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この項では、COP ファイルとその使用方法について説明します。この項では、次のトピックを扱います。
• 「Unified CM での CTT 12 と Cisco Unified IP Phone の違い」
• 「バージョン 1.7.4 よりも前の Cisco TelePresence ソフトウェアを実行しているシステムのアップグレード」
Cisco TelePresence Touch 12(CTT 12)を使用するには、まず Cisco Unified Communications Manager(Unified CM)に Cisco Options Package(COP)ファイルをインストールします。COP ファイルは、コーデック イメージ ファイルおよび制御デバイス(CTT 12 や Cisco Unified IP Phone など)イメージ ファイルと、COP ファイルの内容の一覧を示すロード ファイルを含む zip ファイルです。詳細については、「COP ファイルの内容」 を参照してください。
COP ファイルは、システムがコール制御に CTT 12 と Cisco Unified IP Phone のどちらを使用しているかにかかわらず、リリース 1.8.0 以上のすべてのリリースのためのデフォルトのファイル配信方法です。
CTT 12 は Cisco TelePresence System ソフトウェア リリース 1.8.0 よりも前のどのリリースでもサポートされていませんが、リリース 1.7.4 または 1.7.5 を実行しているシステムでは、COP ファイルを使用してソフトウェアをアップグレードおよびインストールできます。Cisco TelePresence System ソフトウェア リリース 1.8.0 以上を実行しているシステムでは、ソフトウェアのアップグレードおよびインストールに、必ず COP ファイルを使用する必要があります。1.7.4 よりも前のソフトウェアを実行しているシステムに関する COP ファイル固有の情報については、「バージョン 1.7.4 よりも前の Cisco TelePresence ソフトウェアを実行しているシステムのアップグレード」を参照してください。
COP ファイルを使用してシステムをアップグレードした後は、その COP ファイルを使用して、それ以降のすべてのアップグレードを実行します。アップグレードは、Unified CM でファイル名を指定して実行します。このとき、ファイル拡張子はすべて省略します。特定のファイル拡張子を持つコーデック イメージ ファイルを指定したり、COP ファイルに含まれていないファイルを指定したりすると、CTT 12 によってバージョンの不一致が報告されることがあります。
COP ファイルは、次の URL にある、使用している製品に対するシスコのサポート サイトの「Download」セクションで入手できます。
CTT 12 は、Unified CM に登録しません。CTT 12 の設定方法は、コール制御に Cisco Unified IP Phone を使用している Cisco TelePresence システムの設定とは異なります(このシステムの場合は、Unified CM でコーデックと Cisco Unified IP Phone の両方を登録します)。CTT 12 デバイスを使用するシステムでは、Unified CM でコーデックのみを登録します。
システムをアップグレードするには、Unified CM で COP ファイルの名前をファイル タイプ(拡張子)を付けずに指定します。この名前を [Unified CM Device Defaults Load Information] フィールド(このファイルを同じタイプのすべてのデバイスに対して指定する場合)か、または [Device Phone Load Name] フィールド(このファイルを 1 台のデバイスに対して指定する場合)のどちらかで指定します。
(注) システムが 1.7.4 よりも前のバージョンの CTS を実行している場合は、最初に .sbn または .SPA 拡張子を持つファイル名を指定し、次に拡張子を付けずにファイル名を指定します。手順の概要については 「バージョン 1.7.4 よりも前の Cisco TelePresence ソフトウェアを実行しているシステムのアップグレード」を、手順の詳細については 「バージョン 1.7.4 よりも前の Cisco TelePresence ソフトウェアを実行しているシステムの CTS ソフトウェアのアップグレード」を参照してください。
Unified CM は、COP ファイルからコーデック ファイルおよび CTT 12 ファイルを自動的に抽出し、それらを Cisco TelePresence システムに適用します。
図 1-1 は、コーデックと CTT 12 が Unified CM から COP ファイル内の各ファイルを取得する方法を示しています。この例は、CTS-CODEC-SING-G1 または CTS-CODEC-PRI-G2R コーデックを使用するシステムの COP ファイルを示しています。CTS-CODEC-PRIM または CTS-CODEC-PRI-G2 コーデックを使用するシステムの場合、プロセスは同じですが、コーデック ファイル名が異なります。詳細については、「COP ファイルの命名規則」 を参照してください。
図 1-1 コーデックと CTT 12 の COP ファイル抽出プロセス
詳細については、「バージョン 1.7.4 よりも前の Cisco TelePresence ソフトウェアを実行しているシステムのアップグレード」および 「Cisco TelePresence ソフトウェア バージョン 1.7.4 以上を実行しているシステムの CTS ソフトウェアのアップグレード」を参照してください。
CTS. r - r - r - bbb R-K9.P v .cop.sgn
r - r - r は Cisco TelePresence System(CTS)のソフトウェア リリース、
P v 変数は、COP ファイルの内容や、システムで使用されるコーデックによって異なります。図 1-2 の例では、COP ファイル、コーデック イメージ ファイル、および CTT 12 ファイルのバージョンは P1 です。図 1-3 の例では、COP ファイルおよびコーデック ファイルのバージョンが P2 であるのに対して、CTT 12 ファイルのバージョンは P1 です。
COP ファイルには、次のファイル タイプのいずれかを含む、複数のファイルを含めることができます。
CTT 12 での COP ファイルの使用方法を理解するために、COP ファイルにロード ファイル、コーデック イメージ ファイル、CTT 12 イメージ ファイルの 3 つのファイルが含まれている場合を考えてみましょう。
ロード ファイルには、特定のコーデック イメージ ファイルおよび CTT 12 イメージ ファイルのファイル名の一覧が記載されています。図 1-2 および図 1-3 は、ロード ファイルの例を示しています。
図 1-2 ロード ファイルの例:CTS-CODEC-PRIM または CTS-CODEC-PRI-G2 コーデックを使用するシステム
図 1-3 ロード ファイルの例:CTS-CODEC-SING-G1 または CTS-CODEC-PRI-G2R コーデックを使用するシステム
(注) COP ファイル名を指定する場合は、ファイル名の前にある cmterm- を削除してください。Unified CM でデバイスを設定するときの COP ファイル名の具体的な例については、「Cisco Unified IP Phone から Cisco TelePresence Touch 12 へのアップグレード」を参照してください。
• <ctsmainImage>:コーデック イメージ ファイル名。図 1-2 と図 1-3 の例ではファイル タイプが異なることに注意してください。ファイル タイプは、システムが使用するコーデックのタイプに基づいています。
CTS ソフトウェア バージョン 1.7.4 以前を実行しているシステムでは、ロード ファイルを処理できないため、ファイルが存在する場合でも、「file not found」エラーが報告されます。システムをアップグレードするには、次の手順を実行します。
(注) この手順のステップ 9 まで、CTT 12 をシステムに物理的に接続しないでください。
ヒント システムがコール制御に Cisco Unified IP Phone を使用している場合でも、この手順を使用して(ステップ 9 はスキップして)システムをアップグレードできます。
ステップ 1 Unified CM サーバに COP ファイルをインストールします。
この操作によって、COP ファイルからコーデック イメージ ファイルおよび CTT 12 イメージ ファイルが抽出され、Unified CM TFTP ディレクトリ内に保存されます。
ステップ 3 .sbn または .SPA のどちらかのファイル タイプを含む完全なファイル名を次のいずれかの場所に入力することによって、コーデックをアップグレードします。
• 指定されたタイプのすべてのデバイスに対してこのファイルを指定するには、[Unified CM Device Defaults Load Information] フィールドにファイル名を入力します。
• 1 台のデバイスに対してこのファイルを指定するには、[Device Phone Load Name] フィールドにファイル名を入力します。
ステップ 4 Unified CM で変更内容を保存して適用します。これにより、コーデックがリブートされ、システムがリリース 1.8.0 以上にアップグレードされます。
(注) Cisco TelePresence ソフトウェア バージョン 1.7.1.1 を実行している Cisco TelePresence System 500-32 システムの場合は、システムを 1.8.0 にアップグレードする前に、まずシステムをバージョン 1.7.4 にアップグレードする必要があります。詳細については、「Cisco TelePresence System ソフトウェア バージョン 1.7.1.1 を実行している CTS-500-32 システムに対する特殊な制限」 を参照してください。
ステップ 5 CTT 12 をシステムに接続し、ファイル拡張子を付けずに COP ファイルを指定します。
ステップ 6 Unified CM で変更内容を保存して適用します。これにより、コーデックがリブートされ、CTT 12 が正しいソフトウェア リリースにアップグレードされます。
ステップ 7 [Unified CM Device Defaults Load Information] フィールド(このファイルを同じタイプのすべてのデバイスに対して指定する場合)か、または [Device Phone Load Name] フィールド(このファイルを 1 台のデバイスに対して指定する場合)のどちらかで、ロード ファイル名(ファイル拡張子なしの COP ファイルの名前)を指定して、コーデックをアップグレードします。
ステップ 8 Unified CM で変更内容を保存して適用します。これにより、コーデックが再起動され、システムで CTT 12 をサポートできるようになります。
図 1-4 は、Cisco TelePresence システムのソフトウェア バージョンに応じて使用可能なアップグレード パスを示しています。