Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新機能の概要
ここでは、次の情報について説明します。
• 「Flex Link」
• 「VLAN Flex Link ロード バランシングおよびサポート」
• 「MAC アドレス テーブル移動更新」
Flex Link
Flex Link は、レイヤ 2 インターフェイス(スイッチ ポートまたはポート チャネル)のペアで、1 つのインターフェイスがもう一方のバックアップとして機能するように設定されています。この機能は、Spanning Tree Protocol(STP; スパニングツリー プロトコル)の代替ソリューションです。ユーザは、STP をディセーブルにしても、基本的リンク冗長性を保つことができます。Flex Link は、通常、お客様がスイッチで STP を実行しない場合のサービス プロバイダーまたは企業ネットワークに設定されます。スイッチが STP を実行中の場合は、STP がすでにリンクレベルの冗長性またはバックアップを提供しているため、Flex Link は不要です。
別のレイヤ 2 インターフェイスを Flex Link またはバックアップ リンクとして割り当てることで、1 つのレイヤ 2 インターフェイス(アクティブ リンク)に Flex Link を設定します。リンクの 1 つがアップでトラフィックを転送しているときは、もう一方のリンクがスタンバイ モードで、このリンクがシャット ダウンした場合にトラフィックの転送を開始できるように準備しています。どの時点でも、1 つのインターフェイスのみがリンクアップ ステートでトラフィックを転送しています。プライマリ リンクがシャットダウンされると、スタンバイ リンクがトラフィックの転送を始めます。アクティブ リンクがアップに戻った場合はスタンバイ モードになり、トラフィックが転送されません。STP は Flex Link インターフェイスでディセーブルです。
図 20-1 では、スイッチ A のポート 1 およびポート 2 がアップリンク スイッチ B およびアップリンク スイッチ C に接続されています。これらのスイッチは Flex Link として設定されているので、どちらかのインターフェイスがトラフィックを転送し、もう一方のインターフェイスはスタンバイ モードになります。ポート 1 がアクティブ リンクになる場合、ポート 1 とスイッチ B との間でトラフィックの転送を開始し、ポート 2(バックアップ リンク)とスイッチ C との間のリンクでは、トラフィックは転送されません。ポート 1 がダウンした場合はポート 2 がアップし、トラフィックをスイッチ C に転送し始めます。ポート 1 は、再び動作を開始するとスタンバイ モードになり、トラフィックを転送しません。ポート 2 がトラフィック転送を続けます。
また、優先してトラフィックの転送に使用するポートを指定して、プリエンプション メカニズムを設定することもできます。たとえば、図 20-1 では、Flex Link ペアをプリエンプション モードで設定することにより、 ポート 2 より帯域幅の大きいポート 1 が再び動作を開始した後、ポート 1 が 60 秒後にトラフィックの転送を開始し、 ポート 2 がスタンバイとなります。これを行うには、 switchport backup interface preemption mode bandwidth および switchport backup interface preemption delay インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力します。
図 20-1 Flex Link の設定例
プライマリ(転送)リンクがダウンすると、トラップによってネットワーク管理ステーションが通知を受けます。スタンバイ リンクがダウンすると、トラップによってユーザが通知を受けます。
Flex Link はレイヤ 2 ポートおよびポート チャネルだけでサポートされ、VLAN やレイヤ 3 ポートではサポートされません。
VLAN Flex Link ロード バランシングおよびサポート
VLAN Flex Link のロード バランシングにより、相互に排他的な VLAN のトラフィックを両方のポートが同時に転送できるように、ユーザは Flex Link ペアを設定できます。たとえば、Flex Link ポートが 1 ~ 100 の VLAN に対して設定されている場合、最初の 50 の VLAN のトラフィックを 1 つのポートで転送し、残りの VLAN のトラフィックをもう一方のポートで転送できます。どちらかのポートで障害が発生した場合には、もう一方のアクティブ ポートがすべてのトラフィックを転送します。障害が発生したポートが元に戻ると、優先 VLAN のトラフィックの転送を再開します。このように、Flex Link のペアは冗長性を提供するだけでなく、ロード バランシングの用途に使用できます。また、Flex Link VLAN ロード バランシングによってアップリンク スイッチが制約を受けることはありません。
図 20-2 VLAN Flex Link ロード バランシングの設定例
MAC アドレス テーブル移動更新
MAC アドレス テーブル移動更新機能により、プライマリ(転送)リンクがダウンしてスタンバイ リンクがトラフィックの転送を開始したときに、スイッチで高速双方向コンバージェンスが提供されます。
図 20-3 では、スイッチ A がアクセス スイッチで、スイッチ A のポート 1 および 2 が Flex Link ペア経由でアップリンク スイッチの B と D に接続されます。ポート 1 はトラフィックの転送中で、ポート 2 はバックアップ ステートです。PC からサーバへのトラフィックはポート 1 からポート 3 に転送されます。PC の MAC アドレスが、スイッチ C のポート 3 で学習されています。サーバから PC へのトラフィックはポート 3 からポート 1 に転送されます。
MAC アドレス テーブル移動更新機能が設定されておらず、ポート 1 がダウンした場合は、ポート 2 がトラフィックの転送を開始します。しかし、少しの間、スイッチ C がポート 3 経由でサーバから PC にトラフィックを転送し続けるため、ポート 1 がダウンしていることにより、PC へのトラフィックが途切れます。スイッチ C がポート 3 で PC の MAC アドレスを削除し、ポート 4 で再度学習した場合は、トラフィックはポート 2 経由でサーバから PC へ転送される可能性があります。
図 20-3 で MAC アドレス テーブル移動更新機能が設定され、各スイッチでイネーブルになっていて、ポート 1 がダウンした場合は、ポート 2 が PC からサーバへのトラフィックの転送を開始します。スイッチは、ポート 2 から MAC アドレス テーブル移動更新パケットを送出します。スイッチ C はこのパケットをポート 4 で受信し、ただちに PC の MAC アドレスをポート 4 で学習します。これにより、再収束時間が短縮されます。
アクセススイッチであるスイッチ A を設定し、MAC アドレス テーブル移動更新メッセージを送信( send )することができます。また、アップリンク スイッチ B、C、および D を設定して、MAC アドレス テーブル移動更新メッセージの取得( get )および処理を行うこともできます。スイッチ C がスイッチ A から MAC アドレス テーブル移動更新メッセージを受信すると、スイッチ C はポート 4 で PC の MAC アドレスを学習します。スイッチ C は、PC の転送テーブル エントリを含め、MAC アドレス テーブルをアップデートします。
スイッチ A が、MAC アドレス テーブル移動更新を待機する必要はありません。スイッチはポート 1 上の障害を検出すると、ただちに、新しい転送ポートであるポート 2 からのサーバ トラフィックの転送を開始します。この変更は、100 ミリ秒(ms)以内に行われます。PC はスイッチ A に直接接続され、その接続状態に変更はありません。スイッチ A による、MAC アドレス テーブルでの PC エントリの更新は必要ありません。
図 20-3 MAC アドレス テーブル移動更新の例
Flex Link および MAC アドレス テーブル移動更新の設定
ここでは、次の情報について説明します。
• 「デフォルト コンフィギュレーション」
• 「設定時の注意事項」
• 「Flex Link の設定」
• 「Flex Link の VLAN ロード バランシングの設定」
• 「MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定」
デフォルト コンフィギュレーション
Flex Link は設定されておらず、バックアップ インターフェイスは定義されていません。
プリエンプション モードはオフです。
プリエンプション遅延は 35 秒です。
MAC アドレス テーブル移動更新機能は、スイッチで設定されていません。
設定時の注意事項
Flex Link の設定時には、次の注意事項に従ってください。
• 任意のアクティブ リンクに対して設定可能な Flex Link バックアップ リンクは 1 つだけで、アクティブ インターフェイスとは異なるインターフェイスでなければなりません。
• インターフェイスが所属できる Flex Link ペアは 1 つだけです。インターフェイスは、1 つだけのアクティブ リンクのバックアップ リンクにすることができます。アクティブ リンクは別の Flex Link ペアに属することはできません。
• どちらのリンクも、EtherChannel に属するポートには設定できません。ただし、2 つのポート チャネル(EtherChannel 論理インターフェイス)を Flex Link として設定でき、ポート チャネルおよび物理インターフェイスを Flex Link として設定して、ポート チャネルか物理インターフェイスのどちらかをアクティブ リンクにすることができます。
• バックアップ リンクはアクティブ リンクと同じタイプ(ファスト イーサネット、ギガビット イーサネット、またはポート チャネル)にする必要はありません。ただし、スタンバイ リンクがトラフィック転送を開始した場合にループが発生したり動作が変更したりしないように、両方の Flex Link を同様の特性で設定する必要があります。
• STP は Flex Link ポートでディセーブルです。ポート上にある VLAN が STP 用に設定されている場合でも、Flex Link ポートは STP に参加しません。STP がイネーブルでない場合は、設定されているトポロジでループが発生しないようにしてください。Flex Link 設定が削除されると、そのポートの STP は再びイネーブルになります。
Flex Link 機能による VLAN ロード バランシングを設定するときには、次の注意事項に従ってください。
• Flex Link VLAN ロード バランシングでは、バックアップ インターフェイス上で優先される VLAN を選択する必要があります。
• 同じ Flex Link ペアに対して、プリエンプション メカニズムと VLAN ロード バランシングを設定することはできません。
MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定時には、次の注意事項に従ってください。
• アクセス スイッチでこの機能のイネーブル化と設定を行うと、MAC アドレス テーブル移動更新を送信( send )することができます。
• アップリンク スイッチでこの機能のイネーブル化と設定を行うと、MAC アドレス テーブル移動更新を受信( receive )することができます。
Flex Link の設定
Flex Link のペアを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
インターフェイスを指定して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。インターフェイスは物理レイヤ 2 インターフェイスまたはポート チャネル(論理インターフェイス)に設定できます。ポート チャネル範囲は 1 ~ 48 です。 |
ステップ 3 |
switchport backup interface interface-id |
物理レイヤ 2 インターフェイス(ポート チャネル)をインターフェイスがある Flex Link ペアの一部として設定します。1 つのリンクがトラフィックを転送している場合、もう一方のインターフェイスはスタンバイ モードです。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show interfaces [ interface-id ] switchport backup |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup config |
(任意)スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
Flex Link バックアップ インターフェイスをディセーブルにするには、 no switchport backup interface interface-id インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、インターフェイスをバックアップ インターフェイスに設定し、設定を確認する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(conf)# interface gigabitethernet0/1
Switch(conf-if)# switchport backup interface gigabitethernet0/2
Switch# show interfaces switchport backup
Switch Backup Interface Pairs:
Active Interface Backup Interface State
------------------------------------------------------------------------
GigabitEthernet0/1 GigabitEthernet0/2 Active Standby/Backup Up
Vlans Preferred on Active Interface: 1-3,5-4094
Vlans Preferred on Backup Interface: 4
Flex Link ペアのプリエンプション方式を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
インターフェイスを指定して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。インターフェイスは物理レイヤ 2 インターフェイスまたはポート チャネル(論理インターフェイス)に設定できます。ポート チャネル範囲は 1 ~ 48 です。 |
ステップ 3 |
switchport backup interface interface-id |
物理レイヤ 2 インターフェイス(ポート チャネル)をインターフェイスがある Flex Link ペアの一部として設定します。1 つのリンクがトラフィックを転送している場合、もう一方のインターフェイスはスタンバイ モードです。 |
ステップ 4 |
switchport backup interface interface-id preemption mode [ forced | bandwidth | off ] |
Flex Link インターフェイス ペアのプリエンプション メカニズムとプリエンプション遅延を設定します。次のプリエンプション モードを設定することができます。 • Forced:アクティブ インターフェイスが常にバックアップ インターフェイスより先に使用されます。 • Bandwidth:より大きい帯域幅のインターフェイスが常にアクティブ インターフェイスとして動作します。 • Off:アクティブ インターフェイスとバックアップ インターフェイスのどちらも優先されません。 |
ステップ 5 |
switchport backup interface interface-id preemption delay delay-time |
ポートが他のポートより先に使用されるまでの遅延時間を設定します。 (注) 遅延時間の設定は、forced モードおよび bandwidth モードでのみ有効です。 |
ステップ 6 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
show interfaces [ interface-id ] switchport backup |
設定を確認します。 |
ステップ 8 |
copy running-config startup config |
(任意)スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
プリエンプション方式を削除するには、 no switchport backup interface interface-id preemption mode インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。遅延時間をデフォルトにリセットするには、 no switchport backup interface interface-id preemption delay インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、バックアップ インターフェイスのペアに対してプリエンプション モードを forced に設定し、設定を確認する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(conf)# interface gigabitethernet0/1
Switch(conf-if)#switchport backup interface gigabitethernet0/2 preemption mode forced
Switch(conf-if)#switchport backup interface gigabitethernet0/2 preemption delay 50
Switch# show interfaces switchport backup detail
Active Interface Backup Interface State
------------------------------------------------------------------------
GigabitEthernet0/1 GigabitEthernet0/2 Active Up/Backup Standby
Interface Pair : Gi0/1, Gi0/2
Preemption Delay : 50 seconds
Bandwidth : 100000 Kbit (Gi0/1), 100000 Kbit (Gi0/2)
Mac Address Move Update Vlan : auto
Flex Link の VLAN ロード バランシングの設定
Flex Link の VLAN ロード バランシングを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
インターフェイスを指定して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。インターフェイスは物理レイヤ 2 インターフェイスまたはポート チャネル(論理インターフェイス)に設定できます。ポート チャネル範囲は 1 ~ 48 です。 |
ステップ 3 |
switchport backup interface interface-id prefer vlan vlan-range |
物理レイヤ 2 インターフェイス(またはポート チャネル)をインターフェイスがある Flex Link ペアの一部として設定します。VLAN ID の範囲は 1 ~ 4094 です。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show interfaces [ interface-id ] switchport backup |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup config |
(任意)スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
VLAN ロード バランシング機能をディセーブルにするには、 no switchport backup interface interface-id prefer vlan vlan-range インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、スイッチに VLAN 1 ~ 50、60、および 100 ~ 120 を設定する例を示します。
Switch(config)#interface gigabitEthernet 0/6
Switch(config-if)#switchport backup interface gigabitEthernet 0/8 prefer vlan 60,100-120
両方のインターフェイスがアップすると、Gi0/8 は VLAN 60 および 100 ~ 120 のトラフィックを転送し、Gi0/6 は VLAN 1 ~ 50 のトラフィックを転送します。
Switch#show interfaces switchport backup
Switch Backup Interface Pairs:
Active Interface Backup Interface State
------------------------------------------------------------------------
GigabitEthernet0/6 GigabitEthernet0/8 Active Up/Backup Up
Vlans Preferred on Active Interface: 1-50
Vlans Preferred on Backup Interface: 60, 100-120
Flex Link インターフェイスがダウンすると(LINK_DOWN)、このインターフェイスで優先される VLAN は、Flex Link ペアのピア インターフェイスに移動します。この例では、インターフェイス Gi0/6 がダウンすると、Gi0/8 が Flex Link ペアのすべての VLAN を伝送します。
Switch#show interfaces switchport backup
Switch Backup Interface Pairs:
Active Interface Backup Interface State
------------------------------------------------------------------------
GigabitEthernet0/6 GigabitEthernet0/8 Active Down/Backup Up
Vlans Preferred on Active Interface: 1-50
Vlans Preferred on Backup Interface: 60, 100-120
Flex Link インターフェイスがアップになると、このインターフェイスで優先される VLAN はピア インターフェイスでブロックされ、アップしたインターフェイスでフォワーディング ステートになります。この例では、インターフェイス Gi0/6 がアップになって、このインターフェイスに指定されていた VLAN がピア インターフェイス Gi0/8 上でブロックされ、Gi0/6 に転送されます。
Switch#show interfaces switchport backup
Switch Backup Interface Pairs:
Active Interface Backup Interface State
------------------------------------------------------------------------
GigabitEthernet0/6 GigabitEthernet0/8 Active Up/Backup Up
Vlans Preferred on Active Interface: 1-50
Vlans Preferred on Backup Interface: 60, 100-120
Switch#show interfaces switchport backup detail
Switch Backup Interface Pairs:
Active Interface Backup Interface State
------------------------------------------------------------------------
FastEthernet0/3 FastEthernet0/4 Active Down/Backup Up
Vlans Preferred on Active Interface: 1-2,5-4094
Vlans Preferred on Backup Interface: 3-4
Bandwidth : 10000 Kbit (Fa0/3), 100000 Kbit (Fa0/4)
Mac Address Move Update Vlan : auto
MAC アドレス テーブル移動更新機能の設定
ここでは、次の情報について説明します。
• MAC アドレス テーブル移動更新を送信するためのスイッチの設定
• MAC アドレス テーブル移動更新を受信するためのスイッチの設定
MAC アドレス テーブル移動更新を送信するようにアクセス スイッチを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
インターフェイスを指定して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。インターフェイスは物理レイヤ 2 インターフェイスまたはポート チャネル(論理インターフェイス)に設定できます。ポート チャネル範囲は 1 ~ 48 です。 |
ステップ 3 |
switchport backup interface interface-id または switchport backup interface interface-id mmu primary vlan vlan-id |
物理レイヤ 2 インターフェイス(ポート チャネル)をインターフェイスがある Flex Link ペアの一部として設定します。MAC アドレス テーブル移動更新 VLAN はインターフェイスで最も低い VLAN ID です。 物理レイヤ 2 インターフェイス(ポート チャネル)を設定し、MAC アドレス テーブル移動更新の送信に使用されるインターフェイスの VLAN ID を指定します。 1 つのリンクがトラフィックを転送している場合、もう一方のインターフェイスはスタンバイ モードです。 |
ステップ 4 |
end |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
mac address-table move update transmit |
プライマリ リンクがダウンし、スイッチがスタンバイ リンク経由でトラフィックの転送を開始した場合は、アクセス スイッチをイネーブルにして、MAC アドレス テーブル移動更新をネットワーク上の他のスイッチに送信します。 |
ステップ 6 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
show mac address-table move update |
設定を確認します。 |
ステップ 8 |
copy running-config startup config |
(任意)スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
MAC アドレス テーブル移動更新機能をディセーブルにするには、 no mac address-table move update transmit インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。MAC アドレス テーブル移動更新情報を表示するには、 show mac address-table move update 特権 EXEC コマンドを使用します。
次の例では、アクセス スイッチが MAC アドレス テーブル移行更新メッセージを送信するように設定する方法を示します。
Switch(conf)# interface gigabitethernet0/1
Switch(conf-if)# switchport backup interface gigabitethernet0/2 mmu primary vlan 2
Switch(conf)# mac address-table move update transmit
次に、設定を確認する例を示します。
Switch# show mac-address-table move update
Switch-ID : 010b.4630.1780
Dst mac-address : 0180.c200.0010
Vlans/Macs supported : 1023/8320
Default/Current settings: Rcv Off/On, Xmt Off/On
Max packets per min : Rcv 40, Xmt 60
Rcv conforming packet count : 5
Rcv invalid packet count : 0
Rcv packet count this min : 0
Rcv threshold exceed count : 0
Rcv last sequence# this min : 0
Rcv last src-mac-address : 000b.462d.c502
Rcv last switch-ID : 0403.fd6a.8700
Xmt packet count this min : 0
Xmt threshold exceed count : 0
Xmt pak buf unavail cnt : 0
Xmt last interface : None
MAC アドレス テーブル移動更新メッセージの受信および処理を行うようにスイッチを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
mac address-table move update receive |
スイッチをイネーブルにして、MAC アドレス テーブル移動更新の受信および処理を行います。 |
ステップ 3 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show mac address-table move update |
設定を確認します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup config |
(任意)スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
MAC アドレス テーブル移動更新機能をディセーブルにするには、 no mac address-table move update receive インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。MAC アドレス テーブル移動更新情報を表示するには、 show mac address-table move update 特権 EXEC コマンドを使用します。
次に、スイッチを設定して、MAC アドレス テーブル移動更新メッセージの受信と処理を行う例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(conf)# mac address-table move update receive