デバイスは、設定されているアクティブな VLAN ごとに個別のスパニングツリー インスタンスを保持します。ブリッジ ID は、デバイスのプライオリティおよびデバイスの MAC アドレスで構成されていて、各インスタンスに関連付けられます。それぞれの
VLAN では、最小のブリッジ ID を持つデバイスが VLAN のルートスイッチになります。
特定の VLAN でデバイスをルートとして設定するには、spanning-tree vlan vlan-id root グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、デバイスのプライオリティをデフォルト値(32768)から、それより大幅に小さい値に変更します。このコマンドを入力すると、ソフトウェアが各 VLAN について、ルートデバイスのデバイスプライオリティを確認します。拡張システム
ID をサポートするため、デバイスは指定された VLAN の自身のプライオリティを 24576 に設定します。この値によって、このデバイスを指定された VLAN のルートに設定できます。
![](https://www.cisco.com/content/dam/en/us/td/i/templates/note.gif) (注) |
ネットワークが、拡張システム ID をサポートするデバイスとサポートしないものの両方で構成されている場合、拡張システム ID をサポートするデバイスがルートデバイスになる可能性は低くなります。古いソフトウェアを実行している接続デバイスのプライオリティより
VLAN 番号が大きい場合は常に、拡張システム ID によってデバイスプライオリティ値が増加します。
各スパニングツリー インスタンスのルートデバイスは、バックボーンまたはディストリビューション デバイスでなければなりません。アクセスデバイスをスパニングツリー プライマリ ルートとして設定しないでください。
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レイヤ 2 ネットワークの直径(つまり、レイヤ 2 ネットワーク上の任意の 2 つのエンドステーション間デバイスの最大ホップカウント)を指定するには、diameter キーワードを指定します。ネットワーク直径を指定すると、デバイスは、その直径のネットワークで最適な hello タイム、転送遅延時間、最大エージング タイムを自動的に設定し、これによって収束時間が大幅に短縮されます。hello キーワードを使用して、自動的に計算される hello タイムを上書きできます。
この手順は任意です。
ルートデバイスとしてデバイスを設定した後で、spanning-tree vlan vlan-id hello-time 、spanning-tree vlan vlan-id forward-time 、および spanning-tree vlan vlan-id max-age グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、hello タイム、転送遅延時間、および最大エージングタイムを手動で設定することは推奨できません。