インストールモードのプロセスフローは、Cisco Catalyst 8000V のインストールとアップグレードを実行するための 3 つのコマンド(install add 、install activate 、install commit )で構成されています。
次のフローチャートは、インストールコマンドを使用したインストールプロセスを説明しています。
install add コマンドは、ソフトウェアパッケージをローカルまたはリモートの場所からプラットフォームにコピーします。FTP、HTTP、HTTPs、または TFTP を使用できます。このコマンドは、.package ファイルの個々のコンポーネントをサブパッケージと
packages.conf ファイルに展開します。またファイルを検証して、イメージファイルが Cisco Catalyst 8000V に固有であることを確認します。
install activate コマンドは、必要な検証を実行し、install add コマンドを使用して以前に追加されたパッケージをプロビジョニングします。また、システムのリロードをトリガーします。
install commit コマンドは、install activate コマンドを使用して以前にアクティブ化されたパッケージを確認し、リロード後も更新が持続されるようにします。
(注)
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更新をインストールすると、以前にインストールしたソフトウェア イメージが置換されます。インスタンスには、常に 1 つのイメージのみをインストールできます。
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次の表に、Cisco IOS XE プラットフォームをインストールまたはアップグレードするときに使用するコマンドのリストを示します。
表 1. インストールコマンド一覧
コマンド
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構文
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目的
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install add
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install add file location:filename.bin
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イメージおよびパッケージの内容をソフトウェアリポジトリにコピーします。ファイルの場所はローカルでもリモートでもかまいません。このコマンドは次のことを行います。
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ファイルのチェックサム、プラットフォームの互換性チェックなどを検証します。
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パッケージの個々のコンポーネントをサブパッケージと packages.conf に展開します。
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イメージをローカルインベントリにコピーし、次の手順で使用できるようにします。
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install activate
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install activate
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install add コマンドを使用して追加されたパッケージをアクティブ化します。
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(install activate) auto abort-timer
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install activate auto-abort timer <30-1200>
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auto-abort timer は自動的に開始され、デフォルト値は 120 分です。指定された時間内に install commit コマンドが実行されない場合、アクティベーションプロセスは中止され、システムは最後にコミットされた状態に戻ります。
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install activate コマンドを実行しながらタイマーの値を変更できます。
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install commit コマンドはタイマーを停止し、インストールプロセスを続行します。
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install activate auto-abort timer stop コマンドは、パッケージをコミットせずにタイマーを停止します。
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確認プロンプトを自動的に無視するには、このコマンドと prompt-level none キーワードを使用します。
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このコマンドは、3 ステップインストールのバリアントでのみ有効です。
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install commit
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install commit
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install activate コマンドを使用してアクティブ化されたパッケージをコミットし、リロード後も持続するようにします。
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install abort
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install abort
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インストールを中止し、システムを最後にコミットされた状態に戻します。
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install remove
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install remove {file <filename> | inactive}
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プラットフォームリポジトリから非アクティブなパッケージを削除します。このコマンドを使用して、スペースを解放します。
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install rollback to
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install rollback to {base | label | committed | id}
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保存されているインストールポイントか、最後にコミットされたインストールポイントに、ソフトウェアセットをロールバックします。このコマンドには次のような特長があります。
(注)
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以前のイメージへのインストールのロールバックを実行する場合は、以前のイメージはインストールモードでインストールされている必要があります。
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上記のコマンドとは別に、次の show コマンドを使用してインストールまたはアップグレードを確認することもできます。
表 2. show コマンドの一覧
コマンド
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構文
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目的
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show install log
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show install log
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プラットフォームがブートされた後に実行されたすべてのインストール操作の履歴と詳細を提供します。
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show install package
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show install package <filename>
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指定された .pkg/.bin ファイルに関する詳細を提供します。
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show install summary
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show install summary
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イメージバージョンとそれに対応するインストール状態の概要を提供します。
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show install active
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show install active
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アクティブなパッケージに関する情報を提供します。
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show install inactive
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show install inactive
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非アクティブなパッケージがある場合は、そのパッケージに関する情報を提供します。
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show install committed
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show install committed
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コミットされたパッケージに関する情報を提供します。
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show install uncommitted
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show install uncommitted
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コミットされていないパッケージがある場合は、そのパッケージに関する情報を提供します。
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show install rollback
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show install rollback {point-id | label}
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保存されているインストールポイントに関連付けられたパッケージを表示します。
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show version
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show version [rp-slot] [installed [user-interface] | provisioned | running]
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プラットフォームの情報とともに、現在のパッケージに関する情報を表示します。
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