この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータでのバンドルは、1 つに集約され、単一のリンクとして扱われる 1 つ以上のポート グループです。1 つのバンドル内の各リンクの速度は異なっていてもよく、最も高速なリンクの速度は、最も低速なリンクの最大 4 倍とすることができます。各バンドルには、1 つの MAC、1 つの IP アドレス、1 つの設定セット(ACL または Quality of Service など)があります。
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでは、次のタイプのインターフェイスでバンドルがサポートされます。
(注) バンドルには、モジュラ サービス カードとの 1 対 1 の関連付けはありません。
Cisco IOS XR ソフトウェアでのリンク バンドル設定機能の履歴
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リンク バンドルを設定する前に、次のタスクと条件を満たしていることを確認してください。
• このコマンド リファレンスには、各コマンドに必要なタスク ID が含まれます。 このコマンド リファレンスには、各コマンドに必要なタスク ID が含まれます。
ユーザ グループの割り当てが原因でコマンドを使用できないと考えられる場合、AAA 管理者に連絡してください。
• イーサネット リンク バンドルを設定する場合、ルータに少なくとも次のイーサネット ラインカードのいずれかが搭載されていること。
– 2 ポート 10 ギガビット イーサネット ラインカード
– 4 ポート 10 ギガビット イーサネット ラインカード
– 8 ポート 10 ギガビット イーサネット ラインカード
– 16 ポート 10 ギガビット イーサネット ラインカード
(注) 物理インターフェイス、PLIM、およびモジュラ サービス カードの詳細については、『Cisco ASR 9000 Series Routers Hardware Installation Guide』を参照してください。
リンク バンドル機能を設定するには、次の概念を理解している必要があります。
• 「Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ リンク バンドルの特性」
• 「カードのフェールオーバー時のノンストップ フォワーディング」
• 「バンドル インターフェイス:冗長性、ロード シェアリング、集約」
リンク バンドルは、1 つに束ねられたポートのグループであり、1 つのリンクとして振る舞います。リンク バンドルの利点は、次のとおりです。
• 複数のリンクが複数のラインカードにまたがり、1 つのインターフェイスを構成します。そのため、単一のリンクで障害が発生しても接続性は失われません。
• バンドルされたインターフェイスでは、バンドルの使用可能なすべてのメンバにわたってトラフィックが転送されるため、帯域幅の可用性が向上します。したがって、バンドル内のリンクの 1 つで障害が発生した場合、トラフィックは使用可能なリンクを通過できます。帯域幅はパケット フローを中断することなく追加できます。
1 つのバンドル内の個々のリンクにはさまざまな速度を設定できますが、バンドル内のすべてのリンクが同じタイプである必要があります。
Cisco IOS XR ソフトウェアでは、次の方法でイーサネット インターフェイスのバンドルを構成できます。
• IEEE 802.3ad:バンドル内のすべてのメンバー リンクの互換性を確保するため、Link Aggregation Control Protocol(LACP)を採用した標準テクノロジー。互換性がないリンクや障害になったリンクは、バンドルから自動的に削除されます。
• EtherChannel:ユーザがリンクを設定してバンドルに参加させることができるシスコの専用テクノロジー。バンドル内のリンクに互換性があるかどうかを確認するための仕組みはありません。
このリストでは、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでのリンク バンドルの特性と制限事項を説明します。
• LACP(Link Aggregation Control Protocol)を使用するかにかかわらず、すべてのタイプのイーサネット インターフェイスをバンドルできます。
• バンドル メンバーシップは、1 つのルータにインストールされている複数のラインカードにまたがることができます。
• 1 つのバンドルは最大 64 個の物理リンクをサポートします。
• 1 つのバンドル内でリンク速度が異なっていてもよく、バンドルのメンバー間で許容される速度の差は、最大 4 倍です。
• 物理層とリンク層の設定は、バンドルの個々のメンバー リンクに対して実行します。
• ネットワーク層プロトコルおよび上位層のアプリケーションの設定は、バンドル自体に対して実行します。
• バンドルは、管理上イネーブルまたはディセーブルにできます。
• バンドル内のそれぞれのリンクは、管理上イネーブルまたはディセーブルにできます。
• イーサネット リンク バンドルは、イーサネット チャネルと同様の方法で作成され、両方のエンド システムで同じコンフィギュレーションを入力します。
• バンドルに対して設定された MAC アドレスは、そのバンドル内の各リンクの MAC アドレスになります。
• LACP が設定されている場合、バンドル内の各リンクは、異なるメンバーに対して異なるキープアライブ周期を許可するよう設定できます。
• ロード バランシング(メンバー リンク間のデータの分散)は、パケットではなくフロー単位で実行されます。データはバンドル対するそのリンクの帯域幅に比例して、リンクに配信されます。
• QoS がサポートされており、各バンドル メンバーに均等に適用されます。
• CDP キープアライブや HDLC キープアライブなどのリンク層プロトコルは、バンドル内の各リンク上で独立して動作します。
• ルーティング アップデートや hello などの上位層プロトコルは、インターフェイス バンドルのどのメンバー リンク上でも送信されます。
• バンドルされたインターフェイスはポイント ツー ポイントです。
• リンクがバンドル内で distributing 状態になるには、その前にアップ状態なる必要があります。
• 1 つのバンドル内のすべてのリンクは、802.3ad(LACP)または EtherChannel(非 LACP)のいずれかを実行するように設定する必要があります。1 つのバンドル内の混合リンクはサポートされません。
• バンドル インターフェイスには、物理リンクと VLAN サブインターフェイスのみを含めることができます。
• リンク バンドルでのアクセス コントロール リスト(ACL)の設定は、通常のインターフェイスでの ACL の設定と同じです。
• マルチキャスト トラフィックは、バンドルのメンバー上でロード バランスされます。特定のフローに対し、内部処理によってメンバ リンクが選択され、そのフローのすべてのトラフィックがそのメンバ上で送信されます。
異なるモジュラ サービス カード上のインターフェイスを集約することで、冗長性が提供され、インターフェイスまたはモジュラ サービス カードで障害が発生したときに、トラフィックをすばやく他のメンバー リンクにリダイレクトできます。
オプションの Link Aggregation Control Protocol(LACP)は IEEE 802 規格で定義されています。LACP では、2 台の直接接続されたシステム(ピア)間で通信し、バンドル メンバーの互換性が確認されます。Cisco ASR 9000 シリーズ ルータの場合、ピアは、別のルータまたはスイッチのいずれかにすることができます。LACP は、リンク バンドルの動作状態を監視し、次のことを確認します。
• すべてのリンクが同じ 2 台のシステム上で終端していること。
• 両方のシステムがリンクを同じバンドルの一部と見なしていること。
LACP は、ローカル ポート状態と、パートナー システムの状態のローカルなビューが格納されたフレームを送信します。これらのフレームが解析され、両方のシステムが同調していることが確認されます。
IEEE 802.3ad 規格では、一般にイーサネット リンク バンドルを構成する方法が定義されています。
バンドル メンバーとして設定された各リンクでは、この情報は、リンク バンドルの両端をホストするシステム間で交換されます。
• リンクがメンバーになっているバンドルの ID(動作キー)
この情報は、リンク集約グループ ID(LAG ID)を構成するために使用されます。共通の LAG ID を共有するリンクは集約できます。個々のリンクには固有の LAG ID があります。
システム ID はルータを区別し、その一意性はシステムの MAC アドレスを使用することで保証されます。バンドル ID とリンク ID は、それを割り当てるルータでだけ意味を持ち、2 つのリンクが同じ ID を持たないことと、2 つのバンドルが同じ ID を持たないことが保証される必要があります。
ピア システムからの情報はローカル システムの情報と組み合わされ、バンドルのメンバーとして設定されたリンクの互換性が判断されます。
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータのバンドルの MAC アドレスは、バックプレーンの予約済み MAC アドレス セットから取得されます。この MAC アドレスは、バンドル インターフェイスが存在する限りバンドルにあります。バンドルは、ユーザが別の MAC アドレスを設定するまで、この MAC アドレスを使用します。バンドルの MAC アドレスは、バンドル トラフィックを通過させる際にすべてのメンバー リンクによって使用されます。バンドルに対して設定されたすべてのユニキャスト アドレスまたはマルチキャスト アドレスも、すべてのメンバー リンクで設定されます。
(注) MAC アドレスを変更するとパケット転送に影響を与えるおそれがあるため、MAC アドレスは変更しないことを推奨します。
入力方向では、バンドルのローカル インスタンスに QoS が適用されます。各バンドルはキューのセットに関連付けられます。QoS は、バンドル上で設定されているさまざまなネットワーク層プロトコルに適用されます。
出方向では、メンバー リンクへの参照を持つバンドルに QoS が適用されます。QoS は、メンバーの帯域幅の合計に基づいて適用されます。
QoS が入力または出力方向のいずれかのバンドルに適用される場合、QoS は各メンバー インターフェイスに適用されます。
リンク バンドル機能は、『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Modular Quality of Service Configuration Guide 』に記載されているすべての QoS 機能をサポートします。
リンク バンドル機能は、次の QoS 機能をサポートします。
• 高優先順位/低優先順位:最大帯域幅は、バンドル インターフェイスの帯域幅のパーセンテージとして計算されます。このパーセンテージは出力上のすべてのメンバー リンクに適用されるか、入力上のローカル バンドル インスタンスに適用されます。
• 保証される帯域幅:パーセンテージで提供され、すべてのメンバー リンクに適用されます。
• トラフィック シェーピング:パーセンテージで提供され、すべてのメンバー リンクに適用されます。
• WRED:最小および最大パラメータは、メンバー リンクまたはバンドル インスタンスごとの正しい比率に変換され、バンドルに適用されます。
802.1Q VLAN サブインターフェイスを 802.3ad イーサネット リンク バンドル上で設定できます。イーサネット リンク バンドル上に VLAN を追加するときには、次の点に注意してください。
• バンドルごとに許可される VLAN の最大数は 4000 です。
• ルータごとに許可されるバンドル VLAN の最大数は 16000 です。
(注) バンドル VLAN のメモリ要件は、標準の物理インターフェイスよりも若干多くなります。
バンドル上で VLAN サブインターフェイスを作成するには、次のように、 interface Bundle-Ether コマンドを使用して VLAN サブインターフェイス インスタンスを追加します。
interface Bundle-Ether instance.subinterface
イーサネット リンク バンドル上で VLAN を作成した後、すべての物理 VLAN サブインターフェイス コンフィギュレーションがそのリンク バンドル上でサポートされます。
リンク バンドルの設定プロセスの一般的な概要を次の手順に示します。リンクをバンドルに追加する前に、リンクから以前のネットワーク層コンフィギュレーションをすべてクリアする必要があることに注意してください。
1. グローバル コンフィギュレーション モードで、リンク バンドルを作成します。イーサネット リンク バンドルを作成するには、interface Bundle-Ether コマンドを入力します。
2. ipv4 address コマンドを使用して、IP アドレスとサブネット マスクを仮想インターフェイスに割り当てます。
3. インターフェイス コンフィギュレーション サブモードで bundle id コマンドを使用し、ステップ 1 で作成したバンドルにインターフェイスを追加します。1 つのバンドルに最大 32 個のリンクを追加できます。
(注) リンクは、そのリンクのインターフェイス コンフィギュレーション サブモードからバンドルのメンバーに設定できます。
Cisco IOS XR ソフトウェアは、アクティブおよびスタンバイ RSP カード間でのフェールオーバー時のノンストップ フォワーディングをサポートしています。ノンストップ フォワーディングを使用すると、フェールオーバーが発生したときにリンク バンドルの状態が変化しません。
たとえば、アクティブな RSP が障害になった場合、スタンバイ RSP が動作可能になります。障害になった RSP のコンフィギュレーション、ノードの状態、チェックポイント データは、スタンバイ RSP に複製されます。スタンバイ RSP がアクティブ RSP になったとき、バンドルされたインターフェイスはすべて存在します。
(注) スタンバイ インターフェイス コンフィギュレーションが維持されることを保証するために何かを設定する必要はありません。
バンドルのメンバ リンクの 1 つに障害が発生すると、トラフィックは動作可能な残りのメンバ リンクにリダイレクトされ、トラフィック フローは中断されません。
Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータでのバンドルは、1 つに集約され、単一のリンクとして扱われる 1 つ以上のポート グループです。1 つのバンドル内の各リンクの速度は異なっていてもよく、最も高速なリンクの速度は、最も低速なリンクの最大 4 倍とすることができます。各バンドルには、1 つの MAC、1 つの IP アドレス、1 つの設定セット(ACL または Quality of Service など)があります。
ここでは、イーサネット リンク バンドルの設定方法について説明します。
(注) イーサネット リンク バンドルでは MAC アカウンティングはサポートされていません。
(注) イーサネット バンドルをアクティブにするためには、バンドルの両方の接続ポイントで同じ設定を行う必要があります。
イーサネット リンク バンドルを作成するには、次の手順のように、バンドルを作成し、そのバンドルにメンバー インターフェイスを追加します。
2. interface Bundle-Ether bundle-id
3. ipv4 address ipv4-address mask
4. bundle minimum-active bandwidth kbps (任意)
5. bundle minimum-active links links (任意)
6. bundle maximum-active links links (任意)
7. bundle maximum-active links links hot-standby (任意)
9. interface { GigabitEthernet | TenGigE } instance
10. bundle id bundle-id [ mode { active | on | passive }
13. ステップ 2 で作成したバンドルにさらにリンクを追加するには、ステップ 8 から 11 を繰り返します。
17. 接続のリモート エンドでステップ 1 から 15 を実行します。
ここでは、VLAN バンドルの設定方法について説明します。VLAN バンドルの作成では、主に次の 3 つの作業を行います。
2. VLAN サブインターフェイスを作成し、イーサネット バンドルに割り当てます。
3. イーサネット リンクをイーサネット バンドルに割り当てます。
(注) VLAN バンドルをアクティブにするには、バンドル接続の両端で同じ設定を行う必要があります。
VLAN リンク バンドルの作成について、次の手順で説明します。
2. interface Bundle-Ether bundle-id
3. ipv4 address ipv4-address mask
4. bundle minimum-active bandwidth kbps (任意)
5. bundle minimum-active links links (任意)
6. bundle maximum-active links links (任意)
8. interface Bundle-Ether bundle-id.vlan-id
9. encapsulation dot1q vlan-id
10. ipv4 address ipv4-address mask
13. ステップ 2 で作成したバンドルにさらに VLAN を追加するには、ステップ 7 から 12 を繰り返します。
17. show ethernet trunk bundle-Ether instance
19. interface { GigabitEthernet | TenGigE } instance
20. bundle id bundle-id [ mode { active | on | passive }]
22. ステップ 2 で作成したバンドルにさらにイーサネット インターフェイスを追加するには、ステップ 19 から 21 を繰り返します。
24. 接続のリモート エンドでステップ 1 から 23 を実行します。
• LACP が動作する EtherChannel バンドル:例
• Cisco 7600 EtherChannel に接続された ASR 9000 リンク バンドル:例
次に、2 つのポートを結合して、LACP が動作する EtherChannel バンドルを構成する例を示します。
次に、イーサネット バンドル上で 2 つの VLAN を作成し起動状態にする例を示します。
次に、ASR 9000 シリーズ ルータ(ASR-9010)と、L2 および L3 サービスの両方をサポートするメトロ イーサネット ネットワーク内の Cisco 7600 シリーズ ルータ(P19_C7609-S)間のバンドルのエンド ツー エンドの例を示します。
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでは、バンドルは、LACP、1:1 リンク保護、2 つの L2 サブインターフェイス、2 つのレイヤ 3 サブインターフェイスで設定されます。
ここでは、リンク バンドルの設定に関連する参考資料を示します。
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Cisco IOS XR ソフトウェアを使用して、選択されたプラットフォームに対応する MIB を検索およびダウンロードするには、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。 |
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この機能によりサポートされた新規 RFC または改訂 RFC はありません。またこの機能による既存 RFC のサポートに変更はありません。 |
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