecdhe-ecdsa-chacha20-poly1305
: ecdhe-rsa-aes128-gcm-sha256
: ecdhe-ecdsa-aes128-gcm-sha256
: ecdhe-rsa-aes128-sha
Operational disable : none
ルータから受信者にデータをストリーミングするためのサブスクリプションを定義する
手順
ステップ 1 |
センサー パスを使用して、ルータからストリーミングするデータのサブセットを指定します。センサー パスは、YANG データモデルの階層内のパスを表します。この例では、ネイティブ データモデル 例:
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ステップ 2 |
ルータからストリーミングされるテレメトリ データをサブスクライブします。サブスクリプションは、センサーグループをバインドし、ストリーミング方式を設定します。ストリーミング方式は、パターン駆動型またはイベント駆動型にすることができます。センサーパスを異なるサブスクリプションに分割すると、ルータの効率が向上し、運用データを大規模に取得できるようになります。 例:
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サブスクリプションの展開を確認する
受信者は、受信者にダイヤルインし、サブスクリプションに基づいて動的なセッションを確立します。セッションが確立されると、ルータはデータを受信者にストリーミングしてデータ レイクを作成します。
サブスクリプションの展開は、ルータ上で確認できます。
手順
サブスクリプションの状態を確認します。 例:
ルータは、サブスクリプションベースのテレメトリ セッションを使用して受信者にデータをストリーミングし、受信側にデータ レイクを作成します。 |
ネットワークの詳細な分析のためにテレメトリ データを操作する
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Pipeline は、データを収集するために使用される軽量ツールです。Network Telemetry Pipeline は、Github からダウンロードできます。
pipeline.conf
ファイルを使用して、コレクタがルータと通信する方法と処理されたデータを送信する場所を定義します。 -
Telegraph または InfluxDB は、可視化ツールによって取得されるテレメトリ データを保存する時系列データベース(TSDB)です。InfluxDB は、Github からダウンロードできます。
metrics.json
ファイルを使用して、TSDB に含めるデータを定義します。 -
Grafana は、ルータからストリーミングされたデータのグラフおよびカウンタを表示する可視化ツールです。
つまり、Pipeline は TCP および gRPC テレメトリ ストリームを受け入れてデータを変換し、そのデータを InfluxDB データベースにプッシュします。Grafana は、InfluxDB データベースからのデータを使用してダッシュボードおよびグラフを作成します。Pipeline と InfluxDB は、同じサーバ上でも異なるサーバ上でも実行できます。
ルータを次のパラメータでモニタすることを検討してください。
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メモリおよび CPU 使用率
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インターフェイス カウンタおよびインターフェイス サマリー
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光コントローラからのトランスミッタおよびレシーバの電力レベル
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ISIS ルートカウントおよび ISIS インターフェイス
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BGP ネイバー、パス カウント、およびプレフィックス カウント
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MPLS-TE トンネルの概要
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各インターフェイスでの RSVP 制御メッセージと帯域幅の割り当て
手順
ステップ 1 |
Pipeline を開始し、ルータのクレデンシャルを入力します。 例:
ストリーミングされたテレメトリ データは、InfluxDB に保存されます。 |
ステップ 2 |
Grafana を使用して、ダッシュボードを作成し、ストリーミングされたデータを可視化します。 |