この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、ネットワーク内でトラフィックの輻輳を防止するために Cisco Nexus 1000V 上で使用可能な Quality of Service(QoS)機能について説明します。
• 「ポリシング」
QoS 機能は、ネットワークを経由するトラフィックの最も望ましいフローを提供するために使用できます。QoS を使用すると、ネットワーク トラフィックの分類、トラフィック フローのポリシングと優先順位付け、および輻輳回避が可能になります。トラフィックは、ユーザが指定した分類方法とユーザが設定した QoS ポリシーに基づいて処理されます。
1. class-map コマンドを使用して、トラフィック クラスを定義します。詳細については、「QoS 分類の設定」を参照してください。
2. policy-map コマンドを使用して、トラフィック ポリシーを作成します トラフィック ポリシーでは、QoS を改善するために、特定のトラフィックに対してどのような処置を行うかを定義します。詳細については、「QoS マーキング ポリシーの設定」を参照してください。
3. service-policy コマンドを使用して、トラフィック ポリシーをインターフェイスまたはポート プロファイルに付加します。詳細については、「入力ポリシーと出力ポリシーの作成」を参照してください。
4. トラフィックをポリシングします。詳細については、「QoS ポリシングの設定」を参照してください。
最適な QoS を得るために、トラフィックの分類とマーキングを使用して、トラフィックのソートと変更を行うことができます。 表 1-1 に、これらのプロセスについて示します。
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トラフィックの分類により、トラフィックが指定の基準と一致するかどうかに基づいて、トラフィック(パケット)をトラフィック クラスまたはカテゴリに整理できます。トラフィックの分類に使用する値を、一致基準と呼びます。トラフィック クラスを定義する場合、一致基準を複数指定することも、特定の基準について照合しないように選択することも、一部または全部の基準を照合することによってトラフィック クラスを決定することもできます。詳細については、「QoS 分類の設定」を参照してください。
マーキングとは、プライオリティを割り当てるプロセスであり、パケット内のフィールド(サービス クラスや DiffServ コード ポイント(DSCP)など)を設定します。この場合、入力インターフェイス上でデバイスに着信したトラフィックは、それに応じてマーキングされます。このトラフィックは、出力インターフェイス上でデバイスから発信されるときに、マーキングを使用して処理されます。マーキングの設定の詳細については、「QoS マーキング ポリシーの設定」を参照してください。
ポリシングとは、トラフィックの特定のクラスについて、データ レートをモニタリングすることです。Cisco Nexus 1000V でも、関連するバースト サイズを監視できます。
指定されるデータ レート パラメータに応じて、適合、超過、違反の 3 つの条件が、ポリサーによって決定されます。各条件について設定できるアクションは 1 つだけです。データ レートがユーザ指定の値を超えると、パケットはマークダウンされるか、ドロップされます。
シングルレートまたはデュアルレートのポリサーを定義できます。シングルレート ポリサーは、トラフィックの指定の認定情報レート(CIR)を監視します。デュアルレート ポリサーは、CIR と最大情報レート(PIR)の両方をモニタします。
ポリシングの設定の詳細については、「QoS ポリシングの設定」を参照してください。
表 1-2 に、QoS コンフィギュレーション コマンドを示します。
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ポート プロファイル コンフィギュレーション コマンド |
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あるフィールド値のセットから別のフィールド値のセットへのマッピングを表すテーブル マップを定義します。テーブル マップはポリシー マップから参照できます。 |
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クラス マップのセットに適用するポリシーのセットを表すポリシー マップを定義します。ポリシー マップからテーブル マップを参照できます。 |
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指定したポリシー マップを、次のように設定されたインターフェイス上の入力または出力パケットに適用します。 • ポートプロファイルから継承1 |
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1.ポート プロファイルについては、『Cisco Nexus 1000V Port Profile Configuration Guide, Release 4.2(1)SV1(5.1)』を参照してください。 |
各ポリシー、クラス アクション、および一致基準について、インターフェイスごとに統計情報が維持されます。QoS 統計情報のモニタリングについては、「QoS 統計情報のモニタリング」を参照してください。
QoS にはデフォルトの動作がありません。トラフィックのポリシングと優先順位付けは、ポリシー マップをインターフェイスに適用した場合にだけ実装されます。唯一の例外は、制御およびパケット VLAN トラフィック向けの Class of Service(CoS)値がデフォルトで 6 に設定されることです。この値は、制御およびパケット VLAN トラフィックを伝送するインターフェイス上に設定された、明示的な QoS ポリシーによって上書きできます。
ただし、QoS ポリシーとアクセス コントロール リスト(ACL)ポリシーを設計するときには、QoS ポリシー内で参照される ACL が QoS ポリシーの一部として次のように処理されることに注意してください。
表 1-3 に、QoS でサポートされる RFC を示します。
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『Management Information Base for the Differentiated Services Architecture(差別化サービス アーキテクチャの管理情報ベース)』 |
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QoS は、ソフトウェアの再起動後に以前の状態を回復し、状態を失うことなく、アクティブ スーパーバイザからスタンバイ スーパーバイザに切り替えることができます。