この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章で説明する内容は次のとおりです。
ブート可能な USB ドライブを使用して、システム アップグレードの目的でルータのイメージを再適用したり、起動に失敗した場合にルータを起動したりします。ブート可能な USB ドライブは圧縮ブート ファイルを使用して作成できます。
圧縮ブート ファイルを USB ドライブにコピーすると、ブート可能な USB ドライブが作成されます。圧縮ファイルの内容が展開されると、USB ドライブがブート可能になります。
(注) |
USB ドライブからの読み込みまたはブートに失敗した場合は、ドライブが正しく挿入されていることを確認してください。ドライブが正しく挿入されていても USB ドライブから読み込めない場合は、別のシステムで USB の内容を確認してください。 |
このタスクは、ローカル マシンで利用できる Windows、Linux、または MAC オペレーティング システムを使用して実行できます。ここで説明する一般的な手順をそれぞれ実行するための操作は、使用中のオペレーティング システムによって異なります。
ブート可能な USB ドライブを使用して、ルータの起動またはイメージのアップグレードを実行します。
外部のブート可能な USB ドライブを使用してルータを起動できます。これは、インストールしたイメージからルータを起動できないときに必要となる可能性があります。イメージが破損していると、起動に失敗することがあります。USB ブート時に、USB ドライブの使用可能なバージョンによってルータのイメージの再適用処理を行います。
(注) |
USB ブート プロセス時に、ブート可能な USB ドライブに存在する ISO イメージ バージョンによってルータで完全にイメージが再適用されます。ディスク 0 の内容が消去されるため、既存の設定はすべて削除されます。アップグレード プロセス中にオプション パッケージはインストールされません。これらはアップグレードの完了後にインストールする必要があります。 |
ブート可能な USB ドライブを作成します。圧縮ブート ファイルを使用したブート可能な USB ドライブの作成を参照してください。
2 つのソリッドステート ドライブ(SSD)を搭載した外部接続ユニット(ECU)があることを確認します。
ステップ 1 | USB ドライブをアクティブ RP に接続します。 |
ステップ 2 | コンソールに接続します。 |
ステップ 3 | ルータの電源を投入します。 |
ステップ 4 | Esc を押してブート プロセスを一時停止し、BIOS メニューに RP を表示します。 |
ステップ 5 |
USB が接続している RP のブート メニューから USB を選択します。 イメージが内蔵ディスクにコピーされ、ルータが自動的に再起動されます。 |
iPXE とはルータに組み込まれたブート前実行環境のことで、BIOS レベルで動作します。iPXE は、起動に失敗した場合や有効なブート可能パーティションがない場合に、システムのイメージを再適用したりルータを起動するために使用します。
iPXE はブート ローダとして機能し、システムを起動するイメージをプラットフォーム ID(PID)、シリアル番号、または管理 MAC アドレスに基づいて柔軟に選択できるようにします。iPXE は DHCP サーバのコンフィギュレーション ファイルで定義する必要があります。
ゼロタッチ プロビジョニング(ZTP)は、iPXE を使用してルータでソフトウェアをインストールした後の自動プロビジョニングに役立ちます。
設定:コンフィギュレーション ファイルをダウンロードおよび実行します。ZTP でコンフィギュレーションとして処理されるように、ファイルの最初の行に !! IOS XR が含まれている必要があります。
スクリプト:スクリプト ファイルをダウンロードおよび実行します。これらのスクリプト ファイルには、タスクを完了するためのプログラムによるアプローチが含まれています。たとえば IOS XR コマンドを使用して作成されたスクリプトは、パッチ アップグレードを実行します。ZTP でスクリプトとして処理されるように、ファイルの最初の行に #! /bin/bash または #! /bin/sh が含まれている必要があります。
DHCP サーバは、IPv4 か IPv6、またはその両方の通信プロトコルに対して設定する必要があります。
ネットワーク管理者またはシステムの設計担当者に問い合わせて、管理インターフェイスの IP アドレスおよびサブネット マスクを入手します。
RP の物理ポート イーサネット 0 は管理ポートです。ポートが管理ネットワークに接続されていることを確認します。
サーバが DHCP パケットを処理できるようにファイアウォールを有効にします。
interface eth3 { AdvSendAdvert on; MinRtrAdvInterval 60; MaxRtrAdvInterval 180; AdvManagedFlag on; AdvOtherConfigFlag on; prefix 2001:1851:c622:1::/64 { AdvOnLink on; AdvAutonomous on; AdvRouterAddr off; }; };
HTTP サーバは DHCP サーバと同じサーバにも、別のサーバにも設定できます。IP アドレスが DHCP サーバから割り当てられた後、ルータは HTTP サーバに接続してイメージをダウンロードします。
ステップ 1 | dhcpd.conf ファイル(IPv4、IPv6、または両方の通信プロトコル用)、dhcpv6.conf ファイル(IPv6 用)、またはその両方のファイルを /etc/ または /etc/dhcp ディレクトリに作成します。このコンフィギュレーション ファイルには、スクリプトへのパス、ISO インストール ファイルの場所、プロビジョニング設定ファイルの場所、ルータのシリアル番号、MAC アドレスなどのネットワーク情報が保存されます。 |
ステップ 2 |
DHCP サーバが稼働したら、サーバをテストします。たとえば、IPv4 の場合は次のようになります。
|
次に、iPXE と ZTP を含む DHCP サーバの設定例を示します。
host <host-name> { hardware ethernet <router-serial-number or mac-id>; fixed-address <ip-address>; if exists user-class and option user-class = "iPXE" { # Image request, so provide ISO image filename "http://<ip-address>/<directory>/ncs5k-mini-x.iso"; } else { # Auto-provision request, so provide ZTP script or configuration filename "http://<ip-address>/<script-directory-path>/ncs5k-ztp.script"; #filename "http://<ip-address>/<script-directory-path>/ncs5k-ztp.cfg } }
(注) |
自動プロビジョニング用に一度に提供できるのは、ZTP .script ファイルまたは .cfg ファイルのいずれかのみです。 |
iPXE ブートを使用する前に、次のことを確認してください。
DHCP サーバが設定され、動作している。詳細については、DHCP サーバの設定を参照してください。
admin コマンドを使用してシステム管理コンソールにログインしている。
hw-module location all bootmedia network reload
sysadmin-vm:0_RP0# hw-module location all bootmedia network reload Wed Dec 23 15:29:57.376 UTC Reload hardware module ? [no,yes]
iPXE 1.0.0+ (3e573) -- Open Source Network Boot Firmware -- http://ipxe.org
Features: DNS HTTP TFTP VLAN EFI ISO9660 NBI Menu
Trying net0...
net0: c4:72:95:a6:14:e1 using dh8900cc on PCI01:00.1 (open)
[Link:up, TX:0 TXE:0 RX:0 RXE:0]
Configuring (net0 c4:72:95:a6:14:e1).................. Ok << Talking to DHCP/PXE server to obtain network information
net0: 10.37.1.101/255.255.0.0 gw 10.37.1.0
net0: fe80::c672:95ff:fea6:14e1/64
net0: 2001:1800:5000:1:c672:95ff:fea6:14e1/64 gw fe80::20c:29ff:fefb:b9fe
net1: fe80::c672:95ff:fea6:14e3/64 (inaccessible)
Next server: 10.37.1.235
Filename: http://10.37.1.235/ncs5k/ncs5k-mini-x.iso
http://10.37.1.235/ncs5k/ncs5k-mini-x.iso ... 58% << Downloading file as indicated by DHCP/PXE server to boot install image