分類について
分類とは、パケットをトラフィック クラスに振り分けることです。指定した分類済みトラフィックに対して特定のアクション(ポリシングやマークダウンなど)を実行するようにデバイスを設定します。
パケットの特性を 表 3-1 に示す分類基準と照合することによって、各トラフィック クラスを表すクラス マップを作成できます。
表 3-1 分類基準
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Class of Service(CoS; サービス クラス) |
IEEE 802.1Q ヘッダー内のサービス クラス(CoS)フィールド。 |
Internet Protocol(IP)precedence |
IP ヘッダーの Type of Service(ToS; サービス タイプ)バイト内部の優先順位値。 |
Differentiated Services Code Point(DSCP; DiffServ コード ポイント) |
IP ヘッダーの DIffServ フィールド内部の DSCP 値。 |
QoS グループ |
システム内部で操作および照合できる、ローカルで有効な QoS 値。範囲は 0 ~ 126 です。 |
廃棄クラス |
システム内部で照合および操作できる、ローカルで有効な値。範囲は 0 ~ 63 です。 |
Access Control List(ACL; アクセスコントロールリスト)。 |
IP ACL または Media Access Control(MAC)ACL 名 |
プロトコル |
標準のレイヤ 2 プロトコル(Address Resolution Protocol(ARP; アドレス解決プロトコル)、Connectionless Network Service (CLNS; コネクションレス型ネットワーク サービス)など)。 |
パケット長 |
レイヤ 3 パケット長のサイズ範囲 |
IP Real-time Transport Protocol(RTP) |
Real-time Transport Protocol(RTP)を使用しているアプリケーションを、User Datagram Protocol(UDP)ポート番号範囲によって識別します。 |
クラス マップ |
名前付きクラス マップ オブジェクト内で指定された基準。 |
複数の一致基準を指定することも、特定の基準について照合しないようにすることも、一部または全部の基準を照合することによってトラフィック クラスを決定することもできます。
(注) ただし、ACL について照合する場合は、パケット長を除く他の一致基準を match-all クラス内で指定することはできません。match-any クラス内では、ACL およびその他の一致基準について照合できます。
入力または出力トラフィックにだけ関係する一致基準もあります。たとえば、内部ラベル QoS グループは、入力トラフィックに対しては意味を持ちません。これは、まだ値が割り当てられていないからです。
QoS ポリシー マップ内でどのクラスにも一致しないトラフィックは、class-default と呼ばれるデフォルトのトラフィック クラスに割り当てられます。QoS ポリシー マップ内で class-default を参照することで、この一致しないトラフィックを選択できます。
(注) class-map type qos match-all コマンドを入力して QoS クラス マップに match all を設定する場合、match-all オプションは機能しません。代わりに、一致基準は常に match any として扱われます。
同じタイプのトラフィックを処理する各種インターフェイスの QoS ポリシーを定義する場合、同じ Virtual Device Context(VDC; 仮想デバイス コンテキスト)内のクラス マップを再利用できます。
(注) クラス マップの詳細については、「モジュラ QoS コマンドライン インターフェイス(MQC)の使用」を参照してください。
トラフィック クラスの設定
ここでは、次の内容について説明します。
• 「ACL 分類の設定」
• 「DSCP 分類の設定」
• 「IP precedence 分類の設定」
• 「プロトコル分類の設定」
• 「QoS グループ分類の設定」
• 「廃棄クラス分類の設定」
• 「レイヤ 3 パケット長分類の設定」
• 「CoS 分類の設定」
• 「IP RTP 分類の設定」
• 「クラス マップ分類の設定」
ACL 分類の設定
(注) デバイスでは、match access-group name コマンドの no 形式がサポートされていません。
既存の ACL に基づいてパケットを照合することによって、トラフィックを分類できます。permit および deny ACL キーワードは照合では無視されます。QoS では ACL の許可-拒否機能は使用されません。IP Version 4(IPv4; IP バージョン 4)または IP Version 6(IPv6; IP バージョン 6)のいずれかによって、分類できます。
(注) トンネリング プロトコルもまた IP でない限り、トンネル型 IP パケットは照合されません。また、照合は外側の IP ヘッダーに適用され、カプセル化された IP ヘッダーには適用されません。
手順の概要
1. config t
2. class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name
3. match access-group name acl-name
手順の詳細
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ステップ 1 |
config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name 例: switch(config)# class-map class_acl |
class-map-name という名前のクラス マップを作成するか、そのクラス マップにアクセスし、クラス マップ モードを開始します。クラス マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。クラス マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
ステップ 3 |
match access-group name acl-name 例: switch(config-cmap-qos)# match access-group name my_acl |
acl-name に基づいてパケットを照合することによって、トラフィック クラスを設定します。permit および deny ACL キーワードは照合では無視されます。 形式はサポートされていません。 |
次に、ACL クラス マップ設定の表示方法例を示します。
switch# show class-map class_acl
DSCP 分類の設定
IP ヘッダーの DiffServ フィールドの DSCP 値に基づいてトラフィックを分類できます。 表 3-2 に、標準の DSCP 値を示します。
表 3-2 標準の DSCP 値
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af11 |
AF11 dscp(001010):10 進値 10 |
af12 |
AF12 dscp(001100):10 進値 12 |
af13 |
AF13 dscp(001110):10 進値 14 |
af21 |
AF21 dscp(010010):10 進値 18 |
af22 |
AF22 dscp(010100):10 進値 20 |
af23 |
AF23 dscp(010110):10 進値 22 |
af31 |
AF31 dscp(011010):10 進値 26 |
af32 |
AF40 dscp(011100):10 進値 28 |
af33 |
AF33 dscp(011110):10 進値 30 |
af41 |
AF41 dscp(100010):10 進値 34 |
af42 |
AF42 dscp(100100):10 進値 36 |
af43 |
AF43 dscp(100110):10 進値 38 |
cs1 |
CS1(優先順位 1)dscp(001000):10 進値 8 |
cs2 |
CS2(優先順位 2)dscp(010000):10 進値 16 |
cs3 |
CS3(優先順位 3)dscp(011000):10 進値 24 |
cs4 |
CS4(優先順位 4)dscp(100000):10 進値 32 |
cs5 |
CS5(優先順位 5)dscp(101000):10 進値 40 |
cs6 |
CS6(優先順位 6)dscp(110000):10 進値 48 |
cs7 |
CS7(優先順位 7)dscp(111000):10 進値 56 |
default |
デフォルト dscp(000000):10 進値 0 |
ef |
EF dscp(101110):10 進値 46 |
(注) トンネリング プロトコルもまた IP でない限り、トンネル型 IP パケットは照合されません。また、照合は外側の IP ヘッダーに適用され、カプセル化された IP ヘッダーには適用されません。
手順の概要
1. config t
2. class-map [type qos] [match-any | match-all] class-map-name
3. match [ not] dscp dscp-list
4. exit
5. copy running-config startup-config
手順の詳細
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ステップ 1 |
config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name 例: switch(config)# class-map class_dscp |
class-map-name という名前のクラス マップを作成するか、そのクラス マップにアクセスし、クラス マップ モードを開始します。クラス マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。クラス マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
ステップ 3 |
match [not] dscp dscp-list 例: switch(config-cmap-qos)# match dscp af21, af32 |
dscp-values に基づいてパケットを照合することによって、トラフィック クラスを設定します。標準の DSCP 値については、 表 3-2 を参照してください。 指定した範囲に一致しない値について照合するには、 not キーワードを使用します。 |
ステップ 4 |
exit 例: switch(config-cmap-qos)# exit switch(config)# |
クラス マップ キューイング モードを終了し、コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションに保存します。 |
次に、DSCP クラス マップ設定の表示方法例を示します。
switch# show class-map class_dscp
IP precedence 分類の設定
IP ヘッダーの ToS バイト フィールドの優先順位値に基づいてトラフィックを分類できます。 表 3-3 に、優先順位値を示します。
表 3-3 優先順位値
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<0-7> |
IP precedence 値 |
critical |
クリティカル優先順位(5) |
flash |
フラッシュ優先順位(3) |
flash-override |
フラッシュ オーバーライド優先順位(4) |
immediate |
即時優先順位(2) |
internet |
インターネットワーク コントロール優先順位(6) |
network |
ネットワーク コントロール優先順位(7) |
priority |
プライオリティ優先順位(1) |
routine |
ルーチン優先順位(0) |
(注) トンネリング プロトコルもまた IP でない限り、トンネル型 IP パケットは照合されません。また、照合は外側の IP ヘッダーに適用され、カプセル化された IP ヘッダーには適用されません。
手順の概要
1. config t
2. class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name
3. match [ not ] precedence precedence-values
4. exit
5. copy running-config startup-config
手順の詳細
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ステップ 1 |
config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name 例: switch(config)# class-map class_ip_precedence |
class-map-name という名前のクラス マップを作成するか、そのクラス マップにアクセスし、クラス マップ モードを開始します。クラス マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。クラス マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
ステップ 3 |
match [ not ] precedence precedence-values 例: switch(config-cmap-qos)# match precedence 1-2, 5-7 |
precedence-values に基づいてパケットを照合することによって、トラフィック クラスを設定します。値については、 表 3-3 を参照してください。指定した範囲に一致しない値について照合するには、 not キーワードを使用します。 |
ステップ 4 |
exit 例: switch(config-cmap-qos)# exit switch(config)# |
クラス マップ キューイング モードを終了し、コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションに保存します。 |
次に、IP precedence クラス マップ設定の表示方法例を示します。
switch# show class-map class_ip_precedence
プロトコル分類の設定
レイヤ 3 プロトコルのトラフィックでは、ACL 分類の照合を使用できます。詳細については、「ACL 分類の設定」を参照してください。
表 3-4 に示すプロトコル引数に基づいてトラフィックを分類できます。
表 3-4 match コマンドのプロトコル引数
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arp |
アドレス解決プロトコル(ARP) |
bridging |
ブリッジング |
cdp |
Cisco Discovery Protocol(CDP; シスコ検出プロトコル) |
clns |
コネクションレス型ネットワーク サービス(CLNS) |
clns_es |
CLNS エンド システム |
clns_is |
CLNS 中継システム |
dhcp |
Dynamic Host Configuration(DHCP) |
isis |
Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS) |
ldp |
Label Distribution Protocol(LDP; ラベル配布プロトコル) |
netbios |
NetBIOS Extended User Interface(NetBEUI) |
(注) 一度に最大 8 つの異なるプロトコル(表 3-4 を参照)を照合できます。
手順の概要
1. config t
2. class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name
3. match [ not ] protocol { arp | bridging | clns | clns_is | dhcp | isis | netbios | cdp | clns_es | ldp }
4. exit
5. copy running-config startup-config
手順の詳細
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ステップ 1 |
config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name 例: switch(config)# class-map class_protocol |
class-map-name という名前のクラス マップを作成するか、そのクラス マップにアクセスし、クラス マップ モードを開始します。クラス マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。クラス マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
ステップ 3 |
match [ not] protocol { arp | bridging | cdp | clns | clns_is | dhcp | isis | netbios | clns_es | ldp } switch(config-cmap-qos)# match protocol isis |
指定したプロトコルに基づいてパケットを照合することによって、トラフィック クラスを設定します。指定したプロトコルに一致しないプロトコルについて照合するには、 not キーワードを使用します。 |
ステップ 4 |
exit 例: switch(config-cmap-qos)# exit switch(config)# |
クラス マップ キューイング モードを終了し、コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションに保存します。 |
次に、protocol クラス マップ設定の表示方法例を示します。
switch# show class-map class_protocol
QoS グループ分類の設定
QoS グループ内部ラベルの値に基づいてトラフィックを分類できます。QoS グループ内部ラベルはパケット ペイロードまたはパケット ヘッダーの一部ではありません。「QoS グループ マーキングの設定」で説明しているように、 set qos-group コマンドを使用して、ポリシー マップ内で QoS グループの値を設定できます。
(注) QoS グループについて照合するのは出力ポリシーだけです。これは、その値が入力ポリシーで設定されるまで未定義であるからです。
手順の概要
1. config t
2. class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name
3. match [ not ] qos-group multi-range-qos-group-values
4. exit
5. copy running-config startup-config
手順の詳細
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ステップ 1 |
config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name 例: switch(config)# class-map class_qos_group |
class-map-name という名前のクラス マップを作成するか、そのクラス マップにアクセスし、クラス マップ モードを開始します。クラス マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。クラス マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
ステップ 3 |
match [ not ] qos-group multi-range-qos-group-values 例: switch(config-cmap-qos)# match qos-group 4, 80-90 |
QoS グループ値のリストに基づいてパケットを照合することによって、トラフィック クラスを設定します。値の範囲は 0 ~ 126 です。デフォルトの QoS グループ値は 0 です。指定した範囲に一致しない値について照合するには、 not キーワードを使用します。 |
ステップ 4 |
exit 例: switch(config-cmap-qos)# exit switch(config)# |
クラス マップ キューイング モードを終了し、コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションに保存します。 |
次に示すように、QoS グループのクラス マップ設定を表示するには、 show class-map コマンドを使用します。
switch# show class-map class_qos_group
廃棄クラス分類の設定
廃棄クラス内部ラベルの値に基づいてトラフィックを分類できます。廃棄クラス内部ラベルはパケット ペイロードまたはパケット ヘッダーの一部ではありません。「廃棄クラス マーキングの設定」で説明しているように、 set discard-class コマンドを使用して、ポリシー マップ内で廃棄クラスの値を設定できます。
(注) 廃棄クラスについて照合するのは出力ポリシーだけです。これは、その値が入力ポリシーで設定されるまで未定義であるからです。
手順の概要
1. config t
2. class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name
3. match [ not ] discard-class multi-range-discard-class-values
4. exit
5. copy running-config startup-config
手順の詳細
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ステップ 1 |
config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name 例: switch(config)# class-map class_discard_class |
class-map-name という名前のクラス マップを作成するか、そのクラス マップにアクセスし、クラス マップ モードを開始します。クラス マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。クラス マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
ステップ 3 |
match [not] discard-class multi-range-discard-class-values 例: switch(config-cmap-qos)# match discard-class 4, 60-62 |
廃棄クラス値のリストに基づいてパケットを照合することによって、トラフィック クラスを設定します。値の範囲は 0 ~ 63 です。デフォルトの廃棄クラス値は 0 です。指定した範囲に一致しない値について照合するには、 not キーワードを使用します。 |
ステップ 4 |
exit 例: switch(config-cmap-qos)# exit switch(config)# |
クラス マップ キューイング モードを終了し、コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションに保存します。 |
次に、discard class クラス マップ設定の表示方法例を示します。
switch# show class-map class_discard_class
レイヤ 3 パケット長分類の設定
各種のパケット長に基づいてレイヤ 3 トラフィックを分類できます。
(注) この機能は IP パケットだけが対象です。
手順の概要
1. config t
2. class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name
3. match [ not ] packet length min packet-length-list
4. exit
5. copy running-config startup-config
手順の詳細
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ステップ 1 |
config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name 例: switch(config)# class-map class_packet_length |
class-map-name という名前のクラス マップを作成するか、そのクラス マップにアクセスし、クラス マップ モードを開始します。クラス マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。クラス マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
ステップ 3 |
match [ not ] packet length packet-length-list 例: switch(config-cmap-qos)# match packet length 2000 |
各種のパケット長に基づいてパケットを照合することによって、トラフィック クラスを設定します。値の範囲は 1 ~ 9198 です。指定した範囲に一致しない値について照合するには、 not キーワードを使用します。 |
ステップ 4 |
exit 例: switch(config-cmap-qos)# exit switch(config)# |
クラス マップ キューイング モードを終了し、コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションに保存します。 |
次に、packet length クラス マップ設定の表示方法例を示します。
switch# show class-map class_packet_length
CoS 分類の設定
IEEE 802.1Q ヘッダー内のサービス クラス(CoS)フィールドに基づいてトラフィックを分類できます。この 3 ビットのフィールドは IEEE 802.1p で QoS トラフィック クラスをサポートするために規定されています。CoS は VLAN ID タグ フィールドの上位 3 ビットで符号化され、user_priority と呼ばれます。
手順の概要
1. config t
2. class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name
3. match [ not ] cos cos-list
4. exit
5. copy running-config startup-config
手順の詳細
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ステップ 1 |
config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name 例: switch(config)# class-map class_cos |
class-map-name という名前のクラス マップを作成するか、そのクラス マップにアクセスし、クラス マップ モードを開始します。クラス マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。クラス マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
ステップ 3 |
match [not] cos cos-list 例: switch(config-cmap-qos)# match cos 4, 5-6 |
CoS 値のリストに基づいてパケットを照合することによって、トラフィック クラスを設定します。値の範囲は 0 ~ 7 です。指定した範囲に一致しない値について照合するには、 not キーワードを使用します。 |
ステップ 4 |
exit 例: switch(config-cmap-qos)# exit switch(config)# |
クラス マップ キューイング モードを終了し、コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションに保存します。 |
次に、CoS クラス マップ設定の表示方法例を示します。
switch# show class-map class_cos
IP RTP 分類の設定
IP Real-time Transport Protocol(RTP)は、オーディオやビデオなどのデータを送信するリアルタイム アプリケーション用のトランスポート プロトコルで、Request For Comments(RFC)3550 で規定されています。RTP では一般的な TCP ポートや UDP ポートは使用されませんが、通常はポート 16384 ~ 32767 を使用するように RTP を設定します。偶数番号ポートを UDP 通信に使用し、1 つ上の奇数番号ポートを RTP Control Protocol(RTCP)通信に使用します。
UDP ポート範囲に基づいて分類を設定できます。UDP ポート範囲は、RTP を使用するアプリケーションを対象とする可能性があります。
手順の概要
1. config t
2. class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name
3. match [ not ] ip rtp udp-port-values
4. exit
5. copy running-config startup-config
手順の詳細
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ステップ 1 |
config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name 例: switch(config)# class-map class_rtp |
class-map-name という名前のクラス マップを作成するか、そのクラス マップにアクセスし、クラス マップ モードを開始します。クラス マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。クラス マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
ステップ 3 |
match [not] ip rtp udp-port-value 例: switch(config-cmap-qos)# match ip rtp 2000-2100, 4000-4100 |
UDP ポート番号の下限と上限に基づいてパケットを照合することによって、トラフィック クラスを設定します。UDP ポート番号の範囲は、RTP を使用するアプリケーションを対象とする可能性があります。値の範囲は 2000 ~ 65535 です。指定した範囲に一致しない値について照合するには、 not キーワードを使用します。 |
ステップ 4 |
exit 例: switch(config-cmap-qos)# exit switch(config)# |
クラス マップ キューイング モードを終了し、コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションに保存します。 |
次に、rtp クラス マップ設定の表示方法例を示します。
switch# show class-map class_rtp
クラス マップ分類の設定
参照を実行する前に、参照先のクラス マップを作成する必要があります。設定できるクラス マップの入れ子のレベルは 1 レベルだけです。別のクラス マップを参照しているクラス マップを参照することはできません。
参照先のクラス マップを削除する場合は、その前に、そのクラス マップへの参照をすべて削除してください。
別のクラス マップ内にある一致基準に基づいてトラフィックを分類できます。同じクラス マップを複数のポリシー内で参照できます。
class-map 分類の設定では、次の各注意事項に従ってください。
• match class-map コマンドで指定したクラス マップとの論理 OR を実行するには、 match-any キーワードを使用します。照合されるクラス マップの match-any または match-all の指定は無視されます。
• match class-map コマンドで指定したクラス マップとの論理 AND を実行するには、 match-all キーワードを使用します。照合されるクラス マップの match-any または match-all の指定は無視されます。
手順の概要
1. config t
2. class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name
3. match [ not ] class-map class-map-name
4. exit
5. copy running-config startup-config
手順の詳細
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ステップ 1 |
config t 例: switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
class-map [ type qos ] [ match-any | match-all ] class-map-name 例: switch(config)# class-map class_class_map |
class-map-name という名前のクラス マップを作成するか、そのクラス マップにアクセスし、クラス マップ モードを開始します。クラス マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。クラス マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
ステップ 3 |
match [not] class-map class-map-name 例: switch(config-cmap-qos)# match class-map class_map3 |
別のクラス マップ内の一致基準に基づいてパケットを照合することによって、トラフィック クラスを設定します。 match-all は class-map コマンドのデフォルトであるため、class_map3 内で指定された一致基準と class_class_map 内の一致基準とが論理 AND されます。指定した範囲に一致しない値について照合するには、 not キーワードを使用します。 |
ステップ 4 |
exit 例: switch(config-cmap-qos)# exit switch(config)# |
クラス マップ キューイング モードを終了し、コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config 例: switch(config)# copy running-config startup-config |
(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションに保存します。 |
次に、class-map クラス マップ設定の表示方法例を示します。
switch# show class-map class_class_map