TelePresence E911 IP Phone サポートの概要
Cisco IP Phone は、Cisco TelePresence システムにおけるユーザ インターフェイスとして使用できます。図 1 を参照してください。この構成では、IP Phone を常にオンにして、緊急通報に使用できるようにしておく必要があります。Cisco TelePresence システムのコーデックの電源に障害や中断が発生したり、コーデック自体に障害が発生したりすると、IP Phone を使用できなくなります。
図 37-1 電話機、コーデック、スイッチ間の接続
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スイッチ |
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IP Phone |
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コーデックを搭載した Cisco TelePresence システム |
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IP Phone を常にオンにして、緊急通報に使用できるようにしておくためには、TelePresence E911 IP Phone サポート機能を使用します。CDP 対応 IP Phone がスイッチを介してコーデックに接続されている場合、CDP パケットを IP Phone から Cisco TelePresence システムのコーデックだけに転送するようにスイッチを設定できます。スイッチは、 入力ポートと出力ポートのペア を CDP フォワーディング テーブルに追加します。入力ポートと出力ポートのペアは、IP Phone に接続された入力スイッチ ポートとコーデックに接続された出力スイッチ ポートの間の 1 対 1 のマッピングです。
IP Phone とコーデックは、IP ネットワークを介して通信します。コーデックの電源に障害や中断が発生したり、コーデック自体に障害が発生したりしても、IP Phone は IP ネットワークに接続された状態で維持され、緊急通報に使用できます。
スイッチは、入力ポートで受信されたすべての CDP パケットを出力ポートに転送します。スイッチの単一のポートを介して複数の IP Phone がコーデックに接続されている場合は、1 台の電話機だけが IP ネットワークを介して通信できます。この電話機は、通常、コーデックによって受信された最初の CDP パケットを送信した電話機です。
図 37-2 電話機、スイッチ、コーデック間の接続
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スイッチ |
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CDP 対応 IP Phone |
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コーデックを搭載した Cisco TelePresence システム |
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TelePresence E911 IP Phone サポートの設定
• 「設定時の注意事項」
• 「TelePresence E911 IP Phone サポートのイネーブル化」
• 「例」
設定時の注意事項
• TelePresence E911 IP Phone がサポートされた、CDP 対応の電話機のみを使用してください。
• Cisco TelePresence システムの IP Phone とコーデックは、スイッチ スタック内の任意の 2 ポートを介して接続できます。
TelePresence E911 IP Phone サポートのイネーブル化
特権 EXEC モードで実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
cdp forward ingress port-id egress port-id |
入力ポートと出力ポートのペアを設定します。 • ingress port -id :CDP 対応 IP Phone に接続されたポートを指定します。 • egress port-id :Cisco TelePresence システムのコーデックに接続されたポートを 指定します 。 このステップを繰り返して、追加の入力ポートと出力ポートのペアを設定します。 |
ステップ 3 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show cdp forward |
入力ポートと出力ポートのペアを確認します。コマンド出力では、 転送され、ドロップされたパケット数 も表示します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
例
Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# cdp forward ingress gigabitethernet2/0/1 egress gigabitethernet2/0/12
Switch(config)# cdp forward ingress gigabitethernet2/0/1 egress gigabitethernet2/0/13
Ingress interface already configured
Switch(config)# cdp forward ingress gigabitethernet2/0/2 egress gigabitethernet2/0/12
Egress interface already configured
Switch(config)# cdp forward ingress gigabitethernet2/0/2 egress gigabitethernet2/0/13
*Mar 1 13:38:34.954: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by console
Switch# show running-config | include cdp
cdp forward ingress GigabitEthernet2/0/1 egress GigabitEthernet2/0/12
cdp forward ingress GigabitEthernet2/0/2 egress GigabitEthernet2/0/13
Ingress Egress # packets # packets
Port Port forwarded dropped
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Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# no cdp forward ingress gigabitethernet2/0/1
*Mar 1 13:39:14.120: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by console
Switch# show running-config | include cdp
cdp forward ingress GigabitEthernet2/0/2 egress GigabitEthernet2/0/13
Ingress Egress # packets # packets
Port Port forwarded dropped
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