Cisco Unified CM の管理に関する考慮事項
コール キューイング機能は、ハント パイロット番号に着信するコールを処理するための拡張機能を提供します。 着信コールがハント パイロットに到達すると、次の機能が提供されます。
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発信者は、次に進む前に最初のカスタマイズ可能なグリーティング アナウンスに接続されます。
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1 人以上の回線メンバがハント パイロットにログインしており、アイドル状態であったときで、かつ、キューに入っているコールがない場合は、そのコールは最も長い時間アイドル状態であった回線メンバに送達されます。
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どの回線メンバもコールに応答しない場合、その発信者はキューに置かれません。 [応答中、ログイン中、または登録済みのハントメンバが存在しない場合(When no hunt members answer, are logged in, or registered)] の設定に応じて、コールは新しい接続先にルーティングされるか、切断されます。
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すべてのメンバが話し中の場合に限り、コールがキューに置かれます。
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回線メンバがキュー有効コールに応答しないと、回線グループ ページで [無応答時にハントメンバを自動的にログアウト(Automatically Logout Hunt Member on No Answer)] がオンの場合に限り、その回線メンバはハント グループからログオフされます。
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発信者はキューに置かれている間、保留音と反復される(カスタマイズ可能な)定期的なアナウンスが聞こえます。
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ある回線メンバがアイドル状態になると、複数のハント グループ間で最も待機時間の長い発信者が、そのアイドル状態の回線メンバに送達されます。 アイドル状態の回線メンバがそのコールに応答しない場合、発信者はキューの以前の場所に戻されます。
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キューに入れられたコールが最大待機時間を超えると、ハント パイロットの設定方法に応じて、別のパターンにルーティングされるか、切断されます。
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キューで許可される最大コール数に達すると、後続の発信者があった場合は、ハント パイロットの設定方法に応じて別のパターンにルーティングされるか、切断されます。
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各回線メンバは、キュー有効ハント パイロット(つまり、自分たちが関連づけられているハント パイロット)のキューのステータスを表示できます。 キュー ステータスには次のタイプの情報が表示されます。
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ハント パイロットのパターン
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各ハント パイロットのキューに入っている発信者の数
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最大待機時間
![](/c/dam/en/us/td/i/templates/note.gif) (注) |
コール キューイングに設定できるハント パイロット数は、ハント リスト 1 つあたり最大 25 件です。 この上限を超えると、キューのステータスが表示されなくなります。
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共有回線配置の場合、その共有回線でのすべてのデバイスの可用性が組み合わさって最終的なステータスが決まります。 1 人以上のメンバの共有回線デバイスがオンフックと表示されたが、他のすべてのデバイスがオフフックと示された場合、その回線メンバの最終ステータスはオフフックのままです。
コール キューイングは既存のハント パイロットと連携して機能しますが、ハント メカニズムの動作は、キューイングするハント パイロットもキューイングしないハント パイロットも違いがありません。 ただし、コール キューイングが有効になったハント パイロットには特定の機能が関連付けられます。
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キューイングを有効にしたハント パイロットのコールは、回線メンバにより 1 度に 1 つのコールが受け取られます。 キューイングを有効にした 2 つのハント パイロットのコールは(ビジー トリガの設定状態にかかわらず) 1 人の回線メンバに提供されることはできません。 これは、回線メンバが自分の DN に直接かかってきたコールまたはキューイングしていないハント パイロットからのコールのみを受信すると制限するものではありません。
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ハント パイロットをルーティングされたコールに応答しない回線メンバは自動的にログアウトします。 回線メンバは、キューを有効にしたハント パイロットのコールを受信せず、RNA 復帰タイムアウトが発生するまでそのコールに応答しなかった場合、そのデバイスを自動的にログアウトします。 共有回線配置の場合、同じ共有回線で設定されたすべてのデバイスがログアウトします。 この動作は、回線グループ ページの [無応答時にハントメンバを自動的にログアウト(Automatically Logout Hunt Member on No Answer)] で設定できます。この設定がオンになっている場合に限り、回線メンバはログアウトされます。
発呼側はキューにいる間、発信者はそのハント パイロットのネットワーク MOH 設定に応じて、MOH 処理を受けます。 初期アナウンスを最初に再生し、次にハント パイロットへのコールを提供するオプションが利用できます。 コールがどの回線メンバからも応答されない場合、発信者は保留状態(キュー)に置かれ、MOH に加えてアナウンスが定期的に再生されます。 2 つめのオプションは、コールを最初にハント パイロット DN に提供し、コールが応答されない場合はその後に発信者を保留状態(キュー)に置くというものです。 ここでも、MOH に加えてアナウンスが定期的に再生されます。 回線メンバがキュー内の次の発信者への応答が可能になると、キューに最も長い時間入っていたコールが回線メンバに提供されます。 回線メンバがそのコールに応答しない場合、発信者はキューの同じ場所に戻されます。
代替番号の設定
コール キューイングの設定は、代替番号へのコールのルーティングを提供します。 代替番号には次の番号が可能です。
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キューイングを有効または無効にしたハント パイロット DN
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ボイスメール DN
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回線 DN
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共有 DN
代替番号が使用されるシナリオとして主なものが 3 つあります。
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キューが最大数に達した
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最大待機時間に達した
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ハント メンバが誰もログインしていない、または登録されていない
キューが最大数に達した
コール キューイングは 1 ハント パイロットにつき、最大 100 人の発信者をキューに入れることが可能です(あるハント パイロット ページのキューに許可される最大発信者数)。 特定のハント パイロットで新規発信者に対するこの制限に達すると、後続のコールは代替番号にルーティングできます。 この代替番号は、[ハント パイロットの設定(Hunt Pilot Configuration)] ページで(「キューが最大数に達した場合の宛先」設定を使って)設定できます。
最大待機時間に達した
各発信者は、1 ハント パイロットにつき最大 3600 秒間キューにいることが可能です(キュー内の最大待機時間)。 この限度に達すると、その発信者は代替番号にルーティングされます。 この代替番号は、[ハント パイロットの設定(Hunt Pilot Configuration)] ページで(「キュー内の最大待機時間」の設定を使って)設定できます。
ハント メンバが誰もログインしていない、または登録されていない
ハント パイロットのメンバの誰もコールの着信時に対応できないまたは登録されていない状況のシナリオでは、ハント パイロットの設定により、コールがルーティングされることが可能な代替番号のフィールドが(「ログイン中または登録済みのハントメンバが存在しない場合」の設定を使って)提供されます。 コール キューイングでは、ハント パイロットのメンバが DND を非アクティブ化しており、かつ、ハント グループにログインしている場合に、そのハント パイロットは対応可能であると見なされます。 その他のすべての場合、回線メンバは対応不可である、またはログオフしていると見なされます。
保留音
MOH 機能が拡張され、発信者が最初に保留状態になったときにオプションの初期グリーティング アナウンスが再生され、さらに、発信者が通常の MOH オーディオを聞いているときに定期的に反復アナウンスが再生されるようになりました。 これらのアナウンスには、シスコが提供するオーディオ ファイルのいずれか、または、システムにアップロードされたカスタム ファイルを使用できます。
保留側のメディア リソース グループおよびメディア リソース グループ リストの構成に VoH サーバを含めることで、MoH の代わりに 保留ビデオ(VoH)を指定できます。 VoH サーバが選択されていると、VoH サーバに設定されたデフォルトのビデオのみが再生されます。
リアルタイム モニタリング
多くの新しいサービスアビリティ カウンタが、キューイング モニタのために「Cisco Hunt Pilots」というフォルダに追加されました。 ハント パイロット DN に基づくこれらのカウンタには次のものがあります。
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HuntPilot/QCallsAbandoned:キューに入れられたが、ハント メンバにより応答される前または正常にリダイレクトされる前に切断された、(最後のシステムの再起動以降の)コール数
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HuntPilot/CallsInQueue:現在キューにあるコール数
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HuntPilot/QCallsRingNoAnswer:回線グループメンバにルーティングされた後に応答されなかった、(最後のシステムの再起動以降の)コール数
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HuntPilot/QLongestCallWaiting:キューで現在最大の待機時間となっているコールの時間(秒単位)
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HuntPilot/MaxQDepthExceeded:キュー内で許可される最大発信者数に達した後でコールが代替宛先にルーティングされた、(最後のシステムの再起動以降の)発生回数
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HuntPilot/MaxQWaitTimerExceeded:キュー内の最大待機時間に達した後でコールが代替宛先にルーティングされた、(最後のシステムの再起動以降の)発生回数
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HuntPilot/LineGroupMembersAvailable:キューイングが有効なハント パイロットからのコールを現在受信できる資格を持つ、アイドル状態(オンフック)の回線グループ メンバの数
アナウンスのモニタリング
Media Streaming Annunciator の新しいパフォーマンス カウンタには、Real Time Monitoring Tool から、[Performance] > [expand server name] > [Cisco Media Streaming App] > [ANNPlayFailed] を介して到達できます。
詳細については、『Cisco Unified Communications Manager Real Time Monitoring Tool Administration Guide』を参照してください。