スコープ
セグメント ルーティングは、送信元のルーティング パラダイムに基づいてネットワーク上でパケットを転送する方法です。送信元はパスを選択し、パケット ヘッダーでセグメントの番号付きリストとしてエンコードします。セグメントは、任意のタイプの命令の識別子です。例えば、トポロジ セグメントは、宛先へのネクスト ホップを識別します。各セグメントを識別するセグメント ID(SID)は、フラットな 20 ビットの符号なし整数からなります。
セグメント
内部ゲートウェイ プロトコル(IGP)は、2 つのタイプのセグメント、プレフィックス セグメントと隣接関係セグメントを配布します。各ルータ(ノード)と各リンク(隣接関係)には、関連付けられたセグメント識別子(SID)があります。
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プレフィックス SID は、IP プレフィックスに関連付けられます。プレフィックス SID は、ラベルのセグメント ルーティング グローバル ブロック(SRGB)の範囲から手動で設定され、IS-IS または OSPF によって配布されます。プレフィックス セグメントは、その宛先への最短パスに沿ってトラフィックを誘導します。ノード SID は、特定のノードを識別する特別なタイプのプレフィックス SID です。ノードのループバック アドレスをプレフィックスとして使用して、ループバック インターフェイスの下に設定されます。
プレフィックス セグメントはグローバル セグメントであるため、プレフィックス SID はセグメント ルーティング ドメイン内でグローバルに一意です。
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隣接関係セグメントは、隣接ルータへの出力インターフェイスなどの特定の隣接関係を表す、隣接関係 SID と呼ばれるラベルによって識別されます。隣接関係 SID は、動的ラベルの範囲から動的に割り当てることも、ラベルのセグメント ルーティング ローカル ブロック(SRLB)の範囲から手動で設定することもできます。隣接関係 SID は、IS-IS または OSPF によって配布されます。隣接関係セグメントは、トラフィックを特定の隣接関係に誘導します。
隣接関係セグメントはローカル セグメントであるため、隣接関係 SID は特定のルータに対してローカルに一意です。
番号付きリストでプレフィックス(ノード)と隣接関係セグメント ID を組み合わせることにより、ネットワーク内で任意のパスを構築できます。各ホップにおいて、先頭のセグメントがネクスト ホップを識別するために使用されます。セグメントはパケット ヘッダーの先頭に順番にスタックされます。先頭のセグメントに別のノードの ID が含まれている場合、受信ノードは等コスト マルチパス(ECMP)を使用してパケットをネクスト ホップに移動させます。ID が受信ノードの ID である場合、ノードは先頭のセグメントをポップし、次のセグメントに必要なタスクを実行します。
データプレーン
セグメント ルーティングは、マルチプロトコル ラベル スイッチング(MPLS)アーキテクチャに直接適用することができ、フォワーディング プレーンは変更されません。セグメントは MPLS ラベルとしてエンコードされます。セグメントの番号付きリストはラベルのスタックとしてエンコードされます。処理するセグメントは、スタックの一番上にあります。関連するラベルは、セグメントの完成後にスタックからポップされます。
サービス
セグメント ルーティングは、レイヤ 3 VPN(L3VPN)、仮想プライベート ワイヤ サービス(VPWS)、仮想プライベート LAN サービス(VPLS)、イーサネット VPN(EVPN)など、MPLS の豊富なマルチサービス機能と統合されています。
トラフィック エンジニアリング用のセグメント ルーティング
トラフィック エンジニアリング用のセグメント ルーティング(SR-TE)は、送信元と宛先のペア間のトンネルを通じて行われます。トラフィック エンジニアリング用のセグメント ルーティングでは、送信元ルーティングの概念が使用されます。送信元はパスを計算し、パケット ヘッダーでセグメントとしてエンコードします。各セグメントは、送信元から宛先までのエンドツーエンドのパスであり、プロバイダー コア ネットワークのルータに、IGP によって計算された最短パスではなく指定されたパスに従うように指示します。宛先はトンネルの存在を認識しません。