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Resilient Ethernet Protocol(REP)はシスコ独自のプロトコルで、Spanning Tree Protocol(STP; スパニング ツリー プロトコル)の代替となります。REP はネットワーク ループの制御、リンク障害の処理、コンバージェンス時間の改善を実現します。REP は、セグメントに接続されているポートのグループを制御することで、セグメントがブリッジング ループを作成するのを防ぎ、セグメント内のリンク障害に応答します。REP は、より複雑なネットワークを構築するための基盤を提供し、VLAN ロード バランシングをサポートします。
ルータが REP をサポートするのは、ルータがメトロ IP アクセスまたはメトロ アクセス イメージを実行している場合のみです。
ご使用のソフトウェア リリースが、このモジュールで説明している機能の一部をサポートしていない場合があります。最新の機能情報および警告については、ご使用のプラットフォームおよびソフトウェア リリースのリリースノートを参照してください。このモジュールに記載されている機能に関する情報を検索したり、各機能がサポートされているリリースに関するリストを参照したりするには、「Resilient Ethernet Protocol の機能情報」を参照してください。
プラットフォームのサポートおよびソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスしてください。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
• 「参考資料」
• 「リンク完全性」
1 REP セグメントは、相互接続しているポートのチェーンで、セグメント ID が設定されています。各セグメントは、標準(非エッジ)セグメント ポートと、2 つのユーザ設定エッジ ポートで構成されています。1 ルータは同じセグメントに属するポートを複数持たず、各セグメント ポートにある外部ネイバーは 1 つだけです。セグメントは共有メディアを通過できますが、どのリンクであっても同じセグメントに属することができるのは 2 ポートだけです。REP は、レイヤ 2 のトランク インターフェイス上でのみサポートされます。
図 1 に、4 つのスイッチにまたがる 6 つのポートで構成されているセグメントの例を示します。ポート E1 および E2 がエッジ ポートとして設定されています。(左側のセグメントのように)すべてのポートが動作可能の場合、斜線で表しているように単一ポートがブロックされます。ネットワークに障害が発生した場合、ブロックされたポートがフォワーディング ステートに戻り、ネットワークの中断を最小限に抑えます。
図 1 に示されたセグメントは、オープン セグメントで、2 つのエッジ ポート間は接続されていません。REP セグメントは、ブリッジング ループとなる可能性がなく、セグメント エッジが安全に任意のネットワークに接続されます。セグメント内のルータに接続されているすべてのホストには、エッジ ポートを通じて残りのネットワークに接続する方法が 2 つありますが、いつでもアクセス可能なのは 1 つだけです。いずれかのセグメントまたは REP セグメントのいずれかのポートに障害が発生した場合、REP はすべてのポートのブロックを解除し、他のゲートウェイ経由で接続できるようにします。
図 2 で示しているセグメントは、両方のエッジが同じルータ内にあるリング セグメントです。この設定では、セグメントを通じてエッジ ポートと接続します。この設定を使用すると、セグメント内の任意の 2 ルータ間で冗長接続を形成することができます。
• セグメント内の全ポートが動作可能な場合、1 ポート( 代替 ポートと呼ばれる)が各 VLAN でブロック ステートとなります。VLAN ロード バランシングが設定された場合、セグメント内の 2 ポートが VLAN のブロック ステートを制御します。
• セグメント内の 1 つまたは複数のポートが動作不能になると、リンク障害が発生して、すべてのポートがすべての VLAN トラフィックを転送して、接続性を確保します。
• リンク障害の場合、できるだけ早期に代替ポートのブロックが解除されます。障害リンクが復旧すると、ネットワークの中断を最小限に抑えながら VLAN ごとにブロックされたポートが論理的に選択されます。
REP セグメントに基づいて、ほとんどのネットワーク タイプを構成することができます。また REP は、プライマリ エッジ ポートで制御されていてもセグメント内のポートで発生する、VLAN ロード バランシングをサポートしています。
• 各セグメント ポートを設定する必要があります。設定を間違えると、ネットワーク内でフォワーディング ループが発生します。
• REP はセグメント内の単一障害ポートだけを管理できます。REP セグメント内の複数ポート障害の場合、ネットワークの接続が中断します。
• REP を設定する必要があるのは、ネットワークに冗長性がみられる場合だけです。冗長性がない場合にネットワークで REP を設定すると、中断の原因になります。
REP は、リンク完全性を確認するためにエッジ ポート間でエンドツーエンド ポーリング メカニズムを使用していません。ローカル リンク障害検出を実装しています。インターフェイスがイネーブルの場合、REP Link Status Layer(LSL; リンク ステータス レイヤ)が REP 認識ネイバーを検出して、セグメント内の接続性を確立します。すべての VLAN は、ネイバーが検出されるまでインターフェイス上でブロックされます。ネイバーが特定されたあと、REP が代替ポートとなるネイバー ポートと、トラフィックを転送するポートを決定します。
セグメントの各ポートに一意のポート ID があります。ポート ID フォーマットは、スパニング ツリー アルゴリズムで使用されるものと類似しており、ポート番号(ブリッジ上で一意)と、関連 MAC アドレス(ネットワーク内で一意)から構成されます。セグメント ポートが起動すると、ポートの LSL がセグメント ID およびポート ID を含むパケットの送信を開始します。ポートは、同じセグメント内のネイバーとのスリーウェイ ハンドシェイクを実行したあとで、動作可能と宣言されます。セグメント ポートは、次のような状態では動作可能になりません。
各ポートは、直近のネイバーと隣接関係を確立します。ネイバーとの隣接関係が確立されると、ポートがセグメントの 1 つのブロックされたポート(代替ポート)を決定するようにネゴシエートします。その他のポートのブロックはすべて解除されます。デフォルトでは、REP パケットは PortFast Bridge Protocol Data Unit(BPDU)クラスの MAC アドレスに送信されます。パケットは、シスコ マルチキャスト アドレスにも送信できますが、現時点でセグメントに障害が発生した場合に Blocked Port Advertisement(BPA)メッセージの送信だけに使用されます。パケットは、REP が動作していないデバイスによってドロップされます。
REP が物理リンク ベースで動作し、VLAN 単位ベースで動作しないため、全 VLAN で必要なのは 1 つの hello メッセージだけなので、プロトコルの負荷が低減します。所定のセグメント内のすべてのスイッチでは矛盾のないように VLAN を作成し、REP トランク ポートでは同じ許容 VLAN を設定することを推奨します。ソフトウェアでのメッセージのリレーによって発生する遅延を回避するために、REP ではいくつかのパケットを通常のマルチキャスト アドレスにフラッディングすることも可能です。これらのメッセージは Hardware Flood Layer(HFL)で動作し、REP セグメントだけではなくネットワーク全体にフラッディングされます。このセグメントに属さないスイッチは、メッセージをデータ トラフィックとして処理します。ドメイン全体で専用の管理 VLAN を設定することで、これらのメッセージのフラッディングを制御することができます。
REP セグメント内の 1 エッジ ポートがプライマリ エッジ ポートとして機能し、もう一方がセカンダリ エッジ ポートとなります。セグメント内の VLAN ロード バランシングに常に参加しているのがプライマリ エッジ ポートです。REP VLAN ロード バランシングは、設定された代替ポートでいくつかの VLAN をブロックし、プライマリ エッジ ポートでその他の全 VLAN をブロックすることで実行されます。VLAN ロード バランシングを設定する際に、次の 3 種類の方法のいずれかを使用して代替ポートを指定できます。
• インターフェイスにポート ID を入力します。セグメント内のポート ID を識別するには、ポートの show interface rep detail コマンドを入力します。
• セグメント内のポートのネイバー オフセット番号を入力します。これは、エッジ ポートのダウンストリーム ネイバー ポートを識別するものです。ネイバー オフセット番号の範囲は、-256 ~ +256 です。0 は無効です。プライマリ エッジ ポートは、1 のオフセット数値であり、1 よりも大きい正の数がプライマリ エッジ ポートの下流ネイバー ポートを識別します。負数は、セカンダリ エッジ ポート(オフセット番号 -1)とそのダウンストリーム ネイバーを示します。
(注) プライマリ(またはセカンダリ)エッジ ポートからポートのダウンストリーム位置を特定することで、プライマリ エッジ ポートのオフセット番号を設定します。オフセット値として 1 は入力しないでください。この値がプライマリ エッジ ポート自体のオフセット値であるためです。
• preferred キーワードを入力します。これにより、 rep segment segment-id preferred コマンドで優先代替ポートとしてすでに設定されているポートを選択します。
REP セグメントが完了すると、すべての VLAN がブロックされます。VLAN ロード バランシングを設定する際に、次の 2 種類の方法のいずれかでトリガーされます。
• プライマリ エッジ ポートのあるルータ上で rep preempt segment segment-id コマンドを入力することで、いつでも手動で VLAN ロード バランシングをトリガーすることができます。
• rep preempt delay seconds コマンドを入力すると、プリエンプト遅延時間を設定できます。リンク障害が発生して復旧すると、設定されたプリエンプション期間が経過後に VLAN ロード バランシングが開始されます。設定時間が経過する前に別のポートで障害が発生した場合、遅延タイマーが再開されることに注意してください。
(注) VLAN ロード バランシングが設定されている場合、手動介入またはリンク障害および復旧によってトリガーされるまで、動作が開始されません。
VLAN ロード バランシングがトリガーされると、プライマリ エッジ ポートがメッセージを送信して、セグメント内の全インターフェイスにプリエンプションについて警告します。メッセージがセカンダリ エッジ ポートで受信されると、これがネットワークに反映され、メッセージ内で特定された VLAN セットをブロックするように代替ポートに通知し、残りの VLAN をブロックするようにプライマリ エッジ ポートに通知します。
またすべての VLAN をブロックするために、セグメント内の特定ポートを設定できます。プライマリ エッジ ポートによってしか VLAN ロード バランシングは開始されず、セグメントが各エンドでエッジ ポートによって終端されていない場合開始することができません。プライマリ エッジ ポートは、ローカル VLAN ロード バランシング設定を決定します。
VLAN ロード バランシングを再設定するには、プライマリ エッジ ポートを再設定します。VLAN ロード バランシング設定を変更するには、プライマリ エッジ ポートで rep preemt segement コマンドを待機するか、ポート障害および復旧のあとで新しい VLAN ロード バランシング設定を実行する前に設定済プリエンプト遅延期間を待機します。エッジ ポートを通常のセグメント ポートに変更しても、既存の VLAN ロード バランシング ステータスは変更されません。新規エッジ ポートを設定すると、新規トポロジ設定になる可能性があります。
REP は Spanning Tree Protocol(STP; スパニング ツリー プロトコル)または Flex Link と対話しませんが、両方と共存できます。セグメントに属しているポートがスパニング ツリーの制御から削除され、STP BPDU がセグメント ポートで受け入れられないか、送信されません。したがって、STP はセグメント上で実行できません。
STP リング コンフィギュレーションから REP セグメント コンフィギュレーションに移行するには、まずリング内の単一ポートをセグメントの一部として設定し、次にセグメント数を最小限にするように隣接するポートを設定します。各セグメントには、常にブロックされたポートが含まれているので、セグメントが複数になるとブロックされたポートも複数になり、接続が失われる可能性があります。セグメントがエッジ ポートの場所まで両方向に設定されたら、次にエッジ ポートを設定します。
REP セグメント内のポートは、3 つのロールまたはステート(障害、オープン、代替)のうちのいずれかを取得します。
• 通常セグメント ポートとして設定されているポートは、障害ポートとして開始されます。
• ネイバールータとの隣接関係が確立されると、ポートは代替ポート ステートに移行して、インターフェイス内の全 VLAN をブロックします。ブロックされたポートのネゴシエーションが発生して、セグメントが安定すると、ブロックされたポートが代替ロールのままになって他のすべてのポートがオープン ポートになります。
• リンク内に障害が発生すると、すべてのポートが障害ステートに移行します。代替ポートが障害通知を受信すると、これがオープン ステートに変化して、すべての VLAN を転送します。
通常セグメント ポートをエッジ ポートに変換しても、エッジ ポートを通常セグメント ポートに変換しても、必ずトポロジ変更が発生するわけではありません。エッジ ポートを通常のセグメント ポートに変更する場合、設定されるまで VLAN ロード バランシングは実装されません。VLAN ロード バランシングの場合、セグメント内に 2 つのエッジ ポートを設定する必要があります。
スパニング ツリー ポートとして再設定されたセグメント ポートは、スパニング ツリー設定に従って再起動します。デフォルトでは、これは指定ブロッキング ポートです。PortFast BPDU ガード拡張機能が設定されている場合、または STP がディセーブルになっている場合、ポートはフォワーディング ステートになります。
一般に、Virtual Private LAN Service(VPLS)のネットワーク コアでは、すべてのノードが完全メッシュ トポロジで接続され、各ノードは他のすべてのノードと接続されています。完全メッシュ トポロジでは、ノードが他のノードにデータを再送信する必要はありません。図 3 では、共通リングによって、パケットを他の Network Provider Edge(N-PE; ネットワーク プロバイダー エッジ)ルータに転送できるパスが提供され、スプリット ホライズン モデルを無効にします。
REP は共通リンク接続をエミュレーションするため、REP リングは VPLS の完全メッシュ モデルをサポートしますが、スプリット ホライズンのプロパティを維持するため、スーパーループは存在しません。エミュレーションされた共通リンクは Clustering over the WAN(CWAN)ラインカードを使用します。これは VPLS アップリンクにも使用されます。このエミュレーションされた共通リンクは、リングから VPLS アップリンクまたはリングの反対側にデータを転送し、VPLS コア ネットワークから着信するデータをブロックして、H-VPLS トポロジのアクセス擬似ワイヤを処理します。
REP は、REP over Ethernet Virtual Circuit(EVC; イーサネット仮想回線)機能を使用することで、EVC ポートと統合できます。REP over EVC 機能は、Cisco 7600 シリーズ ルータで使用することを目的としており、サービス レベルでポートを設定および管理できます。EVC ポートには複数のサービス インスタンスを存在させることができます。各サービス インスタンスは、固有の Event Flow Processor(EFP)に対応します。デフォルトでは、REP はすべてのポートでディセーブルです。REP over EVC 機能を使用すると、以下のことを行えます。
• サービス インスタンス レベルでの VLAN ロード バランシングの設定
Cisco 7600 シリーズ ルータのポートは、3 つのタイプ(スイッチポート、ルーテッド ポート、EVC ポート)に分類されます。デフォルトでは、ポートはルーテッド ポートです。REP は、ルーテッド ポート上ではサポートされていません。ポート上で REP を設定するには、そのポートをスイッチポートまたは EVC ポートに設定する必要があります。1 つまたは複数のサービス インスタンスで設定されているポートは、EVC ポートと呼ばれます。
この機能を使用すると、EVC ポートが REP セグメントに参加するように設定できます。REP は特定の VLAN で、データ トラフィックを選択的にブロックしたり、転送したりすることができます。EVC では、VLAN Id は、dot1q カプセル化の外部タグを参照します。これはサービス インスタンスで設定されたものです。REP は、ブリッジ ドメイン サービス上でサポートされます。 ethernet vlan color-block all コマンドを設定すると、REP は connect サービスと xconnect サービスでサポートされます。
この機能の詳細については、『 Cisco 7600 Series Ethernet Services Plus (ES+) and Ethernet Services Plus T (ES+T) Line Card Configuration Guide 』の「 Configuring Layer 1 and Layer 2 Features 」の章を参照してください。
Cisco IOS Release 15.0(1)S には、REP 設定可能タイマー(REP Fast Hello)機能が組み込まれています。この機能を使用すると、障害検出時間を 120 ~ 10,000 ms の範囲で設定できます。この機能は、Cisco 7600 シリーズ ルータで使用することを目的としています。
この機能の詳細については、『 Cisco 7600 Series Ethernet Services Plus (ES+) and Ethernet Services Plus T (ES+T) Line Card Configuration Guide 』の「 Configuring Layer 1 and Layer 2 Features 」の章を参照してください。
REP はすべてのインターフェイス上でディセーブルです。イネーブルにする際に、エッジ ポートとして設定されていなければインターフェイスは通常セグメント ポートになります。
REP をイネーブルにする際に、STCN の送信はディセーブルで、すべての VLAN はブロックされ、管理 VLAN は VLAN 1 になります。
VLAN ロード バランシングがイネーブルの場合、デフォルトは手動でのプリエンプションで、遅延タイマーはディセーブルになっています。VLAN ロード バランシングが設定されていない場合、手動でのプリエンプション後のデフォルト動作は、プライマリ エッジ ポートで全 VLAN がブロックとなります。
セグメントは、チェーンで相互接続しているポートの集合で、セグメント ID が設定されています。REP セグメントを設定するには、REP 管理 VLAN を設定し(またはデフォルト VLAN 1 を使用し)、次にインターフェイス コンフィギュレーション モードを使用してセグメントにポートを追加します。2 つのエッジ ポートをセグメント内に設定して、1 つをプライマリ エッジ ポート、もう 1 つをデフォルトでセカンダリ エッジ ポートにします。セグメントにはプライマリ エッジ ポートが 1 つだけあります。異なるスイッチ上のポートのように、プライマリ エッジ ポートとしてセグメント内に 2 つのポートを設定する場合、REP はこれらのうち 1 つを選択し、セグメント プライマリ エッジ ポートとしての役目を果たします。オプションで、Segment Topology Change Notice(STCN; セグメント トポロジ変更通知)および VLAN ロード バランシングを送信する場所を設定することもできます。REP 管理 VLAN の設定の詳細については、「REP 管理 VLAN の設定」を参照してください。
• まず 1 ポートの設定から始めて、セグメント数とブロックされたポートの数を最小限に抑えるように隣接ポートを設定することを推奨します。
• 外部ネイバーが設定されておらずセグメント内では 3 つ以上のポートに障害が発生した場合、1 ポートがデータ パス用のフォワーディング ステートになり、設定中の接続性の維持に役立ちます。 show rep inteface コマンド出力では、このポートのポート ロールは Fail Logical Open と表示され、他の障害ポートのポート ロールは Fail No Ext Neighbor と表示されます。障害ポートの外部ネイバーが設定されている場合、ポートは代替ポート ステートに移行して、代替ポート選択メカニズムに基づいて最終的にオープン ステートになるか、代替ポートのままになります。
• REP ポートは、レイヤ 2 IEEE 802.1Q または ISL トランク ポートのいずれかである必要があります。
• トランク ポートはすべて、同じ一連の許可 VLAN を含むセグメント内で設定する必要があります。そうでない場合、設定矛盾が生じます。
• Telnet 接続を通じて REP を設定する際には注意してください。別の REP インターフェイスがメッセージを送信してブロック解除するまで REP はすべての VLAN をブロックするため、同じインターフェイスを通じてルータがアクセスする Telnet セッションで REP をイネーブルにすると、ルータへの接続が失われる可能性があります。
• 同一のセグメントまたはインターフェイス上では、REP と STP または REP と Flex Link を実行できません。
• STP ネットワークを REP セグメントに接続する場合、接続はセグメント エッジであることを確認してください。エッジで実行されていない STP 接続は、STP が REP セグメントを実行しないため、ブリッジング ループが発生するおそれがあります。すべての STP BPDU は、REP インターフェイスでドロップされます。
• REP がルータの 2 つのポートでイネーブルの場合、両方のポートが通常セグメント ポートまたはエッジ ポートである必要があります。REP ポートは次のルールに準拠しています。
– 1 つのルータ上で 1 つのポートだけがセグメントで設定される場合、このポートは 1 つのエッジ ポートである必要があります。
– 1 つのルータ上で 2 つのポートが同じセグメントに属する場合、両方のポートはエッジ ポートであるか、通常のセグメント ポートである必要があります。
– 1 つのルータ上で 2 つのポートが同じセグメントに属し、1 つがエッジ ポートとして設定され、もう 1 つが通常のセグメント ポートとして設定された場合(設定ミス)、エッジ ポートは通常のセグメント ポートとして処理されます。
• REP インターフェイスがブロックされたステートになり、ブロック解除しても安全であると通知されるまでブロックされたステートのままになります。突然の中断を避けるため、この点については留意する必要があります。
• REP がネイティブ VLAN 上においてすべての LSL Protocol Data Unit(PDU)をタグなしフレームで送信します。シスコ マルチキャスト アドレスに送信された BPA メッセージは、管理 VLAN で送信されます。これはデフォルトで VLAN 1 です。
• REP ポートは、これらのポート タイプのいずれかに設定できません。
– Switched Port Analyzer(SPAN; スイッチド ポート アナライザ)宛先ポート
• Cisco ME-3400 シリーズ ルータでは、REP ポートは Network Node Interface(NNI; ネットワーク ノード インターフェイス)である必要があります。User-Network Interface(UNI)は REP ポートにはできません。
• REP は EtherChannel でサポートされますが、EtherChannel に属する個別のポート上ではサポートされません。
• 「VLAN ロード バランシングのプリエンプションの設定」
VLAN ロード バランシング中のリンク障害または VLAN ブロッキング通知関連のメッセージ リレーで遅延が起こらないようにするには、REP は通常のマルチキャスト アドレスに Hardware Flood Layer(HFL; ハードウェア フラッド レイヤ)でパケットを大量に送信します。これらのメッセージはネットワーク全体に送信されるものであり、REP セグメントにだけ送信されるものではありません。ドメイン全体の管理 VLAN を設定することで、これらのメッセージのフラッディングを制御することができます。
REP 管理 VLAN を設定する場合、次の注意事項に従ってください。
• 管理 VLAN を設定しない場合、デフォルトは VLAN 1 です。
• ルータとセグメント上には管理 VLAN は 1 つだけとなります。ただし、これはソフトウェアによって強制的に設定されません。
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show interface [ interface-id ] rep [ detail ] |
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copy running-config startup config |
REP 動作の場合、各セグメント インターフェイスでこれをイネーブルにして、セグメント ID を特定します。この手順は必須で、他の REP 設定の前に実行する必要があります。また、各セグメントにプライマリおよびセカンダリ エッジ ポートを設定する必要があります。その他の手順はすべて任意です。
6. rep segment segment-id [ edge [ primary ]] [ preferred ]
7. rep stcn { interface interface-id | segment id-list | stp }
8. rep block port { id port-id | neighbor-offset | preferred } vlan { vlan-list | all }
VLAN ロード バランシングのプリエンプションを設定するには、プライマリ エッジ ポートを含むセグメントのあるルータ上で、以下の手順を完了します。
プライマリ エッジ ポートで rep preempt delay second インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力しないで、プリエンプション時間遅延を設定するには、セグメントで VLAN ロード バランシングを手動でトリガーします。 show rep topology 特権 EXEC コマンドを使用して、セグメント内のどのポートがプライマリ エッジ ポートなのかを確認します。
VLAN ロード バランシングのプリエンプションを設定する前に、他のすべてのセグメント設定が完了していることを確認してください。VLAN ロード バランシングのプリエンプションはネットワークを中断する可能性があるため、 rep preempt segment segment-id コマンドを入力した場合、このコマンドの実行前に確認メッセージが表示されます。
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rep preempt segment segment-id |
手動により、セグメント上の VLAN ロード バランシングをトリガーします。 (注) コマンドの実行前に、処理の確認を求められます。 |
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REP 固有のトラップを送信して、SNMP サーバにリンクの動作状態の変更およびすべてのポート役割の変更を通知するようにルータを設定できます。REP トラップを設定するには、次の手順を完了します。
2. show interface [ interface-id ] rep [ detail ]
3. show rep topology [ segment segment-id ] [ archive ] [ detail ]
• 「例:VLAN ロード バランシングのプリエンプションの設定」
次に、管理 VLAN を VLAN 100 として設定する例を示します。
次に、インターフェイスをセグメント 1 のプライマリ エッジ ポートに設定し、Spanning Tree Topology Changes Notification(STCN; スパニング ツリー トポロジ変更通知)をセグメント 2 ~ 5 に送信し、代替ポートをポート ID 0009001818D68700 のポートとして設定して、セグメント ポート障害および復旧後のプリエンプション遅延 60 秒後にすべての VLAN をブロックする例を示します。
次に、図 4 に、VLAN ブロッキング コンフィギュレーションを設定する例を示します。代替ポートは、ネイバー オフセット番号 4 のネイバーです。手動プリエンプションのあと、VLAN 100 ~ 200 はこのポートでブロックされ、その他すべての VLAN はプライマリ エッジ ポート E1(ギガビット イーサネット ポート 0/1)でブロックされます。
次に、REP セグメントに VLAN ロード バランシングのプリエンプションを設定する例を示します。
次に、1 秒あたり 10 トラップの割合で REP トラップを送信するようにルータを設定する例を示します。
次に、 show interface rep detail コマンドの出力例を示します。REP インターフェイスの 1 つで show interface rep detail コマンドを使用して、REP 設定をモニタして検証します。
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LAN スイッチング コマンド:コマンド構文、コマンド モード、コマンド履歴、デフォルト、使用上のガイドライン、および例 |
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『 Catalyst 6500 Release 12.2SXH and Later Software Configuration Guide 』の「 Configuring Flex Links 」の章 |
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『 Cisco 7600 Series Ethernet Services Plus (ES+) and Ethernet Services Plus T (ES+T) Line Card Configuration Guide 』 |
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この機能がサポートする新しい規格または変更された規格はありません。また、この機能で変更された既存規格のサポートはありません。 |
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この機能がサポートする新しい MIB または変更された MIB はありません。また、この機能で変更された既存の MIB のサポートはありません。 |
選択したプラットフォーム、ソフトウェア リリース、および機能セットの MIB を検索してダウンロードする場合は、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。 |
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この機能による新規または変更された RFC のサポートはありません。また、この機能による既存の RFC サポートに変更はありません。 |
表 1 に、この機能のリリース履歴を示します。
プラットフォームのサポートおよびソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator を使用すると、ソフトウェア イメージがサポートする特定のソフトウェア リリース、機能セット、またはプラットフォームを確認できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスしてください。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
(注) 表 1 に、特定のソフトウェア リリース群で特定の機能をサポートするソフトウェア リリースだけを示します。特に明記されていない限り、ソフトウェア リリース群の後続のリリースでもこの機能をサポートします。
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REP はシスコ独自のプロトコルで、Spanning Tree Protocol(STP; スパニング ツリー プロトコル)の代替となります。これは、ネットワーク ループの制御、リンク障害の処理、コンバージェンス時間の改善を実現します。REP は、セグメントに接続されているポートのグループを制御することで、セグメントがブリッジング ループを作成するのを防ぎ、セグメント内のリンク障害に応答します。REP は、より複雑なネットワークを構築するための基盤を提供し、VLAN ロード バランシングをサポートします。 12.2(44)SE では、この機能が Cisco 3750 シリーズ ルータで追加されました。 12.2(33)SRC では、Cisco 7600 シリーズのルータに対しても新たにサポートされ、VPLS コア ネットワークの統合に含まれるようになりました。 次のコマンドが、この機能によって導入または変更されました。 rep admin vlan 、 rep block port 、 rep preempt delay 、 rep preempt segment 、 rep segment 、 rep stcn 、 show rep topology |
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REP は、REP over Ethernet Virtual Circuit(EVC; イーサネット仮想回線)機能を使用することで、EVC および VPLS と統合できます。REP over EVC 機能は、Cisco 7600 シリーズ ルータで使用することを目的としており、サービス レベルでポートを設定および管理できます。 この機能の詳細については、『 Cisco 7600 Series Ethernet Services Plus (ES+) and Ethernet Services Plus T (ES+T) Line Card Configuration Guide 』の「 Configuring Layer 1 and Layer 2 Features 」の章を参照してください。 |
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REP 設定可能タイマー(REP Fast Hello)機能を使用すると、障害検出時間を 120 ~ 10,000 ms の範囲で設定できます。この機能は、Cisco 7600 シリーズ ルータで使用することを目的としています。 この機能の詳細については、『 Cisco 7600 Series Ethernet Services Plus (ES+) and Ethernet Services Plus T (ES+T) Line Card Configuration Guide 』の「 Configuring Layer 1 and Layer 2 Features 」の章を参照してください。 次のコマンドは、この機能によって導入されました。 rep lsl-age-timer 、 rep lsl-retries |