この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、マーキング機能の設定方法について説明します。マーキング機能を使用すると、パケットの所属先となるトラフィックのクラスを定義できます。
• 「設定例」
マーキングは、着信および発信パケットの QoS フィールドを変更するために使用する方式です。マーキングが可能な QoS フィールドは、レイヤ 2 では CoS、レイヤ 3 では IP precedence と DSCP です。QoS グループと廃棄クラスはシステムにとってローカルな 2 つのラベルで、中間マーキング値を割り当てることができます。割り当てた中間マーキング値を使用して、パケット内でマーキングされた値の最終値を決定することができます。
マーキングのコマンドは、ポリシー マップ内で参照されるトラフィック クラスで使用できます。 表4-1 に、設定できるマーキング機能を示します。
|
|
---|---|
QoS にはライセンスは不要です。ライセンス パッケージに含まれていない機能は、Cisco NX-OS システム イメージにバンドルされて提供されます。追加料金は発生しません。NX-OS ライセンス方式の詳細については、『 Cisco NX-OS Licensing Guide 』を参照してください。 |
• 「MQC の使用」に精通している。
• 正しい Virtual Device Context(VDC; 仮想デバイス コンテキスト)内にいる。VDC とは、システム リソースのセットを論理的に表現したものです。 switchto vdc コマンドでは VDC 番号を使用できます。
• set cos コマンドは 802.1Q インターフェイスにのみ適用でき、出力ポリシーでのみ使用できます。
ポリシー マップ内で 1 つまたは複数のマーキング機能を組み合わせることにより、QoS 値の設定を制御できます。そして、インターフェイス上の着信パケットまたは発信パケットのいずれかにポリシーを適用できます。
(注) set コマンドを使用したあと、コマンドの残りの部分を追加する前に、Enter キーを押さないでください。set キーワードを入力した直後に Enter キーを押すと、QoS の設定を続けることができなくなります。
(注) この値を設定する場合は、廃棄クラス値を設定できません(廃棄クラス マーキングの設定を参照)。
IP ヘッダーの DiffServ フィールドの上位 6 ビットで、DSCP 値を指定の値に設定できます。0 ~ 60 の数値のほか、 表4-2 に示す標準の DSCP 値も入力できます。
|
|
---|---|
2. policy-map [ type qos ] [ match-first ] policy-map-name
3. class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ]
|
|
|
---|---|---|
policy-map [ type qos ] [ match-first ] policy-map-name |
policy-map-name という名前のポリシー マップを作成するか、そのポリシー マップにアクセスし、ポリシー マップ モードを開始します。ポリシー マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。ポリシー マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
|
class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ] |
class-map-name への参照を作成し、ポリシー マップ クラスのコンフィギュレーション モードを開始します。 insert-before を使用して事前挿入するクラスを指定しない限り、ポリシー マップの末尾にクラスが追加されます。ポリシー マップ内のクラスと現在一致していないトラフィックをすべて選択するには、 class-default を指定します。 |
|
DSCP 値を dscp-value に設定します。標準の値については、 表4-2 を参照してください。 |
ポリシー マップ設定を表示するには、 show policy-map コマンドを使用します。
IP ヘッダーの IPv4 ToS フィールドのビット 0 ~ 2 にある IP precedence フィールドの値を設定できます。
(注) このクラスに一致するパケットの場合、ToS フィールドの最後の 3 ビットはデバイスによって 0 に上書きされます。
表4-3 に、優先順位値を示します。
|
|
---|---|
2. policy-map [ type qos ] [ match-first ] policy-map-name
3. class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ]
|
|
|
---|---|---|
policy-map [ type qos ] [ match-first ] policy-map-name |
policy-map-name という名前のポリシー マップを作成するか、そのポリシー マップにアクセスし、ポリシー マップ モードを開始します。ポリシー マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。ポリシー マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
|
class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ] |
class-map-name への参照を作成し、ポリシー マップ クラスのコンフィギュレーション モードを開始します。 insert-before を使用して事前挿入するクラスを指定しない限り、ポリシー マップの末尾にクラスが追加されます。ポリシー マップ内のクラスと現在一致していないトラフィックをすべて選択するには、 class-default を指定します。 |
|
set precedence precedence-value |
IP precedence 値を precedence-value に設定します。値の範囲は 0 ~ 7 です。 表4-3 に示した値のいずれかを入力できます。 |
ポリシー マップ設定を表示するには、 show policy-map コマンドを使用します。
IEEE 802.1Q ヘッダーの VLAN ID タグ フィールドの上位 3 ビットにある CoS フィールドの値を設定できます。
2. policy-map [ type qos ] [ match-first ] policy-map-name
3. class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ]
ポリシー マップ設定を表示するには、 show policy-map コマンドを使用します。
内部ラベル QoS グループの値を設定できます。この値はローカルでのみ重要な値です。この値を後続のポリシー アクションで参照したり、 match qos-group クラス マップ コマンドを使用して出力ポリシーで参照されるトラフィックを分類したりできます。
2. policy-map [ type qos ] [ match-first ] policy-map-name
3. class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ]
ポリシー マップ設定を表示するには、 show policy-map コマンドを使用します。
(注) この値を設定する場合は、DSCP 値を設定できません(DSCP マーキングの設定を参照)。
内部ラベル廃棄クラスの値を設定できます。この値はローカルでのみ重要な値です。この値を後続のポリシー アクションで参照したり、 match discard-class クラス マップ コマンドを使用して出力ポリシーで参照されるトラフィックを分類したりできます。
2. policy-map [ type qos ] [ match-first ] policy-map-name
3. class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ]
|
|
|
---|---|---|
policy-map [ type qos ] [ match-first ] policy-map-name |
policy-map-name という名前のポリシー マップを作成するか、そのポリシー マップにアクセスし、ポリシー マップ モードを開始します。ポリシー マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。ポリシー マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
|
class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ] |
class-map-name への参照を作成し、ポリシー マップ クラスのコンフィギュレーション モードを開始します。 insert-before を使用して事前挿入するクラスを指定しない限り、ポリシー マップの末尾にクラスが追加されます。ポリシー マップ内のクラスと現在一致していないトラフィックをすべて選択するには、 class-default を指定します。 |
|
set discard-class discard-class-value |
廃棄クラス値を discard-class-value に設定します。値の範囲は 0 ~ 63 です。 (注) マーキングでのテーブル マップの使用については、「テーブル マップを使用したマーキングの設定」を参照してください。 |
ポリシー マップ設定を表示するには、 show policy-map コマンドを使用します。
QoS ポリシー マップをインターフェイスに付加することにより、その QoS ポリシー マップ内のマーキング命令を入力または出力パケットに適用できます。入力または出力を選択するには、 service-policy コマンドで input または output キーワードのいずれかを指定します。手順の詳細については、「インターフェイスに対する QoS ポリシー アクションの付加および消去」を参照してください。
指定した入力ポリシー マップで定義されているトラフィックの各クラスについて、DSCP 値を設定できます。
デバイスのデフォルトの動作では、DSCP 値は保存(つまり、DSCP は信頼)されます。ポートを非信頼にするには、DSCP 値を変更します。QoS ポリシーを設定して、指定したインターフェイスにそのポリシーを付加しない限り、DSCP 値は保存されます。
(注) 各方向について各インターフェイスに付加できるポリシー タイプ qos マップは 1 つのみです。
2. policy-map [ type qos ] [ match-first ] policy-map-name
3. class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ]
6. class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ]
9. class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ]
13. {[interface ethernet slot / port ] | vlan -id ]}
14. service-policy [ type qos ] { input | output } policy-map-name [ no-stats ]
|
|
|
---|---|---|
policy-map [ type qos ] [ match-first ] policy-map-name |
policy-map-name という名前のポリシー マップを作成するか、そのポリシー マップにアクセスし、ポリシー マップ モードを開始します。ポリシー マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。ポリシー マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
|
class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ] |
class-map-name への参照を作成し、ポリシー マップ クラスのコンフィギュレーション モードを開始します。 insert-before を使用して事前挿入するクラスを指定しない限り、ポリシー マップの末尾にクラスが追加されます。ポリシー マップ内のクラスと現時点で一致していないトラフィックをすべて選択するには、 class-default を指定します。 |
|
DSCP 値を dscp-value に設定します。有効な値については、 表4-2 を参照してください。 |
||
class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ] |
class-map-name への参照を作成し、ポリシー マップ クラスのコンフィギュレーション モードを開始します。 insert-before を使用して事前挿入するクラスを指定しない限り、ポリシー マップの末尾にクラスが追加されます。ポリシー マップ内のクラスと現在一致していないトラフィックをすべて選択するには、 class-default を指定します。 |
|
DSCP 値を dscp-value に設定します。有効な値については、 表4-2 を参照してください。 |
||
class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ] |
class-map-name への参照を作成し、ポリシー マップ クラスのコンフィギュレーション モードを開始します。 insert-before を使用して事前挿入するクラスを指定しない限り、ポリシー マップの末尾にクラスが追加されます。ポリシー マップ内のクラスと現在一致していないトラフィックをすべて選択するには、 class-default を指定します。 |
|
DSCP 値を dscp-value に設定します。有効な値については、 表4-2 を参照してください。 |
||
service-policy [type qos] {input | output} policy-map-name [no-stats] |
policy-map-name をインターフェイスの入力パケットに追加します。インターフェイスに付加できるのは、1 つの入力ポリシーおよび 1 つの出力ポリシーのみです。 |
ポリシー マップ設定を表示するには、 show policy-map コマンドを使用します。
システム定義のテーブル マップを設定して、マッピング元 QoS フィールドからマッピング先 QoS フィールドへのマッピングを定義できます。マッピング元フィールドとマッピング先フィールドは、 set コマンドおよび police コマンド内のテーブル マップのコンテキストによって決定されます。テーブル マップについては、「テーブル マップを使用したマーキングの設定」を参照してください。
マッピングされないマッピング元値のマッピング先値を定義するには、 default コマンドを使用します。デフォルトでは、マッピングされない値はマッピング先値にコピーされます。そのため、マッピング先値はマッピング元値と同じになります。Cisco NX-OS リリース 4.0.2 以降のリリースでは、 default コマンドの ignore 変数がサポートされなくなりました。
(注) この手順では、システム定義のテーブル マップのいずれか 1 つだけを使用できます。システム定義のテーブル マップについては、「MQC の使用」を参照してください。
テーブル マップ設定を表示するには、 show table-map コマンドを使用します。
システム定義のテーブル マップを使用して、 set および police ポリシー マップ クラス コマンドの中でマーキングを実行できます。
(注) システム定義のテーブル マップの一覧については、「MQC の使用」を参照してください。
マッピング元フィールドとマッピング先フィールドは、参照先のテーブル マップ内で設定されたマッピング元値とマッピング先値にマッピングするコマンドの中で指定されます。 表4-4 に、これらのコマンドで使用できる QoS フィールドを示します。
|
|
---|---|
police コマンドの exceed または violate アクションに対して、 set コマンドと同じ構文を使用することによって、システム定義のマークダウン テーブル マップを使用できます。
(注) • 内部ラベル QoS グループはテーブル マップを使用してはサポートされていません。
• police コマンドでマークダウンを行うには、テーブル マップを使用する必要があります。
police コマンドについては、「ポリシングの設定」を参照してください。
2. policy-map [ type qos ] [ match-first ] policy-map-name
3. class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ]
4. set { cos | dscp | discard-class | precedence | discard-class } { cos | dscp | discard-class | precedence | discard-class } table-map-name
|
|
|
---|---|---|
policy-map [ type qos ] [ match-first ] policy-map-name |
policy-map-name という名前のポリシー マップを作成するか、そのポリシー マップにアクセスし、ポリシー マップ モードを開始します。ポリシー マップ名には、アルファベット、ハイフン、またはアンダースコア文字を含めることができます。ポリシー マップ名は大文字と小文字が区別され、最大 40 文字まで設定できます。 |
|
class [ type qos ] { class-map-name | class-default } [ insert-before before-class-map-name ] |
class-map-name への参照を作成し、ポリシー マップ クラスのコンフィギュレーション モードを開始します。 |
|
set {cos | dscp | discard-class | precedence | discard-class} {cos | dscp | discard-class| precedence | discard-class} table-map-name |
参照先の table-map-name 内で指定されたマッピング値に基づいて、1 番目のパケット フィールドに、2 番目のパケット フィールドの値を設定します。 (注) table-map-name は、「MQC の使用」に記載されているいずれかのシステム定義のテーブル マップの名前にする必要があります。この手順ではユーザ定義のテーブルの名前は使用できません。 |
|
policy1 のポリシー マップ設定を表示するには、 show policy-map および show table-map cos-dscp-map コマンドを使用します。
マーキング設定を確認するには、 show table-map および show policy-map コマンドを使用します。
このコマンドによって、すべてのテーブル マップが表示されます。
このコマンドによって、すべてのポリシー マップが表示されます。
表4-5 に、この機能のリリース履歴を示します。
|
|
|
---|---|---|