この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
以下のトピックでは、Firepower システムで仮想スイッチをセットアップする方法について説明します。
レイヤ 2 展開の 7000 または 8000 シリーズ デバイスは、2 つ以上のネットワーク間でパケット スイッチングを提供するように設定できます。レイヤ 2 展開では、仮想スイッチをスタンドアロン ブロードキャスト ドメインとして機能させ、ネットワークを論理セグメントに分割するように設定できます。仮想スイッチでは、ホストからの Media Access Control(MAC)アドレスを使用して、パケットの送信先を判断します。
仮想スイッチを設定すると、スイッチはまず、スイッチ上の使用可能なすべてのポートからパケットをブロードキャストします。時間の経過とともに、スイッチはタグ付きのリターン トラフィックを使用して、各ポートに接続されたネットワーク上に存在する各ホストを学習していきます。
仮想スイッチには、トラフィックを処理するためのスイッチド インターフェイスが 2 つ以上含まれている必要があります。仮想スイッチごとに、トラフィックはスイッチド インターフェイスとして設定されたポートのセットに限定されてきます。たとえば、4 つのスイッチド インターフェイスのある仮想スイッチを設定した場合、ブロードキャスト用の 1 つのポートを介して送入されたパケットは、そのスイッチ上の残る 3 つのポートからのみ送出可能です。
物理スイッチド インターフェイスを設定する際は、仮想スイッチにそれを割り当てる必要があります。また、必要に応じて、物理ポート上に追加の論理スイッチド インターフェイスを定義することもできます。複数の物理インターフェイスを Link Aggregation Group(LAG)と呼ばれる単一の論理スイッチド インターフェイスにグループ化できます。この単一の集約論理リンクによって、帯域幅と冗長性の向上と、2 つのエンドポイント間でのロードバランシングが実現されます。
注意 | レイヤ 2 展開に何らかの理由で障害が発生した場合、デバイスはトラフィックを転送しなくなります。 |
物理設定または論理設定を備えるよう、スイッチ型インターフェイスをセットアップできます。タグなし VLAN トラフィックを処理するよう物理スイッチ型インターフェイスを設定できます。また、VLAN タグが指定されたトラフィックを処理するよう論理スイッチ型インターフェイスを作成することもできます。
レイヤ 2 展開では、外部の物理インターフェイス上でトラフィックを受信した場合、それを待機しているスイッチ型インターフェイスがなければ、システムはそのトラフィックをドロップします。システムが VLAN タグなしのパケットを受信した場合、該当するポートに物理スイッチド インターフェイスが設定されていなければ、パケットはドロップされます。システムが VLAN タグ付きのパケットを受信した場合、論理スイッチド インターフェイスが設定されていなければ、同じくパケットはドロップされます。
スイッチド インターフェイスで VLAN タグ付きで受信されたトラフィックをシステムが処理するときには、ルールの評価や転送の決定を行う前に、入力における最も外側の VLAN タグを取り除きます。VLAN タグ付き論理スイッチ型インターフェイスを介してデバイスから出るパケットは、出力において関連する VLAN タグ付きでカプセル化されます。
親の物理インターフェイスをインラインまたはパッシブに変更すると、システムは関連するすべての論理インターフェイスを削除することに注意してください。
管理対象デバイス上の 1 つ以上の物理ポートはスイッチ型インターフェイスとして設定できます。トラフィックを処理できるようにするには、その前に、物理スイッチ型インターフェイスを仮想スイッチに割り当てる必要があります。リンク モード設定および MDI/MDIX 設定は、銅線インターフェイスにのみ設定できます。
(注) | 8000 シリーズ アプライアンスのインターフェイスは、半二重オプションをサポートしません。 |
物理スイッチ型インターフェイスごとに、複数の論理スイッチ型インターフェイスを追加できます。物理インターフェイスで受信した VLAN タグ付きのトラフィックは、各論理インターフェイスにその特定のタグが関連付けられていなければ処理されません。トラフィックを処理するには、論理スイッチ型インターフェイスを仮想スイッチに割り当てる必要があります。
スイッチ型インターフェイスを設定する場合、設定可能な MTU の範囲は、Firepower システムのデバイスのモデルとインターフェイスのタイプによって異なる可能性があります。
MTU 値の範囲は管理対象デバイスのモデルとインターフェイス タイプによって異なる場合があります。
注意 | デバイス上のすべての非管理インターフェイスの中で最大 MTU 値を変更し、設定変更を展開すると、Snort プロセスが再起動され、トラフィック インスペクションが一時的に中断されます。インスペクションは、変更したインターフェイスだけでなく、すべての非管理インターフェイスで中断されます。この中断によってトラフィックがドロップされるか、それ以上インスペクションが行われずに受け渡されるかは、管理対象デバイスのモデルおよびインターフェイスのタイプに応じて異なります。詳細については、Snort® の再起動によるトラフィックの動作を参照してください。 |
既存の論理スイッチ型インターフェイスを編集するには、インターフェイスの横にある編集アイコン([])をクリックします。
論理スイッチ型インターフェイスを削除すると、それが存在する物理インターフェイスから、および関連付けられている仮想スイッチとセキュリティ ゾーンからそれが削除されます。
スマート ライセンス |
従来のライセンス |
サポートされるデバイス |
サポートされるドメイン |
アクセス(Access) |
---|---|---|---|---|
任意(Any) |
Control |
7000 & 8000 シリーズ |
リーフのみ |
Admin/Network Admin |
ステップ 1 | を選択します。 | ||
ステップ 2 | スイッチド インターフェイスを設定するデバイスの横にある編集アイコン()をクリックします。
マルチドメイン展開では、リーフ ドメインにいない場合、システムによって切り替えるように求められます。 | ||
ステップ 3 | スイッチド インターフェイスとして設定するインターフェイスの横にある編集アイコン()をクリックします。 | ||
ステップ 4 | [スイッチド(Switched)] タブをクリックします。 | ||
ステップ 5 | セキュリティ ゾーンをスイッチド インターフェイスに関連付けるには、次のいずれかを実行します。
| ||
ステップ 6 | 仮想スイッチをスイッチド インターフェイスに関連付けるには、次のいずれかを実行します。
| ||
ステップ 7 | [有効化(Enabled)] チェックボックスをオンにして、スイッチド インターフェイスがトラフィックを処理することを許可します。
| ||
ステップ 8 | [モード(Mode)] ドロップダウン リストからリンク モードを指定するオプションを選択するか、または [自動ネゴシエーション(Auto Negotiation)] を選択して、速度とデュプレックス設定を自動的にネゴシエートするようインターフェイスを設定します。
モード設定は銅線インターフェイスにのみ使用できます。 | ||
ステップ 9 | [MDI/MDIX] ドロップダウン リストから、インターフェイスの設定対象として MDI(メディア依存型インターフェイス)、MDIX(メディア依存型インターフェイス クロスオーバー)、または自動 MDIX のいずれかを指定するオプションを選択します。
デフォルトでは、[MDI/MDIX] は [自動 MDIX(Auto-MDIX)] に設定され、MDI と MDIX の間の切り替えを自動的に処理してリンクを確立します。 | ||
ステップ 10 | [MTU] フィールドに、最大伝送ユニット(MTU)を入力して、パケットの最大許容サイズを入力します。 MTU 値の範囲は管理対象デバイスのモデルとインターフェイス タイプによって異なる場合があります。
| ||
ステップ 11 | [保存(Save)] をクリックします。 |
設定変更を展開します。設定変更の導入を参照してください。
スマート ライセンス |
従来のライセンス |
サポートされるデバイス |
サポートされるドメイン |
アクセス(Access) |
---|---|---|---|---|
任意(Any) |
Control |
7000 & 8000 シリーズ |
リーフのみ |
Admin/Network Admin |
ステップ 1 | を選択します。 | ||
ステップ 2 | スイッチドインターフェイスを追加するデバイスの横にある編集アイコン()をクリックします。
マルチドメイン展開では、リーフ ドメインにいない場合、システムによって切り替えるように求められます。 | ||
ステップ 3 | [インターフェイスの追加(Add Interface)] をクリックします。 | ||
ステップ 4 | [スイッチド(Switched)] をクリックします。 | ||
ステップ 5 | [インターフェイス(Interface)] ドロップダウン リストから、VLAN タグ付きトラフィックを受信する物理インターフェイスを選択します。 | ||
ステップ 6 | [VLAN タグ(VLAN Tag)] フィールドで、このインターフェイス上のインバウンド/アウトバウンド トラフィックに割り当てるタグ値を入力します。
このタグの値には、1 ~ 4094 の任意の整数を指定できます。 | ||
ステップ 7 | セキュリティ ゾーンをスイッチド インターフェイスに関連付けるには、次のいずれかを実行します。
| ||
ステップ 8 | 仮想スイッチをスイッチド インターフェイスに関連付けるには、次のいずれかを実行します。
| ||
ステップ 9 | スイッチド インターフェイスにトラフィックを処理させるには、[有効(Enabled)] チェックボックスをオンにします。
このチェックボックスをオフにすると、インターフェイスは無効になり、管理上はダウンした状態になります。物理インターフェイスを無効にする場合、それに関連付けられているすべての論理インターフェイスも無効にします。 | ||
ステップ 10 | [MTU] フィールドに、最大伝送ユニット(MTU)を入力して、パケットの最大許容サイズを指定します。 MTU 値の範囲は管理対象デバイスのモデルとインターフェイス タイプによって異なる場合があります。
| ||
ステップ 11 | [保存(Save)] をクリックします。 |
設定変更を展開します。設定変更の導入を参照してください。
スマート ライセンス |
従来のライセンス |
サポートされるデバイス |
サポートされるドメイン |
アクセス(Access) |
---|---|---|---|---|
任意(Any) |
Control |
7000 & 8000 シリーズ |
リーフのみ |
Admin/Network Admin |
設定変更を展開します。設定変更の導入を参照してください。
レイヤ 2 展開でスイッチド インターフェイスを使用できるようにするには、その前に仮想スイッチを設定し、スイッチド インターフェイスをその仮想スイッチに割り当てる必要があります。仮想スイッチとは、ネットワークを通過するインバウンド トラフィックとアウトバウンド トラフィックを処理する複数のスイッチド インターフェイスからなるグループのことです。
仮想スイッチは、[デバイス管理(Device Management)] ページの [仮想スイッチ(Virtual Switches)] タブから追加することができます。[仮想スイッチ(Virtual Switches)] タブには、デバイス上で設定済みのすべての仮想スイッチのリストが表示されます。このページには、各スイッチのサマリ情報が表示されます。
仮想スイッチに割り当てられたすべてのスイッチ型インターフェイス。[インターフェイス(Interfaces)] タブで無効にしたインターフェイスは表示されません。 |
|
また、スイッチ型インターフェイスを設定するときにスイッチを追加することもできます。仮想スイッチには、スイッチ型インターフェイスだけ割り当てることができます。管理対象デバイス上でスイッチ型インターフェイスを設定する前に仮想スイッチを作成する必要がある場合は、空の仮想スイッチを作成し、後でその仮想スイッチにインターフェイスを追加できます。
ヒント | 既存の仮想スイッチを編集するには、スイッチの横にある編集アイコン()をクリックします。 |
スマート ライセンス |
従来のライセンス |
サポートされるデバイス |
サポートされるドメイン |
アクセス(Access) |
---|---|---|---|---|
任意(Any) |
Control |
7000 & 8000 シリーズ |
リーフのみ |
Admin/Network Admin |
ステップ 1 | を選択します。 | ||
ステップ 2 | 仮想スイッチを追加するデバイスの横にある編集アイコン()をクリックします。
マルチドメイン展開では、リーフ ドメインにいない場合、システムによって切り替えるように求められます。 | ||
ステップ 3 | [仮想スイッチ(Virtual Switches)] タブをクリックします。 | ||
ステップ 4 | [仮想スイッチの追加(Add Virtual Switch)] をクリックします。 | ||
ステップ 5 | [名前(Name)] フィールドに名前を入力します。 | ||
ステップ 6 | [使用可能(Available)] リストから、仮想スイッチに追加される 1 つ以上のスイッチド インターフェイスを選択します。
| ||
ステップ 7 | [追加(Add)] をクリックします。 | ||
ステップ 8 | 仮想ルータに仮想スイッチを結びつけるには、[ハイブリッド インターフェイス(Hybrid Interface)] ドロップダウン リストからハイブリッド インターフェイスを選択します。 | ||
ステップ 9 | 必要に応じて、スイッチの詳細設定を行います。以下を参照してください。 仮想スイッチの詳細設定 | ||
ステップ 10 | [保存(Save)] をクリックします。 |
設定変更を展開します。設定変更の導入を参照してください。
仮想スイッチは、ネットワークからのリターン トラフィックにタグを付けることで、時間の経過と共に MAC アドレスを学習します。手動でスタティック MAC エントリを追加できます。そのようにすることで、MAC アドレスが特定のポート上にあることを指定します。そのポートからトラフィックを受信するかどうかに関わらず、MAC アドレスはテーブル内でスタティック アドレスとして保持されます。仮想スイッチごとに 1 つ以上のスタティック MAC アドレスを指定できます。
STP は、ネットワーク ループを防止するために使用されるネットワーク プロトコルです。BPDU は、ネットワークを介して交換され、ネットワーク ブリッジに関する情報を伝送します。ネットワーク内に冗長リンクがある場合、プロトコルは BPDU を使用して最も高速なネットワーク リンクを識別し、選択します。ネットワーク リンクで障害が発生した場合、スパニング ツリーは既存の代替リンクにフェールオーバーします。
(注) | Cisco では、高可用性ペアで 7000 または 8000 シリーズ デバイスに展開する予定の仮想スイッチを設定する場合は、STP を有効にすることを強く推奨しています。仮想スイッチが複数のネットワーク インターフェイス間のトラフィックを切り替える場合は、STP のみを有効にします。 |
仮想スイッチが複数の VLAN 間のトラフィックをルーティングする場合、ルータ オン ア スティックと同様に、BPDU はさまざまな論理スイッチド インターフェイスを介してデバイスを出入りしますが、物理スイッチド インターフェイスは同じです。その結果、STP はデバイスを冗長ネットワーク ループと見なします。特定のレイヤ 2 展開では、これによって問題が発生する場合があります。それを防ぐため、トラフィックのモニタリング時にデバイスが BPDU をドロップするようにドメイン レベルで仮想スイッチを設定することができます。STP を無効にする場合は、BPDU をドロップするしかありません。
(注) | 仮想スイッチが 1 つの物理インターフェイス上の VLAN 間でトラフィックをルーティングする場合にのみ、BPDU をドロップしてください。 |
最大限の TCP セキュリティを実現するため、厳格な強制を有効にすることができます。この機能は、3 ウェイ ハンドシェイクが完了していない接続をブロックします。厳密な適用では次のパケットもブロックされます。
仮想スイッチを論理ハイブリッド インターフェイスに関連付けると、そのスイッチでは、論理ハイブリッド インターフェイスに関連付けられている仮想ルータと同じ厳格な TCP 強制設定が使用されることに注意してください。その場合、スイッチで厳格な TCP 強制を指定することはできません。
スマート ライセンス |
従来のライセンス |
サポートされるデバイス |
サポートされるドメイン |
アクセス(Access) |
---|---|---|---|---|
任意(Any) |
Control |
7000 & 8000 シリーズ |
リーフのみ |
Admin/Network Admin |
設定変更を展開します。設定変更の導入を参照してください。
スマート ライセンス |
従来のライセンス |
サポートされるデバイス |
サポートされるドメイン |
アクセス(Access) |
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任意(Any) |
Control |
7000 & 8000 シリーズ |
リーフのみ |
Admin/Network Admin |
仮想スイッチを削除すると、そのスイッチに割り当てられたスイッチド インターフェイスを別のスイッチに含めることができるようになります。
設定変更を展開します。設定変更の導入を参照してください。