インターフェイス タイプの概要
ここでは、サポートされるインターフェイスの各タイプについて説明し、それらのインターフェイスの設定に関する詳細情報が記載された章についても示します。
• 「ポートベースの VLAN」
• 「スイッチ ポート」
• 「ルーテッド ポート」
• 「スイッチ仮想インターフェイス」
• 「EtherChannel ポート グループ」
• 「デュアルパーパス アップリンク ポート」
• 「Power over Ethernet(PoE)ポート」
• 「インターフェイスの接続」
ポートベースの VLAN
VLAN は、ユーザの物理的な位置に関係なく、機能、チーム、またはアプリケーションなどで論理的に分割された、スイッチによるネットワークです。 VLAN の詳細については、を参照してください。ポートで受信したパケットが転送されるのは、その受信ポートと同じ VLAN に属するポートに限られます。異なる VLAN 上のネットワーク デバイスは、VLAN 間でトラフィックをルーティングするレイヤ 3 デバイスがなければ、互いに通信できません。
VLAN に分割することにより、VLAN 内でトラフィック用の堅固なファイアウォールを実現します。また、各 VLAN には固有の MAC アドレス テーブルがあります。VLAN が認識されるのは、ローカル ポートが VLAN に対応するように設定されたとき、VLAN Trunking Protocol(VTP; VLAN トランキング プロトコル)がトランク上のネイバーからその存在を学習したとき、またはユーザが VLAN を作成したときです。
VLAN を設定するには、 vlan vlan-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、VLAN コンフィギュレーション モードを開始します。標準範囲 VLAN(VLAN ID 1 ~ 1005)の VLAN 設定は、VLAN データベースに保存されます。VTP がバージョン 1 または 2 の場合に拡張範囲 VLAN(VLAN ID 1006 ~ 4094)を設定するには、最初に VTP モードをトランスペアレントに設定する必要があります。トランスペアレント モードで作成された拡張範囲 VLAN は、VLAN データベースには追加されませんが、スイッチの実行コンフィギュレーションに保存されます。VTP バージョン 3 では、クライアントまたはサーバ モードで拡張範囲 VLAN を作成できます。これらの VLAN は VLAN データベースに格納されます。
switchport インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用すると、VLAN にポートが追加されます。
• インターフェイスを特定します。
• トランク ポートには、トランク特性を設定し、必要に応じて所属できる VLAN を定義します。
• アクセス ポートには、所属する VLAN を設定して定義します。
• トンネル ポートの場合は、カスタマー固有の VLAN タグ用に VLAN ID の設定と定義を行います。を参照してください。
スイッチ ポート
スイッチ ポートは、物理ポートに対応付けられたレイヤ 2 専用インターフェイスです。スイッチ ポートは 1 つまたは複数の VLAN に所属します。スイッチ ポートは、物理インターフェイスおよび対応するレイヤ 2 プロトコルの管理に使用されます。ルーティングやブリッジングは処理しません。
スイッチ ポートは、アクセス ポート、トランク ポート、またはトンネル ポートのいずれかに設定できます。ポートは、アクセス ポートまたはトランク ポートに設定できます。また、ポート単位で Dynamic Trunking Protocol(DTP)を稼働させ、リンクのもう一端のポートとネゴシエートすることで、スイッチ ポート モードも設定できます。IEEE 802.1Q トランク ポートに接続した非対称リンクの一部として、トンネル ポートを手動で設定する必要があります。
スイッチ ポートの設定には、 switchport インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
レイヤ 3 モードのインターフェイスをレイヤ 2 モードにするには、 switchport コマンドと no キーワードを使用します。
(注) レイヤ 3 インターフェイスをレイヤ 2 モードに変更すると、影響を受けるインターフェイスに関連する設定情報が失われる可能性があり、インターフェイスはそのデフォルト設定に戻ります。
アクセス ポート特性およびトランク ポート特性の詳細については、を参照してください。トンネル ポートの詳細については、を参照してください。
アクセス ポート
アクセス ポートは(音声 VLAN ポートとして設定されている場合を除き)1 つの VLAN だけに所属し、その VLAN のトラフィックだけを伝送します。トラフィックは、VLAN タグが付いていないネイティブ形式で送受信されます。アクセス ポートに着信したトラフィックは、ポートに割り当てられている VLAN に所属すると見なされます。
アクセス ポートがタグ付きパケット(Inter-Switch Link(ISL; スイッチ間リンク)またはタグ付き IEEE 802.1Q)を受信した場合、そのパケットはドロップされ、送信元アドレスは学習されません。
サポートされるアクセス ポートは次のとおりです。
• スタティック アクセス ポート。このポートは、手動で VLAN に割り当てます(IEEE 802.1x で使用する場合は RADIUS サーバを使用します)。詳細については、を参照してください。
• ダイナミック アクセス ポートの VLAN メンバーシップは、着信パケットを通じて学習されます。デフォルトでは、ダイナミック アクセス ポートはどの VLAN にも属しません。ポートの VLAN メンバーシップが検出された場合のみ、ポート間でのトラフィックの転送がイネーブルになります。スイッチ上のダイナミック アクセス ポートは、VLAN Membership Policy Server(VMPS; VLAN メンバーシップ ポリシー サーバ)によって VLAN に割り当てられます。VMPS には、Catalyst 6500 シリーズ スイッチを使用できます。Catalyst 3560 または 3560-C スイッチは、VMPS サーバとして使用できません。
また、Cisco IP Phone と接続するアクセス ポートを、1 つの VLAN は音声トラフィック用に、もう 1 つの VLAN は Cisco IP Phone に接続しているデバイスからのデータ トラフィック用に使用するように設定できます。音声 VLAN ポートの詳細については、 を参照してください。
トランク ポート
トランク ポートは複数の VLAN のトラフィックを伝送し、デフォルトで VLAN データベース内のすべての VLAN のメンバとなります。
次のトランク ポート タイプはサポートされています。
• ISL トランク ポートでは、受信パケットはすべて ISL ヘッダーを使用してカプセル化されているものと見なされ、送信パケットはすべて ISL ヘッダーとともに送信されます。ISL トランク ポートから受信したネイティブ(タグなし)フレームはドロップされます。
• 802.1Q トランク ポートは、タグ付きとタグなしの両方のトラフィックを同時にサポートします。802.1Q トランク ポートは、デフォルトの Port VLAN ID(PVID; ポート VLAN ID)に割り当てられ、すべてのタグなしトラフィックはポートのデフォルト PVID 上を流れます。NULL VLAN ID を備えたすべてのタグなしおよびタグ付きトラフィックは、ポートのデフォルト PVID に所属するものと見なされます。発信ポートのデフォルト PVID と等しい VLAN ID を持つパケットは、タグなしで送信されます。残りのトラフィックはすべて、VLAN タグ付きで送信されます。
デフォルトでは、トランク ポートは、VTP に認識されているすべての VLAN のメンバですが、トランク ポートごとに VLAN の許可リストを設定して、VLAN メンバーシップを制限できます。許可される VLAN のリストは、関連付けられたトランク ポートにのみ影響します。デフォルトでは、使用可能なすべての VLAN(VLAN ID 1 ~ 4094)が許可リストに含まれます。トランク ポートは、VTP が VLAN を認識し、VLAN がイネーブルである場合に限り、VLAN のメンバになることができます。VTP が新しい、イネーブル VLAN を認識し、その VLAN が許可リストに登録されている場合、トランク ポートは自動的にその VLAN のメンバになります。トラフィックは、その VLAN のトランク ポート間で転送されます。VTP が、VLAN のトランク ポートの許可リストに登録されていない、イネーブル VLAN を認識した場合、ポートはその VLAN のメンバにはならず、その VLAN のトラフィックはそのポート間で転送されません。
トランク ポートの詳細については、 を参照してください。
トンネル ポート
トンネル ポートは IEEE 802.1Q トンネリングで使用され、サービスプロバイダー ネットワークのカスタマーのトラフィックを、同じ VLAN 番号を使用するその他のカスタマーから分離します。サービスプロバイダー エッジ スイッチのトンネル ポートからカスタマーのスイッチの IEEE 802.1Q トランク ポートに、非対称リンクを設定します。エッジ スイッチのトンネル ポートに入るパケットには、カスタマーの VLAN ですでに IEEE802.1Q タグが付いており、カスタマーごとに IEEE 802.1Q タグの別のレイヤ(メトロ タグと呼ばれる)でカプセル化され、サービスプロバイダー ネットワークで一意の VLAN ID が含まれます。タグが二重に付いたパケットは、その他のカスタマーのものとは異なる、元のカスタマーの VLAN が維持されてサービスプロバイダー ネットワークを通過します。発信インターフェイス、およびトンネル ポートでは、メトロ タグが削除されてカスタマーのネットワークのオリジナル VLAN 番号が取得されます。
トンネル ポートは、トランク ポートまたはアクセス ポートにすることができず、それぞれのカスタマーに固有の VLAN に属する必要があります。
トンネル ポートの詳細については、を参照してください。
ルーテッド ポート
ルーテッド ポートは物理ポートであり、ルータ上にあるポートのように動作しますが、ルータに接続されている必要はありません。ルーテッド ポートは、アクセス ポートとは異なり、特定の VLAN に対応付けられていません。VLAN サブインターフェイスをサポートしない点を除けば、通常のルータ インターフェイスのように動作します。ルーテッド ポートは、レイヤ 3 ルーティング プロトコルで設定できます。ルーテッド ポートはレイヤ 3 インターフェイス専用で、DTP や Spanning-Tree Protocol(STP; スパニングツリー プロトコル)などのレイヤ 2 プロトコルはサポートしません。ルーテッド ポートは、IP ベース イメージまたは IP サービス イメージを稼働しているスイッチだけでサポートされています。
ルーテッド ポートを設定するには、 no switchport インターフェイス コンフィギュレーション コマンドでインターフェイスをレイヤ 3 モードにします。次に、ポートに IP アドレスを割り当て、ルーティングをイネーブルにし、ip routing および router protocol グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してルーティング プロトコルの特性を指定します。
(注) no switchport インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを実行すると、インターフェイスがいったんシャットダウンしてから再度イネーブルになります。これにより、インターフェイスが接続しているデバイスに関するメッセージが表示されることがあります。レイヤ 2 モードのインターフェイスをレイヤ 3 モードにした場合、影響のあるインターフェイスに関連する以前の設定が消失する可能性があります。
ソフトウェアに、設定できるルーテッド ポートの個数制限はありません。ただし、ハードウェアには限界があるため、この個数と設定されている他の機能の数との相互関係によって CPU パフォーマンスに影響が及ぶことがあります。ハードウェアのリソース制限に達したときに何が発生するかについては、「レイヤ 3 インターフェイスの設定」を参照してください。
IP ユニキャストおよびマルチキャストのルーティングおよびルーティング プロトコルの詳細については、およびを参照してください。
(注) IP ベース イメージは、スタティック ルーティングおよび Routing Information Protocol(RIP)をサポートします。完全なレイヤ 3 ルーティングまたはフォールバック ブリッジングを実行するには、IP サービス イメージをインストールする必要があります。
スイッチ仮想インターフェイス
Switch Virtual Interface(SVI; スイッチ仮想インターフェイス)は、スイッチ ポートの VLAN を、システムのルーティング機能またはブリッジング機能に対する 1 つのインターフェイスとして表します。1 つの VLAN に関連付けることができる SVI は 1 つだけです。VLAN 間のルーティング、VLAN 間でルーティングできないプロトコルのフォールバック ブリッジング、またはスイッチと IP ホストの接続を実現する場合にだけ、VLAN に SVI を設定します。
デフォルトでは、SVI はデフォルト VLAN(VLAN 1)用に作成され、リモート スイッチの管理を可能にします。追加の SVI は明示的に設定する必要があります。
(注) インターフェイス VLAN 1 は削除できません。
SVI はシステムにしか IP ホスト接続を行いません。レイヤ 3 モードでは、SVI 全体にルーティングを設定できます。スイッチは合計 1005 の VLAN(および SVI)をサポートしますが、ハードウェアには限界があるため、SVI とルーテッド ポートの数および設定されている他の機能の数との相互関係によって、CPU パフォーマンスに影響が及ぶことがあります。ハードウェアのリソース制限に達したときに何が発生するかについては、「レイヤ 3 インターフェイスの設定」を参照してください。
SVI は、VLAN インターフェイスに対して vlan インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを実行したときに初めて作成されます。VLAN は、カプセル化トランク ポート上のデータ フレームに関連付けられた VLAN タグ、あるいはアクセス ポート用に設定された VLAN ID に対応します。トラフィックをルーティングするそれぞれの VLAN に対して VLAN インターフェイスを設定し、IP アドレスを割り当ててください。詳細については、を参照してください。
(注) 作成した SVI をアクティブにするには、物理ポートに関連付ける必要があります。
SVI は、ルーティング プロトコルとブリッジング設定をサポートします。IP ルーティング設定の詳細については、、およびを参照してください。
(注) IP ベース イメージはスタティック ルーティングおよび RIP をサポートします。より高度なルーティングやフォールバック ブリッジングを行う場合は、IP サービス イメージを搭載する必要があります。
SVI 自動ステート除外
VLAN 上の複数のポートを装備した SVI のライン ステートは、次の条件を満たしたときには アップ 状態になります。
• VLAN が存在し、スイッチの VLAN データベースでアクティブです。
• VLAN インターフェイスが存在し、管理上のダウン状態ではありません。
• 少なくとも 1 つのレイヤ 2(アクセスまたはトランク)ポートが存在し、この VLAN のリンクが アップ 状態であり、ポートが VLAN でスパニングツリー フォワーディング ステートです。
(注) 対応する VLAN リンクに属する最初のスイッチポートが起動し、STP フォワーディング ステートになると、VLAN インターフェイスのプロトコル リンク ステートがアップ状態になります。
VLAN に複数のポートがある場合のデフォルトのアクションでは、VLAN 内のすべてのポートがダウンすると SVI もダウン状態になります。SVI 自動ステート除外機能を使用して、SVI ラインステート アップアンドダウン計算に含まれないようにポートを設定できます。たとえば、VLAN のアクティブ ポートだけがポートをモニタリングしている場合、ポートに Autostate Exclude を設定し、他のすべてのポートがダウンしたときに VLAN をダウンできるように設定できます。ポートがイネーブルである場合、 自動ステート除外 は、ポート上でイネーブルであるすべての VLAN に適用されます。
VLAN 内の 1 つのレイヤ 2 ポートに収束時間がある場合(STP リスニング/ラーニング ステートからフォワーディング ステートへの移行)、VLAN インターフェイスが起動します。これにより、ルーティング プロトコルなどの機能は、完全に動作した場合と同様に VLAN インターフェイスを使用せず、ルーティング ブラック ホールなどの他の問題を最小限にします。自動ステート除外の設定については、「SVI 自動ステート除外の設定」を参照してください。
EtherChannel ポート グループ
EtherChannel ポート グループは、複数のスイッチ ポートを 1 つのスイッチ ポートとして扱います。EtherChannel ポート グループは、スイッチ間、またはスイッチおよびサーバ間で広帯域接続を行う単一論理ポートとして動作します。EtherChannel は、チャネルのリンク全体でトラフィックの負荷を分散させます。EtherChannel 内のリンクで障害が発生すると、それまでその障害リンクで伝送されていたトラフィックが残りのリンクに切り替えられます。 複数のトランク ポートを 1 つの論理トランク ポートに、複数のアクセス ポートを 1 つの論理アクセス ポートに、複数のトンネル ポートを 1 つの論理トンネル ポートに、または複数のルーテッド ポートを 1 つの論理ルーテッド ポートにグループ化できます。
ほとんどのプロトコルは単一のまたは集約スイッチ ポートで動作し、ポート グループ内の物理ポートを認識しません。DTP、Cisco Discovery Protocol(CDP)、および Port Aggregation Protocol(PAgP; ポート集約プロトコル)は、物理ポート上でしか動作しません。
EtherChannel を設定するとき、ポートチャネル論理インターフェイスを作成し、EtherChannel にインターフェイスを割り当てます。channel-group インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、ダイナミックにポート チャネル論理インターフェイスを作成します。このコマンドは物理および論理ポートをバインドします。
レイヤ 3 インターフェイスの場合は、 interface port-channel グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して手動で論理インターフェイスを作成します。そのあと、 channel-group インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、手動で EtherChannel にインターフェイスを割り当てます。
詳細については、 を参照してください。
デュアルパーパス アップリンク ポート
一部の 2960 スイッチでは、デュアルパーパス アップリンク ポートがサポートされています。各アップリンク ポートはデュアル フロント エンド(RJ-45 コネクタおよび Small Form-factor Pluggable(SFP)モジュール コネクタ)を持つ 1 つのインターフェイスと見なされます。デュアル フロント エンドは冗長インターフェイスではありません。スイッチはペアのうちの 1 つのコネクタのみをアクティブにします。
デフォルトでは、スイッチは最初にリンクするインターフェイス タイプを動的に選択します。ただし、 media-type インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、手動で RJ-45 コネクタまたは SFP モジュール コネクタを選択できます。デュアルパーパス アップリンクのデュプレックス設定および速度設定については、「インターフェイス速度およびデュプレックス パラメータの設定」を参照してください。
各アップリンク ポートには、2 つの LED が付いています。1 つは RJ-45 ポートのステータスを示すもので、もう 1 つは SFP モジュール ポートのステータスを示すものです。ポート LED は、いずれかのコネクタがアクティブのときに点灯します。LED の詳細については、ハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
Power over Ethernet(PoE)ポート
PoE スイッチ ポートは、次のような接続された装置に電力を自動的に供給します(スイッチが回路に電力が供給されていないことをスイッチが検知した場合)。
• シスコの先行標準装置(Cisco IP Phone および Cisco Aironet アクセス ポートなど)
• IEEE 802.3af に準拠した受電デバイス
受電デバイスが PoE スイッチ ポートと AC 電源にだけ接続している場合は、冗長電力を受電できます。
ここでは、次の PoE 情報について説明します。
• 「サポート対象のプロトコルおよび標準」
• 「受電装置の検出および初期電力割り当て」
• 「電力管理モード」
サポート対象のプロトコルおよび標準
スイッチは PoE のサポートで次のプロトコルと規格を使用します。
• 電力の消費について CDP を使用:受電デバイスは、スイッチに消費している電力量を通知します。スイッチはこの電力消費に関するメッセージに応答しません。スイッチは、PoE ポートに電力を供給するか、このポートへの電力を取り除くだけです。
• シスコのインテリジェントな電力管理:受電デバイスおよびスイッチは、電力ネゴシエーション CDP メッセージによって消費電力レベルを合意するためのネゴシエーションを行います。このネゴシエーションにより、7 W より多くを消費する高電力のシスコ受電デバイスは、最も高い電力モードで動作できるようになります。受電デバイスは、最初に低電力モードでブートして 7 W 未満の電力を消費し、ネゴシエーションを行って高電力モードで動作するための十分な電力を取得します。受電装置が高電力モードに切り替わるのは、スイッチから確認を受信した場合に限られます。
高電力装置は、電力ネゴシエーション CDP をサポートしないスイッチで低電力モードによって動作できます。
Cisco IOS Release 12.2(25)SE 以前の場合、PoE 対応スイッチ(インテリジェント電力管理がサポート非対象)では、インテリジェント電力管理がサポートされている高電力受電デバイスが、低電力モードで動作します。低電力モードのデバイスでは、すべての機能は動作しません。
シスコのインテリジェントな電力管理の機能には、電力消費に関して CDP との下位互換性があるため、スイッチは、受信する CDP メッセージに従って応答します。CDP はサードパーティの受電デバイスをサポートしません。このため、スイッチは、IEEE 分類を使用して装置の消費電力を判断します。
• IEEE 802.3a:この規格の主な機能は、受電装置の検出、電力の管理、切断の検出です。オプションとして受電装置の電力分類があります。詳細については、この規格を参照してください。
• IEEE 802.3at:この PoE+ 標準は、802.1af のすべての機能をサポートし、各 PoE ポートで利用できる最大電力を 15.4 W から 30 W に増加します。
(注) Catalyst 3560-C スイッチのみが IEEE 802.3at をサポートします。
受電装置の検出および初期電力割り当て
スイッチは、PoE 対応ポートがシャットダウンの状態でなく、PoE はイネーブルになっていて(デフォルト)、接続した装置は AC アダプタから電力供給されていない場合、シスコの先行標準受電デバイスまたは IEEE 準拠の受電デバイスを検出します。
装置の検出後、スイッチは、次のように装置のタイプに応じて電力要件を判断します。
• シスコ先行標準の受電装置は、スイッチから検出された時点では所要電力を提供しないので、PoE+ をサポートしていないスイッチは電力バジェットの初期割り当てとして 15.4 W を割り当て、PoE+ スイッチは 30 W を割り当てます(PoE+)。
初期電力割り当ては、受電デバイスが要求する最大電力量です。スイッチは、受電デバイスを検出および電力供給する場合、この電力を最初に割り当てます。スイッチが受電デバイスから CDP メッセージを受信し、受電デバイスが CDP 電力ネゴシエーション メッセージを通じてスイッチと電力レベルをネゴシエートしたときに、初期電力割り当てが調整される場合があります。
• スイッチは検出した IEEE 装置を消費電力クラス内で分類します。スイッチは、パワー バジェットに使用可能な電力量に基づいて、ポートに通電できるかどうかを決定します。 表 13-1 に、各種レベルの一覧を示します。
表 13-1 IEEE 電力分類
|
|
0(クラス ステータスは不明) |
15.4 W |
1 |
4 W |
2 |
7 W |
3 |
15.4 W |
4 |
30 W(PoE+ デバイスのみ) |
スイッチは電力要求をモニタリングおよび追跡して必要な場合にだけ電力供給を許可します。スイッチは自身のパワー バジェット(PoE のスイッチで使用可能な電力量)を追跡します。電力の供給許可または拒否がポートで行われると、スイッチはパワーアカウンティング計算を実行し、パワー バジェットを最新に保ちます。
電力がポートに適用されると、スイッチは CDP を使用して、接続されたシスコの受電デバイスの 実際の 電力消費要件を確認し、必要に応じてパワー バジェットを調整します。これは、サードパーティの PoE 装置には適用されません。スイッチは要件を処理して電力の供給を許可または拒否します。要求が許可されると、スイッチはパワー バジェットを更新します。要求が拒否された場合は、スイッチはポートの電力がオフに切り替わっていることを確認し、syslog メッセージを生成して LED を更新します。受電デバイスはより多くの電力について、スイッチとのネゴシエーションを行うこともできます。
不足電圧、過電圧、オシレータ障害、または短絡状態による障害をスイッチが検出した場合、ポートへの電源をオフにし、syslog メッセージを生成し、パワー バジェットと LED を更新します。
電力管理モード
サポートされる PoE モードは、次のとおりです。
• auto :接続されている装置で電力が必要であるかどうか、スイッチが自動的に検出します。ポートに接続されている受電デバイスをスイッチが検出し、スイッチに十分な電力がある場合、スイッチは電力を供給してパワー バジェットを更新し、先着順でポートの電力をオンに切り替えて LED を更新します。LED の詳細については、ハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
すべての受電デバイス用としてスイッチに十分な電力がある場合は、すべての受電デバイスが起動します。スイッチに接続された受電デバイスすべてに対し十分な電力が利用できる場合、すべての装置に電力を供給します。使用可能な PoE がない場合、または他の装置が電力供給を待機している間に装置の接続が切断されて再接続した場合、どの装置へ電力を供給または拒否されるかが判断できなくなります。
許可された電力がシステムのパワー バジェットを超えている場合、スイッチは電力を拒否し、ポートへの電力がオフになっていることを確認したうえで syslog メッセージを生成し、LED を更新します。電力供給が拒否された後、スイッチは定期的にパワー バジェットを再確認し、継続して電力要求の許可を試みます。
スイッチにより電力を供給されている装置が、さらに壁面コンセントに接続している場合、スイッチは装置に電力を供給し続ける場合があります。このとき、装置がスイッチから受電しているか、AC 電源から受電しているかにかかわらず、スイッチは引き続き装置へ電力を供給していることを報告し続ける場合があります。
受電デバイスが取り外された場合、スイッチは切断を自動的に検出し、ポートから電力を取り除きます。非受電装置を接続しても、その装置に障害は発生しません。
ポートで許可される最大ワット数を指定できます。受電デバイスの IEEE クラス最大ワット数が設定されている最大値より大きい場合、スイッチはそのポートに電力を供給しません。スイッチが受電デバイスに電力供給したが、受電デバイスが設定の最大値より多くの電力を CDP メッセージによって後で要求した場合、スイッチはポートの電力を取り除きます。その受電デバイスに割り当てられていた電力は、グローバル パワー バジェットに送られます。ワット数を指定しない場合、スイッチは最大値の電力を供給します。任意の PoE ポートで auto 設定を使用してください。auto モードがデフォルト設定です。
• static :スイッチは、受電デバイスが接続されていなくてもポートに電力をあらかじめ割り当て、そのポートで電力が使用できるようにします。スイッチは、設定された最大ワット数をポートに割り当てます。その値は、IEEE クラスまたは受電デバイスからの CDP メッセージによって調節されることはありません。これは、電力があらかじめ割り当てられていることから、最大ワット数以下の電力を使用するすべての受電デバイスが固定ポートに接続されている場合に電力が保証されるためです。ポートはもう先着順方式ではなくなります。
ただし、受電装置の IEEE クラスが最大ワット数を超えると、スイッチは装置に電力を供給しません。受電デバイスが最大ワット数を超えた量を要求していることを CDP メッセージを通じてスイッチが認識すると、その受電デバイスがシャットダウンされます。
ワット数を指定しない場合、スイッチは最大数をあらかじめ割り当てます。スイッチは、受電デバイスを検出した場合に限り、ポートに電力を供給します。優先順位が高いインターフェイスには、 static 設定を使用してください。
• never :スイッチは受電装置の検出をディセーブルにして、電力が供給されていない装置が接続されても、PoE ポートに電力を供給しません。このモードは、PoE 対応ポートに電力を適用することがなく、そのポートをデータ専用とする場合にだけ使用してください。
PoE ポートの設定の詳細については、「PoE ポートの電力管理モードの設定」を参照してください。
電力モニタリングおよび電力ポリシング
(注) 電力ポリシングは Catalyst 3560-C スイッチだけでサポートされます。
リアルタイムの消費電力のポリシングをイネーブルにした場合、受電デバイスが最大割り当て( カットオフ電力値 )を超えて電力を消費すると、スイッチはアクションを開始します。
PoE がイネーブルの場合、スイッチは受電デバイスのリアルタイムの消費電力を検出します。接続されている受電デバイスのリアルタイム消費電力をスイッチがモニタリングすることを 電力モニタリング または 電力検知 と呼びます。スイッチは 電力ポリシング 機能を使用して、使用電力にポリシングも行います。
電力モニタリングは、シスコのインテリジェントな電力管理および CDP ベースの消費電力に対して下位互換性があります。電力モニタリングはこれらの機能とともに動作して、PoE ポートが受電デバイスに電力を供給できるようにします。PoE 機能の詳細については、「受電装置の検出および初期電力割り当て」を参照してください。
スイッチは次のようにして、接続されている装置のリアルタイム消費電力を検知します。
1. スイッチは、個々のポートでリアルタイム消費電力をモニタリングします。
2. スイッチは、ピーク時の消費電力を含め、消費電力を記録します。スイッチは、SNMP MIB、CISCO-POWER-ETHERNET-EXT-MIB を使用してこの情報を報告します。
3. 電力ポリシングがイネーブルの場合、スイッチはリアルタイムの消費電力を装置に割り当てられた最大電力と比較して、消費電力をポリシングします。 カットオフ電力 とも呼ばれる、PoE ポートでの最大消費電力の詳細については、 「PoE ポートでの最大電力割り当て(カットオフ電力)」 を参照してください。
装置がポートで最大電力割り当てを超える電力を使用すると、スイッチは、スイッチ コンフィギュレーションに基づいて、ポートへの電力をオフにするか、受電装置に電力を供給しながら syslog メッセージを生成して LED(ポート LED はオレンジ色で点滅)を更新することができます。デフォルトでは、すべての PoE ポートで消費電力のポリシングはディセーブルになっています。
PoE の errdisable ステートからのエラー回復がイネーブルの場合、指定の時間の経過後、スイッチは PoE ポートを errdisable ステートから自動的に回復させます。
エラー回復がディセーブルの場合、 shutdown および no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、手動で PoE ポートをイネーブルにできます。
4. ポリシングがディセーブルの場合、受電デバイスが PoE ポートに割り当てられた最大電力より多くの量を消費し、スイッチに悪影響を与える可能性がある場合でも、アクションは実行されません。
PoE ポートでの最大電力割り当て(カットオフ電力)
電力ポリシングがイネーブルの場合、スイッチは次の順序でいずれかの値を PoE ポートでのカットオフ電力とします。
1. スイッチがポートに対して予定しているユーザ定義電力レベルを設定している場合は、 power inline consumption default wattage グローバル コンフィギュレーション コマンドまたはインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して手動で行う。
2. ポートで許可されている電力を制限するユーザ定義電力レベルを設定している場合は、 power inline auto max max-wattage または power inline static max max-wattage インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して手動で行う。
3. スイッチにおいて受電装置の電力消費が設定されている場合は、CDP 電力ネゴシエーションまたは IEEE 分類と LLDP 電力ネゴシエーションを使用して自動的に行われる。
power inline consumption default wattage または power inline [ auto | static max ] max-wattage コマンドを入力することにより、カットオフ電力値を手動で設定するには、前述のリストの 1 番めまたは 2 番めの方法を使用します。カットオフ電力量の値を手動で設定しない場合、スイッチは、CDP 電力ネゴシエーションを使用して自動的に値を決定します。スイッチがこれらのいずれの方式を使用しても値を決定できない場合、15.4 W というデフォルト値を使用します。
PoE+ 搭載のスイッチでは、手動でカットオフ電力値を設定していない場合、スイッチが CDP 電力ネゴシエーションまたは装置の IEEE 分類および LLDP 電力ネゴシエーションを使用して自動的に値を決定します。CDP または LLDP がイネーブルでない場合は、デフォルト値の 30 W が適用されます。ただし、CDP または LLDP がない場合は、15400 ~ 30000 mW の値が CDP 要求または LLDP 要求だけに基づいて割り当てられるため、装置で 15.4 W を超える電力の消費がスイッチから許可されません。受電デバイスが CDP または LLDP のネゴシエーションなしに 15.4 W を超える電力を消費する場合、装置は最大電流( Imax )の制限に違反し、最大値を超える電流が供給されるという Icut 障害が発生する可能性があります。再び電源を入れるまで、ポートは障害状態のままになります。ポートで継続的に 15.4 W を超える電力が給電される場合、このサイクルが繰り返されます。
(注) PoE+ ポートに接続されている受電デバイスが再起動し、電力 TLV で CDP パケットまたは LLDP パケットが送信される場合、スイッチは最初のパケットの電力ネゴシエーション プロトコルをロックし、その他のプロトコルからの電力要求に応答しません。たとえば、スイッチが CDP にロックされている場合、LLDP 要求を送信する装置に電力を供給しません。スイッチが CDP にロックされた後で CDP がディセーブルになった場合、スイッチは LLDP 電源要求に応答せず、アクセサリの電源がオンにならなくなります。この場合、受電デバイスを再起動する必要があります。
電力消費値
ポートの初期電力割り当ておよび最大電力割り当てを設定することができます。ただし、これらの値は、スイッチが PoE ポートの電力をオンまたはオフにするときを指定するために設定する値です。最大電力割り当ては、受電デバイスの実際の電力と同じではありません。スイッチによって電力ポリシングに使用される実際のカットオフ電力値は、設定済みの電力値と同等ではありません。
電力ポリシングがイネーブルの場合、スイッチは、 スイッチ ポートで 、受電装置の消費電力を超える消費電力ポリシングを行います。最大電力割り当てを手動で設定する場合、スイッチ ポートと受電デバイス間のケーブルでの電力損失を考慮する必要があります。カットオフ電力とは、受電デバイスの定格消費電力とケーブル上での最悪時の電力損失を合計したものです。
受電デバイスによる PoE ポートでの実際の消費電力量は、カットオフ電力値に較正係数の 500 mW(0.5 W)を加えたものになります。実際のカットオフ値は近似値で、設定値ごとに設定値のパーセンテージという割合で異なります。たとえば、設定済みのカットオフ電力が 12 W の場合、実際のカットオフ値は 11.4 W で、設定値より 0.05% 小さくなっています。
スイッチの PoE がイネーブルの場合、電力ポリシングをイネーブルにすることを推奨します。たとえば、ポリシングがディセーブルで、 power inline auto max 6300 インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用してカットオフ値を設定すると、PoE ポートに設定される最大電力割り当ては 6.3 W(6300 mW)です。装置が 6.3 W までの電力を必要とする場合、スイッチはポートに接続されている装置に電力を供給します。CDP によるパワー ネゴシエーション実施後の値または IEEE 分類値が設定済みカットオフ値を超えると、スイッチは接続されている装置に電力を供給しなくなります。スイッチは PoE ポートで電力をオンにしてから、装置のリアルタイム消費電力のポリシングを行わないため、この装置は最大割り当て量を超えて電力を消費できることになり、スイッチと他の PoE ポートに接続されている装置に悪影響が生じる場合があります。
設定の詳細については、「電力ポリシングの設定」を参照してください。
PoE アップリンクおよび PoE パススルーの機能
Catalyst 3560PD-8PT コンパクト スイッチは、PoE または PoE+ 対応スイッチ(Catalyst 3750-X または 3560-X スイッチなど)から 2 個のアップリンクのギガビット イーサネット ポートで電力を受け取ることができます。予備電源入力を使用する場合、スイッチは AC 電源から電力を受け取ることもできます。アップリンク ポートと予備電源の両方が接続されている場合、予備電源入力が優先されます。
Catalyst 3560CPD-8PT スイッチに電源を投入する最小要件は、単一の 30 W(PoE+)の入力です。スイッチが 2 つの 15.4 W(PoE)の入力を使用して動作する場合がありますが、この設定はサポートされません。スイッチの電力バジェットに関する詳細については、 表 13-2 を参照してください。
Catalyst 3560CPD-8PT スイッチは 2 種類の方法のいずれかで 8 個のダウンリンク ポート経由でエンド デバイスに電力を供給できます。
• スイッチは、予備電源入力から電力を受け取ると、他の PoE スイッチのように機能し、合計電力バジェットに応じて 8 個のダウンリンク ポートに接続されているエンド デバイスに電力を供給できます。エンド デバイスには、IP Phone、ビデオ カメラやアクセス ポイントなどがあります。
• スイッチは、アップリンク ポートから電力を受け取ると、PoE+ アップリンクから余剰電力を取得し、エンド デバイスにダウンリンク ポート経由で渡す PoE パススルーを提供できます。使用可能な電力は、アップリンク ポートから供給される電力に依存し、1 つまたは両方の PoE+ アップリンク ポートが接続されている場合によって変わります。
ダウンリンク ポートは PoE 対応であり、各ポートは、接続された受電装置にポート当たり最大 15.4 W を提供できます。スイッチがアップリンク ポートから電力が供給される場合、電力バジェット(ダウンリンク ポートの利用可能な電力)は、表に示す電源オプションによって異なります。スイッチが補助コネクタを通じて電力を受け取る場合、電力バジェットは他の PoE スイッチと同様です。
表 13-2 Catalyst 3560CPD-8PT 電力バジェット
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PoE+ アップリンク ポート x 1 |
30 W |
0 W |
PoE+ アップリンク ポート x 2 |
60 W |
15.4 W |
予備電源入力 |
-- |
15.4 W |
これらのポートの設定の詳細については、「コンパクト スイッチの Catalyst PoE および PoE パススルー ポートの設定」を参照してください。
インターフェイスの接続
単一 VLAN 内のデバイスは、スイッチを通じて直接通信できます。異なる VLAN に属すポート間では、ルーティングデバイスを介さなければデータを交換できません。
標準のレイヤ 2 スイッチを使用すると、異なる VLAN のポートは、ルータを通じて情報を交換する必要があります。ルーティングがイネーブルに設定されたスイッチを使用することにより、IP アドレスを割り当てた SVI で VLAN 20 および VLAN 30 の両方を設定すると、外部ルータを使用せずに、スイッチを介してパケットをホスト A からホスト B に直接送信できます(図 13-1を参照)。
図 13-1 レイヤ 3 スイッチによる VLAN の接続
IP サービス イメージを使用する場合、スイッチはインターフェイス間でトラフィックを転送する方式として、ルーティングおよびフォールバック ブリッジングの 2 通りをサポートします。IP ベース イメージを使用する場合は、基本ルーティング(スタティック ルーティングと RIP)だけがサポートされます。高いパフォーマンスを維持するため、可能な場合は常にスイッチ ハードウェアによって転送を行います。ただし、ハードウェア内をルーティングできるのは、イーサネット II カプセル化機能を備えた IP バージョン 4 パケットだけです。非 IP トラフィックと、他のカプセル化方式を使用しているトラフィックは、ハードウェアによってフォールバック ブリッジングできます。
• ルーティング機能は、すべての SVI およびルーテッド ポートでイネーブルにできます。スイッチは、IP トラフィックだけをルーティングします。IP ルーティング プロトコル パラメータとアドレス設定が SVI またはルーテッド ポートに追加されると、このポートで受信した IP トラフィックはルーティングされます。、、およびを参照してください。
• フォールバック ブリッジングを行うと、スイッチでルーティングされないトラフィックや、DECnet などのルーティングできないプロトコルに属するトラフィックが転送されます。また、フォールバック ブリッジングは、2 つ以上の SVI またはルーテッド ポート間のブリッジングによって、複数の VLAN を 1 つのブリッジ ドメインに接続します。フォールバック ブリッジングを設定する場合は、ブリッジ グループに SVI またはルーテッド ポートを割り当てます。各 SVI またはルーテッド ポートにはそれぞれ 1 つしかブリッジ グループが割り当てられません。同じグループ内のすべてのインターフェイスは、同じブリッジ ドメインに属します。詳細については、を参照してください。
スイッチの USB ポートの使用
(注) USB ポートは、Catalyst 3560-C スイッチでだけサポートされます。
Catalyst 3560-C スイッチは、前面パネルに 2 つの USB ポートがあります。
• 「USB ミニタイプ B コンソール ポート」
• 「USB タイプ A ポート」
USB ミニタイプ B コンソール ポート
スイッチには、USB ミニタイプ B コンソール接続と RJ-45 コンソール ポートの 2 個のコンソール ポートが用意されています。コンソール 出力 は両方のポートに接続されたデバイスに表示されますが、コンソール 入力 は一度に 1 つのポートしかアクティブになりません。USB コネクタは RJ-45 コネクタよりも優先されます。
(注) Windows PC には、USB ポートのドライバが必要です。ドライバ インストレーションの手順については、ハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
付属の USB タイプ A ツー USB ミニタイプ B ケーブルを使用して、PC またはその他のデバイスをスイッチに接続します。接続されたデバイスには、ターミナル エミュレーション アプリケーションが必要です。スイッチが、ホスト機能をサポートする電源投入デバイス(PC など)への有効な USB 接続を検出すると、RJ-45 コンソールからの入力はただちにディセーブルになり、USB コンソールからの入力がイネーブルになります。USB 接続が削除されると、RJ-45 コンソールからの入力はただちに再度イネーブルになります。スイッチの LED は、どのコンソール接続が使用中であるかを示します。
コンソール ポート変更ログ
ソフトウェア起動時に、ログに USB または RJ-45 コンソールのいずれがアクティブであるかが示されます。すべてのスイッチは常にまず RJ-45 メディア タイプを表示します。
サンプル出力では、スイッチには接続された USB コンソール ケーブルがあります。ブートローダが USB コンソールに変わらなかったため、最初のログは、RJ-45 コンソールを示しています。少したってから、コンソールが変更され、USB コンソール ログが表示されます。
*Mar 1 00:01:00.171: %USB_CONSOLE-6-MEDIA_RJ45: Console media-type is RJ45.
*Mar 1 00:01:00.431: %USB_CONSOLE-6-MEDIA_USB: Console media-type is USB.
USB ケーブルが取り外されるか、PC が USB 接続を非アクティブ化すると、ハードウェアは自動的に RJ-45 コンソール インターフェイスに変わります。
Mar 1 00:20:48.635: %USB_CONSOLE-6-MEDIA_RJ45: Console media-type is RJ45.
コンソール タイプが常に RJ-45 であるように設定でき、さらに USB コネクタの無活動タイムアウトを設定できます。
コンソール メディア タイプの設定
RJ-45 コンソール メディア タイプを選択するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。RJ-45 コンソールを設定すると、USB コンソール オペレーションはディセーブルになり、入力は常に RJ-45 コンソールのままです。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
line console 0 |
コンソールを設定します。ライン コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
media-type rj45 |
コンソール メディア タイプが常に RJ-45 であるように設定します。このコマンドを入力せず、両方のタイプが接続された場合は、デフォルトは USB です。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show running-configuration |
設定値を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
次に、USB コンソール メディア タイプをディセーブルにし、RJ-45 コンソール メディア タイプをイネーブルにする例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# line console 0
Switch(config-line)# media-type rj45
この設定は、アクティブな USB コンソール メディア タイプを終了します。ログにはこの終了の発生が示されます。次に、スイッチ 1 のコンソールが RJ-45 に戻る例を示します。
*Mar 1 00:25:36.860: %USB_CONSOLE-6-CONFIG_DISABLE: Console media-type USB disabled by system configuration, media-type reverted to RJ45.
この時点では、USB コンソールは入力を持てません。ログのエントリは、コンソールケーブルが接続されたときを示します。USB コンソールケーブルが switch 2 に接続されると、入力は提供されません。
*Mar 1 00:34:27.498: %USB_CONSOLE-6-CONFIG_DISALLOW: Console media-type USB is disallowed by system configuration, media-type remains RJ45.(switch-stk-2)
次に、前の設定を逆にして、ただちにすべての接続された USB コンソールをアクティブにする例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# line console 0
Switch(config-line)# no media-type rj45
USB 無活動タイムアウトの設定
無活動タイムアウトを設定している場合、USB コンソール ポートがアクティブ化されているものの、指定された時間内にポートで入力アクティビティがないときに、RJ-45 コンソール ポートが再度アクティブになります。タイムアウトのために USB コンソール ポートは非アクティブ化された場合、USB ポートを切断し、再接続すると、動作を回復できます。
無活動タイムアウトを設定する には、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
line console 0 |
コンソール ポートを設定します。コンソール ライン コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
usb-inactivity-timeout timeout-minutes |
コンソール ポートの無活動タイムアウトを指定します。指定できる範囲は 1 ~240 分です。デフォルトでは、タイムアウトが設定されていません。 |
ステップ 4 |
show running-configuration |
設定値を確認します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
次に、無活動タイムアウトを 30 分に設定する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch#(config)# line console 0
Switch#(config-line)# usb-inactivity-timeout 30
設定をディセーブルにするには、次のコマンドを使用します。
Switch#(config)# line console 0
Switch#(config-line)# no usb-inactivity-timeout
設定された分数の間に USB コンソール ポートで(入力)アクティビティがなかった場合、無活動タイムアウト設定が RJ-45 ポートに適用され、ログにこの発生が示されます。
*Mar 1 00:47:25.625: %USB_CONSOLE-6-INACTIVITY_DISABLE: Console media-type USB disabled due to inactivity, media-type reverted to RJ45.
この時点で、USB コンソール ポートを再度アクティブ化する唯一の方法は、ケーブルを取り外し、再接続することです。
スイッチの USB ケーブルが取り外され再接続された場合、ログは次のような表示になります。
*Mar 1 00:48:28.640: %USB_CONSOLE-6-MEDIA_USB: Console media-type is USB.
USB タイプ A ポート
USB タイプ A ポートは、外部 USB フラッシュ デバイス(サム ドライブまたは USB キーとも呼ばれる)へのアクセスを提供します。スイッチは、Cisco 64 MB、256 MB、512 MB および 1 GB フラッシュ ドライブをサポートします。標準コマンドライン インターフェイス(CLI)コマンドを使用して、フラッシュ デバイスの読み取り、書き込み、および、コピー元やコピー先として使用できます。スイッチを USB フラッシュ ドライブから起動するようにも設定できます。
USB フラッシュ デバイスから起動できるように するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
boot system flash usbflash0: image |
USB フラッシュ デバイスから起動するようにスイッチを設定します。 image は、ブート可能イメージの名前です。 |
ステップ 3 |
show running-configuration |
設定値を確認します。 |
ステップ 4 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
USB デバイスに関する情報を取得するには、 show usb { controllers | device | driver | port | tree } 特権 EXEC コマンドを使用します。
次に、Catalyst 3560-C フラッシュ デバイスから起動するようにスイッチを設定する例を示します。このイメージは Catalyst 3560-C ユニバーサル イメージです。
Switch# configure terminal
Switch(config)# boot system flash usbflash0: c3560c-universalk9-mz
フラッシュからのブーティングをディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を入力します。
次に、 show usb device コマンドの出力例を示します。
Description: STEC USB 1GB
Serial Number: STI 3D508232204731
USB Version Compliance: 2.0
Max Packet Size of Endpoint Zero: 64
Number of Configurations: 1
Selected Configuration: 1
Transfer Direction: Device to Host
Transfer Direction: Host to Device
次に、 show usb port コマンドの出力例を示します。
Connection State: Connected
インターフェイス コンフィギュレーション モードの使用方法
スイッチは、次のインターフェイス タイプをサポートします。
• 物理ポート:スイッチ ポートおよびルーテッド ポート
• VLAN:スイッチ仮想インターフェイス
• ポート チャネル:EtherChannel インターフェイス
インターフェイス範囲も設定できます(「インターフェイス範囲の設定」を参照)。
• タイプ :スイッチでのサポートに応じたポート タイプ。予想されるタイプには、 10/100 Mb/s イーサネットにはファスト イーサネット(fastethernet または fa)、10/100/1000 Mb/s イーサネット ポートにはギガビット イーサネット(gigabitethernet または gi)、10,000 Mb/s には 10 ギガビット イーサネット(tengigabitethernet または te)、Small Form-factor Pluggable(SFP)モジュールにはギガビット イーサネット インターフェイスです。
• モジュール番号 : スイッチのモジュールまたはスロット番号(常に 0)。
• ポート番号:スイッチ上のインターフェイス番号。ポート番号は、fastethernet0/1 または gigabitethernet0/1 のように、必ず 1 から始まります。スイッチ前面に向かい左のポートから順に番号がつけられています。複数のインターフェイス タイプがある場合(10/100 ポートと SFP モジュール ポートなど)、ポート番号は 2 番めのインターフェイス タイプ gigabitethernet0/1 から再開されます。10/100/1000 ポートと SFP モジュール ポートのあるスイッチの場合、SFP モジュール ポートの番号は 10/100/1000 ポートの後に連続して付けられます。
スイッチを確認することで物理インターフェイスを識別できます。 show 特権 EXEC コマンドを使用して、スイッチ上の特定のインターフェイスまたはすべてのインターフェイスに関する情報を表示することもできます。以降、この章では、主に物理インターフェイスの設定手順について説明します。
:
• 10/100/1000 ポート 4 を設定するには、次のコマンドを入力します。
Switch(config)# interface gigabitethernet0/4
(注) 本マニュアルの設定例や出力は、特にスタック メンバ番号の存在に関して、ご利用のスイッチ固有のものとは異なります。
インターフェイスの設定手順
次の一般的な手順は、すべてのインターフェイス設定プロセスに当てはまります。
ステップ 1 特権 EXEC プロンプトに configure terminal コマンドを入力します。
Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
ステップ 2 interface グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力します。
Switch(config)# interface gigabitethernet0/1
(注) インターフェイス タイプとインターフェイス番号の間に入れるスペースはオプションです。
ステップ 3 各 interface コマンドの後ろに、インターフェイスに必要なインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを続けて入力します。入力するコマンドによって、そのインターフェイスで稼働するプロトコルとアプリケーションが定義されます。別のインターフェイス コマンドまたは end を入力して特権 EXEC モードに戻ると、コマンドが収集されてインターフェイスに適用されます。
また、 interface range または interface range macro グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、一定範囲のインターフェイスを設定することもできます。ある範囲内で設定したインターフェイスは、同じタイプである必要があります。また、同じ機能オプションを指定して設定しなければなりません。
ステップ 4 インターフェイスを設定してから、「インターフェイスのモニタリングおよびメンテナンス」 に示した show 特権 EXEC コマンドで、そのステータスを確認してください。
show interfaces 特権 EXEC コマンドを使用して、スイッチ上のまたはスイッチ用に設定されたすべてのインターフェイスのリストを表示します。デバイスがサポートする各インターフェイスまたは指定したインターフェイスのレポートが出力されます。
インターフェイス範囲の設定
interface range グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、同じコンフィギュレーション パラメータを持つ複数のインターフェイスを設定できます。インターフェイス レンジ コンフィギュレーション モードを開始すると、このモードを終了するまで、入力されたすべてのコマンド パラメータはその範囲内のすべてのインターフェイスに対するものと見なされます。
同じパラメータでインターフェイス範囲を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface range { port-range | macro macro_name } |
設定するインターフェイス範囲(VLAN または物理ポート)を指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 • interface range コマンドを使用すると、最大 5 つのポート範囲または定義済みマクロを 1 つ設定できます。 • macro 変数については、「インターフェイス レンジ マクロの設定および使用方法」を参照してください。 • カンマで区切った port-range では、各エントリに対応するインターフェイス タイプを入力し、カンマの前後にスペースを含めます。 • ハイフンで区切った port-range では、インターフェイス タイプの再入力は不要ですが、ハイフンの前後にスペースを入力する必要があります。 |
ステップ 3 |
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この時点で、通常のコンフィギュレーション コマンドを使用して、範囲内のすべてのインターフェイスにコンフィギュレーション パラメータを適用します。各コマンドは、入力されたとおりに実行されます。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show interfaces [ interface-id ] |
指定した範囲内のインターフェイスの設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
interface range グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用するときは、次の注意事項に留意してください。
• スイッチでのポート タイプに応じた port-range の有効なエントリは次のとおりです。
– vlan vlan-ID - vlan-ID 、VLAN ID は 1 ~ 4094
– port-channel port-channel-number - port-channel-number 、 port-channel-number は 1 ~ 48
(注) ポート チャネルを指定して interface range コマンドを使用する場合は、先頭および最後のチャネル番号をアクティブなポート チャネルにする必要があります。
• interfacerange コマンドを使用するときは、先頭のインターフェイス番号とハイフンの間にスペースが必要です。
• interface range コマンドが機能するのは、 interface vlan コマンドで設定された VLAN インターフェイスに限られます。 show running-config 特権 EXEC コマンドを使用すると、設定されている VLAN インターフェイスが表示されます。 show running-config コマンドで表示されない VLAN インターフェイスに interface range コマンドを使用することはできません。
• ある範囲内のすべてのインターフェイスは、同じタイプ(すべてがファスト イーサネット ポート、すべてがギガビット イーサネット ポート、すべてが EtherChannel ポート、またはすべてが VLAN)でなければなりません。ただし、1 つのコマンド内で複数のレンジを組み合わせることができます。
次の例では、 interface range グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、ポート 1 ~ 2 の速度を 100 Mb/s に設定する方法を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# interface range gigabitethernet0/1 - 2
Switch(config-if-range)# speed 100
次の例では、カンマを使用して範囲に別のインターフェイス タイプ ストリングを追加し、ファスト イーサネット ポート 1 ~ 3 と、ギガビット イーサネット ポート 1 および 2 の両方をイネーブルにし、フロー制御ポーズ フレームを受信できるようにします。
Switch# configure terminal
Switch(config)# interface range fastethernet0/1 - 3, gigabitethernet0/1 - 2
Switch(config-if-range)# flowcontrol receive on
インターフェイス レンジ モードで複数のコンフィギュレーション コマンドを入力した場合、各コマンドは入力した時点で実行されます。インターフェイス レンジ モードを終了した後で、コマンドがバッチ処理されるわけではありません。コマンドの実行中にインターフェイス レンジ コンフィギュレーション モードを終了すると、一部のコマンドが範囲内のすべてのインターフェイスに対して実行されない場合もあります。コマンド プロンプトが再表示されるのを待ってから、インターフェイス範囲コンフィギュレーション モードを終了してください。
インターフェイス レンジ マクロの設定および使用方法
インターフェイス レンジ マクロを作成すると、設定するインターフェイスの範囲を自動的に選択できます。interface range macro グローバル コンフィギュレーション コマンドで macro キーワードを使用するには、まず define interface-range グローバル コンフィギュレーション コマンドでマクロを定義する必要があります。
インターフェイス レンジ マクロを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
define interface-range macro_name interface-range |
インターフェイス レンジ マクロを定義して NVRAM(不揮発性 RAM)に保存します。 • macro_name は、最大 32 文字の文字列です。 • マクロには、カンマで区切ったインターフェイスを 5 つまで指定できます。 • それぞれの interface-range は、同じポート タイプで構成されていなければなりません。 |
ステップ 3 |
interface range macro macro_name |
macro_name の名前でインターフェイス レンジ マクロに保存された値を使用することによって、設定するインターフェイスの範囲を選択します。 ここで、通常のコンフィギュレーション コマンドを使用して、定義したマクロ内のすべてのインターフェイスに設定を適用できます。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show running-config | include define |
定義済みのインターフェイス レンジ マクロの設定を表示します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
マクロを削除するには、 no define interface-range macro_name グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
define interface-range グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用するときは、次の注意事項に留意してください。
• スイッチでのポート タイプに応じた interface-range の有効なエントリは次のとおりです。
– vlan vlan-ID - vlan-ID 、VLAN ID は 1 ~ 4094
– port-channel port-channel-number - port-channel-number 、 port-channel-number は 1 ~ 48
(注) ポート チャネルを指定して interface range コマンドを使用する場合は、先頭および最後のチャネル番号をアクティブなポート チャネルにする必要があります。
• interface-range を入力するときは、最初のインターフェイス番号とハイフンの間にスペースを入れます。
たとえば、 gigabitethernet 0/1 - 4 は有効な範囲ですが、 gigabitethernet 0/1-4 は無効な範囲です。
• VLAN インターフェイスは、 interface vlan コマンドで設定しておく必要があります。 show running-config 特権 EXEC コマンドを使用すると、設定されている VLAN インターフェイスが表示されます。 show running-config コマンドで表示されない VLAN インターフェイスを interface-range として使用することはできません。
• ある範囲内のすべてのインターフェイスは、同じタイプ(すべてがファスト イーサネット ポート、すべてがギガビット イーサネット ポート、すべてが EtherChannel ポート、またはすべてが VLAN)でなければなりません。ただし、1 つのマクロ内で複数のインターフェイス タイプを組み合わせることができます。
次に、 enet_list という名前のインターフェイス範囲マクロを定義して、ポート 1 および 2 を含め、マクロ設定を確認する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# define interface-range enet_list gigabitethernet0/1 - 2
Switch# show running-config | include define
Switch# define interface-range enet_list gigabitethernet0/1 - 2
次に、複数のタイプのインターフェイスを含むマクロ macro1 を作成する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# define interface-range macro1 fastethernet0/1 - 2, gigabitethernet0/1 - 2
次に、インターフェイス レンジ マクロ enet_list に対するインターフェイス レンジ コンフィギュレーション モードを開始する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# interface range macro enet_list
次に、インターフェイス レンジ マクロ enet_list を削除し、処理を確認する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# no define interface-range enet_list
Switch# show run | include define
イーサネット インターフェイスの設定
• 「イーサネット インターフェイスのデフォルト設定」
• 「デュアルパーパス アップリンク ポートのタイプの設定」
• 「インターフェイス速度およびデュプレックス モードの設定」
• 「IEEE 802.3x フロー制御の設定」
• 「インターフェイスでの Auto-MDIX の設定」
• 「PoE ポートの電力管理モードの設定」
• 「PoE ポートに接続された装置のパワー バジェット」
• 「インターフェイスに関する記述の追加」
イーサネット インターフェイスのデフォルト設定
表 13-3 は、イーサネット インターフェイスのデフォルト設定を示しています。表に示されている VLAN パラメータの詳細については、を参照してください。また、ポートへのトラフィック制御の詳細については、 を参照してください。
(注) インターフェイスがレイヤ 3 モードの場合に、レイヤ 2 パラメータを設定するには、パラメータを指定せずに switchport インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力し、インターフェイスをレイヤ 2 モードにする必要があります。これにより、インターフェイスがいったんシャットダウンしてから再度イネーブルになり、インターフェイスが接続しているデバイスに関するメッセージが表示されることがあります。レイヤ 3 モードのインターフェイスをレイヤ 2 モードにした場合、影響のあるインターフェイスに関連する以前の設定情報が消失する可能性があり、インターフェイスはデフォルト設定に戻ります。
表 13-3 レイヤ 2 イーサネット インターフェイスのデフォルト設定
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動作モード |
レイヤ 2 または スイッチング モード ( switchport コマンド) |
VLAN 許容範囲 |
VLAN 1 ~ 4094 |
デフォルト VLAN(アクセス ポート用) |
VLAN 1(レイヤ 2 インターフェイス限定)。 |
ネイティブ VLAN(IEEE 802.1Q トランク用) |
VLAN 1(レイヤ 2 インターフェイス限定)。 |
802.1p プライオリティ タグ付きトラフィック |
VLAN 0 のタグが付いたパケットをすべてドロップします。 |
VLAN トランキング |
Switchport mode dynamic auto(DTP をサポート)(レイヤ 2 インターフェイス限定)。 |
ポート イネーブル ステート |
すべてのポートがイネーブル |
ポートの説明 |
未定義 |
速度 |
自動ネゴシエーション |
デュプレックス モード |
自動ネゴシエーション |
フロー制御 |
フロー制御は receive : off に設定されます。送信パケットでは常にオフです。 |
EtherChannel(PAgP) |
すべてのイーサネット ポートでディセーブル。を参照してください。 |
ポート ブロッキング(不明マルチキャストおよび不明ユニキャスト トラフィック) |
ディセーブル(ブロッキングされない)(レイヤ 2 インターフェイス限定)。を参照してください。 |
ブロードキャスト、マルチキャスト、およびユニキャスト ストーム制御 |
ディセーブル を参照してください。 |
保護ポート |
ディセーブル(レイヤ 2 インターフェイス限定)。を参照してください。 |
ポート セキュリティ |
ディセーブル(レイヤ 2 インターフェイス限定)。を参照してください。 |
PortFast |
ディセーブル を参照してください。 |
Auto-MDIX |
イネーブル。 (注) 受電デバイスがクロス ケーブルでスイッチに接続されている場合、スイッチは、IEEE 802.3af に完全には準拠していない、Cisco IP Phone やアクセス ポイントなどの準規格の受電をサポートしていない場合があります。これは、スイッチ ポート上で Automatic Medium-Dependent Interface Crossover(Auto-MIDX)がイネーブルかどうかは関係ありません。 |
キープアライブ メッセージ |
SFP モジュールでディセーブル。他のすべてのポートでイネーブル。 |
デュアルパーパス アップリンク ポートのタイプの設定
(注) Catalyst 2960 スイッチにだけデュアルパーパス アップリンク ポートがあります。
一部の 2960 スイッチでは、デュアルパーパス アップリンク ポートがサポートされています。デフォルトでは、スイッチは最初にリンクするインターフェイス タイプを動的に選択します。ただし、 media-type インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、手動で RJ-45 コネクタまたは SFP モジュール コネクタを選択できます。詳細については、「デュアルパーパス アップリンク ポート」を参照してください。
速度およびデュプレックスの設定が行えるようにアクティブにするデュアルパーパス アップリンクを選択するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
設定するデュアルパーパス アップリンク ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
media-type { auto-select | rj45 | sfp } |
インターフェイスとデュアルパーパス アップリンク ポートのタイプを選択します。キーワードの意味は次のとおりです。 • auto-select : スイッチが動的にタイプを選択します。リンクがアップの状態になると、アクティブなリンクがダウンの状態になるまで、スイッチによりその他のタイプがディセーブル化されます。アクティブなリンクがダウンの状態になると、いずれかのリンクがアップの状態になるまで、スイッチにより両方のタイプがイネーブル化されます。auto-select モードでは、スイッチにより両方のタイプが速度およびデュプレックスの自動ネゴシエーションに設定されます(デフォルト)。インストールされている SFP モジュールのタイプによって、スイッチで自動的に選択が行えない場合もあります。詳細については、この手順の後の説明を参照してください。 • rj45 : スイッチが SFP モジュール インターフェイスをディセーブル化します。このポートに SFP モジュールを接続する場合、RJ-45 側がダウンしている、または接続していない場合でも、リンクを確立することはできません。このモードでは、デュアルパーパス ポートは 10/100/1000BASE-TX インターフェイスと同様の動作をします。このインターフェイス タイプに対応した速度およびデュプレックスの設定が可能です。 • sfp : スイッチが RJ-45 インターフェイスをディセーブル化します。この RJ-45 ポートにケーブルを接続している場合、SFP モジュール側がダウンしている、または SFP モジュールが接続していない場合でも、リンクを確立することはできません。インストールされている SFP モジュールのタイプに基づいて、このインターフェイス タイプに対応した速度およびデュプレックスの設定が可能です。 速度およびデュプレックスの詳細については、「速度とデュプレックス モードの設定時の注意事項」を参照してください。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show interfaces interface-id transceiver properties |
設定値を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
デフォルトの設定に戻すには、 media-type auto interface または no media-type インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
スイッチにより両方のタイプが速度およびデュプレックスの自動ネゴシエーションに設定されます(デフォルト)。 auto-select を設定した場合、 speed および duplex インターフェイス コンフィギュレーション コマンドによる設定は行えません。
スイッチの電源を ON にした場合、または shutdown および no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドでデュアルパーパス アップリンク ポートをイネーブル化した場合、SFP モジュール インターフェイスが選択されます。これ以外の場合、最初にアップの状態になったリンクのタイプに基づいて、アクティブなリンクが選択されます。
インターフェイス速度およびデュプレックス モードの設定
サポートされるポート タイプに応じて、スイッチのイーサネット インターフェイスは、全二重または半二重モードのいずれかで、10、100、1000、または 10,000 Mb/s で動作します。全二重モードの場合、2 つのステーションが同時にトラフィックを送受信できます。通常、10 Mbps ポートは半二重モードで動作します。これは、各ステーションがトラフィックを受信するか、送信するかのどちらか一方しかできないことを意味します。
スイッチ モデルには、ファスト イーサネット(10/100 Mb/s)ポート、ギガビット イーサネット(10/100/1000 Mb/s)ポート、10 ギガビット モジュール ポート、および SFP モジュールをサポートする SFP モジュール スロットの組み合わせが含まれます。
ここでは、インターフェイス速度とデュプレックス モードの設定手順について説明します。
• 「速度とデュプレックス モードの設定時の注意事項」
• 「インターフェイス速度およびデュプレックス パラメータの設定」
速度とデュプレックス モードの設定時の注意事項
インターフェイス速度およびデュプレックス モードを設定するときには、次の注意事項に留意してください。
• ファスト イーサネット(10/100 Mbps)ポートは、すべての速度およびデュプレックス オプションをサポートします。
• ギガビット イーサネット(10/100/1000 Mbps)ポートは、すべての速度オプションとデュプレックス オプション(自動、半二重、全二重)をサポートします。ただし、1000 Mbps で稼働させているギガビット イーサネット ポートは、半二重モードをサポートしません。
• SFP モジュール ポートの場合、次の SFP モジュール タイプによって速度とデュプレックスの CLI(コマンドライン インターフェイス)オプションが変わります。
– 1000 BASE- x ( x には、BX、CWDM、LX、SX、ZX が適宜入ります)SFP モジュール ポートは、 speed インターフェイス コンフィギュレーション コマンドで nonegotiate キーワードをサポートします。デュプレックス オプションはサポートされません。
– 1000BASE-T SFP モジュール ポートは、10/100/1000 Mbps ポートと同一の速度とデュプレックス オプションをサポートします。
– 100BASE- x ( x には、BX、CWDM、LX、SX、ZX が適宜入ります)SFP モジュール ポートは、100 Mbps のみサポートします。これらのモジュールは、全二重および半二重オプションをサポートしますが、自動ネゴシエーションをサポートしません。
スイッチでサポートされる SFP モジュールについては、各製品のリリース ノートを参照してください。
• 回線の両側で自動ネゴシエーションがサポートされる場合は、できるだけデフォルトの auto ネゴシエーションを使用してください。
• 一方のインターフェイスが自動ネゴシエーションをサポートし、もう一方がサポートしない場合は、両方のインターフェイス上でデュプレックスと速度を設定します。サポートする側で auto 設定を使用しないでください。
• STP がイネーブルの場合にポートを再設定すると、スイッチがループの有無を調べるために最大で 30 秒かかる可能性があります。STP の再設定が行われている間、ポート LED はオレンジに点灯します。
注意 インターフェイス速度とデュプレックス モードの設定を変更すると、再設定中にインターフェイスがシャットダウンし、再びイネーブルになる場合があります。
インターフェイス速度およびデュプレックス パラメータの設定
物理インターフェイスの速度およびデュプレックス モードを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
設定する物理インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
speed { 10 | 100 | 1000 | auto [ 10 | 100 | 1000 ] | nonegotiate } |
インターフェイスに対する適切な速度パラメータを入力します。 • インターフェイスの速度を指定するには、 10 、 100 、または 1000 を入力します。 1000 キーワードを使用できるのは、10/100/1000 Mbps ポートに対してだけです。 • インターフェイスに接続されたデバイスと自動ネゴシエーションが行えるようにするには、 auto を入力します。 auto キーワードと一緒に 10 、 100 、または 1000 キーワードを使用した場合、ポートは指定の速度でのみ自動ネゴシエートします。 • nonegotiate キーワードを使用できるのは、SFP モジュール ポートに対してだけです。SFP モジュール ポートは 1000 Mbps だけで動作しますが、自動ネゴシエーションをサポートしていないデバイスに接続されている場合は、ネゴシエートしないように設定できます。 速度の設定の詳細については、「速度とデュプレックス モードの設定時の注意事項」を参照してください。 |
ステップ 4 |
duplex { auto | full | half } |
インターフェイスのデュプレックス パラメータを入力します。 半二重モードをイネーブルにします(10 または 100Mbps のみで動作するインターフェイスの場合)。1000 Mbps で動作するインターフェイスには半二重モードを設定できません。 デュプレックスの設定の詳細については、「速度とデュプレックス モードの設定時の注意事項」を参照してください。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
show interfaces interface-id |
インターフェイス速度およびデュプレックス モード設定を表示します。 |
ステップ 7 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
インターフェイスをデフォルトの速度およびデュプレックス設定(自動ネゴシエーション)に戻すには、 no speed および no duplex インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。すべてのインターフェイス設定をデフォルトに戻すには、 default interface interface-id インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、10/100Mbps ポートでインターフェイスの速度を 10 Mbps に、デュプレックス モードを半二重に設定する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# interface fasttethernet0/3
Switch(config-if)# speed 10
Switch(config-if)# duplex half
次に、10/100/1000 Mbps ポートで、インターフェイスの速度を 100 Mbps に設定する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# interface gigabitethernet0/2
Switch(config-if)# speed 100
IEEE 802.3x フロー制御の設定
フロー制御により、接続しているイーサネット ポートは、輻輳しているノードがリンク動作をもう一方の端で一時停止できるようにすることによって、輻輳時のトラフィック レートを制御できます。あるポートで輻輳が生じ、それ以上はトラフィックを受信できなくなった場合、ポーズ フレームを送信することによって、その状態が解消されるまで送信を中止するように、そのポートから相手ポートに通知します。ポーズ フレームを受信すると、送信側デバイスはデータ パケットの送信を中止するので、輻輳時のデータ パケット損失が防止されます。
(注) スイッチのポートは、ポーズ フレームを受信できますが、送信はできません。
flowcontrol インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、インターフェイスのポーズ フレームを受信( receive )する能力を on 、 off 、または desired に設定します。デフォルトの状態は off です。
desired に設定した場合、インターフェイスはフロー制御パケットの送信を必要とする接続デバイス、または必要ではないがフロー制御パケットを送信できる接続デバイスに対して動作できます。
デバイスのフロー制御設定には、次のルールが適用されます。
• receive on (または desired ):ポートはポーズ フレームを送信できませんが、ポーズ フレームを送信する必要のある、または送信できる接続デバイスと組み合わせて使用できます。ポーズ フレームの受信は可能です。
• receive off :フロー制御はどちらの方向にも動作しません。輻輳が生じても、リンクの相手側に通知はなく、どちら側の装置も休止フレームの送受信を行いません。
(注) コマンドの設定と、その結果生じるローカルおよびリモート ポートでのフロー制御解決の詳細については、このリリースのコマンド リファレンスに記載された flowcontrol インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを参照してください。
インターフェイス上でフロー制御を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
設定する物理インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
flowcontrol { receive } { on | off | desired } |
ポートのフロー制御モードを設定します。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show interfaces interface-id |
インターフェイス フロー制御の設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
フロー制御をディセーブルにするには、 flowcontrol receive off インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、ポート上のフロー制御をオンにする例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# interface gigabitethernet0/1
Switch(config-if)# flowcontrol receive on
インターフェイスでの Auto-MDIX の設定
インターフェイス上の Auto-MDIX がイネーブルに設定されている場合、インターフェイスが必要なケーブル接続タイプ(ストレートまたはクロス)を自動的に検出し、接続を適切に設定します。Auto-MDIX 機能を使用せずにスイッチを接続する場合、サーバ、ワークステーション、またはルータなどのデバイスの接続にはストレート ケーブルを使用し、他のスイッチやリピータの接続にはクロス ケーブルを使用する必要があります。Auto-MDIX がイネーブルの場合、他のデバイスとの接続にはどちらのケーブルでも使用でき、ケーブルが正しくない場合はインターフェイスが自動的に修正を行います。ケーブル接続の詳細については、ハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
Auto-MDIX はデフォルトでイネーブルです。Auto-MDIX をイネーブルに設定する場合、Auto-MDIX 機能が正しく動作するようにインターフェイスの速度およびデュプレックスを auto に設定する必要があります。
Auto-MDIX は、すべての 10/100 および 10/100/1000 Mb/s インターフェイスでサポートされます。また、10/100/1000BASE-TX SFP モジュール インターフェイスでもサポートされます。1000BASE-SX または 1000BASE-LX SFP モジュール インターフェイスではサポートされません。
表 13-4 に、Auto-MDIX の設定およびケーブル接続ごとのリンク ステートを示します。
表 13-4 リンク状態と Auto-MDIX の設定
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On |
On |
リンク アップ |
リンク アップ |
On |
Off |
リンク アップ |
リンク アップ |
Off |
On |
リンク アップ |
リンク アップ |
Off |
Off |
リンク アップ |
リンク ダウン |
インターフェイス上で Auto-MDIX を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
設定する物理インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
speed auto |
接続されたデバイスと速度の自動ネゴシエーションを行うようにインターフェイスを設定します。 |
ステップ 4 |
duplex auto |
接続されたデバイスとデュプレックス モードの自動ネゴシエーションを行うようにインターフェイスを設定します。 |
ステップ 5 |
mdix auto |
インターフェイス上で Auto-MDIX をイネーブルにします。 |
ステップ 6 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
show controllers ethernet-controller interface-id phy |
インターフェイスで Auto-MDIX の動作ステートを確認します。 |
ステップ 8 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
Auto-MDIX をディセーブルにするには、 no mdix auto インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次の例では、ポートの Auto MDIX をイネーブルにする方法を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# interface gigabitethernet0/1
Switch(config-if)# speed auto
Switch(config-if)# duplex auto
Switch(config-if)# mdix auto
PoE ポートの電力管理モードの設定
ほとんどの場合、デフォルトの設定(自動モード)の動作は適切に行われ、プラグアンドプレイ動作が提供されます。それ以上の設定は必要ありません。しかし、PoE ポートの優先順位を上げたり、PoE ポートをデータ専用にしたり、最大ワット数を指定して高電力受電デバイスをポートで禁止したりする場合は、次の手順を実行します。
(注) PoE 設定を変更するとき、設定中のポートでは電力が低下します。新しい設定、その他の PoE ポートの状態、パワー バジェットの状態により、そのポートの電力は再びアップしない場合があります。たとえば、ポート 1 が自動でオンの状態になっていて、そのポートを固定モードに設定するとします。スイッチはポート 1 から電力を取り除き、受電デバイスを検出してポートに電力を再び供給します。ポート 1 が自動でオンの状態になっていて、最大ワット数を 10 W に設定した場合、スイッチはポートから電力を取り除き、受電デバイスを再び検出します。スイッチは、受電デバイスがクラス 1、クラス 2、またはシスコ専用受電デバイスのいずれかの場合に、ポートに電力を再び供給します。
電力管理モードを PoE 対応ポートで設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
設定する物理ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
power inline { auto [ max max-wattage ] | never | static [ max max-wattage ]} |
ポートに PoE モードを設定します。キーワードの意味は次のとおりです。 • auto :受電装置検出をイネーブルにします。十分な電力がある場合は、装置の検出後に PoE ポートに電力を自動的に割り当てます。これがデフォルトの設定です。 • (任意) max max-wattage: ポートで許可する 電力を制限します。範囲は PoE ポートで 4000 ~ 15400 ミリワット、PoE+ ポートでは 4000 ~ 30000 ミリワットです。値を指定しない場合は、最大電力が供給されます。 • never :装置検出とポートへの電力供給をディセーブルにします。 コマンドでポートを設定しないでください。問題のあるリンクアップが発生し、ポートが errdisable ステートになることがあります。 • static :受電装置検出をイネーブルにします。スイッチが受電デバイスを検出する前に、ポートへの電力を事前に割り当てます(確保します)。スイッチは、装置が接続されていなくてもこのポートに電力を予約し、装置の検出時に電力が供給されることを保証します。 スイッチは、自動モードに設定されたポートに電力を割り当てる前に、固定モードに設定されたポートに PoE を割り当てます。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show power inline [i nterface-id ] |
スイッチまたは指定したインターフェイスの PoE ステータスを表示します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
show power inline ユーザ EXEC コマンドの出力については、このリリースのコマンド リファレンスを参照してください。PoE 関連の詳細については、を参照してください。音声 VLAN の設定の詳細については、を参照してください。
PoE ポートに接続された装置のパワー バジェット
シスコの受電デバイスが PoE ポートに接続されている場合、スイッチは Cisco Discovery Protocol(CDP)を使用して 実際に 装置が消費する電力量を決定して、それに応じてパワー バジェットを調整します。CDP プロトコルはシスコの受電デバイスで動作し、IEEE サードパーティの受電デバイスには適用されません。この装置の場合、スイッチが電力要求を許可したときに、受電装置の IEEE 分類に応じてパワー バジェットを調整します。受電デバイスが Class 0(クラス ステータスは不明)または Class 3 である場合、実際に必要な電力量に関係なく、スイッチはポート用に 15,400 ミリワットの電力を確保します。受電デバイスが実際の電力消費量よりも高いクラスであるか、または電力分類(デフォルトで Class 0)をサポートしない場合、スイッチは IEEE クラス情報を使用してグローバル パワー バジェットを追跡するので、少しの装置にしか電力を供給しません。
power inline consumption wattage コンフィギュレーション コマンドを使用することで、IEEE 分類で指定されたデフォルトの電力要件を無効にできます。IEEE 分類で指定された電力と実際に装置が必要とする電力の差は、追加の装置が使用するためグローバル パワー バジェットに入れられます。したがって、スイッチのパワー バジェットを拡張してもっと効率的に使用できます。
たとえば、スイッチが各 PoE ポートで 15,400 ミリワットの電力を確保した場合、接続できる Class0 の受電デバイスは 24 台だけです。Class0 の装置の電力要件が実際には 5000 ミリワットである場合、消費ワット数を 5000 ミリワットに設定すると、最大 48 台の装置を接続できます。24 ポートまたは 48 ポート スイッチで利用できる PoE 総出力電力は 370,000 ミリワットです。
注意 慎重にスイッチのパワー バジェットを計画し、電源装置がオーバーサブスクライブ状態にならないようにしてください。
(注) 手動でパワー バジェットを設定する場合、スイッチと受電デバイスの間のケーブルでの電力消失を考慮する必要があります。
power inline consumption default wattage または no power inline consumption default グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力する、あるいは power inline consumption wattage または no power inline consumption インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力すると、次の注意メッセージが表示されます。
%CAUTION: Interface interface-id: Misconfiguring the 'power inline consumption/allocation' command may cause damage to the switch and void your warranty. Take precaution not to oversubscribe the power supply.
It is recommended to enable power policing if the switch supports it.
電力供給が最大 20% のサブスクライブ過剰になると、スイッチは動作しますが、信頼性が低下します。電力供給 20% を超えてサブスクライブされると、短絡保護回路が始動しスイッチはシャットダウンします。
IEEE 電力分類の詳細については、「Power over Ethernet(PoE)ポート」を参照してください。
スイッチの各 PoE ポートに接続された受電デバイスへのパワー バジェット量を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
no cdp run |
(任意)CDP をディセーブルにします。 |
ステップ 3 |
power inline consumption default wattage |
スイッチの各 PoE ポートに接続された受電デバイスの消費電力を設定します。 各デバイスの範囲は、PoE スイッチで 4000 ~ 15400 ミリワット、PoE+ スイッチでは 4000 ~ 30000 ミリワットです。デフォルトは PoE スイッチでは 15400 ミリワット、PoE+ スイッチでは 30000 ミリワットです。 (注) このコマンドを使用する場合、電力ポリシングもイネーブルにすることを推奨します。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show power inline consumption |
消費電力のステータスを表示します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
設定をデフォルトに戻すには、 no power inline consumption default グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
特定の PoE ポートに接続された受電デバイスへのパワー バジェット量を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
no cdp run |
(任意)CDP をディセーブルにします。 |
ステップ 3 |
interface interface-id |
設定する物理ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
power inline consumption wattage |
スイッチの PoE ポートに接続された受電デバイスの消費電力を設定します。 各デバイスの範囲は PoE ポートで 4000 ~ 15400 ミリワット、PoE+ ポートでは 4000 ~ 30000 ミリワットです。デフォルトは PoE ポートで 15400 ミリワット 、PoE+ ポートでは 30000 ミリワットです。 (注) このコマンドを使用する場合、電力ポリシングもイネーブルにすることを推奨します。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
show power inline consumption |
消費電力のステータスを表示します。 |
ステップ 7 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
デフォルトの設定に戻すには、 no power inline consumption インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
show power inline consumption 特権 EXEC コマンドの出力の詳細については、このリリースのコマンド リファレンスを参照してください。
電力ポリシングの設定
(注) 電力ポリシングは Catalyst 3560-C スイッチだけでサポートされます。
デフォルトでは、スイッチは接続されている受電デバイスの消費電力をリアルタイムでモニタリングします。消費電力に対するポリシングを行うようにスイッチを設定できます。デフォルトではポリシングはディセーブルです。
カットオフ電力値、スイッチが使用する消費電力値、および接続装置の実際の消費電力値の詳細については、「電力モニタリングおよび電力ポリシング」を参照してください。
PoE ポートに接続されている受電デバイスのリアルタイム消費電力ポリシングをイネーブルにするには、特権 EXEC モードで、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
設定する物理ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
power inline police [ action {errdisable | log} ] |
ポートでリアルタイム消費電力が最大電力割り当てを超えるときに、次のいずれかのアクションを実行するようにスイッチを設定します。 • PoE ポートをシャットダウンし、このポートへの電力供給をオフにし、error-dsabled ステートにする: power inline police コマンドを入力します。 グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、PoE errdisable ステートから回復するためのタイマーをイネーブルにすることもできます。 • ポートに電力を供給しながら syslog メッセージを生成する: power inline police action log コマンドを入力します。 action キーワードを入力しない場合、デフォルトのアクションによってポートがシャットダウンされ、errdisable ステートになります。 |
ステップ 4 |
exit |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
errdisable detect cause inline-power および errdisable recovery cause inline-power および errdisable recovery interval interval |
(任意)PoE errdisable ステートからのエラー回復をイネーブルにし、PoE 回復メカニズム変数を設定します。 interval interval では、errdisable ステートから回復する時間を秒単位で指定します。指定できる範囲は 30 ~ 86400 です。 デフォルトでは、回復間隔は 300 秒です。 |
ステップ 6 |
exit |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
show power inline police show errdisable recovery |
電力モニタリング ステータスを表示し、エラー回復設定を確認します。 |
ステップ 8 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
リアルタイム消費電力のポリシングをディセーブルにするには、 no power inline police インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。PoE errdisable の原因についてエラー回復をディセーブルにするには、 no errdisable recovery cause inline-power グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
show power inline police 特権 EXEC コマンドの出力の詳細については、このリリースのコマンド リファレンスを参照してください。
コンパクト スイッチの Catalyst PoE および PoE パススルー ポートの設定
他の PoE スイッチと同様に、Catalyst 3560-C コンパクト スイッチの PoE ポートで電源管理、バジェット、ポリシングを設定できます。
show env power inline 特権 EXEC コマンドは、スイッチの電源オプションと電源のバックアップに関する情報を提供します。
PoE Power - Available:22.4(w) Backup:0.0(w)
Power Source Type Power(w) Mode
-------------- -------------- --------- ---------
A.C.Input Auxilliary 51(w) Available
Gi0/2 Type1 15.4(w) Back-up
Available : The PoE received on this link is used for powering this switch and
providing PoE pass-through if applicable.
Back-up : In the absence of 'Available' power mode, the PoE received on this
link is used for powering this switch and providing PoE pass-through
Available*: The PoE received on this link is used for powering this switch but
does not contribute to the PoE pass-through.
Back-up* : In the absence of 'Available' power mode, the PoE received on this
link is used for powering this switch but does not contribute to
show power inline 特権 EXEC コマンドを入力して、使用可能な電力および各接続されたデバイスで必要な電力を表示できます。
次に、Catalyst 3560CPD-8PT の出力例を示します。
Switch# show power inline
Available:15.4(w) Used:15.4(w) Remaining:0(w)
Interface Admin Oper Power Device Class Max
--------- ------ ---------- ------- ------------------- ----- ----
Gi0/1 auto off 0.0 n/a n/a 15.4
Gi0/2 auto off 0.0 n/a n/a 15.4
Gi0/3 auto off 0.0 n/a n/a 15.4
Gi0/4 auto off 0.0 n/a n/a 15.4
Gi0/5 auto on 15.4 IP Phone 8961 4 15.4
Gi0/6 auto off 0.0 n/a n/a 15.4
Gi0/7 auto off 0.0 n/a n/a 15.4
Gi0/8 auto off 0.0 n/a n/a 15.4
電力モニタリング ステータスを表示するには、 show power inline police 特権 EXEC コマンドを入力します。
次に、Catalyst 3560CPD-8PT の出力例を示します。
Switch# show power inline
Available:15.4(w) Used:15.4(w) Remaining:0(w)
Interface Admin Oper Power Device Class Max
--------- ------ ---------- ------- ------------------- ----- ----
Gi0/1 auto off 0.0 n/a n/a 15.4
Gi0/2 auto off 0.0 n/a n/a 15.4
Gi0/3 auto off 0.0 n/a n/a 15.4
Gi0/4 auto off 0.0 n/a n/a 15.4
Gi0/5 auto on 15.4 IP Phone 8961 4 15.4
Gi0/6 auto off 0.0 n/a n/a 15.4
Gi0/7 auto off 0.0 n/a n/a 15.4
Gi0/8 auto off 0.0 n/a n/a 15.4
電力モニタリング ステータスを表示するには、 show power inline police コマンドを使用します。次に、Catalyst 3560CPD-8PT の出力例を示します。
Switch# show power inline police
Available:15.4(w) Used:15.4(w) Remaining: 0(w)
Interface Admin Oper Admin Oper Cutoff Oper
State State Police Police Power Power
--------- ------ ---------- ---------- ---------- ------ -----
Gi0/1 auto off none n/a n/a 0.0
Gi0/2 auto off none n/a n/a 0.0
Gi0/3 auto off none n/a n/a 0.0
Gi0/4 auto off none n/a n/a 0.0
Gi0/5 auto on none n/a n/a 9.5
Gi0/6 auto off none n/a n/a 0.0
Gi0/7 auto off none n/a n/a 0.0
Gi0/8 auto off none n/a n/a 0.0
--------- ------ ---------- ---------- ---------- ------ -----
Catalyst 3560CG-8TC ダウンリンク ポートはエンド デバイスに電力を供給できません。次の例では、Catalyst 3560CG-8TC スイッチでの show power inline コマンドの出力を示します。
Switch# show power inline
Available:0.0(w) Used:0.0(w) Remaining:0.0(w)
Interface Admin Oper Power Device Class Max
--------- ------ ---------- ------- ------------------- ----- ----
show power inline dynamic-priority コマンドは各ポートの電源プライオリティを示します。
Switch# show power inline dynamic-priority
--------- --------- --------
インターフェイスに関する記述の追加
インターフェイスの機能に関する記述を追加できます。記述は、特権 EXEC コマンド show configuration 、 show running-config 、および show interfaces の出力に表示されます。
インターフェイスに関する記述を追加するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
記述を追加するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
description string |
インターフェイスに関する説明を追加します(最大 240 文字)。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show interfaces interface-id description または show running-config |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
記述を削除するには、 no description インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、ポートに記述を追加して、その説明を確認する例を示します。
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface gigabitethernet0/2
Switch(config-if)# description Connects to Marketing
Switch# show interfaces gigabitethernet0/2 description
Interface Status .Protocol Description
Gi0/2 admin down down Connects to Marketing
レイヤ 3 インターフェイスの設定
スイッチは、次のレイヤ 3 インターフェイスをサポートします。
• SVI:トラフィックをルーティングする VLAN に対応する SVI を設定する必要があります。SVI は、 interface vlan グローバル コンフィギュレーション コマンドのあとに VLAN ID を入力して作成します。SVI を削除するには、 no interface vlan グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。インターフェイス VLAN 1 は削除できません。
(注) 物理ポートと関連付けられていない場合、SVI を作成してもアクティブにはなりません。VLAN へのレイヤ 2 ポートの割り当てについては、を参照してください。
SVI を設定するとき、SVI ラインステート ステータスを判断する際に含めないようにするため、SVI 自動ステート除外を SVI のポートに設定することもできます。「SVI 自動ステート除外の設定」を参照してください。
• ルーテッド ポート:ルーテッド ポートは、 no switchport インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用してレイヤ 3 モードに設定された物理ポートです。
• レイヤ 3 EtherChannel ポート:EtherChannel インターフェイスは、ルーテッド ポートで構成されます。
EtherChannel ポート インターフェイスについては、を参照してください。
スイッチは、各ルーテッド ポートおよび SVI に割り当てられた IP アドレスを持つことができます。
スイッチに設定可能な SVI とルーテッド ポートの数について定義済みの制限はありません。ただし、ハードウェアには限界があるため、SVI およびルーテッド ポートの個数と、設定されている他の機能の個数の組み合わせによっては、CPU 利用率が影響を受けることがあります。スイッチが最大限のハードウェア リソースを使用している場合にルーテッド ポートまたは SVI を作成しようとすると、次のような結果になります。
• 新たなルーテッド ポートを作成しようとすると、スイッチはインターフェイスをルーテッド ポートに変換するための十分なリソースがないことを示すメッセージを表示し、インターフェイスはスイッチポートのままとなります。
• 拡張範囲の VLAN を作成しようとすると、エラー メッセージが生成され、拡張範囲の VLAN は拒否されます。
• VTP が新たな VLAN をスイッチへ通知すると、スイッチは使用可能な十分なハードウェア リソースがないことを示すメッセージを送り、その VLAN をシャットダウンします。 show vlan ユーザ EXEC コマンドの出力に、サスペンド ステートの VLAN が示されます。
• スイッチが、ハードウェアのサポート可能な数を超える VLAN とルーテッド ポートが設定されたコンフィギュレーションを使って起動を試みると、VLAN は作成されますが、ルーテッド ポートはシャットダウンされ、スイッチはハードウェア リソースが不十分であるという理由を示すメッセージを送信します。
すべてのレイヤ 3 インターフェイスには、トラフィックをルーティングするための IP アドレスが必要です。次の手順は、レイヤ 3 インターフェイスとしてインターフェイスを設定する方法およびインターフェイスに IP アドレスを割り当てる方法を示します。
(注) 物理ポートがレイヤ 2 モードである(デフォルト)場合は、no switchport インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを実行してインターフェイスをレイヤ 3 モードにする必要があります。no switchport コマンドを実行すると、インターフェイスがディセーブルになってから再度イネーブルになります。これにより、インターフェイスが接続しているデバイスに関するメッセージが生成されることがあります。さらに、レイヤ 2 モードのインターフェイスをレイヤ 3 モードにすると、影響を受けたインターフェイスに関連する前の設定情報は失われ、インターフェイスはデフォルト設定に戻る可能性があります。
レイヤ 3 インターフェイスを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface {{ fastethernet | gigabitethernet } interface-id } | { vlan vlan-id } | { port-channel port-channel-number } |
レイヤ 3 インターフェイスとして設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
no switchport |
物理ポートに限り、レイヤ 3 モードを開始します。 |
ステップ 4 |
ip address ip_address subnet_mask |
IP アドレスおよび IP サブネットを設定します。 |
ステップ 5 |
no shutdown |
インターフェイスをイネーブルにします。 |
ステップ 6 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
show interfaces [ interface-id ] show ip interface [ interface-id ] show running-config interface [ interface-id ] |
設定を確認します。 |
ステップ 8 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
インターフェイスの IP アドレスを削除するには、 no ip address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、ポートをルーテッド ポートとして設定し、IP アドレスを割り当てる例を示します。
Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line.End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface gigabitethernet0/2
Switch(config-if)# no switchport
Switch(config-if)# ip address 192.20.135.21 255.255.255.0
Switch(config-if)# no shutdown
SVI 自動ステート除外の設定
SVI のアクセスまたはトランク ポートに SVI 自動ステート除外を設定すると、同じ VLAN に属していた場合でも、SVI ステータスの計算(アップまたはダウン ライン ステート)からポートを除外できます。除外されたポートがアップ状態でも、VLAN 内の他のポートがすべてダウン状態であれば、SVI ステートはダウンに変更されます
SVI ライン ステート アップを保持するには、VLAN で少なくとも 1 つのポートがアップで除外されていない必要があります。このコマンドを使用して、SVI のステータスを決定する際にモニタリング ポートのステータスを除外できます。
SVI ステート変更計算からポートを除外するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
レイヤ 2 インターフェイス(物理ポートまたはポート チャネル)を指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
switchport autostate exclude |
SVI ライン ステート(アップまたはダウン)のステータスを定義する際、アクセスまたはトランク ポートを除外します。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show running config interface interface-id show interface interface-id switchport |
(任意)実行コンフィギュレーションを示します。 設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
次に、SVI のアクセスまたはトランク ポートを設定して、ステータス計算から除外する方法を示します。
Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line.End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface gigabitethernet0/2
Switch(config-if)# switchport autostate exclude
システム最大伝送単位(MTU)の設定
すべてのインターフェイスで送受信されるフレームのデフォルト Maximum Transmission Unit(MTU; 最大伝送単位)サイズは、1500 バイトです。10 または 100 Mbps で動作するすべてのインターフェイスで MTU サイズを増やすには、 system mtu グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。また、 system mtu jumbo グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、すべてのギガビット イーサネット インターフェイス上でジャンボ フレームをサポートするように MTU サイズを増やすことができます。
system mtu routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、ルーテッド ポートの MTU サイズを変更できます。
(注) システム MTU サイズを超えるルーティング MTU サイズは設定できません。システム MTU サイズを現在設定されているルーティング MTU サイズより小さい値に変更すると、設定変更は受け入れられますが、次にスイッチをリセットするまで適用されません。設定変更が有効になると、ルーティング MTU サイズは自動的にデフォルトの新しいシステム MTU サイズになります。
system mtu コマンドはギガビット イーサネット ポートには影響せず、system mtu jumbo コマンドは 10/100 ポートには影響しません。 system mtu jumbo コマンドを設定していない場合、 system mtu コマンドの設定はすべてのギガビット イーサネット インターフェイスに適用されます。
個々のインターフェイスに MTU サイズを設定することはできません。すべての 10/100 インターフェイスまたはすべてのギガビット イーサネット インターフェイスに対して設定されます。システムまたはジャンボ MTU サイズを変更する場合、新規設定を有効にするにはスイッチをリセットする必要があります。 system mtu routing コマンドは、スイッチをリセットしなくても有効になります。
スイッチの CPU が受信できるフレーム サイズは、system mtu または system mtu jumbo コマンドで入力した値に関係なく、1998 バイトに制限されています。通常、転送またはルーティングされたフレームは CPU によって受信されませんが、場合によっては、制御トラフィック、SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)、Telnet、またはルーティング プロトコルへ送信されたトラフィックなどのパケットが CPU へ送信されることがあります。
ルーテッド パケットは、出力ポートで MTU チェックの対象となります。ルーテッド ポートで使用される MTU 値は( system mtu jumbo 値ではなく)適用された system mtu 値から抽出されます。つまり、ルーテッド MTU はどの VLAN のシステム MTU よりも大きくなりません。ルーティング プロトコルは、隣接関係とリンクの MTU をネゴシエーションする場合にシステム MTU 値を使用します。たとえば、Open Shortest Path First(OSPF)プロトコルは、ピア ルータとの隣接関係を設定する前にこの MTU 値を使用します。特定の VLAN のルーテッド パケットの MTU 値を表示するには、 show platform port-asic mvid 特権 EXEC コマンドを使用します。
(注) レイヤ 2 ギガビット イーサネット インターフェイスが、10/100 インターフェイスより大きいサイズのフレームを受け取るように設定されている場合、レイヤ 2 ギガビット イーサネット インターフェイスに着信するジャンボ フレームとレイヤ 2 10/100 インターフェイスで発信されるジャンボ フレームはドロップされます。
すべての 10/100 またはギガビット イーサネット インターフェイスで MTU サイズを変更するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
system mtu bytes |
(任意)10 または 100 Mb/s で動作するスイッチのすべてのインターフェイスに対して MTU サイズを変更します。 指定できる範囲は、1500 ~ 1998 バイトです。デフォルトは 1500 バイトです。 |
ステップ 3 |
system mtu jumbo bytes |
(任意)スイッチのすべてのギガビット イーサネット インターフェイスに対して MTU サイズを変更します。 指定できる範囲は 1500 ~ 9000 バイトです。デフォルトは 1500 バイトです。 |
ステップ 4 |
system mtu routing bytes |
(任意)ルーテッド ポートのシステム MTU を変更します。指定できる範囲は 1500 ~システム MTU 値で、すべてのポートにルーティング可能な最大 MTU 値です。 これより大きなパケットは受け入れられますが、ルーティングされません。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
ステップ 7 |
reload |
オペレーティング システムをリロードします。 |
特定のインターフェイス タイプで許容範囲外の値を入力した場合、その値は受け入れられません。
スイッチのリロード後、show system mtu 特権 EXEC コマンドを入力することによって、設定値を確認できます。
次に、ギガビット イーサネット ポートの最大パケット サイズを 1800 バイトに設定する例を示します。
Switch(config)# system mtu jumbo 1800
次に、ギガビット イーサネット インターフェイスを範囲外の値に設定しようとした場合に表示される応答の例を示します。
Switch(config)# system mtu jumbo 25000
% Invalid input detected at '^' marker.