スイッチへのアクセス
LAN Base イメージを実行している Catalyst 2960-S スイッチでは、スタックがサポートされています。スイッチ スタックおよびスタック メンバー インターフェイスは、スタック マスターを経由して管理します。スイッチごとにスタック メンバーを管理することはできません。スタック マスターには、1 台または複数のスタック メンバーのコンソール ポートを経由して接続できます。複数の CLI セッションをスタック マスターに使用する場合は注意が必要です。1 つのセッションで入力したコマンドは、別のセッションには表示されません。したがって、コマンドを入力したセッションを追跡できない場合があります。
(注) スイッチ スタックを管理する場合は、1 つの CLI セッションを使用することを推奨します。
特定のスタック メンバー ポートを設定する場合は、CLI コマンド インターフェイス表記にスタック メンバー番号を含めてください。インターフェイス表記の詳細については、このリリースに対応するソフトウェア コンフィギュレーション ガイドの「Configuring Interfaces」の章を参照してください。
特定のスタック メンバーをデバッグする場合は、 session stack-member-number 特権 EXEC コマンドでスタック マスターからアクセスできます。スタック メンバー番号は、システム プロンプトに追加されます。たとえば、 Switch-2#
はスタック メンバー 2 の特権 EXEC モードのプロンプトであり、スタック マスターのシステム プロンプトは Switch
です。特定のスタック メンバーへの CLI セッションで使用できるのは、 show コマンドと debug コマンドにかぎります。
(注) スタックは、LAN Lite イメージを実行している Catalyst 2960 スイッチまたは Catalyst 2960-S スイッチではサポートされていません。
CLI コマンド モード
ここでは、CLI コマンド モード構造について説明します。コマンド モードは、特定の Cisco IOS コマンドをサポートします。たとえば、 interface interface-id コマンドは、グローバル コンフィギュレーション モードで入力されたときだけ機能します。
以降は、スイッチの主なコマンド モードです。
• ユーザ EXEC
• 特権 EXEC
• グローバル コンフィギュレーション
• インターフェイス コンフィギュレーション
• VLAN コンフィギュレーション
• ライン コンフィギュレーション
表 1-1 に、主なコマンド モード、各モードへのアクセス方法、各モードで表示されるプロンプト、およびモードの終了方法を示します。表示されているプロンプトは、デフォルト名 Switch を使用しています。
表 1-1 コマンド モードの概要
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ユーザ EXEC |
これが最初のアクセス レベルです。 (スイッチについては)ターミナル設定を変更し、基本タスクを実行し、システム情報を一覧表示します。 |
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logout コマンドを入力します。 特権 EXEC モードを開始するには、 enable コマンドを入力します。 |
特権 EXEC |
ユーザ EXEC モードから、 enable コマンドを入力します。 |
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ユーザ EXEC モードに戻る場合は、 disable コマンドを入力します。 グローバル コンフィギュレーション モードを開始するには、 configure コマンドを入力します。 |
グローバル コンフィギュレーション |
特権 EXEC モードから、 configure コマンドを入力します。 |
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特権 EXEC モードに戻る場合は、 exit または end コマンドを入力するか、 Ctrl+Z を押します。 インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始するには、 interface コンフィギュレーション コマンドを入力します。 |
インターフェイス コンフィギュレーション |
グローバル コンフィギュレーション モードから、 interface コマンドを入力し、次にインターフェイス ID を入力することにより、インターフェイスを指定します。 |
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特権 EXEC モードに戻る場合は、 end コマンドを入力するか、 Ctrl+Z を押します。 グローバル コンフィギュレーション モードに戻る場合は、 exit コマンドを入力します。 |
VLAN コンフィギュレーション |
グローバル コンフィギュレーション モードで vlan vlan-id コマンドを入力します。 |
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グローバル コンフィギュレーション モードに戻る場合は、 exit コマンドを入力します。 特権 EXEC モードに戻る場合は、 end コマンドを入力するか、 Ctrl+Z を押します。 |
ライン コンフィギュレーション |
グローバル コンフィギュレーション モードから、 line コマンドを入力することにより、ラインを指定します。 |
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グローバル コンフィギュレーション モードに戻る場合は、 exit コマンドを入力します。 特権 EXEC モードに戻る場合は、 end コマンドを入力するか、 Ctrl+Z を押します。 |
ユーザ EXEC モード
装置にアクセスすると、自動的にユーザ EXEC コマンド モードに入ります。ユーザ レベルで使用可能な EXEC コマンドは、特権レベルで使用可能な EXEC コマンドのサブセットです。一般に、ユーザ EXEC コマンドは、端末設定の一時的変更、基本テストの実行、システム情報の一覧表示などに使用します。
サポートされているコマンドは、ご使用のソフトウェアのバージョンによって異なります。コマンドの包括的なリストを表示するには、プロンプトで疑問符(?)を入力します。
特権 EXEC モード
特権コマンドの多くは動作パラメータの設定に関係しています。無許可の使用を防止するには、特権コマンドへのアクセスをパスワードで保護する必要があります。特権コマンド セットには、ユーザ EXEC モードのコマンドと、それ以外のコマンド モードにアクセスするための configure 特権 EXEC コマンドが含まれます。
システム管理者がパスワードを設定した場合、特権 EXEC モードへのアクセスが許可される前に、パスワードの入力を要求するプロンプトが表示されます。パスワードは画面には表示されません。また、大文字と小文字が区別されます。
特権 EXEC モードのプロンプトは、装置名のあとにポンド記号( #
)が付きます。
特権 EXEC モードにアクセスするには、 enable コマンドを入力します。
サポートされているコマンドは、ご使用のソフトウェアのバージョンによって異なります。コマンドの包括的なリストを表示するには、プロンプトで疑問符(?)を入力します。
ユーザ EXEC モードに戻る場合は、 disable 特権 EXEC コマンドを入力します。
グローバル コンフィギュレーション モード
グローバル コンフィギュレーション コマンドは、装置全体に影響を与える機能に適用されます。グローバル コンフィギュレーション モードを開始するには、 configure 特権 EXEC コマンドを使用します。デフォルトでは、管理コンソールからコマンドを入力します。
configure コマンドを入力すると、コンフィギュレーション コマンドの送信元の入力を要求するメッセージが表示されます。
Configuring from terminal, memory, or network [terminal]?
コンフィギュレーション コマンドの送信元として、端末または NVRAM(不揮発性 RAM)のいずれかを指定することができます。
次の例では、グローバル コンフィギュレーション モードにアクセスする方法を示します。
Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
サポートされているコマンドは、ご使用のソフトウェアのバージョンによって異なります。コマンドの包括的なリストを表示するには、プロンプトで疑問符(?)を入力します。
グローバル コンフィギュレーション コマンド モードを終了して特権 EXEC モードに戻る場合は、 end コマンドまたは exit コマンドを入力するか、 Ctrl+Z を押します。
インターフェイス コンフィギュレーション モード
インターフェイス コンフィギュレーション コマンドは、インターフェイスの動作を変更します。インターフェイス コンフィギュレーション コマンドは常に、インターフェイス タイプを定義するグローバル コンフィギュレーション コマンドのあとに続きます。
インターフェイス コンフィギュレーション モードにアクセスするには、 interface interface-id コマンドを使用します。次の新しいプロンプトはインターフェイス コンフィギュレーション モードを示しています。
サポートされているコマンドは、ご使用のソフトウェアのバージョンによって異なります。コマンドの包括的なリストを表示するには、プロンプトで疑問符(?)を入力します。
インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了してグローバル コンフィギュレーション モードに戻る場合は、 exit コマンドを入力します。インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了して特権 EXEC モードに戻る場合は、 end コマンドを入力するか、 Ctrl+Z を押します。
VLAN コンフィギュレーション モード
標準範囲 VLAN(仮想 LAN)(VLAN ID 1 ~ 1005)を設定したり、VTP モードがトランスペアレントであるときに拡張範囲 VLAN(VLAN ID 1006 ~ 4094)を設定したりする場合は、このモードを使用します。VTP モードがトランスペアレントである場合は、VLAN および VTP 設定は実行コンフィギュレーション ファイルに保存されるので、 copy running-config startup-config 特権 EXEC コマンドを実行して、この設定をスイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存できます。VTP がトランスペアレント モードまたはサーバ モードの場合、VLAN ID が 1 ~ 1005 の VLAN 設定は、VLAN データベースに保存されます。拡張範囲 VLAN 設定は、VLAN データベースには保存されません。
config-vlan モードを開始するには、 vlan vlan-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力します。
Switch(config)# vlan 2000
サポートされるキーワードはさまざまですが、VLAN コンフィギュレーション モードで利用できるコマンドと似ています。コマンドの包括的なリストを表示するには、プロンプトで疑問符(?)を入力します。
拡張範囲 VLAN については、MTU サイズ以外のすべての特性はデフォルト設定のままにしておいてください。
グローバル コンフィギュレーション モードに戻る場合は、 exit を入力します。特権 EXEC モードに戻る場合は、 end を入力します。 shutdown 以外のすべてのコマンドは、config-vlan モードを終了したときに有効になります。
ライン コンフィギュレーション モード
ライン コンフィギュレーション コマンドは、端末ラインの動作を変更します。ライン コンフィギュレーション コマンドは、常にライン番号を定義するライン コマンドのあとに来ます。端末パラメータ設定をラインごと、あるいはある範囲のライン全体で変更するには、このコマンドを使用します。
ライン コンフィギュレーション モードを開始するには、 line vty line_number [ ending_line_number ] コマンドを使用します。次の新しいプロンプトはライン コンフィギュレーション モードを示しています。次の例では、仮想端末ライン 7 でライン コンフィギュレーション モードを開始する方法を示します。
Switch(config)# line vty 0 7
サポートされているコマンドは、ご使用のソフトウェアのバージョンによって異なります。コマンドの包括的なリストを表示するには、プロンプトで疑問符(?)を入力します。
ライン コンフィギュレーション モードを終了してグローバル コンフィギュレーション モードに戻る場合は、 exit コマンドを使用します。ライン コンフィギュレーション モードを終了して特権 EXEC モードに戻る場合は、 end コマンドを入力するか、 Ctrl+ Z を押します。