この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
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この章は、次の項で構成されています。
Cisco UCS Central は、拡大する Cisco UCS環境を対象としたスケーラブルな管理ソリューションです。Cisco UCS Central では、標準化、グローバル ポリシー、およびグローバル ID プールによって、1 つの管理ポイントからの複数の Cisco UCS ドメインの管理が簡素化されます。Cisco UCS Central は、1 つの UCS ドメインのポリシーに基づく管理機能である Cisco UCS Manager を置き換えるものではありません。代わりに Cisco UCS Central では、世界中に分散する多数の個別 Cisco UCS クラシックおよびミニ管理ドメインを対象とした、グローバル レベルでの UCS ドメインの管理と監視に重点を置いています。
Cisco UCS Central では、次の機能を使用してクラシック、ミニ、または混合 Cisco UCS ドメインを個別またはグループで管理できます。
すべての Cisco UCS コンポーネントが含まれる集中型インベントリ。インフラストラクチャ全体の明確な理解と、現行 Information Technology Infrastructure Library(ITIL)プロセスとの簡素化された統合が実現します。
集中型のポリシー ベース ファームウェア アップグレード。自動スケジュールに従って、またはビジネス ワークロードの要求に応じて、アップグレードを一括または選択して適用できます。
グローバル ID プール。ID の競合を解決します。
グローバル管理ポリシー。Cisco UCS ドメインのグローバル管理とローカル管理の両方を有効にします。
高度なデータ センター管理フレームワークとの統合を容易にするため、Cisco UCS Manager API に基づいて構築された XML API。
帯域幅統計情報の収集および集約。2 週間または 1 年間にわたり保存されます。
登録済み Cisco UCS ドメインのさまざまなエンド ポイントを管理するリモート管理
Cisco UCS Central では、API などの Cisco UCS Manager のローカル管理機能が変更または低下することはありません。これにより、Cisco UCS Central が導入されていない場合と同様の方法で Cisco UCS Manager を使用できます。また、既存のサードパーティ統合は変更せずに引き続き動作できます。
Cisco UCS Central の管理機能の一覧と簡単な説明を次の表に示します。
機能 |
説明 |
---|---|
集中型インベントリ |
Cisco UCS Central は、すべての登録済み Cisco UCS コンポーネントがドメイン別に編成されたグローバル インベントリをカスタマイズ可能な更新スケジュールに基づいて自動的に作成します。また XML インターフェイスからインベントリに直接アクセスできる機能により、ITIL プロセスとの統合をさらに容易にします。 |
集中型障害サマリー |
Cisco UCS Central では、グローバル障害サマリー パネルで、すべての Cisco UCS インフラストラクチャのステータスと、ドメインおよび障害タイプ別の障害サマリーを表示できます。また、個々の Cisco UCS Manager ドメインを表示できるため、障害の詳細情報を確認し、問題解決にかかる時間を短縮できます。障害をドリルダウンすると、UCS Manager がコンテキスト内で起動し、シームレスな統合エクスペリエンスが実現します。 |
集中型のポリシー ベース ファームウェア アップグレード |
Cisco.com から Cisco UCS Central 内のファームウェア ライブラリにファームウェア更新を自動的にダウンロードできます。その後、業務上の要件に基づき、自動ファームウェア更新を一括または選択的に実行することをスケジュールします。ファームウェアを一元的に管理することで、IT 標準に準拠し、ポイント アンド クリック操作でリソースの再プロビジョニングを実行できるようになります。 |
グローバル ID プール |
Cisco UCS Central は、ID の競合を排除し、ソフトウェア ライセンスのポータビリティを実現します。ユニバーサル ユーザ ID(UUID)、MAC アドレス、IP アドレス、およびワールドワイド ネーム(WWN)などのすべての ID をグローバル プールから取得する操作を一元化し、リアルタイムで ID 使用状況のサマリーを確認できます。サーバ ID 情報の集中化により、世界中の Cisco UCS ドメイン間でのサーバ ID の移動と、新しいサーバで実行する既存のワークロードのリブートが簡単になります。 |
ドメイン グループ |
Cisco UCS Central では、ドメイン グループとサブグループを作成するオプションを提供することで、ポリシー管理が簡素化されます。ドメイン グループとは、システムを地理的なグループまたは組織的なグループにまとめるために使用できる Cisco UCS ドメインの任意のグループ化方式です。各ドメイン グループには、最大 5 つのドメイン サブグループ レベルを使用できます。これにより、多数の Cisco UCS ドメインを管理するときにポリシー例外を管理できます。各サブグループと親ドメイン グループとの間には階層関係があります。 |
グローバル管理ポリシー |
Cisco UCS Central では、グローバル管理ポリシーによりコンプライアンスと従業員の効率性を確保できます。グローバル ポリシーはドメイン グループ レベルで定義され、日時やユーザ認証から、装置の電力およびシステム イベント ログ(SEL)ポリシーまで、あらゆるものをインフラストラクチャで管理できます。 |
グローバル サービス プロファイルとテンプレート |
Cisco UCS Central のグローバル サービス プロファイルとテンプレートにより、短期間での簡素化されたインフラストラクチャの展開が可能になり、社内全体での設定の整合性が実現します。この機能により、グローバル ベアメタル ワークロード モビリティが有効になります。これは、ハイパーバイザによって仮想ワークロード モビリティが実現したことと非常によく似ています。 |
統計情報管理 |
Cisco UCS Central では、Cisco UCS ドメインがどのように機能し、時間の経過に伴い動作が向上し、ワークロードの定期的なピークと変動に円滑に対応できるようになるのかを理解できます。Cisco UCS Central GUI からレポートを設定および生成できます。統計情報の収集を促進するため、集中型データベース スキーマはオープンであり、データに直接アクセスするか、または Cisco UCS Central ソフトウェア GUI、コマンドライン インターフェイス(CLI)、または XML API を使用してデータにアクセスすることができます。 |
バックアップ |
Cisco UCS Central の自動バックアップ機能により、登録済み Cisco UCS ドメインと UCS Central 設定の設定情報が迅速かつ効率的にバックアップできるようになります。 |
ハイ アベイラビリティ |
すべての Cisco UCS ソリューションと同様に、Cisco UCS Central は単一障害点が発生しないように設計されています。Cisco UCS Central ソフトウェアのハイ アベイラビリティにより、アクティブ Cisco UCS Central が応答しない場合に自動的にフェイルオーバーするハートビートを使用するアクティブ スタンバイ モデルを使用して、Cisco UCS Central を実行できます。 |
XML API |
Cisco UCS Central は Cisco UCS Manager と同様に、既存の管理フレームワークおよびオーケストレーション ツールとのインターフェイスに高度な業界標準 XML API を採用しています。Cisco UCS Central ソフトウェア向けの XML API は、Cisco UCS Manager の XML API に似ており、高度なマネージャとの統合にかかる時間を大幅に短縮します。 |
リモート 管理 |
Cisco UCS Central では、登録済み Cisco UCS ドメインのさまざまなエンドポイントを 1 つの管理ポイントから管理できます。シャーシ、サーバ、ファブリック インターコネクト、およびファブリック エクステンダを Cisco UCS Central GUI または CLI から管理できます。また、Cisco UCS Central から、登録された UCS ドメインのテクニカル サポート ファイルにアクセスすることもできます。 |
ポリシー/ポリシー コンポーネントおよびリソースのインポート |
Cisco UCS Central には、1 つの登録済み UCS ドメインで完全なポリシー/ポリシー コンポーネントまたはリソースを柔軟に検索し、Cisco UCS Central にインポートできます。その後、このポリシーまたはリソースを他の管理対象ドメインに展開できます。 |
Cisco UCS Central は、複数の Cisco UCS ドメインを管理するための Cisco UCS ドメイン グループの階層を作成します。Cisco UCS Central には、次のドメイン グループのカテゴリがあります。
ドメイン グループ — 複数の Cisco UCS ドメイン を含むグループ。管理を容易にするため、1 つのドメインの下に同様の Cisco UCS ドメインをグループ化できます。
ドメイン グループ ポリシーを作成しており、新しい登録済み Cisco UCS ドメインがポリシーで定義された条件を満たしている場合、そのドメインはポリシーで指定されたドメイン グループの下に自動的に配置されます。それ以外の場合は、グループ化されていないドメイン カテゴリに配置されます。このグループ化されていないドメインを、任意のドメイン グループに割り当てることができます。
各 Cisco UCS ドメインは、1 つのドメイン グループにのみ割り当てることができます。Cisco UCS ドメインのメンバーシップは、任意の時点で割り当てまたは再割り当てすることができます。Cisco UCS ドメインをドメイン グループに割り当てると、Cisco UCS ドメインは、ドメイン グループに対して指定されたすべての管理ポリシーを継承します。
Cisco UCS ドメインをドメイン グループに追加する前に、Cisco UCS ドメイン内でポリシー解決制御をローカルに変更してください。これにより、その Cisco UCS ドメインに固有のサービス プロファイルおよびメンテナンス ポリシーが誤って上書きされるのを防止します。Cisco UCS ドメインの自動検出をイネーブルにしている場合でも、ローカル ポリシー解決をイネーブルにすると、ポリシーが誤って上書きされることから Cisco UCS ドメインを保護します。
Cisco UCS Central は、登録済み Cisco UCS ドメイン のグローバル ポリシー サーバとして動作します。グローバル Cisco UCS Central ポリシーをリモート Cisco UCS ドメインに設定するには、ドメインを登録し、登録済みドメインをドメイン グループに割り当てる必要があります。
さらに、ポリシー インポート機能により、ローカル ポリシーを Cisco UCS Central 内でグローバル化できます。その後、これらのグローバル ポリシーを他の登録済み Cisco UCS ドメイン に適用できます。
登録済み Cisco UCS ドメイン の Cisco UCS Manager で解決されるグローバル ポリシーを、Cisco UCS Central に定義できます。
プールは、システムで使用できる ID のコレクション、物理リソース、または論理リソースです。すべてのプールは、サービス プロファイルの柔軟性を高め、ユーザがシステム リソースを中央で集中管理できるようにするものです。Cisco UCS Central で定義されたプールは [Global Pools] と呼ばれ、Cisco UCS ドメイン間で共有できます。[Global Pools] は、Cisco UCS Central に登録された Cisco UCS ドメイン全体で集中型 ID 管理を可能にします。Cisco UCS Central から Cisco UCS Manager に ID プールを割り当てることにより、ID がどこでどのようにして使用されるかを追跡し、競合を防止し、また競合が発生した場合に通知を受けることができます。Cisco UCS Manager でローカルに定義されたプールは、[Domain Pools] と呼ばれます。
![]() (注) | 異なるプールに同じ ID が存在できますが、割り当てることができるのは一度だけです。同じプールの 2 つのブロックは、同じ ID を保有できません。 |
MAC アドレスなどの ID 情報をプールし、特定のアプリケーションをホストするサーバに範囲を事前に割り当てることができます。たとえば、MAC アドレス、UUID、および WWN の同じ範囲内にある Cisco UCS ドメインにわたってすべてのデータベース サーバを設定できます。