Bulk Administration Tool ユーザ ガイド Release 5.0(1)

TAPS の自動登録オプション

TAPS を使用して電話機の自動登録を更新するための、次のオプションを設定できます。

• MAC アドレスを更新し、事前定義済みの新しい電話機用の設定をダウンロードする。

• 既存の電話機と交換した新しい電話機に設定をリロードする。

新しい電話機での TAPS の使用方法

ダミー MAC アドレスを持つ新しい電話機設定が Cisco CallManager
Administration に追加されると、電話機をネットワークに接続できます。システム管理者または電話機のユーザが、TAPS 電話番号をダイヤルすると、電話機にその設定がダウンロードされます。同時に、その電話機の情報は、正しい MAC アドレスを使用して、Cisco CallManager Administration 内で更新されます。TAPS が正しく動作するためには、Cisco CallManager Administration（ System > Cisco
CallManager ）で、自動登録機能が使用可能になっていることを確認する必要があります。

例

100 名の新入社員が月曜日から入社するとします。前の週末にはこれらのユーザとその新しい電話機を Cisco CallManager Administration に追加する必要があります。BAT を使用すると、その 100 台の電話機の電話機テンプレート、および電話機とユーザ用の CSV データ ファイルを作成できます。CSV データ ファイルでダミー MAC アドレス オプションを使用すると、新しい電話機に個々に MAC アドレスを追加する必要がありません。自動登録機能が Cisco CallManager で有効になっていると、電話機をネットワークに直接接続できます。システム管理者または新入社員は、TAPS 電話番号をダイヤルし、ボイス プロンプトの指示に従って設定をロードできます。

設定をリロードするための TAPS の使用方法

機能していない既存の電話機を交換する必要がある場合、TAPS を使用して既存の電話機設定を新しい電話機にダウンロードできます。ユーザは新しい電話機を受け取ってネットワークに接続すると、TAPS 電話番号をダイヤルして以前の電話機の設定をダウンロードできます。この処理中、ユーザは設定を変更できません。

Cisco CallManager Administration で、自動登録機能を有効にする必要があります。すべての電話機に対して TAPS を使用するように設定して、ユーザが既存の電話機設定をダウンロードできるようにする必要があります。詳細については、「TAPS 用の自動登録オプションの設定」を参照してください。

例

John の Cisco IP Phone 7940 に、雷雨で回路短絡が発生したとします。彼は、新しい Cisco IP Phone 7940 を受け取り、ネットワークに接続します。John が TAPS 電話番号をダイヤルすると、損傷した電話機で以前に使用していた設定が新しい電話機にダウンロードされます。TAPS により Cisco CallManager Administration 内のデバイス情報が自動的に更新されます。

関連項目

• 「TAPS 用の自動登録オプションの設定」

• 「TAPS の概要」

電話番号の保護

TAPS では電話番号を置き換えることができるので、所定の電話番号を上書きしないように保護できます。重要な電話番号を保護するには、Secure TAPS オプションを使用します。詳細については、「電話番号の保護の設定」を参照してください。

例

電話番号 5000 には、システム用のボイスメッセージ アクセスが用意されています。このような場合、新しいユーザが誤って新しい電話機上で 5000 を設定しないようにします。Secure TAPS オプションを使用すると、TAPS が電話番号「5000」にアクセスできないように指定できます。

関連項目

• 「電話番号の保護の設定」

• 「TAPS の概要」

TAPS ユーザ用の言語プロンプト

TAPS のユーザ プロンプトを複数の言語で再生できるように設定できます。管理者は、ユーザが使用できる言語を選択できます。詳細については、「TAPS のユーザ ロケールの設定」を参照してください。

英語以外の言語プロンプトを使用する必要がある場合は、クラスタ内の各 Cisco CallManager および Cisco CRS サーバに Cisco IP Telephony Locale Installer がインストールされていることを確認してから、TAPS をインストール、更新、または設定します。Locale Installer を使用すると、最新の翻訳済みテキスト、翻訳済みボイス プロンプト、各国/地域固有の電話トーン、および各国/地域固有のゲートウェイ トーンを電話機で利用できます。Cisco IP Telephony Locale Installer の詳細については、それぞれの Locale Installer のマニュアルを参照してください。

関連項目

• 「TAPS のユーザ ロケールの設定」

• 「TAPS の概要」

Cisco CallManager での TAPS の設定

Cisco IP テレフォニー システムの他のアプリケーションと同じように、TAPS にも設定要件があります。Cisco CallManager Administration で CTI ルート ポイント、CTI ポート、およびユーザを追加する必要があります。TAPS アプリケーションには、CTI ルート ポイントが 1 つだけ必要です。TAPS をユーザが使用できるようにするには少なくとも 1 つの CTI ポートが必要ですが、必要であれば、ユーザに対して複数の CTI ポートを設定できます。

Cisco CallManager Administration を使用して次の作業を行います。

• CTI ルート ポイントを作成し、固有の電話番号を割り当てる。

• call forward busy、call forward no answer、および call forward on failure を、TAPS CTI ルート ポイント上のオペレータ番号に設定する。

• 電話番号を使用して、1 つ以上の CTI ポートを作成する。CTI ポートは、BAT または Cisco CallManager Administration で作成できます。

TAPS がサポートする最大セッション数は、TAPS 用に設定された CTI ポート数に相当します。たとえば、5 つの CTI ポートを設定した場合、最大 5 名のユーザが同時に TAPS にダイヤルできます。6 番目に発信したユーザは、TAPS に接続できません。

• ユーザを作成する。TAPS のルート ポイントとポートが、ユーザの制御デバイス リスト内に含まれている必要があります。ユーザに対して、「Enable CTI Application Use」を設定します。

• 自動登録した電話機が、TAPS CTI ルート ポイントに割り当てられた電話番号以外の番号へダイヤルしないようにするために、自動登録用のパーティションまたはコール検索スペースを作成する。この電話番号へのアクセスを制限することにより、ユーザは自分の電話機に適切な設定情報のダウンロードが保証されます。

これらの値の追加方法または割り当て方法については、『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。

Cisco TAPS Service を起動するには、Windows 2000 で Services ウィンドウを使用する必要があります。

CRS アプリケーション サーバでの TAPS アプリケーションの設定

Cisco CRS 3.5 Application Server のマニュアルを参照するには、
http://www.cisco.com の Cisco Voice Applications and Tools にアクセスしてください。アプリケーションの設定方法については、『 Cisco Customer Response
Administration Guide 』を参照してください。

（注） 専用 CRS サーバが接続されたネットワークで TAPS をインストールする場合は、CRS サーバで TAPS インストール プログラムを再実行する必要があります。インストールおよび設定の詳細については、CRS オンライン ヘルプを参照してください。

関連項目

• 「TAPS のアンインストール」

• 「TAPS のアンインストールの完了」

• 「TAPS の起動」

• 「TAPS の停止」

• 「TAPS オプションの設定」

TAPS のアンインストールの完了

Cisco CRS サーバから TAPS をアンインストール手順は、次のとおりです。次の手順で、TAPS のアンインストレーションは完了します。

手順

ステップ 1 Cisco CRS サーバで、 Start > Settings > Control Panel > Add/Remove Programs の順に選択します。

ステップ 2 TAPS を選択し、 Change/Remove ボタンをクリックします。アンインストール操作を確認するメッセージが表示されます。

ステップ 3 TAPS をアンインストールするには、 Yes をクリックします。取り消すには No をクリックします。Yes をクリックした場合、TAPS は Cisco CRS サーバからアンインストールされます。

ステップ 4 OK をクリックして、アンインストールを終了します。

関連項目

• 「TAPS のインストール」

• 「Cisco CallManager での TAPS の設定」

TAPS 用の自動登録オプションの設定

Configure TAPS オプションを使用すると、Cisco CallManager データベースに自動登録する電話機を TAPS を使用して更新できます。次の 2 つの方法が用意されています。

• BAT を使用して追加され、ダミー MAC アドレスを持つ電話機用

• Cisco CallManager Administration の既存の電話機用

デフォルトの設定では、TAPS の使用はプレフィックス「BAT」で始まるデバイス名で、ダミー MAC アドレスを持つ電話機に限定しています。

Configure TAPS オプションを設定して、標準 MAC アドレスを持つ電話機などの、すべての電話機を Cisco CallManager システムに自動登録できます。

Configure TAPS オプションを設定する手順は、次のとおりです。

手順

ステップ 1 TAPS Options ウィンドウで Configure TAPS を選択して、 Next をクリックします。Configure TAPS ウィンドウが表示されます。

ステップ 2 次の 2 つのオプションの内のいずれかを選択してください。

• Allow Auto-Registered phones to reset with a profile with a dummy MAC address

TAPS は、ダミー MAC アドレス オプションを持つ電話機だけを更新します。

• Allow Auto-Registered phones to reset with any profile

TAPS は、自動登録するすべての電話機を更新します。

ステップ 3 Update をクリックします。ステータス メッセージで更新の完了が示されます。

ステップ 4 Back をクリックして、TAPS Options ページに戻ります。

関連項目

• 「新しい電話機での TAPS の使用方法」

• 「設定をリロードするための TAPS の使用方法」

• 「電話番号の保護」

• 「TAPS ユーザ用の言語プロンプト」

電話番号の保護の設定

Secure TAPS オプションにより、TAPS がアクセスできない電話番号を指定できます。この機能は、電話番号が誤って別の電話機に割り当てられないように保護する場合に使用します。

TAPS Options にアクセスするには、BAT を実行しているマシン上で、 Start > Programs > Cisco CallManager 4.0 > Bulk Admin Tool の順に選択します。 BAT メイン ウィンドウが表示されます。

Configure>TAPS を選択すると、TAPS Options ウィンドウが表示されます。

関連項目

• 「電話番号の制限」

• 「電話番号に対する制限の解除」

• 「すべての電話番号の削除」

• 「制限された電話番号のリストの表示」

電話番号の制限

TAPS で使用できないように電話番号を指定する手順は、次のとおりです。TAPS は、保護対象の電話番号のリストに含まれる電話番号を使用できません。

手順

ステップ 1 TAPS Options ウィンドウで Secure TAPS を選択して、 Next をクリックします。Secure Directory Numbers ウィンドウが表示されます。

ステップ 2 Directory Number フィールドに、TAPS から保護する電話番号を入力します。

ステップ 3 Secure をクリックします。保護対象の電話番号のリストに電話番号が追加されたことを示すプロンプトが表示されます。

ステップ 4 OK をクリックします。

ステップ 5 電話番号の追加を続けるには、ステップ 4 ～ 6 を繰り返します。電話番号の追加を終了したら、 View Secured DN をクリックします。

リストボックスに、保護対象の電話番号が表示されます。TAPS は、このリストに示されている電話番号を使用できません。ユーザが、このリスト内の電話番号のいずれかを入力して、デバイス プロファイルの更新を試みると、TAPS は、その要求を拒否します。

（注） View Secure DN リストボックスは、自動的に更新されません。保護対象の電話番号の最新リストを参照するには、Refresh List をクリックして、更新されたリストを表示します。

ステップ 6 Back をクリックして、TAPS Options ページに戻ります。

関連項目

• 「電話番号の保護」

• 「電話番号に対する制限の解除」

• 「すべての電話番号の削除」

• 「制限された電話番号のリストの表示」

電話番号に対する制限の解除

TAPS で使用できない電話番号のリストから、電話番号を削除する手順は、次のとおりです。

手順

ステップ 1 TAPS Options ウィンドウで Secure TAPS を選択して、 Next をクリックします。Secure Directory Numbers ウィンドウが表示されます。

ステップ 2 TAPS のアクセス禁止を解除する電話番号をフィールドに入力します。

ステップ 3 Remove をクリックします。保護対象の電話番号のリストから、その電話番号が削除されたことを示すプロンプトが表示されます。

ステップ 4 OK をクリックします。

ステップ 5 電話番号の削除を続けるには、ステップ 4 ～ 6 を繰り返します。電話番号の削除を終了したら、 View Secured DN をクリックします。

リストボックスに、保護対象の電話番号が表示されます。ユーザが、このリスト内の電話番号のいずれかを入力して、デバイス プロファイルの更新を試みると、TAPS は、その要求を拒否します。

（注） View Secure DN リストボックスは、自動的に更新されません。保護対象の電話番号の最新リストを参照するには、Refresh List をクリックして、更新されたリストを表示します。

ステップ 6 Back をクリックして、TAPS Options ページに戻ります。

関連項目

• 「電話番号の保護」

• 「電話番号の保護の設定」

• 「すべての電話番号の削除」

• 「制限された電話番号のリストの表示」

すべての電話番号の削除

保護対象の電話番号のリストからすべての電話番号を削除する手順は、次のとおりです。

手順

ステップ 1 TAPS Options ウィンドウで Secure TAPS を選択して、 Next をクリックします。Secure Directory Numbers ウィンドウが表示されます。

ステップ 2 Remove All をクリックします。TAPS から保護する電話番号がないことを示すプロンプトが表示されます。

ステップ 3 OK をクリックして、すべての電話番号をクリアします。クリア操作を取り消すには、 Cancel をクリックします。TAPS から保護する電話番号のリストがクリアされたことを示すプロンプトが表示されます。

ステップ 4 OK をクリックします。

ステップ 5 Back をクリックして、TAPS Options ページに戻ります。

関連項目

• 「電話番号の保護」

• 「電話番号の制限」

• 「電話番号に対する制限の解除」

• 「制限された電話番号のリストの表示」

制限された電話番号のリストの表示

TAPS がアクセスできない電話番号のリストを表示する手順は、次のとおりです。

手順

ステップ 1 TAPS Options ウィンドウで Secure TAPS を選択して、 Next をクリックします。
Secure Directory Numbers ウィンドウが表示されます。

ステップ 2 View Secured DN をクリックします。

リストボックスが表示されます。TAPS は、このリストに示されている電話番号を使用できません。ユーザが、このリスト内の電話番号のいずれかを入力して、デバイス プロファイルの更新を試みると、TAPS は、その要求を拒否します。

ステップ 3 リストボックスをクローズします。

ステップ 4 Back をクリックして、TAPS Options ページに戻ります。

関連項目

• 「電話番号の保護」

• 「電話番号の制限」

• 「電話番号に対する制限の解除」

• 「すべての電話番号の削除」

TAPS のユーザ ロケールの設定

管理者は、User Locales for TAPS オプションを使用して TAPS ボイス プロンプトの言語を指定できます。TAPS のユーザ プロンプトを複数の言語で使用できるように設定できます。TAPS のインストールまたはアップグレードを行う前に、クラスタ内のすべての Cisco CallManager サーバと Cisco CRS サーバに Cisco IP Telephony Locale Installer がインストールされていることを確認してください。Locale Installer を使用すると、最新の翻訳済みテキスト、翻訳済みボイス プロンプト、各国/地域固有の電話トーン、および各国/地域固有のゲートウェイ トーンを電話機で利用できます。Cisco IP Telephony Locale Installer の詳細については、それぞれの Locale Installer のマニュアルを参照してください。

TAPS Options にアクセスするには、BAT を実行しているマシン上で、 Start > Programs > Cisco CallManager 4.0 > Bulk Admin Tool の順に選択します。 BAT メイン ウィンドウが表示されます。

Configure>TAPS を選択すると、TAPS Options ウィンドウが表示されます。

TAPS プロンプトの言語の追加

TAPS プロンプトの言語を設定する手順は、次のとおりです。

手順

ステップ 1 TAPS Options ウィンドウで User Locales for TAPS を選択して、 Next をクリックします。Select User Locales ウィンドウが表示されます。

ステップ 2 Cisco CallManager にインストールされている言語のリストである User Locales リストボックスで、ユーザ プロンプトに使用する言語を選択します。矢印をクリックして、選択した言語を Selected User Locales リストボックスに移動します。

ステップ 3 必要に応じて、ユーザ プロンプト用に複数の言語を選択して、Selected User
Locales リストボックスに移動できます。

ステップ 4 ユーザ プロンプトの言語を選択したら、 Update をクリックします。ステータス メッセージで更新の完了が示されます。

ステップ 5 Back をクリックして、TAPS Options ページに戻ります。

関連項目

• 「TAPS プロンプトの言語の追加」

• 「TAPS プロンプトの言語の削除」

TAPS プロンプトの言語の削除

TAPS プロンプトの言語を削除する手順は、次のとおりです。

手順

ステップ 1 TAPS Options ウィンドウで User Locales for TAPS を選択して、 Next をクリックします。Select User Locales ウィンドウが表示されます。

ステップ 2 ユーザ プロンプト用に選択された言語のリストである Selected User Locales リストボックスで、削除する言語を選択します。

ステップ 3 矢印をクリックして、選択した言語を User Locales リストボックスに移動します。

必要に応じて、ユーザ プロンプトから複数の言語を選択して、User Locales リストボックスに移動できます。

ステップ 4 Update をクリックします。ステータス メッセージで更新の完了が示されます。

ステップ 5 Back をクリックして、TAPS Options ページに戻ります。

関連項目

• 「TAPS プロンプトの言語の追加」

• 「電話番号の保護の設定」

• 「TAPS 用の自動登録オプションの設定」