アクセス リストの設定
アクセス リスト ACL は、送信元 IP アドレス、宛先 IP アドレス、またはプロトコルに基づいてインターフェイス上でネットワーク トラフィックの許可または拒否を行います。アクセス リストは、標準版または拡張版のどちらかに設定されます。標準アクセス リストは、指定された送信元からのパケットの通過を許可または拒否します。拡張アクセス リストでは、宛先および送信元の両方を指定できます。また、各プロトコルを指定して、通過を許可または拒否することができます。
アクセス リストの作成の詳細については、『 Cisco IOS Security Configuration Guide: Securing the Data Plane, Release 12.4T 』の「Access Control Lists (ACLs)」を参照してください 。
アクセス リストは、一般的なタグによってコマンドがバインドされる一連のコマンドです。タグは、番号または名前のどちらかです。 表 4-1 は、アクセス リストの設定に使用するコマンドのリストです。
表 4-1 アクセス リストのコンフィギュレーション コマンド
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標準 |
access-list { 1-99 }{ permit | deny } source-addr [ source-mask ] |
拡張 |
access-list { 100-199 }{ permit | deny } protocol source-addr [ source-mask ] destination-addr [ destination-mask ] |
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標準 |
ip access-list standard name followed by deny { source | source-wildcard | any } |
拡張 |
ip access-list extended name {permit | deny} protocol { source-addr [ source-mask ] | any }{ destination-addr [ destination-mask ] | any } |
アクセス リストを作成、精緻化、管理するには、『 Cisco IOS Security Configuration Guide: Securing the Data Plane, Release 12.4T 』の「Access Control Lists (ACLs)」を参照してください。
• IP アクセス リストの作成とインターフェイスへの適用
• 「Creating an IP Access List to Filter IP Options, TCP Flags, Noncontiguous Ports, or TTL Values」
• IP アクセス リストの精緻化
• 「Displaying and Clearing IP Access List Data Using ACL Manageability」
アクセス グループ
アクセス グループとは、一般的な名前または番号にバインドされている一連のアクセス リストの定義のことです。このグループは、インターフェイスを設定するときに、インターフェイスに対してイネーブルにされます。アクセス グループを作成する際には、次の点に注意します。
• アクセス リストの定義の順序は重要です。パケットは、最初のアクセス リストから順に照合されます。一致するものがない場合(つまり、許可または拒否が発生しない場合)は、次のアクセス リストに照合され、さらに次のアクセス リストへと順に進められます。
• パケットが許可または拒否される前に、すべてのパラメータがアクセス リストに一致する必要があります。
• すべてのシーケンスの末尾には、暗黙的に「deny all」が付きます。
アクセス グループの設定および管理の詳細については、『 Cisco IOS Security Configuration Guide: Securing the Data Plane, Release 12.4T 』を参照してください 。
VPN の設定
VPN 接続は、インターネットなどのパブリック ネットワーク上の 2 台のネットワーク間の安全な接続を提供します。Cisco 860 および Cisco 880 シリーズ ISR は、サイト間およびリモート アクセスの 2 種類の VPN をサポートしています。サイト間 VPN は、ブランチ オフィスとコーポレート オフィスを接続する場合などに使用します。リモート アクセス VPN は、企業ネットワークにログインする際にリモート クライアントによって使用されます。リモート アクセス VPN およびサイト間 VPN の両方についてこのセクションで 2 つの例を挙げて説明します。
リモート アクセス VPN
リモート アクセス VPN コンフィギュレーションでは、Cisco Easy VPN および IP Security(IPSec)トンネルを使用して、リモート クライアントとコーポレート ネットワーク間の接続を設定および保護します。図 4-1 は、一般的な構成例を示します。
図 4-1 IPSec トンネルを使用したリモート アクセス VPN
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リモート ネットワークで接続されたユーザ |
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VPN クライアント:Cisco 880 シリーズ アクセス ルータ |
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ルータ:本社オフィスへのネットワーク アクセスを提供 |
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VPN サーバ:Easy VPN サーバ(外部インターフェイス アドレスが 210.110.101.1 の Cisco VPN 3000 コンセントレータなど) |
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ネットワーク アドレスが 10.1.1.1 のコーポレート オフィス |
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IPSec トンネル |
Cisco Easy VPN クライアント機能は、Cisco Unity Client プロトコルを実装することにより、面倒な設定作業の大部分を排除します。このプロトコルでは、ほとんどの VPN パラメータ(内部 IP アドレス、内部サブネット マスク、DHCP サーバ アドレス、インターネット ネーミング サービス(WINS)サーバ アドレス、スプリットトンネリング フラグなど)を、VPN サーバ(IPSec サーバとして機能している Cisco VPN 3000 シリーズ コンセントレータなど)に定義することできます。
Cisco Easy VPN サーバ対応のデバイスでは、PC 上で Cisco Easy VPN リモート ソフトウェアを実行しているモバイルおよびリモート作業者が開始した VPN トンネルを終了できます。Cisco Easy VPN サーバ対応のデバイスでは、リモート ルータを Cisco Easy VPN リモート ノードとして動作させることができます。
Cisco Easy VPN クライアント機能は、クライアント モードとネットワーク拡張モードの 2 つのモードのいずれかに設定できます。デフォルト設定はクライアント モードで、クライアント サイトの装置だけが中央サイトのリソースにアクセスできます。クライアント サイトのリソースは、中央サイトでは利用できません。ネットワーク拡張モードを使用すると、(VPN 3000 シリーズ コンセントレータが配置された)中央サイトのユーザがクライアント サイトのネットワーク リソースにアクセスできます。
IPSec サーバが設定されている場合は、サポート対象の Cisco 880 シリーズ ISR といった IPSec クライアント上で最小限の設定を行うことにより、VPN 接続を作成できます。IPSec クライアントが VPN トンネル接続を開始すると、IPSec サーバは IPSec ポリシーを IPSec クライアントに転送し、対応する VPN トンネル接続を作成します。
(注) Cisco Easy VPN クライアント機能に設定できるのは、1 つの宛先ピアだけです。アプリケーションで複数の VPN トンネルを作成する必要がある場合、手動でクライアントおよびサーバ側の両方に IPSec VPN および Network Address Translation/Peer Address Translation(NAT/PAT; ネットワーク アドレス変換/ピア アドレス変換)パラメータを設定する必要があります。
Cisco 860 および Cisco 880 シリーズ ISR は、Cisco Easy VPN サーバとして動作するように設定することもでき、この機能を使用すると、許可された Cisco Easy VPN クライアントは接続されたネットワークに対してダイナミックな VPN トンネルを確立できます。Cisco Easy VPN サーバの設定手順については、「 Easy VPN Server 」を参照してください。
サイト間 VPN
サイト間 VPN の設定では、IPSec および Generic Routing Encapsulation(GRE; 汎用ルーティング カプセル化)プロトコルを使用して、ブランチ オフィスとコーポレート ネットワーク間の接続を保護します。図 4-2 は、一般的な構成例を示します。
図 4-2 IPSec トンネルおよび GRE を使用したサイト間の VPN
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複数の LAN および VLAN を使用しているブランチ オフィス |
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ファスト イーサネット LAN インターフェイス(NAT 用の内部インターフェイス、アドレスは 192.165.0.0/16) |
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VPN クライアント:Cisco 860 または Cisco 880 シリーズ ISR |
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ファスト イーサネットまたは ATM インターフェイス(NAT 用の外部インターフェイス、アドレスは 200.1.1.1) |
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LAN インターフェイス(外部インターフェイス アドレスは 210.110.101.1):インターフェイスに接続 |
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VPN クライアント:企業ネットワークへのアクセスを制御する別のルータ |
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LAN インターフェイス:企業ネットワークと接続(内部インターフェイス アドレス 10.1.1.1) |
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コーポレート オフィス ネットワーク |
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GRE を使用した IPSec トンネル |
IPSec および GRE 設定の詳細については、『 Cisco IOS Security Configuration Guide: Secure Connectivity, Release 12.4T 』を参照してください。
設定例
各例では、「IPSec トンネル上での VPN の設定」の手順を使用して IPSec トンネル上に VPN を設定します。次に、リモート アクセス設定およびサイト間設定の具体的な手順を順番に説明します。
この章の設定例は、Cisco 860 および Cisco 880 の ISR のエンドポイント設定にだけ適用されます。いずれの VPN 接続も、両端のエンドポイントが適切に機能するように設定されている必要があります。他のルータ モデルでの VPN 設定については、必要に応じてソフトウェア コンフィギュレーション マニュアルを参照してください。
VPN コンフィギュレーション情報は、両方のエンドポイントに設定する必要があります。設定する必要のあるパラメータは、内部 IP アドレス、内部サブネット マスク、DHCP サーバ アドレス、およびネットワーク アドレス変換(NAT)などです。
• 「IPSec トンネル上での VPN の設定」
• 「Cisco Easy VPN リモート コンフィギュレーションの作成」
• 「サイト間 GRE トンネルの設定」
IKE ポリシーの設定
Internet Key Exchange(IKE; インターネット キー交換)ポリシーを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードから始め、次の手順を実行します。
手順の概要
1. crypto isakmp policy priority
2. encryption {des | 3des | aes | aes 192 | aes 256}
3. hash {md5 | sha}
4. authentication {rsa-sig | rsa-encr | pre-share}
5. group {1 | 2 | 5}
6. lifetime seconds
7. exit
手順の詳細
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ステップ 1 |
crypto isakmp policy priority 例:
Router(config)# crypto isakmp policy 1
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IKE ネゴシエーション時に使用される IKE ポリシーを作成します。プライオリティ番号の範囲は 1 ~ 10000 で、プライオリティが最も高いのは 1 です。 また、Internet Security Association Key and Management Protocol(ISAKMP; インターネット セキュリティ アソシエーション キーおよび管理)ポリシー コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
encryption {des | 3des | aes | aes 192 | aes 256} 例:
Router(config-isakmp)# encryption 3des
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IKE ポリシーに使用される暗号化アルゴリズムを指定します。 この例では、168 ビット Data Encryption Standard(DES; データ暗号化規格)を指定します。 |
ステップ 3 |
hash {md5 | sha} 例:
Router(config-isakmp)# hash md5
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IKE ポリシーに使用されるハッシュ アルゴリズムを指定します。 この例では、Message Digest 5(MD5)アルゴリズムを指定します。デフォルトは、Secure Hash 標準(SHA-1)です。 |
ステップ 4 |
authentication {rsa-sig | rsa-encr | pre-share} 例:
Router(config-isakmp)# authentication pre-share
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IKE ポリシーに使用される認証方式を指定します。 この例では、事前共有キーを指定します。 |
ステップ 5 |
group {1 | 2 | 5} 例:
Router(config-isakmp)# group 2
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IKE ポリシーに使用される Diffie-Hellman グループを指定します。 |
ステップ 6 |
lifetime seconds 例:
Router(config-isakmp)# lifetime 480
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IKE セキュリティ アソシエーション(SA)のライフタイムを指定します。 指定できる値は 60 ~ 86400 です。 |
ステップ 7 |
exit 例:
Router(config-isakmp)# exit
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ISAKMP ポリシー コンフィギュレーション モードを終了します。続いて、グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
グループ ポリシー情報の設定
グループ ポリシーを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードから始め、次の手順を実行します。
手順の概要
1. crypto isakmp client configuration group { group-name | default }
2. key name
3. dns primary-server
4. domain name
5. exit
6. ip local pool { default | poolname } [ low-ip-address [ high-ip-address ]]
手順の詳細
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ステップ 1 |
crypto isakmp client configuration group { group-name | default } 例:
Router(config)# crypto isakmp client configuration group rtr-remote
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リモート クライアントにダウンロードされる属性を含む IKE ポリシー グループを作成します。 また、ISAKMP グループ ポリシー コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
key name 例:
Router(config-isakmp-group)# key secret-password
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グループ ポリシーの IKE 事前共有キーを指定します。 |
ステップ 3 |
dns primary-server 例:
Router(config-isakmp-group)# dns 10.50.10.1
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グループのプライマリ Domain Name System(DNS; ドメイン ネーム システム)サーバを指定します。 コマンドを使用します。 |
ステップ 4 |
domain name 例:
Router(config-isakmp-group)# domain company.com
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グループのドメイン メンバーシップを指定します。 |
ステップ 5 |
exit 例:
Router(config-isakmp-group)# exit
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ISAKMP グループ ポリシー コンフィギュレーション モードを終了してグローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
ip local pool { default | poolname } [ low-ip-address [ high-ip-address ]] 例:
Router(config)# ip local pool dynpool 30.30.30.20 30.30.30.30
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グループのローカル アドレス プールを指定します。 このコマンドの詳しい説明およびその他の設定可能なパラメータについては、『 Cisco IOS Dial Technologies Command Reference 』を参照してください。 |
クリプト マップへのモード設定の適用
クリプト マップにモード設定を適用するには、グローバル コンフィギュレーション モードから始め、次の手順を実行します。
手順の概要
1. crypto map map-name isakmp authorization list list-name
2. crypto map tag client configuration address [initiate | respond]
手順の詳細
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ステップ 1 |
crypto map map-name isakmp authorization list list-name 例:
Router(config)# crypto map dynmap isakmp authorization list rtr-remote
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クリプト マップにモード設定を適用し、Authentication, Authorization, Accounting(AAA; 認証、許可、アカウンティング)サーバからのグループ ポリシーのキー ルックアップ(IKE クエリ)をイネーブルにします。 |
ステップ 2 |
crypto map tag client configuration address [initiate | respond] 例:
Router(config)# crypto map dynmap client configuration address respond
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リモート クライアントからのモード設定要求にルータが応答するように設定します。 |
ポリシー ルックアップのイネーブル化
AAA 経由でポリシー ルックアップをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードから始め、次の手順を実行します。
手順の概要
1. aaa new-model
2. aaa authentication login {default | list-name } method1 [ method2... ]
3. aaa authorization {network | exec | commands level | reverse-access | configuration}
{default | list-name } [ method1 [ method2... ]]
4. username name {nopassword | password password | password encryption-type encrypted-password }
手順の詳細
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ステップ 1 |
aaa new-model 例:
Router(config)# aaa new-model
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AAA アクセス コントロール モデルをイネーブルにします。 |
ステップ 2 |
aaa authentication login {default | list-name } method1 [ method2... ] 例:
Router(config)# aaa authentication login rtr-remote local
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選択したユーザのログイン時の AAA 認証を指定し、使用する方式を指定します。 • この例では、ローカル認証データベースを使用します。 』を参照してください。 |
ステップ 3 |
aaa authorization {network | exec | commands level | reverse-access | configuration} {default | list-name } [ method1 [ method2... ]] 例:
Router(config)# aaa authorization network rtr-remote local
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PPP を含むすべてのネットワーク関連サービス要求の AAA 許可を指定してから、さらに許可方式を指定します。 • この例では、ローカル許可データベースを使用します。 』を参照してください。 |
ステップ 4 |
username name {nopassword | password password | password encryption-type encrypted-password } 例:
Router(config)# username username1 password 0 password1
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ユーザ名をベースとした認証システムを構築します。 |
IPSec トランスフォームおよびプロトコルの設定
トランスフォーム セットは、特定のセキュリティ プロトコルとアルゴリズムを組み合わせたものです。IKE のネゴシエーション中に、ピアは特定のトランスフォーム セットを使用してデータ フローを保護することに合意します。
IKE ネゴシエーションの実行時に、両ピアは、複数のトランスフォーム セットから両ピアに共通するトランスフォームを検索します。このようなトランスフォームが含まれているトランスフォーム セットが検出された場合は、両方のピアの設定の一部として選択され、保護対象トラフィックに適用されます。
IPSec トランスフォーム セットおよびプロトコルを指定するには、グローバル コンフィギュレーション モードから始め、次の手順を実行します。
手順の概要
1. crypto ipsec profile profile-name
2. crypto ipsec transform-set transform-set-name transform1 [transform2] [transform3] [transform4]
3. crypto ipsec security-association lifetime { seconds seconds | kilobytes kilobytes}
手順の詳細
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ステップ 1 |
crypto ipsec profile profile-name 例:
Router(config)# crypto ipsec profile pro1
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トンネルに暗号化が適用されるように IPSec プロファイルを設定します。 |
ステップ 2 |
crypto ipsec transform-set transform-set-name transform1 [transform2] [transform3] [transform4] 例:
Router(config)# crypto ipsec transform-set vpn1 esp-3des esp-sha-hmac
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トランスフォーム セット(IPSec セキュリティ プロトコルとアルゴリズムの有効な組み合わせ)を定義します。 有効なトランスフォームおよび組み合わせの詳細については、『 Cisco IOS Security Configuration Guide: Secure Connectivity, Release 12.4T 』を参照してください。 |
ステップ 3 |
crypto ipsec security-association lifetime { seconds seconds | kilobytes kilobytes} 例:
Router(config)# crypto ipsec security-association lifetime seconds 86400
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IPSec SA ネゴシエーション時のグローバル ライフタイム値を指定します。 |
IPSec 暗号方式およびパラメータの設定
ダイナミック クリプト マップ ポリシーでは、ルータがすべてのクリプト マップ パラメータ(IP アドレスなど)を認識していない場合でも、リモート IPSec ピアからの新規の SA のネゴシエーション要求を処理します。
IPSec 暗号方式を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードから始め、次の手順を実行します。
手順の概要
1. crypto dynamic-map dynamic-map-name dynamic-seq-num
2. set transform-set transform-set-name [transform-set-name2...transform-set-name6]
3. reverse-route
4. exit
5. crypto map map-name seq-num [ ipsec-isakmp ] [ dynamic dynamic-map-name] [ discover ] [ profile profile-name]
手順の詳細
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ステップ 1 |
crypto dynamic-map dynamic-map-name dynamic-seq-num 例:
Router(config)# crypto dynamic-map dynmap 1
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ダイナミック クリプト マップ エントリを作成し、クリプト マップ コンフィギュレーション モードを開始します。 このコマンドの詳細については、『 Cisco IOS Security Command Reference 』を参照してください。 |
ステップ 2 |
set transform-set transform-set-name [transform-set-name2...transform-set-name6] 例:
Router(config-crypto-map)# set transform-set vpn1
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クリプト マップ エントリで使用可能なトランスフォーム セットを指定します。 |
ステップ 3 |
reverse-route 例:
Router(config-crypto-map)# reverse-route
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クリプト マップ エントリの送信元プロキシ情報を作成します。 詳細については、『 Cisco IOS Security Command Reference 』を参照してください。 |
ステップ 4 |
exit 例:
Router(config-crypto-map)# exit
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クリプト マップ コンフィギュレーション モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
crypto map map-name seq-num [ ipsec-isakmp ] [ dynamic dynamic-map-name] [ discover ] [ profile profile-name] 例:
Router(config)# crypto map static-map 1 ipsec-isakmp dynamic dynmap
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クリプト マップ プロファイルを作成します。 |
物理インターフェイスへのクリプト マップの適用
クリプト マップは、IPSec トラフィックが通過する各インターフェイスに適用されている必要があります。物理インターフェイスにクリプト マップを適用することにより、ルータがすべてのトラフィックを SA データベースに照合するようになります。デフォルト設定では、ルータはリモート サイト間に送信されるトラフィックを暗号化して、安全な接続を提供します。ただし、パブリック インターフェイスでは他のトラフィックの通過を許可し、インターネットへの接続を提供しています。
インターフェイスにクリプト マップを適用するには、グローバル コンフィギュレーション モードから始め、次の手順を実行します。
手順の概要
1. interface type number
2. crypto map map-name
3. exit
手順の詳細
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ステップ 1 |
interface type number 例:
Router(config)# interface fastethernet 4
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クリプト マップを適用するインターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
crypto map map-name 例:
Router(config-if)# crypto map static-map
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クリプト マップをインターフェイスに適用します。 • このコマンドの詳細については、『 Cisco IOS Security Command Reference 』を参照してください。 |
ステップ 3 |
exit 例:
Router(config-crypto-map)# exit
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インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
Cisco Easy VPN リモート コンフィギュレーションの作成
Cisco Easy VPN クライアントとして機能するルータでは、Cisco Easy VPN リモートの設定を作成して、発信インターフェイスにこの設定を関連付ける必要があります。
リモート コンフィギュレーションを作成するには、グローバル コンフィギュレーション モードから始め、次の手順を実行します。
手順の概要
1. crypto ipsec client ezvpn name
2. group group-name key group-key
3. peer {ipaddress | hostname}
4. mode { client | network-extension | network extension plus }
5. exit
6. crypto isakmp keepalive seconds
7. interface type number
8. crypto ipsec client ezvpn name [ outside | inside ]
9. exit
手順の詳細
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ステップ 1 |
crypto ipsec client ezvpn name 例:
Router(config)# crypto ipsec client ezvpn ezvpnclient
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Cisco Easy VPN リモート コンフィギュレーションを作成します。続いて、Cisco Easy VPN リモート コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
group group-name key group-key 例:
Router(config-crypto-ezvpn)# group ezvpnclient key secret-password
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VPN 接続の IPSec グループおよび IPSec キー値を指定します。 |
ステップ 3 |
peer {ipaddress | hostname} 例:
Router(config-crypto-ezvpn)# peer 192.168.100.1
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VPN 接続のピア IP アドレスまたはホスト名を指定します。 • ホスト名を指定できるのは、ルータから DNS サーバを介してホスト名解決を行える場合だけです。 (注) このコマンドを使用して、バックアップとして使用する複数のピアを設定します。1 つのピアがダウンすると、次に使用可能なピアを用いて Easy VPN トンネルが確立されます。プライマリ ピアが再起動すると、プライマリ ピアを用いてトンネルが再確立されます。 |
ステップ 4 |
mode { client | network-extension | network extension plus } 例:
Router(config-crypto-ezvpn)# mode client
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VPN 動作モードを指定します。 |
ステップ 5 |
exit 例:
Router(config-crypto-ezvpn)# exit
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Cisco Easy VPN リモート コンフィギュレーション モードを終了して、グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
crypto isakmp keepalive seconds 例:
Router(config)# crypto isakmp keepalive 10
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デッド ピア検出メッセージがイネーブルになります。 • seconds :メッセージの間隔を設定します。範囲は 10 ~ 3600 です。 |
ステップ 7 |
interface type number 例:
Router(config)# interface fastethernet 4
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Cisco Easy VPN リモート コンフィギュレーションを適用するインターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 になります。 |
ステップ 8 |
crypto ipsec client ezvpn name [ outside | inside ] 例:
Router(config-if)# crypto ipsec client ezvpn ezvpnclient outside
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WAN インターフェイスに Cisco Easy VPN リモート コンフィギュレーションを割り当てます。 • このコマンドにより、ルータは VPN 接続に必要な NAT またはポート アドレス変換(PAT)とアクセス リスト設定を自動的に作成します。 |
ステップ 9 |
exit 例:
Router(config-crypto-ezvpn)# exit
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インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
設定例
次の設定例は、この章で説明した VPN および IPSec トンネルのコンフィギュレーション ファイルの一部を示します。
aaa authentication login rtr-remote local
aaa authorization network rtr-remote local
username Cisco password 0 Cisco
crypto isakmp client configuration group rtr-remote
dns 10.50.10.1 10.60.10.1
crypto ipsec transform-set vpn1 esp-3des esp-sha-hmac
crypto ipsec security-association lifetime seconds 86400
crypto dynamic-map dynmap 1
crypto map static-map 1 ipsec-isakmp dynamic dynmap
crypto map dynmap isakmp authorization list rtr-remote
crypto map dynmap client configuration address respond
crypto ipsec client ezvpn ezvpnclient
group 2 key secret-password
crypto ipsec client ezvpn ezvpnclient outside
crypto ipsec client ezvpn ezvpnclient inside
サイト間 GRE トンネルの設定
GRE トンネルを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードから、次の作業を行います。
手順の概要
1. interface type number
2. ip address ip-address mask
3. tunnel source interface-type number
4. tunnel destination default-gateway-ip-address
5. crypto map map-name
6. exit
7. ip access-list {standard | extended} access-list-name
8. permit protocol source source-wildcard destination destination-wildcard
9. exit
手順の詳細
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ステップ 1 |
interface type number 例:
Router(config)# interface tunnel 1
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トンネル インターフェイスを作成します。続いて、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
ip address ip-address mask 例:
Router(config-if)# 10.62.1.193 255.255.255.252
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トンネルにアドレスを割り当てます。 |
ステップ 3 |
tunnel source interface-type number 例:
Router(config-if)# tunnel source fastethernet 0
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GRE トンネルにルータの送信元エンドポイントを指定します。 |
ステップ 4 |
tunnel destination default-gateway-ip-address 例:
Router(config-if)# tunnel destination 192.168.101.1
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GRE トンネルにルータの宛先エンドポイントを指定します。 |
ステップ 5 |
crypto map map-name 例:
Router(config-if)# crypto map static-map
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トンネルにクリプト マップを割り当てます。 (注) トンネル インターフェイスへのダイナミック ルーティングまたはスタティック ルートは、サイト間の接続を確立するために設定しておく必要があります。 |
ステップ 6 |
exit 例:
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インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
ip access-list {standard | extended} access-list-name 例:
Router(config)# ip access-list extended vpnstatic1
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クリプト マップで使用される名前付き ACL の ACL コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 8 |
permit protocol source source-wildcard destination destination-wildcard 例:
Router(config-acl)# permit gre host 192.168.100.1 host 192.168.101.1
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発信インターフェイスでは GRE トラフィックだけが許可されるように指定します。 |
ステップ 9 |
exit 例:
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ACL コンフィギュレーション モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
設定例
次の設定例は、前述の各項で説明した GRE トンネルによる VPN のコンフィギュレーション ファイルの一部です。
aaa authentication login rtr-remote local
aaa authorization network rtr-remote local
username cisco password 0 cisco
ip address 10.62.1.193 255.255.255.252
tunnel source fastethernet 0
tunnel destination interface 192.168.101.1
ip route 20.20.20.0 255.255.255.0 tunnel 1
crypto isakmp client configuration group rtr-remote
dns 10.50.10.1 10.60.10.1
crypto ipsec transform-set vpn1 esp-3des esp-sha-hmac
crypto ipsec security-association lifetime seconds 86400
crypto dynamic-map dynmap 1
crypto map static-map 1 ipsec-isakmp dynamic dynmap
crypto map dynmap isakmp authorization list rtr-remote
crypto map dynmap client configuration address respond
! Defines the key association and authentication for IPsec tunnel.
crypto isakmp key cisco123 address 200.1.1.1
! Defines encryption and transform set for the IPsec tunnel.
crypto ipsec transform-set set1 esp-3des esp-md5-hmac
! Associates all crypto values and peering address for the IPsec tunnel.
crypto map to_corporate 1 ipsec-isakmp
! VLAN 1 is the internal home network.
ip address 10.1.1.1 255.255.255.0
ip inspect firewall in ! Inspection examines outbound traffic.
! FE4 is the outside or Internet-exposed interface
ip address 210.110.101.21 255.255.255.0
! acl 103 permits IPsec traffic from the corp. router as well as
! denies Internet-initiated traffic inbound.
crypto map to_corporate ! Applies the IPsec tunnel to the outside interface.
! Utilize NAT overload in order to make best use of the
! single address provided by the ISP.
ip nat inside source list 102 interface Ethernet1 overload
ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 210.110.101.1
! acl 102 associated addresses used for NAT.
access-list 102 permit ip 10.1.1.0 0.0.0.255 any
! acl 103 defines traffic allowed from the peer for the IPsec tunnel.
access-list 103 permit udp host 200.1.1.1 any eq isakmp
access-list 103 permit udp host 200.1.1.1 eq isakmp any
access-list 103 permit esp host 200.1.1.1 any
! Allow ICMP for debugging but should be disabled because of security implications.
access-list 103 permit icmp any any
access-list 103 deny ip any any ! Prevents Internet-initiated traffic inbound.
! acl 105 matches addresses for the IPsec tunnel to or from the corporate network.
access-list 105 permit ip 10.1.1.0 0.0.0.255 192.168.0.0 0.0.255.255